JP2003335811A - オレフィン重合用固体触媒粒子およびその製造方法 - Google Patents

オレフィン重合用固体触媒粒子およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 単分散に近い粒度分布を有するオレフィン重
合用固体触媒粒子およびその製造方法を提供し、その結
果得られるポリオレフィン粒子を改善する。 【解決手段】 少なくともマグネシウムアルコキシド
類、チタンアルコキシド類からなる溶液と塩素化有機ア
ルミニウム類を用い、径1mm以下の微細流路を流動反
応場としてオレフィン重合用固体触媒粒子を製造するこ
とにより、レーザー解析式粒度分布測定装置によって測
定された粒度分布の標準偏差(σ)の値が0.05以下
であるオレフィン重合用固体触媒粒子を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン重合用
固体触媒粒子およびその製造方法に関する。さらに詳し
くは、従来公知のオレフィン重合用固体触媒に比べ均一
な粒度分布を有することから、優れた粉体特性を有する
ポリオレフィンの生産が可能となるオレフィン重合用固
体触媒粒子、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン重合用固体触媒において、種
々の遷移金属を含む固体触媒と有機金属化合物を用いる
例が知られている。これらの固体触媒をスラリー重合法
や気相重合法で用いる場合、その粉体性状は触媒の反応
器への導入や得られるポリオレフィンの粒子形状に対し
て非常に大きな影響を与える。
【0003】固体触媒粒子の形状をコントロールするた
め、例えば、特公昭62−58367号公報に示される
ようにケイ素化合物を触媒原料に加えたり、特開平4−
309505号公報に示されるように触媒を予め少量の
オレフィンで予備重合する方法が報告されている。
【0004】また、触媒製造のプロセスの改良により、
その粒子形状を改良する方法が特開平5−112号公報
などに報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これまでの方
法では固体触媒粒子析出の制御が十分ではなく、微粉や
粗大粒子の触媒粒子の生成は免れないものであった。そ
の結果、得られるポリオレフィンの粒子も不均一なもの
となり、微粉や粗大な粒子が発生し、製造上ならびに製
品の品質上種々の問題を生じている。
【0006】本発明の目的は、単分散に近い粒度分布を
有するオレフィン重合用固体触媒粒子およびその製造方
法を提供し、その結果得られるポリオレフィン粒子を改
善することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に検討を行った結果、単分散に近いオレフィン重合用固
体触媒粒子を用いることにより優れた粉体特性を有する
ポリオレフィン粒子が製造できることを見出し、本発明
に至った。
【0008】すなわち本発明は、オレフィン重合用固体
触媒であって、レーザー解析式粒度分布測定装置によっ
て測定された粒度分布の標準偏差(σ)の値が0.05
以下であるオレフィン重合用固体触媒粒子およびオレフ
ィン重合用固体触媒粒子の製造において、径1mm以下
の微細流路を流動反応場として用いて上記オレフィン重
合用固体触媒粒子を製造する方法、ならびに、少なくと
もマグネシウムアルコキシド類、チタンアルコキシド類
からなる溶液と塩素化有機アルミニウム類を用い、径1
mm以下の微細流路を流動反応場として用いることを特
徴とするオレフィン重合用固体触媒粒子の製造方法に関
する。
【0009】本発明におけるオレフィン重合用固体触媒
は、レーザー解析式粒度分布測定装置によって測定され
た粒度分布の標準偏差(σ)の値が0.05以下である
オレフィン重合用固体触媒粒子であり、ここで標準偏差
(σ)はレーザー解析式粒度分布測定装置で求めた結果
を対数確率紙にプロットし、近似した直線より公知の方
法で幾何標準偏差を求め、その常用対数で表したものを
用いた。
【0010】本発明におけるオレフィン重合用固体触媒
粒子はσが0.05以下の粒度分布を有しており、その
