JP2003339166A - 誘導加熱装置、およびこれを用いた誘導加熱調理器と炊飯器 - Google Patents

誘導加熱装置、およびこれを用いた誘導加熱調理器と炊飯器

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JP2003339166A
JP2003339166A JP2002144228A JP2002144228A JP2003339166A JP 2003339166 A JP2003339166 A JP 2003339166A JP 2002144228 A JP2002144228 A JP 2002144228A JP 2002144228 A JP2002144228 A JP 2002144228A JP 2003339166 A JP2003339166 A JP 2003339166A
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和彦 麻田
Hideki Omori
英樹 大森
Hidekazu Yamashita
秀和 山下
Masanori Ogawa
正則 小川
Makoto Kitahata
真 北畠
Nobuyoshi Osagata
信義 長潟
Tetsuya Tawara
哲哉 田原
Kazuhiro Nobori
一博 登
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低損失、高効率、構成が簡単な誘導加熱装置
と誘導加熱調理器と炊飯器を提供する。 【解決手段】 加熱コイル21と共振コンデンサ22の
直列回路に並列接続した双方向スイッチング素子23、
駆動回路24を備え、チョークコイル29を双方向スイ
ッチング素子23と交流電源25の間に設け、直流に整
流する損失を発生させることなく誘導加熱を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭や業務用
などで使用される誘導加熱調理器、誘導加熱式炊飯器、
誘導加熱加工機、誘導加熱式融雪装置などの誘導加熱装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平11−111441号に示
されている誘導加熱装置は、図11に示されているよう
に、100V50Hzや60Hzの商用電源を用いた交
流電源1、加熱コイル2、加熱コイル2に接続されIG
BT(絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ)とダイオ
ードを内蔵させて実現したスイッチング素子3、スイッ
チング素子3をオンオフさせる駆動回路4を設けてい
る。
【0003】さらに、共振コンデンサ5を加熱コイル2
と並列に接続し、4本のダイオード6、7、8、9で構
成した全波式のダイオードブリッジ10、およびダイオ
ードブリッジ10の出力端子間に並列に接続した平滑用
コンデンサ11を接続したものとなっている。
【0004】負荷鍋12は、加熱コイル5に磁気結合し
たものとなっている。
【0005】以上の構成において、交流電源1は、ダイ
オードブリッジ10によってリプルを含んだ直流に変換
された電圧を平滑用コンデンサ11の端子間に発生さ
せ、駆動回路4が高周波でスイッチング素子3をオンオ
フし、加熱コイル2に高周波電流を供給することによっ
て、加熱コイル2と磁気的に結合した負荷鍋12に誘導
電流を発生させるなどして、鉄損を生じさせて加熱する
ものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の技術
においては、交流電源1の出力電圧をダイオードブリッ
ジ10で一旦直流に変換していることから、ダイオード
ブリッジ10での電圧降下が発生するが、その電圧値は
交流電源1の全位相において、ダイオードブリッジ10
を構成するダイオード6、7、8、9の内の2個分が作
用するものとなり、そのため誘導加熱装置の効率が低く
なるとともに、ダイオードブリッジ10の発熱が大き
く、その冷却のための構造として例えば放熱器を設けた
り、冷却ファンを設けたりする必要が発生する場合もあ
り、装置が複雑になるという第1の課題を有しているも
のであった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1の課
題を解決するために、加熱コイルと共振コンデンサの直
列回路と、前記加熱コイルと共振コンデンサの直列回路
に並列接続した双方向スイッチング素子と、前記双方向
スイッチング素子をオンオフする駆動回路と、交流電源
と、チョークコイルを有し、前記チョークコイルは前記
双方向スイッチング素子と前記交流電源の間に設けるこ
とにより、ダイオードブリッジでの損失を無くして高効
率とし、簡単な構成の誘導加熱装置を実現するものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、上記課題を解決するために、加熱コイルと共振コン
