JP4064289B2 - 画像処理装置および画像処理方法並びにそれを備えた画像形成装置、プログラム、記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力画像信号から、網点の線数のレベルを判別しその結果に基づいて適切な処理を行う画像処理装置および画像処理方法並びにそれを備えた画像形成装置、プログラム、記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタルスキャナやデジタルスチルカメラ等のデジタルカラー画像入力装置では、一般的に、入力カラー画像データ(カラー情報)は、色分解系の固体撮像素子(CCD)によって得られる3刺激値の色情報(R、G、B)を、アナログ信号からデジタル信号に変換し入力信号として利用している。この画像入力装置によって入力された信号を最適に表示あるいは出力する場合、読み取り原稿画像内の同一特性を有する小領域ごとに分離が行われる。そして、この特性が同じ領域に対して、最適な画像処理を施すことより良質な画像を再現することが可能である。
【0003】
一般的に、原稿画像を小領域に分離する際には、読み取り原稿内(入力のソースは原稿に限定するものではなく、風景や人工的な形成画像等、画像入力デバイスで扱うことのできる画像全般に当てはめることが可能である)に存在する文字領域・網点領域・写真領域(その他の領域)の各領域を局所単位で識別する処理が行われる。識別された各領域は、それぞれの特性をもつ領域ごとに画質向上処理を切り換えることで画像の再現性を高められる。
【0004】
ところで、上記網点領域(画像)の場合、65線/mm、85線/mm、100線/mm、120線/mm、133線/mm、175線/mmと低線数から高線数の網点が用いられている。このため、これらの網点線数を判別し、その結果に応じて適切な処理を行う方法が提案されている。
【0005】
例えば、特開平1−133470号公報(特許文献1)には、読み込んだ画像情報と網点プレートから得られる参照データとの相関性を求め、相関性の大小から網点の有無を識別し、更に順次に網点プレートの網点密度(周期)を切り換えて、各密度で得られる相関性の大小を比較し、最も大きな相関性が得られた密度を、網点周期として判別する方法が記載されている。すなわち、特許文献1に記載の判別方法は、パターンマッチング処理により原稿画像上の網点の線数を判別している。
【0006】
また、特開平7−220072号公報(特許文献2)には、入力画像に対してライン毎の1次元フーリエ変換を行い、該1次元フーリエ変換出力信号を空間周波数毎に分類することにより、入力画像の1次元方向の空間周波数特性を演算検知することにより網点周期を判別する方法が記載されている。すなわち、特許文献2に記載の判別方法は、1次元フーリエ変換を用いて網点周期を判別している。
【0007】
【特許文献1】
特開平1−133470号公報 (公開日:1989年5月25日)
【0008】
【特許文献2】
特開平7−220072号公報 (公開日:1995年8月18日)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、網点検出または網点線数検出に関して、従来はパターンマッチングや周波数解析であるフーリエ変換が用いられてきた。しかし、パターンマッチングを用いた画像識別方法では、数多くのパターンを用意する必要がある。このため、メモリ容量が膨大になったり、汎用性に乏しいといった問題が生じる。
【0010】
また、フーリエ変換を用いた画像識別方法では、ソフトウェアおよびハードウェアで行うにしろ計算が複雑で、高速化が困難な上、安価なシステムで構成することができないといった問題点がある。
【0011】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、周波数解析等の複雑で回路規模の膨大な処理を行うことなく、簡単な構成にて網点の特徴量を抽出し、網点線数を判定することができる画像処理装置、画像処理方法、画像処理装置を備えた画像読取装置、画像形成装置、画像処理プログラム、およびこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる画像処理装置は、上記の課題を解決するために、入力画像データから原稿画像の網点の線数を判定した結果に応じて、出力画像を得るための出力画像データを生成する画像処理装置において、原稿画像の各画素が網点領域画素であるか否かを判定する第1網点判定手段と、原稿画像の各画素から得られる特徴量を2種以上計数して網点領域画素を算出した結果に基づき、原稿画像の網点の線数を判定する網点線数判定手段とを備え、前記網点線数判定手段は、前記第1網点判定手段で算出した網点領域画素数と網点線数判定手段で算出した網点領域画素数とを用いて原稿画像の網点の線数を判定することを特徴としている。
【0013】
上記の発明によれば、原稿画像の網点の線数は、第1網点判定手段および網点線数判定手段で算出した網点領域画素数を用いて判定される。また、網点線数判定手段で算出される網点領域画素数は、原稿画像の各画素から得られる特徴量を2種以上計数することにより算出される。つまり、従来のように、パターンマッチングや周波数解析といった複雑で回路規模の膨大な処理を行って網点線数を判定する必要はない。
【0014】
したがって、簡単な構成にて原稿画像の網点の特徴量を抽出し、網点線数を精度よく判定することが可能となる。その結果、網点線数に適した画像処理を行うことが可能となり、出力画像の画質の向上が図れる。すなわち、網点線数に応じた各処理がなされるため、鮮鋭度を保ちながらモアレのない出力画像を得ることが可能となる。
【0015】
なお、本発明において「原稿画像」とは、紙などの原稿に限定されるものではなく、風景や人工的な形成画像等、画像入力デバイスで扱える画像全般を示すものである。また、「特徴量」とは、原稿画像における網点領域画素の特徴を算出できるものであればよく、さらに原稿画像の網点の線数によって変動するものであることが好ましい。
【0016】
本発明の画像処理装置において、前記網点線数判定手段は、各画素から得られる特徴量として、入力画像データの反転回数を計数することを特徴としている。
【0017】
上記の発明によれば、網点線数判定部で算出される網点領域画素数は、原稿画像の各画素から得られる特徴量として、入力画像データの反転回数を計数することにより算出される。ここで、「反転回数」とは、入力画像データを2値化データとしたときの2値の切り替わり回数を示す。
【0018】
これにより、低線数の網点は反転回数が少なく、高線数の網点は反転回数が多いという網点の特徴量を抽出し、簡単な構成にて原稿画像の網点の線数を精度よく判定することが可能となる。
【0019】
本発明の画像処理装置において、前記網点線数判定手段は、複数の画素からなるマスク内画素濃度の差分値を計数することを特徴としている。
【0020】
上記の発明によれば、網点線数判定部で算出される網点領域画素数は、原稿画像の各画素から得られる特徴量として、マスク内画素濃度の差分値を計数することにより算出される。ここで、「差分値を算出」とは、ある画素と隣接画素との濃度差を算出することを示す。
【0021】
これにより、低線数の網点は隣接画素との濃度の差分値が大きく、高線数の網点は隣接画素との濃度差が小さいという網点の特徴量を抽出し、簡単な構成にて原稿画像の網点の線数を精度よく判定することが可能となる。
【0022】
本発明の画像処理装置において、前記網点線数判定手段は、原稿画像を、主走査方向、主走査方向に対して略垂直方向の副走査方向、および主走査方向に対して副走査方向とは異なる任意の角度の方向に、前記原稿画像の各画素の差分値を計数することを特徴としている。
【0023】
上記の発明によれば、原稿画像の各画素の差分値の計数が、主走査方向、副走査方向、および任意の角度の方向に対して行われる。
【0024】
したがって、原稿画像がスクリーン角度を有する網点の場合、または原稿画像の設置方向に関わらず、各画素の差分値を計数できる。それゆえ、精度よく網点の線数を判定することができる。
【0025】
本発明の画像処理装置において、前記網点線数判定手段は、原稿画像を読み込む条件に応じて、差分値の算出結果を補正することを特徴としている。
【0026】
差分値はスキャン速度、すなわち副走査方向の倍率によって変化する。例えば、主走査方向と副走査方向との差分値がほぼ同じである原稿画像の場合であっても、縮小時またはプレスキャンのような高速スキャン時は、副走査方向の差分値が大きくなる。逆に、拡大時のような低速スキャン時は、副走査方向の差分値が小さくなる。このように、スキャン速度に応じて、反転回数の誤差が生じる。
【0027】
上記の発明によれば、原稿画像を読み込む条件に応じて(スキャン速度に応じて)、各走査方向における差分値の補正を行うので、差分値の誤差が解消される。その結果、精度よく差分値を計数できる。これにより、特に、通常スキャンより速い速度のプレスキャンにより差分値を計数する場合、および、本スキャンにて差分値を計数する場合の差分値の誤差を解消できる。
【0028】
本発明の画像処理装置において、前記網点線数判定手段は、複数の画素からなるマスク内画素の最大値濃度および最小値濃度を算出することを特徴としている。
【0029】
上記の発明によれば、網点線数判定部で算出される網点領域画素数は、原稿画像の各画素から得られる特徴量として、マスク内画素の最大値濃度および最小値濃度を計数して求められる最大濃度差から算出される。
【0030】
これにより、低線数の網点は最大濃度差が大きく、高線数の網点は最大濃度差が小さいという網点の特徴量を抽出し、簡単な構成にて原稿画像の網点の線数を精度よく判定することが可能となる。
【0031】
本発明の画像処理装置において、前記網点線数判定手段は、前記差分値の算出結果の値、または、前記最大値濃度および最小値濃度の差である最大濃度差の値のうちの少なくとも1つの値の、マスクサイズの変化による変動を算出することを特徴としている。
【0032】
上記の発明によれば、網点線数判定部で算出される網点領域画素数は、原稿画像の各画素から得られる特徴量として、前記マスク内画素の差分値、または、最大濃度差の少なくとも1つの値の、マスクサイズの変化による変動(つまりマスクサイズ依存性)を計数することにより算出される。
【0033】
これにより、低線数の網点は隣接画素との差分値および最大濃度差のマスクサイズの変化による変動が大きく、高線数の網点は隣接画素との差分値および最大濃度差のマスクサイズの変化による変動が小さいという、マスクサイズ依存性として網点の特徴量を抽出し、簡単な構成にて原稿画像の網点の線数を精度よく判定することが可能となる。
【0034】
本発明の画像処理装置において、前記第1網点判定手段にて、原稿画像に網点領域画素があると判定された場合にのみ、原稿画像の網点の線数を判定するように網点線数判定手段を制御する制御手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【0035】
上記の発明によれば、制御手段が、第1網点判定手段により原稿画像に網点が含まれないと判定された場合には、網点線数判定手段による処理を行わないように制御する。
【0036】
これにより、網点を含む原稿画像のみ網点の線数を判定するので、網点線数判定手段の判定時間を短縮できる。
【0037】
本発明の画像形成装置は、上記の課題を解決するために、上記したいずれかの画像処理装置を備えていることを特徴としている。
【0038】
したがって、簡単な構成にて原稿画像中の網点の特徴量を抽出し、網点線数を判定できる画像形成装置を提供できる。その結果、網点線数に適した画像処理を行うことが可能となり、出力画像の画質の向上が図れる。すなわち、網点線数に応じた各処理がなされるため、鮮鋭度を保ちながらモアレのない出力画像を得ることが可能となる。
【0039】
本発明の画像処理方法は、上記の課題を解決するために、入力画像データから原稿画像の網点の線数を判定した結果に応じて、出力画像を得るための出力画像データを生成する画像処理方法において、入力画像データから原稿画像の各画素から得られる特徴量を2種以上計数して、原稿画像の網点の線数を判定することを特徴としている。
