JP2003335972A - アゾ化合物及びその製造方法 - Google Patents

アゾ化合物及びその製造方法

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JP2003335972A
JP2003335972A JP2002145997A JP2002145997A JP2003335972A JP 2003335972 A JP2003335972 A JP 2003335972A JP 2002145997 A JP2002145997 A JP 2002145997A JP 2002145997 A JP2002145997 A JP 2002145997A JP 2003335972 A JP2003335972 A JP 2003335972A
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aryl
alkyl
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JP2002145997A
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Inventor
Yosuke Takeuchi
洋介 竹内
Tetsunori Matsushita
哲規 松下
Daisuke Arioka
大輔 有岡
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色相が良好であると共に、耐光性に優れた新
規アゾ化合物及びその互変異性体を提供すること。 【解決手段】 下記一般式(1)で表されるアゾ化合物
及びその互変異性体により課題は解決される。 【化1】 (一般式(1)の内、R1はアルキル基、アリール基又
はアシル基を表す。R2はアルキル基又はアリール基を
表す。R3〜R7はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基又はアミノ
基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なアゾ化合物
及びその製造方法に関し、特に、色相が良好であるとと
もに耐光性に優れた新規なアゾ化合物及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からアゾ化合物は種々の可視光吸収
を有することが多いため色素として様々の分野で用いら
れてきた。合成樹脂の着色、印刷インク、昇華型感熱転
写材料用色素、インクジェット用インクなど、さらに最
近では機能性色素としてエレクトロニクスの分野でも用
いられるようになってきている。色素としてのアゾ化合
物に要求される大きな性能に吸収スぺクトルがある。色
素の色相は色素によって着色した物体の色目、風合い等
に影響を与え、視覚に訴える効果が大きい。従って古く
から色素の吸収スぺクトルに関する研究がなされてお
り、J.Fabianらの総説などに示されている(J.Fabian an
d H.Hartmann "Light Absorption ofOrganic Colorant
s",Springer-Verlag,Berline,1980年)。
【0003】色素の使用する用途によって色素に求めら
れる性能も多様化している。羊皮や牛皮を染色する場合
は、色相が良好であり、且つ、染色性が良好な色素が望
まれ、また、服飾品では洗濯ができるように色相が良好
であり、且つ、水溶性の小さい色素が望まれ、感熱記録
材料等の場合には色相と共に耐光性等に優れていること
が望まれるなど、使用する用途により複数の機能を兼ね
備えた色素が多くの場面で求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、色相
が良好であるとともに、耐光性に優れた新規なアゾ化合
物とその製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ピリミジ
ンジオン誘導体を原料として、新規なアゾ化合物が得ら
れることを見出し、且つ、見出した化合物の耐光性が良
好である、吸収が良好であるといった色素としての優れ
た特性を有することを見出し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明は、 <1>下記一般式(1)で表されるアゾ化合物及びその
互変異性体である。
【0006】
【化5】
【0007】(一般式(1)の内、R1はアルキル基、
アリール基又はアシル基を表す。R2はアルキル基又は
アリール基を表す。R3〜R7はそれぞれ独立に水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基又はアミノ基を表す。) <2>下記一般式(2)で表されることを特徴とする<
