JP2003335262A - 車両のピラー構造 - Google Patents

車両のピラー構造

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JP2003335262A JP2002144463A JP2002144463A JP2003335262A JP 2003335262 A JP2003335262 A JP 2003335262A JP 2002144463 A JP2002144463 A JP 2002144463A JP 2002144463 A JP2002144463 A JP 2002144463A JP 2003335262 A JP2003335262 A JP 2003335262A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機能部品を収納するスペースを確保できると共
に、このスペースを設けても補強の必要がなく且つ重量
増大がない車両のピラー構造を提供すること。 【解決手段】ピラーインナ15とレインフォース16の
前後方向の中間部には上下方向に延び且つ互いに接近す
る方向に膨出する第1,第2の膨出突部18,26を形
成することにより、第1,第2の膨出突部18,26内
に車室側及び車室外側に開口する第1,第2の縦溝1
9,27がそれぞれ形成されている。しかも、前記第
1,第2の膨出突部18,26の先端の互いに対向する
第1,第2の端壁部18c,26a同士が接合されてい
る。これにより、ピラーインナ15とレインフォース1
6の前側と後側に上下に延びる第1の空間28と第2の
空間29がそれぞれ形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車体側部のルー
フサイドレールとサイドシルを結合するための車両のピ
ラー構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両のセンターピラー構造として
は、例えば図8に示したようなものが知られている(特
開2001−151151号公報参照)。
【0003】このセンターピラー構造では、車室内側へ
開口する開口部1aを設けた第1部分1と、車室外側に
開口する開口部2a及び開口部2a内に配設したリブ2
bを設けた第部分2と、第1部分1と第2部分2とを連
結する切替えし部3を備えている。
【0004】この第1の部分1の開口部1aは、シート
ベルトアンカブラケット等の機能部品を配設可能とする
為に設けられている。また、第2の部分2の開口部2a
及びリブ2bは、側面衝突荷重が作用した際に、所望の
変形モードで変形させやすくする為に設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
なセンターピラー構造を備える車両では、第2の部分2
の開口部2a内にリブ2bを設けているので、リトラク
タ等の従来センターピラーの下部内に配設される部品を
配設できないものであった。しかも、この車両では、リ
トラクタをセンターピラー内ではなくその側方等に配設
する必要があるため、車両レイアウト上、乗員スペース
が少なくなるものであった。
【0006】更に、従来のように、リトラクタ等をセン
ターピラー内部に配設する様にするため、センターピラ
ーに穴をあけることも考えられる。この場合、センター
ピラーの穴を開けた部分の断面計数が極端に低下するた
め、側面衝突等大荷重が加わったときの強度を確保する
ために、板厚を厚くする等の補強が必要になる。しか
し、この様に板厚を厚くすると、重量が増大するという
問題があった。
【0007】そこで、この発明は、機能部品を収納する
スペースを確保できると共に、このスペースを設けても
補強の必要がなく且つ重量増大がない車両のピラー構造
を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1の発明の車両のピラー構造は、上下に延び
る板状のピラーインナと、前記ピラーインナに沿って上
下に延び且つ前記ピラーインナの外側に配設されたレイ
ンフォースを備えている。しかも、前記ピラーインナ及
びレインフォースの前縁部同士及び後縁部同士が互いに
