JP3164674B2 - 眼内レンズ - Google Patents

眼内レンズ

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JP3164674B2 JP34814492A JP34814492A JP3164674B2 JP 3164674 B2 JP3164674 B2 JP 3164674B2 JP 34814492 A JP34814492 A JP 34814492A JP 34814492 A JP34814492 A JP 34814492A JP 3164674 B2 JP3164674 B2 JP 3164674B2
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intraocular lens
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、白内障の治療に用いら
れる眼内レンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】1949年英国のリドレーが、初めてア
クリル樹脂による眼内レンズによって水晶体を置換して
以来、現在まで、その術式、材質、眼球内に於ける支持
形態に関するデザインなどの検討・改良が行われて来
た。術式としては、水晶体を収容している水晶体嚢の前
嚢部のみを円形に切開し、そこから水晶体実質のみを摘
出し、残存させた水晶体嚢の内部に眼内レンズを挿入す
る、いわゆる水晶体嚢外摘出術と後房眼内レンズ挿入術
が、白内障に対する根治療法として、広く一般に行われ
ている。また、特公昭57-41946号公報や特公昭58-41946
号公報の発明の如く、図4に示すように、眼内レンズ10
0 としては平面視が円形状で、光学材料よりなるレンズ
本体11に、眼球内に定設するべく弾性材料よりなる一対
のアーム30,30 を固定してなるもの、あるいは、特開昭
63-89154号公報において提案されている如く、図5に示
すように上記レンズ本体11の周縁部位を両側から挟持す
る支持部材20より延設した一対のアーム30,30 を具備し
てなるものが用いられていた。
【0003】
【従来技術の課題】叙上の如き眼内レンズは、これを眼
球内に挿入するにあたって、角膜の一部をレンズ本体の
直径よりわずかに長めに切開しなければならない。そし
て、挿入後は、これを縫合するなどの手段をもって閉鎖
する必要があるが、縫合による張力のため角膜中心部に
歪みを生じ、術後乱視などの合併症を引き起こしてい
た。そのため、患者は術後乱視矯正用の眼鏡を装着しな
ければならなかったり、眼鏡では矯正しきれない場合、
術後乱視に苦しむなどの不具合があった。
【0004】上記問題点を解決するため、本発明は眼内
レンズのレンズ本体をサファイで構成し、また、該レン
ズ本体を水平断面形状で長径が5〜9mm、短径が4〜
6mmの楕円形状とし、患者の視野を十分維持しつつ、
角膜に施す切開口の長さができるだけ小さいもので済む
ようにした。
【0005】
【実施例】以下、図によって本発明の実施例を具体的に
説明する。
【0006】図1には、白内障手術に於いて、白内障の
治療に用いる本願発明の眼内レンズ10を示し、1は平
面視楕円形で平凸レンズ状で、白濁した水晶体を置換す
るレンズ本体、2はリング形状をなし該レンズ本体の周
縁部位を挟持する支持部材、3,3は該支持部材2の外
側面2aから延設し、上記レンズ本体1を眼球内に定設す
る一対のアームである。
【0007】この眼内レンズ10を構成するそれぞれの
部材の材質は、レンズ本体1がサファイアかなる。支持
部材2とアーム3,3は一体で、ポリイミド樹脂等の耐
熱性、耐食性、眼球内組織との親和性及び弾性を有する
有機プラスチック材料からなる。
【0008】また、上記支持部材2は、上記レンズ本体
1の中心軸Cに向かって延設するフィン2bを具備してい
て、このフィン2bによって上記レンズ本体1を挟持する
ようになっている。
【0009】上記アーム3,3は、図1に示す如く、上
記支持部材2 より根元3a,3aが上記レンズ本体1の長径
Lに平行で、かつそれぞれが相反する方向に延設し、そ
の先方が同一平面内で、同一回転方向に湾曲している。
【0010】この眼内レンズ10を眼球内に挿入する際
には、角膜をレンズ本体1の短径Sにほぼ等しい長さだ
け切開し、この切開口とレンズ本体1の短径Sを平行に
して、眼内レンズ10を挿入する。この際、上記切開口
の長さが6mmより大きければ、眼内レンズ10挿入後、
切開口を縫合すると、角膜の中心部に著しい歪みが発生
し、術後乱視等の合併症を引き起こしてしまう。したが
って、レンズ本体10の短径Sは、上記の合併症を引き
起こさないため6mm以下であることが必要である。ま
た、上記短径Sはグレア障害を起こさないために4 mm
以上でなければならない。
【0011】一方、レンズ本体1の長径Lは人間の水晶