1>に記載のアゾ化合物及びその互変異性体である。
【0008】
【化6】
【0009】(一般式(2)の内、R1はアルキル基、
アリール基又はアシル基を表す。R2はアルキル基又は
アリール基を表す。R8〜R10はそれぞれ独立にアルキ
ル基又はアリール基を表す。R9及びR10は窒素原子と
ともに環を形成してもよい。) <3>下記一般式(3)で表される化合物と、下記一般
式(4)で表されるピリミジンジオン誘導体と、を反応
させることを特徴とする、前記一般式(2)で表される
アゾ化合物の製造方法である。
【0010】
【化7】
【0011】(一般式(3)の内、R8〜R10はそれぞ
れ独立にアルキル基又はアリール基を表す。R9及びR
10は窒素原子とともに環を形成してもよい。Xは、酸ア
ニオンを表す。)
【0012】
【化8】
【0013】(一般式(4)の内、R1はアルキル基、
アリール基又はアシル基を表す。R2はアルキル基又は
アリール基を表す。Lは、一般式(3)で表される化合
物と反応する際に離脱可能な基を表わす。)
【0014】
【発明の実施の形態】本発明のアゾ化合物は下記一般式
(1)で表され、色相が良好であるとともに耐光性に優
れた色素として好適に用いられる。また、一般式(1)
で表されるアゾ化合物の互変異性体も本発明に含まれ
る。ここで、互変異性体とは、一般式(1)で表される
アゾ化合物の異性体として存在するものであって、その
両者間で構造が容易に変化し合う関係にあるものをい
う。
【0015】
【化9】
【0016】一般式(1)の内、R1はアルキル基、ア
リール基又はアシル基を表す。R2はアルキル基又はア
リール基を表す。R3〜R7はそれぞれ独立に水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基又はアミノ基を表す。
【0017】R1で表わされるアルキル基は置換基を有
していてもよく、総炭素数1から30のアルキル基が好
ましい。たとえば、メチル基、エチル基、ノルマルプロ
ピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャ
リーブチル基、ノルマルへキシル基、ノルマルオクチル
基、2−エチルへキシル基、3,5,5,−トリメチル
へキシル基、ノルマルドデシル基、シクロへキシル基、
べンジル基、α−メチルべンジル基、アリル基、2−ク
ロロエチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエ
チル基、2−フェノキシエチル基、2−(2,5−ジ−
ターシャリーアミルフェノキシ)エチル基、2−べンゾ
イルオキシエチル基、メトキシカルボニルメチル基、メ
トキシカルボニルエチル基、ブトキシカルボニルエチル
基、2−イソプロピルオキシエチル基、2−メタンスル
ホニルエチル基、2−エトキシカルボニルメチル基、1
−(4−メトキシフェノキシ)−2−プロピル基、トリ
クロロメチル基又はトリフルオロメチル基が好ましい。
【0018】R1で表わされるアリール基は置換基を有
していてもよく、総炭素数6から30のアリール基が好
ましい。たとえば、フェニル基、4−メチルフェニル
基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4
−クロロフェニル基、2−クロロフェニル基、2−エト
キシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキ
シフェニル基、2−デシルオキシフェニル基、3−デシ
ルオキシフェニル基又は4−デシルオキシフェニル基が
好ましい。
【0019】R1で表されるアシル基は、置換基を有し
ていてもよく、総炭素数2から20のアシル基が好まし
い。たとえば、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイ
ル基、へキサノイル基、オクタノイル基、2−エチルへ
キサノイル基、ベンゾイル基又は2−メチルベンゾイル
基が好ましい。
【0020】R2で表わされるアルキル基は置換基を有
していてもよく、総炭素数1から30のアルキル基が好
ましい。たとえば、メチル基、エチル基、ノルマルプロ
ピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシャ
リーブチル基、ノルマルへキシル基、ノルマルオクチル
基、2−エチルへキシル基、3,5,5,−トリメチル
へキシル基、ノルマルドデシル基、シクロへキシル基、
べンジル基、α−メチルべンジル基、アリル基、2−ク
ロロエチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエ
チル基、2−フェノキシエチル基、2−(2,5−ジ−
ターシャリーアミルフェノキシ)エチル基、2−べンゾ
イルオキシエチル基、メトキシカルボニルメチル基、メ
トキシカルボニルエチル基、ブトキシカルボニルエチル
基、2−イソプロピルオキシエチル基、2−メタンスル
ホニルエチル基、2−エトキシカルボニルメチル基、1
−(4−メトキシフェノキシ)−2−プロピル基、トリ
クロロメチル基又はトリフルオロメチル基が好ましい。
【0021】R2で表わされるアリール基は置換基を有
していてもよく、総炭素数6から30のアリール基が好
ましい。たとえば、フェニル基、4−メチルフェニル
基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4
−クロロフェニル基、2−クロロフェニル基、2−エト
キシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキ
シフェニル基、2−デシルオキシフェニル基、3−デシ
ルオキシフェニル基又は4−デシルオキシフェニル基が
好ましい。
【0022】R3〜R7で表されるハロゲン原子としては
フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が好ま
しい。特に塩素原子又は臭素原子が好ましい。
【0023】R3〜R7で表されるアルキル基は置換基を
有していてもよく、総炭素数1から30のアルキル基が
好ましい。たとえば、メチル基、エチル基、ノルマルプ
ロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、ターシ
ャリーブチル基、ノルマルへキシル基、ノルマルオクチ
ル基、2−エチルへキシル基、3,5,5,−トリメチ
ルへキシル基、ノルマルドデシル基、シクロへキシル
基、べンジル基、α−メチルべンジル基、アリル基、2
−クロロエチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキ
シエチル基、2−フェノキシエチル基、2−(2,5−
ジ−ターシャリーアミルフェノキシ)エチル基、2−べ
ンゾイルオキシエチル基、メトキシカルボニルメチル
基、メトキシカルボニルエチル基、ブトキシカルボニル
エチル基、2−イソプロピルオキシエチル基、2−メタ
ンスルホニルエチル基、2−エトキシカルボニルメチル
基、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−プロピル
基、トリクロロメチル基又はトリフルオロメチル基が好
ましい。
【0024】R3〜R7で表されるアリール基は置換基を
有していてもよく、総炭素数6から30のアリール基が
好ましい。たとえば、フェニル基、4−メチルフェニル
基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル基、4
−クロロフェニル基、2−クロロフェニル基、2−エト
キシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキ
シフェニル基、2−デシルオキシフェニル基、3−デシ
ルオキシフェニル基又は4−デシルオキシフェニル基が
好ましい。
【0025】R3〜R7で表されるアルコキシ基は置換基
を有していてもよく、総炭素数1から20のアルコキシ
基が好ましい。たとえば、メトキシ基、エトキシ基、ノ
ルマルプロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ノル
マルブチルオキシ基、ターシャリーブチルオキシ基、ノ
ルマルへキシルオキシ基、ノルマルオクチルオキシ基、
2−エチルへキシルオキシ基、3,5,5,−トリメチ
ルへキシルオキシ基、ノルマルデシルオキシ基、ノルマ
ルドデシルオキシ基、シクロへキシルオキシ基、べンジ
ルオキシ基、アリルオキシ基、2−メトキシエトキシ
基、2−エトキシエトキシ基、2−フェノキシエトキシ
基、2−(2,5−ジ−ターシャリーアミルフェノキ
シ)エトキシ基、2−べンゾイルオキシエトキシ基、メ
トキシカルボニルメチルオキシ基、メトキシカルボニル
エチルオキシ基、ブトキシカルボニルエチルオキシ基又
は2−イソプロピルオキシエチルオキシ基が好ましい。
【0026】R3〜R7で表されるアリールオキシ基は置
換基を有していてもよく、総炭素数6から30のアリー
ルオキシ基が好ましい。たとえばフェノキシ基、4−メ
チルフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基又は2−ク
ロロフェノキシ基が好ましい。
【0027】R3〜R7で表されるアルキルチオ基は、置
換基を有していてもよく、総炭素数1から20のアルキ