平均粒径は特に限定はないが、通常は0.01μm〜1
mmの範囲である。さらに好ましくは固体触媒粒子の移
送、重合反応系への導入、得られるポリオレフィン粉体
の取り扱いの観点から0.1μm〜1mmの範囲のもの
である。
【0011】本発明におけるオレフィン重合用固体触媒
粒子はσが0.05以下と単分散に近い粒度分布を有し
ていることから、従来オレフィン重合用固体触媒では課
題であった種々の問題を解決することが可能となる。例
えば0.1mm〜1mm程度の平均粒径を有する固体触
媒粒子からは、オレフィンの重合において平均粒径1m
m〜5mmの範囲で任意の単分散の非常に流動性のよい
ポリオレフィン粒子を得ることができる。その結果、従
来ポリオレフィン粒子の粒度分布をそろえる目的で実施
してきたペレタイズ等の操作を省略することができる。
また、平均粒径1μm〜100μm程度の固体触媒粒子
は現行のほとんどのオレフィン重合プロセスでそのまま
利用でき、微粉粒子、粗大粒子の発生による配管へのつ
まり、滞留などプロセス上の種々の問題を改善できる。
さらに、平均粒径0.1μm〜1μmの微細な単分散の
固体触媒粒子を任意の成形体に塗布し、オレフィンの重
合を実施することで均質なポリオレフィンの薄膜を成形
体表面に形成することができる等の効果が期待できる。
【0012】本発明のオレフィン重合用固体触媒粒子の
製造方法としては、本発明のオレフィン重合用固体触媒
粒子を製造することができればいかなる方法でもよく、
その中でも特に生産効率よくオレフィン重合用固体触媒
粒子を製造することが可能であることから、径1mm以
下の微細な流路等から形成される反応場で製造すること
が好ましい。以下に本発明の製造方法を具体的に説明す
る。
【0013】本発明で例示される微細流路を用いた反応
場は、詳しくは各試薬類の容器、各試薬の導入部、微細
流路からなる反応場、オレフィン重合用固体触媒粒子・
廃液の回収部からなる。これらは通常、窒素、ヘリウ
ム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で実施される。
【0014】具体的な一例として、図1記載の装置を用
いて製造方法を示す。
【0015】まずマグネシウムとチタン元素を含む均一
溶液をシリンジ1に、塩素化有機アルミニウムをシリン
ジ2に、さらに生成したオレフィン重合用固体触媒の洗
浄用に無水ヘキサンをシリンジ8にとる。シリンジ1、
2からの試薬は流量の微量コントロールが可能なポンプ
を用いて、反応場であるプレートに細管(キャニュラ
ー)を用いて導入される。また、洗浄用ヘキサンはシリ
ンジポンプにより洗浄部位へ試薬同様キャニュラーを用
いて導入される。反応場であるプレートは幅3cm、長
さ10cmのガラスプレートを成形したものである。試
薬導入のための小穴を2箇所、洗浄液の導入のための小
穴を1個所設けたカバーと同じ大きさのY字型の混合部
位4、溝の径0.2mm、深さ0.2mm、長さ60m
mの流路を持つ反応管6、洗浄部位7、排出口9、触媒
回収口10をもつプレートを熱融着して作成されたもの
を用いた。反応、洗浄を反応場で実施した後、触媒粒子
を含む溶液は触媒回収口からキャニュラーで接続された
タンク11へ、反応残渣は排出口9を通じて廃液として
除去される。この反応は光学顕微鏡により反応場を観測
しながら、ポンプ3および4を粒子の生成が順調に進む
ようコントロールしながら実施する。
【0016】各試薬類の容器に特に限定はないが、通常
タンク状、シリンダー状のものが用いられる。また試薬
類の均質性を確保するために、攪拌・振とうを実施する
ことが好ましい。
【0017】各試薬の導入装置に特に限定はないが、例
えば重力を利用するもの、ポンプ等での圧入あるいは排
出口からの吸引が挙げられる。試薬類の導入をポンプに
よる圧入あるいは吸引で実施する場合、このポンプは任
意の流量で定量的に送液・吸引できるものであればいず
れでもよく、好ましくは微細流路に0.1μL/分〜5
00μL/分の流速で送液が任意にコントロールできる
ものが挙げられる。
【0018】微細流路からなる反応場は、1mm以下の
細管の組み合わせ、あるいは硬質基板上に機械加工によ
