JP2003339756A - 硝子体手術用コンタクトレンズ固定用リングへの装着具、および硝子体手術用コンタクトレンズ固定用リング - Google Patents

硝子体手術用コンタクトレンズ固定用リングへの装着具、および硝子体手術用コンタクトレンズ固定用リング

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JP2003339756A JP2002147663A JP2002147663A JP2003339756A JP 2003339756 A JP2003339756 A JP 2003339756A JP 2002147663 A JP2002147663 A JP 2002147663A JP 2002147663 A JP2002147663 A JP 2002147663A JP 2003339756 A JP2003339756 A JP 2003339756A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体眼球内の硝子体手術における眼内処置操
作時に、手術用レンズの固定用リングの外側に存在する
血液が、手術用レンズ下に侵入してくる事態を抑制でき
る固定用リングへの装着具を作製する。 【解決手段】 手術用レンズの固定リング10と眼球と
の間に、弾性を有する装着具70であって、眼球に当接
する部分が、眼球の外形に沿った形にカットされ、且つ
眼球に向かって凸の形状を有しているものを作製し、こ
れを固定リング10の鍔部または装着具70と固定リン
グ10との摩擦力を用いて固定リング10装着し、係合
部12、ノッチ13へ手術糸をかけて眼球へ縫着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体の眼球内およ
び眼底の手術を行うときに用いられる硝子体手術用のコ
ンタクトレンズ(以下、手術用レンズと記載する。)
を、人体眼球上に固定するための手術用レンズの固定用
リングへの装着具、および手術用レンズの固定用リング
に関する。
【0002】
【従来の技術】人体眼球内の網膜および硝子体疾患の治
療のために行う手術において、手術中に良好な視野を確
保することが重要である。従来の網膜および硝子体手術
について、手術中における患者の眼球の斜視図である図
6を用いて簡単に説明する。手術者は仰向けに寝かせた
患者の眼球上に、所望の手術用レンズ20を保持し、手
術用顕微鏡(図示していない)を介して眼球の眼底像を
観察しながら処置を行う。この処置に至るまでの手順
は、概ね以下のように行われる。まず手術者は、眼球上
の、耳側と鼻側との結膜を切開し強膜100を露出させ
る。次に、手術用レンズ20を眼球上に保持させる金属
製の固定用リング10を、眼球上の角膜(図示していな
い)を中心として、前記露出させた強膜100上に手術
糸60を用いて縫着する。さらに手術者は、眼内照明用
ライトガイド30、硝子体を切除するための硝子体カッ
ター40、眼内灌流液を注入するインフュージョンチュ
ーブ50を、眼球内へ挿入するためのポートを眼球上へ
3箇所設ける。
【0003】上述した強膜上に縫着された金属製の固定
用リングについて、図7を用いてさらに説明する。図7
は強膜上に縫着された固定用リングの平面図であり、
(A)(B)は固定用リングを強膜上に縫着する際の、
縫着方法が異なるものの例である。図7(A)におい
て、固定用リング10は、角膜110を中心として強膜
100上に、係合部11を手術糸60により縫着するこ
とで縫着されている。(B)も同様だが、固定用リング
10は係合部12、ノッチ13を有し、これらの係合部
およびノッチを周回するように手術糸60で縫着する形
のものである。図7に示すように、固定用リング10は
角膜110より大きな径を有し、強膜100の上半層を
掬うように通した手術糸(例えば、5-0ダクロン糸、7-0
絹糸)によって強膜100上に縫着される。
【0004】ここで、再び図6に戻る。手術者は縫着し
た固定用リング10内に、所望の手術用レンズ20を装
填し手術用顕微鏡を介して眼底を観察しながら処置を行
う。手術者によっては、縫着された固定用リング10内
に眼科用粘弾性物質を滴下した後に、手術用レンズ20
を装填する場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のような手順によ
り眼内手術はおこなわれるが、上述した結膜の切開部、
器具を挿入するためのポート、および手術糸の通糸箇所
から出血がおこり、この血液が固定リングの内側に侵入
し、さらに手術用レンズと角膜との間に侵入するため、
手術用顕微鏡による眼内の視認性が悪化するという事態
が頻繁に発生する。この悪化した眼内の視認性を回復す
るためには、手術用レンズを固定用リングより取りだ
し、手術用レンズに付着した血液と、固定用リング内の
