JP2003335833A - ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

ウレタン樹脂組成物

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JP2003335833A JP2002144795A JP2002144795A JP2003335833A JP 2003335833 A JP2003335833 A JP 2003335833A JP 2002144795 A JP2002144795 A JP 2002144795A JP 2002144795 A JP2002144795 A JP 2002144795A JP 2003335833 A JP2003335833 A JP 2003335833A
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Toshiki Noda
敏樹 野田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐候性及び耐汚染性を有する硬化物を
与えることができ、しかも硬化速度の速いウレタン樹脂
組成物を提供すること。 【解決手段】 脂肪族又は脂環式ポリイソシアネートと
ポリオールとを反応させて得られた脂肪族又は脂環式ウ
レタンプレポリマーと、脂肪族又は脂環式ポリイソシア
ネートを用いて合成されたウレタンポリオキサゾリジン
とを含み、前記脂肪族又は脂環式ウレタンプレポリマー
の下記式(1)で表される分岐点密度が、0.05〜
1.00であることを特徴とするウレタン樹脂組成物。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はウレタン樹脂組成物
に関し、特に屋外用の塗料やシーリング材等として好適
なウレタン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ウレタン樹脂組成物は、機械的強度や基
材への密着性等に優れるため、従来より、塗料やシーリ
ング材等として、広く利用されている。ウレタン樹脂組
成物は、通常、芳香族ポリイソシアネートから得られた
芳香族ウレタンプレポリマーを含んでいる。しかし、芳
香族ポリイソシアネートは太陽光に暴露されると徐々に
光酸化を受けるため、このようなウレタン樹脂組成物か
ら得られる硬化物は、太陽光によって黄変したり、劣化
を起こす等、耐候性に劣るものである。従って、従来の
該ウレタン樹脂組成物を、例えば、屋外用塗料として建
造物の外壁に使用した場合、得られた塗膜は耐候性に劣
るものとなる。
【0003】そこで、耐候性に優れた硬化物を与えるべ
く、芳香族ポリイソシアネートの代わりに脂肪族又は脂
環式ポリイソシアネートを使用して得られたウレタンプ
レポリマーを含むウレタン樹脂組成物が提案され、特開
平11−50005号公報には、脂肪族又は脂環式ポリ
イソシアネートとポリオールとを反応させて得られる脂
肪族又は脂環式ウレタンプレポリマーとポリアルジミン
とを含むウレタン樹脂組成物が開示されている。該ウレ
タン樹脂組成物は、芳香族ウレタンプレポリマーを含ま
ないため、該ウレタン樹脂組成物から得られる硬化物
は、耐候性に優れたものである。従って、前記ウレタン
樹脂組成物は、黄変等から硬化物を保護するために従来
必要とされていたアクリル樹脂等の耐候性の上塗り塗料
を必要としない屋外用の塗料あるいはシーリング材等と
して使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
ポリウレタン樹脂組成物から得られた硬化物は、耐候性
には優れるものの、耐汚染性に劣り、また組成物の硬化
速度は遅いという問題を有している。ポリウレタン樹脂
組成物を屋外用の塗料やシーリング材として使用する場
合、得られた硬化物が耐汚染性に劣るものであれば、例
え耐候性に優れていても、硬化物を汚染から保護するた
めに上塗り塗料を必要とすることになる。また、組成物
の硬化速度が遅いと施工時間がかかるという問題もあ
る。従って、屋外で使用されるウレタン樹脂組成物とし
て、優れた耐候性及び耐汚染性を有する硬化物を与える
ことができ、かつ硬化速度が速いウレタン樹脂組成物が
要望されている。
【0005】そこで本発明は、上記要望に鑑み、優れた
耐候性及び耐汚染性を有する硬化物を与えることがで
き、しかも硬化速度の速いウレタン樹脂組成物を提供す
ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためになされたものであり、本発明にかかるウレ
タン樹脂組成物は、(a)脂肪族又は脂環式ポリイソシ
アネートとポリオールとを反応させて得られた脂肪族又
は脂環式ウレタンプレポリマーと、(b)脂肪族又は脂
環式ポリイソシアネートを用いて合成されたウレタンポ
