JP2003338930A - 画像処理方法、画像処理装置、並びに画像形成装置 - Google Patents

画像処理方法、画像処理装置、並びに画像形成装置

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JP2003338930A
JP2003338930A JP2002145721A JP2002145721A JP2003338930A JP 2003338930 A JP2003338930 A JP 2003338930A JP 2002145721 A JP2002145721 A JP 2002145721A JP 2002145721 A JP2002145721 A JP 2002145721A JP 2003338930 A JP2003338930 A JP 2003338930A
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Mihoko Tanimura
美保子 谷村
Yasutaka Maeda
恭孝 前田
Mitsuru Tokuyama
満 徳山
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出下地レベルに応じた下地除去量を色情報
から補正することにより、下地の色みに応じた適切な下
地除去を行う。 【解決手段】 ヒストグラム作成部41は、カラー画像
入力データの輝度データおよび各色データからヒストグ
ラムを作成する。下地・色情報抽出部42は、このヒス
トグラムに基づいて輝度データおよび各色データに基づ
く下地レベルを検出し、下地の色みに関する色情報を抽
出する。下地判定部44は、色情報から下地の色みを判
断し、除去すべき下地であるか否かを判断する。また、
下地判定部44は、その判断結果に基づいて輝度データ
から検出された下地レベルに対する下地除去量を補正す
る。濃度補正部45は、上記一連の処理により最終的に
決定された下地除去量に基づいてカラー画像入力データ
の濃度補正を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は入力画像データより
下地を判定し、その判定結果を基に最適な濃度補正処理
を行う画像処理方法および画像処理装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、スキャナ等の画像読取装置におい
て原稿画像を読み取り、読み取られた画像データを画像
形成装置にて印字出力する時、読み取られた画像データ
をそのまま画像形成装置で出力すると下地かぶりや裏写
り等が生じることがある。このため、読み取られた画像
データに対して、画像形成装置での出力前に、下地かぶ
りや裏写り等を防止するための画像処理を施すことが一
般的に行われている。
【0003】例えば、特開2001−313832号公
報には、カラー画像のヒストグラムを作成し、該ヒスト
グラムより最頻値の輝度を検出し、最頻輝度の近傍であ
る下地の輝度および色を検出し、下地輝度領域内の画素
を下地色に置き換えることによって裏写りを防止する方
式が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報の画像処理
は、下地かぶりあるいは裏写りのある原稿の判読性を上
げ、最適な再生画像を得ることを目的とした処理である
が、実際の原稿において下地として検出されるもので
も、再現すべきでない下地と再現すべき下地とが存在す
る。
【0005】例えば、読取原稿が新聞のような画像の場
合、下地は意図して付けられた色ではなく、粗悪な紙
質、更には褪色による黄ばみに起因するものである。更
には、薄い紙質のため裏写りも発生しやすく、また、色
みの少ない、すなわちグレイに近い下地も判読性に対し
て好ましくない。このような原稿に関しては、下地を除
去して再現すべきである。
【0006】一方、カラーペーパーのように意図して色
をつけた紙の場合は、下地を除去せず、そのまま再現さ
せるべきである。こうした区別なく下地検出を行う方式
では、再現すべき下地が再現されないという問題があ
る。
【0007】上記公報に記載の構成では、裏写りには対
応できるが、再現すべき下地、再現すべきでない下地に
拘わらず、下地輝度以上の輝度を持つ領域は、すべて下
地色に変換されてしまい、再現すべきでない下地を除去
することができない。また、白地のような、下地色より
高い輝度を有する領域までも下地色に変換されてしまう
という問題もある。その場合、ハイライトを有する画
像、白縁のある原稿、切り貼り原稿にも対応できない。
【0008】本発明は、上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、下地かぶりあるいは裏写りの
ある原稿の判読性を上げ、最適な再生画像を得るための
画像処理において、検出下地レベルに応じた下地除去量
を色情報から補正することにより、適切な量の下地除去
を行うことができる画像処理方法および画像処理装置を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の画像処理方法
は、上記の課題を解決するために、カラー画像入力デー
タに対し、該カラー画像入力データの下地レベルを検出
し、検出された下地レベルに基づく下地除去処理を行う
画像処理方法において、上記カラー画像入力データの輝
度データから該カラー画像入力データの下地レベルを検
出し、検出された下地レベルに対する下地除去量を、該
カラー画像入力データから得られる色情報によって補正
することで、下地の色みに応じて下地除去量を異ならせ
ることを特徴としている。
【0010】上記の構成によれば、輝度データからの下
地レベル検出結果に応じた下地除去量を、色情報から補
正することにより、原稿の下地により適した下地除去を
行うことが可能となる。すなわち、色情報から再現させ
るべき下地か、再現させないで除去するべき下地かを判
定し、下地の色みに応じて下地除去量を異ならせること
で最適な下地除去処理を行う。
【0011】これにより、新聞のような、粗悪な紙質に
よる下地、褪色、黄ばみ、判読性の妨げとなるグレイ下
地といった可能性のある下地は除去し、意図して色をつ
けた、ある程度色みのある下地とは除去量を異ならせる
ことで、それぞれに最適な下地除去を行うことができ、
何れの場合も画質の向上が可能となる。
【0012】また、上記画像処理方法において、上記輝
度データはカラー画像入力データの各色データからの比
率計算により算出するものであり、上記下地除去量の補
正は、輝度データ算出時の各色データの算出比率に応じ
て、その補正方式が変更される構成とすることができ
る。
【0013】輝度データは、例えばCMYデータを用い
て各色の比率計算にて算出するが、この算出比率は、画
像の輝度にほぼ忠実なデータを得るために一般的には同
比率でない値が用いられる。但し、上記画像処理では、
上記算出比率を均等とすることにより、原稿の特性(色
目に関する特性)を把握することができ、より、色味の
ある下地を検出することができるようにすることもでき
る。
【0014】上記の構成によれば、この算出比率に応じ
て補正のさせ方を変更すれば、より適正な補正を行うこ
とが可能となる。
【0015】また、上記画像処理方法において、上記下
地除去量の補正方式の変更は、輝度データ算出時の各色
データの算出比率に応じて、カラー画像入力データの各
色データの寄与率を異ならせるものである構成とするこ
とができる。
【0016】上記の構成によれば、各色データのうち、
輝度データ算出時の算出比率の小さい色から得られる情
報による補正の寄与率を大きくし、輝度データ算出時に
認識されにくい色からの情報量を大きく反映させること
が可能となる。
【0017】また、上記画像処理方法において、上記色
情報は、カラー画像入力データの各色データ毎に検出さ
れる下地レベルに基づいて算出される構成とすることが
できる。
【0018】上記の構成によれば、カラー画像入力デー
タの各色データ毎に検出される下地レベルに基づいて算
出される色情報に応じて下地除去量の補正を行うよう構
成したことにより、簡単な構成にてより詳しく下地の色
み情報を得ることができる。
【0019】また、上記画像処理方法において、上記色
情報は、カラー画像入力データの各色データ毎に検出さ
れる下地レベルに対し、最大の下地レベルと最小の下地
レベルとの差となる最大差として算出されるものであ
り、上記下地除去量の補正は、上記最大差が所定の値よ
り小さい時には、輝度データから検出された下地レベル
に応じた下地除去量とし、上記最大差が所定の値より大
きい時には、下地除去を行わないものとなるような補正
を行う構成とすることができる。
【0020】上記の構成によれば、上記最大差は、カラ
ー画像入力データの各色データ毎に検出される下地レベ
ルに対して最大の下地レベルと最小の下地レベルとの差
として与えられる。ここで、上記最大差が小さければ下
地における色みが小さいと判断でき、最大差が大きけれ
ば下地における色みが大きいと判断できる。
【0021】このため、上記最大差が所定の値より小さ
い時には、色みが小さい除去すべき下地であると判断し
て輝度データから検出された下地レベルに応じた下地除
去量とし、上記最大差が所定の値より大きい時には、色
みが大きい残すべき下地であると判断して下地除去を行
わないものとなるような下地除去量の補正を行うことが
できる。
【0022】また、上記画像処理方法において、上記色
情報は、カラー画像入力データの各色データ毎に検出さ
れる下地レベルに対し、最小の下地レベルとなる最小
値、および最大の下地レベルと最小の下地レベルとの差
となる最大差として算出されるものであり、上記下地除
去量の補正は、上記最小値が所定の値より小さい時、あ
るいは上記最小値が所定の値より大きく、上記最大差が
所定の値より大きい時には、下地除去を行わないものと
し、上記最小値が所定の値より大きく、上記最大差が所
定の値より小さい時には、輝度データから検出された下
地レベルに応じた下地除去量となるような補正を行う構
成とすることができる。
【0023】上記の構成によれば、上記最小値は、カラ
ー画像入力データの各色データ毎に検出される下地レベ
ルに対して最小の下地レベルとして与えられる。ここ
で、上記最小値が小さければ下地色に含まれるグレイ成
分が少ないことから、色みがあり除去すべきでない下地
であると判定できる。このため、上記最小値が所定の値
より小さい時には、下地除去を行わないものとなるよう
な下地除去量の補正を行うことができる。
【0024】また、上記最小値が大きければ、下地レベ
ルが大きく、かつ色みが小さい除去すべき下地である可
能性があるため、さらに最大差を考慮し、上記最大差が
所定の値より小さい時には、色みが小さい除去すべき下
地であると判断して輝度データから検出された下地レベ
ルに応じた下地除去量とし、上記最大差が所定の値より
大きい時には、色みが大きい残すべき下地であると判断
して下地除去を行わないものとなるような下地除去量の
補正を行うことができる。
【0025】また、上記画像処理方法において、上記色
情報は、輝度データから検出される下地レベルとカラー
画像入力データの各色データ毎に検出される下地レベル
とに基づいて算出される構成とすることができる。
【0026】上記の構成によれば、輝度データから得ら
れた下地レベルと、カラー画像入力データの各色データ
毎に検出される下地レベルとに基づいて算出される色情
報に応じて下地除去量の補正を行うよう構成したことに
より、簡単な構成にてより詳しく下地の色み情報を得る
ことができる。
【0027】また、上記画像処理方法において、上記色