接合されている。また、前記ピラーインナと前記レイン
フォースの前後方向の中間部には上下方向に延び且つ互
いに接近する方向に膨出する第1,第2の膨出突部を形
成することにより、前記第1,第2の膨出突部内に車室
側及び車室外側に開口する第1,第2の縦溝がそれぞれ
形成されている。しかも、前記第1,第2の膨出突部の
先端の互いに対向する第1,第2の端壁部同士が接合さ
れている。これにより、前記ピラーインナと前記レイン
フォースの前側と後側に上下に延びる第1の空間と第2
の空間がそれぞれ形成されている。
【0009】
【発明の効果】この構成によれば、ピラーインナの第1
の端壁部とレインフォースの第2の端壁部との接合部が
第1,第2の空間の車幅方向中間部に配置されているの
で、側面衝突荷重がレインフォースに入力されて、レイ
ンフォース及びピラーインナに曲げ変形が生じても、第
1,第2の端壁部同士の接合部がレインフォースとピラ
ーインナによる構造部の曲げ中心に近づくことになる。
【0010】これにより、ピラーインナとレインフォー
スの板厚を厚くしたり、ピラーインナやレインフォース
の補強をしたりする等の追加をしなくても、ピラーイン
ナの第1の端壁部とレインフォースの第2の端壁部との
接合部の変形量を減少させることが可能となる。このた
め、接合部の剥離を防止して、レインフォースに入力さ
れる荷重を端壁部の接合部を介してピラーインナに効率
よく伝達できる。
【0011】また、車室側に開口する第1の縦溝の下部
側の前後方向の幅を大きくすることで、この第1の縦溝
の下部内にシートベルトのリトラクタ等の機能部品を配
設することができる。
【0012】更に、車室側に開口する第1の縦溝の上部
側の前後方向の幅を大きくすることで、この第1の縦溝
の上部内にシートベルトアンカ等の機能部品を配設する
ことができる。
【0013】この様に第1の縦溝内にリトラクタやシー
トベルトアンカ等の機能部品を収納させることで、リト
ラクタやシートベルトアンカ等の機能部品を配置するス
ペースを別途確保する必要がなくなるので、車両レイア
ウト上、車室内の乗員スペースを確保できる。
【0014】また、リトラクタやシートベルトアンカ等
の機能部品を第1,第2の端壁部に取り付けることで、
シートベルトからリトラクタやシートベルトアンカに入
力される力をレインフォースに伝達できるので、リトラ
クタやシートベルトアンカ等の取付部の板厚を強度補強
のために厚くしたり、この部分の補強をしたりする必要
がない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。 [構成]図1において、10は自動車の車体、11は車体
10のルーフサイドレール、12は車体10のサイドシ
ルである。このルーフサイドレール11の前後方向中央
部にはセンターピラー13の上端部が溶接固定され、サ
イドシル12の前後方向中央部間にはセンタピラー13
の下端部が溶接固定されている。14は車体10の車室
である。
【0016】このセンターピラー13は、図2に示した
ように上下に延びる板状のピラーインナ15と、ピラー
インナ15に沿って上下に延び且つピラーインナ15の
外側に配設されたレインフォース16と、レインフォー
ス16の外側に配設されたアウターピラー17を備えて
いる。このピラーインナ15,レインフォース16及び
アウターピラー17は、それぞれ前後方向の幅(寸法)
が下方に向かうに従って徐々に大きくなるように形成さ
れている。
【0017】上述のピラーインナ15の前後方向の中央
部には、レインフォース16側に膨出し且つ上下端部近
傍まで延びる第1の膨出突部18がピラーインナ側膨出
突部として形成されている。この第1の膨出突部18の
下部には、図2に示したように前後に分岐する分岐膨出
突部(第1の膨出突部18の一部)18a,18bが設
けられている。尚、図2,図4,図5において18cは
第1の膨出突部18の先端の第1の端壁部、図2,図6
において18c1,18c2は分岐膨出突部18a,1
8bの先端の分岐端壁部(第1の段壁部18cの一部)
である。
【0018】この第1の膨出突部18内には、図3〜図
6に示したように、上下に延び且つ車室14側に開口す