リオキサゾリジンとを含み、前記脂肪族又は脂環式ウレ
タンプレポリマーの下記式(1)で表される分岐点密度
が、0.05〜1.00であることを特徴とする。
【0007】
【数2】
【0008】(式中、Mn1は脂肪族又は脂環式ポリイ
ソシアネートの数平均分子量、W1は脂肪族又は脂環式
ポリイソシアネートの重量部、F1は脂肪族又は脂環式
ポリイソシアネートの平均官能基数、Mn2はポリオー
ルの数平均分子量、W2はポリオールの重量部、F2は
ポリオールの平均官能基数を表す。)
【0009】脂肪族又は脂環式ウレタンプレポリマーの
枝別れの度合いを表す指標である分岐点密度を0.05
以上にすることによって、該脂肪族又は脂環式ウレタン
プレポリマーから、緻密な網目構造をもつ、硬い硬化物
を得ることができるので、硬化物の耐汚染性を改良する
ことができ、かつ1.00以下にすることによって、硬
化物の網目構造が緻密になりすぎることによって起こる
可塑剤のブリードを防ぎ、硬化物の表面のタック(表面
のべとつき)を小さくすることができるので、硬化物の
耐汚染性を改良することができる。
【0010】また、ウレタンポリオキサゾリジン中のオ
キサゾリジン環が空気中の水分により加水分解され、ア
ミンポリオールが生成され、該アミンポリオールが、ウ
レタンプレポリマー中のイソシアネート基と反応するこ
とにより、硬化物が得られる。このとき生成する前記ア
ミンポリオール中のアミノ基は、イソシアネート基との
反応性に富んでいるため、ウレタンプレポリマー中のイ
ソシアネート基と素早く反応することができ、従ってウ
レタン樹脂組成物の硬化速度を速くすることができ、例
えば、施工時間の短縮による工費の削減が可能となる。
【0011】また、本発明においては、前記ウレタンポ
リオキサゾリジンが水分により開環した時に発生するア
ミノ基と、前記脂肪族又は脂環式ウレタンプレポリマー
のイソシアネート基とのモル比が0.5/1〜1/1で
あるウレタン樹脂組成物が好ましい。
【0012】前記アミノ基と前記イソシアネート基のモ
ル比が0.5/1〜1/1の範囲であれば、イソシアネ
ート基との反応性に富むアミノ基の数がイソシアネート
基の数の半数以上を占め、かつイソシアネート基と反応
する活性水素(アミノ基、水酸基)の数がイソシアネー
ト基の数以上あるので、ウレタン樹脂組成物の硬化速度
を速くすることができるとともに、得られる硬化物の硬
さも硬くなる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において使用される脂肪族
又は脂環式ウレタンプレポリマーにおいては、下記式
(1)
【0014】
【数3】
【0015】で表される分岐点密度が、0.05〜1.
00、好ましくは0.2〜0.8である。該分岐点密度
が0.05未満であると、脂肪族又は脂環式ウレタンプ
レポリマー中の架橋点の数が少なすぎるため、得られる
硬化物は軟らかくなり、硬化物の硬度が不充分で、耐汚
染性が劣る。一方、前記分岐点密度が1.00を超える
と、脂肪族又は脂環式ウレタンプレポリマー中の架橋点
の数が多すぎるため、得られる硬化物の網目構造が緻密
になりすぎ、可塑剤がブリードする結果、硬化物の表面
のタックが大きくなり、汚染物が硬化物表面にくっつ
き、耐汚染性が劣る。また、得られた硬化物は低温時に
もろくなる。前記分岐点密度が0.2〜0.8のウレタ
ンプレポリマーを使用すると、得られた硬化物の硬度は
固いが、表面のタックは小さいため、特に耐汚染性が向
上する。
【0016】前記式(1)中、F1は脂肪族又は脂環式
ポリイソシアネート中の平均官能基数を表し、2以上、
好ましくは2〜3である。またF2はポリオール中の平
均官能基数を表し、2以上、好ましくは2〜3である。
なお式(1)中、脂肪族又は脂環式ポリイソシアネート
の平均官能基数F1は、下記の式(2)で計算される。
【0017】
【数4】
【0018】また、数平均分子量Mn1は、下記の式
(3)で計算される。
【0019】
【数5】
【0020】なお、前記式(2)、(3)中の各記号は
表1に示す通りである。
【0021】
【表1】
【0022】同様に、ポリオールの平均官能基数F2
は、下記の式(4)で計算される。
【0023】
【数6】
【0024】また、数平均分子量Mn1は、下記の式
(5)で計算される。
【0025】
【数7】
【0026】なお、前記式(4)、(5)中の各記号は
表2に示す通りである。
【0027】
【表2】
【0028】上記分子量Mn1(n)、Mn2(n)及
び官能基数F1(n)、F2(n)はその化合物の理論
値を用いる。式(2)〜(5)中のnは1以上の整数を
表す。
【0029】本発明において使用される脂肪族又は脂環
式ウレタンプレポリマー中のイソシアネ−ト基の含有率
は4〜10重量%が好ましい。イソシアネート基の含有