情報は、輝度データから検出される下地レベルとカラー
画像入力データの各色データ毎に検出されるそれぞれの
下地レベルとの差が最大となる最大差として算出される
ものであり、上記最大差が所定の値より小さい時には、
輝度データから検出された下地レベルに応じた下地除去
量とし、上記最大差が所定の値より大きい時には、下地
除去を行わないものとなるような補正を行う構成とする
ことができる。
【0028】上記の構成によれば、上記最大差は、輝度
データから検出される下地レベルとカラー画像入力デー
タの各色データ毎に検出されるそれぞれの下地レベルと
の差の最大値として与えられる。ここで、上記最大差が
小さければ下地における色みが小さいと判断でき、最大
差が大きければ下地における色みが大きいと判断でき
る。
【0029】このため、上記最大差が所定の値より小さ
い時には、色みが小さい除去すべき下地であると判断し
て輝度データから検出された下地レベルに応じた下地除
去量とし、上記最大差が所定の値より大きい時には、色
みが大きい残すべき下地であると判断して下地除去を行
わないものとなるような下地除去量の補正を行うことが
できる。
【0030】また、上述の最大差では、輝度データ算出
時の各色の算出比率が均等でない場合にも、輝度データ
算出時に認識されにくい色(算出比率の小さい色)との
差が大きく出ることから、より適切な色み判定を行うこ
とが可能となる。
【0031】また、上記画像処理方法において、カラー
画像入力データの各色データ毎に検出される下地レベル
は、該カラー画像入力データにおける各色のヒストグラ
ムのピークレベルとして求められる構成とすることがで
きる。
【0032】上記の構成によれば、カラー画像入力デー
タの各色データ毎に検出される下地レベルは、各色のヒ
ストグラムを作成し、そのピークレベルを検出して擬似
的に求められる。これにより、ピークサーチという簡単
な構成で、各色データからの下地レベルを擬似的に検出
することができる。
【0033】また、上記画像処理方法において、カラー
画像入力データの各色データ毎に検出される下地レベル
は、輝度データから下地レベルを検出する方法と同様の
方法で求められる構成とすることができる。
【0034】上記の構成によれば、輝度データに対する
下地レベル検出と同様に、各色データの下地レベルを検
出して下地色特性を得ることができる。これにより、輝
度データに対する下地レベルと同様に、より正確な下地
色特性を各色データについても得ることができる。さら
に、輝度データからの下地レベル検出方法と各色データ
からの下地レベル検出方法とを共通化することにより、
下地レベル検出に係る手段の構成を簡易化することがで
きる。
【0035】また、上記画像処理方法において、上記色
情報は、カラー画像入力データの各色データ毎に検出さ
れる下地レベルに対し、各色データ毎に検出される下地
レベルにおける最大の下地レベルと最小の下地レベルと
の差となる最大差、輝度データから検出される下地レベ
ルとカラー画像入力データの各色データ毎に検出される
それぞれの下地レベルとの最大差、各色データ毎に検出
される下地レベルにおける任意の2つの下地レベル差の
最小差、各色データ毎に検出される下地レベルにおける
最大の下地レベルとなる最大値、各色データ毎に検出さ
れる下地レベルにおける最小の下地レベルとなる最小
値、および、各色データ毎に検出される下地レベルの大
小関係、のうちの少なくとも1つを含む構成とすること
ができる。
【0036】上記の構成によれば、各色データの下地レ
ベル検出結果の最大差、最小差、最大値、最小値、大小
関係のうち少なくとも1つを使用して、下地の色み情報
を得ることができる。簡単な構成にて、下地における色
みの有無、1次色、2次色判定、濃度等の情報を得るこ
とができる。
【0037】また、上記画像処理方法において、上記色
情報に基づいて下地における特性を段階的に判定し、そ
の判定結果に基づいて下地除去量の補正を段階的に行う
構成とすることができる。
【0038】上記の構成によれば、色情報に基づいて下
地における特性を段階的に判定し、その判定結果に基づ
いて下地除去量の補正処理を段階的に行うよう構成する
ことにより、色みのない原稿、色みがあるが褪色の可能
性がある原稿、色みの強い原稿、下地除去を行っても色
みの変化のない原稿、下地除去を行うと色味の変化が起
きる原稿等で、除去の段階を設けることができ、より適
切な除去量の設定が可能となる。
【0039】また、上記画像処理方法において、上記画
像処理が、複写時において実施されるものであり、上記
下地除去量の補正処理を、カラーコピーモード時とモノ
クロコピーモード時とで変更可能とする構成とすること
ができる。
【0040】上記の構成によれば、カラーコピーモード
時と、モノクロコピーモード時で、補正を変更可能とす
ることにより、色みのある下地を除去した方が好ましい
モノクロコピー時の下地除去量と、カラーコピー時の下
地除去量とを変更することができ、それぞれのコピーモ
ードに最適な下地除去量とすることが可能となる。
【0041】また、上記画像処理方法において、上記画
像処理が、複写時において実施されるものであり、上記
下地除去量の補正処理を、複写される原画像がカラー原
稿であるかモノクロ原稿であるかに応じて変更可能とす
る構成とすることができる。
【0042】上記の構成によれば、カラー原稿時と、モ
ノクロ原稿時で、補正を変更可能とすることにより、色
みのある下地を除去した方が好ましいモノクロ原稿時の
除去量と、カラー原稿時の除去量とを変更することがで
き、それぞれの原稿種類に最適な除去量とすることが可
能となる。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図15に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0044】図2は、カラー画像形成装置の概略構成を
示す主要部断面図である。近年、カラー画像形成装置で
は、内部装置が小型化かつユニット化されて比較的安価
になったこととも相俟って、図2に示すようなタンデム
型の装置が主流となりつつある。
【0045】上記カラー画像形成装置では、K(黒),
C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)の各色
に相当する画像形成ステーション100K・100C・
100M・100Yが具備されている。例えばKの画像
形成ステーション100Kでは、ドラム状の感光体10
1Kは図中の矢印D方向に回転し、その周りには少なく
とも回転順に帯電器102K、書き込み光学系103
K、現像装置104K、クリーニング装置105Kが配
置されている。
【0046】上記カラー画像形成装置では、帯電器10
2Kと現像装置104Kとの間の感光体表面に書き込み
光学系103Kからレーザー光が照射され、感光体10
1KにKの画像データに対応する静電潜像が形成される
ようになっている。
【0047】画像形成ステーション100C・100M
・100Yは、画像形成ステーション100Kと同等の
構成であり、感光体101C・101M・101Yを中
心に帯電器102C・102M・102Y、書き込み光
学系103C・103M・103Y、現像装置104C
・104M・104Y、クリーニング装置105C・1
05M・105Yが配置されて構成されている。すなわ
ち、K、C,M,Yの各画像形成ステーションは、現像
装置内部のトナー色が異なるだけで、その他は全て同様
の構成となっている。
【0048】画像形成ステーション100K・100C
・100M・100Yは用紙搬送ベルト110に沿って
並置されており、用紙搬送ベルト110は、K、C,
M,Yの各画像形成ステーションにおける現像装置とク
リーニング装置との間で感光体に当接している。
【0049】用紙搬送ベルト110の各感光体側の裏側
に当たる面(裏面)には、各画像形成ステーション10
0K・100C・100M・100Yにおいて転写バイ
アスを印加するための転写ローラ106K・106C・
106M・106Yが配置されている。
【0050】図2に示す構成のカラー画像形成装置にお
いて、画像形成動作は次のようにして行われる。まず、
各画像形成ステーションにおいて、感光体が帯電器によ
り帯電され、次に書き込み光学系でレーザー光により、
作成する各色の画像に対応した静電潜像が形成される。
【0051】次に現像装置により静電潜像を現像してト
ナー像が形成される。現像装置は、それぞれK,C,
M,Yのトナーで現像を行う現像装置で、4つの感光体
上で作られた各色のトナー像は用紙上で重ねられる。
【0052】用紙は、給紙部120から上記感光体上へ
の画像形成とタイミングを合わせて、図中矢印E方向へ
向け、用紙搬送ベルト110上に送られる。用紙搬送ベ
ルト110上に保持された用紙は搬送されて、各感光体
との当接位置(転写部)で各色トナー像の転写が行われ
る。感光体上のトナー像は、転写ローラに印加された転
写バイアスと感光体との電位差から形成される電界によ
り、用紙上に転写される。
【0053】そして4つの転写部を通過して4色のトナ
ー像が重ねられた記録紙は、定着装置130に搬送さ
れ、トナーが定着されて、図示しない排紙部に排紙され
る。また、転写部で転写されずに各感光体に残った残留
トナーは、クリーニング装置で回収される。
【0054】なお、図2の例では画像形成ステーション
は用紙搬送方向上流側から下流側に向けて、K、C、
M、Yの色の順で並んでいるが、この順番に限るもので
はなく、色順は任意に設定されるものである。また、上
記したように、各画像形成ステーションは現像装置内部
のトナー色が異なるだけで、その他は全て同様の構成と
なっているため、各画像形成ステーションの現像装置の
回転数も同一回転数に設定されている。
【0055】上記カラー画像形成装置は、カラースキャ
ナ装置と組み合わせることによってカラー複写機を構成
することができる。以下に、本発明に係るカラー画像処
理方法が適用されたカラー画像処理装置を備える、実施
の一形態であるデジタルカラー複写機の構成を示す。
【0056】上記デジタルカラー複写機は、図3に示す
ように、カラー画像処理装置1に、カラー画像入力装置
2とカラー画像出力装置3とが接続され、全体としてデ
ジタルカラー複写機を構成するものである。また、カラ
ー画像処理装置1は、デジタルカラー複写機の動作を設
定する操作パネル4より、各種の設定入力が可能となっ
ている。操作パネル4は、液晶ディスプレイなどの表示
部、およびコピーボタン、テンキー、文字/写真モード
などの画像モード、カラーコピー/モノクロコピーなど
のコピーモードを設定するボタンなどにより構成されて
いる。
【0057】カラー画像入力装置2は、例えばCCD
(Charge Coupled Device )を備えたスキャナ部より構
成され、原稿からの反射光像を、RGB(R:赤・G:
緑・B:青)のアナログ信号としてCCDにて読み取っ
て、カラー画像処理装置に入力する。
【0058】カラー画像処理装置1は、濃度変換部1
0、領域分離処理部11、γ補正部12、色補正部1
3、黒生成下色除去部14、変倍部15、空間フィルタ
処理部16、出力階調補正部17、および階調再現処理
部18から構成されている。そして、カラー画像入力装
置2にて読み取られたアナログ信号は、カラー画像処理
装置2内を、濃度変換部10、領域分離処理部11、γ
補正部12、色補正部13、黒生成下色除去部14、変
倍部15、空間フィルタ処理部16、出力階調補正部1
7、および階調再現処理部18の順で送られ、CMYK
のデジタルカラー信号に変換されてカラー画像出力装置
3へ出力される。
