JP2003335184A - ウエザーストリップ - Google Patents

ウエザーストリップ

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JP2003335184A
JP2003335184A JP2002147092A JP2002147092A JP2003335184A JP 2003335184 A JP2003335184 A JP 2003335184A JP 2002147092 A JP2002147092 A JP 2002147092A JP 2002147092 A JP2002147092 A JP 2002147092A JP 2003335184 A JP2003335184 A JP 2003335184A
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lip
hollow
door
vehicle
wall
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Application number
JP2002147092A
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English (en)
Inventor
Toshimitsu Ogawa
年光 小川
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Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
Original Assignee
Kinugawa Rubber Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シール性能の低下を招くことなく、エア抜き
孔を通しての中空リップ内への水や騒音の浸入を確実に
防止する。 【解決手段】 中空リップ23の車外壁28に、各中空
室25,26からエアを排出すべくエア抜き孔29,3
0を形成すると共に、ウエルト部21の車外側挟持壁2
2から延出し車外壁28の外側を回り込んで中空リップ
23の先端部近傍の係合溝33に嵌合するカバーリップ
32を設ける。ウエザーストリップ20のドア下部側に
位置される領域に、車外壁28とカバーリップ32によ
って形成された閉空間を車外側に連通させる開口を設け
る。エア抜き孔29,30の形成された車外壁28の外
側がカバーリップ32によって覆われるため、エア抜き
孔29,30には水や騒音が直接入り込まなくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、車体のド
ア開口部に取り付けられてドアと車体の間を密閉するウ
エザーストリップに関する。
【0002】
【従来の技術】車体のドア開口部に取り付けられるウエ
ザーストリップは、ドアの外周縁部に密接する中空リッ
プにエア抜き孔が設けられ、ドア閉操作時に、中空リッ
プ内のエア圧が急上するの防止するようになっている。
このエア抜き孔は中空リップの車内壁に設けることが望
ましいが、中空リップが複数の中空室に分割された断面
構造の場合には、エア抜き孔を各中空室に対応させて設
ける必要があるために、車内壁のドアとのシール面位置
にエア抜き孔がかかり、シール性能の低下を来してしま
う。
【0003】このため、この種のウエザーストリップに
おいては、従来、図13,14に示すような構造が採用
されている。以下、このウエザーストリップについて簡
単に説明する。
【0004】図面において、1は、車体ドア開口部2の
フランジであり、3は、このフランジ1に挟着固定され
るウエザーストリップのウエルト部である。このウエル
ト部3の車外側挟持壁4には、基部側の第1中空室5と
先端側の第2中空室6を有する中空リップ7が延設さ
れ、その中空リップ7の車内壁8側がドア閉時にドア9
の外周縁部の車内側面に密接するようになっている。そ
して、中空リップ7のドア周域外側方向に臨む車外壁1
0には、各中空室5,6からエアを排出すべくエア抜き
孔11,12が形成されている。
【0005】尚、この関連技術は、例えば特開2001
-260768号公報等に示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図13,14に示した
従来のウエザーストリップの場合、エア抜き孔11,1
2が車外壁10に形成されているため、ドア9との間の
シール性が低下する不具合は無くなるものの、エア抜き
