JP2003342494A - ブロック共重合体よりなる高分子型染料 - Google Patents

ブロック共重合体よりなる高分子型染料

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JP2003342494A
JP2003342494A JP2002153234A JP2002153234A JP2003342494A JP 2003342494 A JP2003342494 A JP 2003342494A JP 2002153234 A JP2002153234 A JP 2002153234A JP 2002153234 A JP2002153234 A JP 2002153234A JP 2003342494 A JP2003342494 A JP 2003342494A
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hydrogen
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Eri Yoshida
絵里 吉田
Shigeru Kunugi
滋 功刀
Ryuichi Yamamoto
隆一 山本
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来の紫外線吸収剤や酸化防止剤等の光安
定剤の課題であるブリードアウトや樹脂との相溶性の課
題を解決し、長期間に渡って優れた耐光性を発揮する高
分子型染料を提供する。 【解決手段】 ヒドロキシスチレンと式(1)で表され
るモノマーとのランダム共重合体部分(A)と、式
(2)〜(4)から選ばれる少なくとも1種のモノマー
とスチレンとのランダム共重合体部分(B)とからなる
ブロック共重合体を、分子内に少なくとも2個以上の水
素結合可能な官能基を有する化合物と水素結合させるこ
とにより高分子型染料を得る。 (R11は水素原子等、R12はオキシアルキレン基等,m
1は0〜1,R13はアルキル基等、X1はエステル結合等
を示す。) (R21,R22は水素原子等,R23はアルキレン基,R24
はアルキレン基等,m21,m22は0〜1,R25はアルキ
ル基等,X2はエステル結合等を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用塗料や印刷
用塗料として適用できる耐光性に優れた高分子型染料に
関する。
【0002】
【従来の技術】以前から、塗装面や印刷面の耐光性を向
上させるために、紫外線吸収剤や酸化防止剤等の光安定
剤を、染料や顔料とともに塗料中に配合したり、塗装面
や印刷面に別途コーティングする方法が用いられてき
た。しかしながら、塗料中に配合する場合には、紫外線
吸収剤や酸化防止剤等の光安定剤が塗料中に均一に分散
あるいは溶解するため、耐光性を向上させるのに十分な
濃度の光安定剤を塗装面や印刷面の表面付近に存在させ
るためには、これら光安定剤を多量に配合しなければな
らないという問題があった。また、塗装面や印刷面に紫
外線吸収剤や酸化防止剤等の光安定剤をコーティングす
る場合には、熱や雨により光安定剤がブリードアウト
し、経時とともに耐光性向上効果が低下するという問題
があった。
【0003】一方、染料あるいは顔料を、紫外線吸収剤
や酸化防止剤等の光安定剤とともに樹脂に混練して用い
る方法が提案されているが、この場合には、光安定剤の
添加量が多くなると樹脂との相溶性を失って混濁した
り、あるいは塗布後に樹脂を硬化させると表面に粉とし
て析出(チョーキング)するといった問題があり、満足
な耐光性を得るのに十分な量の紫外線吸収剤や酸化防止
剤等の光安定剤を添加することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の紫外
線吸収剤や酸化防止剤等の光安定剤の課題であるブリー
ドアウトや樹脂との相溶性の課題を解決し、長期間に渡
って優れた耐光性を発揮する高分子型染料を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、ヒドロキシスチレンと重合性染料モノマーのラ
ンダム共重合体部分と紫外線吸収剤モノマーを含む共重
合体部分からなるブロック共重合体であって、該ブロッ
ク共重合体を特定の化合物と水素結合させることで、耐
光性に優れた高分子型染料が得られることを見出し、本