【0040】
また、本発明の別の画像処理方法は、入力画像データから原稿画像の網点の線数を判定した結果に応じて、出力画像を得るための出力画像データを生成する画像処理方法において、各画素が網点領域画素であるか否かを判定する第1網点判定処理と、原稿画像の網点領域画素数を算出した結果に基づき、原稿画像の網点の線数を判定する網点線数判定処理とを含み、前記網点線数判定処理は、入力画像データから原稿画像の各画素から得られる特徴量を2種以上計数し、かつ、前記第1網点判定処理で算出した網点領域画素数と網点線数判定処理で算出した網点領域画素数とを用いて原稿画像の網点の線数を判定することを特徴としている。
【0041】
上記の方法によれば、網点領域画素数は、原稿画像の各画素から得られる特徴量を2種以上計数することにより算出される。つまり、従来のように、パターンマッチングや周波数解析といった複雑で回路規模の膨大な処理を行って網点の線数を判定する必要はない。
【0042】
したがって、簡単な構成にて原稿画像の網点の特徴量を抽出し、網点の線数を精度よく判定することが可能となる。その結果、網点の線数に適した画像処理を行うことが可能となり、出力画像の画質の向上が図れる。すなわち、網点の線数に応じた各処理がなされるため、鮮鋭度を保ちながらモアレのない出力画像を得ることが可能となる。
【0043】
本発明にかかるプログラムは、上記の課題を解決するために、上記した入力画像データから原稿画像の各画素から得られる特徴量を2種以上計数して原稿画像の網点の線数を判定する処理、または第1網点判定処理および前記網点線数判定処理を、コンピュータに実行させることを特徴としている。
【0044】
上記の発明によれば、簡単な構成にて原稿画像中の網点の特徴量を抽出し、網点線数を判定できる画像処理方法をコンピュータが読み取り実行することができるプログラムを提供できる。したがって、本発明にかかる画像処理方法を汎用的なものとすることができる。
【0045】
本発明の記録媒体は、上記の課題を解決するために、コンピュータに、原稿画像の各画素から得られる特徴量を2種以上計数して原稿画像の網点の線数を判定する処理、または第1網点判定処理および前記網点線数判定処理を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能としている。
【0046】
上記の発明によれば、簡単な構成にて原稿画像中の網点の特徴量を抽出し、網点線数を判定できる画像処理方法のプログラムを容易にコンピュータに供給できる記録媒体を提供できる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態について図1ないし図24に基づいて説明する。
【0048】
〔実施の形態1〕
近年、内部装置が小型化され、且つ組装置化(ユニット化)されて比較的安価になったこととも相俟って、タンデム型のカラー画像形成装置が主流となりつつある。まず、本発明の画像処理装置が適用される画像形成装置について説明する。
【0049】
図2は、タンデム方式を適用するカラー画像形成装置の概略構成を示す主要部の断面図である。本発明の画像形成装置は、図2に示されるような、タンデム型のデジタルカラー複写機1である。
【0050】
デジタルカラー複写機1は、画像形成ステーション200K、210C、220M、230Y、給紙部240、搬送用ベルト250、および定着装置260を備えている。
【0051】
画像形成ステーションは、C・M・Y・K(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー・K:クロ)のそれぞれの画像形成ステーション200K、210C、220M、および230Yを備えている。
【0052】
図2において、画像形成ステーションは、感光体、帯電器、書き込み光学系、現像装置、クリーニング装置から構成されている。画像形成ステーション200Kを例にとると、ドラム状の感光体201Kは図中の矢印D方向に回転し、その周りには少なくとも回転順に帯電器202K、書き込み光学系203K、現像装置204K、クリーニング装置205Kが配置されている。
【0053】
このデジタルカラー複写機1では、帯電器202Kと現像装置204Kとの間の感光体表面に書き込み光学系203Kからレーザー光が照射され、感光体201KにKの静電潜像が形成されるようになっている。
【0054】
このような感光体201Kを中心とした画像形成ステーション200Kと同等の画像形成ステーション210C・220M・230Yが、用紙搬送手段である用紙搬送ベルト250に沿って並置されている。用紙搬送ベルト250は各画像形成ステーションの現像装置とクリーニング装置との間で感光体に当接しており、用紙搬送ベルト250の各感光体側の裏側に当たる面(裏面)には転写バイアスを印加するための転写ローラ206K、216C、226M、236Yが配置されている。各画像形成ステーションは、現像装置内部のトナー色が異なるだけで、その他は全て同様の構成となっている。C・M・Yについても、同様の構成である。
【0055】
図2に示す構成のデジタルカラー複写機1において、画像形成処理は次のようにして行われる。まず、各画像形成ステーション200K、210C、220M、230Cにおいて、感光体201K、211C、221M、231Yが帯電器202K、212C、222M、232Yにより帯電され、次に書き込み光学系203K、213C、223M、233Yからのレーザー光により、作成する各色の画像に対応した静電潜像が形成される。
【0056】
次に、現像装置204K、214C、224M、234Yにより静電潜像を現像してトナー像が形成される。現像装置204K、214C、224M、234Yは、それぞれK、C、M、Yのトナーで現像を行う現像装置で、4つの感光体201K、211C、221M、231Y上で作られた各色のトナー像は用紙上で重ねられる。
【0057】
用紙は、給紙部240から上記感光体201K、211C、221M、231Y上への画像形成とタイミングを合わせて、図中矢印E方向へ向け、用紙搬送ベルト250上に送られる。
【0058】
用紙搬送ベルト250上に保持された用紙は搬送されて、各感光体201K、211C、221M、231Yとの当接位置(転写部)で各色トナー像の転写が行われる。感光体201K、211C、221M、231Y上のトナー像は、転写ローラ206K、216C、226M、236Yに印加された転写バイアスと感光体との電位差から形成される電界により、用紙上に転写される。
【0059】
そして、4つの転写部を通過して4色のトナー像が重ねられた記録紙は、定着装置260に搬送され、トナーが定着されて、図示しない排紙部に排紙される。
【0060】
また、転写部で転写されずに各感光体に残った残留トナーは、クリーニング装置205K、215C、225M、235Yで回収される。
【0061】
なお、図2のデジタルカラー複写機1では、画像形成ユニットは、用紙搬送方向上流側から下流側に向けて、K、C、M、Yの色の順で並んでいるが、この順番に限るものではなく、色の順は任意に設定すればよい。
【0062】
また、上記したように、各画像形成ステーションは現像装置内部のトナー色が異なるだけで、その他は全て同様の構成となっている。そのため各画像形成ステーションの現像装置の回転数も同一回転数に設定されている。
【0063】
次に、デジタルカラー複写機1について、詳細に説明する。
【0064】
デジタルカラー複写機1は、図1にブロック図として示されるような、本発明の画像処理装置の構成が適用されたカラー画像処理装置を備える、デジタルカラー複写機である。最初に、デジタルカラー複写機の構成について説明する。
【0065】
デジタルカラー複写機(画像形成装置)1は、図1に示されるように、カラー画像入力装置2と、カラー画像処理装置3と、カラー画像出力装置4と、操作パネル5とを備えている。
【0066】
カラー画像入力装置(画像入力装置・画像読取手段)2は、例えばCCD(Charge Coupled Device)を備えたスキャナ部より構成されている。そして、原稿画像からの反射光像を、RGB(R:赤・G:緑・B:青)のアナログ信号の状態にある入力画像データとしてCCDによって読み込んで、カラー画像処理装置3に入力する。
【0067】
カラー画像処理装置3は、A/D変換部6、シェーディング補正部7、第1網点判定部8、網点線数判定部9、入力階調補正部10、領域分離処理部11、色補正部12、黒生成下色除去部13、空間フィルタ処理部14、出力階調補正部15、および階調再現処理部(中間調生成)16を備えている。そして、カラー画像入力装置2から入力されたRGBアナログ信号を、上記の順で送り、CMYKのデジタルカラー信号として、カラー画像出力装置4へ出力する。このように、カラー画像処理装置3に、カラー画像入力装置2とカラー画像出力装置4とが接続され、全体としてデジタルカラー複写機1を構成している。
【0068】
A/D(アナログ/デジタル)変換部6は、カラー画像入力装置2から出力されたRGBアナログ信号を、デジタル信号に変換する。
【0069】
シェーディング補正部7は、A/D変換部6から送られてきたデジタルのRGB信号に対して、カラー画像入力装置2の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を行う。また、シェーディング補正部7では、RGBの反射率信号を濃度信号に変換するとともに、カラーバランスを整える処理を行う。
【0070】
第1網点判定部8は、入力された原稿画像に網点領域が含まれているか否かの判定を行う。加えて、第1網点判定部8は、原稿画像の網点領域画素数の算出も行う。そして、網点領域の判定結果に応じて、後段の制御部17に網点線数判定部9のパラメータを変更するような信号を出力する。
【0071】
網点線数判定部9は、制御部17からの信号により変更されたパラメータを用いて網点の線数判定を行う。
【0072】
本発明は、特に、第1網点判定部8、網点線数判定部9および制御部17に関わるものであり、これらの構成例については、後に詳述する。
【0073】
入力階調補正部10は、RGB信号に対して、下地濃度の除去やコントラストなどの画質調整処理を行う。
【0074】
領域分離処理部11は、RGB信号より、入力画像中の各画素を文字領域、網点領域、その他(写真など)の領域の何れかに分離する処理を行う。そして、その分離結果に基づき、注目画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を、後段の色補正部12、黒生成下色除去部13、空間フィルタ処理部14、および階調再現処理部15へと出力する。さらに、入力階調補正部10より出力された入力信号をそのまま後段の色補正部12に出力する。
【0075】
色補正部12は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY(C:シアン・M:マゼンタ・Y:イエロー)色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行うものである。
【0076】
色補正部12は、色再現の忠実化のために、RGB信号(またはRGB信号を補色反転した入力CMY信号)を出力CMY(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー)信号に変換する色変換処理を行う。
【0077】
黒生成下色除去部13は、黒生成部と下色除去部とから構成されている。黒生成部は、色補正部12で色変換されたCMY信号と領域識別信号とに基づいて、黒(K)生成処理を行う。下色除去部は、黒信号から計算される下色の量をCMY信号から減算し、新たなCMY信号を生成する処理を行う。これにより、CMYの3色信号はCMYKの4色の信号に変換される。
【0078】