血液とを洗い流す必要があり、手術者はその度に手術を
中断せざるを得なかった。また、一旦、血液を洗い流し
たとしても、再度血液が侵入してくれば、再び洗い流さ
ざるを得ず、その都度に手術が中断する事態となる。
【0006】ここで、上述した血液の侵入を抑制するた
めに、固定用リングを強膜へ強固に縫着する方法が考え
られる。しかし、固定用リングをあまり強固に縫着する
と眼球が変形し、今度は角膜に皺がよって眼内の視認性
が低下するので、限度以上に強く縫着することは難し
い。
【0007】加えて、手術中の眼内処置操作時において
は、眼球へ多様な外力が加わるため、やはり眼球は容易
に変形し、角膜周辺部もそれにつれて変形する。この結
果、金属製の固定用リングと強膜との間に隙間が生じ、
この隙間を通じて固定用リングの外側に存在する血液が
手術用レンズ下に侵入してくる事態となる。
【0008】そこで、本発明において解決しようとする
課題は、前記眼内処置操作時において、固定用リングの
外側に存在する血液が手術用レンズ下に侵入してくる事
態を抑制できる固定用リングへの装着具、またはこのよ
うな効果を有する固定用リングを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明者らが鋭意研究した結果、固定用リングと
眼球とが当接する面に弾性を有する部材を装着し、固定
用リングの外側に存在する血液が固定用リングの内側へ
侵入するのを抑制すれば、手術用レンズ下に血液が侵入
してくる事態を抑制できることに想到した。
【0010】すなわち、上述の課題を解決するための第
1の発明は、硝子体手術用コンタクトレンズを眼球上に
保持するために前記眼球上に載置される硝子体手術用コ
ンタクトレンズ固定用リングへの装着具であって、弾性
を有し、前記眼球と前記固定用リングとの間に装着さ
れ、前記固定用リングの外側に存在する血液が内側へ侵
入するのを抑制することを特徴とする硝子体手術用コン
タクトレンズ固定用リングへの装着具である。
【0011】第2の発明は、第1の発明に記載の装着具
であって、リング状の形状を有することを特徴とする硝
子体手術用コンタクトレンズ固定用リングへの装着具で
ある。
【0012】第3の発明は、第1または第2の発明に記
載の装着具であって、ゴム弾性を有することを特徴とす
る硝子体手術用コンタクトレンズ固定用リングへの装着
具である。
【0013】第4の発明は、第1から第3の発明のいず
れかに記載の装着具であって、シリコーンゴムにて形成
されていることを特徴とする硝子体手術用コンタクトレ
ンズ固定用リングへの装着具である。
【0014】第5の発明は、第1から第4の発明のいず
れかに記載の装着具であって、前記眼球に当接する部分
が、眼球の外形に沿った形にカットされた面を有してい
ることを特徴とする硝子体手術用コンタクトレンズ固定
用リングへの装着具である。
【0015】第6の発明は、第5の発明に記載の装着具
であって、前記眼球の外形に沿った形にカットされた面
が、眼球に向かって凸の形状を有していることを特徴と
する硝子体手術用コンタクトレンズ固定用リングへの装
着具である。
【0016】第7の発明は、硝子体手術用コンタクトレ
ンズを眼球上に保持するために、前記眼球に載置される
硝子体手術用コンタクトレンズ固定用リングであって、
前記眼球に当接する部分が弾性を有し、前記固定用リン
グの外側に存在する血液が内側へ侵入するのを抑制する
ことを特徴とする硝子体手術用コンタクトレンズ固定用
リングである。
【0017】第8の発明は、第7の発明に記載の固定用
リングであって、前記眼球に当接する部分がゴム弾性を
有することを特徴とする硝子体手術用コンタクトレンズ
固定用リングである。
【0018】第9の発明は、第7または第8の発明に記
載の固定用リングであって、前記眼球に当接する部分が
シリコーンゴムにて形成されていることを特徴とする硝
子体手術用コンタクトレンズ固定用リングである。
【0019】第10の発明は、第7から第9の発明のい
ずれかに記載の固定用リングであって、前記眼球に当接
する部分が、眼球の外形に沿った形にカットされた面を
有していることを特徴とする硝子体手術用コンタクトレ
ンズ固定用リングである。
【0020】第11の発明は、第10の発明に記載の固
定用リングであって、前記眼球の外形に沿った形にカッ
トされた面が、眼球に向かって凸の形状を有しているこ
とを特徴とする硝子体手術用コンタクトレンズ固定用リ
ングである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態例について詳述する。図1は本発明の実施
の形態に係る血液の侵入を抑制する装着具を固定用リン
グへ装着した状態を示す斜視図、図2は図1の平面図、
図3は図2のA−A断面図である。尚、各図面において
相当する部分については、同一の符号を付して示した。
【0022】図1において、装着具70(図中、斜線を