孔11,12が車体ドア開口部2とドア9の周縁部相互
間の隙間dを通して車外側に導通することとなるため、
雨水や洗車水等がエア抜き孔11,12を通して中空室
5,6内に浸入し易くなる。そして、中空室5,6内に
水が一旦浸入すると、その水がドア閉時にエア抜き孔1
1,12から噴出したり、冬期に中空室5,6内で凍結
してドア9の閉操作不良を招き易くなる。
【0007】また、上記従来のウエザーストリップにお
いては、中空リップ7のエア抜き孔11,12が車体ド
ア開口部2とドア9の周縁部相互間の隙間dに直接臨む
ように設けられているため、外部の騒音がその隙間dと
エア抜き孔11,12を通して車内側に伝達され易く、
この点の改良も望まれている。
【0008】そこでこの出願の発明は、シール性能の低
下を招くことなく、エア抜き孔を通しての中空リップ内
への水や騒音の浸入を確実に防止することのできるウエ
ザーストリップを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、この出願の一つの発明は、車体ドア
開口部のフランジに挟着固定されるウエルト部と、その
ウエルト部の車外側挟持壁に連設されて、ドア閉時に、
ドア外周縁部の車内側面に密接する中空リップと、を有
し、前記中空リップが複数の中空室に分割された断面構
造とされると共に、その中空リップのドア周域外側方向
に臨む車外壁に、前記各中空室からエアを排出すべくエ
ア抜き孔が設けられたウエザーストリップにおいて、前
記ウエルト部の車外側挟持壁から延出し中空リップの車
外壁外側を回り込んで同リップの先端部近傍に当接する
カバーリップを設けると共に、長手方向のドア下部側に
位置される領域に、前記中空リップの車外壁と前記カバ
ーリップによって形成された閉空間を車外側に連通させ
る開口を設けるようにした。
【0010】この発明の場合、エア抜き孔の開口する中
空リップの車外壁の外側が基本的にカバーリップによっ
て覆われるため、雨水や洗車水等が車外側からエア抜き
孔に浸入するのを阻止することが可能となる。また、ド
ア閉時の中空リップの変形に伴なう中空室内のエアの給
排は車外壁とカバーリップの間の閉空間と、ドア下部側
領域の開口を通して行われる。さらに、外部の騒音は直
接中空リップのエア抜き孔部分に伝達されるのではな
く、基本的にカバーリップを一枚隔ててエア抜き孔部分
に伝達されるため、騒音の伝達レベルは大幅に低減され
る。また、ドア下部側領域では開口を通して騒音が中空
リップに伝達されるが、その部位は乗員の耳から遠い位
置であるため、実際に乗員が感じる騒音は非常に小さく
なる。さらにまた、カバーリップの先端部はドア開状態
にあっても中空リップの先端部近傍に当接することとな
るため、ドア開状態でカバーリップと中空リップの間に
隙間が見える不具合は生じない。
【0011】前記中空リップの先端部近傍には、カバー
リップの先端部が嵌合される係合溝を設けるようにして
も良い。この場合、カバーリップと中空リップの間が確
実に当接状態に維持されることとなるため、中空リップ
の内側には水や騒音がより入りにくくなる。また、ドア
閉時のドアの浸入方向の相違によって中空リップの変形
が多少変化しても、中空リップの先端部近傍からのカバ
ーリップのはずれを確実に防止することができる。
【0012】さらに、このとき、カバーリップの先端部
と中空リップの係合溝には、互いの嵌合状態を維持する
凹凸係合部を設けることが望ましい。この場合、中空リ
ップの先端部近傍からのカバーリップのはずれをさらに
確実に防止することができる。
【0013】また、この出願の別の発明は、上記の発明
と同前提のウエザーストリップにおいて、ウエルト部の
車外側挟持壁から延出し中空リップの車外壁外側を回り
込んで同リップの先端部近傍に対峙するカバーリップを
設け、ドア閉時に、ドアによる中空リップの押圧変形に
よって中空リップの先端部近傍をカバーリップに密着さ
せるようにした。
【0014】この発明の場合、ドアが完全に閉じた状態
では、カバーリップが中空リップの先端部近傍に密接し
て中空リップの車外壁の外側をほぼ完全に密閉すること
ができるものの、ドアが閉じられる途中においては、中
空リップの先端部近傍と中空リップの間に隙間が確保さ
れている。このため、中空リップの変形によって各中空
室からエア抜き孔に排出されたエアはこの隙間を通して
外部にスムーズに排出される。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、この出願の発明の各実施形
態を図面に基づいて説明する。
【0016】最初に、図1〜図5に示す第1の実施形態