体の大きさから9mm以下でなければならないが、グレア
障害を起こさないために5mm以上でなければならない。
したがって、上記長径Lは5〜9mmであることが好まし
い。
【0012】なお、図2に示す如く上記レンズ本体1 の
形状は平凸レンズ状に限らず、両凸レンズ状であっても
よい。また、レンズ本体1をサファイアで構成する場
合、サファイアの光学的屈折率が極めて大きいことか
ら、レンズ本体1の厚みを0.2mmほどまで小さくす
ることができる。
【0013】また、眼内レンズ1は、図3に示すように
アーム3,3 をレンズ本体1 に直接固定したものであって
もよい。
【0014】実施例1 表1に示すような長径Lと短径Sを有し、図1 に示すよ
うなサファイアからなるレンズ本体1及びポリイミド樹
脂よりなる支持部材2とアーム3,3 から構成される、上
述の眼内レンズ10を、水晶体を摘出した猿の眼に挿入
した。
【0015】
【表1】
【0016】眼内レンズ10を眼球内に挿入する際に
は、角膜の一部をレンズ本体1の短径Sよりわずかに長
めに切開し、この切開口から眼内レンズ10を挿入し、
その後、切開口を縫合した。
【0017】術後2週間後、眼内レンズ10を眼球内に挿
入した家兎の眼をケラトメーターによるトポグラフィー
測定を行ない、術後乱視の原因となる角膜の変形を観察
した。また、グレアテスターを用いてグレア障害の状況
を観察した。これらの結果を表1に示した。
【0018】表1から明らかなように、レンズ本体1 の
短径Sが6mmより大きい時に術後乱視が発生したが、上
記短径が6mm以下の時は術後乱視が発生しなかった。ま
た、レンズ本体1の短径Sが4mm以上の時にはグレア
障害が発生しなかったが、4mmより小さい時にグレア
障害が発生した。
【0019】他方、レンズ本体1 の長径Lが5mm以下の
時にはグレア障害が発生しなかったが、上記長径Lが5
mmより小さい時はグレア障害が発生しなかった。なお、
長径Lが9mm以上のものはサイズが大きすぎ、眼球内
に挿入することができなかった。
【0020】以上から、家兎の場合、眼内レンズ10を構
成するレンズ本体1 の長径Lは5〜9mm、短径Sは4〜
6mmであることが好ましいことが判った。
【0021】人間の眼は家兎の眼とほぼ同等な大きさで
あり、またその構造もほとんど同じである。したがっ
て、上記レンズ本体1 の長径Lは5〜9mm、短径Sは4
〜6mmであることが好ましい。
【0022】実施例2 表1に示すような長径Lと短径Sを有し、図2に示すよ
うなサファイアからなるレンズ本体1及びポリイミド樹
脂よりなる支持部材2とアーム3,3 から構成される上述
の眼内レンズ10(厚み0.30mm) を、水晶体を摘出した
家兎の眼に挿入した。
【0023】
【表2】
【0024】眼内レンズ10を眼球内に挿入する際に
は、角膜の一部をレンズ本体1の短径Sとほぼ等しい長
さだけ切開し、この切開口から眼内レンズ10を挿入し、
その後、切開口を縫合せずに、自然治癒させた。
【0025】14日後、上記切開口が閉じているかどうか
を観察した。その結果を表2に示した。
【0026】表2から明らかなように、レンズ本体1の
短径Sが6mmより大きいときは切開口が自然治癒しなか
ったが、6mm以下のときは自然治癒した。
【0027】
【発明の効果】叙上のように本発明は、眼内レンズをサ
ファイアで構成したことにより、サファイアは光学的屈
折率が極めて大きいのでレンズ本体の厚みを小さくする
ことができ、さらに、上記眼内レンズは水平断面形状で
長径が5〜9mm、短径が4〜6mmの楕円形状とした
ことから、眼内レンズを挿入するための角膜表面に施す
切開口の長さを小さくすることができる。これによっ
て、切開口を無縫合で閉鎖することが可能となり、術後
乱視またはグレア障害を引き起こすことがなく、人類の
福祉向上に大いに寄与することができる。
【0028】
【図面の簡単な説明】
【図1】フィン付支持部材を装着した本発明実施例によ
る眼内レンズである。
【図2】本発明実施例によるレンズ本体の断面図であ
り、(a)は平凸レンズ、(b)は両凸レンズである。
【図3】アームを直接レンズ本体に固定した本発明実施
例による眼内レンズである。
【図4】アームを直接レンズ本体に固定した従来の眼内
レンズである。
【図5】フィン付支持部材を装着した従来の眼内レンズ
である。
【符号の説明】
1 レンズ本体 2 支持部材 2a 外側面 2b フィン 3 アーム 3a 根本部 L 長径 S 短径 C 中心軸

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】眼球内の水晶体を置換するべくサファイア
    よりなり、水平断面形状で長径が5〜9mm、短径が4
    〜6mmの楕円形のレンズ本体を具備してなる眼内レン
    ズ。
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