発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明の高分子型染料は、ヒド
ロキシスチレンと下記式(1)で表されるモノマーとの
ランダム共重合体部分(A)と、下記式(2)、(3)
あるいは(4)から選ばれる少なくとも1種のモノマー
とスチレンとのランダム共重合体部分(B)とからなる
ブロック共重合体であって、該ブロック共重合体を、分
子内に少なくとも2個以上の水素結合可能な官能基を有
する化合物と水素結合させてなることを特徴とする。
【化5】
【化6】
【化7】 (式(3)中、R11は水素原子、炭素数1〜6のアル
キル基、又は炭素数1〜6のアルコキシル基を示す。R
12は炭素数1〜10のアルキレン基、又は炭素数1〜
10のオキシアルキレン基を示し、mは0又は1を示
す。R13は水素原子、又は低級アルキル基を示す。X
はエステル結合、アミド結合、エーテル結合、又はウ
レタン結合を示す。)
【化8】 (式(4)中、R21は水素原子、ハロゲン原子、又は
メチル基を示す。R22は水素原子、又は炭素数1〜6
の炭化水素基を示す。R23は炭素数1〜10のアルキ
レン基、又は炭素数1〜10のオキシアルキレン基を示
し、m21は0又は1を示す。R24は炭素数1〜8の
アルキレン基、アミノ基を有する炭素数1〜8のアルキ
レン基、又はヒドロキシル基を有する炭素数1〜8のア
ルキレン基を示し、m22は0又は1を示す。R25
水素原子、又は低級アルキル基を示す。Xはエステル
結合、アミド結合、エーテル結合、又はウレタン結合を
示す。)
【0007】本発明の高分子型染料においては、分子内
に少なくとも2個以上の水素結合可能な官能基を有する
化合物が、ポリメチレンジアミンであることが好まし
い。
【0008】また、ランダム共重合体部分(A)とラン
ダム共重合体部分(B)が、質量比でA/B=1/2〜
1/20であることが好ましい。また、ランダム共重合
体部分(A)は、ヒドロキシスチレンと式(1)で表わ
されるモノマーとの共重合割合がモル比で9/1〜99
/1で、質量平均分子量が1万〜13万であり、かつ、
ランダム共重合体部分(B)は、式(2)、(3)ある
いは(4)から選ばれる少なくとも1種のモノマーとス
チレンとの共重合割合がモル比で1/1〜1/19で、
質量平均分子量が1万〜10万であることが好ましい。
【0009】前記本発明の高分子型染料は、建築用塗料
組成物や印刷用塗料組成物として好適に用いられる。
【発明の実施の形態】
【0010】本発明の高分子型染料は、その分子鎖内に
染料機能を発揮する部分と紫外線吸収機能を発揮する部
分がブロック状に存在し、かつ染料機能を発揮する部分
に共重合されているヒドロキシスチレンを水素結合によ
り凝集させることで、溶液中で 、この染料部分を核と
し、その周囲を紫外線吸収部分が取り囲んだミセル様構
造を形成させることで、優れた耐光性が発現されるもの
である。
【0011】本発明において、ブロック共重合体と水素
結合させる化合物としては、分子内に2個以上の水素結
合可能な官能基を有する有機化合物を用いることができ
るが、好ましくはポリメチレンジアミンが用いられる。
ポリメチレンジアミンとしては、エチレンジアミン、
1,3−プロパンジアミン、1,4−ブタンジアミン、
1,5−へキサンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジ
アミン等が用いられるが、特に好ましくは1,3−プロ
パンジアミン、1,4−ブタンジアミンである。水素結
合させる化合物の使用量は、ヒドロキシスチレンに対し
て、モル比で0.1〜10、好ましくは0.5〜5であ
る。少なすぎると、水素結合の形成が不十分なためミセ
ル様構造が形成されず十分な耐光性が得られない。逆に
多すぎても、耐光性はそれ以上向上しないので不経済で
ある。
【0012】ヒドロキシスチレンと式(1)で表される
モノマーとのランダム共重合体部分(A)と、式
(2)、(3)あるいは(4)から選ばれる少なくとも
1種のモノマーとスチレンとのランダム共重合体部分
(B)とからなるブロック共重合体の共重合比率は、質
量比でA/B=1/2〜1/20、好ましくは、1/5
〜1/15である。ランダム共重合体部分(B)が少な
すぎると耐光性が低下し好ましくなく、逆に多すぎる
と、染料としての機能が低下して好ましくない。
【0013】上記ブロック共重合体と水素結合可能な官
