JP2003340727A - 薄刃砥石 - Google Patents

薄刃砥石

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JP2003340727A
JP2003340727A JP2002148234A JP2002148234A JP2003340727A JP 2003340727 A JP2003340727 A JP 2003340727A JP 2002148234 A JP2002148234 A JP 2002148234A JP 2002148234 A JP2002148234 A JP 2002148234A JP 2003340727 A JP2003340727 A JP 2003340727A
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Japan
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cutting
grindstone
thin
cutting action
thin blade
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JP2002148234A
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Junji Hoshi
純二 星
Yoshitaka Ikeda
吉隆 池田
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子材料等の被削材、とくに異素材を積層し
たものや延性の高い銅部分を有するものなど、バリが発
生しやすい被削材に対して切断加工を行う際のバリの発
生を防止する。 【解決手段】 軸線周りに回転駆動される略円板形状の
砥石本体を有し、砥石本体の外周縁に設けられた刃先部
によって被削材の切断加工を行う薄刃砥石であって、刃
先部は、スリット16により周方向に区分された複数の
切削作用領域13を有し、各切削作用領域13は、砥石
本体の回転方向後方側に設けられた厚肉部14と、前方
側に設けられた薄肉部15とを有し、前方側の薄肉部1
5から後方側の厚肉部14へ向かい漸次肉厚が増加され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子材料等の被削
材の切断加工に用いられる薄刃砥石に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品を製造するには、たとえば、回
路パターンが形成されたウエハから切り出したチップを
Cu等からなるリードフレーム上に載置して両部材をボ
ンディングし、各チップをリードフレームごと樹脂で封
入した後、リードフレームを切断する方法が採用されて
いる。
【0003】また最近では、一度に製造できる電子部品
の数を増やすことや、電子部品の小型化が考慮され、個
々の部品毎に分割して樹脂を被せるのではなく、複数の
チップを搭載したリードフレーム全体を樹脂で封入し、
樹脂層ごとリードフレームを切断して個々の部品(パッ
ケージ)に分割する方法も採用されている。
【0004】従来、このような電子部品の切断加工に
は、たとえば図3に示すような円盤状の薄刃砥石1が用
いられている。この薄刃砥石1は、NiやCo或いはそ
れらの合金等からなる金属メッキ相内にダイヤモンドや
cBN等の超砥粒を分散して形成されていて、その刃先
には複数のスリット1aが設けられている。スリット1
aは、切断加工時に生じる削りくずを取り込むとともに
外部に排出しやすくして目詰まりを生じにくくし、か
つ、冷却水を切断加工面により多く導く目的で、ワイヤ
ー等を用いた放電加工、または砥石等を用いた研削加工
により外周縁から径方向内周側に向けて所定間隔で形成
されている。
【0005】このような薄刃砥石1は、その内周側部分
が取付用フランジで挟持されて砥石軸に装着されるとと
もにナットで締め付け固定され、砥石軸の軸線周りに回
転されつつ外周側部分の刃先部で被削材を切断加工する
ことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな薄刃砥石1では、スリット1aによって加工性を向
上させているものの、刃先の摩耗等により砥石の切断性
が低下すると切断跡にバリが生じやすく、とくに、被削
材の端部や切断線同士が互いに交差する部分では被削材
の支持固定が弱いため刃先の圧力により被削材が逃げて
しまい、バリが生じやすいという問題がある。また、表
面に銅配線を有する基板切断する場合等、異素材が積層
された被削材を上述した薄刃砥石1で切断する場合に
は、延性の高い銅製の配線部分やリードフレーム部分が
引き延ばされてから切断されることがあり、切断跡にバ
リがより生じやすいという問題があった。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、電子材料等の被削材、とくに異素材を積層したもの
や延性の高い銅部分を有するものなど、バリが発生しや
すい被削材に対して切断加工を行う際のバリの発生を防
止できる薄刃砥石を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の薄刃砥石は、軸線周りに回転駆動される
略円板形状の砥石本体を有し、砥石本体の外周縁に設け
られた刃先部によって被削材の切断加工を行う薄刃砥石
であって、刃先部は、スリットにより周方向に区分され
た複数の切削作用領域を有し、各切削作用領域は、砥石
本体の回転方向後方側に設けられた厚肉部と、回転方向
