JP2003333799A - ギヤードモータ - Google Patents

ギヤードモータ

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JP2003333799A
JP2003333799A JP2002141437A JP2002141437A JP2003333799A JP 2003333799 A JP2003333799 A JP 2003333799A JP 2002141437 A JP2002141437 A JP 2002141437A JP 2002141437 A JP2002141437 A JP 2002141437A JP 2003333799 A JP2003333799 A JP 2003333799A
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induction magnet
clutch
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一哲 佐々木
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    • A44HABERDASHERY; JEWELLERY
    • A44BBUTTONS, PINS, BUCKLES, SLIDE FASTENERS, OR THE LIKE
    • A44B11/00Buckles; Similar fasteners for interconnecting straps or the like, e.g. for safety belts
    • A44B11/001Ornamental buckles

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  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Gear Transmission (AREA)
  • Retarders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 瞬停時にクラッチが誤作動することのないギ
ヤードモータを提供すること。 【解決手段】 ギヤードモータに用いたAC同期モータ
本体10において、ステータコイル150への電力供給
が瞬間的に停止してロータ11が停止しても、磁気誘導
回転体13に対して金属製のリング状錘体130が付加
されているため、磁気誘導回転体13が重い。従って、
慣性力で磁気誘導回転体13が回転するので、瞬停があ
っても、磁気誘導回転体13は回転し続ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯機の排水弁や
換気扇のシャッタなどの駆動機構に利用されるギヤード
モータに関するものである。さらに詳しくは、ギヤード
モータに対する電力供給の瞬間停止時における誤動作防
止技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】洗濯機の排水弁や換気扇のシャッタなど
の駆動機構に利用されるギヤードモータでは、例えば、
図5に示すAC同期モータ本体10が用いられ、このA
C同期モータ本体10では、ロータマグネット111が
ステータ(図示せず)に対向するように構成されたロー
タ11に対して、その内周側に磁気誘導マグネット11
2も形成されている。また、磁気誘導マグネット112
の内側には、磁気誘導回転体13が配置されている。こ
の磁気誘導回転体13には、磁気誘導マグネット112
と対向する磁気誘導リングとしてのバックヨークリング
13cと、制動ピニオン13aとが形成されている。従
って、ステータコイル(図示せず)に給電されると、ロ
ータ11が回転し、それに磁気誘導された磁気誘導回転
体13が回転することになる。
【0003】ここで、制動ピニオン13aの回転は、ロ
ータと出力軸(図示せず)との連結を継断するためのク
ラッチ機構を作動させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ギヤードモータでは、電源に瞬停が発生し、ステータコ
イルへの電力供給が瞬時でも停止してロータ11が停止
すると、磁気誘導回転体13の回転も停止してしまう結
果、クラッチ機構が働いてしまうという問題点がある。
【0005】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
