JP2003341380A - 車速制御装置 - Google Patents

車速制御装置

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JP2003341380A
JP2003341380A JP2002152370A JP2002152370A JP2003341380A JP 2003341380 A JP2003341380 A JP 2003341380A JP 2002152370 A JP2002152370 A JP 2002152370A JP 2002152370 A JP2002152370 A JP 2002152370A JP 2003341380 A JP2003341380 A JP 2003341380A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 算出される減速度指令値がステップ的な減少
となるブレーキ解除時に適切な減速度応答により押し出
され感の発生を小さく抑えることができる車速制御装置
を提供すること。 【解決手段】 ブレーキ制御部(54)からの減速度指令値
VdecelCOMに基づき、ポンプ21を作動させてホイール
シリンダ液圧を増圧し、アウトレットソレノイドバルブ
26の作動による大気開放にてホイールシリンダ液圧を
減圧するポンプアップ式ブレーキアクチュエータ6を備
えた先行車追従走行制御システムにおいて、前記ブレー
キ制御部(54)に、減速度指令値VdecelCOMに対する車両
減速度の応答をブレーキ解除時に遅延させるブレーキ解
除指令値補償器(54c)を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、先行車が存在する
とき、ドライバーがセットした車速を上限とし、先行車
との車間距離を保ちながら追従走行する先行車追従走行
制御システム等に適用される車速制御装置の技術分野に
属する。
【0002】
【従来の技術】従来、車速制御装置としては、例えば、
特開2000−233664号公報に記載のものが知ら
れている。
【0003】この従来公報には、車速を抑える制御をす
るためのブレーキアクチュエータとして、ポンプ作動に
よりリザーバに貯留した作動液を加圧し、これをホイー
ルシリンダに供給することでブレーキ力の付与を開始す
る(以下、ポンプアップ式と称する。)と共に、リザー
バとホイールシリンダとの間に設けられた減圧弁を大気
開放側に作動することで付与されているブレーキ力の解
除を行うものが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
車速制御装置に採用されたポンプアップ式に限らず、圧
力源を作動させて増圧し、制御弁の作動による大気開放
にて減圧する構成のブレーキアクチュエータの場合は、
ホイールシリンダ液圧の増圧時間に比してホイールシリ
ンダ液圧の減圧時間が短くなることが一般的であるた
め、ブレーキ力の解除時における減速度の変化が、ブレ
ーキ力の付与開始時の減速度変化に比して大きなものと
なる。
【0005】この結果、算出される減速度指令値がステ
ップ的な減少となるブレーキ力の解除時には、急激にホ
イールシリンダ液圧が抜け、押し出され感(G変動)が
発生し、ドライバーに違和感を与える可能性がある。
【0006】本発明は、上記課題に着目してなされたも
ので、算出される減速度指令値がステップ的な減少とな
るブレーキ解除時に適切な減速度応答により押し出され
感の発生を小さく抑えることができる車速制御装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、車速検出値が設定された目標車速と一
致する目標駆動力算出値がブレーキ制御領域の値である
と判断されたとき、ブレーキ制御手段からの減速度指令
値に基づき、圧力源を作動させてホイールシリンダ液圧
を増圧し、制御弁の作動による大気開放にてホイールシ
リンダ液圧を減圧するブレーキアクチュエータを備えた
車速制御装置において、前記ブレーキ制御手段に、減速
度指令値に対する車両減速度の応答をブレーキ解除時に
遅延させる減速度遅延手段を設けた。
【0008】ここで、「ブレーキ制御領域の値」とは、
例えば、目標駆動力算出値が、スロットル開度がゼロの
時の駆動力より低く、スロットル開度制御での制御領域
から外れている値をいう。
【0009】「車速制御装置」とは、ドライバーがセッ
トした車速を保ちながら定速走行する定速走行制御装置
や、先行車の存在の有無や先行車との車間距離を測定す
る手段を有し、先行車が存在しないときには、ドライバ
ーがセットした車速を保ちながら定速走行し、先行車が
存在するときには、ドライバーがセットした車速を上限
とし、先行車との車間距離を保ちながら追従走行する先
行車追従走行制御システムをいう。
【0010】「減速度遅延手段」とは、例えば、減速度
指令値のフィルタ処理によりブレーキ解除時に車両減速
度の応答を遅延させる手段や、減速度指令値の変化率リ
ミッタ処理によりブレーキ解除時に車両減速度の応答を
遅延させる手段をいう。
【0011】
【発明の効果】よって、本発明の車速制御装置にあって
は、ブレーキ制御手段に、減速度指令値に対する車両減
速度の応答をブレーキ解除時に遅延させる減速度遅延手
段を設けたため、制御弁の開放により減圧するブレーキ
アクチュエータに特有の早い減速度応答特性が遅らされ
ることになり、算出される減速度指令値がステップ的な
減少となる走行途中でのブレーキ解除時に適切な減速度
応答により押し出され感の発生を小さく抑えることがで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車速制御装置を実
現する実施の形態を、請求項1,2,3,4,5に係る