付した部分)は略リング状をなしたもので、固定用リン
グ10の外周下部および強膜に当接する側である外周下
面部(図3において符号15を付して示した)の全面を
覆うように装着されている。装着具70は、弾性を有す
る例えばシリコーンゴム等の材料で形成されている。一
方、固定用リング10は、高さは約3mm、内径は眼球
の角膜径(約11mmφ)より若干大きな値(11.5
mmφ)を有する肉厚約0.5mmのリング形状の本体
を有している。このリング形状の本体の外周下部におけ
る対向する2箇所には、外側に向けて突出して形成され
た係合部12が設けられ、さらに本体の外周上部であっ
て各々の係合部12から90°の位置にU字型の溝3箇
所からなるノッチ13が対向する2箇所に設けられてい
る。固定用リング10は、例えばステンレススチールで
形成されている。
【0023】装着具70は、固定用リング10の外周下
部および外周下面を覆うに際し、係合部12が設けられ
ている箇所において、外周下部を覆う部分は切り欠かれ
ているが、外周下面部を覆う部分は全周に亘り連続して
設けられている。一方、固定リング10の本体下部には
全周に亘り鍔部(図3において符号14を付して示し
た)が設けられており、装着具70の固定リング10の
外周下部に当接する部分には前記鍔部と接合する凹部
(図3において符号72を付して示した)が設けられて
いる。
【0024】装着具70は、自身の弾性力、固定リング
10との摩擦力および前記鍔部と凹部との接合により、
固定リング10に装着される。この装着具70を装着さ
れた固定用リング10は、患者の眼球上に載置され、係
合部12、ノッチ13に手術糸を掛けて縫着される。患
者の眼球上に縫着された固定用リング10本体の内側に
は手術用レンズが装填される。
【0025】固定用リングとしては、図1に示す固定用
リング10以外にも、様々な形状のものが製品化されて
いるが、大きさの点では、高さは概ね2〜4mm、内径
は眼球の角膜径(約11mmφ)より若干大きな値(1
1.5〜mmφ)、肉厚0.5〜1mm程度のリング状
のものが一般的ある。縫着用の手術糸を掛けるための係
合部12、ノッチ13の形状、設置個数については様々
なものがあり、固定リング本体下部に設けられた鍔部を
有しないものもある。固定リング10が多様な形状を有
していても、装着具7はその断面形状を固定リングの外
形に適応させることで装着が可能である。
【0026】図3において、固定用リング10は、リン
グ外周の下部に鍔部14を有している。弾性を有する装
着具70は、固定用リング10の強膜に当接する側であ
る外周下面部15を全周にわたって覆うように設けられ
ることで、眼球と固定用リング10との間に装着される
構成となる。一方、装着具70に鍔部14と接合する凹
部72を設けておく。このように、固定用リング10の
外周に鍔部14を設け、装着具70に鍔部14と接合す
る凹部72を設けておくことにより、手術中における装
着具70の固定用リング10への装着をより強固なもの
とすることが可能となり好ましい。
【0027】この構成を有する結果、手術中の眼内処置
操作時において、眼球が変形し角膜周辺部もそれにつれ
て変形するために固定用リング10と強膜との間に隙間
が生じても、装着具70が弾性変形してこの隙間を埋め
ることができるので、固定用リング10の外側に存在す
る血液が内側へ侵入し、さらには手術用レンズ下に侵入
してくる事態を抑制することが可能となる。
【0028】装着具70において、患者の眼球の強膜に
当接する当接面71は、好ましくは眼球の外形に沿った
形にカットされた面を有し、さらに好ましくは眼球の外
形に沿った形にカットされた面が、眼球に向かって凸の
形状を有しているものである。詳細は後述するが、この
構成を有する結果、当接面71と眼球とのシール効果に
より、固定用リング10の外側に存在する血液が、固定
用リング10内へ侵入するのを抑制することができる。
【0029】本発明の異なる実施の形態に係る装着具7
0’について図4を用いて説明する。図4に示した固定
用リング10’はリング外周の下部に鍔部14を有して
いない例である。固定用リング10’が鍔部を有してい
ないので、手術中において装着具70’の固定用リング
10’への装着を強固なものとするために、装着具7
0’の材料として適宜な収縮力と摩擦力とを有するゴム
材料を用いることで対応することができるが、このゴム
材料については後述する。
【0030】この装着具70’も固定用リング10’の
強膜に当接する側である外周下面部15’を全周にわた
って覆うように設けられる。患者の眼球の強膜に当接す
る当接面71’は、好ましくは眼球の外形に沿った形に
カットされた面を有し、さらに好ましくは眼球の外形に
沿った形にカットされた面が、眼球に向かって凸の形状
を有しているものである。
【0031】装着具70の効果について、図5を用いて
さらに詳細に説明する。図5は、図1〜図3に示す本発