能基を有する有機化合物との水素結合の形成は、ブロッ
ク共重合体と有機化合物を溶媒中に溶解することで形成
させることができる。溶媒としては、ブロック共重合体
を溶解できるものであれば特に限定されないが、例え
ば、1,4−ジオキサン、ジメチルホルムアミド等を用
いることができる。
【0014】本発明において、ランダム共重合体部分
(A)を構成する、ヒドロキシスチレンと式(1)で表
されるモノマーとの共重合割合は、モル比で9/1〜9
9/1、好ましくは10/1〜50/1、特に好ましく
は15/1〜25/1である。ヒドロキシスチレンの割
合が少なすぎると、最終的に水素結合させても十分な凝
集構造を形成せず、ミセル様構造の形成が不十分となる
ため耐光性が低下する。一方、ヒドロキシスチレンの割
合が多すぎると染料としての機能が発現せず好ましくな
い。また、ランダム共重合体部分(A)の分子量は、質
量平均で1万〜13万、好ましくは2万〜10万であ
る。分子量が小さすぎると、水素結合による凝集構造の
形成が弱くなるため、ミセル様構造の形成が不十分とな
り、耐光性が低下する。一方、分子量が大きすぎても凝
集構造の形成による耐光性は最早向上せず、逆に溶媒中
から析出することがあり好ましくない。
【0015】ランダム共重合体部分(B)を構成する式
(2)、(3)あるいは(4)から選ばれる少なくとも
1種のモノマーとスチレンとの共重合割合は、モル比で
1/1〜1/19、好ましくは1/2〜1/15、特に
好ましくは1/5〜1/10である。式(2)、(3)
あるいは(4)から選ばれる少なくとも1種のモノマー
の割合は、少なすぎても多すぎても十分な耐光性が得ら
れない。少なすぎる場合には、紫外線吸収剤が量的に不
十分となる。一方、多すぎる場合には、重合度が増大し
ないために、最終的に得られたブロック共重合体を水素
結合によりミセル様構造を形成させた時に十分な被覆効
果が得られず、返って耐光性も不十分になるためであ
る。また、ランダム共重合体部分(B)の分子量は、質
量平均で1万〜10万、好ましくは2万〜8万である。
分子量が小さすぎると、上記の通り、水素結合によりミ
セル様構造を形成させた時の被覆効果が低いため、十分
な耐光性向上効果が得られない。一方、分子量が大きす
ぎると、ミセル様構造を形成させた時に、ミセル様構造
体同士の会合により、溶媒中から析出することがあり好
ましくない。
【0016】本発明のブロック共重合体を得るために
は、リビングラジカル重合等のリビング重合法を好適に
用いることができる。そして、本発明のランダム共重合
体部分(A)においてヒドロキシスチレン構造を導入す
るためには、重合時にアルコキシスチレンを使用し、ブ
ロック共重合体を得た後に加水分解してヒドロキシスチ
レンに誘導するのが好ましい。アルコキシスチレンとし
ては、メトキシスチレン、エトキシスチレン、イソプロ
ポキシスチレン、t−ブトキシスチレン等が用いられる
が、t−ブトキシスチレンが特に好ましい。加水分解の
方法は特に限定されるものではなく、重合により得られ
たブロック共重合体を、テトラヒドロフラン等の溶媒に
溶解し、濃塩酸を添加し、加熱下で攪拌することにより
行うことができる。通常70〜90℃で、2〜5時間で
ある。
【0017】また、リビング重合の方法も特に限定され
るものではなく、過酸化ベンゾイルと4−メトキシ2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシルを
開始剤とするリビングラジカル重合法等を用いて、ラン
ダム共重合体部分(A)を得た後に、ランダム共重合体
部分(B)をブロック状に共重合させる。これらの重合
反応は、無溶媒法でも、ジクロロメタン等の溶媒を用い
る方法でも実施することができる。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの製造例及び実施例のみに制限さ
れるものではない。また、以下の実施例等において、特
に言及する場合を除き、「質量%」及び「質量部」は、
それぞれ「%」及び「部」と略記する。
【0019】[合成例1]:重合性染料(4−(フェニ
ルアゾフェノキシメチル)スチレン)の合成 ジムロート、滴下ロート、温度計、窒素導入管、撹拌装
置を備えた1LのセパラブルフラスコにN,N−ジメチ
ルホルムアミド(200ml)と4−フェニルアゾフェ
ノール(32.5g)を仕込み30分間撹拌し溶解させ
た。溶解後、N,N−ジメチルホルムアミド(200m