瞬停時にクラッチが誤作動することのないギヤードモー
タを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、ステータ、および該ステータに対向配
置されたロータマグネットを備えたモータ本体と、該モ
ータ本体のロータに連結されて所定の負荷に抗して回転
駆動される出力軸と、該出力軸と前記ロータとの連結を
継断するためのクラッチ手段と、該クラッチ手段に継断
動作を行わせるクラッチ作動手段とを有し、前記クラッ
チ作動手段は、前記ロータに連動して回転可能な磁気誘
導マグネットと、該磁気誘導マグネットによって磁気誘
導される誘導リング、および該誘導リングと一体に回転
して前記出力軸と前記ロータとの連結状態を保持する制
動ピニオンを備えた磁気誘導回転体とを有するギヤード
モータにおいて、さらに、前記ステータコイルへの給電
が停止した際でも前記磁気誘導回転体の回転を所定時
間、維持させるための回転維持手段を設けたことを特徴
とする。
【0007】本発明では、ステータコイルに給電する
と、ロータが回転し、それに磁気誘導された磁気誘導回
転体が回転することになる。その結果、制動ピニオンの
回転が出力され、クラッチ手段を作動させる。ここで、
ステータコイルへの電力供給が瞬間的に停止してロータ
が停止しても、本発明では、回転維持手段が磁気誘導回
転体の回転を所定時間、維持させるため、瞬停期間中も
制動ピニオンが所定期間、回転し続けるので、クラッチ
手段は、誤作動を起こさない。
【0008】本発明において、前記回転維持手段として
は、例えば、前記磁気誘導回転体に付加されて当該磁気
誘導回転体の慣性力を高める錘体を用いることができ
る。このように構成すると、ステータコイルへの電力供
給が瞬間的に停止してロータが停止しても、慣性力で磁
気誘導回転体が所定時間、回転し続ける。このため、瞬
停期間中も制動ピニオンが回転し続けるので、クラッチ
手段は、誤作動を起こさない。
【0009】本発明において、前記回転維持手段は、前
記磁気誘導マグネットとして、前記ロータに弾性体を介
して支持された第1の磁気誘導マグネットと、該第1の
磁気誘導マグネットと前記磁気誘導回転体との間に配置
された第2の磁気誘導マグネットとを用いて構成される
場合があり、この場合、前記回転維持手段では、前記ロ
ータマグネットの回転時には遠心力によって前記第1の
磁気誘導マグネットが前記第2の磁気誘導マグネットの
方に移動して前記第1の磁気誘導マグネットと前記第2
の磁気誘導マグネットとを磁気的に連結させる一方、前
記ロータマグネットが停止した際には、前記弾性体の形
状復帰力により前記第1の磁気誘導マグネットが前記第
2の磁気誘導マグネットから離間することにより前記第
1の磁気誘導マグネットと前記第2の磁気誘導マグネッ
トとの磁気的な連結を解除する。このように構成する
と、ステータコイルへの電力供給が瞬間的に停止してロ
ータが停止しても、慣性力で磁気誘導回転体が所定時
間、回転し続ける。このため、瞬停期間中も制動ピニオ
ンが回転し続けるので、クラッチ手段は、誤作動を起こ
さない。
【0010】ここで、回転維持手段は、さらに、前記磁
気誘導回転体、あるいは前記第2の磁気誘導マグネット
の慣性力を高めるための錘体を備えていることが好まし
い。
【0011】本発明において、前記弾性体としては、バ
ネあるいはゴムを利用することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態を説明する。
【0013】[実施の形態1]図1は、本発明の実施の
形態1に係るギヤードモータの概略構成を示す平面図で
ある。図2は、図1に示すギヤードモータの動作を説明
するための説明図であり、上側にAC同期モータ本体の
ロータが駆動する減速歯車輪列を示し、下側に磁気誘導
回転体と連動する増速歯車輪列を示してある。図3は、
図1に示すAC同期モータ本体のロータおよび磁気誘導
回転体の縦断面図である。なお、図2は、図1に示す各
機構部品の動作を説明するためのものであるため、図1
に示すレイアウトとは相違している。
【0014】図1および図2において、本形態のギヤー
ドモータ1は、ロータ11がステータ15(図2参照)
に対向するAC同期モータ本体10と、その駆動力を出
力軸16に伝達する減速歯車輪列12と、ロータ11に
連動して回転し、差動クラッチを構成する遊星歯車機構
17と、この遊星歯車機構17の作動を切り換えて出力
軸16を制御するクラッチ作動機構40とを有してお
り、これらの構成部分は、ケース18に収納されてい