デンサの直列回路と、前記加熱コイルと共振コンデンサ
の直列回路に並列接続した双方向スイッチング素子と、
前記双方向スイッチング素子をオンオフする駆動回路
と、交流電源と、チョークコイルを有し、前記チョーク
コイルは前記双方向スイッチング素子と前記交流電源の
間に設けたことにより、前記交流電源から整流による大
きな損失を発生することがなく、交流のままで使用する
ことができ、前記双方向スイッチング素子で自在に加熱
コイルへの高周波電流の供給がなされることから、高効
率で構成の簡単な誘導加熱装置が実現されるものとな
る。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
誘導加熱装置を、駆動回路は、双方向スイッチング素子
をオンした後、前記双方向スイッチング素子の電流が次
に零となる点付近で、前記双方向スイッチング素子をオ
フさせる構成としたことにより、前記双方向スイッチン
グ素子のターンオフ時の電圧の跳ね上がりも抑え、効率
が高くノイズの少ない装置を実現するものである。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1記載の
誘導加熱装置を、駆動回路は、双方向スイッチング素子
をオンした後、前記双方向スイッチング素子の電流が次
の次に零となる点付近で、前記双方向スイッチング素子
をオフさせる構成としたことにより、前記双方向スイッ
チング素子のターンオフ時の電圧の跳ね上がりも抑え、
パワーの逆流期間をなくすことにより、さらに高効率を
実現するものである。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1から請
求項3のいずれか1項に記載の誘導加熱装置を、チョー
クコイルは、センダストコアを有する構成としたことに
より、低価格で簡単な構成でチョークコイルを実現し、
低コストの装置を提供するものである。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1から請
求項4のいずれか1項に記載の誘導加熱装置を、 双方
向スイッチング素子は、SiC半導体を用いた構成とし
たことにより、双方向スイッチング素子のオン損失とス
イッチング損失を効果的に抑えて高効率とするものであ
る。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項1から請
求項5のいずれか1項に記載の誘導加熱装置を有する構
成とすることにより、構成が簡単で高効率の誘導加熱調
理器を実現するものである。
【0014】請求項7に記載の発明は、請求項1から請
求項5のいずれか1項に記載の誘導加熱装置を有する構
成とすることにより、構成が簡単で高効率の炊飯器を実
現するものである。
【0015】
【実施例】次に、本発明の具体例を説明する。
【0016】(実施例1)図1は、本発明の第1の実施
例における、鍋を加熱する誘導加熱装置の回路図であ
る。
【0017】図1において、直径0.35mmのエナメ
ル線35本をよったリッツ線を、平板の渦巻き状に巻い
て構成した加熱コイル21と、フィルム形の共振コンデ
ンサ22の直列回路と、加熱コイル21と共振コンデン
サ22の直列回路に並列接続したSiC半導体を用いた
双方向スイッチング素子23と、双方向スイッチング素
子23をオンオフする駆動回路24を有している。
【0018】双方向スイッチング素子23は、ちょうど
電極式のスイッチのように、正負の両極性の電流を自在
に入り切りできるスイッチング素子である。
【0019】交流電源25は、100V60Hzの商用
電源を用いたものであり、その出力にはチョークコイル
26と平滑コンデンサ27によって構成したフィルタ回
路28が接続されている。
【0020】本実施例では、さらにセンダストコアを有
するチョークコイル29がフィルタ回路28の出力の一
端子と双方向スイッチング素子23の一端子との間に接
続されており、すなわちチョークコイル29は双方向ス
イッチング素子23と交流電源25の間に設けた構成と
なっている。
【0021】チョークコイル29は、特に25kHzと
いう高周波に対して十分大きなリアクタンスを持つもの
であり、電流の安定化を図り、また交流電源21への高
周波電流の逆流を抑える作用をするものとなっている。
【0022】駆動回路24は、双方向スイッチング素子
23をオンした後、双方向スイッチング素子23の電流
が次に零となる点付近で、双方向スイッチング素子23
をオフさせるという動作を行い、オンオフ動作の周波数
は交流電源21の周波数よりも高い周波数である25k
Hzとなる。
【0023】図2は、チョークコイル29の外観図であ
る。
【0024】図2において、トロイダル形のコアは、セ
ンダストコア31を用いており、それにエナメル線32
を巻いて構成しているものとなっている。
【0025】センダストコア31を用いることにより、
珪素鋼板などのように磁路内にギャップ(空隙)を設け
ることは必要ではなく、製造が簡単で漏洩磁束も抑えら