明に係る装着具が装着された状態の固定用リングを眼球
上に載置し、そこへ手術用レンズを装填した際の模式的
な断面図である。尚、図5に示す固定用リングは、図3
に示す鍔部14と、図7(B)に示す係合部12および
ノッチ13とを備えたものである。眼球200の角膜1
10より若干大きな内径を有する固定用リング10は、
強膜100上に手術糸60(例えば、5-0ダクロン糸、7
-0絹糸)を用いて縫着されている。手術糸60は係合部
12より強膜100の上半層を掬うように通過しノッチ
13に掛かった後、再び強膜100の上半層を掬うよう
に通過し、反対側の係合部12に掛かることで、固定用
リング10を強膜100上に縫着している。この固定用
リング10を強膜100上の間には、弾性を有する装着
具70が全周にわたって設けられている。
【0032】上述したように、装着具70の強膜100
に当接する当接面71は、好ましくは強膜100の外形
に沿った形にカットされた面を有し、さらに好ましくは
眼球の外形に沿った形にカットされた面が、眼球に向か
って凸の形状を有している。ここで固定用リング10の
外側210には、結膜の切開部、器具を挿入するための
ポート、および手術糸の通糸箇所から出血により血液が
溜まっているが、この血液は、当接面71と強膜100
とのシール効果により、固定用リング10内へ侵入する
のを抑制される。
【0033】さらに、上述したように、手術中の眼内処
置操作時において眼球へ多様な外力が加わり眼球200
が若干変形し、固定用リング10と強膜100との間に
隙間が生じても、装着具70が当接面71において弾性
変形してこの隙間を埋めてしまうので、強膜100との
シール効果が保たれるので、血液が固定用リング10内
に侵入し、さらに手術用レンズ20下に侵入してくる事
態を抑制することができる。
【0034】この結果、固定用リング10内に侵入して
きた血液が手術用レンズ20と角膜110との間に侵入
し、手術用顕微鏡による眼内の視認性が悪化するという
事態の発生を抑制することが可能となり、手術がスムー
ズに進行するため患者および手術者の負担を大きく減ら
すことができた。
【0035】加えて好ましいことには、弾性を有する装
着具70の使用により、固定用リング10の強膜100
への縫着に伴う、強膜100への機械的刺激を低減する
ことができた。この結果、患者の眼球200への負担が
減少し手術後の回復が速まることが期待できる。
【0036】ここで、装着具70の材質について説明す
る。まず、装着具70は強膜100に直接接触するもの
であることから、人体に対する刺激性の少ない材質であ
ることが好ましい。次に、装着具70は強膜100へ当
接することでシール効果を発揮し、血液の侵入を抑制す
る必要があることから、適宜な弾性を有していることが
必要である。この弾性を発揮させる方法としては、例え
ばエアーバックのような気体を用いた構造、ウオーター
バックのような液体を用いた構造、ゴム弾性を有する材
料を用いる構造等を適用することができる。ゴム弾性を
有する構造を用いるのであれば、材料としてシリコーン
ゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、SBR、ブチルゴム、ネ
オプレン等が好個に適用できるが、なかでも機械的特
性、人体への低刺激性の観点よりシリコーンゴムが好ま
しい。これらのゴム材料は、図4に示した装着具70’
にも好個に適用できる。
【0037】以上、既存の固定用リングに装着すること
で、固定用リングの外側に存在する血液の手術用レンズ
下への侵入を抑制する装着具について説明したが、本発
明のさらに異なる実施の形態として、初めから固定用リ
ングと装着具とを一体構造とした、血液侵入抑制効果を
有する固定用リングとしても良い。この血液侵入抑制効
果を有する固定用リングは、その全体を、適宜な弾性を
有する材料にて一体的に製造することも可能であるが、
弾性や硬度の異なる材料を組み合わせ、例えば手術用レ
ンズの装填部には比較的硬質な材料、強膜との当接面に
は弾性材料を用いこれらの材料を異種材料の成形技術に
より製造することもできる。
【0038】このようにして製造された血液侵入抑制効
果を有する固定用リングの、眼球に当接する部分は、上
述した装着具と同様の構成を有し同様の作用効果を発揮
することに加え、装着具を固定用リングへ装着する操作
が不要になることから好ましい構成である。さらに、血
液侵入抑制効果を有する固定用リングを、樹脂材料およ
び/またはゴム材料を用いて一体的に成形するならば、
製造コストの削減も可能である。
【0039】上述した、装着具、および血液侵入抑制効
果を有する固定用リングは、人体に直接接触するもので
あることから、感染防止の観点より、滅菌容易なもので
あるかまたは使い捨ての形態を採るものであることが好
ましい。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、眼科手術の際、手術用