【0059】カラー画像入力装置2にて読み取られたR
GBのアナログ信号は、A/D(アナログ/デジタル)
変換処理されデジタル信号に変換される。濃度変換部1
0は、デジタルのRGB信号に対して、カラー画像入力
装置2の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを
取り除く処理、並びにRGBの反射率信号に対してカラ
ーバランスを整えると同時に、濃度信号などカラー画像
処理装置1に採用されている画像処理システムの扱い易
い信号に変換する処理を施す。
【0060】領域分離処理部11は、濃度変換部10よ
り入力されるRGB信号に基づき、入力画像中の各画素
を文字領域、網点領域、写真領域の何れかに分離する。
領域分離処理部11では、その分離結果に基づき、各画
素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、黒
生成下色除去部14、空間フィルタ処理部16、および
階調再現処理部18へと出力すると共に、濃度変換部1
0より入力されたRGB信号をそのまま後段のγ補正部
12に出力する。
【0061】γ補正部12は、本実施の形態における下
地除去処理部として作用する手段であり、領域分離処理
部11より入力されたRGB信号を補色反転してC’
M’Y’信号に変換し、このC’M’Y ’信号に基づ
いて下地判定処理を行う。γ補正部12の構成および下
地判定処理については、後に詳述する。尚、本名発明に
係る画像処理をγ補正部で行うのはあくまで構成例であ
って、後述するヒストグラム作成部、下地・色情報抽出
部及び下地判定部が、濃度変換部より前段となる構成で
あれば、γ補正処理部内になくてもよい。
【0062】色補正部13は、色再現の忠実化実現のた
めに、不要吸収成分を含むCMY(C:シアン・M:マ
ゼンタ・Y:イエロー)色材の分光特性に基づいた色濁
りを取り除く処理を行う。
【0063】黒生成下色除去部14は、色補正後のCM
Yの3色信号から黒(K)信号を生成する黒生成、元の
CMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いて新たな
CMY信号を生成する処理を行う。これにより、黒生成
下色除去部14において、CMYの3色信号がCMYK
の4色信号に変換される。
【0064】黒生成処理の一般的方法として、スケルト
ンブラックによる黒生成を行う方法がある。この方法で
は、スケルトンカーブの入出力特性をy=f(x)、入
力されるデータをC,M,Y、出力されるデータを
C',M',Y',K'、UCR(Under Color Removal)
率をβ(0<β<1)とすると、黒生成下色除去処理は
以下の式(1)で表わされる。
【0065】
【数1】 変倍部15では、画像形成装置に備えられる操作パネル
4より入力される信号に基づいて画像の拡大や縮小処理
がなされる。
【0066】空間フィルタ処理部16は、変倍部15よ
り入力されるCMYK信号の画像データに対して、領域
識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処
理を行い、空間周波数特性を補正することによって出力
画像のぼけや粒状性劣化を防ぐように処理する。階調再
現処理部18も空間フィルタ処理部16と同様に、CM
YK信号の画像データに対して、領域識別信号を基に所
定の処理を施す。
【0067】例えば、領域分離処理部11にて文字に分
離された領域は、特に黒文字或いは色文字の再現性を高
めるために、空間フィルタ処理部16において、空間フ
ィルタ処理における鮮鋭強調処理で高周波数の強調量が
大きくされる。同時に、階調再現処理部18において
は、高域周波数の再現に適した高解像度のスクリーンで
の二値化または多値化処理が選択される。
【0068】また、領域分離処理部11にて網点に分離
された領域に関しては、空間フィルタ処理部16におい
て、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ
処理が施される。そして、出力階調補正部17では、濃
度信号などの信号をカラー画像出力装置の特性値である
網点面積率に変換する出力階調補正処理を行った後、階
調再現処理部18で、最終的に画像を画素に分離してそ
れぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理
(中間調生成)が施される。領域分離処理部11にて写
真に分離された領域に関しては、階調再現性を重視した
スクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
【0069】上述した各処理が施された画像データは、
一旦記憶手段に記憶され、所定のタイミングで読み出さ
れてカラー画像出力装置3に入力される。
【0070】画像出力装置3は、画像データを記録媒体
(例えば紙等)上に出力するもので、例えば、図2に示
すような電子写真方式のカラー画像形成装置や、インク
ジェット方式を用いたカラー画像形成装置等を挙げるこ
とができるが特に限定されるものではない。以上の処理
は、不図示のCPU(Central Processing Unit)によ
り制御される。
【0071】続いて、本発明の特徴に係る画像処理を行
うγ補正部12の構成を図1に示す。γ補正部12で
は、入力画像データにおける輝度情報から下地レベルの
検出を行い、検出された下地レベルに対する下地除去量
を、色情報によって補正する。ここでは、上記入力画像
データは、カラー画像入力装置2でのプレスキャンによ
り得られるものとする。
【0072】γ補正部12は、図1に示すように、信号
変換部40、ヒストグラム作成部41、下地・色情報抽
出部42、閾値格納部43、下地判定部44、濃度補正
部45、CPU(Central Processing Unit)46およ
び、ROM(Read Only Memory)47から構成されてい
る。
【0073】信号変換部40は、RGB信号を輝度デー
タL’に変換するものである。輝度データL’は、例え
ばRGBデータを用いて、次式(2)で算出される。
【0074】
【数2】 一般的には、上式(2)におけるa,b,cはRGBデ
ータから輝度データに変換するための同比率でない値
(a:b:c=1.000:4.5907:0.0601)が用いられる。
a,b,cに上記値を用いた場合は、実際の画像の輝度
にほぼ忠実なデータが得られる。また、a=b=c(=
1/3)とすることにより、原稿の特性(色目に関する
特性)を把握することができ、より色味のある下地を検
出することができる比率とすることもできる。
【0075】すなわち、RGB表色系のデータをL**
*表色系等でいうところの輝度に近い値に変換する場
合、R,G,Bの各色が輝度に寄与する程度は同じでな
く、上記(2)式において、左辺の輝度データLが実際
の画像の輝度を忠実に再現するためには、a:b:c=
1.000:4.5907:0.0601が、一般的な近似輝度変換比率
として用いられる。但し、上記比率を用いた場合では、
上記輝度データL’におけるB(青)信号の比率が非常
に小さくなり、該輝度データL’に基づいて原稿の下地
色を判定するにあたって、青の補色である黄色の下地を
持つ原稿だと、下地があるにもかかわらず殆ど反映され
ずに下地として認識できないことになる。
【0076】しかしながら、本実施の形態に係る画像処
理において、上記輝度データL’はその後の出力におい
て使用されるものではなく、下地判定のパラメータとし
て使用されるものである。このため、上記輝度データ
L’は、本画像処理では原画像に対する忠実な再現性が
要求されるものではなく、上記(2)式におけるa,
b,cの比率は任意に設定可能である。したがって、上
記a,b,cを、各色情報を等しく反映できる比率(R
GB同比率(a=b=c))とすることにより、上記輝
度データL’を用いて原稿の特性を正しく把握すること
ができる。つまり、どのような色みの下地がある場合
(黄色っぽいものでも赤っぽいものでも)にも、輝度デ
ータL’に等しく反映される。
【0077】また、上式(2)の輝度データL’は、R
GBデータに基づいて求められたものであるが、RGB
データを補色反転させたCMYデータに基づいた(C=
255−R、M=255−G、Y=255−B)輝度デ
ータL(L=255−L’)を用いてもよい。尚、以降
では、CMYデータを用いた輝度データLを用いて説明
する。
【0078】ヒストグラム作成部41では、上記輝度デ
ータLおよび各色成分の色データを元にヒストグラムを
作成する。下地・色情報抽出部42は、ヒストグラム作
成部41で作成された輝度データLのヒストグラムより
入力画像データの下地レベルを抽出すると共に、色成分
毎のヒストグラムより各色データの特性値を抽出する。
そして、この特性値に基づいて、色みに関する特徴を示
す値を算出する。
【0079】下地判定部44は、下地・色情報抽出部4
2で算出された色みに関する特徴を示す値と閾値格納部
43に格納されている閾値と比較し、輝度データLのヒ
ストグラムより抽出された下地レベルの補正を行う。こ
の下地レベルの補正によって、濃度補正処理時において
下地除去を行う濃度変換テーブルが色情報に応じて適切
に選択される。この下地レベルの補正方法に関しては後
述する。
【0080】濃度補正部45は、本スキャン時におい
て、濃度変換テーブルを用いて下地判定部44から入力
される濃度値を補正して出力するものである。濃度変換
テーブルは、下地レベルに応じて予め設定された複数の
テーブルとして設定されており、この中から下地判定部
44にて適切な濃度変換テーブルが選択される。例え
ば、下地なしの場合は、図4に示すように、補正を行わ
ない図中*印で示されたスルーのテーブルを選択する。
それ以外は、下地レベルが低濃度から高濃度に移るにつ
れて、図中◆、■、▲、×印で示された濃度変換テーブ
ルが使用される。尚、図4では、上記各濃度変換テーブ
ルにおいて入力と出力との関係をグラフにて示している
が、実際の濃度変換テーブルは、例えば8ビットのデー
タにて設定されている。
【0081】また、濃度補正部45での濃度補正演算
は、上述のように複数の濃度変化テーブルを用いる代わ
りに、基本の濃度変換テーブル(下地なしの場合におけ
るスルーのテーブル)のみを用いて、下地ありの場合
は、検出下地レベルに応じて基本の濃度変換テーブルに
おける傾きおよびシフト量を演算する構成としてもよ
い。
【0082】このように、γ補正部12では、プレスキ
ャン時において下地レベルに対する下地除去量を色情報
によって補正し、本スキャン時において、プレスキャン
時に補正された下地除去量に基づいた実際の濃度補正を
行うようになっている。すなわち、プレスキャン時で
は、信号変換部40、ヒストグラム作成部41、下地・
色情報抽出部42、閾値格納部43、および下地判定部
44の一連の処理によって、濃度補正部45で用いられ
る濃度変換テーブルの選択が行われ、下地判定部44に
おける濃度変換テーブルの選択が、下地レベルに対する
下地除去量を色情報によって補正する処理に相当する。
【0083】そして、本スキャン時には、上記プレスキ
ャン時の処理において選択された濃度変換テーブルを用
いて濃度値の補正が行われる。このため、本スキャン時
では、γ補正部12において信号変換部40、ヒストグ
ラム作成部41、下地・色情報抽出部42、閾値格納部
43、および下地判定部44での処理はスルーとなり、
濃度補正部45での濃度補正処理のみが行われる。
【0084】また、ROM47はγ補正部12の各部の
処理を行うためのプログラムを格納するものであり、C
PU46がそのプログラムを実行する。