について説明する。図面において、20は、この出願の
発明にかかるウエザーストリップであり、1は、このウ
エザーストリップ20の取り付けられる車体ドア開口部
2の内向きのフランジ、9は、車体ドア開口部2に対し
て開閉されるドアである。
【0017】ウエザーストリップ20は、車体ドア開口
部2のフランジ1に挟着固定される略コ字状の基本断面
のウエルト部21と、このウエルト部21の車外側挟持
壁22に連設されて、ドア9の閉時に、ドア外周縁部の
車内側面に密接する中空リップ23と、を備え、中空リ
ップ23は、その内部が車外側挟持壁22と略平行な
(正確には、挟持壁22の先端側に収束するように若干
傾斜している。)中間壁24によって挟持壁22側の第
1中空室25と先端部側の第2中空室26とに隔成され
ている。
【0018】中空リップ23の車体ドア開口部2の内周
側に臨む車内壁27はその先端側がドア外周側に向かっ
て湾曲して形成され、その車内壁27のうちの第2中空
室26を形成する領域a(図2参照。)がドア9に対す
る当接面となっている。
【0019】一方、中空リップ23のドア周域外側方向
に臨む車外壁28には、第1中空室25と第2中空室2
6からエアを排出すべくエア抜き孔29,30が形成さ
れている。そして、前記車内壁27の先端部のこの車外
壁28との連接部には、車外壁28との交差位置からさ
らにドア外周側に張り出す舌片部31が設けられてい
る。
【0020】また、ウエルト部21の車外側挟持壁22
の先端部(コ字状断面の開口部側の端部)には、中空リ
ップ23の車外壁28外側を回り込んで同リップ23の
先端部近傍に当接する断面略L字状のカバーリップ32
が延設されている。車外壁28の前記舌片部31の付根
部位置には係合溝33が形成されており、カバーリップ
32の先端部はこの係合溝33に嵌合されるようになっ
ている。
【0021】このカバーリップ32の先端部は、ウエザ
ーストリップ20を車体ドア開口部2に取付ける前の状
態では、図2に示すように中空リップ23の先端部近傍
から離間しているが、ウエザーストリップ20を車体ド
ア開口部2に取付けるときに図3に示すようにカバーリ
ップ32の先端部を係合溝33に嵌合する。尚、このと
きカバーリップの先端部の位置が多少ばらついても、カ
バーリップ32の先端部は舌片部31にガイドされて係
合溝33に確実に嵌合する。そして、ウエルト部21を
車体ドア開口部2のフランジ1に挟着固定すると、フラ
ンジ1に連続する車体ドア開口部2の車外側屈曲壁34
がカバーリップ32の付根部を押圧することとなるた
め、カバーリップ32と係合溝33の嵌合はこの押圧力
も加わって維持される。
【0022】また、このウエザーストリップ20は、基
本的に長手方向の全域に亙ってほぼ同様の断面形状とさ
れているが、図4,図5に示すようにドア下部側に位置
される一部の領域B(この例の場合、押出成形品の端部
の接続部cの前後領域。)だけはカバーリップ32の一
部が切除され、それによってそこに開口35が設けられ
ている。この開口35は車外壁28とカバーリップ32
によって形成された閉空間36を外部に導通させるため
のもので、中空リップ23の変形に伴う各中空室25,
26内のエアの吸排をエア抜き孔29,30とこの開口
35を通して行うようになっている。開口35は、上記
のようにウエザーストリップ20の成形後にカバーリッ
プ32の一部を切除することによっても形成することが
できるが、所謂可変押出しによってカバーリップ32の
形状を部分的に変化させて形成することも可能である。
【0023】尚、この実施形態の場合、中空リップ23
とカバーリップ32はスポンジゴムによって形成されて
いる。また、エア抜き孔29,30は、ウエザーストリ
ップ20の押出成形後にカバーリップ32を捲り上げた
状態でドリル等によって所定位置に穿設される。
【0024】このウエザーストリップ20は以上のよう
な構成であるため、車体ドア開口部2に取付けられた状
態においては、エア抜き孔29,30の形成された中空
リップ23の車外壁28の外側がカバーリップ32によ
ってほぼ完全に覆われることとなり、そのため、雨水や
洗車水等の水が直接エア抜き孔29,30を通して中空
リップ23内に入り込むことはない。とりわけ、このウ
エザーストリップ20においては、カバーリップ32が
ウエルト部21の車外側挟持壁22から立ち上がってい
るため、車体ドア開口部2に沿って(ボディパネルに沿
って)流れ込む水をカバーリップ32によって確実にせ
き止めることができる。そして、このウエザーストリッ
プ20の場合、エア抜き孔29,30は車外壁28に形
