JP2003342705A - 亜鉛めっき鋼板 - Google Patents

亜鉛めっき鋼板

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JP2003342705A
JP2003342705A JP2002154539A JP2002154539A JP2003342705A JP 2003342705 A JP2003342705 A JP 2003342705A JP 2002154539 A JP2002154539 A JP 2002154539A JP 2002154539 A JP2002154539 A JP 2002154539A JP 2003342705 A JP2003342705 A JP 2003342705A
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JP
Japan
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steel sheet
galvanized steel
surface roughness
present
cutting depth
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Application number
JP2002154539A
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English (en)
Inventor
Shuji Nomura
修二 野村
Michitaka Sakurai
理孝 櫻井
Yoshiharu Sugimoto
芳春 杉本
Junichi Inagaki
淳一 稲垣
Masaaki Yamashita
正明 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】別の合金皮膜を形成することなく、プレス加工
性に優れた亜鉛めっき鋼板を提供する 【解決手段】めっき皮膜の表面粗度を測定して得られる
粗さ曲線のカッティング深さ3μmにおける相対負荷長
さtp が60%以上であるプレス加工性に優れた亜鉛め
っき鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、プレス加工、特に
深絞り成形性に優れる亜鉛めっき鋼板に関する。 【0002】 【従来の技術】亜鉛めっき鋼板は、自動車部品や建築材
料などを始めとしてその需要は益々拡大する傾向が見ら
れる。 【0003】しかしながら、亜鉛めっき鋼板は冷延鋼板
やFe−Zn系合金めっき鋼板、Ni−Zn系合金めっ
き鋼板と比較し、プレス金型との摺動抵抗が大きいとい
う問題があった。 【0004】この問題を解決する方法として、例えば特
開平09−143661号公報では、亜鉛系めっき鋼板
表面の表面にFe−Ni合金皮膜を形成した技術が開示
されている。しかし、亜鉛めっき鋼板の表面に更に別の
合金皮膜を形成することはコストの上昇を招き好ましく
ない。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、更に
別の合金皮膜を形成することなくプレス加工性に優れた
亜鉛めっき鋼板を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための本発明の要旨は、めっき皮膜の表面粗度を測定し
て得られる粗さ曲線のカッティング深さ3μmにおける
相対負荷長さtp が60%以上であることを特徴とする
プレス加工性に優れた亜鉛めっき鋼板である。 【0007】ここで、相対負荷長さtp とは、カットオ
フ0.8mmで求めた粗さ曲線から基準長さ2.5mm
を抜き取り、この基準長さ区間の平均線に平行なあるレ
ベルの直線で基準長さ区間を切断した時、その切り口の
線分の長さの総和と基準長さとの比のことである。基準
長さ区間の最高山頂からこのレベルまで距離をカッティ
ング深さという。以下、tp と記す(JIS B060
1)。 【0008】本発明の亜鉛めっき鋼板とは、溶融亜鉛め
っき鋼板や電気亜鉛めっき鋼板等のめっき皮膜組成が実
質的に亜鉛とみなせるめっき鋼板のことであり、本発明
の目的を逸脱しない範囲で亜鉛以外の成分が含まれてい
てもよい。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明において亜鉛めっき鋼板の
表面粗度を定めた理由について説明する。亜鉛めっき鋼
板の表面粗度は、加工性に影響を及ぼす大きな要因であ
り、これらを適正に制御することは、加工性を高める上
で極めて重要となる。 【0010】材料と金型の間の摺動特性は、プレス加工
性を決定する重要な要素である。本発明で重要視する深
彫り成形は、ダイフェース部と材料の摺動特性、すなわ
ち比較的面圧が高く、摺動速度が速い条件での摺動特性
が重要になってくる。 【0011】本発明者らは、亜鉛めっき鋼板の摺動試験
後の皮膜表面を詳細に調査した結果、以下の知見を得
た。図1に示すように、工具と実際に接触した面、すな
わち真接触部面積が大きい材料は摩擦係数が低く、良好
な摺動特性を示す。 【0012】材料が金型に流れ込む過程において、ミク
ロ的にみると、金型は材料の凸部とのみ接触している。
亜鉛めっき皮膜の表面が粗いと金型との真接触面積が減
少するので、接触部における面圧が上昇し金型との凝着
現象が生じやすい。亜鉛めっき鋼板の皮膜は融点が低
く、特に凝着が起きやすい。 【0013】続いて、真接触部面積率と、加工前の表面
粗度の関係を調査すると、高速圧条件での真接触部面積
率は、カッティング深さ3μmのtp 値に依存すること
を見出した。ここでカッティング深さを3μmとしたの
は、プレス加工中にめっき皮膜は容易に変形するので、
真接触部面積は表層からわずかに低い位置での断面積が
問題となるためである。 【0014】図2に示すようにカッティング深さ3μm