り彫られた溝にふたをする形で形成される。より実質的
には後者の形態が適当である。この硬質基板上に微細流
路を形成したものとしては、例えば(A)試薬の導入
口、(B)合流部、(C)反応漕、(D)排出口から形
成される。
【0019】(A)試薬の導入口から各試薬が反応場へ
導入され、試薬の種類・数に応じて1個から複数個作成
される。
【0020】(B)合流部は各試薬が接触する場所であ
り、合流部の形状に特に制約はないが、通常Y字または
T字の形状である。これ以外に目的に応じてさまざまな
形状を有することができ、また複数個の合流部を微細流
路内に設けることもできる。
【0021】(C)反応漕は径が1mm以下で、反応に
応じた任意の長さ(流路長)を有する微細流路からな
る。微細流路の径は必要に応じて選ばれるが、好ましく
は200μm以下の径であり、この範囲では特に反応液
の温度や流速の制御が容易となり、より制御された条件
で順調な流体の流れが得られる。径は一つの微細流路の
中で同一でも異なっていてもよく、流路長は1cm〜1
000cm、好ましくは1cm〜100cmで、目的に
応じて流路面は平滑なものから微細な凹凸を有するもの
が用いられる。
【0022】(D)排出口では固体触媒粒子の回収、残
留試薬の回収を行う。通常、この排出口はそれぞれ固体
触媒粒子の回収タンクと残留試薬の回収タンクに細管
(キャニュラー)を用いて連結されている。
【0023】本発明で用いられる微細流路は、シリコ
ン、ガラス、石英、セラミック、各種プラスチックス、
各種金属を材料として制作され、単独で、あるいは複数
を集積・並列化して実施することもできる。微細流路そ
のものの作成は、例えばレーザー加工、イオンエッチン
グ加工等の手段によって形成することができる。反応場
の大きさについては特に制限はなく、その形状も目的に
応じて作成することができる。
【0024】本発明のオレフィン重合用固体触媒粒子を
製造するのに用いられる試薬としては、本発明のオレフ
ィン重合用固体触媒粒子を製造可能なものであれば如何
なる試薬、原料を用いてもよく、その中でも効率よく本
発明のオレフィン重合用固体触媒粒子を製造できること
から溶液状あるいはスラリー状の試薬を用いることが好
ましい。また原料としては、反応後、オレフィンへの重
合能を有する固体触媒粒子が得られる組み合わせであれ
ば特に限定はないが、特に高い活性を有するオレフィン
重合用固体触媒粒子が得られることから、少なくともマ
グネシウムアルコキシド類、チタンアルコキシド類から
なる溶液と塩素化有機アルミニウム類を用いることが好
ましい。またさらに必要に応じ、他の試薬あるいは原料
を用いてもよい。
【0025】本発明で用いられる試薬としては特に限定
はないが、例えば以下に示すものが挙げられる。
【0026】マグネシウムを含む化合物として、金属マ
グネシウム、ハロゲン化マグネシウム、ハロゲン化マグ
ネシウムエーテル錯体、マグネシウムアルコキシド類、
有機マグネシウム類、ハロゲン化有機マグネシウム類、
マグネシウムカルボキシレート類、マグネシウムヒドロ
アルコキシド類、マグネシウムと他の金属(例えば、L
i、Ca、Na、Al、Ti、Zr、Hf)との錯体類
が挙げられる。好ましくは溶媒に良好に溶解し、均質な
溶液状となるマグネシウムアルコキシド類、有機マグネ
シウム類、マグネシウムと他の金属との錯体類が挙げら
れる。より具体的には、塩化マグネシウムテトラヒドロ
フラン錯体、マグネシウムジブトキシド、マグネシウム
ジプロポキシド、マグネシウムジエトキシド、マグネシ
ウムジメトキシド、ジブチルマグネシウム、ブチルエチ
ルマグネシウム、ブチルマグネシウムクロライド、ジシ
クロペンタジエニルマグネシウム、マグネシウムチタン
酸ブチルエステル錯体、塩化マグネシウムトリエチルア
ルミン酸錯体等が挙げられる。
【0027】チタンを含む化合物としては、チタンアル
コキシド類、ハロゲン化チタン類、ハロゲン化チタンア
ルコキシド類、有機チタン類、チタノセン類、チタンカ
ルボキシレート類、チタンと他の金属(例えば、Li、
Na、Al、Zr、Hf、V、Cr、Mo、Fe)との
錯体類が挙げられる。より具体的にはチタンテトラブト
キシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラメトキ
シド、塩化チタン、塩化チタントリブトキシド、塩化チ
タンジブトキシド、テトラベンジルチタン、二塩化ジシ
クロペンタジエニルチタン、三塩化モノシクロペンタジ
エニルチタン等が挙げられる。
【0028】塩素を含有する化合物としては、塩素など
のハロゲン類、炭化水素の塩素化物、塩化ケイ素類、塩
化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化チタン、塩化
ジルコニウム、塩化ハフニウムなどの無機塩化物、上記
無機塩のエーテル錯体類および無機塩のカルボキシレー
ト類、塩素化有機シラン類、塩素化有機マグネシウム
類、塩素化有機アルミニウム類を挙げることができる。
好ましくは溶媒に良好に溶解・分散し、均質な溶液状あ
るいはスラリー状となる炭化水素の塩素化物、塩化ケイ
素、塩素化有機シラン類、塩素化有機マグネシウム類、
塩素化有機アルミニウム類を挙げることができる。具体
的にはジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、四
塩化ケイ素、ジクロロジメチルシラン、ブチルマグネシ
ウムクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、ジ
エチルアルミニウムクロライド、ブチルアルミニウムジ
クロライド、ジブチルアルミニウムクロライド、四塩化
チタン等を挙げることができる。
【0029】上記以外に、固体触媒の触媒性能をコント
ロールするために、種々の試薬・原料を用いることがで
きる。
【0030】例えば分子量分布をコントロールする目的
で、Zr、Hf、Vからなる化合物、具体的にはジルコ
ニウムテトラブトキシド、四塩化ジルコニウム、ハフニ
ウムテトラブトキシド、四塩化ハフニウム、三塩化バナ
ジウム、五塩化バナジウム、オキソ三塩化バナジウム等
を挙げることができる。また、得られるポリオレフィン
の立体規則性、分子量分布等をコントロールする目的
で、公知の種々の電子供与体、例えば、アルコール類、
ジエーテル化合物、エステル化合物、ジエン類、Si化
合物等を挙げることができる。
【0031】本発明で用いられる溶媒としては、工業的
に入手できるものであればいずれでもよい。例えば、
水、脂肪族炭化水素化合物、芳香族炭化水素化合物、ハ
ロゲン化炭化水素化合物、アルコール類、酢酸エステル
類、二酸化炭素、シラン化合物類が挙げられる。より具
体的には、水、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、ジフルオロメタ
ン、テトラフルオロエタン等の各種フロンガス、ジクロ
ロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロ
ロメタン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブ
タノール、2−エチル−1−ヘキサノール、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、二酸化炭素、テトラメトキシシラン、
テトラエトキシシラン、ポリメチルシロキサン、ポリメ
チルヒドロシロキサン等を挙げることができる。これら
は1種類あるいは2種以上を用いることができる。
【0032】上記試薬類・溶媒類は任意に組み合わせて
使用することができ、具体的には以下に示すような組み
合わせを例示することができるが、これらに限定される
ものではない。 マグネシウムアルコキシド類、チタンアルコキシド類
からなる溶液と塩素化有機アルミニウム類の溶液、 マグネシウムアルコキシド類、チタンアルコキシド類
からなる溶液とシラン化合物類、塩素化有機アルミニウ
ム類の溶液、 マグネシウムとチタンの錯アルコキシド類の溶液と塩
素化有機アルミニウム類の溶液、 マグネシウムとチタンの錯アルコキシド類の溶液と、
シラン化合物類、塩素化有機アルミニウム類の溶液、 有機塩素化マグネシウム類の溶液と塩化チタン、塩化
ケイ素類、 有機マグネシウム類の溶液と塩化チタンと塩化ケイ素