発明に対応する第1実施例と、請求項1,6,7,8,
9に係る発明に対応する第2実施例と、に基づいて説明
する。
【0013】(第1実施例)まず、全体構成を説明す
る。図1は第1実施例の車速・車間を自動制御する先行
車追従走行制御システム(車速制御装置の一例)を示す
全体図である。図1において、1はレーザ,電波等を利
用した車間距離センサ、2は車両の対地速度を検出する
車速センサ、3はスロットルアクチュエータ、4はオー
トマチックトランスミッション、5は車速・車間制御コ
ントローラ、6はポンプアップ式ブレーキアクチュエー
タ(ブレーキアクチュエータ)である。
【0014】前記車間距離センサ1は、車両の前面位置
に設けられ、例えば、レーザ光を掃射し、その反射光を
受光するレーザレーダ等が用いられる。
【0015】前記車速センサ2は、例えば、オートマチ
ックトランスミッション4の出力軸に取り付けられ、そ
の回転数に応じてパルス信号を出力する。
【0016】前記スロットルアクチュエータ3は、負圧
型であり、負圧発生用ポンプと大気開放用ソレノイドバ
ルブを備え、車速・車間制御コントローラ5から出力さ
れるPWM信号のデューティ比でポンプとバルブをコン
トロールし、スロットルバルブの開閉制御を行う。
【0017】前記ポンプアップ式ブレーキアクチュエー
タ6(図2)は、車速・車間制御コントローラ5からの
減速度指令値に応じて各ホイールシリンダ15,16,
17,18にかかるホイールシリンダ液圧を制御する。
【0018】前記車速・車間制御コントローラ5は、オ
ートマチックトランスミッション4がDレンジのとき、
車間距離センサ1からの情報により先行車の有無と車間
距離と相対速度を測定する。そして、先行車がいないと
きは、ドライバーがセットした車速で定速走行する。セ
ットした車速より遅い先行車がいるときは、ドライバー
がセットした車速を上限とし、車速に応じた車間距離を
保ちながら先行車に追従走行する。さらに、ドライバー
がセットした車速より遅い先行車が現れたときは減速走
行する。また、セットした車速より遅い先行車がいなく
なったときは、セットした車速までゆっくりと加速走行
する。
【0019】次に、ポンプアップ式ブレーキアクチュエ
ータ6について説明する。図2はポンプアップ式ブレー
キアクチュエータ6を示す油圧回路図である。図2にお
いて、10はブレーキペダル、11はブレーキブース
タ、12はマスターシリンダ、13はリザーバー、14
はブレーキランプスイッチ、15は左前輪ホイールシリ
ンダ、16は右後輪ホイールシリンダ、17は右前輪ホ
イールシリンダ、18は左後輪ホイールシリンダであ
る。すなわち、ポンプアップ式ブレーキアクチュエータ
6は、マスターシリンダ12と各ホイールシリンダ1
5,16,17,18との間に介装される。
【0020】前記ポンプアップ式ブレーキアクチュエー
タ6は、ポンプモータ20と、1組のホイールシリンダ
15,16と1組のホイールシリンダ17,18に対応
し、該ポンプモータ20に駆動される一対のポンプ2
1,21と、一対のリザーバー22,22と、一対のイ
ンレットチェックバルブ23,23と、一対のアウトレ
ットチェックバルブ24,24を有する。そして、4個
の各ホイールシリンダ15,16,17,18に対応
し、インレットソレノイドバルブ25(増圧用ソレノイ
ドバルブ)と、アウトレットソレノイドバルブ26(減
圧用ソレノイドバルブ)とがホイールシリンダ毎に設け
られている。また、1組のホイールシリンダ15,16
と1組のホイールシリンダ17,18に対応し、第1切
換ソレノイドバルブ27,27と第2切換ソレノイドバ
ルブ28,28とが設けられている。なお、29,29
はリターンチェックバルブ、30は油圧センサである。
【0021】増圧時には、第1切換ソレノイドバルブ2
7を閉、第2切換ソレノイドバルブ28を開、インレッ
トソレノイドバルブ25を開、アウトレットソレノイド
バルブ26を閉とし、この状態でポンプ21(油圧源)
を作動し、リザーバー13→マスターシリンダ12→第
2切換ソレノイドバルブ28→ポンプ21→インレット
ソレノイドバルブ25を経過してホイールシリンダにブ
レーキ液を供給することでなされる。
【0022】減圧時には、第1切換ソレノイドバルブ2
7を閉、第2切換ソレノイドバルブ28を閉、インレッ
トソレノイドバルブ25を閉、アウトレットソレノイド
バルブ26(制御弁)を開とし、ホイールシリンダのブ
レーキ液を、アウトレットソレノイドバルブ26→リザ
ーバー22に戻すことでなされる。なお、リザーバー2
2にブレーキ液が充満した場合には、ポンプ21を作動
してリザーバー22のブレーキ液を抜く。
【0023】次に、車速・車間制御コントローラ5につ
いて説明する。図3は車速・車間制御コントローラ5に
おける制御ブロック図である。図3において、(11)は測
距信号処理部(車間距離検出手段)、(21)は車速信号処
理部(車速検出手段)、(50)は先行車追従制御部(目標
車速設定手段)、(51)は車速制御部(目標駆動力算出手
段)、(52)は駆動力分配制御部、(53)はスロットル制御
部、(54)はブレーキ制御部(ブレーキ制御手段)であ
る。
【0024】前記測距信号処理部(11)は、車間距離セン
サ1からのセンサ信号により先行車までの車間距離を算
出する。例えば、車間距離センサ1がレーザレーダであ
る場合には、車間距離センサ1がレーザ光を掃射し、そ
の反射光を受光するまでの時間から車間距離を算出す
る。
【0025】前記車速信号処理部(21)は、例えば、オー
トマチックトランスミッション4の出力軸に取り付けら
れ、その回転数に応じてパルス信号を出力する車速セン
サ2のパルス周期を計測し、この周期から車速値(自車
速)を演算する。
【0026】前記先行車追従制御部(50)は、相対速度演