れ、25kHzというような高周波における損失も少な
く、大電流時においても良好なインダクタンス特性を得
ることができるものとなっている。
【0026】図3は、本実施例の動作波形図を示したも
ので、直径22cmのホーロー鍋が負荷29として置か
れている状態で、装置に1200Wの入力電力を受けて
動作している状態におけるものである。
【0027】(ア)は交流電源25の出力電圧VACの
波形、(イ)は双方向スイッチング素子23の端子間電
圧VSWの波形、(ウ)は双方向スイッチング素子23
に流れる電流ISWの波形を示している。
【0028】VAC波形は、60Hzで実効値100V
の正弦波であり、そのピークの絶対値は、実効値のルー
ト2倍に相当する141Vとなる。
【0029】また、VSW波形は正弦波の包烙線(エン
ベロープ)を有し、双方向スイッチング素子23のスイ
ッチング周波数の高周波で埋め尽くされた電圧波形とな
っており、VACと同極性の電圧ピークは600A、逆
極性の電圧ピークが200Aとなっている。
【0030】またISW波形についても、正弦波の包烙
線(エンベロープ)を正と負の両側に持ち、双方向スイ
ッチング素子23のスイッチング周波数の高周波で埋め
尽くされた電流波形となっており、60Aのピーク電流
値となっている。
【0031】なお、この状態において交流電源25の出
力電流波形は、電圧VACと同じ正弦波であり、位相も
等しく、力率がほぼ1のものとなり、送配電系統の損失
を極力抑えた高能率のものとなっている。
【0032】図4は、図3のt1付近の位相で、時間方
向を拡大した動作波形図を示しており、この期間におい
てはVACはほぼ+141Vとなる。(ア)は駆動回路
24からのオンオフ信号Sg、(イ)は双方向スイッチ
ング素子23の端子間電圧VSW、(ウ)は双方向スイ
ッチング素子23に流れる電流ISWの波形を示してい
る。
【0033】t3において、駆動回路24によって双方
向スイッチング素子23がターンオンすると、VSWは
零となり、加熱コイル21と共振コンデンサ22による
共振回路が形成される。
【0034】共振によって発生する電流により、双方向
スイッチング素子23には、最大60Aの電流が流れ、
その後更に加熱コイル21と共振コンデンサ22の共振
により共振電流波形がISWに流れ込み、t4において
再びISWが零となる。
【0035】本実施例において、駆動回路24はt4に
おいてISWが零になったことを検知して、再び双方向
スイッチング素子23をオフとし、その後はVACとは
逆向きの電圧、すなわちVSW<0が双方向スイッチン
グ素子23に印加された後、VACと同じ向きの電圧V
SW>0に転じるものとなる。
【0036】このような動作を繰り返すことにより、加
熱コイル21に高周波電流が供給されるものとなる。
【0037】図5は、図3のt2付近の位相で、時間方
向を拡大した動作波形図を示しており、この期間におい
てはVACはほぼ−141Vとなる。(ア)は駆動回路
24からのオンオフ信号Sg、(イ)は双方向スイッチ
ング素子23の端子間電圧VSW、(ウ)は双方向スイ
ッチング素子23に流れる電流ISWの波形を示してい
る。
【0038】t6において、駆動回路24によって双方
向スイッチング素子23がターンオンすると、VSWは
零となり、加熱コイル21と共振コンデンサ22による
共振回路が形成される。
【0039】共振によって発生する電流により、双方向
スイッチング素子23には、絶対値の最大時ISW=−
60Aの電流が流れ、その後更に加熱コイル21と共振
コンデンサ22の共振により共振電流波形がISWに流
れ込み、t7において再びISWが零となる。
【0040】本実施例において、駆動回路24はt7に
おいてISWが零になったことを検知して、再び双方向
スイッチング素子23をオフとし、その後はVACとは
逆向きの電圧、すなわちVSW>0が双方向スイッチン
グ素子23に印加された後、VACと同じ向きの電圧V
SW<0に転じるものとなる。
【0041】このような動作を繰り返すことにより、加
熱コイル21に高周波電流が供給されるものとなる。
【0042】以上のように、交流電源25の出力電圧V
ACの瞬時値が正負にかかわらず、加熱コイル21に高
周波電流が供給されることにより、負荷30であるホー
ロー鍋の底には25kHzの高周波電流が流れ、120
0Wの誘導加熱が行われるものとなる。
【0043】本実施例においては、t4およびt7にお
いてISWが零となる時点で、駆動回路24が双方向ス
イッチング素子23をターンオフすることから、ターン
オフ時における電圧の跳ね上がりが双方向スイッチング
素子23に印加されることがなく、ノイズの発生も抑え
られるものとなる。
【0044】また、t4からt5の期間、およびt7か
らt8の期間は、VACの極性に対して逆方向の電圧、
すなわちチョークコイル29への回生電圧が発生するも
のとなるため、負荷30が比較的小さい場合、例えば直
径80mmのホーローのポットなどでも、オフ期間To