黒生成処理の一例として、スケルトンブラックによる黒生成を行う方法(一般的方法)がある。この方法では、スケルトンカーブの入出力特性をy=f(x)、入力されるデータをC、M、Y、出力されるデータをC'、M'、Y'、K'、UCR(Under Color Removal)率をα(0<α<1)とすると、黒生成下色除去処理は以下の式(1)で表わされる。
【0079】
K'=f{min(C、M、Y)}
C'=C−αK'
M'=M−αK' (1)
Y'=Y−αK'
空間フィルタ処理部14は、領域識別信号および黒生成下色除去部13より入力されるCMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行う。すなわち、空間周波数特性を補正して、出力画像のぼやけや、粒状性劣化を防ぐように処理する。
【0080】
出力階調補正部15は、濃度信号などをカラー画像出力装置4の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行う。そして、最終的に階調再現処理部14で、画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成)がなされる。
【0081】
階調再現処理部16も、空間フィルタ処理部14と同様に、CMYK信号の画像データに対して、領域識別信号を基に所定の処理を施すものである。
【0082】
例えば、領域分離処理部11にて文字に分離された画像領域は、特に黒文字或いは色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部14による空間フィルタ処理における鮮鋭強調処理で高周波数の強調量が大きくされる。同時に、階調再現処理部16では、高域周波数の再現に適した高解像度のスクリーンでの二値化または多値化処理が選択される。
【0083】
また、領域分離処理部11にて網点領域に分離された画像領域は、空間フィルタ処理部14において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。そして、出力階調補正部15は、濃度信号などの信号をカラー画像出力装置4の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行った後、階調再現処理部16で、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成)を行う。また、領域分離処理部11にてその他の領域に分離された領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
【0084】
以上のように、カラー画像処理装置3の各部で各処理が行われたCMYK信号の画像データは、画像出力用データとして、一旦図示しない記憶手段に記憶され、所定のタイミングで読み出されてカラー画像出力装置4に入力される。カラー画像出力装置4は、画像データを記録媒体(例えば紙等)上に出力するもので、例えば、電子写真方式やインクジェット方式を用いたカラー画像出力装置等を挙げることができるが特に限定されるものではない。なお、以上の処理は図示しないCPU(Central Processing Unit)により制御される。
【0085】
このように、カラー画像処理装置(画像処理装置)3は、カラー画像入力装置2から入力された入力画像データに所定の画像処理を行って、カラー画像出力装置4に入力される画像出力用データとする。
【0086】
操作パネル5は、図示しないデジタルカラー複写機1の動作モードを設定する設定ボタンやテンキーなどの入力手段、液晶ディスプレイなどで構成される表示画面を備えている。
【0087】
次に、本発明の特徴部分である、第1網点判定部8、および網点線数判定部9(図2参照)について詳細に説明する。
【0088】
(1)第1網点判定部8
第1網点判定部8は、図3に示されるように、文字領域判定部18、網点領域判定部19a、第1判定部20a、および総合判定部21から構成されている。
【0089】
文字領域判定部18は、シェーディング補正およびカラーバランスの調整がなされたRGB信号が文字領域画素であるか否かを判定する。同様に、網点領域判定部19aは、シェーディング補正およびカラーバランスの調整がなされたRGB信号が網点領域画素であるか否かを判定する。
【0090】
網点領域判定部19aは、図5に示されるように、反転回数算出部28、反転回数判定部30、およびパラメータ設定部31aを備えている。
【0091】
反転回数算出部(網点線数判定手段)28は、上記マスク内画素の主走査方向および副走査方向の各方向における反転回数を計数するものであり、2値化処理部27、主走査方向計数部32、副走査方向計数部33、および最大値選択部29から構成されている。
【0092】
2値化処理部27は、注目画素を含むマスク内画素値から算出した、平均値等の値を閾値として入力画像データの2値化を行う。
【0093】
主走査方向計数部32および副走査方向計数部33は、2値化処理部27で得られた入力画像の2値化データに基づいて、各方向の反転回数を計数する。
【0094】
最大値選択部29は、主走査方向計数部32および副走査方向計数部33における反転回数の結果の最大値を選択する。ここで選択された最大値は、反転回数判定部30にて、パラメータ設定部31aに設定されたパラメータと比較される。これにより、網点領域画素であるか、非網点領域画素であるかが判定される。そして、判定信号が第1判定部20aに入力される。
【0095】
第1判定部20aは、文字領域判定部18および網点領域判定部19aによる判定結果に基づいて、原稿画像の各画素が、網点領域であるか、文字領域であるか、またはその何れでもないかを判定する。
【0096】
総合判定部21は、原稿画像中の網点の有無を判定するものであり、文字領域画素カウンタ22、網点領域画素カウンタ23a、総画素数カウンタ24、除算機25、第2判定部26から構成されている。
【0097】
次に、第1網点判定部8を構成する各部の処理について詳細に説明する。
【0098】
(a)文字領域判定部18
文字領域判定部18の判定方法としては、例えば、本出願人により出願された特開2002−232709(公開日:2002年8月16日)の方法を用いることができる。以下、この方法について簡単に説明する。
【0099】
先ず、注目画素を含むn×mのブロック画素(m、nは自然数)において、主走査方向の最小濃度値および最大濃度値の算出し、最小濃度値および最大濃度値より最大濃度差を算出する。次に、隣接する画素の濃度差の絶対値の総和(総和濃度繁雑度)を算出する。そして、最大濃度差と最大濃度差閾値および総和濃度繁雑度と総和濃度繁雑度閾値との比較を行い、最大濃度差が最大濃度差閾値より大きく、且つ、総和濃度繁雑度が総和濃度繁雑度閾値より大きい場合、文字・網点領域であると判定する。
【0100】
さらに、算出された総和濃度繁雑度と、最大濃度差に文字・網点判定閾値を掛けた値との比較を行い、総和濃度繁雑度の方が小さければ、文字領域であると判定する。
【0101】
これは、文字領域では、最大濃度差が大きく、それに伴い総和濃度繁雑度も大きくなるが、網点領域よりも濃度変化が少ないため、網点領域よりも総和濃度繁雑度は小さくなるという特徴を用いたものである。
【0102】
文字領域判定部18の判定方法は、上記のような処理を副走査方向の画素についても同様に行い、各々の判定結果に基づいて注目画素の領域の判定を行うものである。
【0103】
(b)網点領域判定部19a
網点領域判定部19aの判定方法としては、例えば、図6に示されるフローチャートのように行うことができる。すなわち、まず、2値化処理部27にて、注目画素を含むマスク内画素値から算出した平均値等の値を閾値として、マスク内画素が2値化される(S1)。次に、主走査方向計数部32および副走査方向計数部33にて、2値化されたマスク内画素から、反転回数(すなわち「0」から「1」、「1」から「0」へ変化した点数)が、主走査方向および副走査方向に計数される(S2)。続いて、最大値選択部29にて、計数された反転回数の最大値(MaxRev)が選択され(S3)、反転回数判定部30にて、反転回数の最大値(MaxRev)とパラメータ設定部31aのパラメータ(PrevTH1:例えば、4)とが比較される(S4)。そして、反転回数の最大値(MaxRev)が第1の閾値(PrevTH1)より大きければ、網点領域画素であると判定され(S5)、反転回数の最大値(MaxRev)が第1の閾値(PrevTH1)以下であれば、非網点領域画素であると判定される(S6)。
【0104】
(c)第1判定部
第1判定部20aは、文字領域判定部18および網点領域判定部19aの判定結果に基づき、原稿画像の各画素の領域を判定する。第1判定部20aでは、例えば、図4に示されるように、原稿画像の各画素が、網点領域画素、文字領域画素、その他の領域の画素、いずれの領域の画素であるかが判定される。なお、本実施形態では、例として、図4に示されるように、網点領域判定部19aにて原稿画像の注目画素に網点領域が含まれていると判定され(“1”)、かつ、文字領域判定部18にて原稿画像の注目画素に文字領域のも含まれていると判定された(“1”)場合は、当該注目画素は、網点領域であると判定するように設定している。すなわち、網点領域判定部19aにて、網点領域画素と判定されると、第1判定部20aにおいても網点領域画素と判定される。
【0105】
このように、第1判定部20aでは、表1に示される領域判定信号からの判定例のように、各画素それぞれどの領域の画素であるか判定される(ここでは、網点領域画素に対して優先順位を高く設定しているので、文字領域画素判定:1、網点領域画素判定:1の時は網点画素であると判定するようにしている。)。
【0106】
(d)総合判定部21
このようにして第1判定部20aにて判定された各画素に含まれる文字領域画素または網点領域画素を、文字領域画素カウンタ22、網点領域画素カウンタ23aにてそれぞれカウントアップする。更に、除算器25にて、総画素数カウンタ24でカウントされた総画素数に対する網点画素数の比を算出する。
【0107】
第2判定部26では、当該総画素数に対する網点画素数の比が所定値(例えば、0.05)より大きければ原稿画像中に網点ありとし、所定値以下であれば原稿画像中に網点なしという判定信号が制御部17に出力される。
【0108】
(2)網点線数判定部9
次に、網点線数判定部9a〜9eについて説明する。
【0109】
(2−1)網点線数判定部9a
網点線数判定部9aは、図7に示されるように、第2網点判定部34、網点領域画素カウンタ23b、網点線数判別部35、閾値設定部36を備えている。また、制御部17は、後述するパラメータ設定部31bのパラメータを、前述した第1網点判定部8の判定結果に応じて変更する。
【0110】
第2網点判定部34は、反転回数算出部28、パラメータ設定部31b、特徴量算出部37、および特徴判定部38を備えており、網点領域判定部19aと同様に、注目画素が網点領域画素であるか否かを判定する。
【0111】
反転回数算出部28の構成は、図5で説明した反転回数算出部28と同様であり、反転回数計数結果の最大値を算出する。
【0112】
パラメータ設定部31bには、第2網点判定部34に対する処理パラメータが格納されている。例えば、後述のように、反転回数に関するパラメータ、および反転回数以外の特徴量に関するパラメータなどが格納されている。このパラメータにより、特徴判定部38にて、注目画素が網点領域画素であるか非網点領域画素であるかの判定がなされる。
【0113】
特徴量算出部(網点線数判定手段)37は、入力画像データの反転回数以外の少なくとも1つの特徴量を算出する。特徴算出部37の具体例については、後述する。
【0114】
特徴判定部38は、パラメータ設定部31bに設定されたパラメータを用いて、注目画素が網点であるか非網点であるかの判定がなされる。
【0115】
網点領域画素カウンタ23bは、特徴判定部38にて網点と判定された画素数をカウントアップする。
【0116】