算部(501)と、車間距離制御部(502)と、目標車間距離設
定部(503)とから構成される。
【0027】前記相対速度演算部(501)は、前記測距信
号処理部(11)で計測された車間距離に基づいて、先行車
との相対速度(=車間距離変化速度)を演算する(相対
速度検出手段)。
【0028】前記車間距離制御部(502)は、測距信号処
理部(11)からの車間距離と、相対速度演算部(501)から
の相対速度と、目標車間距離設定部(503)からの目標車
間距離と、前記車速信号処理部(21)からの自車速に基づ
いて、先行車との目標車間距離を保つ目標車速を演算す
る。
【0029】前記目標車間距離設定部(503)は、相対速
度演算部(501)からの相対速度と、前記車速信号処理部
(21)からの自車速により、先行車に追従するための目標
車間距離を設定する。
【0030】前記車速制御部(51)は、前記車間距離制御
部(502)からの目標車速と、前記前記車速信号処理部(2
1)からの自車速とにより、自車速を目標車速と一致させ
るための目標駆動力(エンジントルク指令値Ter)を算
出する。
【0031】前記駆動力分配制御部(52)は、図4に示す
ような予めメモリに記憶されたエンジンの非線形特性デ
ータマップと、車速制御部(51)により算出されたエンジ
ントルク指令値Terと、図外のエンジン回転速度センサ
により検出されたエンジン回転速度Neと、を用いて、目
標スロットル開度Tvorを表引き演算する。そして、目標
スロットル開度Tvorが正の値であると表引きされたとき
は、スロットル制御の領域であると判断し、スロットル
制御部(53)において、目標スロットル開度Tvorに一致す
るようにスロットルバルブの開度が制御される。一方、
駆動力分配制御部(52)において、目標スロットル開度Tv
orがゼロと表引きされ、かつ、エンジントルク指令値Te
r<Te0(Te0=スロットル開度ゼロ時のエンジントルク
値)が成立するときは、ブレーキ制御の領域であると判
断し、ブレーキ制御部(54)に対し最終駆動力指令値y1
を出力する。
【0032】前記ブレーキ制御部(54)は、前記駆動力分
配制御部(52)から入力される最終駆動力指令値y1に基
づいて減速度指令値VdecelCOMoutを算出する。
【0033】前記ブレーキコントローラ(55)は、前記減
速度指令値VdecelCOMoutに車体減速度が一致するよう
に、ポンプアップ式ブレーキアクチュエータ6のポンプ
モータ20や各ソレノイドバルブを制御する。
【0034】次に、ブレーキ制御部(54)について説明す
る。図10は第1実施例のブレーキ制御部(54)を示すブ
ロック図である。図10において、(54a)は減速度算出
器、(54b)は前置補償器、(54c)はブレーキ解除指令値補
償器(請求項2のフィルタ処理による減速度遅延手段)
である。
【0035】前記減速度算出器(54a)は、駆動力分配制
御部(52)から入力される最終駆動力指令値y1により減
速度指令値VdecelCOMを算出する。
【0036】前記前置補償器(54b)は、減速度指令値Vd
ecelCOMにより前置減速度指令値VdecelCOMFFを算出す
る。
【0037】前記ブレーキ解除指令値補償器(54c)は、
前置減速度指令値VdecelCOMFFが減少するブレーキ解除
時、前置減速度指令値VdecelCOMFFに対しフィルタ処理
を施した減速度指令値VdecelCOMoutを算出する。
【0038】ここで、フィルタ処理の時定数TBFILは、
図6(イ)に示すように、減速度指令値VdecelCOMに対
し正の勾配αにより上昇する時定数特性を用い、減速度
指令値VdecelCOMが大きいほど大きな時定数TBFILを与
える(請求項3の減速度遅延手段)。
【0039】また、フィルタ処理の時定数TBFILは、図
6(ロ)に示すように、相対速度(V T−VS)に対し負の
勾配βにより下降する時定数特性を用い、相対速度(VT
−VS)が負であるほど大きな時定数TBFILを与える(請
求項4の減速度遅延手段)。
【0040】また、フィルタ処理の時定数TBFILは、図
6(ハ)に示すように、車間距離LTに対し負の勾配γ
により下降する時定数特性を用い、車間距離LTが大き
いほど小さな時定数TBFILを与える(請求項5の減速度
遅延手段)。
【0041】さらに、図6(イ)〜(ハ)に示す時定数
特性を持つように作成された図7に示す時定数非線形三
次元マップを用い、減速度指令値VdecelCOMと、相対速
度(VT−VS)と、車間距離LTとから求めても良い。
【0042】次に、作用を説明する。
【0043】[車間距離制御系について]例えば、車間
距離と相対速度の2つを状態変数にとった状態フィード
バック(レギュレータ)を用いて制御系を設計すると、
制御系全体のブロック線図は、図8に示すようになる。
システムの状態変数x1,x2を次式で定義する。なお、
T:先行車の車速、VS:自車速、LT:先行車との車
間距離とする。 x1=VT−VS ...(1) x2=L T−LT ...(2) すると、システムの状態方程式は、以下のように記述で
きる。 制御入力uを次式で与える。 状態フィードバックが施された全体システムの状態方程
式は、次式となる。 したがって、全体システムの特性方程式は、以下のよう
に導かれる。 先に述べた車速サーボ系の伝達特性に基づき、車間距離
T→L T、相対速度△V→0へ収束する特性が設計者
の意図する特性となるように、 の式によりゲインfd、fvを設定する。
【0044】[車速制御系について]目標車速Vsprに
実車速Vspを一致させるために公知の線形制御手法であ
る"モデルマッチング手法"と"近似ゼロイング手法"を用
いてエンジントルク指令値Terを演算すると、図9に示