率がこの範囲であれば、硬い硬化物を得ることができ
る。
【0030】該脂肪族又は脂環式ウレタンプレポリマー
を製造するために使用される脂肪族又は脂環式ポリイソ
シアネートとしては、例えば、ジシクロヘキシルメタン
−4,4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、2,5(2,6)−ビス(ジイソシアナト)ビ
シクロ[2.2.2]ヘプタン(ノルボルナンジイソシ
アネート)、ヘキサメチレンジイソシアネート、水素化
キシリレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシル
ジイソシアネート、1−メチル−2,4−ジイソシアナ
ト−シクロヘキサン、2,4,4−トリメチル−1,6
−ジイソシアネト−ヘキサン等のジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネートのヌレート体、ビュレッ
ト体等のトリイソシアネート等が挙げられる。これらは
単独あるいは混合物として使用される。
【0031】本発明において使用される脂肪族又は脂環
式ウレタンプレポリマーを製造するために使用されるポ
リオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のジオー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、モノ、ジ、トリエタノールアミン、ジグリ
セリン、ソルビトール、ショ糖などの3価以上のポリオ
ール、これらのポリオール、エチレンジアミン、エタノ
ールアミン等の脂肪族アミン或いは、アルカノールアミ
ンにプロピレンオキサイド、エチレンオキサイド又はブ
チレンオキサイドを付加重合して得られたポリエーテル
ポリオール、ポリテトラメチレンエーテルポリオール、
ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリ
オール、ポリエチレンアジペートなどのポリエステルポ
リオール、ポリブタジエンポリオール、ポリエーテルポ
リオール、又はポリエステルポリオールにビニルモノマ
ーがグラフトしているポリマーポリオール、一分子中に
1個以上の活性水素を有するエチレン性不飽和単量体を
共重合して得られる化合物等が挙げられる。これらは単
独又は混合物として使用される。
【0032】本発明において使用される脂肪族又は脂環
式ポリイソシアネートは、式(1)で表される分岐点密
度が0.05〜1.00となるように、脂肪族又は脂環
式ポリイソシアネートのイソシアネート基とポリオール
の水酸基の数を調整し、混合後、加熱し反応させて得
る。
【0033】本発明において使用されるウレタンポリオ
キサゾリジンは、前記脂肪族又は脂環式ポリイソシアネ
ートとN−ヒドロキシアルキル−オキサゾリジン(アル
コール)との反応によって得られる。N−ヒドロキシア
ルキル−オキサゾリジンは、ホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、プロピルアルデヒド、n−ブチルアルデヒ
ド、イソブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアル
デヒドと、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン
等のジヒドロキシアルキルアミン等のポリヒドロキシア
ミンとの縮合反応等によって得られる。
【0034】N−ヒドロキシアルキル−オキサゾリジン
中の水酸基/脂肪族又は脂環式ポリイソシアネート中の
イソシアネート基(モル比)は、1/1〜1/1.2で
反応させるのが好ましい。
【0035】本発明のウレタン樹脂組成物中の脂肪族又
は脂環式ウレタンプレポリマーとウレタンポリオキサゾ
リジンとの配合割合は、ウレタンポリオキサゾリジンが
水により開環した時に発生するアミノ基とウレタンプレ
ポリマーのイソシアネート基とのモル比が0.5/1〜
1/1となる範囲に設定するのが好ましい。この範囲で
あれば特に耐候性、耐汚染性が良好な硬化物が得られ、
組成物の硬化速度も速い。なお、上記アミノ基とイソシ
アネート基とのモル比は、ウレタンポリオキサゾリジン
のオキサゾリジン環が完全に加水分解されたと仮定し
て、ウレタンポリオキサゾリジン、ポリイソシアネート
及びポリオールの仕込量から計算される。即ち、ポリイ
ソシアネートとポリオールが完全に反応したと仮定した
場合のウレタンプレポリマーに残存するイソシアネート
基とオキサゾリジン環とのモル比から計算される。
【0036】本発明のウレタン樹脂組成物は、必要に応
じて、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、無機充填
材、触媒、溶剤、減粘剤、可塑剤、顔料、着色剤、増量