る第1の縦溝(第1の凹部)19が形成されている。
【0019】そして、この分岐膨出突部18a,18b
間には、図2に示したように貫通孔20が形成されてい
る(図6参照)。しかも、ピラーインナ15の前縁部及
び後縁部には、図4〜図6に示したようにフランジ15
a,15bが設けられている。
【0020】ここで、センターピラー13のうち上下方
向の略中央部より僅かに下部の位置から上端までの範囲
を上側部分21、センターピラー13の上側ピラー部1
8より下方の範囲を下側部分22として、次にレインフ
ォース16の構造を説明する。
【0021】このレインフォース16は、上下方向及び
車幅方向に延びる前壁23及び後壁24と、前壁23の
上側部分21の範囲に設けられたフランジ23aと、後
壁24の上側部分21の範囲に設けられたフランジ24
aを有する。このフランジ23a,24aは、ピラーイ
ンナ15のフランジ15aの前縁部及びフランジ15b
の後縁部にそれぞれ溶接により一体に接合(固定)され
ている。しかも、下側部分22の範囲では、前壁23及
び後壁24のレインフォース16側縁部が図6に示した
ようにレインフォース16に溶接固定されていない。即
ち、前壁23及び後壁24のレインフォース16側縁部
とレインフォース16との間には間隙S1,S2がそれ
ぞれ形成されている。これによりレインフォース16の
前縁部である前壁23の下部及び後縁部である後壁24
の下部が、ピラーインナ15の前縁部であるフランジ1
5aの下部及び後縁部であるフランジ15bの下部に対
して自由端部となって対向している。
【0022】また、レインフォース16は、前壁23及
び後壁24のフランジ23a,24aとは反対側の縁部
を連設している側壁25と、側壁25の前後方向中央部
(中間部)に設けられ且つピラーインナ15側に膨出す
る第2の膨出突部26がレインフォース側膨出突部とし
て形成されている。この様にすることで、第1の膨出突
部18と第2の膨出突部26は互いに接近する方向に膨
出させられている。しかも、第2の膨出突部26は、レ
インフォース16の上下端部近傍まで延設されていると
共に、前後方向の幅(寸法)が下方に向かうに従って徐
々に大きくなるように形成されている。
【0023】この第2の膨出突部26内には、図2〜図
6に示した様に上下に延び且つ車室外側に開口する第2
の縦溝(第2の凹部)27が形成されている。また、こ
の膨出突部26の先端には端壁部26aが形成されてい
る。この端壁部26aは、膨出突部18の端壁部18
c,18c1,18c2と対向していると共に、スポッ
ト溶接等により端壁部18c,18c1,18c2に一
体に接合(固定)されている。
【0024】この様にピラーインナ15とレインフォー
ス16を接合することにより、ピラーインナ15の前側
とレインフォース16の前側との間に上下に延びる第1
の空間28が形成され、ピラーインナ15の後側とレイ
ンフォース16の後側との間に上下に延びる第2の空間
29がそれぞれ形成されている。
【0025】しかも、端壁部26aと端壁部18c,1
8c1,18c2との接合部Aは、第1,第2の空間2
8,29の車幅方向の中央部に対応して配置されてい
る。即ち、端壁部26aと端壁部18c,18c1,1
8c2は、第1,第2の空間28,29の車幅方向の中
心(後述の曲げ中心BC)に対応する位置で溶接接合さ
れている。更に、接合部Aは車両前後方向の中央に位置
し、第1,第2の空間28,29は接合部Aの前後方向
の中心CPを中心として略対称に設けられている。
【0026】また、レインフォース16の下部には図2
及び図6に示したように貫通孔30が形成されている。
この貫通孔30は、ピラーインナ15の貫通孔20に対
応して設けられている。
【0027】アウターピラー17は、前壁23に沿って
延びる前壁31と、後壁24に沿って延びる後壁32
と、側壁25に沿って延び且つ前壁31及び後壁32を
連設している側壁33と、フランジ15a,23aに沿
って延び且つ前壁32に設けられたフランジ31aと、
フランジ15b,24aに沿って延び且つ前壁33に設
けられたフランジ32aを有する。このフランジ31a
はフランジ15a,23aに溶接により接合(固定)さ