ルチオ基が好ましい。たとえば、メチルチオ基、エチル
チオ基、ノルマルブチルチオ基、ターシャリーブチルチ
オ基、ノルマルへキシルチオ基、ノルマルオクチルチオ
基、2−エチルへキシルチオ基、ノルマルドデシルチオ
基、シクロへキシルチオ基、べンジルチオ基又はエトキ
シカルボニルメチルチオ基が好ましい。
【0028】R3〜R7で表されるアリールチオ基は置換
基を有していても良く、総炭素数6から30のアリール
チオ基が好ましい。たとえばフェニルチオ基、4−メチ
ルフェニルチオ基、3−メチルフェニルチオ基、2−メ
チルフェニルチオ基、4−クロロフェニルチオ基又は2
−クロロフェニルチオ基が好ましい。
【0029】R3〜R7で表されるアミノ基は置換基を有
していてもよく、総炭素数1から20のアミノ基が好ま
しい。例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、2−
エチルヘキシルアミノ基、ジ(2−エチルヘキシル)ア
ミノ基、ジメチルアミノ基、N−メチル−N−デシルア
ミノ基、N,N−ジ[ジブチルアミノカルボニルメチ
ル]アミノ基、N−ヘキシル−N−メトキシフェノキシ
エチルアミノ基、アセチルアミノ基、オクチルオキシア
ミノ基、トシルアミノ基、メタンスルホンアミノ基又は
2−オクチルオキシ−5−t−オクチルベンゼンスルホ
ンアミノ基が好ましい。
【0030】本発明においては、本発明の一般式(1)
で表されるアゾ化合物及びその互変異性体の内、下記一
般式(2)で表されるアゾ化合物及びその互変異性体が
好ましい。
【0031】
【化10】
【0032】一般式(2)の内、R1はアルキル基、ア
リール基又はアシル基を表す。R2はアルキル基又はア
リール基を表す。R8〜R10はそれぞれ独立にアルキル
基又はアリール基を表す。R9及びR10は窒素原子とと
もに環を形成してもよい。
【0033】一般式(2)のR1及びR2は、一般式
(1)のR1及びR2と同様であり、好ましい総炭素数及
び具体例も同様である。
【0034】R8〜R10で表わされるアルキル基は置換
基を有していてもよく、総炭素数1から30のアルキル
基が好ましい。たとえば、メチル基、エチル基、ノルマ
ルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、タ
ーシャリーブチル基、ノルマルへキシル基、ノルマルオ
クチル基、2−エチルへキシル基、3,5,5,−トリ
メチルへキシル基、ノルマルドデシル基、シクロへキシ
ル基、べンジル基、α−メチルべンジル基、アリル基、
2−クロロエチル基、2−メトキシエチル基、2−エト
キシエチル基、2−フェノキシエチル基、2−(2,5
−ジ−ターシャリーアミルフェノキシ)エチル基、2−
べンゾイルオキシエチル基、メトキシカルボニルメチル
基、メトキシカルボニルエチル基、ブトキシカルボニル
エチル基、2−イソプロピルオキシエチル基、2−メタ
ンスルホニルエチル基、2−エトキシカルボニルメチル
基、1−(4−メトキシフェノキシ)−2−プロピル
基、トリクロロメチル基又はトリフルオロメチル基が好
ましい。
【0035】R8〜R10で表わされるアリール基は置換
基を有していてもよく、総炭素数6から30のアリール
基が好ましい。たとえば、フェニル基、4−メチルフェ
ニル基、3−メチルフェニル基、2−メチルフェニル
基、4−クロロフェニル基、2−クロロフェニル基、2
−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−
エトキシフェニル基、2−デシルオキシフェニル基、3
−デシルオキシフェニル基又は4−デシルオキシフェニ
ル基が好ましい。
【0036】R9及びR10が窒素原子とともに環を形成
する場合、該含窒素環は2以上の窒素原子を含んでいて
もよく、3員環〜8員環が好ましく、特に、5員環〜7
員環が好ましい。また、該含窒素環はさらに置換基を有
していてもよく、該含窒素環として例えば、アジリジ
ン、ピロリジン、モルホリン、ピペリジン、N−アセチ
ルピペラジン又はN−ドデシルピペラジンが好ましい。
【0037】以下に、一般式(1)及び(2)で表され
るアゾ化合物の具体例を挙げるが、本発明は以下の具体
例に限定されるものではない。また、以下の具体例の互
変異性体も本発明に含まれる。
【0038】
【化11】
【0039】
【化12】
【0040】
【化13】
【0041】
【化14】
【0042】
【化15】
【0043】
【化16】
【0044】
【化17】
【0045】一般式(2)で表されるアゾ化合物は、下
記一般式(3)で表される化合物と、下記一般式(4)
で表されるピリミジンジオン誘導体とを反応させること
により製造することができる。
【0046】
【化18】
【0047】一般式(3)の内、R8〜R10はそれぞれ