レンズを眼球上に保持するために、手術用レンズの固定
用リングと眼球との間に装着する弾性を有する装着具を
作製したことにより、前記固定用リングの外側に存在す
る血液が内側へ侵入し、さらに手術用レンズ下に侵入し
てくる事態を抑制することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例に係る装着具を固定用リ
ングへ装着した状態を示す斜視図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】本発明の異なる実施の形態例に係る装着具のA
−A断面図である。
【図5】本発明に係る装着具が装着された状態の固定用
リングを眼球上に載置した際の模式的な断面図である。
【図6】従来の技術に係る固定用リングを用いた手術中
の患者の眼球の斜視図である。
【図7】従来の技術に係る強膜上に縫着された固定用リ
ングの平面図である。
【符号の説明】
10.固定用リング 20.手術用コンタクトレンズ 70.装着具 200.眼球 210.(固定用リングの)外側

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硝子体手術用コンタクトレンズを眼球
    上に保持するために前記眼球上に載置される硝子体手術
    用コンタクトレンズ固定用リングへの装着具であって、 弾性を有し、 前記眼球と前記固定用リングとの間に装着され、 前記固定用リングの外側に存在する血液が内側へ侵入す
    るのを抑制することを特徴とする硝子体手術用コンタク
    トレンズ固定用リングへの装着具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装着具であって、 リング状の形状を有することを特徴とする硝子体手術用
    コンタクトレンズ固定用リングへの装着具。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の装着具であっ
    て、 ゴム弾性を有することを特徴とする硝子体手術用コンタ
    クトレンズ固定用リングへの装着具。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の装着
    具であって、 シリコーンゴムにて形成されていることを特徴とする硝
    子体手術用コンタクトレンズ固定用リングへの装着具。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の装着
    具であって、 前記眼球に当接する部分が、眼球の外形に沿った形にカ
    ットされた面を有していることを特徴とする硝子体手術
    用コンタクトレンズ固定用リングへの装着具。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の装着具であって、 前記眼球の外形に沿った形にカットされた面が、眼球に
    向かって凸の形状を有していることを特徴とする硝子体
    手術用コンタクトレンズ固定用リングへの装着具。
  7. 【請求項7】 硝子体手術用コンタクトレンズを眼球上
    に保持するため、前記眼球に載置される硝子体手術用コ
    ンタクトレンズ固定用リングであって、 前記眼球に当接する部分が弾性を有し、 前記固定用リングの外側に存在する血液が内側へ侵入す
    るのを抑制することを特徴とする硝子体手術用コンタク
    トレンズ固定用リング。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の固定用リングであっ
    て、 前記眼球に当接する部分がゴム弾性を有することを特徴
    とする硝子体手術用コンタクトレンズ固定用リング。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載の固定用リング
    であって、 前記眼球に当接する部分がシリコーンゴムにて形成され
    ていることを特徴とする硝子体手術用コンタクトレンズ
    固定用リング。
  10. 【請求項10】 請求項7から9のいずれかに記載の固
    定用リングであって、 前記眼球に当接する部分が、眼球の外形に沿った形にカ
    ットされた面を有していることを特徴とする硝子体手術
    用コンタクトレンズ固定用リング。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の固定用リングであ
    って、 前記眼球の外形に沿った形にカットされた面が、眼球に
    向かって凸の形状を有していることを特徴とする硝子体
    手術用コンタクトレンズ固定用リング。
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