れ、フランジ32aはフランジ15b,24aに溶接に
より接合(固定)されている。この様にしてアウターピ
ラー17はレインフォース16をカバーしている。
【0028】更に、ピラーインナ15の第1の縦溝19
上下方向の中間部(図では略中央部)内にシートベルト
の機能部品(シートベルトのスライド支持機能)である
シートベルトアンカ34が配設されている。このシート
ベルトアンカ34は、端壁部18c,26aに図示しな
いボルトで固定されている。また、シートベルトの機能
部品(シートベルトの巻取、繰り出し、急速引き出し時
のロック等の機能)であるリトラクタ35を図6の如く
貫通孔20,30に挿通されている。このリトラクタ3
5は、端壁部18c1,18c2及び26aに図示しな
いボルトで固定されている。 [作用]次に、この様な構成のセンターピラー構造の作用
を説明する。 (1)機能部品の取付 この様な構成においては、図5に示したようにピラーイ
ンナ15の第1の縦溝19上下方向の中間部(図では略
中央部)内にシートベルトの機能部品(シートベルトの
スライド支持機能)であるシートベルトアンカ34を配
設して、このシートベルトアンカ34を端壁部18c,
26aに図示しないボルトで固定する。このシートベル
トアンカ34も第1の縦溝19内に配設されている。
【0029】また、シートベルトの機能部品であるリト
ラクタ35を図6の如く貫通孔20,30に挿通して、
このリトラクタ35を端壁部18c1,18c2及び2
6aに図示しないボルトで固定する。このリトラクタ3
5は、第1,第2の縦溝19,27内に跨って収まる様
になっている。
【0030】この様に機能部品であるシートベルトアン
カ34やリトラクタ35の取付のためのスペースを車室
14内に確保する必要がないので、車両レイアウト上、
広い乗員スペースを確保できる。
【0031】また、リトラクタ35を端壁部18c1,
18c2及び26aに図示しないボルトで固定すること
で、シートベルトから作用する荷重がリトラクタ35を
介してセンターピラー13のレインフォース16に作用
することになる。このため、ピラーインナ15の板厚等
を厚くしたり、ピラーインナ15の補強をしたりするこ
となく、リトラクタ35に入力される荷重をピラーイン
ナ15及びレインフォース16で受けることができる。
このため、リトラクタ35からの荷重を受けるために、
センターピラー13の重量を増加したりするのを抑制で
きる。 (2)センターピラー17の衝撃力吸収作用 上述したように、ピラーインナ15とレインフォース1
6は、車両前後方向および車幅方向の、それぞれの中央
部近傍に接合部である端壁部18c(18c1,18c
2)と26aを対向させて設けて接合させる構造とし
た。
【0032】このことで、図3(b)に示すように、車
両側面より荷重36が入力されると、センターピラー1
3は曲げ変形を起こす際、図4に示したように車室外側
14aでは圧縮変形による圧縮応力を受け、また、車室
内側14bでは引張り応力を受けることになる。この
際、第1,第2の空間28,29の車幅方向の中央、即
ち端壁部18c(18c1,18c2)と26aの接合
部Aが、曲げ中心Bcとなる。
【0033】そのため、曲げ中心Bcに近いほど曲げ変
形の影響を受け難いため、ピラーインナ15とレインフ
ォース16との接合部(端壁部18c,18c1,18
c2と端壁部26aとの接合部A)を本実施例のように
曲げ中心Bcに設けることで、或いはピラーインナ15
とレインフォース16との接合部Aを曲げ中心Bcの近
傍に設けることで、接合部Aの変形量を小さくできる。
【0034】この結果、接合部Aの変形を防止するため
に、ピラーインナ15やレインフォース16の板厚を厚
くしたり、ピラーインナ15やレインフォース16の更
なる補強の追加をしたりする必要がない。このため、セ
ンターピラー13の重量増加を抑制できる。また、衝撃
荷重がレインフォース16に入力されて、レインフォー
ス16が曲げ変形を受けたときでも、曲げ変形による接
合部Aの剥離を防止して、効率よく衝撃荷重によるエネ
ルギーをピラーインナ15に伝達して、ピラーインナ1
5を曲げ変形させ、衝撃荷重によるエネルギーを吸収で