すような補償器の構成となる。C1(z-1),C2(z-1)は
近似ゼロイング手法による外乱推定器で、外乱やモデル
化誤差による影響を抑える。また、C3(z-1)はモデル
マッチング手法による補償器で、制御対象の応答特性を
規範モデルH(z-1)の特性に一致させる。このとき、C
1(z-1),C2(z-1)は下式になる。 C1(z-1)={(1-γ)・z-1}/{1-γ・z-1} ...(11) C2(z-1)={M・(1-γ)・(1-z-1)}/{T・(1-γ・z-1)} ...(12) 但し、C1(z-1)は時定数Tbのローパスフィルタ C2=C1/P1 γ=exp(-T/Tb) T:サンプル周期(10msec) M:平均車重 制御対象のむだ時間を無視して、規範モデルの時定数Ta
の1次ローパスフィルタとすると、C3は下記の定数と
なる。 C3=K={1−exp(-T/Ta)}・M/T ...(13) 次に、モデルマッチング補償器に相当する下記の演算を
行い、駆動力指令値y4を求める。 y4(k)=K・(Vspr(k)−Vsp(k)) ...(14) 次に、外乱推定器の一部である補償器C2(z-1)に相当
する下記の演算を行う。 y3(k)=γ・y3(k-1)+(1-γ)・M/T・Vsp(k)−(1-γ)・M/T・Vsp(k-1) ...(15) 次に、駆動力指令値y4を下式で補正して最終駆動力指令値y1(k)を求める。 y1(k)=y4(k)−y3(k)+y2(k-2) ...(16) 次に、外乱補償器の一部である補償器C1(z-1)に相当する下記の演算を行う。 y2(k)=γ・y2(k-1)−(1-γ)・y5(k-1) ...(17) 次に、最終駆動指令値y1(k)からエンジントルク指令値Terを算出する。 Ter=(y1・Rt)/(Gm・Gf) ...(18) Gmはトランスミッションギヤ比、Gfはファイナルギヤ
比、Rtはタイヤの有効半径である。
【0045】[車速制御作用]先行車に追従状態で走行
しているときは、車速制御部(51)において、先行車追従
制御部(50)から算出される目標車速に実車速が一致する
ように必要な目標駆動力が算出される。
【0046】さらに、駆動力分配制御部(52)において、
図4に示すような予めメモリに記憶されたエンジンの非
線形特性データマップを用いて、エンジントルク指令値
Terとエンジン回転速度Neとから目標スロットル開度Tvo
rを表引き演算する。
【0047】例えば、先行車追従状態から先行車がいな
くなったときで、ドライバーがセットした車速までゆっ
くりと加速するような場合等には、駆動力分配制御部(5
2)において、目標スロットル開度Tvorが正の値であると
表引きされる。このときは、スロットル制御の領域であ
ると判断し、スロットル制御部(53)において、目標スロ
ットル開度Tvorに一致するようにスロットルバルブの開
度が制御される。
【0048】これに対し、例えば、ドライバーがセット
した車速より遅い車両が自車の前方に現れたような場合
や先行車がブレーキ等で大きく減速した場合等には、駆
動力分配制御部(52)において、目標スロットル開度Tvor
がゼロと表引きされる。加えて、次式が成立するときに
は、 Ter<Te0 ...(19) 但し、Te0はスロットル開度ゼロ時のエンジントルク値
ブレーキ制御の領域であると判断し、ブレーキ制御部(5
4)において、減速度指令値VdecelCOMoutを算出し、ブ
レーキコントローラ(55)において、減速度指令値Vdece
lCOMoutと車体減速度が一致するように車体減速度が制
御される。
【0049】[従来のブレーキ制御作用]ここで、ブレ
ーキ制御部が、図10に示すように、減速度算出器と前
置補償器で構成されている従来例におけるブレーキ制御
について説明する。ブレーキ制御部の減速度算出器で
は、駆動力分配制御部からの最終駆動力指令値y1に基
づいて、下記の式により減速度指令値VdecelCOMが算出
される。 VdecelCOM=−y1/M ...(20) 次の前置補償器では、減速度指令値VdecelCOMに基づい
て、下記の式により前置減速度指令値VdecelCOMFFが算
出される。 VdecelCOMFF=GBFF(s)・VdecelCOM ...(21) GBFF(s)は次式であらわされる。 GBFF(s)=GM(s)・GBr(s)-1 ...(22) 但し、GM(s)は設計者が希望する減速度規範応答を示
し、GBr(s)は増圧側のブレーキアクチュエータの伝達特
性を示し、GBr(s)-1はその逆系を示す。
【0050】そして、ブレーキコントローラでは、車体
減速度が前置減速度指令値VdecelCOMFF以下であると
き、モータ式ポンプや各ソレノイドバルブを動かし始
め、ブレーキアクチュエータによる制動を開始する。
【0051】しかし、上記(21)式より前置減速度指令値
VdecelCOMFFを算出した結果、ステップ的な値となった
場合、ポンプアップ式ブレーキアクチュエータの特性
上、ブレーキ開始時は、図12に示すように、減速度規
範応答にほぼ一致する良好な減速度応答となるが、ブレ
ーキ解除時は、図11に示すように、ブレーキ圧が急激
に抜けて減速度が急変する。この結果、図12に示すよ
うに、減速度規範応答と実車体減速度とが大きく離れ、
減速度の急減(=加速度の急増)によりドライバに対し
押し出され感を与える。
【0052】詳しく説明する。先行車追従走行制御シス
テムに用いるブレーキアクチュエータは、ポンプアップ
式、すなわち、モータポンプを回すことで必要ブレーキ
圧を生成するシステムである。これは、減速度指令値を
入力とし、車体減速度を指令値に追従させるようにブレ
ーキ圧を発生する構成となっている。このシステムのブ
レーキ制御方法は、 ・増圧;モータポンプを回し、リザーバタンクよりブレ