網点線数判別部35は、第1網点判定部8の網点領域画素カウンタ23aにて算出した第1網点領域画素数(scr1)と、網点線数判定部9aの網点領域画素カウンタ23bにて算出した第2網点領域画素数(scr2)との比(scr2/scr1)を、閾値設定部36に設定された閾値(TH2)と比較することにより、網点線数を判別する。
【0117】
網点線数判定部9aでは、第1網点判定部8の判定結果に応じて、制御部17により、パラメータ設定部31bのパラメータが変更される。具体的には、第1網点判定部8にて注目画素に網点有りと判定された場合、制御部17は、反転回数が小さい場合に網点領域画素と判定しないように(つまり反転回数が大きい場合にのみ網点領域画素と判定するように)、パラメータ設定部31bの反転回数に関するパラメータ(PrevTH1)を変更する。この場合、例えば、変更前のパラメータ(PrevTH1)を「2」、変更後のパラメータを「4」のように、変更前より大きい値に設定する。また、パラメータ設定部31bの反転回数以外の特徴量に関するパラメータ(PxTH1)も、高線数の場合のみ網点領域画素と判定されるよう設定しておく。
【0118】
これにより、特徴判定部38では、反転回数と、反転回数以外の特徴量とによって、高精度に網点領域画素を判定することができ、反転回数が少ない、すなわち低線数網点であると、網点領域画素と判定しないようにすることができる。
【0119】
図8は、第1網点判定部8(図3)、網点線数判定部9aおよび制御部17(図7)の画像処理(特に、網点線数判定部9aでの画像処理)の一例を示すフローチャートである。
【0120】
すなわち、まず、本スキャンに先立ってプレスキャンが行われる(S7)。次に、第1網点判定部8にて、得られた入力信号データから、第1網点領域画素数(scr1)の算出および網点領域画素の有無が判定される(S8)。このとき、原稿画像に網点が無いと判定されると(S9)、網点線数判定部9にて網点線数の判定は行わず(S10)、処理を終了して本スキャン処理に入る。
【0121】
一方、原稿画像に網点があると判定されると(S9)、制御部17にてパラメータ設定部31bの反転回数に関するパラメータ(PrevTH1)が変更される(S11)。続いて、第2網点判定部34の反転回数算出部28による反転回数の最大値の算出(S12)、および、特徴量算出部37による特徴量(反転回数以外)の算出が行われる(S13)。特徴判定部38では、反転回数の最大値および特徴量を、変更されたパラメータ(PrevTH1)および反転回数以外の特徴量に関するパラメータ(PxTH1)を用いて、高精度に網点領域画素が判定され、網点領域画素カウンタ23bにて第2網点領域画素数(scr2)が算出される(S14)。次に、網点線数判別部35にて、第1および第2網点領域画素数(scr1およびscr2)の比(scr2/scr1)が算出され(S15)、この比(scr2/scr1)と、閾値設定部36に設定される閾値(TH2)(例えば、0.25)とが比較される(S16)。そして、この比(scr2/scr1)が閾値(TH2)より大きければ高線数の網点であると判定され(S17)、本スキャン処理に入る。一方、この比(scr2/scr1)が、閾値(TH2)以下であれば低線数の網点であると判定され(S18)、本スキャン処理に入る。
【0122】
本スキャン以降の処理は、網点線数判定結果に応じて、後段の領域分離パラメータ・フィルタ係数・ディザパターンなどが選択され、最適な処理が行われる。これにより、網点線数に応じた各処理がなされるため、鮮鋭度を保ちながらモアレのない出力画像を得ることが可能となる。なお、本スキャンは、上記S7〜S18までに得られた原稿画像の情報をもとに最適な画像処理を行うためのスキャンである。
【0123】
なお、図3の網点領域画素カウンタ23aと図7の網点領域画素カウンタ23bとは共通とする構成としてもよい。この場合、例えば、制御部17は、第1網点判定部8にて原稿画像に網点領域画素があると判定された時に、図5のパラメータ設定部31aのパラメータを変更するようにすればよい。
【0124】
本発明は、上記フローに限定されるものでない。また、上記の説明では、プレスキャンを行う構成にて記載したが、プレスキャンは必ずしも必要ではない。プレスキャンを行わない場合、入力画像データを画像メモリなどの記憶手段に格納しておき、この画像データを用いて網点線数判定処理を行った後、一連の画像処理を行うよう構成すればよい。
【0125】
また、網点線数の判定結果は高線数または低線数のみでなく、閾値設定部36の閾値を複数備えるようにして、段階的に網点線数を判定する(網点線数をさらに細かく分類する)よう構成してもよい。これにより、さらに高精度に網点線数を判定することができる。それゆえ、網点線数に応じた画像処理を行うことが可能となり、画質の向上が図れる。
【0126】
(2−2)網点線数判定部9b
図9は、網点線数判定部9bの構成を示すブロック図である。
【0127】
網点線数判定部9bは、文字領域判定部18、第2網点判定部34、第1判定部20b、文字領域画素カウンタ22、網点領域画素カウンタ23c、網点線数判別部35、および閾値設定部36を備えている。
【0128】
図9の網点線数判定部9bは、図3の第1網点判定部8、および図7の網点線数判定部9aの構成と類似している。しかし、網点線数判定部9bは、図3の第1網点判定部8とは異なり、総画素数カウンタ24、除算器25、および第2判定部25を備えず、網点線数判別部35および閾値設定部36を備えている。また、網点線数判定部9bは、図7の網点線数判定部9aとは異なり、第2網点判定部34に加えて、文字領域判定部18、第1判定部20bおよび文字領域画素カウンタ22を備えている。制御部17は、網点線数判定部9aと同様に、第1網点判定部8の判定結果に応じて、第2網点判定部34のパラメータを変更するように設定されている。
【0129】
網点線数判定部9bに入力される、シェーディング補正およびカラーバランスの調整がなされたRGB信号は、文字領域判定部18にて、注目画素が文字領域画素であるか否か、また第2網点判定部34にて、注目画素が網点領域画素であるか否かが判定される。なお、第2網点判定部34の構成は、図7で説明した第2網点判定部34の構成と同様でよい。
【0130】
これらの判定結果から、第1判定部20bにて、例えば、図4に示される領域判定信号からの判定例の表に示すように、各画素それぞれどの領域の画素であるか判定される。こうして判定された各画素は、文字領域画素カウンタ22および網点領域画素カウンタ23cにてそれぞれカウントアップされる。網点線数判別部35では、第1網点判定部8にて算出した網点領域画素数と、第2網点判定部34にて算出した網点領域画素数との比を閾値設定部36の閾値と比較することにより、網点線数を判別する。
【0131】
このように、網点線数判定部9a・9bでは、低線数の網点は反転回数が少なく、高線数の網点は反転回数が多いという反転回数の特徴に加えて、反転回数以外の特徴を利用して画像処理が行われる。それゆえ、従来のように、パターンマッチングや、周波数解析等の複雑で回路規模の膨大な処理をすることなく、簡単な構成にて原稿画像の網点の特徴量を抽出し、網点線数を精度よく判定することが可能となる。
【0132】
また、反転回数と反転回数以外の特徴量とを算出して網点の線数を判定しているので、反転回数のみによって網点線数を判定する場合よりも、線数の判定精度が大きく向上する。
【0133】
具体的には、図24に示すように、反転回数のみによって網点線数を判定する場合、反転回数が大きいものを網点(高線数の網点)と判定する。すなわち、高線数網点候補A(斜線部A)を検出して、網点線数が判定される。本発明では、この反転回数による高線数網点候補Aに加えて、反転回数以外の特徴量を算出して高線数網点候補B(斜線部B)を検出し、両方を満たす領域C(網掛け部)のみ高線数の網点と判定する。したがって、高精度に網点線数を判定することができる。それゆえ、網点線数に応じた画像処理を行うことが可能となり、画質の向上が図れる。なお、反転回数以外の特徴量の算出の種類を多くするにつれ、網点線数の判定精度もさらに向上する。
【0134】
(2−3)網点線数判定部9c
図10は、網点線数判定部9cの構成を示すブロック図である。
【0135】
網点線数判定部9cは、反転回数以外の特徴量として、複数の画素からなるマスクの画素濃度の差分値を算出する構成である。すなわち、網点線数判定部9cは、図7の第2網点判定部34における特徴量算出部37を、差分値を算出する差分値算出部39とする構成である。
【0136】
前述のように、第2網点判定部34は、注目画素が網点領域画素であるか否かを判定し、反転回数算出部28は、反転回数計数結果の最大値を算出する。
【0137】
差分値算出部(網点線数判定手段)39は、主走査方向計数部32、副走査方向計数部33、および第2最大値選択部42を備えている。なお、第1最大値選択部40は、前述の反転回数算出部28の最大値選択部29と同様であるが、図10では、第2最大値選択部42と区別するために別の部材番号とした。
【0138】
差分値算出部39(網点線数判定手段)は、反転回数以外の特徴量であるマスク画素濃度の差分値を算出するものである。差分値算出部39に備えられた主走査方向計数部32および副走査方向計数部33は、隣接画素との濃度差の絶対値を、各方向に計数し、加算する。そして、この加算結果の最大値が、第2最大値選択部41で選択される。
【0139】
差分値算出部39の差分値算出方法は、上記の説明に限定されるものではない。例えば、隣接画素との差分ではなく、1画素または複数画素おきの差分を算出する構成とすることもできる。また、複数画素おきの差分の最大値と最小値との比または差を算出する構成とすることもできる。
【0140】
パラメータ設定部31bには、第2網点判定部34に関する処理パラメータが格納されている。ここでは、例えば、反転回数に関するパラメータ、およびに差分値算出結果に関するパラメータなどが格納されている。このパラメータにより、特徴判定部38にて、注目画素が網点領域画素であるか非網点領域画素であるかの判定がなされる。
【0141】
網点領域画素カウンタ23bは、特徴判定部38にて網点と判定された画素数をカウントアップする。
【0142】
網点線数判別部35は、第1網点判定部8の網点領域画素カウンタ23aにて算出した第1網点領域画素数(scr1)と、網点線数判定部9cの網点領域画素カウンタ23bにて算出した第2網点領域画素数(scr2)との比(scr2/scr1)を、閾値設定部36に設定された閾値(TH2)と比較することにより、網点線数を判別する。
【0143】
網点線数判定部9cでも、第1網点判定部8にて注目画素に網点有りと判定された場合、制御部17は、反転回数が小さい場合に網点領域画素と判定しないように(つまり反転回数が大きい場合にのみ網点領域画素と判定するように)、パラメータ設定部31bの反転回数に関するパラメータ(PrevTH1)を変更する。この場合、例えば、変更前のパラメータ(PrevTH1)を「2」、変更後のパラメータを「4」のように、変更前より大きい値に設定する。
【0144】
また、パラメータ設定部31bの差分値に関するパラメータ(PsubTH1)も、高線数の場合のみ網点領域画素と判定されるよう設定しておく。
【0145】
パラメータ(PsubTH1)は、スキャナのMTF(Modulation Transfer function)特性によって、低線数網点では網点のコントラストが大きく、高線数網点ではコントラストが小さく入力されることに基づいて、低線数網点では差分値が大きく、高線数網点では差分値が小さく算出されることを利用して設定することができる。
【0146】
また、隣接画素濃度との差分の絶対値を加算する差分値算出の例では、パラメータ(PsubTH1)は、算出するマスクサイズに応じて設定する必要がある。例えば、10画素×10画素の場合、パラメータ(PsubTH1)を「100」、5画素×5画素の場合はパラメータ(PsubTH1)を「50」のように設定する。
【0147】
図11は、第1網点判定部8(図3)、網点線数判定部9cおよび制御部17(図10)の画像処理(特に、網点線数判定部9cでの画像処理)の一例を示すフローチャートである。