きる。
【0035】更に、第1,第2の膨出突部18,26を
ピラーインナ15,レインフォース16の上下端部付近
まで延設したので、センターピラー13全体で上記エネ
ルギー吸収が可能となる。
【0036】また、レインフォース16の前壁23及び
後壁24のピラーインナ15側縁部の下側部分22の範
囲はピラーインナ15に接合せずに自由端部としている
ので、側面衝突時に衝撃荷重(衝突荷重)がアウターピ
ラー17を介してレインフォース16の下部に入力され
たときに、この自由端部である前壁23及び後壁24の
ピラーインナ15側縁部が下側部分22の範囲において
車両前後方向に変形を起こして、入力される衝撃荷重
(衝撃エネルギー)を吸収し、センターピラー13全体
の変形量を少なくする。
【0037】以上説明したように、本発明の実施の形態
によれば、上下に延びる板状のピラーインナ15と、ピ
ラーインナ15に沿って上下に延び且つピラーインナ1
5の外側に配設されたレインフォース16を備えてい
る。しかも、ピラーインナ15及びレインフォース16
の前縁部同士及び後縁部同士が互いに接合されている。
また、ピラーインナ15とレインフォース16の前後方
向の中間部には上下方向に延び且つ互いに接近する方向
に膨出する第1,第2の膨出突部18,26を形成する
ことにより、第1,第2の膨出突部18,26内に車室
側及び車室外側に開口する第1,第2の縦溝19,27
がそれぞれ形成されている。しかも、前記第1,第2の
膨出突部18,26の先端の互いに対向する第1,第2
の端壁部18c,26a同士が接合されている。これに
より、ピラーインナ15とレインフォース16の前側と
後側に上下に延びる第1の空間28と第2の空間29が
それぞれ形成されている。
【0038】この構成によれば、ピラーインナ15の第
1の端壁部18c(18c1,18c2)とレインフォ
ース16の第2の端壁部26aとの接合部Aが第1,第
2の空間28,29の車幅方向中間部に配置されている
ので、側面衝突荷重がレインフォース16に入力され
て、レインフォース16及びピラーインナ15に曲げ変
形が生じても、第1,第2の端壁部18c(18c1,
18c2),26a同士の接合部Aがレインフォース1
6とピラーインナ15による構造部の曲げ中心に近づく
ことになる。
【0039】これにより、ピラーインナ15とレインフ
ォース16の板厚を厚くしたり、ピラーインナ15やレ
インフォース16の補強をしたりする等の追加をしなく
ても、ピラーインナ15の第1の端壁部18c(18c
1,18c2)とレインフォース16の第2の端壁部2
6aとの接合部Aの変形量を減少させることが可能とな
る。このため、接合部Aの剥離を防止して、レインフォ
ース16に入力される荷重を端壁部の接合部を介してピ
ラーインナ15に効率よく伝達できる。
【0040】また、車室側に開口する第1の縦溝19の
下部側の前後方向の幅を大きくすることで、この第1の
縦溝19の下部内にシートベルトのリトラクタ35等の
機能部品を配設することができる。
【0041】更に、車室側に開口する第1の縦溝19の
上部側の前後方向の幅を大きくすることで、この第1の
縦溝19の上部内にシートベルトアンカ34等の機能部
品を配設することができる。
【0042】この様に第1の縦溝19内にリトラクタ3
5やシートベルトアンカ34等の機能部品を収納させる
ことで、リトラクタ35やシートベルトアンカ34等の
機能部品を配置するスペースを別途確保する必要がなく
なるので、車両レイアウト上、車室内の乗員スペースを
確保できる。
【0043】また、リトラクタ35やシートベルトアン
カ34等の機能部品を第1,第2の端壁部18c(18
c1,18c2),26aに取り付けることで、シート
ベルトからリトラクタ35やシートベルトアンカ34に
入力される力をレインフォースに伝達できるので、リト
ラクタ35やシートベルトアンカ34等の取付部の板厚
を強度補強のために厚くしたり、この部分の補強をした
りする必要がない。
【0044】また、この発明の実施の形態によれば、第
1,第2の端壁部18c(18c1,18c2),26
aの上下方向の中央部より下方の部分に部品配設用の穴
部(貫通孔20,30)が形成されていると共に、レイ