ffが長くとも、供給されたパワーは適度に回生される
ことになり、ISWが過大となることなく、安定に動作
させることができるものとなる。
【0045】なお、ターンオフのタイミングが双方向ス
イッチング素子23に流れる電流が零となる点からずれ
た場合には、跳ね上がり電圧が双方向スイッチング素子
23に印加されるものとなるため、それが問題となる場
合には、例えば抵抗とコンデンサを直列に接続して構成
したスナバ回路などを双方向スイッチング素子23と並
列に接続し、跳ね上がり電圧を抑えることもできるが、
その場合には損失が発生するものとなる。
【0046】しかし、ISWが零となるタイミング付近
でオフされるように設計することにより、その損失は僅
かなものに抑えられ、スナバ回路の形状も小さく、低コ
ストで済み、効率的にも十分なものが得られるものとな
る。
【0047】(実施例2)図6は、本発明の第3の実施
例における、鍋を加熱する誘導加熱装置の要部となる双
方向スイッチング素子36の詳細回路図を示しており、
シリコン半導体によるMOSFET41と、並列に接続
されたダイオード42によって構成したスイッチング素
子43、同様にシリコン半導体によるMOSFET44
と、並列に接続されたダイオード45によって構成した
スイッチング素子46が使用されており、スイッチング
素子43、46のゲート端子Gとソース端子Sはいずれ
も共通に接続された上で、駆動回路37に接続されてい
るものとなっている。
【0048】スイッチング素子43のドレイン端子Dは
端子Aとして、またスイッチング素子46のドレイン端
子Dは端子Bとして双方向スイッチング素子33の両端
子となっている。
【0049】駆動回路37からの出力電圧VGSが20
ボルトとなると、MOSFET41、44は共にオンと
なり、VGSが0ボルトとなると、共にオフの状態とな
る。
【0050】オンの場合、A端子の電位が高い場合に
は、電流がMOSFET41のドレインDからソースS
に流れ、ダイオード45を経てB端子に達し、逆にB端
子の電位が高い場合には、電流がMOSFET44のド
レインDからソースSに流れ、ダイオード42を経てA
端子に達するものとなる。
【0051】またオフの場合には、A端子が高電位の場
合は、MOSFET41のドレインDとソースS間に順
方向の阻止電圧が加わるものとなり、B端子が高電位の
場合は、MOSFET44のドレインDとソースS間に
順方向の阻止電圧が加わるものなる。
【0052】したがって、双方向スイッチング素子とし
て動作するものとなる。
【0053】その他の部分の回路図については、図1と
同等のものである。
【0054】本実施例において、駆動回路37の動作
は、実施例1とは若干異なり、双方向スイッチング素子
36をオンした後、双方向スイッチング素子36の電流
ISWが次の次に零となる点付近で、双方向スイッチン
グ素子36をオフさせるものとなっている。
【0055】図7は、本実施例の誘導加熱装置が100
0Wの入力パワーで負荷30を誘導加熱している場合
の、交流電源25の電圧VACがほぼ+141Vとなる
期間で、時間方向を拡大した動作波形図を示しており、
(ア)は駆動回路37からの出力電圧VGS、(イ)は
双方向スイッチング素子23の端子間電圧VSW、
(ウ)は双方向スイッチング素子36に流れる電流IS
Wの波形を示している。
【0056】t9において、駆動回路37によって双方
向スイッチング素子36がターンオンすると、VSWは
零となり、加熱コイル21と共振コンデンサ22による
共振回路が形成される。
【0057】共振によって発生する電流により、双方向
スイッチング素子36には、絶対値が最大60Aの+電
流が流れ、その後更に加熱コイル21と共振コンデンサ
22の共振により共振電流波形がISWとして供給、t
10において再びISWが零となる。
【0058】その後さらに共振により、ISW<0の期
間が到来し、その絶対値は最大で15Aにまで達するも
のとなる。
【0059】本実施例において、駆動回路37はt11
においてISWが零になった時点、すなわちオフした後
ISWが次の次に零となったことを検知して、再び双方
向スイッチング素子36をオンとする。
【0060】このような動作を繰り返すことにより、加
熱コイル21に25kHzの高周波電流が供給されるも
のとなる。
【0061】図8は、交流電源25の電圧VACがほぼ
−141Vとなる期間で、時間方向を拡大した動作波形
図を示しており、(ア)は駆動回路37からの出力電圧
VGS、(イ)は双方向スイッチング素子36の端子間
電圧VSW、(ウ)は双方向スイッチング素子36に流
れる電流ISWの波形を示している。
【0062】t12において、駆動回路37によって双
方向スイッチング素子36がターンオンすると、VSW
は零となり、加熱コイル21と共振コンデンサ22によ
る共振回路が形成される。
【0063】共振によって発生する電流により、双方向
スイッチング素子36には、絶対値が最大60Aの−電
流が流れ、その後更に加熱コイル21と共振コンデンサ
