JP2003340078A - パチンコ機の外枠 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 幕板の装飾板を交換可能としたパチンコ機の
外枠において、装飾板の交換を可能とするための取付構
造の簡素化を図る。 【解決手段】 外枠本体の下部側に配置される幕板２０
を、該外枠本体に固定される幕板本体２１と、その幕板
本体２１の前面を覆う装飾板２２とから構成する。装飾
板２２は、外枠本体における下横枠板１５の張り出し部
１５ａの上面に凹設された取付溝１５ｂに下端部を嵌め
込むことで着脱可能に装着される。また、幕板本体２１
の上面には、前枠の下端面と摺接する金属製の上面カバ
ー２３が着脱可能に取り付けられ、その上面カバー２３
に装飾板２２の前面上部を前方から押え込むフランジ部
２３ａを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、例えばパチンコ
機の外枠に係り、詳しくは下部前面に幕板が備えられて
いるパチンコ機の外枠に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のパチンコ機の外枠は、縦長方形状
に形成された外枠本体と、その外枠本体の下部に固定さ
れる幕板本体とから構成され、該幕板本体の前面には装
飾板が貼り付けられている。この装飾板は、外枠に開閉
可能に装着される前枠および該前枠に装着される遊技盤
等によって構成されるパチンコ機本体のデザインに合う
ように設定されている。このため、例えばパチンコホー
ルにおいて、新台入替えのためにパチンコ機本体を交換
する際、本来パチンコ機本体の交換のみで済むものを、
パチンコ機本体の交換に合せて、幕板の装飾板のデザイ
ンをパチンコ機本体のデザインに合わせるべく、外枠全
体を交換することがある。このため、新台入れ替え時の
コストが高く付くという問題がある。そこで、上記のよ
うな不具合を解決するために、幕板の装飾板を交換でき
るようにした技術が提案されており、このような技術
は、例えば特開平１１−１３７８００号公報に記載され
ている。上記公報においては、幕板本体の前面側に斜状
の係止面を有する複数の係合凹部を形成する一方、その
係合凹部に対応して装飾板の裏面側に複数の弾性係止片
を突設し、該装飾板の弾性係止片を幕板本体の係合凹部
に差し込んで取り付ける構成とすることで、装飾板を幕
板本体に対して着脱可能としたものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のような構成によ
れば、パチンコ機本体の交換に合せて幕板の装飾板を交
換し、該装飾板のデザインをパチンコ機本体のデザイン
に合わせることが可能となるため、外枠を交換後のパチ
ンコ機本体に再使用し、新台入れ替え時のコストの低減
を図ることができる。ところが、公報記載の外枠の場
合、幕板本体に係合凹部を、装飾板には弾性係止片をそ
れぞれ備える構成のため、着脱構造が複雑である上に、
幕板本体および装飾板それぞれに装飾板取付用構造を形
成しなければならず、製造上の煩わしさを伴うものであ
る。

【０００４】本発明は、上述した従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、幕板の
装飾板を交換可能としたパチンコ機の外枠において、装
飾板の交換を可能とするための取付構造の簡素化を図る
ことにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明に係るパチンコ機の外枠は、請求項１および
２記載の通り構成した。これら各請求項に係る発明は、
外枠本体と、該外枠本体の下部前面に配置された幕板と
を備え、前記外枠本体の下枠部には前記幕板の前面より
も前方へ張り出す張り出し部が形成されているパチンコ
機の外枠において、装飾板の交換を可能とするための取
付構造の簡素化を図ることができるようにした技術であ
る。

【０００６】請求項１に記載したパチンコ機の外枠で
は、幕板は、外枠本体に固定された幕板本体と、その幕
板本体の前面を覆う装飾板とを有し、装飾板は、張り出
し部の上面に形成された取付溝に下端部を嵌め込むこと
で装着される構成としたことを特徴としている。上記の
ような構成とすることで、装飾板は、該装飾板の下端部
を取付溝に嵌め込むことによって幕板本体の前面を覆う
ように装着することができ、また下端部を取付溝から抜
き上げることによって簡単に取り外すことができる。す
なわち、請求項１の発明によれば、装飾板を外枠に対し
て交換することができるのであって、そして、装飾板の
取付構造としては、外枠本体の下枠部上面に溝加工を施
すだけで済み、装飾板および幕板本体には、特別の加工
を一切施す必要がない。このため、装飾板の取付構造の
簡素化が達成される。