のtp 値を60%以上とすると、真接触部面積が大きく
摩擦係数が低く抑えられ、良好なプレス成形性を示す。 【0015】以上述べた様に本発明によれば、表面粗度
を適正に制御することにより、プレス加工性に優れた亜
鉛めっき鋼板を提供し得ることになった。ここで、亜鉛
めっき鋼板における表面粗度は、亜鉛めっき後のスキン
パス圧延によって容易に制御することができる。圧延ロ
ールとしてはショットダル加工ロール、放電ダル加工ロ
ールの使用可能である。レーザーダル加工ロール、電子
ビームダル加工ロールであってもかまわない。また、め
っき原板の表面粗度によって亜鉛めっき皮膜の表面粗度
の調整を行なっても、最終的な表面粗度が本発明の範囲
内であればなんら問題ない。なお、本発明の明細書を見
た当業者であれば、本発明の表面粗度を得るために、ス
キンパス圧延の制御条件を設定することは実験などを行
うことにより容易に行えることである。 【0016】 【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
より詳細に説明するが、本発明はもとより下記実施例に
よって制限を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合
し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能で
あり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。 【0017】下地鋼板としてTi−IF冷延鋼板を使用
し、付着量90g/m2 の溶融亜鉛めっき鋼板を製造し
た。得られた溶融亜鉛めっき鋼板について、圧延及びロ
ールの条件を種々変化させてスキンパス圧延を行ない触
針式の粗度計を用いて表面粗度を確認すると共に、加工
性を評価した。 【0018】図3は、tp と摩擦係数の関係を整理して
示したグラフである。この図における摩擦係数は、以下
のようにして求めた。図4は、摩擦係数測定装置を示す
概略正面図である。同図に示すように、供試材から採取
した摩擦係数測定用試料1が試料台2に固定され、試料
台2は、水平移動可能なスライドテーブル3の上面に固
定されている。スライドテーブル3の下面には、これに
接したローラ4を有する上下動可能なスライドテーブル
支持台5が設けられ、これを押上げることにより、ビー
ド6による摩擦係数測定用試料1への押付荷重Nを測定
するための第1ロードセル7が、スライドテーブル支持
台5に取付けられている。上記押付力を作用させた状態
でスライドテーブル3を水平方向へ移動させるための摺
動抵抗力Fを測定するための第2ロードセル8が、スラ
イドテーブル3の一方の端部に取付けられている。な
お、潤滑油として、洗浄油を試料1の表面に塗布して試
験を行った。 【0019】図5は使用したビードの形状・寸法を示す
概略斜視図である。ビード6の下面が試料1の表面に押
し付けられた状態で摺動する。図5に示すビード6の形
状は幅10mm、試料の摺動方向長さ12mm、摺動方
向両端の下部は曲率4.5mmRの曲面で構成され、試
料が押し付けられるビード下面は幅10mm、摺動方向
長さ3mmの平面を有する。 【0020】摩擦係数測定試験は図5に示すビードを用
い、押し付け荷重N:400kgf,試料の引き抜き速
度(スライドテーブル3の水平移動速度):1000m
m/min.とした。供試材とビードとの間の摩擦係数
μは、式:μ=F/Nで算出した。 【0021】この図からも明らかである様に、tp を6
0%以上とするとプレス加工性が合金化溶融亜鉛めっき
鋼板と比較し優れていた。 【0022】 【発明の効果】以上のように、従来は、プレス加工性と
表面粗度との関係が不明であったために、最適なスキン
パス条件で製造していなかったが、適切なスキンパス条
件として、めっき皮膜の表面粗度を測定して得られる粗
さ曲線のカッティング深さ3μmにおける相対負荷長さ
tp が60%以上とすることができる。 【0023】その結果、本発明によれば、プレス成形
性、特に深絞り成形性に優れた亜鉛めっき鋼板を製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】真接触部面積による材料の摩擦係数を示すグラ
フ 【図2】カッティング深さによるプレス成形を示したグ
ラフ 【図3】tp と摩擦係数の関係を整理して示したグラフ 【図4】摩擦係数測定装置を示す概略正面図 【図5】使用したビードの形状・寸法を示す概略斜視図 【符号の説明】 1...摩擦係数測定用資料 2...試料台 3...スライドテーブル 4...ローラ 5...支持台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉本 芳春 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 稲垣 淳一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 山下 正明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K027 AA02 AA05 AA22 AB02 AB05 AB42 AC87 AE25

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 めっき皮膜の表面粗度を測定して得られ
    る粗さ曲線のカッティング深さ3μmにおける相対負荷
    長さtp が60%以上であることを特徴とするプレス加
    工性に優れた亜鉛めっき鋼板。
JP2002154539A 2002-05-28 2002-05-28 亜鉛めっき鋼板 Pending JP2003342705A (ja)

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