【0085】図5は、上記γ補正部12の動作例を示す
フローチャートである。本実施の形態では、カラー画像
入力装置2において本スキャンに先立ってプレスキャン
が行われ(S1)、γ補正部12の信号変換部40がプ
レスキャンにて得られたカラー画像入力データから輝度
データLを算出する(S2)。さらに、γ補正部12の
ヒストグラム作成部41にて上記輝度データLのヒスト
グラムが作成され、このヒストグラムに基づいて下地・
色情報抽出部42にて下地レベルが検出される(S
3)。
【0086】次に、下地判定部44において、上記S3
の検出結果に基づいて、カラー入力信号データに下地が
存在するか否かが判定される(S4)。下地が存在しな
い場合(S4でNO)は、濃度変換テーブルとして予め
設定したテーブルのうち、下地除去なしのテーブルが選
択される(S5)。また、下地が存在する場合(S4で
YES)は、上記S3にて検出された下地レベルが、下
地・色情報抽出部42にて抽出される色情報に基づいて
補正された後、補正後の下地レベルに応じた濃度変換テ
ーブルが選択される(S7)。すなわち、ヒストグラム
作成部41においては、上述した輝度データのヒストグ
ラムだけでなく、各色成分毎のヒストグラムも作成され
るものであり、この各色成分毎のヒストグラムに基づい
て、各色成分毎の色データの特性値が上記色情報として
下地・色情報抽出部42にて抽出される。
【0087】上記S5またはS7において濃度変換テー
ブルが選択された後、本スキャンが開始され(S8)、
濃度補正部45において、選択された濃度変換テーブル
を用いた濃度変換処理が行われる(S9)。
【0088】また、上記説明では、濃度変換テーブルの
選択をプレスキャン時に行う構成にて記載したが、本発
明の画像処理においてプレスキャンは必ずしも必要では
なく、本スキャンのみでの対応とすることも可能であ
る。この場合、例えば、本スキャンで得られた入力画像
データを、図3の領域分離処理部11より出力された時
点で画像メモリなどの記憶手段に格納しておき、この画
像データを用いて下地検出処理(濃度変換テーブルの選
択処理)を行った後、一連の画像処理を行うよう構成す
ればよい。
【0089】下地レベルの決定は、例えば、特願200
1−318565号公報等に記載の公知の方式を用いる
ことが可能である。上記公報における下地レベルの決定
方法を説明すると以下の通りである。
【0090】入力画像データよりヒストグラムを作成
し、このヒストグラムの度数を予め定められる複数の閾
値と比較することにより下地判定処理を行う。この時、
第1の工程として、上記ヒストグラムを予め定められる
方向に探索し、濃度区分の度数を第1の閾値と比較し
て、後の処理を行うか否かを判定する、第2の工程とし
て、上記第1の工程において後の処理を行うと判定され
た時、濃度区分の度数を第2の閾値と比較することによ
り下地の候補があるか否かの判定を行う。第3の工程と
して、上記第2の工程において下地の候補があると判定
された時、度数が上記第2の閾値以上となる濃度区分の
度数と、この濃度区分に隣接し探索する方向に存在する
濃度区分の度数を加算し、第3の閾値と比較することに
より下地の有無を判定する。
【0091】本実施の形態に係る画像処理では、入力画
像データの輝度データに基づいて検出された下地レベル
に応じた下地除去量を色情報によって補正するが、この
色情報は、例えば、検出された下地が新聞下地のように
色がほとんどなく除去すべき下地であるか、あるいは、
色みがありそのまま再現すべき下地であるか、といった
判断を行うための情報として用いられる。そして、上記
色情報に応じて、最適な濃度変換テーブルを選択するこ
とで、下地レベルを補正する。
【0092】このように、輝度情報からの下地レベル検
出結果に応じた下地除去量を、色情報から補正すること
により、原稿の下地に対してより適した下地除去を行う
ことが可能となる。すなわち、再現させるべき下地か、
再現させないで除去するべき下地かを色情報から判定
し、最適な下地除去処理を行うことができる。これによ
り、新聞のような、粗悪な紙質による下地、褪色、黄ば
み、判読性の妨げとなるグレイ下地といった可能性のあ
る下地は除去し、意図して色をつけた、ある程度色みの
ある下地とは除去量を異ならせ、それぞれに最適な除去
を行うことができ、いずれの場合も出力画像における画
質の向上が可能となる。
【0093】上記説明においては、下地レベルの検出に
用いられる輝度データは前述した(2)式を用いて色成
分データ(例えばCMYデータ)からの比率計算により
算出している。この時、上記(2)式における算出比率
a,b,cはその比率を任意に変更可能である。例え
ば、上記輝度データを入力画像の輝度にほぼ忠実なデー
タとして得たい場合には、a:b:c=1.000:4.590
7:0.0601といった同比率でない比率に設定する。ま
た、上記輝度データを、原稿の特性(色目に関する特
性)をより正確に把握することができ、色味のある下地
を検出することができるようなものするには上記算出比
率を均等とする。
【0094】そして、輝度データ算出式における上記算
出比率を任意に変更可能とする構成においては、輝度デ
ータから検出される下地レベルに対する下地除去量の補
正方式を該算出比率に応じて変更することが可能であ
る。
【0095】図6は、輝度データの算出比率に応じて下
地除去量の補正方式を変更する場合の処理の一例を示す
フローチャートである。尚、この処理は図5に示したフ
ローチャートのステップS7の処理における一例を示す
ものとなる。
【0096】この処理では、最初に、輝度データの算出
比率において各色の比率が同比率であるか否かが判断さ
れる(S11)。各色同比率、すなわちa=b=cであ
れば、補正方式Aでの補正処理を行い(S12)、同比
率でなければ補正方式Bを用いて補正処理を行う(S1
3)。
【0097】さらに、上記補正方式AおよびBの具体例
について説明する。ここでは、輝度データの算出比率に
応じて、下地除去量の補正方式における色情報の寄与率
を異ならせる方式を示す。
【0098】図7は、上記補正方式Aの一例を示すフロ
ーチャートである。図7の処理では、最初に、C,M,
Y各色データの特性値を算出する(S21)。ここでの
各色の特性値とは、各色のヒストグラムから求められ
る、各色における下地レベルを示すものとする。次に、
上記各色の特性値から、色みに関する特徴を示す値を算
出する。ここでは、色みに関する特徴を示す値の例とし
て最大差MAXsubを挙げる。
【0099】CMY各色の検出下地レベルをそれぞれLe
vC,LevM,LevYとすると、最大差MAXsubは、その最大レ
ベルMAX(LevC,LevM,LevY)と最小レベルMIN(LevC,Lev
M,LevY)との差として算出される(S22)。すなわ
ち、MAXsub=MAX(LevC,LevM,LevY)−MIN(LevC,Lev
M,LevY)となる。最大差MAXsubが大きければ下地の色み
が大きいことを示し、小さければ色みが少ないことを示
す。
【0100】したがって、最大差MAXsubが予め定められ
る閾値TH1より大きい(MAXsub>TH1)場合(S23でN
O)、色みが大きいことから下地除去を行わない濃度変
換テーブルを選択し(S24)、最大差MAXsubが閾値TH
1以下(MAXsub≦TH1)の場合(S23でYES)、色み
が少ないことから輝度データから検出した下地レベルに
応じた濃度変換テーブルを選択する(S25)。すなわ
ち、上記S23の判断において、下地の色みが大きい場
合は、その下地は意図して色をつけられた再現すべき下
地であると判断し、下地の色みが小さい場合は、その下
地は判読性の妨げとなるグレイ下地の可能性があると判
断して下地の除去を行うものである。
【0101】図8は、補正方式Bの一例を示すフローチ
ャートである。図8の処理では、最初に、C,M,Y各
色データの特性値を算出し(S31)、各色の特性値か
ら色みに関する特徴を示す値を算出する(S32)。こ
こでも図7の処理と同じく、各色の特性値として各色に
おける下地レベルが求められるものとし、色みに関する
特徴の例として最大差MAXsubを算出するものとする。
【0102】次に、最大差MAXsubが2つの閾値TH2およ
びTH3(TH2<TH3)と比較され(S33)、最大差MAXsu
bが閾値TH3より大きい場合(MAXsub>TH3)には、下地
の色みが大きいことから該下地は再現すべき下地である
と判断され、下地除去を行わない濃度変換テーブルが選
択される(S34)。また、最大差MAXsubが閾値TH2よ
り小さい場合(MAXsub<TH2)は、下地に色みがないこ
とから、該下地は除去すべきグレイ下地であると判断さ
れ、輝度データから検出した下地レベルに応じた下地除
去量を有する濃度変換テーブルを選択する(S35)。
【0103】一方、最大差MAXsubが閾値TH2以上TH3以下
の場合(TH2≦MAXsub≦TH3)、輝度データ算出に用いた
比率が特に小さい色があるか否かを判断する(S3
6)。S36では、前述の(2)式で使用された算出比
率a,b,c(a+b+c=1とする)を閾値TH4と比較
し、閾値TH4以下となる比率があるか否かを判断する。
輝度データの算出比率が閾値TH4以下となる色がなかっ
た場合、輝度データから検出した下地レベルに応じた濃
度変換テーブルを選択する(S35)。輝度データの算
出比率が閾値TH4以下となる色があった場合は、輝度デ
ータから検出した下地レベルと比率の特に小さい色の特
性値との差から、下地検出レベルを補正し濃度変換テー
ブルを選択する(S37)。
【0104】例えば、輝度データの算出比率がa:b:
c=1.000:4.5907:0.0601(つまり、a=0.18,b=
0.81,c=0.01)であり、輝度データおよびC,M,Y
の各データのヒストグラムが、それぞれ図9(a)〜
(d)に示すようなものであると仮定する。図9(a)
〜(d)のヒストグラムは、1(低濃度側)〜32(高
濃度側)の32個の濃度区分に分けられており、該ヒス
トグラムから検出される下地レベルは、濃度区分にて示
されるものとする。
【0105】尚、上記図9(a)〜(d)において検出
されている下地レベルは、輝度データから検出される下
地レベルについては、前述した特願2001−3185
65号公報の方法を用いて検出されたものであるが、他
の色データについては、各ヒストグラムのピークレベル
によって擬似的な下地レベルとして検出されたものであ
る。
【0106】図9(a)〜(d)のヒストグラムより、
輝度データおよびC,M,Yの各データからの下地レベ
ルは、それぞれ6,3,8,8(下地レベルとなる濃度
区分の値であり、図中ハッチングで示されている)と判
断される。ここでは、上記下地レベルが、輝度データお
よびC,M,Yの各データの特性値となる。
【0107】ここで、閾値TH2=1,TH3=5,TH4=0.1
0とした場合、上記特性値の最大差MAXsubが5であるこ
とから、図8のフローのS33においてMAXsub=TH3と
なり、S36のステップに進む。さらに、ステップでは
Yの比率が特に小さい(c<TH4)ことから、S37の
ステップに進む。
【0108】S37の処理では、輝度データから検出し
た下地レベルLevLが6、Yの特性値LevYが8であり、こ
れらの差が2であることから、例えば、下地レベルの補
正量を(LevY−LevL)×αとして、次式(3)を用いて
下地レベルを補正する。
【0109】
【数3】 上記(3)式において、LevL’は補正後の下地レベルで
あり、αは輝度データ算出比率が小さい色の比率(ここ
ではLevY)に応じて設定された係数である。上記比率0.