l)に炭酸カリウム(27.2g)を溶解させた溶液を
30分間かけて滴下した。滴下終了後、さらに20分間
撹拌した。その後、4−クロロメチルスチレン(3g)
をN,N−ジメチルホルムアミド(100ml)に溶解
した溶液を0℃以下で滴下した。滴下終了後、室温で2
8時間撹拌を行い、粗4−(フェニルアゾフェノキシメ
チル)スチレンのN,N−ジメチルホルムアミド溶液を
得た。
【0020】この溶液に1Lのジメチルエーテルと1L
のイオン交換水を加え撹拌した。静置後、ジメチルエー
テル層を分離、回収した。回収したジメチルエーテルを
減圧乾燥し、粗4−(フェニルアゾフェノキシメチル)
スチレンを得た。これをベンゼンを用いて精製し、純度
98%の4−(フェニルアゾフェノキシメチル)スチレ
ンを得た。収率は、35.4%であった。
【0021】[実施例1]:耐光性染料ミセルの調製 1Lのオートクレーブにt−ブトキシスチレン(350
g)、4−(フェニルアゾフェノキシメチル)スチレン
(33g)、過酸化ベンゾイル(5.45g)、4−メ
トキシ2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−
オキシル(5.45g)を入れ、脱泡後、容器を密閉し
た。その後、加熱を行い、125℃で50時間重合を行
った。重合後、液体窒素で冷却し、ジクロロメタン(5
00g)を加え、撹拌溶解した。その溶液を3kgのメ
タノールに投入した。発生した沈殿物を吸引濾過し、濾
物を回収した。濾物を再度ジクロロメタン(500g)
で溶解した後、メタノール(3kg)に投入し発生した
濾物を吸引濾過した。回収した濾物を減圧乾燥し、プレ
ポリマーAを得た。
【0022】300mLのオートクレーブにプレポリマ
ーA(12.6g)、スチレン(94g)、4−(2−
ヒドロキシベンゾフェノキシメチル)スチレン(32
g)、過酸化ベンゾイル(2g)、4−メトキシ2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル
(2g)を入れ、脱泡後、容器を密閉した。その後、加
熱を行い、125℃で8日間重合を行った。重合後、液
体窒素で冷却し、ジクロロメタン(200g)を加え、
撹拌溶解した。その溶液を1kgのメタノールに投入し
た。発生した沈殿物を吸引濾過し、濾物を回収した。濾
物を再度ジクロロメタン(200g)で溶解した後、メ
タノール(1kg)に投入し発生した濾物を吸引濾過し
た。回収した濾物を減圧乾燥しブロック共重合物を得
た。
【0023】ブロック共重合物(500mg)をテトラ
ヒドロフラン15mlに溶解した。その溶液に濃塩酸
(1ml)を加え、85℃、4.5時間撹拌した。反応
終了後、反応液をイオン交換水(300ml)に投入し
ポリマーを析出させた。析出したポリマーを吸引濾過
し、更にメタノール(300ml)で室温で6時間撹拌
洗浄した。洗浄後、吸引濾過し減圧乾燥し、ミセル形成
性ポリマーを得た。
【0024】ミセル形成性ポリマー500mgとミセル
形成剤である1,4−ブタンジアミン43mgを1,4
−ジオキサン10mlに溶解し、耐光性染料ミセル(高
分子型染料)を調製した。
【0025】[実施例2〜6]表1に示すモノマー組成
で実験した以外は、実施例1と同様にしてミセル形成性
ポリマーを得た。これを用い実施例1に準拠して耐光性
染料ミセル(高分子型染料)を調製した。
【0026】[比較例1]ミセル形成剤を使用せずに、
実施例2で得られたミセル形成性ポリマーを用いた。
【0027】[比較例2]表1に示すモノマー組成で実
験した以外は、実施例1と同様にしてミセル形成性ポリ
マーを得、これを用い実施例1に準拠して染料ミセル
(高分子型染料)を調製した。
【0028】
【表1】
【0029】(粒子径の測定)実施例1〜6および比較
例1〜2により調製した耐光性染料ミセルの粒子径を、
ダイナミック光散乱光度計DLS−7000(大塚電子
株式会社製)により測定した。
【0030】(耐光性試験)実施例1〜6および比較例
1〜2により調製した耐光性染料ミセル溶液をガラス板
上にキャストし室温で乾燥させ試験片を作製した。各試
験片をスーパーキセノンウエザオメーターSX75(ス
ガ試験機株式会社製)にて24時間照射した。照射前後
の試験片の耐光性を、色差計SZ−Σ90(日本電色工
業株式会社製)にて色差△Eを測定し評価した。