剤、難燃剤、チキソトロピック性付与剤、界面活性剤、
ウレタンチップ、ゴムチップ等を加えてもよい。
【0037】本発明のウレタン樹脂組成物は、屋外用塗
料として、コンクリート、石、タイル、レンガ、ガラ
ス、木、プラスチック、金属等で造られた建造物や屋外
にある構造物等の外壁等に、こて、ローラー等で塗布し
たり、スプレー等で吹き付けたりして使用される。ま
た、屋外用のシーリング材、防水材、舗装材等としても
使用される。
【0038】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明をより
詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。まず、以下に実施例、比較例で行った
試験方法を記載する。
【0039】硬度 硬度計としてTYPE A(高分子計器株式会社製)を
使用し、Shore硬度Aを測定した。
【0040】光沢 太佑機材(株)製のGross meterを使用し
て、得られた試験用塗膜の任意の3点を選んで測定を行
い、その平均を測定値とした。
【0041】耐汚染性(1) カーボンブラックMA−7(三菱化成社製)とイオン交
換水とを5/95(重量比)で混合し、ビーズミルで分
散させ、分散液を得た。該分散液を後記する試験用塗膜
に塗布し、60℃1時間乾燥し、10μmの塗膜を得
た。流水下で分散液から得られた塗膜を布で擦りおと
し、残った試験用塗膜のL値を以下のようにして測定し
た。 (L値の測定)色彩色差計 CR200(ミノルタ
(株)製)を使用して、得られた試験用塗膜の任意の3
点を選んで測定を行い、その平均を測定値とした。
【0042】耐汚染性(2) 試験用塗膜の外観を肉眼で観察し、可塑剤のブリードの
有無を確認した。 ○:可塑剤のブリードは観察されなかった。 ×:可塑剤のブリードが観察された。
【0043】外観 後記する促進暴露後の塗膜を目視による塗膜上のクラッ
クの有無と、接触によるチョーキングの有無を確認し
た。チョーキングは、指で試験用塗膜を擦って、指に白
い粉が付着するか否かで判定した。
【0044】硬化速度 100ccのポリカップにウレタン樹脂組成物を30g
入れ、20℃、湿度60%の環境下、24時間養生し、
硬化している部分を取り出し、高分子計器(株)製の膜
圧測定器を使用して厚みを測定した。
【0045】実施例1 反応器に、表1に示すように、ポリプロピレングリコー
ル(数平均分子量:1000、平均官能基数:3)と、
イソホロンジイソシアネート(IPDI)(分子量:2
23.3、官能基数:2)とを、NCO/OHが当量比
2/1となるように、ポリプロピレングリコールを5
9.79重量部、IPDIを40.21重量部充填し、
ジブチルチンジラウレートを50ppm添加して、混合
物を窒素気流下95℃1時間反応させて、分岐点密度が
0.6の脂環式ウレタンプレポリマーを得た。また、別
の反応器に2−(2−プロピル−1,3−オキサゾリジ
ン−3−イル)−エタノールとイソホロンジイソシアネ
ートとをモル比で2:1となるように充填し、混合物を
100℃6時間反応させてウレタンポリオキサゾリジン
であるビスオキサゾリジンを得た。
【0046】得られた脂環式ウレタンプレポリマーとビ
スオキサゾリジンとを、ビスオキサゾリジンが水分によ
って開環した時に発生するアミノ基と脂環式ウレタンプ
レポリマー中のイソシアネート基がモル比で1:1(N
H:NCO)となるように混合し、サイアノックス17
90、チヌビン327、サノールLS765をそれぞれ
組成物中1重量%となるように添加し、ウレタン樹脂組
成物を得た。
【0047】得られたウレタン樹脂組成物に、乾燥した
炭酸カルシウムと、ジイソノニルフタレート(DIN
P)と、トナー(グレー色顔料:DINP=60/4
0)とを、樹脂成分100重量部に対して、それぞれ、
100重量部、20重量部、20重量部配合して、密閉
下で混練してウレタン樹脂組成物を得た。得られたウレ
タン樹脂組成物の硬化速度(mm)を測定した。
【0048】得られたウレタン樹脂組成物を、離型紙上
に厚み2mmになるように塗布し、23℃、湿度60%
で168時間養生し、試験用塗膜を作成した。
【0049】得られた塗膜の硬度(初期硬度)、光沢
(初期光沢)、耐汚染性(1)、(2)を測定した。結
果を表5に示す。
【0050】試験用塗膜について、サンシャインウエザ
オメーター(スガ試験機株式会社製造)を使用して、1
000時間の促進暴露を、JIS A1415の5(試
験法)に従って行った。促進暴露後の塗膜の硬度、光沢
を測定し、外観変化を観察した。結果を表5に示す。
【0051】実施例2〜4及び比較例1〜4 脂肪族又は脂環式ウレタンプレポリマーの分岐点密度、
脂肪族又は脂環式ウレタンプレポリマーの製造に使用し
た脂肪族又は脂環式イソシアネート、ウレタンポリオキ
サゾリジンの製造に使用した脂肪族又は脂環式イソシア