01に対する係数αが例えば0.5であった場合、上記
(3)式よりLevL’は7となり、下地レベル7に適した
濃度変換テーブルが選択される。尚、αは、上記比率が
小さいほど、大きい値をとるよう設定される。
【0110】また、CMYデータにおいて複数の色の比
率が閾値TH4以下であった場合は、これら複数の色に対
する補正量を加算する。例えば、a=0.10,b=0.89,
c=0.01で、比率0.10に対するαが例えば0.1であった
とする。このときの補正量は、Yデータに関する補正量
が(LevY−LevL)×0.5であり、Cデータに関する補正
量が(LevC−LevL)×0.1となるため、これらの補正量
を輝度データから検出した下地レベルLevLに加算するこ
とで補正後の下地レベルLevL’が求められる。
【0111】さらに別の例として、輝度データ算出に用
いた比率が特に小さい色があるか否かを参照するステッ
プ(S36)以下のかわりに、輝度データから検出した
下地レベルLevLに対して全ての色データに関する補正量
を加算する構成とすることもできる。すなわち、図8の
S33のステップにおいて、TH2≦MAXsub≦TH3であった
場合には、次式(4)を用いて下地レベルを補正する。
【0112】
【数4】 上記(4)式において、α1〜α3は、輝度データの算
出に用いた比率に応じて設定しておく。上記(3)式の
例と同様、算出比率が小さいほどαの値を大きく設定す
る。
【0113】こうして複数色のうち、輝度データ算出時
の比率の小さい色から得られる情報による補正の寄与率
を大きくすることで、輝度データ算出時に認識されにく
い色からの情報量を大きく反映させることが可能とな
る。これにより、下地レベルの補正、すなわち下地レベ
ルに対する下地除去量の補正において、より適正な補正
を行うことが可能となる。
【0114】上記図9(a)〜(d)においては、C,
M,Yの各色のヒストグラムから検出したピークレベル
を、上述の各色データから検出される下地レベルとして
いる。これにより、ピークサーチという簡単な構成で、
各色データの特性値となる下地レベルを擬似的に検出す
ることが可能となる。
【0115】但し、本発明の画像処理において、下地レ
ベルの検出方法は特に限定されるものではない。例え
ば、下地レベルの検出方法として、上述した例以外に、
各色データから検出される下地レベルを、輝度データか
らの下地レベル検出と同様の検出方法(例えば、特願2
001−318565号公報に記載の方法)によって行
うことも可能である。
【0116】図10(a)〜(d)は、輝度データから
検出される下地レベル、および各色データから検出され
る下地レベルを、同様の検出方法(特願2001−31
8565号公報に記載の方法)で検出した場合を示して
いる(検出された下地レベルに対応する濃度区分は、図
中ハッチングによって示されている)。図10(a)〜
(d)におけるヒストグラムは、図9(a)〜(d)に
おけるヒストグラムと同一のものであるが、下地レベル
の検出方法が異なることによりMデータおよびYデータ
において下地レベルの検出結果が異なっている。
【0117】このように、輝度データに対する下地レベ
ル検出と同様の検出方法を用いて、各色データの下地レ
ベルをも検出して下地色の特性値を得ることにより、よ
り正確な下地色の特性値を得ることが可能となる。さら
に、輝度データからの下地レベル検出方法と各色データ
からの下地レベル検出方法とを共通化することにより、
画像処理装置における下地レベル検出手段の構成を簡易
化することが可能となる。
【0118】さらに、上記図5に示したフローチャート
のS7に該当する処理の変形例を図11のフローを参照
して説明する。図11に示す処理は、輝度データから下
地レベルの検出を行い、検出された下地レベルに対する
下地除去量を、該輝度データからの下地レベル検出結果
と色データの各色の下地レベル検出結果との関係から補
正する方式である。
【0119】先ず、CMY各色データからそれぞれの色
に対する下地レベルの検出を行う(S41)。尚、ここ
での下地レベルの検出は、前述した図9の方法のように
ヒストグラムのピークレベルをもって下地レベルを検出
する方法でもよく、前述した図10の方法のように輝度
データ下地レベルと同様の方法で下地レベルを検出する
方法でもよい。
【0120】次に、CMY各色の下地レベルと、輝度デ
ータからの下地レベルとの差の最大値MAXsubLを算出す
る(S42)。最大差MAXsubLは、CMY各色の下地レ
ベルをそれぞれLevC,LevM,LevY、輝度データからの下
地レベルをLevLとすると、次式(5)で算出できる。
【0121】
【数5】 最大差MAXsubLが大きければ下地における色みが大きい
ことを示し、小さければ色みが少ないことを示す。この
ため、最大差MAXsubLが閾値TH5より大きい場合(S43
でNO)、下地の色みが大きいことから下地除去を行わ
ない濃度変換テーブルを選択し(S44)、最大差MAXs
ubLが閾値TH5以下である場合(S43でYES)、下地
の色みが少ないことから輝度データから検出した下地レ
ベルに応じた濃度変換テーブルを選択する(S45)。
【0122】このように、上記図11の方法では、輝度
データから得られた下地レベルと各色データから得られ
た下地レベルとの関係に応じて補正を行うよう構成した
ことにより、より詳しい下地の色み情報が得られること
から、より適切な補正を行うことが可能となる。また、
輝度データ算出時の各色比率が均等でない場合にも、上
記最大差MAXsubLにおいては輝度算出時に認識されにく
い色(比率の小さい色)との差が大きく出ることから、
より適切な色み判定を行うことが可能となる。これによ
り、より適正な補正を行うことが可能となる。
【0123】さらに、上記図5に示したフローチャート
のS7に該当する処理の他の変形例を図12のフローを
参照して説明する。図12に示す処理は、輝度データか
ら下地レベルの検出を行い、検出された下地レベルに対
する下地除去量を、各色データからの下地レベルの最大
差および最小値から補正する方式である。
【0124】先ず、CMY各色データからそれぞれの色
に対する下地レベルの検出を行う(S51)。尚、ここ
での下地レベルの検出は、前述した図9の方法のように
ヒストグラムのピークレベルをもって下地レベルを検出
する方法でもよく、前述した図10の方法のように輝度
データ下地レベルと同様の方法で下地レベルを検出する
方法でもよい。
【0125】次に、CMY各色の下地レベルの差の最大
値である最大差MAXsubと、CMY検出レベルの最小値MI
N(LevC,LevM,LevY)を算出する(S52)。
【0126】最小値MIN(LevC,LevM,LevY)がレベル1
(最低レベル)だと、下地色に含まれるグレイ成分がな
いことから、下地に色みがあり除去すべきでない下地で
あると判定できる。この特性より、最小値MIN(LevC,Le
vM,LevY)がレベル1(閾値TH6)以下の場合(S53で
NO)、下地除去を行わない濃度変換テーブルを選択す
る(S54)。
【0127】また、最小値MIN(LevC,LevM,LevY)がレ
ベル1(閾値TH6)より大きい場合(S53でYE
S)、続いて最大差MAXsubを閾値TH7と比較する(S5
5)。この時、最大差MAXsubが大きければ色みが大きい
ことを示し、小さければ色みが少ないことを示すことか
ら、最大差MAXsubが閾値TH7より大きい場合(S55で
NO)、下地除去を行わない濃度変換テーブルを選択し
(S54)、最大差MAXsubが閾値TH7以下である場合
(S55でYES)、輝度データから検出した下地レベ
ルに応じた濃度変換テーブルを選択する(S56)。
【0128】尚、上記図12の処理において、色データ
の検出下地レベルの最大差MAXSubを用いる代わりに、輝
度データからの検出下地レベルと色データからの検出下
地レベルとの最大差MAXsubLを用いてもよい。
【0129】このように、各色データから得られた下地
色の情報の関係に応じて下地除去量の補正を行うよう構
成したことにより、簡単な構成にてより詳しく下地の色
み情報を得ることが可能となる。
【0130】さらに、上記図5に示したフローチャート
のS7に該当する処理のさらに他の変形例を図13のフ
ローを参照して説明する。図13に示す処理は、輝度デ
ータから下地レベルの検出を行い、検出された下地レベ
ルに対する下地除去量を、色データの特性に応じて段階
的に補正する方式である。
【0131】先ず、CMY各色データからそれぞれの色
に対する下地レベルの検出を行う(S61)。尚、ここ
での下地レベルの検出は、前述した図9の方法のように
ヒストグラムのピークレベルをもって下地レベルを検出
する方法でもよく、前述した図10の方法のように輝度
データ下地レベルと同様の方法で下地レベルを検出する
方法でもよい。
【0132】次に、CMY各色の検出下地レベルにおけ
る最大値MAX(LevC,LevM,LevY)、最小値MIN(LevC,Lev
M,LevY)、最大差MAXsub、および最小差MINsubを算出す
る(S62)。そして、最大差MAXsubに対して、最小値
MIN(LevC,LevM,LevY)に応じた閾値TH8,TH9(TH8<TH
9)を設定し、それぞれの色みの大/中/小を判定する
(S63)。
【0133】つまり、最小値MIN(LevC,LevM,LevY)が
小さい場合は、最大差MAXsubが小さくても下地の色みが
大きく感じられる。それに対し、最小値MIN(LevC,Lev
M,LevY)が大きい場合は、最大差MAXsubが大きくても下
地の色みが感じられにくい。これを考慮して、最小値MI
N(LevC,LevM,LevY)が小さいほど最大差MAXsubが小さ
くても色みありとし、最小値MIN(LevC,LevM,LevY)が
大きくなるほど最大差が大きくないと色みありとしない
よう、閾値TH8,TH9を最小値MIN(LevC,LevM,LevY)が
小さいほど小さい値に可変設定する。
【0134】上記S63において色み大と判定された場
合(例えば、MAXsub>TH9)は、下地除去を行わない濃
度変換テーブルを選択する(S64)。また、色み小と
判定された場合(例えば、MAXsub≦TH8)は、輝度デー
タから検出した下地レベルに応じた濃度変換テーブルを
選択する(S65)。
【0135】そして、S63において色み中程度と判定
された場合(例えば、TH8<MAXsub≦TH9)では、最小値
MIN(LevC,LevM,LevY)が閾値TH10より小さく、かつ、
最小差MINsubがTH11より小さいと(S66でYES)、
輝度データから検出した下地レベルより若干少ない下地
除去量になる濃度変換テーブルを選択する(S67)。
この場合、最小値MIN(LevC,LevM,LevY)および最小差M
INsubが共に小さい値であることから、下地はグレイ成
分を含まない1次色または2次色である、つまり、下地
除去を行っても色目の変化が起こりにくいと判断でき
る。このため、この場合の濃度変換は、下地検出レベル
より控えめな下地除去量とし、裏写りがとれる程度のも
のとする。
【0136】上記S66での条件に適合しない場合(S
66でNO)、CMY各色の検出下地レベルの大小関係
を判定し、LevC<LevM<LevYであれば(S68でYE
S)、新聞等の粗悪な紙質、更には褪色による黄ばみで
あるとして、輝度データから検出した下地レベルより多
い下地除去量になる濃度変換テーブルあるいは、最大値
MAX(LevC,LevM,LevY)レベルに対応する下地除去量に
なる濃度変換テーブルを選択する(S69)。CMY各