【0148】
すなわち、まず、本スキャンに先立ってプレスキャンが行われる(S19)。次に、第1網点判定部8にて、得られた入力信号データから、第1網点領域画素数(scr1)の算出および網点領域画素の有無が判定される(S20)。このとき、原稿画像に網点が無いと判定されると(S21)、網点線数判定部9にて網点線数の判定は行わず(S22)、処理を終了して本スキャン処理に入る。
【0149】
一方、原稿画像に網点があると判定されると(S21)、制御部17にてパラメータ設定部31bの反転回数に関するパラメータ(PrevTH1)が変更される(S23)。続いて、第2網点判定部34の反転回数算出部28による反転回数の最大値(MaxRev)の算出(S24)、および、差分算出部39による差分最大値(MaxSub)の算出が行われる(S25)。
【0150】
特徴判定部38では、反転回数の最大値(MaxRev)および差分最大値(MaxSub)を、変更されたパラメータ(PrevTH1)および差分算出結果に関するパラメータ(PxTH1)と比較することにより(S26)、高精度に網点領域画素が判定される。すなわち、反転回数の最大値(MaxRev)が変更されたパラメータ(PrevTH1)より大きく、かつ、差分最大値(MaxSub)がパラメータ(PxTH1)小さいという条件を満たす場合に網点領域画素と判定し(S28)、満たさない場合に非網点画素と判定する(S27)。網点領域画素は、網点領域画素カウンタ23bにてカウントされ、第2網点領域画素数(scr2)が算出される(S29)。次に、網点線数判別部35にて、第1および第2網点領域画素数(scr1およびscr2)の比(scr2/scr1)が算出され(S30)、この比(scr2/scr1)と、閾値設定部36に設定される閾値(TH2)(例えば、0.25)とが比較される(S31)。そして、この比(scr2/scr1)が閾値(TH2)より大きければ高線数の網点であると判定され(S33)、本スキャン処理に入る。一方、この比(scr2/scr1)が、閾値(TH2)以下であれば低線数の網点であると判定され(S32)、本スキャン処理に入る。
【0151】
本スキャン以降の処理は、網点線数判定結果に応じて、後段の領域分離パラメータ・フィルタ係数・ディザパターンなどが選択され、最適な処理が行われる。これにより、網点線数に応じた各処理がなされるため、鮮鋭度を保ちながらモアレのない出力画像を得ることが可能となる。なお、本発明は、上記フローに限定されるものではない。
【0152】
このように、網点線数判定部9cでは、低線数の網点は反転回数が少なく、高線数の網点は反転回数が多いという反転回数の特徴に加えて、低線数の網点は隣接画素との濃度の差分値が大きく、高線数の網点は隣接画素との濃度の差分値が小さいという差分値の特徴を利用して画像処理が行われる。それゆえ、従来のように、パターンマッチングや、周波数解析等の複雑で回路規模の膨大な処理をすることなく、簡単な構成にて原稿画像の網点の特徴量を抽出し、高精度に網点線数を判定することが可能となる。
【0153】
次に、差分値算出部39における別の差分値の算出方法について説明する。
【0154】
図10の差分値算出部39において、さらに高精度に網点線数の検出行うためには、図12に示すように、主走査方向計数部32および副走査方向計数部33に加えて、任意の方向に対して差分値を算出する1以上の斜め方向計数部42aを備えることが好ましい。
【0155】
図12の第2最大値選択部41では、主走査方向計数部32、副走査方向計数部33および斜め方向計数部42aの差分値の最大値が選択される。なお、破線で示したように、複数の斜め方向計数部42b〜42nによって、複数の角度の差分値を算出することによって、より高精度に網点線数を判定することができる。
【0156】
図13および図14は、図12における主走査方向計数部32、副走査方向計数部33、および斜め方向計数部42a〜42nの各方向での差分値の算出例を示す図である。ここでは、マスクサイズは10×10とする。
【0157】
図13(a)は、主走査方向の算出方式である。図中の矢印で示すように、a1,a2,a3,………,a10の差分値算出結果である主走査方向差分値(Hsub1)、b1,b2,b3,………,b10の差分値算出結果である主走査方向差分値(Hsub2)と、順次算出し、主走査方向差分値(Hsub1〜Hsub10)を得る。
【0158】
図13(b)は、主走査方向に対してほぼ垂直な方向に走査する副走査方向の算出方式である。図中の矢印で示すように、a1,b1,c1,………,j1の差分値算出結果である副走査方向の差分値(Vsub1)、a2,b2,c2,………,j2の差分値算出結果である副走査方向差分値(Vsub2)と、順次算出し、副走査方向差分値(Vsub1〜Vsub10)を得る。
【0159】
図13(c)は、斜め方向として、斜め45°方向の計数方式の例である。図中の矢印で示すように、a3,b4,c5,………, h10の差分値算出結果である斜め方向差分値(S1sub1)、a2,b3,c4,………,i10の差分値算出結果である斜め方向差分値(S1sub2)、a1,b2,c3,………,j10の差分値算出結果である斜め方向差分値(S1sub3)と、順次算出し、斜め方向差分値(S1sub1〜S1sub5)を得る。
【0160】
斜め方向に差分値を計数する場合、1ラインの反転計数対象画素数が、斜め方向差分値(S1sub1)では8画素(差分算出箇所は7箇所)、斜め方向差分値((S1sub2)では9画素(差分算出箇所は8箇所)、斜め方向差分値(S1sub3)では10画素(差分算出箇所は9箇所)と異なるので、計数結果を補正してもよい。
【0161】
例えば、斜め方向差分値(S1sub3)の結果は、基準にして下式のように補正することができる。
【0162】
S1sub1’= S1sub1 × 9 / 7 ・・・・(2)
S1sub2’= S1sub2 × 9 / 8 ・・・・(3)
図13(d)は、斜め方向として、斜め−45°方向の計数方式の例である。図中の矢印で示すように、a8,b7,c6,………,h1の差分値算出結果である斜め方向差分値(S2sub1)、a9,b8,c7,………,i1の差分値算出結果である斜め方向差分値(S2sub2)、a10,b9,c8, ………,j1の差分値算出結果である斜め方向差分値(S2sub3)と、順次算出し、斜め方向差分値(S2sub1〜S2sub5)を得る。この結果も、前述の斜め方向差分値(S1sub1’〜S1sub5’)同様、式(2)および(3)によって補正してもよい。
【0163】
図14(a)は、斜め方向として、斜め72°方向の計数方式の例である。図中の矢印で示すように、a1,a2,a3,b4,………,d10の差分値算出結果である斜め方向差分値(S3sub1)、b1,b2,b3,c4,………,e10の差分値算出結果である斜め方向差分値(S3sub2)と、順次算出し、斜め方向差分値(S3sub1〜S3sub7)を得る。
【0164】
図14(b)は、斜め方向の例である、斜め方向として、斜め−72°方向の計数方式の例である。図中の矢印で示すように、a10,a9,a8,b7,………,d1の差分値算出結果である斜め方向差分値(S4sub1)、b10,b9,b8,c7,………,e1の差分値算出結果である斜め方向差分値(S4sub2)と、順次算出し、斜め方向差分値(S4sub1〜S4sub7)を得る。
【0165】
図14(c)は、斜め方向として、斜め−22°方向の計数方式の例である。図中の矢印で示すように、a10,b10,c10,d9,………,j7の差分値算出結果である斜め方向差分値(S5sub1)、a9,b9,c9,d8,………,j6の差分値算出結果である斜め方向差分値(S5sub2)と、順次算出し、斜め方向差分値(S5sub1〜S5sub7)を得る。
【0166】
図14(d)は、斜め方向として、斜め63°方向の計数方式の例である。図中の矢印で示すように、a1,a2,b3,b4,………,e10の差分値算出結果である斜め方向差分値(S6sub1)、b1,b2,c3,c4,………,f10の差分値算出結果である斜め方向差分値(S6sub2)と、順次算出し、斜め方向差分値(S6sub1〜S6sub6)を得る。
【0167】
なお、図13および図14において、斜め方向の角度は、例として便宜的に、主走査方向を+90°、副走査方向を0°としての角度で記載している。
【0168】
このように、斜め方向に関しては、任意の角度での差分値を計数するよう設定しておく。どの角度の計数を行うかは、組み合わせを予め設定しておいてもよいし、選択できるよう構成してもよい。組み合わせを選択する際には、例えば、操作パネル5(図1参照)より入力すれば良い。また、本発明を後述するコンピュータシステムを用いて実現する際には、液晶ディスプレイなどの画像表示装置に組み合わせのパターンを表示し、キーボードやマウスを用いて所望のパターンを選択するようにすれば良い。
【0169】
このようにして算出された各方向での差分値算出結果の最大値が、第2最大値選択部41で選択され、特徴判定部38にて差分値に関するパラメータと比較される。
【0170】
図15および図16は、種々の網点パターンを、前述の各方向に差分値算出した例を示す図である。差分値の算出方向は、図13および図14に示した、主走査方向、副走査方向、斜め±45°、斜め約±72°とする。
【0171】
図15(a)は、高線数網点の例(図中の数値は各画素の濃度値(0:白、255:黒)を表す)と、その各方向での差分値の計数結果を示している。差分値の最大値は、図中矢印および斜線で示した、斜め45°の差分値(S1sub3)「135」となる。
【0172】
一方、図15(b)は、低線数網点の例と、その各方向での差分値の計数結果を示している。差分値の最大値は、図中矢印および斜線で示した、斜め45°の差分値(S1sub3)「270」となる。
【0173】
図15(a)および図15(b)において、例えば、図10のパラメータ設定部31bの差分値に関するパラメータ(PsubTH1)を「200」としておけば、最大値「135」である図15(a)は網点であると判定され、最大値「270」である図15(b)は網点でないと判定される。
【0174】
図16(a)は、高線数網点の例と、その各方向での差分値の計数結果を示している。差分値の最大値は、図中矢印および斜線で示した、斜め約72°の差分値(S3sub1およびS3sub5)「90」となる。
【0175】
一方、図16(b)は、低線数網点の例と、その各方向での差分値の計数結果を示している。差分値の最大値は、図中矢印および斜線で示した、斜め約72°の差分値(S3sub2)「250」となる。
【0176】
図16(a)および図16(b)のように、斜め72°の差分値を計数すると、主走査・副走査方向、斜め±45°での結果よりも多くの差を検出することが可能となる。つまり、差分値を斜め方向にも計数することによって、主走査方向および副走査方向のみの場合よりも、精度よく網点線数の検出を行うことができる。
【0177】
図16(a)(b)においても、図15(a)(b)と同様に、図10のパラメータ設定部31bの差分値に関するパラメータ(PsubTH1)を「200」としておけば、最大値「90」である図16(a)は網点であると判定され、最大値「250」である図16(b)は網点でないと判定される。
【0178】
このように、差分値算出部39において、差分値の算出を、主走査方向、副走査方向のみでなく、任意の角度(斜め方向)に対しても行うことにより、原稿画像がスクリーン角度をもつ網点であった場合や、原稿が斜めに載置された場合にも、精度良く網点線数の検出を行うことが可能となる。
【0179】
差分値算出部39は、原稿画像を読み取る画像入力装置の読み込み条件に基づいて各方向での算出結果を補正して差分値を算出する構成とすることもできる。
【0180】
差分値は、スキャン速度すなわち副走査方向の倍率によって変化する。このため、網点線数の判定を、通常速度より速い速度でのプレスキャンデータにて行う場合や、本スキャンデータで行う場合であっても、変倍時には、主走査方向と副走査方向とで倍率が変化する。