ーキ液を吸い上げ、モータ回転数に応じた圧力を発生さ
せる。 ・減圧;ブレーキ圧を大気開放させる。 方式であることから、本ブレーキシステムは、増圧時間
に対し減圧時間が著しく短い、つまり、ブレーキ制動開
始時間に対しブレーキ解除時間が著しく短い特性を持っ
ている。
【0053】また、減圧時間は、初期値の状態にかかわ
らず一定時間である。例えば、図13の従来の減圧特性
に示すように、初期値2[Mpa]から0[Mpa]まで減圧させる
ための時間と、初期値1[Mpa]から0[Mpa]まで減圧させる
ための時間は、同じ時間Tである。
【0054】本ブレーキシステムを、先行車追従制御装
置に適用する際、設計者の希望する減速度応答を実現す
るように、減速度指令値を算出するフィルタを設計す
る。このフィルタは増圧側も減圧側も同じ時定数を持つ
指令値をブレーキアクチュエータに入力する。例えば、
図12に示す増圧側の減速度応答を得るのに、指令値を
ステップ的に入力させる必要があるならば、減圧側もス
テップ的に入力することになる。
【0055】問題点1 上述のフィルタが算出する減速度指令値を本ブレーキシ
ステムに入力した場合、本システムが持つ「増圧側応答
に対し、減圧応答が著しく早い」特性が減速度応答にも
現れ、ブレーキ解除時、急激に液圧が抜け、押し出され
感(G変動)が発生し、ドライバーに違和感を与える。
【0056】問題点2 減圧時間は、初期値にかかわらず一定であることから、
上述のフィルタが算出する減速度指令値を本ブレーキシ
ステムに入力した場合、減圧時のG変動が、初期値によ
り異なり、ドライバーに違和感を与える。
【0057】[第1実施例のブレーキ制御作用]これに
対し、第1実施例の先行車追従走行制御システムでは、
図5に示すように、ブレーキ制御部(54)のブレーキ解除
指令値補償器(54c)において、前置減速度指令値Vdecel
COMFFに対し、増圧側では、従来例と同様にステップ的
な増圧側の減速度応答を得る減速度指令値VdecelCOMou
tを算出し、ブレーキコントローラ(55)に入力する。
【0058】しかし、前置減速度指令値VdecelCOMFF
対し、減圧側では、下記の(23)式に示すフィルタ処理を
施した減速度指令値VdecelCOMoutを算出し、ブレーキ
コントローラ(55)に入力するようにしている。 VdecelCOMout={1/(TBFILs+1)}・VdecelCOMFF ...(23) そして、TBFILは次式から算出される時定数としている。 TBFIL=α・VdecelCOM+β・(VT−VS)+γ・LT ...(24) α:減速度指令値VdecelCOMの係数(図6のイ) β:先行車の車速VTと自車速VSの偏差(相対速度)の
係数(図6のロ) γ:先行車との車間距離LTの係数(図6のハ) とする。
【0059】係数α,β,γの各値は、ポンプアップ式
ブレーキアクチュエータ6の動特性を考慮に入れ、ドラ
イバーに違和感を与えないG変動となるような時定数を
算出する値とする。第1実施例では、図14に示す減速
度応答となるように、減速度指令値VdecelCOMが大きな
領域では時定数TBFILを大きく、減速度指令値VdecelCO
Mが小さい領域では時定数TBFILが小さくなるように、係
数α,β,γの各値を設定している。
【0060】これにより、ポンプアップ式ブレーキアク
チュエータ6が持つ「増圧側応答に対し、減圧応答が著
しく早い」という特性にかかわらず、図14に示すよう
に、ブレーキ解除時に減速度がゆっくり低下する減速度
応答にすることができる。
【0061】また、減圧時間は、初期値の大きさにより
異ならせることができる。例えば、図13の従来の第1
実施例特性に示すように、初期値2[Mpa]から0[Mpa]まで
減圧させるための時間T2と、初期値1[Mpa]から0[Mpa]
まで減圧させるための時間T1は、異なる時間(T1<
T2)となる。
【0062】よって、先行車がブレーキ等で大きく減速
し、徐々に目標駆動力が小さくなり、ブレーキ制御を開
始し、目標車間距離に到達し、ブレーキ解除を行う走行
状態では、図15の減速度指令値特性に示すように、増
圧側は減速度指令値VdecelCOMoutをステップ的に入力
することで、図15の減速度特性に示すように、実車体
減速度が減速度規範応答にほぼ一致する良好な減速度応
答を得ることができる。
【0063】そして、図15の減速度指令値特性に示す
ように、減圧側はフィルタ処理を施したなだらかに下降
する減速度指令値VdecelCOMoutを入力することで、図
15の減速度特性に示すように、実車体減速度が減速度
規範応答から多少ずれが出るが、良好な減速度応答を得
ることができる。加えて、減圧時間は、初期値が大きい
ほど長い時間となるため、減圧時のG変動を、初期値の
大きさにかかわらず一定とすることができる。
【0064】次に、効果を説明する。第1実施例の先行
車追従走行制御システムにあっては、下記に列挙する効
果を得ることができる。
【0065】(1) ブレーキ制御部(54)からの減速度指令
値VdecelCOMに基づき、ポンプ21を作動させてホイー
ルシリンダ液圧を増圧し、アウトレットソレノイドバル
ブ26の作動による大気開放にてホイールシリンダ液圧
を減圧するポンプアップ式ブレーキアクチュエータ6を
備えた先行車追従走行制御システムにおいて、前記ブレ
ーキ制御部(54)に、減速度指令値VdecelCOMに対する車
両減速度の応答をブレーキ解除時に遅延させるブレーキ
解除指令値補償器(54c)を設けたため、算出される減速
度指令値がステップ的な減少となるブレーキ解除時に適
切な減速度応答により押し出され感の発生を小さく抑え
ることができる。
【0066】(2) ブレーキ解除指令値補償器(54c)は、