色の検出下地レベルの大小関係がLevC<LevM<LevYでな
ければ(S68でNO)、下地除去により色目の変わら
ない下地でもなく、粗悪な紙質、黄ばみ下地でもないこ
とから、下地除去を行わない濃度変換テーブルを選択す
る(S64)。
【0137】新聞のような画像の場合、下地は意図して
もたせた色ではなく、粗悪な紙質、更には褪色による黄
ばみに起因するものであり、更に裏写りも存在する。ま
た、色みの少ない、すなわちグレイに近い下地も、判読
性に対して好ましくない。このような褪色による黄ばみ
は色みがあっても除去することが好ましい下地であるた
め、上記S68の判断にて下地の色みが黄ばみによるも
のと判断される場合には、S69により下地除去を行
う。
【0138】本方式のように、色情報から得られた情報
を用いて、処理を段階的に行うよう構成することによ
り、色みのない原稿、色みがあるが褪色の可能性がある
原稿、色みの強い原稿、下地除去を行っても色みの変化
のない原稿、下地除去を行うと色味の変化が起きる原稿
等で、除去の段階を設けることができ、より適切な除去
量の設定が可能となる。
【0139】以上のように、本実施の形態に係る画像処
理においては、輝度データから下地レベルを検出し、検
出された下地レベルに対する下地除去量を色情報に基づ
いて補正するものである。
【0140】上記画像処理において、下地除去量を補正
するにあたって使用される色情報には、種々の方法が考
えられるが、本実施の形態では、各色データのヒストグ
ラムのピークレベル(前述した図9の方法でもとまる各
色データの下地レベル)あるいは下地レベル検出結果
(前述した図10の方法でもとまる各色データの下地レ
ベル)の最大差、最小差、最大値、最小値、大小関係の
うち少なくとも1つを含むものとする。
【0141】これらの色情報を用いた下地除去量の補正
例を以下にいくつか挙げる。まず、最大差MAXsubは、前
述の通り各色データの検出下地レベルの最大レベルMAX
(LevC,LevM,LevY)と最小レベルMIN(LevC,LevM,Lev
Y)との差(MAX(LevC,LevM,LevY)−MIN(LevC,LevM,Le
vY))で与えられるものである。あるいは輝度データの検
出下地レベルと各色データの検出下地レベルとの最大差
MAXsubL=MAX(|LevC−LevM|,|LevM−LevY|,|LevY−Le
vC|)で与えられるものであってもよい。最大差MAXsubあ
るいは最大差MAXsubLが大きいほど、下地における色み
が大きく、小さいと色みが少なくグレイに近いと判断で
きる。
【0142】また、最小差は、MIN(|LevC−LevM|,|Lev
M−LevY|,|LevY−LevC|)で与えられるものであり、該
最小差が小さければ、下地が1次色あるいは2次色に近
い色であると判断することが可能である。加えて最小値
MIN(LevC,LevM,LevY)のレベルが1(最低レベル)で
あれば、グレイ成分を含まない1次色、2次色である、
つまり、下地除去を行っても色目の変化が起こりにくい
と判断できる。また、この最小値レベルが高いというこ
とは、下地濃度が高いということも判定しうる。
【0143】ここで、1次色に近い色とは、原色に近い
色、すなわちCMY系で言えば、CMY各色のうち1色
の値が大きく、他の2色の値が小さい色となる。同様
に、2次色に近い色とは、2つの原色からなる色に近い
色、すなわちCMY系で言えば、CMY各色のうち2色
の値が大きく、他の1色の値が小さい色となる。
【0144】最大値MAX(LevC,LevM,LevY)は、これを
用いて、下地色を完全に除去しきる場合は、この値をも
って下地除去レベルとし、濃度変換テーブルを選択する
よう構成することもできる。さらに、大小関係を用い
て、新聞等の粗悪な紙質、更には褪色による黄ばみの可
能性の高い各色関係(例えば、LevC < LevM < LevY)を
検出することも可能である。
【0145】本発明に係る画像処理は、上述した例に限
定されるものではなく、これら以外にも、これらの色情
報を適宜組み合わせ、簡単な構成にて、より精度の高い
色み検出を行うことが可能となり、この色情報に応じて
より適切な濃度変換テーブルを選択することにより画質
向上を図ることができる。
【0146】また、上記説明の各例では、カラーモード
での処理を想定したものであるが、さらに、カラーコピ
ーモード時とモノクロコピーモード時とで補正方式を変
更可能とするよう構成することも可能である。図14
に、カラーコピーモード時とモノクロコピーモード時と
で補正方式を変更可能とする場合の処理例を示す。
【0147】この場合の処理では、本スキャンに先立っ
てプレスキャンが行われ(S71)、プレスキャンにて
得られたカラー画像入力データから輝度データを算出す
る(S72)。さらに、この輝度データに基づいて下地
レベルが検出される(S73)。そして検出された下地
レベルに基づいて、カラー入力信号データに下地が存在
するか否かが判定される(S74)。
【0148】下地が存在しないと判断された場合(S7
4でNO)は、濃度変換テーブルとして予め設定したテ
ーブルのうち、下地除去なしの濃度変換テーブルを選択
する(S75)。また、下地が存在する場合(S74で
YES)は、コピーモードの判定が行われる(S7
6)。尚、上記S71〜S75の処理は、図5のフロー
チャートにおけるS1〜S5の処理と同様の処理であ
る。
【0149】上記S76でモノクロコピーモードである
と判定された場合、下地レベルに応じた下地除去量の濃
度変換テーブルを選択する(S77)。一方、上記S7
6でカラーコピーモードであると判定された場合、カラ
ー入力信号の色情報を参照する(S78)。
【0150】カラーコピーモード時においても、輝度デ
ータの下地レベルに応じた濃度変換テーブルにて下地除
去量を決定されるが、この下地除去量は、上記したよう
に、S78にて参照される色情報に基づき補正される。
すなわち、輝度データの下地レベルに応じて選択された
濃度変換テーブルを、色情報に基づいて変更する(S7
9)。その後、本スキャンを開始し(S80)、選択さ
れた濃度変換テーブルにて濃度変換処理を行う(S8
1)。尚、上記S78〜S81の処理は、図5のフロー
チャートにおけるS6〜S9の処理と同様の処理であ
る。
【0151】このように、カラーコピーモード時と、モ
ノクロコピーモード時で、補正方式を変更可能とするこ
とにより、色みのある下地を除去した方が好ましいモノ
クロコピー時の除去量と、カラーコピー時の除去量とを
変更することができ、それぞれのコピーモードに最適な
下地除去量とすることが可能となる。カラーコピーかモ
ノクロコピーかのモードの選択は、画像形成装置に備え
られる操作パネルより、ユーザにより設定される。
【0152】また、図14の画像処理は、カラーコピー
モード時とモノクロコピーモード時とで補正方式を変更
可能とした構成であるが、これ以外に、読取原稿がカラ
ー原稿であるかモノクロ原稿であるかに応じて補正方式
を変更可能とすることも可能である。この場合の処理例
を図15に示す。
【0153】図15の処理は、図14にて示した処理と
ほぼ同様であるが、図14のS76に代えてS76’の
処理を行う点が異なっている。すなわち、図15の処理
では、S74において下地が存在すると判断された場合
に原稿がカラー原稿であるかモノクロ原稿であるかの判
定が行われる(S76’)。この時の判定方式は、画素
毎の各色濃度差を参照する等の一般的な方式を用いるこ
とができる。
【0154】上記S76’でモノクロ原稿であると判定
された場合はS77に移行し、カラー原稿であると判定
された場合はS78に移行する。それ以降の処理は図1
4の場合と同様である。
【0155】このように、カラー原稿時と、モノクロ原
稿時で、補正方式を変更可能とすることにより、色みの
ある下地を除去した方が好ましいモノクロ原稿時の除去
量と、カラー原稿時の除去量とを変更することができ、
それぞれの原稿種類に最適な除去量とすることが可能と
なる。
【0156】本発明はコンピュータに実行させるための
プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録
媒体に、画像処理方法を記録するものとすることもでき
る。この結果、画像処理方法を行うプログラムを記録し
た記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
【0157】なお、本実施の形態では、この記録媒体と
しては、マイクロコンピュータで処理が行われるために
図示していないメモリ、例えばROMのようなものそのも
のがプログラムメディアであっても良いし、また、図示
していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装
置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取
り可能なプログラムメディアであっても良い。
【0158】いずれの場合においても、格納されている
プログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行さ
せる構成であっても良いし、あるいは、いずれの場合も
プログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マ
イクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶
エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行さ
れる方式であってもよい。このダウンロード用のプログ
ラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0159】ここで、上記プログラムメディアは、本体
と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープや
カセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)
ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM
/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード
(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、ある
いはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read O
nly Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Progra
mmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半
導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体
であっても良い。
【0160】また、本実施の形態においては、インター
ネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構
成とし、通信ネットワークからプログラムをダウンロー
ドするように流動的にプログラムを担持する媒体であっ
ても良い。なお、このように通信ネットワークからプロ
グラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード
用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、ある
いは別な記録媒体からインストールされるものであって
も良い。
【0161】上記記録媒体は、デジタルカラー複写機や
コンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り
装置により読み取られることで上述した画像処理方法が
実行される。
【0162】コンピュータシステムは、フラットベッド
スキャナ・フィルムスキャナ・デジタルカメラなどの画
像入力装置、所定のプログラムがロードされることによ
り上記画像処理方法など様々な処理が行われるコンピュ
ータ、コンピュータの処理結果を表示するCRTディス
プレイ・液晶ディスプレイなどの画像表示装置およびコ
ンピュータの処理結果を紙などに出力するプリンタより
構成される。さらには、ネットワークを介してサーバー
などに接続するための通信手段としてのモデムなどが備
えられる。
【0163】
【発明の効果】本発明の画像処理方法は、以上のよう
に、上記カラー画像入力データの輝度データから該カラ
ー画像入力データの下地レベルを検出し、検出された下
地レベルに対する下地除去量を、該カラー画像入力デー
タから得られる色情報によって補正することで、下地の
色みに応じて下地除去量を異ならせる構成である。
【0164】それゆえ、輝度データからの下地レベル検
出結果に応じた下地除去量を、色情報から補正すること
により、下地の色みに応じて下地除去量を異ならせるこ
とで最適な下地除去処理を行う。これにより、新聞のよ
うな、粗悪な紙質による下地、褪色、黄ばみ、判読性の
妨げとなるグレイ下地といった可能性のある下地や、意
図して色をつけた、ある程度色みのある下地とは除去量
を異ならせることで、それぞれに最適な下地除去を行う
ことができるといった効果を奏する。
【0165】また、上記画像処理方法において、上記輝
度データはカラー画像入力データの各色データからの比
率計算により算出するものであり、上記下地除去量の補
正は、輝度データ算出時の各色データの算出比率に応じ
て、その補正方式が変更される構成とすることができ
る。
【0166】輝度データは、例えばCMYデータを用い
て各色の比率計算にて算出するが、この算出比率は、画
像の輝度にほぼ忠実なデータを得るために一般的には同
比率でない値が用いられる。但し、上記画像処理では、
上記算出比率を均等とすることにより、原稿の特性(色
目に関する特性)を把握することができ、より、色味の
ある下地を検出することができるようにすることもでき
るといった効果を奏する。
【0167】それゆえ、輝度データ算出時の各色データ
の算出比率に応じて補正のさせ方を変更することで、よ
り適正な下地除去量の補正を行うことが可能となる。
【0168】また、上記画像処理方法において、上記下
地除去量の補正方式の変更は、輝度データ算出時の各色
データの算出比率に応じて、カラー画像入力データの各
色データの寄与率を異ならせるものである構成とするこ
とができる。
【0169】それゆえ、各色データのうち、輝度データ
算出時の算出比率の小さい色から得られる情報による補
正の寄与率を大きくし、輝度データ算出時に認識されに
くい色からの情報量を大きく反映させることができると
いった効果を奏する。
【0170】また、上記画像処理方法において、上記色
情報は、カラー画像入力データの各色データ毎に検出さ
れる下地レベルに基づいて算出される構成とすることが
できる。
【0171】それゆえ、カラー画像入力データの各色デ
ータ毎に検出される下地レベルに基づいて算出される色
情報に応じて下地除去量の補正を行うよう構成したこと
により、簡単な構成にてより詳しく下地の色み情報を得
ることができるといった効果を奏する。
【0172】また、上記画像処理方法において、上記色
情報は、カラー画像入力データの各色データ毎に検出さ
れる下地レベルに対し、最大の下地レベルと最小の下地
レベルとの差となる最大差として算出されるものであ
り、上記下地除去量の補正は、上記最大差が所定の値よ
り小さい時には、輝度データから検出された下地レベル
に応じた下地除去量とし、上記最大差が所定の値より大
きい時には、下地除去を行わないものとなるような補正
を行う構成とすることができる。
【0173】それゆえ、上記最大差が所定の値より小さ
い時には、色みが小さい除去すべき下地であると判断し
て輝度データから検出された下地レベルに応じた下地除
去量とし、上記最大差が所定の値より大きい時には、色
みが大きい残すべき下地であると判断して下地除去を行
わないものとなるような下地除去量の補正を行うことが
できるといった効果を奏するまた、上記画像処理方法に
おいて、上記色情報は、カラー画像入力データの各色デ
ータ毎に検出される下地レベルに対し、最小の下地レベ
ルとなる最小値、および最大の下地レベルと最小の下地
レベルとの差となる最大差として算出されるものであ
り、上記下地除去量の補正は、上記最小値が所定の値よ
り小さい時、あるいは上記最小値が所定の値より大き
く、上記最大差が所定の値より大きい時には、下地除去
を行わないものとし、上記最小値が所定の値より大き
く、上記最大差が所定の値より小さい時には、輝度デー
タから検出された下地レベルに応じた下地除去量となる
ような補正を行う構成とすることができる。
【0174】それゆえ、上記最小値が所定の値より小さ
い時には、下地除去を行わないものとなるような下地除
去量の補正を行うことができる。また、上記最小値が大
きければ、下地レベルが大きく、かつ色みが小さい除去
すべき下地である可能性があるため、さらに最大差を考
慮し、上記最大差が所定の値より小さい時には、色みが
小さい除去すべき下地であると判断して輝度データから
検出された下地レベルに応じた下地除去量とし、上記最
大差が所定の値より大きい時には、色みが大きい残すべ
き下地であると判断して下地除去を行わないものとなる
ような下地除去量の補正を行うことができるといった効
果を奏する。
【0175】また、上記画像処理方法において、上記色
情報は、輝度データから検出される下地レベルとカラー
画像入力データの各色データ毎に検出される下地レベル
とに基づいて算出される構成とすることができる。
【0176】それゆえ、輝度データから得られた下地レ
ベルと、カラー画像入力データの各色データ毎に検出さ
れる下地レベルとに基づいて算出される色情報に応じて
下地除去量の補正を行うよう構成したことにより、簡単
な構成にてより詳しく下地の色み情報を得ることができ
るといった効果を奏する。
【0177】また、上記画像処理方法において、上記色
情報は、輝度データから検出される下地レベルとカラー
画像入力データの各色データ毎に検出されるそれぞれの
下地レベルとの差が最大となる最大差として算出される
ものであり、上記最大差が所定の値より小さい時には、
輝度データから検出された下地レベルに応じた下地除去
量とし、上記最大差が所定の値より大きい時には、下地
除去を行わないものとなるような補正を行う構成とする
ことができる。
【0178】それゆえ、上記最大差が所定の値より小さ
い時には、色みが小さい除去すべき下地であると判断し
て輝度データから検出された下地レベルに応じた下地除
去量とし、上記最大差が所定の値より大きい時には、色
みが大きい残すべき下地であると判断して下地除去を行
わないものとなるような下地除去量の補正を行うことが
できるといった効果を奏する。
【0179】また、上述の最大差では、輝度データ算出
時の各色の算出比率が均等でない場合にも、輝度データ
算出時に認識されにくい色(算出比率の小さい色)との
差が大きく出ることから、より適切な色み判定を行うこ
とが可能となるといった効果を併せて奏する。
【0180】また、上記画像処理方法において、カラー
画像入力データの各色データ毎に検出される下地レベル
は、該カラー画像入力データにおける各色のヒストグラ
ムのピークレベルとして求められる構成とすることがで
きる。
【0181】それゆえ、カラー画像入力データの各色デ
ータ毎に検出される下地レベルは、各色のヒストグラム
を作成し、該ヒストグラムより、ピークサーチという簡
単な構成で、各色データからの下地レベルを擬似的に検
出することができるといった効果を奏する。
【0182】また、上記画像処理方法において、カラー
画像入力データの各色データ毎に検出される下地レベル
は、輝度データから下地レベルを検出する方法と同様の
方法で求められる構成とすることができる。
【0183】それゆえ、輝度データに対する下地レベル
検出と同様に、各色データの下地レベルを検出して下地
色特性を得ることで、より正確な下地色特性を各色デー
タについても得ることができる。さらに、輝度データか
らの下地レベル検出方法と各色データからの下地レベル
検出方法とを共通化することにより、下地レベル検出に
係る手段の構成を簡易化することができるといった効果
を奏する。
【0184】また、上記画像処理方法において、上記色
情報は、カラー画像入力データの各色データ毎に検出さ
れる下地レベルに対し、各色データ毎に検出される下地
レベルにおける最大の下地レベルと最小の下地レベルと
の差となる最大差、輝度データから検出される下地レベ
ルとカラー画像入力データの各色データ毎に検出される
それぞれの下地レベルとの最大差、各色データ毎に検出
される下地レベルにおける任意の2つの下地レベル差の
最小差、各色データ毎に検出される下地レベルにおける
最大の下地レベルとなる最大値、各色データ毎に検出さ
れる下地レベルにおける最小の下地レベルとなる最小
値、および、各色データ毎に検出される下地レベルの大
小関係、のうちの少なくとも1つを含む構成とすること
ができる。
【0185】それゆえ、各色データの下地レベル検出結
果の最大差、最小差、最大値、最小値、大小関係のうち
少なくとも1つを使用して、下地の色み情報を得ること
ができ、簡単な構成にて、下地における色みの有無、1
次色、2次色判定、濃度等の情報を得ることができると
いった効果を奏する。
【0186】また、上記画像処理方法において、上記色
情報に基づいて下地における特性を段階的に判定し、そ
の判定結果に基づいて下地除去量の補正を段階的に行う
構成とすることができる。
【0187】それゆえ、色みのない原稿、色みがあるが
褪色の可能性がある原稿、色みの強い原稿、下地除去を
行っても色みの変化のない原稿、下地除去を行うと色味
の変化が起きる原稿等で、除去の段階を設けることがで
き、より適切な除去量の設定が可能となるといった効果
を奏する。
【0188】また、上記画像処理方法において、上記画
像処理が、複写時において実施されるものであり、上記
下地除去量の補正処理を、カラーコピーモード時とモノ
クロコピーモード時とで変更可能とする構成とすること
ができる。
【0189】それゆえ、色みのある下地を除去した方が
好ましいモノクロコピー時の下地除去量と、カラーコピ
ー時の下地除去量とを変更することができ、それぞれの
コピーモードに最適な下地除去量とすることが可能とな
るといった効果を奏する。
【0190】また、上記画像処理方法において、上記画
像処理が、複写時において実施されるものであり、上記
下地除去量の補正処理を、複写される原画像がカラー原
稿であるかモノクロ原稿であるかに応じて変更可能とす
る構成とすることができる。
【0191】それゆえ、色みのある下地を除去した方が
好ましいモノクロ原稿時の除去量と、カラー原稿時の除
去量とを変更することができ、それぞれの原稿種類に最
適な除去量とすることが可能となるといった効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すものであり、カラー