【0181】
例えば、図17(a)に示されるような通常速度のスキャンでの画像データを、副走査方向に2倍速スキャン(すなわち倍率50%)すると図17(b)に示されるような結果となり、副走査方向に1/2倍速スキャン(すなわち倍率200%)すると図17(c)示されるような結果となる。図17(a)と、図17(b)または図17(c)とを比較すると、いずれの場合も主走査方向の差分値は同じであるが、副走査方向での差分値が異なっている。この副走査方向の差分値は、以下の(3)式により補正することができる。
【0182】
補正後の差分値=補正前の差分値×α×γ/β ・・・(3)
ただし、α=倍率(%)/100、β=副走査方向のマスクサイズ、γ=差分値算出対象副走査方向サイズとする。なお、差分値算出対象副走査方向サイズは、反転回数を計数した副走査方向のブロック数を示している。
【0183】
すなわち、図17(b)の場合、α=0.5、β=10、γ=10となり、補正前の差分値に0.5を乗算した値となる。
【0184】
また、上記(3)式は、斜め方向の差分値の補正にも同様に適用可能である。例えば、図14(a)の斜め約72°で副走査方向1/2倍速スキャン(すなわち倍率200%)の場合、α=2、β=10、γ=4となり、補正前の反転回数に0.8を乗算した値となる。
【0185】
このように、スキャン速度に応じて、主走査方向、副走査方向、および斜め方向の各方向での差分値算出結果の補正を行うことで、副走査方向における誤差が解消され、より精度の良い算出結果が得られる。それゆえ、通常スキャンより速度の速いプレスキャンにて、網点線数の判定を行う構成の場合や、本スキャンにて網点線数の判定を行う構成での変倍時に、精度よく網点線数を判定できる。
【0186】
また、ADF(自動原稿画像読取装置)などで、原稿画像を読み取り、粗いデータを基にして前処理を行う場合、すなわち、読取データのサンプリング条件を変えた時も同様である。
【0187】
(2−4)網点線数判定部9d
図18は、網点線数判定部9dの構成を示すブロック図である。
【0188】
網点線数判定部9dは、反転回数以外の特徴量として、マスク内画素の濃度の最大値濃度および最小値濃度を算出する構成である。すなわち、網点線数判定部9dは、図7の第2網点判定部34における特徴量算出部37を、マスク内濃度の最大値および最小値を算出する最大最小算出部43とする構成である。
【0189】
前述のように、第2網点判定部34は、注目画素が網点領域画素であるか否かを判定し、反転回数算出部28は、反転回数計数結果の最大値を算出する。
【0190】
最大最小算出部(網点線数判定手段)43は、最大最小選択部44および最大濃度差算出部45を備えている。最大最小選択部44は、反転回数以外の特徴量である複数の画素からなるマスクの最大濃度値および最小濃度値を選択し、最大濃度差算出部45は、この最大濃度値および最小濃度値を用いて、例えば、最大濃度値から最小濃度値を差し引いた、最大濃度差を算出する。
【0191】
パラメータ設定部31bには、第2網点判定部34に関する処理パラメータが格納されている。ここでは、反転回数に関するパラメータ、およびに最大濃度差に関するパラメータなどが格納されている。このパラメータにより、特徴判定部38にて、注目画素が網点領域画素であるか非網点領域画素であるかの判定がなされる。
【0192】
網点領域画素カウンタ23bは、特徴判定部38にて網点と判定された画素数をカウントアップする。
【0193】
網点線数判別部35は、第1網点判定部8の網点領域画素カウンタ23aにて算出した第1網点領域画素数(scr1)と、網点線数判定部9dの網点領域画素カウンタ23bにて算出した第2網点領域画素数(scr2)との比(scr2/scr1)を、閾値設定部36に設定された閾値(TH2)と比較することにより、網点線数を判別する。
【0194】
網点線数判定部9dでも、第1網点判定部8にて注目画素に網点有りと判定された場合、制御部17は、反転回数が小さい場合に網点領域画素と判定しないように(つまり反転回数が大きい場合にのみ網点領域画素と判定するように)、パラメータ設定部31bの反転回数に関するパラメータ(PrevTH1)を変更する。この場合、例えば、変更前のパラメータ(PrevTH1)を「2」、変更後のパラメータを「4」のように、変更前より大きい値に設定する。
【0195】
また、パラメータ設定部31bの最大濃度差に関するパラメータ(PmmdTH1)も、高線数の場合のみ網点領域画素と判定されるよう設定しておく。
【0196】
具体的には、スキャナのMTF特性によって、低線数網点では網点のコントラストが大きく高線数網点ではコントラストが小さく入力されることから、低線数網点では最大濃度差が大きく、高線数網点では最大濃度差が小さく算出されることを利用し、例えば、最大濃度差に関するパラメータ(PmmdTH1)を「50」のように設定する。これにより、精度よく網点を検出することができる。
【0197】
図18において、第2網点判定部34は、特徴量算出部として、最大最小算出部43に加えて前述の差分値算出部39も用いて、網点を判定する構成としてもよい。
【0198】
図19は、第1網点判定部8(図3)、網点線数判定部9dおよび制御部17(図18)の画像処理(特に、網点線数判定部9dでの画像処理)の一例を示すフローチャートである。図18のフローチャートは、図11のフローチャートと略同様である。
【0199】
図18では、図11における差分算出部39の関与する処理(S25、26)が、最大最小算出部43の関与する処理(S40、41)に置き換わっている。
【0200】
すなわち、まず、本スキャンに先立ってプレスキャンが行われる(S34)。次に、第1網点判定部8にて、得られた入力信号データから、第1網点領域画素数(scr1)の算出および網点領域画素の有無が判定される(S35)。このとき、原稿画像に網点が無いと判定されると(S36)、網点線数判定部9にて網点線数の判定は行わず(S37)、処理を終了して本スキャン処理に入る。
【0201】
一方、原稿画像に網点があると判定されると(S36)、制御部17にてパラメータ設定部31bの反転回数に関するパラメータ(PrevTH1)が変更される(S38)。続いて、第2網点判定部34の反転回数算出部28による反転回数の最大値(MaxRev)の算出(S39)、および、最大最小算出部43による最大濃度差(MMd)の算出が行われる(S40)。
【0202】
特徴判定部38では、反転回数の最大値(MaxRev)および最大濃度差(MMd)を、変更されたパラメータ(PrevTH1)および最大濃度差に関するパラメータ(PmmdTH1)と比較することにより(S41)、高精度に網点領域画素が判定される。すなわち、反転回数の最大値(MaxRev)が変更されたパラメータ(PrevTH1)より大きく、かつ、最大濃度差(MMd)がパラメータ(PmmdTH1)より小さいという条件を満たす場合に網点領域画素と判定し(S43)、満たさない場合に非網点画素と判定する(S42)。網点領域画素は、網点領域画素カウンタ23bにてカウントされ、第2網点領域画素数(scr2)が算出される(S44)。次に、網点線数判別部35にて、第1および第2網点領域画素数(scr1およびscr2)の比(scr2/scr1)が算出され(S45)、この比(scr2/scr1)と、閾値設定部36に設定される閾値(TH2)(例えば、0.25)とが比較される(S46)。そして、この比(scr2/scr1)が閾値(TH2)より大きければ高線数の網点であると判定され(S48)、本スキャン処理に入る。一方、この比(scr2/scr1)が、閾値(TH2)以下であれば低線数の網点であると判定され(S47)、本スキャン処理に入る。
【0203】
本スキャン以降の処理は、網点線数判定結果に応じて、後段の領域分離パラメータ・フィルタ係数・ディザパターンなどが選択され、最適な処理が行われる。これにより、網点線数に応じた各処理がなされるため、鮮鋭度を保ちながらモアレのない出力画像を得ることが可能となる。なお、本発明は、上記フローに限定されるものではない。
【0204】
このように、網点線数判定部9dでは、低線数の網点は反転回数が少なく、高線数の網点は反転回数が多いという反転回数の特徴に加えて、低線数の網点は最大濃度差が大きく、高線数の網点は最大濃度差が小さいという差分値の特徴を利用して画像処理が行われる。それゆえ、従来のように、パターンマッチングや、周波数解析等の複雑で回路規模の膨大な処理をすることなく、簡単な構成にて原稿画像の網点の特徴量を抽出し、高精度に網点線数を判定することが可能となる。
【0205】
(2−5)網点線数判定部9e
図20は、網点線数判定部9eの構成を示すブロック図である。
【0206】
網点線数判定部9eは、反転回数以外の特徴量として、前述の差分値、および/または最大値濃度および最小値濃度を算出した値のマスクサイズ依存性を算出する構成である。以下では、例として、最大濃度値および最小濃度値を用いて算出された最大濃度差のマスクサイズ依存性を算出する場合について説明する。
【0207】
すなわち、網点線数判定部9eは、図7の第2網点判定部34における特徴量算出部37を、最大濃度差のマスクサイズ依存性を算出する最大濃度差マスクサイズ依存性算出部46とする構成である。
【0208】
前述のように、第2網点判定部34は、注目画素が網点領域画素であるか否かを判定し、反転回数算出部28は、反転回数計数結果の最大値を算出する。
【0209】
最大濃度差マスクサイズ依存性算出部(網点線数判定手段)46は、最大最小選択部47a〜47e、それに対応する最大濃度差算出部48a〜48e、最小値選択部49、および減算部50を備えている。
【0210】
最大最小選択部47a〜47eおよび最大濃度差算出部48a〜48eのa〜eは、図21におけるマスクa〜eに対応している。例えば、最大最小選択部47aおよび最大濃度差48aは、マスクaに対応している。図21では、マスクaが10画素×10画素、マスクb〜eはマスクaを4分割したサイズとなっている。
【0211】
最大最小選択部47a〜47eは、マスクの最大濃度値および最小濃度値を選択し、最大濃度差算出部48a〜48eは、この最大濃度値および最小濃度値を用いて、例えば、最大濃度値から最小濃度値を差し引いた、最大濃度差を算出する。
【0212】
最小値選択部49は、分割されたマスクb〜eに対応する最大濃度差算出部48b〜48eの最小値を算出する。
【0213】
減算部50は、最大濃度差算出部48aの結果と最小値選択部49の結果との差を算出する。
【0214】
例えば、図15(a)(b)の結果を用いた場合、図22に示すような、結果となる。すなわち、減算部50の減算結果は、高線数網点である図15(a)の場合「0」、低線数網点である図15(b)の場合「125」となる。
【0215】
パラメータ設定部31bには、第2網点判定部34に関する処理パラメータが格納されている。ここでは、反転回数に関するパラメータ、およびに最大濃度差マスクサイズ依存性に関するパラメータなどが格納されている。このパラメータにより、特徴判定部38にて、注目画素が網点領域画素であるか非網点領域画素であるかの判定がなされる。
【0216】
網点領域画素カウンタ23bは、特徴判定部38にて網点と判定された画素数をカウントアップする。
【0217】
網点線数判別部35は、第1網点判定部8の網点領域画素カウンタ23aにて算出した第1網点領域画素数(scr1)と、網点線数判定部9eの網点領域画素カウンタ23bにて算出した第2網点領域画素数(scr2)との比(scr2/scr1)を、閾値設定部36に設定された閾値(TH2)と比較することにより、網点線数を判別する。
【0218】
網点線数判定部9eでも、第1網点判定部8にて注目画素に網点有りと判定された場合、制御部(制御手段)17は、反転回数が小さい場合に網点領域画素と判定しないように(つまり反転回数が大きい場合にのみ網点領域画素と判定するように)、パラメータ設定部31bの反転回数に関するパラメータ(PrevTH1)を変更する。この場合、例えば、変更前のパラメータ(PrevTH1)を「2」、変更後のパラメータを「4」のように、変更前より大きい値に設定する。