【０００７】また、請求項２に記載のパチンコ機の外枠
では、幕板本体の上面には、外枠に装着される前枠の開
閉時に、該前枠の下端面と摺接する上面カバーが着脱可
能に取り付けられ、該上面カバーには、装飾板の前面上
部を前方から押え込む装飾板押え部が形成されているこ
とを特徴としている。上記のように構成された請求項２
に記載の発明によれば、取付溝に嵌め込んで装着された
装飾板を上面カバーの装飾板押さえ部で装着位置に安定
状態で保持することができる。そして、装飾板押さえ部
は、既存の上面カバーの形状を変えるだけで簡単に構成
することができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１および図２は本実施の形態に
係るパチンコ機の外枠および該外枠に装着された前枠を
示す斜視図であり、図１は前枠開放状態を示し、図２は
前枠閉止時を示す。外枠１０は、木製の外枠本体１１
と、その外枠本体１１の前面下部に配置される幕板２０
とから構成されている。外枠本体１１は、左縦枠板１
２、右縦枠板１３、上横枠板１４、下横枠板１５を相互
に接合することによって縦長方形状に形成されている。
外枠１０の前面における幕板２０の上方には、前枠３０
が配置されており、この前枠３０は、正面視で左側部が
上下の蝶番３１，３２を介して外枠１０に開閉可能に取
り付けられている。前枠３０の裏面側には、図示は省略
するが、パチンコ遊技用の各種機器が装着された遊技盤
が取り付けられ、これら前枠３０、遊技盤等によりパチ
ンコ機本体が構成されている。

【０００９】外枠本体１１の前面下部側には、幕板２０
が配置されている。なお、外枠本体１１を構成する各枠
板１２〜１５のうちの下横枠板１５の前部は、幕板２０
の板厚をやや超える幅で張り出しており、その張り出し
部１５ａ上に幕板２０が乗る態様で配置されている。上
記の下横枠板１５が本発明でいう下枠部に対応する。幕
板２０は、幕板本体２１と、その幕板本体２１の前面を
覆う装飾板２２とから構成されている。幕板本体２１
は、例えば木製であり、外枠本体１１の左右方向に延在
する横長の長方形をなす矩形断面に形成されている。装
飾板２２は、例えば木製の薄厚の平板（ベニヤ板）から
なり、表面（前面）にはパチンコ機本体のデザインに合
わせてプリント等によるデザインが施されている。幕板
本体２１は、下横枠板１５の張り出し部１５ａ上に乗せ
られるとともに、左右の縦枠板１２，１３間に掛け渡す
ように配置された状態で、該左右の縦枠板１２，１３の
前面下部に、例えば釘やビス等によって固着されてい
る。

【００１０】次に、装飾板２２の取付構造を図３〜図５
に基づいて説明する。装飾板２２は、下横枠板１５の張
り出し部１５ａの上面に形成された一条の取付溝１５ｂ
にその下端部を上方から嵌め込むことによって装着され
る構造である。取付溝１５ｂは、断面凹形に形成される
とともに、図３に示すように、幕板本体２１の前面に対
応して下横枠板１５の左右全長にわたって延在されてい
る。ところで、図３および図４に示すように、幕板２０
の左端上端面には、外枠１０に前枠３０を取り付けるた
めの下部の蝶番３２が取り付けられている。このため、
装飾板２２を幕板本体２１の前面に沿って上方から垂直
に下ろして取付溝１５ｂに嵌め込むには下部の蝶番３２
が邪魔になる。そこで、本実施の形態では、装飾板２２
を幕板本体２１の前面広さと同一寸法の長方形に形成
し、幕板本体２１の前方から該幕板本体２１の前面に重
ねたのち、下方へ滑らせて取付溝１５ｂに嵌め込むとい
う手順で装飾板２２を装着する構成としている。このた
め、装飾板２２が装着された状態では、幕板本体２１の
前面は、取付溝１５ｂの深さに相当する分だけ露出する
ことになる。そして、この露出部分については、後述す
る上面カバー２３のフランジ部２３ａによって覆う構成
としている。