成されているため、基本的に中空リップ23とドア9の
シール性能には何等悪影響を及ぼすこともない。
【0025】また、このウエザーストリップ20はドア
下部側の一部の領域Bを除いて中空リップ23の車外壁
28の外側にカバーリップ32が配置されているため、
エア抜き孔29,30、或いは、車外壁28を通して中
空リップ23内に伝達されようとする車外の騒音を大幅
に減衰することができる。とりわけ、カバーリップ32
は騒音の進入方向d(図1参照。)に対して直交するよ
うに配置されるため、外部の騒音を有効に遮断すること
ができる。したがって、車室内に伝達される車外の騒音
を減少させ、車室内の静粛性を高めることができる。
【0026】尚、ウエザーストリップ20の開口35の
形成された部分については騒音の進入が懸念されるが、
この部分はドア9の下部側領域であって車室内の乗員の
耳から最も遠い位置であるため、実際に乗員が感じる騒
音は非常に小さなものとなる。
【0027】また、このウエザーストリップ20は、車
体ドア開口部2に取付けた状態でカバーリップ32の先
端部が中空リップ23の先端部近傍に密に当接するた
め、ドア9を開いた状態においてもカバーリップ32と
中空リップ23の間に大きな隙間が見えることがなく、
車両の外観品質を高めることができる。とりわけ、この
実施形態においては、中空リップ23の先端部近傍に係
合溝33を形成し、その係合溝33にカバーリップ32
の先端部を嵌合するようにしているため、ドア閉操作時
に様々な進入角でドア9が中空リップ23に当接して
も、カバーリップ32の先端部が中空リップ23から外
れることはない。
【0028】図6は、この出願の発明の第2の実施形態
を示すものであり、カバーリップ32の先端部と、中空
リップ23の係合溝33の形状が第1の実施形態と異な
っている。
【0029】即ち、この実施形態のウエザーストリップ
20の場合、カバーリップ32の先端部の車外側面に突
起40が形成され、係合溝33内のこの突起40に対応
する位置に凹部41が形成されている。この突起40と
凹部41はカバーリップ32と係合溝33の嵌合状態を
維持する凹凸係合部を成すもので、これらの係合によっ
てカバーリップ32と係合溝33の嵌合をより確実なも
のとしている。
【0030】尚、図7,図8は、夫々第2の実施形態の
変形例であり、図7はカバーリップ32の先端部の車外
側面と車内側面に矢尻状に突起40を設けたものであ
り、図8はカバーリップ32の車内側面のみに突起40
を設けたものである。
【0031】つづいて、図9〜図11に示すこの出願の
発明の第3の実施形態について説明する。この実施形態
のウエザーストリップ120は基本的な断面形状等は第
1の実施形態のものとほぼ同様であるが、ウエザースト
リップ120を車体ドア開口部2に取付けた状態(ドア
開状態)でカバーリップ132の先端部が中空リップ2
3に当接しない点で大きく異なっている。以下、第1の
実施形態と同一部分に同一符号を付し、重複する説明を
省略して相違点を中心に説明するものとする。
【0032】カバーリップ132は、ウエルト部21の
車外側挟持壁22の先端部から中空リップ23の車外壁
28外側を回り込んで同リップ23の先端部近傍に向か
って断面L字状に延出しているが、その先端部は、図1
0に示すようにウエザーストリップ120を車体ドア開
口部2に取付けた状態において、中空リップ23の舌片
部31の付根側に向かって所定隙間eをもって対峙して
いる。このカバーリップ132の先端部は、ドア開状態
においても同様に舌片部31の付根に対して離間し、そ
の隙間eを通してカバーリップ132の内側の空間部が
車外側に導通するようになっている。尚、カバーリップ
132は、ウエザーストリップ120が車体ドア開口部
2に取り付けられた状態において、第1の実施形態と同
様にその基部側背面を車外側屈曲壁34によって支持さ
れているそして、このウエザーストリップ120の場
合、ドア閉時には、中空リップ23がその車内壁27先
端側をドア9に押圧されて変形することにより、図11
に示すように、中空リップ23の舌片部31の付根部分
(正確には、車外壁28の先端部外側面と舌片部31の
裏面。)がカバーリップ132の先端部に密接するよう
になっている。つまり、中空リップ23の車外壁28と
カバーリップ132の間は、ドア開状態では隙間eによ
って外部に導通しており、この状態からドア9が閉じら
れて中空リップ23が弾性変形すると、その弾性変形に
伴なって隙間eが次第に閉塞される。したがって、ドア
9が閉じられる途中においては、エア抜き孔29,30