前方側に設けられた薄肉部とを有し、前方側の薄肉部か
ら後方側の厚肉部へ向かい漸次肉厚が増加されているこ
とを特徴としている。
【0009】この発明によれば、砥石本体の回転に伴い
刃先部の刃厚の薄い部分のすくい角が鋭角であるため、
バリを除去することができる。
【0010】請求項2の薄刃砥石は、請求項1の薄刃砥
石において、切削作用領域が、砥石本体の一方の側面側
に薄肉部が設けられた第1の切削作用領域および砥石本
体の他方の側面側に薄肉部が設けられた第2の切削作用
領域の配列で構成されていることを特徴としている。
【0011】この発明によれば、いずれか一方の側面側
に薄肉部を設けた第1の切削作用領域により一方の側面
側のバリを確実に除去あるいは小さくしながら切削加工
を行うことができる。同様に、他方の側面側に薄肉部を
設けた第2の切削作用領域により他方の側面側のバリを
確実に除去あるいは小さくしながら切削加工を行うこと
ができる。したがって、両切削作用領域を備えて、たと
えば交互に配列することにより、より確実にバリの生成
を防止しながら被削材を切削することが可能となる。
【0012】請求項3の薄刃砥石は、請求項1または2
の薄刃砥石において、切削作用領域において、砥石本体
の肉厚が径方向に一定に形成されていることを特徴とし
ている。
【0013】この発明によれば、径方向に一定の肉厚を
有することにより、砥石本体が切削加工により摩耗した
場合にも、摩耗前と同じ肉厚からなる薄肉部から厚肉部
へと漸次肉厚が増加する形状の切削作用領域が創成され
るので、砥石寿命が長くなり、切削加工におけるコスト
削減が実現される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を参照して説明する。図1は本実施形態による
薄刃砥石の平面図、図2は同薄刃砥石の刃先部(外周
面)を平面に展開した図である。
【0015】本実施形態による薄刃砥石10は、図1に
示すように、軸線周りに回転駆動される略円板形状の砥
石本体11を有し、砥石本体11の外周縁に刃先部12
が設けられている。この砥石本体11は、たとえばN
i,Coまたはこれらの合金等からなる金属結合層中に
ダイヤモンドを分散配置して円板状に形成されている。
この薄刃砥石10は、その内周側部分が取り付け用フラ
ンジで挟持されて砥石軸に装着されるとともにナットで
締め付け固定される。そして砥石軸の軸線周りに回転さ
れつつ外周側部分の刃先部12で、板状の被削材を切断
線に沿って切断加工していく。
【0016】砥石本体11の外周縁に設けられた刃先部
12は、周方向に区分された複数の切削作用領域13,
13,…を有している。各切削作用領域13,13,…
は、図2に示すように、砥石本体11の回転方向後方側
に設けられた厚肉部14と、回転方向前方側に設けられ
た薄肉部15とを有し、前方側の薄肉部15から後方側
の厚肉部14へ向かい漸次肉厚が増加された形状となっ
ている。なお厚肉部14の肉厚は、本実施形態では砥石
本体11と同寸法としているが、砥石本体11の強度を
確保できれば、砥石本体11の3/4程度の厚さであっ
てもよい。また薄肉部15は、その肉厚を本実施形態で
は厚肉部14の1/4としているが、図2(b)に示す
ようにとがらせてもよい。また、各切削作用領域13
は、その肉厚が径方向に一定に形成されている。
【0017】各切削作用領域13は、砥石本体11の一
方の側面11A側に薄肉部15が設けられた第1の切削
作用領域13Aと、砥石本体11の他方の側面11B側
に薄肉部15が設けられた第2の切削作用領域13Bと
を、それぞれスリット16を挟んで配列した構成となっ
ている。本実施形態では第1の切削作用領域13Aと第
2の切削作用領域13Bとが1つずつ交互に連続して配
置されている。
【0018】本実施形態による薄刃砥石10によれば、
砥石本体11の回転に伴い刃先部12の刃厚が徐々に厚
くなる切削作用領域13が連続して被削材を加工する。
これにより、1つの切削作用領域13による切削でバリ
が生じても、スリット16から次の切削作用領域13へ
と至る部分で、バリを除去あるいは小さくすることがで
きる。また、一方の側面11A側に薄肉部15を設けた
第1の切削作用領域13Aにより一方の側面11A側の
バリを確実に除去あるいは小さくしながら切削加工を行
うことができる。同様に、他方の側面11B側に薄肉部
15を設けた第2の切削作用領域13Bにより他方の側
面11B側のバリを確実に除去あるいは小さくしながら
切削加工を行うことができる。また、薄肉部15の肉厚
を確保することにより、砥石本体11の強度(カーフ剛
性)を確保することができるので、砥石の破損を防止す
ることができる。さらに、砥石本体11が切削加工によ
り摩耗した場合にも、摩耗前と同じ肉厚の薄肉部15か
ら厚肉部14へと漸次肉厚が増加する形状の切削作用領
域13が創成されるので、優れた切削性を長期間にわた
って維持することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一例である薄刃砥石10と、
比較例である従来の薄刃砥石1とを用いた切断加工試験
について説明する。本発明の薄刃砥石10は、スルファ
ミン酸ニッケル液中で40/60μmのダイヤモンドを
分散めっき(5A、3時間程度)し、外径φ80mm、
厚さ300μmの円板状砥石を製作後、ワイヤー放電加
工により内周側にφ40mmの穴を形成し、さらに円筒
研削盤を用いて外径をφ60mmとした。次いで、型彫
り放電加工機を用いて、切削作用領域13について両側
面11A,11Bからそれぞれ加工して、厚肉部14と
薄肉部15とが連続する刃先部12を形成した。なお、
各切削作用領域13A、13Bは、それぞれ8カ所ずつ