独立にアルキル基又はアリール基を表す。R9及びR10
は窒素原子とともに環を形成してもよい。Xは、酸アニ
オンを表す。
【0048】ここで、R8〜R10は、一般式(2)のR8
〜R10と同様であり、好ましい総炭素数及び具体例も同
様である。また、R9及びR10が窒素原子とともに環を
形成する場合も、一般式(2)の場合と同様である。X
で表される酸アニオンは、たとえば、総炭素数1〜9の
ポリフルオロアルキルカルボン酸、総炭素数1〜9のポ
リフルオロアルキルスルホン酸、四フッ化ホウ素、テト
ラフェニルホウ素、ヘキサフルオロリン酸、芳香族カル
ボン酸又は芳香族スルホン酸が好ましい。
【0049】一般式(3)で表される化合物としては、
下記の化合物が挙げられるが、本発明はこれらの具体例
に限定されるものではない。
【0050】
【化19】
【0051】
【化20】
【0052】
【化21】
【0053】
【化22】
【0054】
【化23】
【0055】一般式(4)で表されるピリミジンジオン
誘導体の構造は以下のとおりである。
【0056】
【化24】
【0057】一般式(4)の内、R1はアルキル基、ア
リール基又はアシル基を表す。R2はアルキル基又はア
リール基を表す。Lは、一般式(3)で表される化合物
と反応する際に離脱可能な基を表わす。
【0058】ここで、一般式(4)のR1及びR2は、一
般式(1)のR1及びR2と同様であり、好ましい総炭素
数及び具体例も同様である。
【0059】Lで表される離脱可能な基(以下におい
て、離脱基と称する。)としては、水素原子、ハロゲン
原子、芳香族アゾ基、酸素・窒素・硫黄もしくは炭素原
子を介してカップリング位を結合するアルキル基、アリ
ール基もしくは複素環基、アルキルもしくはアリールス
ルホニル基、アリールスルフィニル基、アルキル・アリ
ール若しくは複素環カルボニル基又は窒素原子でカップ
リング部位と結合する複素環基であり、具体的には、例
えば、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、アシルオキシ基、アルキルもしくは、アリ
ールスルホニルオキシ基、アシルアミノ基、アルキルも
しくはアリールスルホンアミド基、アルコキシカルボニ
ルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アル
キル・アリールもしくはヘテロ環チオ基、カルバモイル
アミノ基、アリールスルフィニル基、アリールスルホニ
ル基、5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環基、イミド
基、アリールアゾ基などがあり、これらの離脱基にふく
まれるアルキル基、もしくは複素環基は、アルコキシ
基、アリールオキシ基、ハロゲン原子、アルコキシカル
ボニル基、アルキルカルボニルオキシ基等の置換基で更
に置換されていてもよい。
【0060】前記離脱基は、さらに詳しくは水素原子、
ハロゲン原子(フッ素、臭素、塩素、沃素)、アルコキ
シ基(例えば、エトキシ、ドデシルオキシ、メトキシエ
チルカルバモイルメトキシ、カルボキシプロピルオキ
シ、メチルスルホニルエトキシ、エトキシカルボニルメ
トキシ)、アリールオキシ基(例えば、4−メチルフェ
ノキシ、4−クロロフェノキシ、4−メトキシフェノキ
シ、4−カルボキシフェノキシ、3−エトキシカルボキ
シフェノキシ、3−アセチルアミノフェノキシ、2−カ
ルボキシフェノキシ)、アシルオキシ基(例えば、アセ
トキシ、テトラデカノイルオキシ、ベンゾイルオキ
シ)、アルキルもしくはアリールスルホニルオキシ基
(例えば、メタンスルホニルオキシ、トルエンスルホニ
ルオキシ)、アシルアミノ基(例えば、ジクロルアセチ
ルアミノ、ヘプタフルオロブチリルアミノ)、アルキル
もしくはアリールスルホンアミド基(例えば、メタンス
ルホンアミド、トリフルオロメタンスルホンアミノ、p
−トルエンスルホニルアミノ)、アルコキシカルボニル
オキシ基(例えば、エトキシカルボニルオキシ、ベンジ
ルオキシカルボニルオキシ)、アルキル・アリールもし
くはヘテロ環チオ基。(例えば、エチルチオ、2−カル
ボキシエチルチオ、ドデシルチオ、1−カルボキシドデ
シルチオ、フェニルチオ、2−ブトキシ−t−オクチル
フェニルチオ、テトラゾリルチオ)、アリールスルホニ
ル基(例えば、2−ブトキシ−t−オクチルフェニルス
ルホニル)、アリールスルフィニル基(例えば、2−ブ
トキシ−t−オクチルフェニルスルフィニル)、ガルバ
モイルアミノ基(例えば、N−メチルカルバモイルアミ
ノ、N−フェニルカルバモイルアミノ)、5員もしくは
6員の含窒素ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、ピラ
ゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、1,2−ジヒド
ロ−2−オキソ−1−ピリジル)、イミド基(例えば、
スクシンイミド、ヒダントイニル)、アリールアゾ基
(例えば、フェニルアゾ、4−メトキシフェニルアゾ)
等である。これらの基はさらに置換されてもよい。
【0061】一般式(4)で表されるピリミジンジオン
誘導体としては、下記の化合物が挙げられるが、本発明
はこれらの具体例に限定されるものではない。
【0062】
【化25】
【0063】
【化26】
【0064】
【化27】
【0065】本発明の一般式(2)で表される化合物の
製造方法において、具体的には一般式(3)で表される
化合物に対し、一般式(4)で表されるピリミジンジオ
ン誘導体を、収率、経済性等の点から0.7〜1.5の
モル比、好ましくは0.9〜1.2のモル比で用いるこ
とが好ましい。また、一般式(4)で表される化合物を
有機溶媒に溶解し、この溶液を撹拌しているところに一
般式(3)で表される化合物を添加することが望まし
い。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、酢酸
エチル、N,N−ジメチルホルミアミド、アセトニトリ
ル、テトラヒドロフラン、クロロホルム等が好適に使用
され、前記攪拌時間は、1分〜1日が好ましく、より好
ましくは5分〜1時間である。反応温度は、−20〜4
0℃の範囲が好ましく、より好ましくは−5〜30℃の
範囲である。
【0066】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明するが、
本発明は以下の実施例により限定されるものではない。 [実施例1] 具体例C−1の化合物の合成 具体例B−10の化合物3.38gのクロロホルム50
ml溶液にトリエチルアミン0.56gを加え、室温で
攪拌しているところに具体例A−3の化合物3.45g
を添加した。30分間攪拌した後、減圧濃縮した。色素
をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、具体例
C−1の化合物を5.5g(収率90%)得た。化合物
C−1のλmaxはクロロホルム/メタノール1:1
(体積比)混合溶媒中で、533nmであった。1 H−NMRの測定結果を以下に示す。 δH(CDCl3):16.5(1H)、7.9(1
H)、7.0(2H)、6.9(2H)、6.8(2
H)、6.2(1H)、6.0(1H)、4.6(1
H)、4.3(4H)、4.1(2H)、3.7(2
H)、3.0(4H)、2.9(4H)、2.2〜0.
6(84H)
【0067】[実施例2]具体例C−2の化合物のλma
xはクロロホルム/メタノール1:1(体積比)混合溶
媒中で、533nmであった。
【0068】[実施例3]具体例C−3の化合物のλma
xはクロロホルム/メタノール1:1(体積比)混合溶
媒中で、534nmであった。
【0069】次に、本発明の新規なアゾ化合物を含有す
る色素塗布膜を形成し、その耐光性を測定した。 [実施例4] <乳化液の調製>酢酸エチル1.51g、具体例C−1
の化合物0.15g、トリクレジルホスフェート1.2
9g、パイオニンA−41C(竹本油脂社製)0.47
gを溶解しX液を得た。次に石灰処理ゼラチンの15%
水溶液7.7g、水10.5gを40℃で均一に溶解し
た後、X液を添加し、ホモジナイザーを用いて40℃に
おいて回転数10000rpmで10分間乳化分散し
た。得られた乳化物を40℃で2分間撹拌して酢酸エチ
ルを除去し、水を添加して色素乳化液Pを得た。
【0070】<保護層用塗布液の調製>5質量%イタコ
ン酸変性ポリビニルアルコール(KL−318、クラレ
製)水溶液61gに20.5%質量%ステアリン酸亜鉛
分散液(ハイドリンF115、中京油脂社製)を2g添
加し、C1225O(CH2CH2O)nH(エマルゲン1
09P、花王社製)8g、および小麦粉澱粉(KF−
4、籠島澱粉社製)0.5gを添加し均一に撹拌し、Y
液を得た。別途、イオン交換した20質量%カオグロス
(白石工業社製)水溶液12.5g、ポイズ532A
(花王社製)0.06g、ハイドリンZ−7(中京油脂
社製)1.87g、10質量%ポリビニルアルコ−ル
(PVA105 クラレ社製)1.25gおよび2質量
%ドデシルスルホン酸ナトリウム水溶液0.39gを混
合し、ダイノミルにて微分散を行ないZ液を得た。Y液
80gにZ液4.4gを加えて30分以上撹拌した後、
Wetmaster500(東邦化学 社製)2.8g
を添加し、さらに30分以上撹拌して目的とする保護層
塗布液Qを得た。
【0071】<塗布>上質紙にポリエチレンをラミネー
トした印画紙用支持体上にワイヤーバーで色素乳化液