を通して中空リップ23から排出されたエアが隙間eを
通して車外に排出される。
【0033】尚、この実施形態の場合、舌片部31の付
根部分には係合溝(33)が設けられておらず、閉状態
にあったドア9が開かれると、中空リップ23の先端部
は即時にカバーリップ132の先端部から離間し、カバ
ーリップ132と中空リップ23の間に再度隙間eを作
り出す。また、前述した第1の実施形態も同様である
が、中空リップ23は、車外側挟持壁22の先端側に収
束するように若干傾斜した中間壁23によって内部が仕
切られているため、車体ドア開口部2の部位によるドア
9侵入方向の相違に関係なく、ドア周域外側方向に向か
って確実に倒れ変形する。このため、ドア閉時にはカバ
ーリップ132の先端部と中空リップ23が確実に密接
する。
【0034】このウエザーストリップ120は以上のよ
うな構成であるため、ドア閉時には車体ドア開口部2の
全周域に亙ってカバーリップ132が中空リップ23の
車外壁28の外側空間をほぼ完全に閉塞することとな
る。したがって、ドア9を閉じた状態においては、雨水
や洗車水等の水や車外の騒音がエア抜き孔29,30を
通して中空リップ23内に入り込む不具体をほぼ完全に
防止することができる。この実施形態の場合も、カバー
リップ132はウエルト部21の車外側挟持壁22から
中空リップ23の先端部方向に立ち上がって形成されて
いるため、特に、車体ドア開口部2に沿って流れ込もう
とする水を有効に阻止することができる。
【0035】また、このウエザーストリップ120の場
合、ドア9がほぼ完全に閉じられるまではカバーリップ
132の先端部と中空リップ23の間に隙間eが確保さ
れるため、中空リップ23のエア抜き孔29,30から
抜け出たエアをその孔29,30に近接した位置から抵
抗なく速やかに排出することができる。したがって、こ
のウエザーストリップ120においてはよりスムーズな
ドア閉操作を実現できる。また、このウエザーストリッ
プ120の場合、前記の第1の実施形態のようにウエザ
ーストリップの長手方向の一部に敢えて開口を設けるた
めの加工を施す必要がないため、製造をより容易化する
ことができる。
【0036】ところで、図12は、この出願の発明にか
かるウエザーストリップ20,120と図14に示した
従来のウエザーストリップについて周波数毎の遮音度を
計測し、比較したグラフである。このグラフから明かな
ように、この出願の発明にかかるウエザーストリップ2
0,120においては、計測周波数のほぼ全域、とりわ
け、風切り音の周波数領域である1000Hz〜800
0Hzにおいて遮音度が大幅に向上する。
【0037】
【発明の効果】以上のように、この出願の発明はいずれ
もウエルト部の車外側挟持壁から延出するカバーリップ
によって、エア抜き孔の形成された中空リップの車外壁
の外側を覆う構造となっているため、中空リップの車内
壁のシール性能の低下を招くことなく、エア抜き孔を通
しての中空リップ内への水や騒音の浸入を確実に防止す
ることができる。したがって、中空リップ内に浸入した
水がエア抜きを孔を通してドア閉時に噴出したり、冬期
の凍結によってドアの閉操作を阻害する不具合を無くす
ことができると共に、車室内における静粛性を高めるこ
とができる。特に、この出願の発明の場合、水の浸入に
ついては、カバーリップがウエルト部の車外側挟持壁側
から立ち上がっているため、車体ドア開口部に沿って流
れ込んだ水がエア抜き孔側に入り込もうとするのをより
確実に防止することができる。
【0038】また、特に、請求項1に記載の発明におい
ては、ドア閉状態だけでなく、ドア開状態においてもカ
バーリップが中空リップの先端部近傍に密接するため、
ドア開状態でカバーリップと中空リップの間に大きな隙
間が生じることがなく、外観品質が向上するという利点
がある。
【0039】請求項2,3の発明の場合、ドア閉状態と
ドア開状態でカバーリップの先端部を中空リップの先端
部近傍により確実に密接させることができるという利点
がある。
【0040】また、請求項4に記載の発明の場合、ドア
が完全に閉じた状態において、中空リップの車外壁の外
側を車体ドア開口部の全域に亙ってカバーリップによっ
てほぼ完全に密閉することができるため、ドア閉時にお
けるエア抜き孔からの水や騒音の浸入をより完全に阻止
することができるという利点がある。さらに、ドアを閉
じる行程にあっては、エア抜き孔に近接したカバーリッ
プと中空リップの間の隙間を通してエアを外部に抵抗無
く排出することができるため、ドア閉操作をよりスムー
ズにすることができるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この出願の発明の第1の実施形態を示すもので
あり、ドア閉時における図13のA−A断面相当部の断
面図。
【図2】同実施形態を示すものであり、車体装着前のウ
エザーストリップの図1と同様の断面図。
【図3】同実施形態を示すものであり、ドア開時におけ
る図1と同様の断面図。
【図4】同実施形態を示すウエザーストリップ全体の側
面図。
【図5】同実施形態を示す図4のB部を拡大した部分断
面側面図。
【図6】この出願の発明の第2の実施形態を示す図1と
ほぼ同様の断面図。
【図7】同実施形態の変形例を示す図6と同様の断面
図。
【図8】同実施形態の別の変形例を示す図6と同様の断
面図。
【図9】この出願の発明の第3の実施形態を示す図2と
同様の断面図。
【図10】同実施形態を示す図3と同様の断面図。
【図11】同実施形態を示す図1と同様の断面図。
【図12】この出願の発明にかかるウエザーストリップ
と従来のウエザーストリップの遮音度−周波数特性を示
すグラフ。
【図13】ドアを取り去った車体の側面図。
【図14】従来の技術を示す図13のA−A断面相当部
の断面図。
【符号の説明】
1…フランジ 2…車体開口部 20,120…ウエザーストリップ 21…ウエルト部 22…車外側挟持壁 23…中空リップ 25…第1中空室(中空室) 26…第2中空室(中空室) 28…車外壁 29,30…エア抜き孔 32,132…カバーリップ 33…係合溝 35…開口 36…閉空間 40…突起(凹凸係合部) 41…凹部(凹凸係合部)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体ドア開口部のフランジに挟着固定さ
    れるウエルト部と、そのウエルト部の車外側挟持壁に連
    設されて、ドア閉時に、ドア外周縁部の車内側面に密接
    する中空リップと、を有し、前記中空リップが複数の中
    空室に分割された断面構造とされると共に、その中空リ
    ップのドア周域外側方向に臨む車外壁に、前記各中空室
    からエアを排出すべくエア抜き孔が設けられたウエザー
    ストリップにおいて、 前記ウエルト部の車外側挟持壁から延出し中空リップの
    車外壁外側を回り込んで同リップの先端部近傍に当接す
    るカバーリップを設けると共に、長手方向のドア下部側
    に位置される領域に、前記中空リップの車外壁と前記カ
    バーリップによって形成された閉空間を車外側に連通さ
    せる開口を設けたことを特徴とするウエザーストリッ
    プ。
  2. 【請求項2】 中空リップの先端部近傍にカバーリップ
    の先端部が嵌合される係合溝を設けたことを特徴とする
    請求項1に記載のウエザーストリップ。
  3. 【請求項3】 カバーリップの先端部と中空リップの前
    記係合溝に、互いの嵌合状態を維持する凹凸係合部を設
    けたことを特徴とする請求項2に記載のウエザーストリ
    ップ。
  4. 【請求項4】 車体ドア開口部のフランジに挟着固定さ
    れるウエルト部と、そのウエルト部の車外側挟持壁に連
    設されて、ドア閉時に、ドア外周縁部の車内側面に密接
    する中空リップと、を有し、前記中空リップが複数の中
    空室に分割された断面構造とされると共に、その中空リ
    ップのドア周域外側方向に臨む車外壁に、前記各中空室
    からエアを排出すべくエア抜き孔が設けられたウエザー
    ストリップにおいて、 前記ウエルト部の車外側挟持壁から延出し中空リップの
    車外壁外側を回り込んで同リップの先端部近傍に対峙す
    るカバーリップを設け、ドア閉時に、ドアによる中空リ
    ップの押圧変形によって中空リップの先端部近傍をカバ
    ーリップに密着させることを特徴とするウエザーストリ
    ップ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015096394A (ja) * 2013-11-15 2015-05-21 トヨタ自動車株式会社 ウェザーストリップ
JP2015196469A (ja) * 2014-04-02 2015-11-09 鬼怒川ゴム工業株式会社 自動車用ドアウエザーストリップ
KR102042030B1 (ko) * 2018-09-06 2019-11-07 유일고무 주식회사 차량용 도어 웨더스트립

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