類、 塩化マグネシウムのスラリー液と塩素化チタンアルコ
キシド類、塩化ケイ素類。
【0033】本発明の各試薬の反応比率・反応順序およ
び溶液としたときの濃度等に特に制約はないが、通常顕
微鏡観測などで経時的に反応を観測し、所望の粒子が得
られる微細流路の径・流速・反応比率・反応温度にて反
応を行う。反応温度は特に限定されないが、通常−50
℃〜300℃、好ましくは0℃〜200℃で実施され
る。反応時間においても特に限定されないが、反応器の
微細流路内での滞留時間として、通常0.001秒〜1
時間、好ましくは0.01秒〜20分で実施される。微
細流路で得られた固体触媒粒子は残存する未反応物およ
び副生成物を除去することなく、または抽出・ろ過・傾
斜法にて精製して用いることができる。また、この固体
触媒粒子は、そのままスラリー重合法や気相重合法によ
るオレフィンの重合に直接用いることができるが、場合
によっては溶媒から分離してもよく、さらには常圧ある
いは減圧下で加熱して溶媒を除去し、乾燥した状態で用
いてもよい。
【0034】さらに、本発明で得られたオレフィン重合
用固体触媒は、通常チーグラー触媒で実施される後処
理、すなわち四塩化チタンでの洗浄・熟成、電子供与体
の含浸等の操作を行い、触媒活性やポリオレフィンの立
体規則性の制御を実施することもできる。
【0035】本発明において得られる固体触媒粒子は、
通常有機アルミニウム化合物類または塩素化有機アルミ
ニウム類と組み合わせて用いられる。この有機アルミニ
ウム化合物類および塩素化有機アルミニウム類は工業的
にオレフィン重合用に用いられるものであればいずれで
もよく、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニ
ウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアル
ミニウム、トリオクチルアルミニウム、メチルアルミノ
オキサン、エチルアルミニウムクロライド、ジエチルア
ルミニウムクロライド等を挙げることができる。
【0036】本発明の固体触媒粒子によるオレフィンの
重合は、いわゆるチーグラー触媒の一般的な反応条件で
行うことができる。すなわち、連続式あるいはバッチ式
で、20℃〜250℃の温度で重合を行うことができ
る。重合圧力は0.1MPa〜200MPaの範囲を用
いることができる。
【0037】本発明の固体触媒粒子を用いて重合するこ
とができるオレフィンとしては、いわゆるチーグラー触
媒を用いて一般的に重合できるものならいずれでもよ
く、具体的にはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン
などが挙げられる。上記オレフィンは単独もしくは2種
以上の混合物、あるいはブタジエン、イソプレン、1,
5−ヘキサジエンなどのジエン類との混合物を使用し、
重合することもできる。
【0038】本発明において、生成重合体の分子量は公
知の手段、すなわち適当量の水素を系内に存在させるな
どの方法により調整することができる。
【0039】
【実施例】以下に本発明を実施例により示すが、本発明
はこれらの実施例によってなんら限定されるものではな
い。固体触媒粒子の粒径分布の広狭は、レーザー解析式
粒度分布測定装置によって測定した結果を対数確率紙に
プロットし、近似した直線より公知の方法で幾何標準偏
差を求め、その常用対数(以下、σという)で表わし
た。また、平均粒径は前記の近似曲線の重量積算値50
%に対応する粒径を読み取った。重合体粒子の粒径の広
狭は、重合体粒子を篩によって分級した結果を対数確率
紙にプロットした直線より公知の方法で幾何標準偏差を
求め、その常用対数(以下、σという)で表わした。ま
た、平均粒径は前記の近似曲線の重量積算値50%に対
応する粒径を読み取った値である。
【0040】実施例1 触媒の調製 窒素雰囲気下、500mLの3口フラスコに金属マグネ
シウム2.4g(0.1mol)とチタンテトラブトキ
シド1.7g(0.05mol)を加え、80℃に加熱
した。そこへヨウ素0.005gを溶解したブタノール
15.1g(0.2mol)を加え、発生する水素を窒