22の共振により共振電流波形がISWとして供給、t
13において再びISWが零となる。
【0064】その後さらに共振により、ISW>0の期
間が到来し、その絶対値は最大で15Aにまで達するも
のとなる。
【0065】本実施例において、駆動回路37はt14
においてISWが零になった時点、すなわちオフした後
ISWが次の次に零となったことを検知して、再び双方
向スイッチング素子36をオンとする。
【0066】このような動作を繰り返すことにより、加
熱コイル21に25kHzの高周波電流が供給されるも
のとなる。
【0067】以上の様に、本実施例においては、t10
からt11までの期間、およびt13からt14までの
期間は、双方向スイッチング素子36がオン期間となっ
ているため、チョークコイル29への回生電圧は発生し
ないものとなる。
【0068】したがって加熱パワーに対し、加熱コイル
21とチョークコイル29間のパワーの往復がない分、
ムダなく動作するものとなり、低損失、高効率の誘導加
熱装置を実現することができるものとなる。
【0069】なお、実施例1と実施例2は、いずれも負
荷として鍋を加熱する誘導加熱装置としているが、特に
負荷は鍋に限るものではなく、加熱コイルに磁気結合し
て誘導加熱されるあらゆる種類のものが負荷となりうる
ものである。
【0070】また、駆動回路が双方向スイッチング素子
をオンさせるタイミングを負荷の種類、入力パワー(加
熱パワー)などによって変化させてもよく、例えば負荷
の直径が小さい鉄鍋の場合などには、ISWの次の零点
付近とし、ステンレス鍋の高入力パワー時には、ISW
の次の次の零点付近とするなど、設計に応じて切り換え
ても良い。
【0071】このようなターンオンのタイミングを検知
する方法も自由であり、双方向スイッチング素子に流れ
る電流を直接検知する方法以外にも、例えば加熱コイル
に流れる電流の波形を検知して、その零点から所定の時
間の後に所定の遅延時間を設けてその後に、駆動回路か
ら双方向スイッチング素子をターンオフさせてもよく、
その場合にも上記遅延時間を適切な値に設計することに
よって、双方向スイッチング素子をターンオフするタイ
ミングを、次の零点付近、あるいは次の次の零点付近な
どに合わせることができ、また負荷の種類やパワーなど
がかなり変化しても、対応することができるものとな
る。
【0072】(実施例3)図9は、本発明の第3の実施
例における誘導加熱調理器の断面図を示している。
【0073】図9において、100V60Hzの交流電
源をとるため、電源プラグ101から電源コード102
が、誘導加熱装置103に接続されている。
【0074】本実施例においては、誘導加熱装置103
は、ちょうど実施例1と同等の構成となっているが、図
1に示す加熱コイル21のみを省いた状態にあるものと
なっていて、図9の加熱コイル104が、その代わりに
接続されている。
【0075】加熱コイル104の下側には、放射状にフ
ェライトコア105が8本設けられている。
【0076】誘導加熱装置103の動作と停止、および
加熱パワーを変化させるための操作部106を接続して
いる。
【0077】セラミック製のトッププレートが、加熱コ
イル104の上側に設けられており、鉄やステンレスな
どの鍋である負荷108を誘導加熱するものとなってい
る。
【0078】以上の構成により、負荷108が誘導加熱
されるが、特に本実施例においては、電源プラグから導
かれた交流電源をダイオードブリッジなどによる整流を
行うことなしに、双方向スイッチング素子23による直
接の高周波電流への変換によって加熱コイル104が誘
導加熱動作を行うことから効率が高いという効果を得て
いるものである。
【0079】(実施例4)図10は、本発明の第4の実
施例における炊飯器の要部の構成図を示している。
【0080】図10において、外コイル201と内コイ
ル202は、それぞれリッツ線を9ターンずつ巻いて構
成したもので、外コイル201と内コイル202は直列
に接続されて加熱コイル203としている。
【0081】特に外コイル201は、平板状ではなく、
特に外側が上にせりあがった形状となっている。
【0082】フェライトコア204は、加熱コイル20
3の下方に放射状に8本設けられており、加熱コイル2
03の磁界を有効に利用して高効率の誘導加熱動作が行
われるものとなっている。
【0083】負荷205は、外側に磁性ステンレス層、
内側にアルミ層を有し、中に米と水を適量入れて加熱す
ることにより、飯が炊けるものとなっている。
【0084】また、このような加熱コイル203構成、
フェライトコア204の配置、および負荷205の形状
としたことにより、負荷205の加熱パワーの分布が良
くなり、加熱による水の対流が程良く得られ、非常に美
味な飯を炊くことができるものとなる。
【0085】加熱コイル203は、例えば図1に示した
実施例1の誘導加熱装置の加熱コイル21に代わって接
続されるものであり、交流電源をダイオードブリッジな
どによる整流を行うことなしに、双方向スイッチング素