る。ケース18には、外部からAC同期モータ本体10
に電源を投入する端子19が構成されている。出力軸1
6は、レバー30(図2参照)を介して外部と接続され
るようになっている。
【0015】AC同期モータ本体10において、ロータ
11の回転支持部11aの先端には駆動クラッチ爪11
bが形成され(図3を参照)、この駆動クラッチ爪11
bは、ロータ11と同軸でロータ支軸24に回転自在に
支持されたクラッチピニオン20下面の受動クラッチ爪
20aに対向する。クラッチピニオン20は、圧縮コイ
ルバネ21により受動クラッチ爪20aがロータ11の
駆動クラッチ爪11bから離間する方向に付勢されてい
る。
【0016】クラッチピニオン20の付勢方向には、ク
ラッチレバー22のカム面22aが臨んでおり、クラッ
チピニオン20は、常時、カム面22aに押圧されてい
る。カム面22aは、圧縮コイルバネ21の付勢力に抗
してクラッチピニオン20をロータ11の方向に押動
し、受動クラッチ爪20aをロータ11の駆動クラッチ
爪に咬合させる山面22bと咬合を解除する谷面とを備
える。
【0017】クラッチレバー22は、出力軸16を駆動
する伝達歯車23と同じ支軸23aに回転自在に支持さ
れている。クラッチレバー22は、クラッチピニオン2
0に当接するカム面22aに沿って穿設された弧状の長
孔22cにロータ支軸24を遊嵌し、所定の範囲を揺動
可能である。クラッチレバー22の一部は、出力軸16
の出力歯車16aの側面に形成されたクラッチレバー操
作溝16bに相対し、操作用突起22dを咬合させてい
る。従って、出力歯車16aの回転に伴ってクラッチレ
バー操作溝16bに追動する操作用突起22dがクラッ
チレバー22を回動させて、カム面22aの山と谷を切
り換える。これにより、駆動クラッチ爪11bと受動ク
ラッチ爪20aとは、咬合または離間し、ロータ回転支
持部11aからクラッチピニオン20への回転の伝達を
継断する。
【0018】図3に示すように、AC同期モータ本体1
0において、ロータ11は、回転支持部11aの外周側
にリング状マグネット11cが固定された構造を備えて
いる。回転支持部11aには、ロータ支軸24(図1参
照)が挿通する孔24aが形成されている。
【0019】リング状マグネット11cは、フェライト
マグネットあるいはネオジウム−鉄−ボロン(Nd−F
e−B)系マグネット等で構成され、軸方向端部は、回
転支持部11aに形成されたフランジ部11dに当接し
て軸方向に位置決めされている。
【0020】リング状マグネット11cは、外周部分お
よび内周部分の各々が着磁され、外周側は、ステータ1
5と対向するロータマグネット111を構成し、内周側
は、磁気誘導マグネット112を構成している。外周側
のロータマグネット111と、内周側の磁気誘導マグネ
ット112は、周方向においてN極とS極とに交互に着
磁され、かつ、周方向での着磁幅は、N極とS極とで同
一である。また、外周側のロータマグネット111と、
内周側の磁気誘導マグネット112とでは、磁極が反対
になっている。
【0021】本形態では、クラッチ作動機構40に磁気
誘導回転体13が用いられている。この磁気誘導回転体
13は、磁気誘導マグネット112の内側でロータ11
の回転支持部11aに回転自在に支持され、ロータ11
上で回転可能である。すなわち、ロータ11の回転支持
部11aの上端近傍部分の外周面は、磁気誘導回転体1
3の制動ピニオン13aの内周面を回転自在に支持する
ラジアル軸受部11eであり、回転支持部11aの下端
近傍の外周部分には、磁気誘導回転体13の筒状部13
dの下端部分をスラスト方向に受けると共にラジアル方
向の軸受を兼ねるスラスト軸受部11fが形成されてい
る。
【0022】磁気誘導回転体13は、外周に銅やアルミ
ニウムまたは同等の非磁性体金属で構成された非磁性導
電リング13bと、その内側に圧入された鉄などの磁性
体からなるバックヨークリング13c(誘導リング)と
を備えている。磁気誘導回転体13は、非磁性導電リン
グ13bおよびバックヨークリング13cがインサート
成形されたもので、その樹脂部分によって、上面側には
制動ピニオン13aが形成されている。
【0023】また、磁気誘導回転体13は、筒状部13
dの周りで環状凹部131が下方に向けて開口してお
り、本形態では、環状凹部131の内側に金属製のリン
グ状錘体130(回転維持手段)が固定されている。
【0024】このように構成したAC同期モータ本体1
0では、ステータコイル150に給電すると、ロータ1