【0031】試験結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】以上説明したとおり、本発明の高分子型染
料は、その分子鎖内に染料機能を発揮する部分と紫外線
吸収機能を発揮する部分がブロック状に存在し、かつ染
料機能を発揮する部分に共重合されているヒドロキシス
チレンを水素結合により凝集させることで、溶液中で、
この染料部分を核とし、その周囲を紫外線吸収部分が取
り囲んだミセル様構造を形成させることで、優れた耐光
性が発現されるものである。よって、建築用や印刷用の
塗料組成物に好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09B 67/00 C09B 67/00 L C09D 7/12 C09D 7/12 153/00 153/00 (72)発明者 山本 隆一 兵庫県小野市小田町1516番地の1 一方社 油脂工業株式会社内 Fターム(参考) 4J002 BP031 EN036 FD206 GH01 4J026 HA08 HA20 HA23 HA35 HA38 HB06 HB08 HB23 HB35 HB38 HB45 HB47 HE01 4J038 CC092 KA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシスチレンと下記式(1)で表
    されるモノマーとのランダム共重合体部分(A)と、下
    記式(2)、(3)あるいは(4)から選ばれる少なく
    とも1種のモノマーとスチレンとのランダム共重合体部
    分(B)とからなるブロック共重合体であって、該ブロ
    ック共重合体を、分子内に少なくとも2個以上の水素結
    合可能な官能基を有する化合物と水素結合させてなるこ
    とを特徴とする高分子型染料。 【化1】 【化2】 【化3】 (式(3)中、R11は水素原子、炭素数1〜6のアル
    キル基、又は炭素数1〜6のアルコキシル基を示す。R
    12は炭素数1〜10のアルキレン基、又は炭素数1〜
    10のオキシアルキレン基を示し、mは0又は1を示
    す。R13は水素原子、又は低級アルキル基を示す。X
    はエステル結合、アミド結合、エーテル結合、又はウ
    レタン結合を示す。) 【化4】 (式(4)中、R21は水素原子、ハロゲン原子、又は
    メチル基を示す。R22は水素原子、又は炭素数1〜6
    の炭化水素基を示す。R23は炭素数1〜10のアルキ
    レン基、又は炭素数1〜10のオキシアルキレン基を示
    し、m21は0又は1を示す。R24は炭素数1〜8の
    アルキレン基、アミノ基を有する炭素数1〜8のアルキ
    レン基、又はヒドロキシル基を有する炭素数1〜8のア
    ルキレン基を示し、m22は0又は1を示す。R25
    水素原子、又は低級アルキル基を示す。Xはエステル
    結合、アミド結合、エーテル結合、又はウレタン結合を
    示す。)
  2. 【請求項2】 分子内に少なくとも2個以上の水素結合
    可能な官能基を有する化合物が、ポリメチレンジアミン
    である請求項1に記載の高分子型染料。
  3. 【請求項3】 ランダム共重合体部分(A)とランダ
    ム共重合体部分(B)が、質量比でA/B=1/2〜1
    /20である請求項1又は2に記載の高分子型染料 。
  4. 【請求項4】 ランダム共重合体部分(A)は、ヒドロ
    キシスチレンと式(1)で表わされるモノマーとの共重
    合割合がモル比で9/1〜99/1で、質量平均分子量
    が1万〜13万であり、かつ、ランダム共重合体部分
    (B)は、式(2)、(3)あるいは(4)から選ばれ
    る少なくとも1種のモノマーとスチレンとの共重合割合
    がモル比で1/1〜1/19で、質量平均分子量が1万
    〜10万である、請求項1〜3のいずれかに記載の高分
    子型染料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の高分子
    型染料を含有することを特徴とする建築用塗料組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の高分子
    型染料を含有することを特徴とする印刷用塗料組成物。
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