ンフォース16の前縁部の上部及び後縁部の上部がピラ
ーインナ15の前縁部の上部及び後縁部の上部にそれぞ
れ接合され、且つレインフォース16の前縁部の下部及
び後縁部の下部がピラーインナ15の前縁部の下部及び
後縁部の下部に対して自由端部となって対向している。
【0045】この構成によれば、リトラクタ35等の機
能部品が車幅方向に大きい場合でも、この機能部品を穴
部(貫通孔20,30)を利用して断面の第1の縦溝1
9、27に跨って配設できるので、車両レイアウト上、
乗員スペースを更に広く確保可能となる。
【0046】しかも、レインフォース16の前縁部の下
部及び後縁部の下部がピラーインナ15の前縁部の下部
及び後縁部の下部に対して自由端部となって対向してい
るので、側面衝突等の大荷重がレインフォース16の下
部に入力されたときに、この自由端部が車両幅方向に変
形してレインフォース16が断面変形を起こすことによ
り、衝突荷重のエネルギーを吸収するため、センターピ
ラー13全体の変形量を低減することができる。
【0047】さらに、この発明の実施の形態によれば、
第1,第2の端壁部18c(18c1,18c2),2
6aの接合部Aは第1,第2の空間28,29の車幅方
向の略中央部に対応して配置されている。
【0048】この構成によれば、側面衝突等の大荷重が
加わり、センターピラー13が曲げ変形するとき、レイ
ンフォース16とピラーインナ15の接合部、即ち第
1,第2の端壁部18c(18c1,18c2),26
aの接合部Aが曲げ中心に近づくため、接合部Aの第
1,第2の端壁部18c(18c1,18c2),26
a同士が剥離し難くなる。この結果、接合部Aの剥離に
よる力の伝達の低下を抑制する効果、即ちレインフォー
ス16に入力された衝撃荷重(衝突荷重)をピラーイン
ナ15に確実に伝達することができる効果がある。しか
も、これによりセンターピラー13の全体の変形を抑え
る効果がある。(変形例)図7は、この発明の変形例を
示したものである。この図7では、ピラーインナ15と
レインフォース16がアルミ合金等の軽合金の鋳造によ
り形成されている。尚、側壁25は、膨出突部26を設
けることにより、前側壁25aと後側壁25bに分けら
れている。
【0049】しかも、第1,第2の空間28,29の車
幅方向端壁を構成しているピラーインナ15のフランジ
(壁部)15a,15bは、側壁25a,25bに対向
する部分(範囲)15a1,15b1の板厚が厚く形成
されている。また、レインフォース16は、フランジ1
5a,15bの部分15a1,15b1に対向する壁部
25a,25bの板厚が厚く形成されている。これらに
より、センターピラー13が側面衝突等の大荷重を受け
たときに、センターピラー13の断面係数を大きくし
て、センターピラー13の剛性を高くすることができ
る。
【0050】尚、本変形例では、ピラーインナ15及び
レインフォース16の両方をアルミ合金等の軽合金の鋳
造により形成したが、必ずしもこれに限定されるもので
はない。例えば、ピラーインナ15とレインフォース1
6の少なくとも一方をアルミ合金等の軽合金の鋳造によ
り形成するようにしても良い。例えば、ピラーインナ1
5をアルミ合金等の軽合金の鋳造により形成した場合に
は、ピラーインナ15の壁部15c,15dの板厚を厚
く形成して、センターピラー13の断面係数を大きく
し、センターピラー13の剛性を高くすることができ
る。
【0051】また、レインフォース16をアルミ合金等
の軽合金の鋳造により形成した場合には、レインフォー
ス16の壁部25a,25bのの板厚を厚く形成して、
センターピラー13の断面係数を大きくし、センターピ
ラー13の剛性を高くすることができる。
【0052】この様に少なくとも、圧縮応力を受ける車
室外側14aと引張り応力を受ける車室内側14bのう
ち、曲げ中心Bcより内側の壁部15c,15dに肉厚
を厚くして、センターピラー13の断面係数を大きくす
ることにより、センターピラー13の剛性を高くした場
合には、衝撃吸収初期にはレインフォース16を先に変
形させてある程度衝撃を吸収し、残りの衝撃荷重を剛性
をある程度高くしたピラーインナ15により吸収するよ