1が回転し、磁気誘導マグネット112に磁気誘導され
た磁気誘導回転体13がロータ11上で回転することに
なる。その結果、制動ピニオン13aの回転は、図1お
よび図2を参照して後述するように、クラッチ作動機構
40の扇形歯車28を介して係止円板26に伝達され、
増速歯車輪列14の回転を拘束し、その結果、クラッチ
機構としての遊星歯車機構17のリング歯車17f、す
なわち内歯歯車17eの回転を阻止する。
【0025】これに対して、ステータコイル150への
通電を断つと、ロータ11と共に磁気誘導回転体13は
回転を停止し、制動ピニオン13aも回転を停止する。
従って、後述するように、扇形歯車18は復帰バネ27
の付勢力で初期状態に戻るので、係止円板26は回転自
在となり、増速歯車輪列14の拘束を解除する。その結
果、クラッチ機構としての遊星歯車機構17のリング歯
車17f、すなわち内歯歯車17eの拘束が解除され
る。
【0026】但し、本形態では、磁気誘導回転体13に
対して金属製のリング状錘体130が付加されているた
め、磁気誘導回転体13が重い。このため、ステータコ
イル150への電力供給が瞬間的に停止してロータ11
が停止しても、磁気誘導回転体13の慣性力が磁気誘導
マグネット112の影響に打ち勝つ。従って、瞬停期間
ぐらいであれば、慣性力で磁気誘導回転体13が回転す
る。それ故、瞬停期間中であれば、扇形歯車18が復帰
バネ27の付勢力で初期状態に戻ることがないので、増
速歯車輪列14は拘束されたままであり、クラッチ機構
としての遊星歯車機構17のリング歯車17f、すなわ
ち内歯歯車17eの拘束が解除されることがない。そし
て、ステータコイル150への電力供給が再開されるま
での間、この状態が持続される。
【0027】なお、上記形態では、リング状の錘体13
0を用いたが、例えば、円弧状の錘体を用いて、磁気誘
導回転体13を偏心構造としてもよい。
【0028】[ギヤードモータ全体の動作]このように
構成したギヤードモータ1において、ステータ15が通
電された初期状態では、駆動クラッチ爪11bと受動ク
ラッチ爪20aとは咬合状態にあり、ロータ11の回転
はクラッチピニオン20に直接伝達される。
【0029】クラッチピニオン20は、遊星歯車機構1
7の入力歯車17aに回転を伝達する。遊星歯車機構1
7の公転歯車17bは、伝達歯車23を介して出力歯車
16aに連結しており、出力軸16にかかっている外部
負荷の抵抗によって回転が阻止されている。
【0030】このため、遊星歯車17cは、入力歯車1
7aと一体で回転する太陽歯車17dによって自転し、
外接して噛合する内歯歯車17eに回転を伝達する。内
歯歯車17eと一体で回転するリング歯車17fは増速
歯車輪列14の小歯車14aに噛合し、小歯車14aと
一体の大歯車14bに噛合するピニオン26bが一体に
形成された係止円板26を高速回転させる。
【0031】一方、磁気誘導回転体13と一体形成され
た制動ピニオン13aが、復帰バネ27の張設によって
付勢された扇形歯車28と噛合する。
【0032】磁気誘導回転体13は、磁気誘導によりロ
ータ11の回転に連動して旋回し、扇形歯車28を復帰
バネ27の付勢力に抗して回動する。扇形歯車28の一
部を構成する回転規制部28aは扇形歯車28と共に回
動して高速回転している係止円板26の突起26aの回
転軌道内に入り、突起26aと係合して係止円板26の
回転を規制し、増速歯車輪列14の回転を拘束する。
【0033】増速歯車輪列14に拘束されたことによっ
て、遊星歯車機構17のリング歯車17fすなわち内歯
歯車17eの回転が阻止されるので、遊星歯車17cは
公転を開始する。遊星歯車17cの公転で、遊星歯車機
構17の公転歯車17bは、噛合する減速歯車輪列12
に回転を伝達し、伝達歯車23の大径歯車23bから小
径歯車23cを経て出力歯車16aを回動する。出力歯
車16aが所定の角度回動すると、クラッチレバー操作
溝16bに咬合するクラッチレバー操作用突起22dで
クラッチレバー22が回動され、クラッチピニオン20
を押圧から解放する。駆動クラッチ爪11bと受動クラ
ッチ爪20aとの咬合は解除され、クラッチピニオン2
0は自由になる。自由になったクラッチピニオン20
は、出力軸16の外部負荷による回転力が減速歯車列1
2に逆伝達されて増速された逆転に移行する。
【0034】但し、押圧を解かれて圧縮コイルバネ21
の付勢力で上方に移動したクラッチピニオン20は、突
設された係合突起20bがクラッチレバー22の回動位
置に形成された阻止部材(図示せず)に当接してクラッ
チピニオン20を拘束する。