前置減速度指令値VdecelCOMFFをフィルタ処理すること
で得た減速度指令値VdecelCOMoutによりブレーキ解除
時に車両減速度の応答を遅延させるようにしたため、フ
ィルタ処理の時定数TBFILの設定により適切な車両減速
度の応答遅延を容易に実現することができる。
【0067】(3) フィルタ処理の時定数TBFILは、減速
度指令値VdecelCOMに対し正の勾配αにより上昇する時
定数特性を用い、減速度指令値VdecelCOMが大きいほど
大きな時定数TBFILを与えるようにしたため、減速度指
令値VdecelCOMが大きな領域での運転者への違和感防止
と、減速度指令値VdecelCOMが小さい領域でのブレーキ
引きずり感を抑制との両立を図ることができる。加え
て、初期値が大であるほどブレーキ解除時間が長くなる
というように、減圧時のG変動を、初期値の大きさにか
かわらず一定とすることができる。
【0068】(4) フィルタ処理の時定数TBFILは、相対
速度(VT−VS)に対し負の勾配βにより下降する時定数
特性を用い、相対速度(VT−VS)が負であるほど大きな
時定数TBFILを与えるようにしたため、相対速度(VT
S)が負となる先行車に対し自車が徐々に接近している
走行状態ではブレーキの効きを保つことにより先行車へ
の接近を抑え、相対速度(VT−VS)が正となる先行車に
対し自車が徐々に離れている走行状態ではブレーキの早
期解除により先行車から離れることを抑えるというよう
に、先行車への追従性を高めることができる。
【0069】(5) フィルタ処理の時定数TBFILは、車間
距離LTに対し負の勾配γにより下降する時定数特性を
用い、車間距離LTが大きいほど小さな時定数TBFILを与
えるようにしたため、車間距離LTが小さな走行状態で
はブレーキの効きを保つことで先行車との車間距離LT
がより近くなることを抑え、車間距離LTが大きな走行
状態ではブレーキの早期解除により先行車との車間距離
Tがより離れることを抑えるというように、先行車と
自車との適切な車間距離LTを保つことができる。
【0070】(第2実施例)第2実施例は、減速度遅延
手段として、減速度指令値の変化率リミッタ処理により
ブレーキ解除時に車両減速度の応答を遅延させる例であ
る。
【0071】図16は第2実施例のブレーキ制御部(54)
を示すブロック図である。図16において、(54a)は減
速度算出器、(54b)は前置補償器、(54d)はブレーキ解除
指令値補償器(請求項6の変化率リミッタ処理による減
速度遅延手段)である。
【0072】前記減速度算出器(54a)は、駆動力分配制
御部(52)から入力される最終駆動力指令値y1により減
速度指令値VdecelCOMを算出し、前記前置補償器(54b)
は、減速度指令値VdecelCOMにより前置減速度指令値V
decelCOMFFを算出する。
【0073】前記ブレーキ解除指令値補償器(54d)は、
前置減速度指令値VdecelCOMFFが減少するブレーキ解除
時、前置減速度指令値VdecelCOMFFに対し変化率リミッ
タ処理を施した減速度指令値VdecelCOMoutを算出す
る。
【0074】次に、ブレーキ解除指令値補償器(54d)で
の最終的な変化率リミッタDecel_lim_outの算出処理に
ついて説明する。
【0075】図17に示す変化率リミッタの非線形マ
ップを用いて、車間距離LTと相対速度VR(先行車の車
速VTと自車速VSの偏差)から変化率リミッタDecel_li
mを表引き演算する。なお、図17に示す非線形マップ
は、 A) 車間距離LTが大きいときは、変化率リミッタDecel_
limを大きくする(請求項9の減速度遅延手段)。 B) 相対速度VRが小さいときは(マイナスは接近中を示
す)、変化率リミッタDecel_limを小さくする(請求項
8の減速度遅延手段)。 ように設定されている。
【0076】次に、変化率リミッタDecel_limの係数C
oe_mulを、図18に示す変化率係数の非線形マップを用
いて、減速度指令値VdecelCOMから表引き演算する。な
お、図18に示す非線形マップは、 A) 減速度指令値VdecelCOMが大きな領域では、係数Coe
_mulを小さくし、運転者に違和感を与えないようにす
る。 B) 減速度指令値VdecelCOMが小さい領域では、係数Coe
_mulを大きくし、ブレーキ引きずり感を抑えるようにす
る。 ように設定される(請求項7の減速度遅延手段)。
【0077】次式により、最終的な変化率リミッタDe
cel_lim_outが算出される。 Decel_lim_out=Decel_lim・Coe_mul ...(25) 但し、車間距離制御中にドライバーによるアクセルオー
バーライドを検出した場合、最終的な変化率リミッタDe
cel_lim_outを外し、速やかにブレーキ解除を行う。
【0078】なお、他の構成は第1実施例と同様である
ので、説明を省略する。また、作用については、減速度
指令値のフィルタ処理か減速度指令値の変化率リミッタ
処理かの違いはあるが、何れもブレーキ解除時に車両減
速度の応答を遅延させるという同じ作用を得るものであ
り、第1実施例と同様であるので説明を省略する。
【0079】次に、効果を説明する。この第2実施例の
先行車追従走行制御システムにあっては、第1実施例の
(1)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
【0080】(6) ブレーキ解除指令値補償器(54c)は、
前置減速度指令値VdecelCOMFFを変化率リミッタ処理す
ることで得た減速度指令値VdecelCOMoutによりブレー
キ解除時に車両減速度の応答を遅延させるようにしたた
め、減速度指令値の勾配を決める変化率リミッタの設定
により適切な車両減速度の応答遅延を容易に実現するこ