素ガスで除去しながら90℃で2時間、140℃で2時
間撹拌して均一なMg−Tiのアルコラートの複合体を
得た。この複合体にヘキサンを加え、200mLに希釈
したTi−Mg溶液(濃度0.005molMg原子/
mL)を得た。
【0041】この反応溶液1を図1中のシリンジ1に、
イソブチルアルミニウムジクロライドのヘキサン溶液
(0.1molAl原子/L)をシリンジ2に、ヘキサ
ンをシリンジ8にとった。反応はすべて窒素雰囲気下で
行い、ガラスプレート上に作成された試薬の導入部位
3,4、混合部位5、反応管6、洗浄部位7、廃液の排
出部位9および触媒回収部位10からなる反応プレート
中で実施した。ガラスプレートの作成は幅3cm、長さ
10cmのガラスプレートに機械加工によりY字型の混
合部、径0.2mm、流路長60mmの反応漕、洗浄部
位、回収部位、排出部位を掘削した後、同一のサイズの
ガラスプレートに試薬の導入口となる小穴を有するカバ
ーを重ねあわせ、熱融着することで作成した。試薬の導
入、洗浄液(無水ヘキサン)の導入は精密に制御された
シリンジポンプを用い、キャニュラーでシリンジと反応
プレートとを接続して実施した。
【0042】ガラスプレートの温度をホットプレートで
45℃に固定し、シリンジ1、シリンジ2、シリンジ8
から反応溶液1、イソブチルアルミニウムジクロライ
ド、ヘキサンの各試薬の導入を開始した。試薬の導入は
Al原子/Mg原子の比が3.0mol/molとなる
ようコントロールした。
【0043】顕微鏡を用い、混合部位5および反応管6
で球状の粒子が生成するよう溶液の供給量をコントロー
ルしながら連続的に1時間送液して反応を行った。反応
管6で生成した褐色の粒子と反応液は、洗浄部位7でシ
リンジ8から送液されるヘキサンで希釈され、固体成分
を含む溶液はタンク11へ、固体成分を含まない残りの
溶液部分は排出口9から系外へ排除した。
【0044】反応により褐色のオレフィン重合用固体触
媒粒子を15mg得ることができた。顕微鏡観察と粒度
測定の結果、直径0.01mmの球形の触媒が標準偏差
(σ)=0.04と著しく良好な粒度分布で得られるこ
とがわかった。再現性の確認のため、上記実験を10回
繰り返し実施したが、いずれも直径0.01mm、標準
偏差(σ)=0.04の触媒が得られた。
【0045】エチレンの重合 2Lのオートクレーブにて、上記触媒10mg、助触媒
としてトリイソブチルアルミニウム40mg、重合溶媒
としてヘキサン1.2Lの存在下、80℃で1時間、エ
チレン分圧0.6MPa、水素分圧0.4MPaに保
ち、重合を実施した。
【0046】その結果、114gのポリエチレンが得ら
れた。平均粒径は0.12mmで、その標準偏差(σ)
は0.04と非常に良好であった。
【0047】比較例1 触媒の調製 窒素雰囲気下、1Lの3口フラスコに金属マグネシウム
2.4g(0.1mol)とチタンテトラブトキシド
1.7g(0.05mol)を加え、80℃に加熱し
た。そこへヨウ素0.005gを溶解したブタノール1
5.1g(0.2mol)を加え、発生する水素を窒素
ガスで除去しながら90℃で2時間、140℃で2時間
撹拌して均一なMg−Tiのアルコラートの複合体を得
た。この複合体をヘキサンに加え、200mLに希釈し
た反応溶液1(濃度0.05molMg原子/L)を得
た。
【0048】この反応溶液1に、イソブチルアルミニウ
ムジクロライド46.5g(0.3mol)を46.5
gの無水ヘキサンに希釈したものを45℃で2時間かけ
て反応させた。
【0049】その結果、褐色のオレフィン重合用固体触
媒粒子20.1gを得た。顕微鏡観測と粒度測定の結
果、平均粒径0.02mmの不揃いな楕円形の触媒が標
準偏差(σ)=0.65で得られた。再現性の確認のた
め、再度同様の実験を行ったが2回目の実験では平均粒
径0.03mmで標準偏差(σ)=0.57の触媒が得
られ、良好な再現性は得られなかった。
【0050】エチレンの重合 比較例1の触媒を用いた以外は実施例1と同様の方法で
重合を行った。
【0051】その結果、105gのポリエチレンが得ら
れた。平均粒径は0.27mm、標準偏差(σ)=0.