画像形成装置におけるγ補正部の構成を示すブロック図
である。
【図2】タンデム方式を適用するカラー画像形成装置の
概略構成を示す主要部断面図である。
【図3】本発明の画像処理装置が適用されるデジタル複
写機の概略構成を示すブロックである。
【図4】図1のγ補正部で用いられる濃度変換テーブル
の一例を示すグラフである。
【図5】本発明に係る画像処理の処理例を示すフローチ
ャートである。
【図6】図5に示したフローチャートのS7における処
理の一例を示すフローチャートである。
【図7】図6に示したフローチャートのS12における
処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】図6に示したフローチャートのS13における
処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】図9(a)〜(d)は、輝度データおよび色デ
ータのヒストグラムから求められる下地レベルの例を示
すグラフである。
【図10】図10(a)〜(d)は、輝度データおよび
色データのヒストグラムから求められる下地レベルの他
の例を示すグラフである。
【図11】図5に示したフローチャートのS7における
処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】図5に示したフローチャートのS7における
処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】図5に示したフローチャートのS7における
処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】本発明に係る画像処理の処理例を示すフロー
チャートである。
【図15】本発明に係る画像処理の処理例を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 カラー画像処理装置 2 カラー画像入力装置 3 カラー画像出力装置 12 γ補正部 41 ヒストグラム作成部 42 下地・色情報抽出部 44 下地判定部 45 濃度補正部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 1/60 B41J 3/00 B (72)発明者 徳山 満 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2C262 AA26 AB11 AB13 BA01 BA07 BA09 BA16 BC09 BC11 CA07 EA06 EA10 EA11 EA17 GA01 GA19 2H027 DB01 EB06 EC20 FA28 FA35 FD08 5B057 CA01 CA08 CA12 CA16 CC03 CE17 CE18 CH07 CH08 CH11 CH18 DA02 DA08 DB02 DB06 DB09 DC23 DC25 DC36 5C077 LL19 MM03 MM20 MP08 PP03 PP06 PP15 PP25 PP27 PP32 PP33 PP38 PP47 PQ12 PQ19 PQ20 PQ22 PQ23 RR14 SS01 SS02 TT06 5C079 HB01 HB03 HB12 JA04 LA07 LA12 LA14 LA19 LA21 LA31 MA02 MA04 MA11 NA06 NA07 PA02

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラー画像入力データに対し、該カラー画
    像入力データの下地レベルを検出し、検出された下地レ
    ベルに基づく下地除去処理を行う画像処理方法におい
    て、 上記カラー画像入力データの輝度データから該カラー画
    像入力データの下地レベルを検出し、 検出された下地レベルに対する下地除去量を、該カラー
    画像入力データから得られる色情報によって補正するこ
    とで、下地の色みに応じて下地除去量を異ならせること
    を特徴とする画像処理方法。
  2. 【請求項2】上記輝度データはカラー画像入力データの
    各色データからの比率計算により算出するものであり、 上記下地除去量の補正は、輝度データ算出時の各色デー
    タの算出比率に応じて、その補正方式が変更されること
    を特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 【請求項3】上記下地除去量の補正方式の変更は、輝度
    データ算出時の各色データの算出比率に応じて、カラー
    画像入力データの各色データの寄与率を異ならせるもの
    であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理方
    法。
  4. 【請求項4】上記色情報は、カラー画像入力データの各
    色データ毎に検出される下地レベルに基づいて算出され
    ることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】上記色情報は、カラー画像入力データの各
    色データ毎に検出される下地レベルに対し、最大の下地
    レベルと最小の下地レベルとの差となる最大差として算
    出されるものであり、 上記下地除去量の補正は、 上記最大差が所定の値より小さい時には、輝度データか
    ら検出された下地レベルに応じた下地除去量とし、上記
    最大差が所定の値より大きい時には、下地除去を行わな
    いものとなるような補正を行うことを特徴とする請求項
    4に記載の画像処理方法。
  6. 【請求項6】上記色情報は、カラー画像入力データの各
    色データ毎に検出される下地レベルに対し、最小の下地
    レベルとなる最小値、および最大の下地レベルと最小の
    下地レベルとの差となる最大差として算出されるもので
    あり、 上記下地除去量の補正は、 上記最小値が所定の値より小さい時、あるいは上記最小
    値が所定の値より大きく、上記最大差が所定の値より大
    きい時には、下地除去を行わないものとし、 上記最小値が所定の値より大きく、上記最大差が所定の
    値より小さい時には、輝度データから検出された下地レ
    ベルに応じた下地除去量となるような補正を行うことを
    特徴とする請求項4に記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】上記色情報は、輝度データから検出される
    下地レベルとカラー画像入力データの各色データ毎に検
    出される下地レベルとに基づいて算出されることを特徴
    とする請求項1に記載の画像処理方法。
  8. 【請求項8】上記色情報は、輝度データから検出される
    下地レベルとカラー画像入力データの各色データ毎に検
    出されるそれぞれの下地レベルとの差が最大となる最大
    差として算出されるものであり、 上記最大差が所定の値より小さい時には、輝度データか
    ら検出された下地レベルに応じた下地除去量とし、上記
    最大差が所定の値より大きい時には、下地除去を行わな
    いものとなるような補正を行うことを特徴とする請求項
    7に記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】カラー画像入力データの各色データ毎に検
    出される下地レベルは、該カラー画像入力データにおけ
    る各色のヒストグラムのピークレベルとして求められる
    ことを特徴とする請求項4ないし8の何れかに記載の画
    像処理方法。
  10. 【請求項10】カラー画像入力データの各色データ毎に
    検出される下地レベルは、輝度データから下地レベルを
    検出する方法と同様の方法で求められることを特徴とす
    る請求項4ないし8の何れかに記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】上記色情報は、カラー画像入力データの
    各色データ毎に検出される下地レベルに対し、 各色データ毎に検出される下地レベルにおける最大の下
    地レベルと最小の下地レベルとの差となる最大差、 輝度データから検出される下地レベルとカラー画像入力
    データの各色データ毎に検出されるそれぞれの下地レベ
    ルとの最大差、 各色データ毎に検出される下地レベルにおける任意の2
    つの下地レベル差の最小差、 各色データ毎に検出される下地レベルにおける最大の下
    地レベルとなる最大値、 各色データ毎に検出される下地レベルにおける最小の下
    地レベルとなる最小値、 および、各色データ毎に検出される下地レベルの大小関
    係、のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請
    求項1に記載の画像処理方法。
  12. 【請求項12】上記色情報に基づいて下地における特性
    を段階的に判定し、その判定結果に基づいて下地除去量
    の補正を段階的に行うことを特徴とする請求項1に記載
    の画像処理方法。
  13. 【請求項13】上記画像処理が、複写時において実施さ
    れるものであり、 上記下地除去量の補正処理を、カラーコピーモード時と
    モノクロコピーモード時とで変更可能とすることを特徴
    とする請求項1に記載の画像処理方法。
  14. 【請求項14】上記画像処理が、複写時において実施さ
    れるものであり、 上記下地除去量の補正処理を、複写される原画像がカラ
    ー原稿であるかモノクロ原稿であるかに応じて変更可能
    とすることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方
    法。
  15. 【請求項15】カラー画像入力データから下地レベルを
    検出し、検出された下地レベルに応じた下地除去処理を
    行う下地除去処理部を備える画像処理装置において、 上記下地除去処理部は、 カラー画像入力データの輝度データ並びに各色データに
    基づいてヒストグラムを作成するヒストグラム作成部
    と、 輝度データのヒストグラムより輝度データに基づく下地
    レベルを検出し、各色データ毎のヒストグラムより各色
    データに基づく下地レベルを検出すると共に、これらの
    下地レベルより下地の色みを表す色情報を抽出する下地
    ・色情報抽出部と、 下地・色情報抽出部により抽出された色情報に基づい
    て、輝度データに基づく下地レベルに対する下地除去量
    を補正するか否かを判定すると共に、その判定結果に基
    づいて下地除去量を補正する下地判定部と、 下地判定部の判定および補正結果に基づいてカラー画像
    入力データの濃度を補正する濃度補正部と備えているこ
    とを特徴とする画像処理装置。
  16. 【請求項16】請求項15に記載の画像処理装置を備え
    ていることを特徴とする画像形成装置。
  17. 【請求項17】コンピュータに請求項1ないし14の何
    れかに記載の画像処理方法を実行させることを特徴とす
    るプログラム。
  18. 【請求項18】コンピュータに請求項1ないし14の何
    れかに記載の画像処理方法を実行させるためのプログラ
    ムをコンピュータ読み取り可能に格納したことを特徴と
    する記録媒体。
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