とができる。
【0081】(7) ブレーキ解除指令値補償器(54c)は、
最終的な変化率リミッタDecel_lim_outの係数Coe_mul
を、減速度指令値VdecelCOMが大きいほど小さくするよ
うにしたため、減速度指令値VdecelCOMが大きな領域で
の運転者への違和感防止と、減速度指令値VdecelCOMが
小さい領域でのブレーキ引きずり感を抑制との両立を図
ることができる。加えて、初期値が大であるほどブレー
キ解除時間が長くなるというように、減圧時のG変動
を、初期値の大きさにかかわらず一定とすることができ
る。
【0082】(8) ブレーキ解除指令値補償器(54c)は、
最終的な変化率リミッタDecel_lim_outの変化率リミッ
タDecel_limを、相対速度VRが負になるほど小さくする
ようにしたため、相対速度VRが負となる先行車に対し
自車が徐々に接近している走行状態ではブレーキの効き
を保つことにより先行車への接近を抑え、相対速度VR
が正となる先行車に対し自車が徐々に離れている走行状
態ではブレーキの早期解除により先行車から離れること
を抑えるというように、先行車への追従性を高めること
ができる。
【0083】(9) ブレーキ解除指令値補償器(54c)は、
最終的な変化率リミッタDecel_lim_outの変化率リミッ
タDecel_limを、車間距離LTが大きいほど大きくするよ
うにしたため、車間距離LTが小さな走行状態ではブレ
ーキの効きを保つことで先行車との車間距離LTがより
近くなることを抑え、車間距離LTが大きな走行状態で
はブレーキの早期解除により先行車との車間距離LT
より離れることを抑えるというように、先行車と自車と
の適切な車間距離LTを保つことができる。
【0084】以上、本発明の車速制御装置の一例である
先行車追従走行制御システムを第1実施例及び第2実施
例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、
これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範
囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計
の変更や追加等は許容される。
【0085】例えば、第1,2実施例では、車速制御装
置として、先行車の存在の有無や先行車との車間距離を
測定する手段を有し、先行車が存在しないときには、ド
ライバーがセットした車速を保ちながら定速走行し、先
行車が存在するときには、ドライバーがセットした車速
を上限とし、先行車との車間距離を保ちながら追従走行
する先行車追従走行制御システムの例を示したが、ドラ
イバーがセットした車速を保ちながら定速走行する定速
走行制御装置にも適用することができる。
【0086】減速度遅延手段として、第1実施例では、
減速度指令値のフィルタ処理によりブレーキ解除時に車
両減速度の応答を遅延させる例を示し、第2実施例では
減速度指令値の変化率リミッタ処理によりブレーキ解除
時に車両減速度の応答を遅延させる例を示したが、減速
度指令値に対する車両減速度の応答をブレーキ解除時に
遅延させる手段であれば、例えば、フィルタと変化率リ
ミッタの複合処理出合っても良いし、減速度指令値の低
下特性を予め設定した時間関数により与えるものであっ
ても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の車速・車間を自動制御する先行車
追従走行制御システム(車速制御装置の一例)を示す全
体図である。
【図2】第1実施例システムに適用されたポンプアップ
式ブレーキアクチュエータ6を示す油圧回路図である。
【図3】第1実施例システムに適用された車速・車間制
御コントローラにおける制御ブロック図である。
【図4】第1実施例システムのメモリに予め記憶された
エンジンの非線形特性データマップである。
【図5】第1実施例システムのブレーキ制御部を示すブ
ロック図である。
【図6】第1実施例システムのブレーキ解除指令値補償
器に設定されている減速度指令値に対する時定数マップ
1と相対速度に対する時定数マップ2と車間距離に対す
る時定数マップ3を示す図である。
【図7】第1実施例システムのブレーキ解除指令値補償
器に設定されている三次元時定数マップを示す斜視図で
ある。
【図8】第1実施例システムの車間距離制御系全体のブ
ロック線図である。
【図9】第1実施例システムにおいて目標車速Vsprに
実車速Vspを一致させるために公知の線形制御手法であ
る"モデルマッチング手法"と"近似ゼロイング手法"を用
いてエンジントルク指令値Terを演算する補償器の構成
を示す図である。
【図10】従来例のブレーキ制御部を示すブロック図で
ある。
【図11】従来例の減圧応答線図である。
【図12】従来方法でブレーキ制御開始からブレーキ制
御終了までのエンジントルク指令値、スロットル開度、
減速度、減速度指令値を示すタイムチャートである。
【図13】従来例と第1実施例のブレーキ液圧の減圧特
性比較図である。
【図14】第1実施例システムでの減圧応答線図であ
る。
【図15】第1実施例システムでブレーキ制御開始から
ブレーキ制御終了までのエンジントルク指令値、スロッ
トル開度、減速度、減速度指令値を示すタイムチャート
である。
【図16】第2実施例システムのブレーキ制御部を示す
ブロック図である。
【図17】第2実施例システムのブレーキ制御部で用い
られる車間距離と相対速度に対する変化率リミッタマッ
プである。
【図18】第2実施例システムのブレーキ制御部で用い
られる減速度指令値に対する係数マップである。
【符号の説明】
1 車間距離センサ 2 車速センサ 3 スロットルアクチュエータ 4 オートマチックトランスミッション 5 車速・車間制御コントローラ 6 ポンプアップ式ブレーキアクチュエータ(ブレーキ