78と非常に不揃いの微粉と粗大な粒子を含むポリエチ
レンが得られた。
【0052】実施例2 触媒の調製 窒素雰囲気下、2000mLの3口フラスコに金属マグ
ネシウム12g(0.5mol)とチタンテトラブトキ
シド168g(0.5mol)を加え、80℃に加熱し
た。そこへヨウ素0.6gを溶解した2−エチル−1−
ヘキサノール334.3g(2.6mol)を加え、発
生する水素を窒素ガスで除去しながら90℃で2時間、
140℃で2時間撹拌して均一なMg−Tiのアルコラ
ートの反応溶液2を得た。
【0053】この反応溶液2を図1中のシリンジ1に、
イソブチルアルミニウムジクロライドのヘキサン溶液
(0.1molAl原子/L)をシリンジ2に、ヘキサ
ンをシリンジ8にとり、試薬の導入をAl原子/Mg原
子の比が2.0mol/molとなるようコントロール
する以外は実施例1と同様に固体粒子を調製した。
【0054】ここで得られた固体粒子をヘキサン洗浄
し、別容器で調製した安息香酸エチル(12mmol)
と四塩化チタン5mLをジクロロエタン5mLに希釈し
た溶液で再度洗浄し、さらに別容器で調製した四塩化チ
タン5mLをジクロロメタン5mLに希釈した溶液で一
回洗浄した。その結果、褐色のオレフィン重合用固体触
媒粒子を0.5g得ることができた。顕微鏡観察と粒度
測定の結果、直径0.01mmの球形の触媒が標準偏差
(σ)=0.04と著しく良好な粒度分布で得られるこ
とがわかった。再現性の確認のため、上記実験を10回
繰り返し実施したが、いずれも直径0.01mm、標準
偏差(σ)=0.04の触媒が得られた。
【0055】プロピレンの重合2Lのオートクレーブに
て、上記触媒5mg、助触媒としてトリエチルアルミニ
ウム143mg、安息香酸エチル0.3mmolの存在
下、65℃で1.5時間、500gのプロピレン、水素
分圧0.02MPaに保ち、重合を実施した。
【0056】その結果、212gのポリプロピレンが得
られた。平均粒径は0.30mmで、その標準偏差
(σ)は0.04と非常に良好であった。
【0057】
【発明の効果】本発明の固体触媒粒子は、粒度分布が非
常に均質であり、反応器への移送・搬送・導入が著しく
改良され、スラリー重合法や気相重合法に用いた場合、
得られるポリオレフィンの粒子形状が著しく良好とな
る。
【0058】また、本発明の微細流路を流動反応場とし
て固体触媒粒子を調製することにより、固体触媒粒子の
形状のコントロールが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の固体触媒粒子を調製する反応装置の
概念図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J128 AA01 AB01 AC05 AC06 AC07 AC10 AD05 BA02A BA02B BB02A BB02B BC06A BC15B BC16A BC17A BC18A BC18B BC32A BC33A CA08A CA15A CB11A CB35A CB36A EB01 EB02 EB04 EB05 EB07 EB08 EB10 EB11 EB13 EB14 FA01 FA04 GA26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィン重合用固体触媒であって、レー
    ザー解析式粒度分布測定装置によって測定された粒度分
    布の標準偏差(σ)の値が0.05以下であるオレフィ
    ン重合用固体触媒粒子。
  2. 【請求項2】オレフィン重合用固体触媒粒子の製造にお
    いて、径1mm以下の微細流路を流動反応場として用
    い、請求項1に記載のオレフィン重合用固体触媒粒子を
    製造する方法。
  3. 【請求項3】少なくともマグネシウムアルコキシド類、
    チタンアルコキシド類からなる溶液と塩素化有機アルミ
    ニウム類を用い、請求項2に記載の径1mm以下の微細
    流路を流動反応場として用いることを特徴とするオレフ
    ィン重合用固体触媒粒子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012072229A (ja) * 2010-09-28 2012-04-12 Japan Polyethylene Corp チーグラー・ナッタ触媒の改質方法および改質されたチーグラー・ナッタ触媒、並びにそれを用いたオレフィンの重合方法および得られたオレフィン系重合体
CN112495451A (zh) * 2020-11-24 2021-03-16 大连理工大学 一种利用激光加工技术制造固体催化剂的方法

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