【0035】ロータ11が回転を継続する限り、磁気誘
導回転体13は回転して扇形歯車28を復帰バネ27の
付勢力に抗して回転規制部28aと係止円板26の突起
26aとの係合を維持し、増速歯車輪列14を介して遊
星歯車機構17のリング歯車17fすなわち内歯歯車1
7eの拘束を継続する。
【0036】一方、遊星歯車機構17は、クラッチピニ
オン20の拘束によって太陽歯車17dが回転を阻止さ
れているから、公転歯車17bは回転不能となって減速
歯車輪列12の停止状態を保持し、出力軸16の外部負
荷は拘束部分が支持することになる。
【0037】ステータ15への通電を断つと、ロータ1
1と共に磁気誘導回転体13は回転を停止する。扇形歯
車18は復帰バネ27の付勢力で初期状態に戻る。係止
円板26は回転自在となり、増速歯車輪列14の拘束を
解除する。支持を失った出力軸16の外部負荷は、出力
歯車16aによって減速歯車輪列12側から公転歯車1
7bを回転し、まだ回転が拘束されている太陽歯車17
dを固定側として遊星歯車17cが公転し、リング歯車
17fが増速歯車輪列14を介して回転する係止円板2
6は自由であるから、出力軸16は外部負荷に従って回
動する。
【0038】出力軸16の外部負荷による回転で、共に
回転する出力歯車16は、クラッチレバー操作溝16b
が係合する操作用突起22dによりクラッチレバー22
を回動してカム面22aの山面22bを回帰させ、クラ
ッチピニオン20を押圧して駆動クラッチ爪11bと受
動クラッチ爪20aとの咬合を回復する。
【0039】本発明に係わるギヤードモータの動作とし
ては、ステータ15への通電によって、出力軸16に取
付けたレバー30は、一方向にクラッチレバー操作溝1
6bで設定される所定の角度まで一方向に回動し、ロー
タ11に連動する磁気誘導回転体13の回転で、電磁的
な無接触のスリップ作用による牽引力を機械的拘束に連
動させて所定の停止位置を保持し、通電が停止すると外
部負荷の作用で初期状態に復帰する。機械的な摩擦部分
がないので、摩擦によるトラブルが発生することはな
い。
【0040】例えば、洗濯機の排水弁に適用した場合
は、開弁して排水が完了するまで開弁状態が保持され
る。また、換気扇のシャッタあるいは空調機のダンパー
に適用した場合は、換気扇あるいは空調機と同時に通電
され、換気扇の回転あるいは空調機作動でシャッタある
いはダンパーが開き、換気扇の回転中あるいは空調機作
動中はシャッタあるいはダンパーは開いた位置に保持さ
れる。そして排水完了、換気扇あるいは空調機停止で通
電を停止したときは、排水弁は閉止され、換気扇シャッ
タあるいは空調機ダンパーは閉じられる。
【0041】[実施の形態2]図4は、本発明の実施の
形態2に係るギヤードモータに用いたAC同期モータの
ロータおよび磁気誘導回転体の縦断面図である。なお、
本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるた
め、共通する機能を有する部分には同一の符号を付して
説明するとともに、ここではAC同期モータのロータお
よび磁気誘導回転体の構成のみを説明する。
【0042】図4に示すように、本形態のギヤードモー
タに用いたAC同期モータ本体10において、ロータ1
1は、支軸24が嵌る軸孔を備えた内側筒部114と、
ステータ15に対向する外側筒部115とが底部におい
て環状連結部116で連結された構造を有しており、外
側筒部115の外周面は、周方向においてN極とS極と
が交互に着磁されてロータマグネット116を構成して
いる。
【0043】また、ロータ11の回転支持部11aに
は、クラッチ作動機構40の磁気誘導回転体135が回
転可能に支持されている。この磁気誘導回転体135で
は、外周側に誘導リング136が配置され、かつ、上面
には制動ピニオン13aが形成されている。
【0044】磁気誘導回転体13の内側において、ロー
タ11の回転支持部11aには、磁気誘導マグネット1
21(第2の磁気誘導マグネット)が誘導リング136
の内周面に対向するように配置され、かつ、この磁気誘
導マグネット121は、ロータ11の内側筒部114に
も対向している。
【0045】ロータ11の内側筒部114には、バネ1
37(弾性体)を介して磁気誘導マグネット122(第
1の磁気誘導マグネット)が取り付けらている一方、磁
気誘導マグネット121において、磁気誘導マグネット
122と対向する側の面には、誘導リング123が取り
付けられている。
【0046】ここで、磁気誘導マグネット121、12