アクチュエータ) (11) 測距信号処理部(車間距離検出手段) (21) 車速信号処理部(車速検出手段) (50) 先行車追従制御部(目標車速設定手段) (501) 相対速度演算部 (502) 車間距離制御部 (503) 目標車間距離設定部 (51) 車速制御部(目標駆動力算出手段) (52) 駆動力分配制御部 (53) スロットル制御部 (54) ブレーキ制御部(ブレーキ制御手段) (54a) 減速度算出器 (54b) 前置補償器 (54c) ブレーキ解除指令値補償器(フィルタ処理によ
る減速度遅延手段) (54d) ブレーキ解除指令値補償器(変化率リミッタ処
理による減速度遅延手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 29/02 301 F02D 29/02 301D G08G 1/16 G08G 1/16 E Fターム(参考) 3D041 AA33 AA66 AB01 AC26 AD04 AD10 AD46 AD51 AE04 AE41 AE45 AF01 AF09 3D044 AA01 AA11 AA24 AA27 AA45 AB01 AC03 AC05 AC15 AC24 AC26 AC59 AD04 AD21 AE06 AE14 AE18 AE21 3D046 BB17 CC02 GG02 HH17 HH20 HH22 HH26 JJ13 KK06 3G093 AA01 BA02 BA23 CB07 CB12 DA06 DB05 DB15 DB16 EA09 EB04 FA04 FA07 FB04 5H180 AA01 CC03 CC14 LL01 LL09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速を検出する車速検出手段と、 目標車速を設定する目標車速設定手段と、 車速検出値が設定された目標車速と一致する目標駆動力
    を算出する目標駆動力算出手段と、 目標駆動力算出値がブレーキ制御領域の値であると判断
    されたとき、減速度指令値を算出するブレーキ制御手段
    と、 前記ブレーキ制御手段からの減速度指令値に基づき、圧
    力源を作動させてホイールシリンダ液圧を増圧し、制御
    弁の作動による大気開放にてホイールシリンダ液圧を減
    圧するブレーキアクチュエータと、 を備えた車速制御装置において、 前記ブレーキ制御手段に、減速度指令値に対する車両減
    速度の応答をブレーキ解除時に遅延させる減速度遅延手
    段を設けたことを特徴とする車速制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された車速制御装置にお
    いて、 前記減速度遅延手段は、減速度指令値のフィルタ処理に
    よりブレーキ解除時に車両減速度の応答を遅延させるこ
    とを特徴とする車速制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載された車速制御装置にお
    いて、 前記減速度遅延手段は、フィルタ処理の時定数を、減速
    度指令値が大きいほど大きな時定数とすることを特徴と
    する車速制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3の何れかに記載
    された車速制御装置において、 自車と先行車との相対速度を検出する相対速度検出手段
    を設け、 前記減速度遅延手段は、フィルタ処理の時定数を、相対
    速度が負であるほど大きな時定数とすることを特徴とす
    る車速制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし請求項4の何れかに記載
    された車速制御装置において、 自車と先行車との車間距離を検出する車間距離検出手段
    を設け、 前記減速度遅延手段は、フィルタ処理の時定数を、車間
    距離が大きいほど小さな時定数とすることを特徴とする
    車速制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載された車速制御装置にお
    いて、 前記減速度遅延手段は、減速度指令値の変化率リミッタ
    処理によりブレーキ解除時に車両減速度の応答を遅延さ
    せることを特徴とする車速制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載された車速制御装置にお
    いて、 前記減速度遅延手段は、リミッタ処理の変化率を、減速
    度指令値が大きいほど変化率を小さくすることを特徴と
    する車速制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項6または請求項7の何れかに記載
    された車速制御装置において、 自車と先行車との相対速度を検出する相対速度検出手段
    を設け、 前記減速度遅延手段は、リミッタ処理の変化率を、相対
    速度が負であるほど変化率を小さくすることを特徴とす
    る車速制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項6ないし請求項8の何れかに記載
    された車速制御装置において、 自車と先行車との車間距離を検出する車間距離検出手段
    を設け、 前記減速度遅延手段は、リミッタ処理の変化率を、車間
    距離が大きいほど変化率を大きくすることを特徴とする
    車速制御装置。
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