P、保護層塗布液Qの順に塗布し、50℃で乾燥し目的
の色素塗布膜を作成した。
【0072】<耐光性試験>画像サンプルにアトラス
C.I 65ウェザーメーターを用いてキセノン光(8
5000lux)を10日間照射し、キセノン照射後の
画像濃度を反射濃度計X−Rite 310TRにて測
定した。その結果から色素残存率を算出した。照射前の
反射濃度が1.0、1.5の二点で評価し、いずれの濃
度でも色素残存率が85%以上の場合を○、60%〜8
5%を△、60%より小さい場合を×とした。評価結果
を表1に示す。
【0073】[実施例5]実施例4の<乳化液の調製>に
おいてX液の調製時にトリフェニルグアニジンの5.0
gを追加した以外は実施例4と同様にして色素塗布膜を
調整し、耐光性試験を行った。評価結果を表1に示す。
【0074】[比較例1]実施例4における、具体例C−
1の化合物の代わりに、下記化合物を使用した以外は実
施例4と同様にして色素塗布膜を調整し、耐光性試験を
行った。評価結果を表1に示す。
【0075】
【化28】
【0076】耐光性試験結果を表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】表1から明らかなように、実施例の化合物
は、比較例の化合物と比較して耐光性に優れることがわ
かる。
【0079】
【発明の効果】以上のように、本発明のアゾ化合物は、
耐光性に優れている。また、本発明のアゾ化合物の製造
方法によれば、耐光性に優れるアゾ化合物を容易に合成
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有岡 大輔 静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真 フイルム株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるアゾ化合物
    及びその互変異性体。 【化1】 (一般式(1)の内、R1はアルキル基、アリール基又
    はアシル基を表す。R2はアルキル基又はアリール基を
    表す。R3〜R7はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原
    子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリール
    オキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基又はアミノ
    基を表す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(2)で表されることを特徴
    とする請求項1に記載のアゾ化合物及びその互変異性
    体。 【化2】 (一般式(2)の内、R1はアルキル基、アリール基又
    はアシル基を表す。R2はアルキル基又はアリール基を
    表す。R8〜R10はそれぞれ独立にアルキル基又はアリ
    ール基を表す。R9及びR10は窒素原子とともに環を形
    成してもよい。)
  3. 【請求項3】 下記一般式(3)で表される化合物と、
    下記一般式(4)で表されるピリミジンジオン誘導体
    と、を反応させることを特徴とする、前記一般式(2)
    で表されるアゾ化合物の製造方法。 【化3】 (一般式(3)の内、R8〜R10はそれぞれ独立にアル
    キル基又はアリール基を表す。R9及びR10は窒素原子
    とともに環を形成してもよい。Xは、酸アニオンを表
    す。) 【化4】 (一般式(4)の内、R1はアルキル基、アリール基又
    はアシル基を表す。R2はアルキル基又はアリール基を
    表す。Lは、一般式(3)で表される化合物と反応する
    際に離脱可能な基を表わす。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US7662804B2 (en) 2004-05-28 2010-02-16 Smithkline Beecham Corp. Thrombopoietin activity modulating compounds and methods

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7314887B2 (en) 2004-10-25 2008-01-01 Ligand Pharmaceuticals, Inc. Thrombopoietin activity modulating compounds and methods
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