【0219】
また、パラメータ設定部31bの最大濃度差のマスク依存性に関するパラメータ(PmmdmTH1)も、高線数の場合のみ網点領域画素と判定されるよう設定しておく。
【0220】
低線数の網点では網点周期が長いことから、マスクaのような大きなマスクサイズで最大濃度差を算出した場合と、マスクb〜eのような小さなマスクサイズでえ最大濃度差を算出した場合とでは、算出結果のバラツキが大きくなり、高線数の網点では、網点周期が短いことから、マスクaでも、マスクb〜eに近い結果が得られるという特性を利用し、例えば、最大濃度差のマスク依存性に関するパラメータ(PmmdmTH1)を「50」のように設定する。これにより、精度よく網点を検出することができる。
【0221】
なお、説明は省略するが、差分値のマスクサイズ依存性についても、最大濃度差のマスクサイズ依存性と同様の構成にて実施可能である。また、差分値のマスクサイズ依存性と最大濃度差のマスクサイズ依存性とを用いて、網点線数の判定を行う構成とすることも可能である。
【0222】
図23は、第1網点判定部8(図3)、網点線数判定部9eおよび制御部17(図22)の画像処理(特に、網点線数判定部9eでの画像処理)の一例を示すフローチャートである。図23のフローチャートは、図11のフローチャートと略同様である。
【0223】
図23では、図11における差分算出部39の関与する処理(S25、26)が、最大濃度差マスクサイズ依存性算出部46の関与する処理(S55、56)に置き換わっている。
【0224】
すなわち、まず、本スキャンに先立ってプレスキャンが行われる(S49)。次に、第1網点判定部8にて、得られた入力信号データから、第1網点領域画素数(scr1)の算出および網点領域画素の有無が判定される(S50)。このとき、原稿画像に網点が無いと判定されると(S51)、網点線数判定部9にて網点線数の判定は行わず(S52)、処理を終了して本スキャン処理に入る。
【0225】
一方、原稿画像に網点があると判定されると(S51)、制御部17にてパラメータ設定部31bの反転回数に関するパラメータ(PrevTH1)が変更される(S53)。続いて、第2網点判定部34の反転回数算出部28による反転回数の最大値(MaxRev)の算出(S54)、および、最大濃度差マスクサイズ依存性算出部46による最大濃度差のマスク依存性(MMdM)の算出が行われる(S55)。
【0226】
特徴判定部38では、反転回数の最大値(MaxRev)および最大濃度差のマスク依存性(MMdM)を、変更されたパラメータ(PrevTH1)および最大濃度差のマスク依存性に関するパラメータ(PmmdmTH1)と比較することにより(S56)、高精度に網点領域画素が判定される。すなわち、反転回数の最大値(MaxRev)が変更されたパラメータ(PrevTH1)より大きく、かつ、最大濃度差(MMd)がパラメータ(PmmdmTH1)より小さいという条件を満たす場合に網点領域画素と判定し(S58)、満たさない場合に非網点画素と判定する(S57)。網点領域画素は、網点領域画素カウンタ23bにてカウントされ、第2網点領域画素数(scr2)が算出される(S59)。次に、網点線数判別部35にて、第1および第2網点領域画素数(scr1およびscr2)の比(scr2/scr1)が算出され(S60)、この比(scr2/scr1)と、閾値設定部36に設定される閾値(TH2)(例えば、0.25)とが比較される(S61)。そして、この比(scr2/scr1)が閾値(TH2)より大きければ高線数の網点であると判定され(S63)、本スキャン処理に入る。一方、この比(scr2/scr1)が、閾値(TH2)以下であれば低線数の網点であると判定され(S62)、本スキャン処理に入る。
【0227】
本スキャン以降の処理は、網点線数判定結果に応じて、後段の領域分離パラメータ・フィルタ係数・ディザパターンなどが選択され、最適な処理が行われる。これにより、網点線数に応じた各処理がなされるため、鮮鋭度を保ちながらモアレのない出力画像を得ることが可能となる。なお、本発明は、上記フローに限定されるものではない。
【0228】
このように、網点線数判定部9eでは、低線数の網点は反転回数が少なく、高線数の網点は反転回数が多いという反転回数の特徴に加えて、低線数の網点は隣接画素との差分値および最大濃度差とともにマスクサイズに応じた変動が大きく、高線数の網点は隣接画素との差分値および最大濃度差とともにマスクサイズに応じた変動が小さいというマスク依存性の特徴を利用して画像処理が行われる。それゆえ、従来のように、パターンマッチングや、周波数解析等の複雑で回路規模の膨大な処理をすることなく、簡単な構成にて原稿画像の網点の特徴量を抽出し、高精度に網点線数を判定することが可能となる。
【0229】
なお、網点線数判定部9a〜9eにおける閾値設定部35の閾値を複数設定すれば、原稿画像の判定結果を段階的に出力することが可能となる。したがって、当該閾値を多く設定すればするほど、細かな判定結果をえることが可能である。その結果、より原稿画像の特徴に応じた設定にて画像処理を行うことが可能となり、高画質化が図れる。
【0230】
また、上記の説明では、原稿画像から得られる特徴量として、原稿画像の各画素の濃度変化から得られる特徴量によって、原稿画像の網点の線数が判定されるが、濃度変化に限定されるものではなく、例えば輝度の変換など、その他の特徴量によって網点の線数を判定することもできる。
【0231】
なお、本発明は、以下のように表現することも可能である。
【0232】
本発明の画像処理装置は、原稿画像を読み込むあるいは撮像することにより得られる入力画像信号から原稿画像の網点の線数を判定し、その結果に基づいて処理を施す画像処理装置において、原稿画像の各画素が網点領域画素であるか否かを判定する第1網点判定部と、原稿画像の網点の線数を判定する網点線数判定部とを備え、前記網点線数判定部は、反転回数算出部と、反転回数以外の少なくとも1つの特徴量を算出する特徴量算出部とからなり、前記反転回数算出部と特徴量算出部との結果より求められた網点領域画素数と、前記第1網点判定部で求められた網点領域画素数とを用いて網点の線数を判定することを特徴とする画像処理装置である。
【0233】
これにより、周波数解析等の、複雑で回路規模の膨大な処理を行うことなく、簡単な構成にて網点の特徴量を抽出し、網点線数を判定することが可能となる。反転回数のみにより判定する場合に比べ、線数の判定精度が大きく向上する。これにより、網点線数に適した設定にて各処理を行うことが可能となり、画質向上が図れる。
【0234】
前記特徴量算出部は、複数の画素よりなるマスクの画素濃度の差分値を算出する差分算出部であってもよい。
【0235】
これにより、低線数の網点は反転回数が少なく、高線数の網点は反転回数が多い特徴だけでなく、低線数の網点は隣接画素との濃度の差分値が大きく、高線数の網点は隣接画素との濃度の差分値が小さいという特徴を用いて、簡単な構成にて、線数の判定をより精度よく行うことが可能となる。
【0236】
前記差分算出部における差分値の算出は、主走査方向、副走査方向及び任意の角度の方向に対して行うこともできる。
【0237】
これにより、差分値の算出を、主走査方向、副走査方向のみでなく、任意の角度に対して行うことにより、原稿がスクリーン角度をもつ網点であった場合や、原稿が斜めに載置された場合にも、精度良く網点線数の検出を行うことが可能となる。
【0238】
前記差分算出部における差分値の算出は、原稿画像を読み込む画像入力装置の読み込み条件に基づいて各方向での算出結果の補正された値とすることもできる。
【0239】
差分値は、スキャン速度、すなわち副走査方向の倍率によって変化することから、例えば主走査方向と副走査方向とで差分値がほぼ同じである画像の場合にも、縮小時やプレスキャンでの高速スキャンでは、副走査方向の差分値が大きくなる。拡大時の低速スキャンでは、副走査方向の差分値が小さくなる。スキャン速度に応じて各方向での算出結果の補正を行うことで、これらの誤差は解消され、より精度の良い結果が得られる。通常スキャンより速度の速いプレスキャンにて判定を行う構成の場合や、本スキャンにて判定を行う構成での変倍時に効果がある。なお、スキャン速度は、原稿画像をスキャナにより走査して読み込む時の条件である。ADF(自動原稿読取装置)などで、原稿画像を読み取り、粗いデータを基にして前処理を行うような時は読取データのサンプリング条件が対応する。
【0240】
前記特徴量算出部は、マスク内画素の濃度の最大濃度値および最小濃度値を算出する最大最小算出部とすることもできる。
【0241】
これにより、低線数の網点は反転回数が少なく、高線数の網点は反転回数が多い特徴だけでなく、低線数の網点は最大濃度差が大きく、高線数の網点は最大濃度差が小さいという特徴を用いて、簡単な構成にて、線数の判定をより精度よく行うことが可能となる。
【0242】
前記特徴量算出部は、前記差分算出部により算出された値、あるいは前記最大最小算出部により算出された値のうちの少なくとも1つの値の、マスクサイズ依存性を算出するマスクサイズ依存性算出部とすることもできる。
【0243】
これにより、低線数の網点は反転回数が少なく、高線数の網点は反転回数が多い特徴だけでなく、低線数の網点は隣接画素との差分値及び最大濃度差ともにマスクサイズに応じての変動が大きく、高線数の網点は隣接画素との差分値及び最大濃度差ともにマスクサイズに応じての変動が小さいという特徴を用いて、簡単な構成にて、線数の判定をより精度よく行うことが可能となる。
【0244】
本発明の画像処理方法は、原稿画像を読み込むあるいは撮像することにより得られる入力画像信号から原稿画像の網点の線数を判定し、その結果に基づいて処理を施す画像処理方法において、網点の線数判定のために、画素の反転回数に加えて、反転回数以外の少なくとも1つの特徴量を用いる方法でもある。
【0245】
これにより、簡単な構成にて網点の特徴量を抽出し、網点線数を判定することが可能となる。反転回数のみにより判定する場合に比べ、線数の判定精度が大きく向上する。これにより、網点線数に適した設定にて各処理を行うことが可能となり、画質向上が図れる。
【0246】
〔実施の形態2〕
本発明は、コンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に、実施の形態1で説明した画像処理方法を記録するものとすることもできる。
【0247】
この結果、画像処理方法を行うプログラムを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
【0248】
なお、本発明においては、この記録媒体として、マイクロコンピュータで処理が行われるために図示していないメモリ、例えばROMのようなものそのものがプログラムメディアであってもよいし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
【0249】
いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいは、いずれの場合もプログラムを読み出し、読み出されたプログラムは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
【0250】
ここで、上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically
Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等による半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であっても良い。
【0251】