子23による直接の高周波電流への変換によって加熱コ
イル203が誘導加熱動作を行うことから効率が高いと
いう効果を得ているものである。
【0086】
【発明の効果】以上のように、本発明は特に加熱コイル
と共振コンデンサの直列回路に並列接続した双方向スイ
ッチング素子、駆動回路を備え、チョークコイルを双方
向スイッチング素子と交流電源の間に設けることによ
り、高効率で構成の簡単な誘導加熱装置が実現されるも
のとなる。
【0087】また、高効率で構成の簡単な誘導加熱調理
器と炊飯器を実現するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における誘導加熱装置の回路
【図2】同、チョークコイルの構成図
【図3】同、動作波形図
【図4】同、t1付近を拡大した動作波形図
【図5】同、t2付近を拡大した動作波形図
【図6】本発明の実施例2における誘導加熱装置の要部
回路図
【図7】同、VAC=+141V付近を拡大した動作波
形図
【図8】同、VAC=−141V付近を拡大した動作波
形図
【図9】本発明の実施例5における誘導加熱調理器の断
面図
【図10】本発明の実施例6における炊飯器の要部構成
【図11】従来の技術における誘導加熱装置の回路図
【符号の説明】
21、104、203 加熱コイル 22 共振コンデンサ 23、36 双方向スイッチング素子 24、37 駆動回路 25 交流電源 29 チョークコイル 31 センダストコア 103 誘導加熱装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 秀和 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 小川 正則 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 北畠 真 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 長潟 信義 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 田原 哲哉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 登 一博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K051 AA02 AA04 AB08 AC07 AD07 BD07 CD10 3K059 AA03 AA04 AB08 AC07 AD01 AD07 AD17 AD32 4B055 AA03 AA09 DB14 5H007 AA01 AA08 BB04 BB11 CA06 CB04 CB07 CB22 CC01 CC05 CC07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源から電力を入力するものであっ
    て、加熱コイルと共振コンデンサの直列回路と、前記加
    熱コイルと共振コンデンサの直列回路に並列接続した双
    方向スイッチング素子と、前記双方向スイッチング素子
    をオンオフする駆動回路と、チョークコイルを有し、前
    記チョークコイルは前記双方向スイッチング素子と前記
    交流電源の間に設けた誘導加熱装置。
  2. 【請求項2】 駆動回路は、双方向スイッチング素子を
    オンした後、前記双方向スイッチング素子の電流が次に
    零となる点付近で、前記双方向スイッチング素子をオフ
    させる請求項1に記載の誘導加熱装置。
  3. 【請求項3】 駆動回路は、双方向スイッチング素子を
    オンした後、前記双方向スイッチング素子の電流が次の
    次に零となる点付近で、前記双方向スイッチング素子を
    オフさせる請求項1に記載の誘導加熱装置。
  4. 【請求項4】 チョークコイルは、センダストコアを有
    する請求項1から3のいずれか1項に記載の誘導加熱装
    置。
  5. 【請求項5】 双方向スイッチング素子は、SiC半導
    体を用いた請求項1から4のいずれか1項に記載の誘導
    加熱装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項に記載の
    誘導加熱装置を有する誘導加熱調理器。
  7. 【請求項7】 請求項1から5のいずれか1項に記載の
    誘導加熱装置を有する炊飯器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2848088A2 (de) * 2012-05-10 2015-03-18 Behr-Hella Thermocontrol GmbH Vorrichtung zur induktiven erwärmung eines heizkörpers

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