うにできるので、センターピラー13の変形量を少なく
して、センターピラー13に充分な衝撃吸収機能を持た
せることができる。
【0053】以上説明したように、この発明の実施の形
態によれば、ピラーインナ15とレインフォース16の
少なくとも一方を軽合金で形成したので、即ち、センタ
ーピラー13のうち曲げ中心Bcより離れた壁部15
c,15d又は壁部25a,25bの板厚を厚くするこ
とで、剛性確保と重量増大を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる自動車のセンターピラーを有
する車体の部分概略斜視図である。
【図2】図1のセンターピラーの分解斜視図である。
【図3】(a)は図1のSA−SA線に沿う断面図、
(b)は(a)の作用説明図である。
【図4】図1のSC−SC線に沿う断面図である。
【図5】図1のSF−SF線に沿う断面図である。
【図6】図1のSD−SD線に沿う断面図である。
【図7】図1のSF−SF線に沿う断面の変形例を示す
説明図である。
【図8】従来のセンターピラーの一例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
13・・・センターピラー 14・・・車室 15・・・ピラーインナ 15c,15d・・・壁部 16・・・レインフォース 17・・・アウターピラー 18・・・第1の膨出突部 18c,18c1,18c2・・・第1の端壁部 19・・・第1の縦溝 20,30・・・貫通孔(穴部) 25a,25b・・・壁部 26・・・第2の膨出突部 26a・・・第2の端壁部 27・・・第2の縦溝 28・・・第1の空間 29・・・第2の空間 A・・・接合部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下に延びる板状のピラーインナと、前記
    ピラーインナに沿って上下に延び且つ前記ピラーインナ
    の外側に配設されたレインフォースを備えると共に、前
    記ピラーインナ及びレインフォースの前縁部同士及び後
    縁部同士が互いに接合された車両のピラー構造におい
    て、 前記ピラーインナと前記レインフォースの前後方向の中
    間部には上下方向に延び且つ互いに接近する方向に膨出
    する第1,第2の膨出突部を形成することにより、前記
    第1,第2の膨出突部内に車室側及び車室外側に開口す
    る第1,第2の縦溝がそれぞれ形成されていると共に、
    前記第1,第2の膨出突部の先端の互いに対向する第
    1,第2の端壁部同士を接合することにより、前記ピラ
    ーインナと前記レインフォースの前側と後側に上下に延
    びる第1の空間と第2の空間がそれぞれ形成されている
    ことを特徴とする車両のピラー構造。
  2. 【請求項2】前記第1,第2の端壁部の上下方向の中央
    部より下方の部分に部品配設用の穴部が形成されている
    と共に、前記レインフォースの前縁部の上部及び後縁部
    の上部が前記ピラーインナの前縁部の上部及び後縁部の
    上部にそれぞれ接合され、且つ前記レインフォースの前
    縁部の下部及び後縁部の下部が前記ピラーインナの前縁
    部の下部及び後縁部の下部に対して自由端部となって対
    向していることを特徴とする請求項1に記載の車両のピ
    ラー構造。
  3. 【請求項3】前記第1,第2の端壁部同士の接合部は前
    記第1,第2の空間の車幅方向の略中央部に対応して配
    置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の
    車両のピラー構造。
  4. 【請求項4】前記ピラーインナと前記レインフォースの
    少なくとも一方を軽合金で形成したことを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか一つに記載の車両のピラー構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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