交互に設け、その深さは1mm程度とした。また、薄肉
部15の刃厚は、厚肉部14の1/4とした。
【0020】比較例である従来の薄刃砥石1は、スルフ
ァミン酸ニッケル液中で40/60μmのダイヤモンド
を分散めっき(5A、3時間程度)し、外径φ80m
m、厚さ300μmの円板状砥石を製作後、ワイヤー放
電加工により内周側にφ40mmの穴を形成し、さらに
円筒研削盤を用いて外径をφ60mmとした。次いで、
型彫り放電加工機を用いて、幅、深さともに1mmのス
リット1aを円周方向等分に16カ所形成した。
【0021】切断加工条件は以下に示すとおりである。 ・被削材 銅板(50mm×50mm、厚さ0.5mm) ・使用機械 不二越製ダイシングマシン SHG20P ・回転数 20000〔回転/分〕 ・冷却媒体 水 ・送り速度 10〔mm/秒〕 ・切り込み深さ 0.6〔mm〕 ・テープ固定 以上の条件で行った切断加工により、固定用のテープ側
に発生した銅のバリの大きさを工具顕微鏡にて測定し
た。また、切断抵抗の評価として、加工時のスピンドル
のモータ負荷電流を測定した。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示されるように、本発明の一例であ
る薄刃砥石10では、最大バリの大きさが従来の200
μmから100μmと小さくなった。また本発明では、
平均的なバリの大きさも従来の120μmから70μm
と小さくなり、バリの防止効果が高いことがわかった。
さらに、薄刃砥石10ではモータ負荷電流が従来の6.
5Aから4.2Aと低下したことから、切り屑の排出性
がよく冷却水の導引も円滑であり切削抵抗が小さくなっ
ている、すなわち切れ味がよく、切削性が向上したこと
がわかった。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
砥石本体の回転に伴い刃先部の刃厚が徐々に厚くなる切
削作用領域が連続して被削材を加工するので、1つの切
削作用領域による切削でバリが生じても、次の切削作用
領域によりバリを除去することができる。また、刃厚の
薄い薄肉部では、刃厚の厚い厚肉部よりも強く被削材に
当接されるので、被削材を引き延ばしにくく、より確実
に切削加工を行うことができる。そして、いずれか一方
の側面側に薄肉部を設けた第1の切削作用領域により一
方の側面側のバリを除去しながら切削加工を行うことが
できる。同様に、他方の側面側に薄肉部を設けた第2の
切削作用領域により他方の側面側のバリを除去しながら
切削加工を行うことができる。したがって、これら第1
および第2の切削作用領域をともに備え、たとえば交互
に配列することにより、より確実にバリの生成を防止し
ながら被削材を切削することが可能となる。また、薄肉
部の肉厚を確保することにより、砥石本体の強度(カー
フ剛性)を確保することができるので、砥石の破損を防
止し、切削加工におけるコスト削減が実現される。さら
に、径方向に一定の肉厚を有することにより、砥石本体
が切削加工により摩耗した場合にも摩耗前と同様の薄肉
部から厚肉部へと漸次肉厚が増加する形状の切削作用領
域が創成されるので、砥石寿命が長くなり、切削加工に
おけるコスト削減が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による薄刃砥石を示す平
面図である。
【図2】 本発明による薄刃砥石の外周縁の展開図であ
り、刃先部の形状の例を示す図である。
【図3】 従来の薄刃砥石の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
10 薄刃砥石 11 砥石本体 11A,11B 側面 12 刃先部 13A 第1の切削作用領域 13B 第2の切削作用領域 13 切削作用領域 14 厚肉部 15 薄肉部 16 スリット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線周りに回転駆動される略円板形状の
    砥石本体を有し、該砥石本体の外周縁に設けられた刃先
    部によって被削材の切断加工を行う薄刃砥石であって、 前記刃先部は、スリットにより周方向に区分された複数
    の切削作用領域を有し、 各切削作用領域は、前記砥石本体の回転方向後方側に設
    けられた厚肉部と、回転方向前方側に設けられた薄肉部
    とを有し、前方側の薄肉部から後方側の厚肉部へ向かい
    漸次肉厚が増加されていることを特徴とする薄刃砥石。
  2. 【請求項2】 前記複数の切削作用領域は、 前記砥石本体の一方の側面側に前記薄肉部が設けられた
    第1の切削作用領域および前記砥石本体の他方の側面側
    に前記薄肉部が設けられた第2の切削作用領域の配列で
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載の薄刃
    砥石。
  3. 【請求項3】 前記切削作用領域において、前記砥石本
    体の肉厚が径方向に一定に形成されていることを特徴と
    する請求項1または2に記載の薄刃砥石。
JP2002148234A 2002-05-22 2002-05-22 薄刃砥石 Withdrawn JP2003340727A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5194793B2 (ja) * 2005-08-23 2013-05-08 コニカミノルタエムジー株式会社 放射線画像変換パネル及びその製造方法

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Effective date: 20050802