【００１１】すなわち、幕板本体２１の上面には、下部
の蝶番３２が配置される領域を除いた全面に、例えば鉄
板やステンレスのような金属製あるいは硬質樹脂製の平
板からなる上面カバー２３が適数個所をビス２４によっ
て着脱可能に固定されている。この上面カバー２３は幕
板本体２１の上面を覆うことで、前枠３０の開閉操作時
に、該前枠３０の下端面が円滑に摺接するように案内
し、幕板本体２１の上面を保護する。そして、上面カバ
ー２３の前端部は、全長にわたって下向きに９０度折り
曲げられることで、下向きフランジ部２３ａが設定さ
れ、この下向きフランジ部２３ａによって装飾板２２の
前面上端を前面側から押さえ込むことによって、前述し
た幕板本体２１の前面露出部分の大部分（下部の蝶番３
２の下方領域を除いた領域）を覆うとともに、該装飾板
２２が前方へ不測に外れないように保持している（図５
参照）。上記の下向きフランジ部２３ａが本発明でいう
装飾板押え部に対応する。

【００１２】また、図３に示すように、幕板本体２１の
左右両端には、ステンレス製のサイドカバー２５が設け
られ、このサイドカバー２５は、幕板本体２１の側端面
全域を覆う広さを有し、その前端部には前面側へ９０度
折り曲がるフランジ部２５ａが形成されている。すなわ
ち、サイドカバー２５は、装飾板２２の前面側端を覆う
装飾板押さえ部としての横向きのフランジ部２５ａを有
している。なお、サイドカバー２５は幕板本体２１に対
して複数箇所を、例えばビス２６によって着脱可能に固
定されている。かくして、幕板本体２１は、装飾板２
２、上面カバー２３およびサイドカバー２５によって覆
われ、幕板２０の外観見栄えが向上されている。

【００１３】本実施の形態においては、上述したよう
に、幕板２０を幕板本体２１と、その幕板本体２１の前
面を覆う装飾板２２とから構成し、そして装飾板２２を
着脱可能としたものである。したがって、例えばパチン
コホールにおいて、新台入替えのためにパチンコ機本体
を交換する際には、装飾板２２を該パチンコ機本体のデ
ザインに合うデザインの装飾板２２に交換することがで
きる。

【００１４】装飾板２２の交換に際しての取り外しは、
上面カバー２３およびサイドカバー２５のビス２４，２
６をそれぞれ外して上面カバー２３およびサイドカバー
２５を幕板本体２１から取り外すことによって、該上面
カバー２３およびサイドカバー２５のフランジ部２３
ａ，２５ａによる押さえ込みを解除する。その後は、装
飾板２２を上方へ滑らせて取付溝１５ｂから抜き上げる
ことにより取り外すことができる。その後、新しい装飾
板を取り付けることで、装飾板２２を新台のパチンコ機
本体のデザインに合うデザインのものに交換することが
できる。

【００１５】なお、上記説明では、上面カバー２３およ
びサイドカバー２５をそれぞれ幕板本体２１から取り外
した状態で装飾板２２の取付溝１５ｂに対する着脱を行
うとしたが、これ以外の方法でも着脱が可能である。例
えば、装飾板２２は薄板から形成されているため、上面
カバー２３を外せば、左右のサイドカバー２５を幕板本
体２１に装着したままの状態であっても、装飾板２２を
上方へ滑らせて取付溝１５ｂから引き上げてから、図６
に二点鎖線で示すように、前方へ撓ませて（湾曲させ
て）サイドカバー２５のフランジ部２５ａから左右両端
を外すという手順で取り外すこともできる。勿論取り付
けについても上記と逆の手順を踏むことで装着すること
が可能である。また、本実施の形態では、装飾板２２の
取付溝１５ｂに対する着脱方向を、上下方向としたが、
例えば左右いずれか一方のサイドカバー２５を取り外し
た状態において、取付溝１５ｂに装飾板２２の一端を横
方向から嵌め込んだ後、該取付溝１５ｂに沿って装飾板
２２を滑らせて着脱することも可能である。そして、こ
のように横方向から滑らせて着脱する構成としたとき
は、装飾板２２は装着状態で幕板本体２１の前面を全面
的に覆い得る寸法、すなわち幕板本体２１に比べて取付
溝１５ｂの深さに相当する分だけ広くした寸法に形成す
ることが好ましい。