ネート、及びウレタンポリオキサゾリジン又はアルジミ
ンが水分によって開環した時に発生するアミノ基と脂肪
族ウレタンプリポリマーのイソシアネート基とのモル比
を表3又は表4に示すように変更し、比較例1〜3にお
いては、サイアノックス1790、チヌビン327及び
サノールLS765をそれぞれ0.05重量%使用した
以外は、実施例1と同様にしてウレタン樹脂組成物を得
た。
【0052】得られたウレタン樹脂組成物から実施例1
と同様にして試験用塗膜を得た。得られたウレタン樹脂
組成物の硬化速度、塗膜の硬度(初期硬度、促進暴露
後)、光沢(初期光沢、促進暴露後)、耐汚染性
(1)、(2)及び促進暴露後の塗膜の外観を実施例1
と同様にして測定した。結果を表5に示す。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
【表5】
【0056】表5から明らかなように、実施例1〜4で
得られた塗膜は、促進暴露後の硬度、光沢及び外観も優
れ、かつ耐汚染性にも優れ、さらにウレタン樹脂組成物
の硬化速度も速かった。一方、比較例1(芳香族イソシ
アネートを使用して得たウレタンプレポリマー及びウレ
タンポリオキサゾリジンを使用)で得られた塗膜には、
促進暴露後にクラックが生じチョーキングが見られ、光
沢が失われた。比較例2(分岐点密度が0.04のウレ
タンプレポリマーの使用)で得られた塗膜は、硬度が低
く耐汚染性(1)に劣り、ウレタン樹脂組成物の硬化速
度も遅かった。比較例3(ジアルジミンを使用)で得ら
れたウレタン樹脂組成物は、硬化速度が遅く、硬度も低
く耐汚染性(1)に劣り、促進暴露後、塗膜の光沢が失
われた。比較例4(分岐点密度が1.00以上のウレタ
ンプレポリマーを使用)で得られた塗膜は、可塑剤(D
INP)のブリードが激しく、耐汚染性(2)に劣って
いた。
【0057】
【発明の効果】本発明のウレタン樹脂組成物は、優れた
耐候性及び耐汚染性を有する硬化物を与えることがで
き、しかも硬化速度が速いという効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H017 AA04 AB04 AC05 AC19 AD05 AD06 AE03 4J034 CA04 CA05 CA13 CB03 CC03 CE04 DA01 DB04 DB07 DC50 DF01 DF02 DF12 DF16 DF20 DG03 DG04 DG23 DQ02 HA01 HA07 HC03 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC71 HC73 JA42 QB12 QC05 RA07 RA08 4J038 DG051 DG061 DG271 NA03 NA05 PB05 PB12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)脂肪族又は脂環式ポリイソシアネ
    ートとポリオールとを反応させて得られた脂肪族又は脂
    環式ウレタンプレポリマーと、(b)脂肪族又は脂環式
    ポリイソシアネートを用いて合成されたウレタンポリオ
    キサゾリジンとを含み、 前記脂肪族又は脂環式ウレタンプレポリマーの下記式
    (1)で表される分岐点密度が、0.05〜1.00で
    あることを特徴とするウレタン樹脂組成物。 【数1】 (式中、Mn1は脂肪族又は脂環式ポリイソシアネート
    の数平均分子量、W1は脂肪族又は脂環式ポリイソシア
    ネートの重量部、F1は脂肪族又は脂環式ポリイソシア
    ネートの平均官能基数、Mn2はポリオールの数平均分
    子量、W2はポリオールの重量部、F2はポリオールの
    平均官能基数を表す。)
  2. 【請求項2】 前記ウレタンポリオキサゾリジンが水分
    により開環した時に発生するアミノ基と、前記脂肪族又
    は脂環式ウレタンプレポリマーのイソシアネート基との
    モル比が0.5/1〜1/1である請求項1記載のウレ
    タン樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005281604A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd ウレタン樹脂組成物

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JP2005281604A (ja) * 2004-03-30 2005-10-13 Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd ウレタン樹脂組成物

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