また、本実施の形態においては、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成であることから、通信ネットワークからプログラムをダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体であっても良い。なお、このように通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであっても良い。
【0252】
上記記録媒体は、デジタルカラー複写機やコンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り装置により読み取られることで上述した画像処理方法が実行される。
【0253】
コンピュータシステムは、フラットベッドスキャナ・フィルムスキャナ・デジタルカメラなどの画像入力装置、所定のプログラムがロードされることにより上記画像処理方法など様々な処理が行われるコンピュータ、コンピュータの処理結果を表示するCRTディスプレイ・液晶ディスプレイなどの画像表示装置およびコンピュータの処理結果を紙などに出力するプリンタより構成される。さらには、ネットワークを介してサーバーなどに接続するための通信手段としてのモデムなどが備えられる。
【0254】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0255】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、原稿画像の網点領域画素数を、原稿画像の各画素から得られる特徴量を2種以上計数することにより算出するものである。したがって、従来のように、パターンマッチングや周波数解析といった複雑で回路規模の膨大な処理を行って網点線数を判定する必要はない。
【0256】
それゆえ、簡単な構成にて原稿画像の網点の特徴量を抽出し、網点線数を精度よく判定することが可能となる。その結果、網点線数に適した画像処理を行うことが可能となり、出力画像の画質の向上が図れるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるカラー画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1におけるタンデム方式を適用したカラー画像形成装置の概略構成を示す主要部の断面図である。
【図3】図1の第1網点判定部の構成を示すブロック図である。
【図4】図1の第1網点判定部における領域判定の例を示す表である。
【図5】図3の網点領域判定部の構成を示すブロック図である。
【図6】図3の網点領域判定部における処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図1の網点線数判定部の構成を示すブロック図である。
【図8】図1の第1網点判定部から図8の網点線数判定部における網点線数の判定の流れを示すフローチャートである。
【図9】図1の網点線数判定部の別の構成を示すブロック図である。
【図10】図1の網点線数判定部のさらに別の構成を示すブロック図である。
【図11】図1の第1網点判定部から図10の網点線数判定部における網点線数の判定の流れを示すフローチャートである。
【図12】図10の差分値算出部の別の構成を示すブロック図である。
【図13】図10差分値算出部における差分値算出方法を示す図であり、図13(a)は主走査方向に反転回数を計数する例であり、図13(b)は副走査方向に反転回数を計数する例であり、図13(c)は斜め+45°方向に反転回数を計数する例であり、図13(d)は斜め−45°方向に反転回数を計数する例である。
【図14】図10差分値算出部における差分値算出方法を示す図であり、図14(a)は斜め+72°方向に反転回数を計数する例であり、図14(b)斜め−72°方向に反転回数を計数する例であり、図14(c)斜め約−22°方向に反転回数を計数する例であり、図14(d)は斜め約+63°方向に反転回数を計数する例である。
【図15】図13(a)〜図14(b)の差分値算出方法により、網点パターンの差分値を計数した結果を示す図である。
【図16】図13(a)〜図14(b)の差分値算出方法により、網点パターンの差分値を計数した結果を示す図である。
【図17】同一の画像データについてスキャン速度を変化させた場合における差分値の計数結果を示す図であり、図17(a)は通常のスキャン速度の場合における差分値の計数結果であり、図17(b)は副走査方向に通常の2倍のスキャン速度の場合における差分値の計数結果を示す図であり、図17(c)は副走査方向に通常の0.5倍のスキャン速度の場合における差分値の計数結果を示す図である。
【図18】図1の網点線数判定部のさらに別の構成を示すブロック図である。
【図19】図1の第1網点判定部から図18の網点線数判定部における網点線数の判定の流れを示すフローチャートである。
【図20】図1の網点線数判定部のさらに別の構成を示すブロック図である。
【図21】図20の最大濃度差マスクサイズ依存性算出部が算出するマスクサイズの一例を示す図である。
【図22】図15(a)(b)における最大濃度差のマスク依存性を算出した例を示す図である。
【図23】図1の第1網点判定部から図20の網点線数判定部における網点線数の判定の流れを示すフローチャートである。
【図24】反転回数と反転回数以外の特徴量を用いて高線数の網点候補を算出する例を説明する図である。
【符号の説明】
1 デジタルカラー複写機(画像形成装置)
8 第1網点判定部(第1網点判定手段)
9・9a〜9e 網点線数判定部(網点線数判定手段)
17 制御部(制御手段)
28 反転回数算出部(網点線数判定手段)
37 特徴量算出部(網点線数判定手段)
39 差分値算出部(網点線数判定手段)
43 最大最小算出部(網点線数判定手段)
46 最大濃度差マスクサイズ依存性算出部(網点線数判定手段)
Claims (12)
- 入力画像データから原稿画像の網点の線数を判定した結果に応じて、出力画像を得るための出力画像データを生成する画像処理装置において、
原稿画像中の網点領域画素数を算出するとともに、原稿画像中の網点領域の有無を判定する第1網点判定手段と、原稿画像の網点の線数を判定する網点線数判定手段とを備え、
前記第1網点判定手段は、
原稿画像の各画素が網点領域画素であるか否かを判定する第1判定部と、
第1判定部で網点領域画素と判定された網点領域画素数(scr1)をカウントする第1網点領域画素カウンタと、
原稿画像の総画素数をカウントする総画素数カウンタと、
総画素数カウンタでカウントされた総画素数に対する、第1網点領域画素カウンタでカウントされた網点領域画素数(scr1)の比に基づいて、原稿画像中に網点領域が含まれるか否かを判定する第2判定部とを備え、
前記網点線数判定手段は、
原稿画像の各画素から得られる網点領域画素を算出するための特徴量であって、かつ、網点線数によって変動する特徴量を複数算出し、算出された特徴量ごとに、高線数網点を網点領域画素と判定する一方、低線数網点を網点領域画素と判定しない条件で、原稿画像の各画素が網点領域画素であるか否かを判定し、2以上の特徴量において網点領域画素と判定された画素を、網点領域画素と判定する第2網点判定手段と、
第2網点判定手段で網点領域画素と判定された網点領域画素数(scr2)をカウントする第2網点領域画素カウンタと、
第1網点領域画素カウンタでカウントされた網点領域画素数(scr1)に対する、第2網点領域画素カウンタでカウントされた網点領域画素数(scr2)の比(scr2/scr1)に基づいて、原稿画像が高線数の網点であるか低線数の網点であるかを判定する網点線数判別部とを備えており、
前記第1網点判定手段にて、原稿画像に網点領域画素があると判定された場合にのみ、原稿画像の網点の線数を判定するように網点線数判定手段を制御する制御手段を備えていることを特徴とする画像処理装置。 - 前記第2網点判定手段は、前記特徴量として、入力画像データの反転回数を計数することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記第2網点判定手段は、前記特徴量として、複数の画素からなるマスク内画素濃度の差分値を計数することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
- 前記第2網点判定手段は、原稿画像を、主走査方向、主走査方向に対して略垂直方向の副走査方向、および主走査方向に対して副走査方向とは異なる任意の角度の方向に、前記原稿画像の各画素の差分値を計数することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
- 前記第2網点判定手段は、原稿画像を読み込む条件に応じて、前記主走査方向、副走査方向、および任意の角度の方向の差分値の算出結果を補正することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記第2網点判定手段は、前記特徴量として、複数の画素からなるマスク内画素の最大値濃度および最小値濃度を算出することを特徴とする請求項1、2または3に記載の画像処理装置。
- 前記第2網点判定手段は、前記特徴量として、前記差分値の算出結果の値の、マスクサイズの変化による変動を算出することを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
- 前記第2網点判定手段は、前記特徴量として、前記最大値濃度および最小値濃度の差である最大濃度差の値の、マスクサイズの変化による変動を算出することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像処理装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
- 入力画像データから原稿画像の網点の線数を判定した結果に応じて、出力画像を得るための出力画像データを生成する画像処理方法において、
原稿画像中の網点領域画素数を算出するとともに、原稿画像中の網点領域の有無を判定する第1網点判定処理と、原稿画像の網点の線数を判定する網点線数判定処理とを有し、
前記第1網点判定処理は、
原稿画像の各画素が網点領域画素であるか否かを判定する第1判定処理と、
第1判定処理で網点領域画素と判定された網点領域画素数(scr1)をカウントする第1網点領域画素カウント処理と、
原稿画像の総画素数をカウントする総画素数カウント処理と、
総画素数カウンタでカウントされた総画素数に対する、第1網点領域画素カウント処理でカウントされた網点領域画素数(scr1)の比に基づいて、原稿画像中に網点領域が含まれるか否かを判定する第2判定処理とを含み、
前記網点線数判定処理は、
原稿画像の各画素から得られる網点領域画素を算出するための特徴量であって、かつ、網点線数によって変動する特徴量を複数算出し、算出された特徴量ごとに、高線数網点を網点領域画素と判定する一方、低線数網点を網点領域画素と判定しない条件で、原稿画像の各画素が網点領域画素であるか否かを判定し、2以上の特徴量において網点領域画素と判定された画素を、網点領域画素と判定する第2網点判定処理と、
第2網点判定処理で網点領域画素と判定された網点領域画素数(scr2)をカウントする第2網点領域画素カウント処理と、
第1網点領域画素カウント処理でカウントされた網点領域画素数(scr1)に対する、第2網点領域画素カウント処理でカウントされた網点領域画素数(scr2)の比(scr2/scr1)に基づいて、原稿画像が高線数の網点であるか低線数の網点であるかを判定する網点線数判別処理とを含み、
前記網点線数判定処理は、前記第1網点判定処理にて、原稿画像に網点領域画素があると判定された場合にのみ、原稿画像の網点の線数を判定することを特徴とする画像処理方法。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像処理装置を動作させるプログラムであって、コンピュータを前記の各手段として機能させるためのプログラム。
- 請求項11に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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