【００１６】さて、本実施の形態では、外枠本体１１の
構成部材である下横枠板１５に取付溝１５ｂを形成し、
その取付溝１５ｂに装飾板２２の下端部を嵌め込んで取
り付ける構成としている。このため、外枠本体１１の下
枠部である下横枠板１５の張り出し部１５ａの上面に溝
加工を施すだけで済み、装飾板２２および幕板本体２１
には、特別の加工を一切施す必要がなく、取付構造の簡
素化が達成されるとともに、生産性を向上する上で有効
となる。

【００１７】また、本実施の形態では、前枠３０の開閉
動作の円滑化を図るとともに、幕板２０の上面を保護す
るために設定される上面カバー２３に、装飾板２２の上
端前面を前方から押さえ込むためのフランジ部２３ａを
一体に設けたものである。すなわち、上面カバー２３に
本来の機能に加え、装飾板２２の押さえ機能を付加した
ことにより、部品点数を削減することができる。

【００１８】なお、本発明は上述した実施の形態に限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で適
宜変更が可能である。例えば、上述した実施の形態で
は、外枠本体１１および幕板本体２１がそれぞれ木製の
場合で説明したが、それぞれアルミ合金等のその他の金
属を用いることが可能であり、あるいは強度の高い硬質
樹脂であれば、その硬質樹脂を用いることも可能であ
る。また、装飾板２２を木製（ベニヤ板）としたが、こ
れに限定されるものではなく、例えば樹脂製としてもよ
い。また、本実施の形態では、上面カバー２３およびサ
イドカバー２５で装飾板２２の上端および左右両端を保
持する構成としたが、これらが省略された形態であって
も本発明は成立するものである。また、本実施の形態で
は、下横枠板１５の張り出し部１５ａの上面に断面凹形
の取付溝１５ｂを形成したが、例えば下横枠板１５を樹
脂で形成する場合であれば、図７に示すように、張り出
し部１５ａの前端部に左右方向に延在する凸部１５ｃを
形成し、この凸部１５ｃと幕板本体２１の前面とによっ
て取付溝１５ｂを形成する構成に変更してもよい。

【００１９】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
幕板の装飾板を交換可能としたパチンコ機の外枠におい
て、装飾板の交換を可能とするための取付構造の簡素化
を図る上で有効な取付技術を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施の形態に係るパチンコ機の外枠および該
外枠に装着された前枠を示す斜視図であり、前枠開放時
を示す。

【図２】同じくパチンコ機の外枠および該外枠に装着さ
れた前枠を示す斜視図であり、前枠閉止時を示す。

【図３】前枠を取り外した状態で幕板を主体に示す斜視
図であり、装飾板取付前の状態を示す。

【図４】前枠を取り外した状態で幕板を主体に示す斜視
図であり、装飾板取付後の状態を示す。

【図５】図４のＡ−Ａ線断面図である。

【図６】装飾板の着脱態様を説明するための説明図であ
る。

【図７】取付溝に関する変更例を示す断面図である。

【符号の説明】

１０…外枠 １１…外枠本体 １５…下横枠板（下枠部） １５ａ…張り出し部 １５ｂ…取付溝 ２０…幕板 ２１…幕板本体 ２２…装飾板 ２３…上面カバー ２３ａ…フランジ部（装飾板押さえ部）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外枠本体と、該外枠本体の下部前面に配
   置された幕板とを備え、前記外枠本体の下枠部には前記
   幕板の前面よりも前方へ張り出す張り出し部が形成され
   ているパチンコ機の外枠であって、 前記幕板は、前記外枠本体に固定された幕板本体と、そ
   の幕板本体の前面を覆う装飾板とを有し、前記装飾板
   は、前記張り出し部の上面に形成された取付溝に下端部
   を嵌め込むことで装着される構成としたことを特徴とす
   るパチンコ機の外枠。
2. 【請求項２】 請求項１に記載のパチンコ機の外枠であ
   って、前記幕板本体の上面には、前記外枠に装着される
   前枠の開閉時に、該前枠の下端面と摺接する上面カバー
   が着脱可能に取り付けられ、該上面カバーには、前記装
   飾板の前面上部を前方から押え込む装飾板押さえ部が形
   成されていることを特徴とするパチンコ機の外枠。