2の外周面にも、周方向においてN極とS極とが交互に
着磁されている。
【0047】このように構成したAC同期モータ本体1
0において、ステータコイル150に給電すると、ロー
タ11が回転し、その遠心力によって、バネ137が伸
びて磁気誘導マグネット122が外側に移動し、磁気誘
導マグネット121を回転させる。従って、磁気誘導マ
グネット121に磁気誘導された磁気誘導回転体13も
ロータ11上で回転することになる。その結果、制動ピ
ニオン13aが回転する。
【0048】これに対して、ステータコイル150への
通電を断つと、ロータ11が回転を停止する結果、バネ
137が縮んで磁気誘導マグネット122が内側に移動
し、磁気誘導マグネット121、122の磁気的な連結
が解除されるので、磁気誘導回転体13の回転が停止す
る。
【0049】但し、本形態では、磁気誘導マグネット1
21、122、バネ137、誘導リング123を利用し
た回転維持手段が構成されている。このため、ステータ
コイル150への電力供給が瞬間的に停止してロータ1
1が停止しても、この状態において、磁気誘導マグネッ
ト121、122の磁気的な連結が解除されるので、磁
気誘導マグネット121、および磁気誘導回転体13
は、磁気誘導マグネット122の影響を受けない。従っ
て、瞬停期間ぐらいであれば、慣性力で磁気誘導マグネ
ット121および磁気誘導回転体13が回転し続ける。
それ故、瞬停期間中も、制動ピニオン13aも暫くの
間、回転するので、図1および図2を参照して説明した
クラッチ機構が誤動作することはない。
【0050】なお、上記形態では、弾性体としてバネ1
37を用いたが、ゴムなどを用いてもよい。また、磁気
誘導マグネット121、あるいは磁気誘導回転体13に
垂体を付与しておけば、慣性力を大きくできるので、瞬
停期間中、慣性力で磁気誘導マグネット121および磁
気誘導回転体13を確実に回転し続けさせることができ
る。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、ステ
ータコイルに給電すると、ロータが回転し、それに磁気
誘導された磁気誘導回転体が回転することになる。その
結果、制動ピニオンの回転が出力され、クラッチ手段を
作動させる。ここで、ステータコイルへの電力供給が瞬
間的に停止してロータが停止しても、本発明では、回転
維持手段が磁気誘導回転体の回転を所定時間、維持させ
るため、瞬停期間中も制動ピニオンが所定期間、回転し
続けるので、クラッチ手段は、誤作動を起こさない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るギヤードモータの
概略構成を示す平面図である。
【図2】図1に示すギヤードモータの動作を説明するた
めの説明図である。
【図3】図1に示すAC同期モータのロータおよび磁気
誘導回転体の縦断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係るギヤードモータに
用いたAC同期モータのロータおよび磁気誘導回転体の
縦断面図である。
【図5】従来のギヤードモータに用いたAC同期モータ
のロータおよび磁気誘導回転体の縦断面図である。
【符号の説明】
1 ギヤードモータ 10 AC同期モータ本体 11 ロータ 11c リング状マグネット 13 磁気誘導回転体 13a 制動ピニオン 13c バックヨークリング(誘導リング) 15 ステータ15 16 出力軸 17 遊星歯車機構(クラッチ手段) 40 クラッチ作動機構(クラッチ作動手段) 111 ロータマグネット 112 磁気誘導マグネット 116 ロータマグネット 121 磁気誘導マグネット(第2の磁気誘導マグネッ
ト) 122 磁気誘導マグネット(第1の磁気誘導マグネッ
ト) 123、136 誘導リング 137 バネ(弾性体) 150 ステータコイル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータ、および該ステータに対向配置
    されたロータマグネットを備えたモータ本体と、該モー
    タ本体のロータに連結されて所定の負荷に抗して回転駆
    動される出力軸と、該出力軸と前記ロータとの連結を継
    断するためのクラッチ手段と、該クラッチ手段に継断動
    作を行わせるクラッチ作動手段とを有し、前記クラッチ
    作動手段は、前記ロータに連動して回転可能な磁気誘導
    マグネットと、該磁気誘導マグネットによって磁気誘導
    される誘導リング、および該誘導リングと一体に回転し
    て前記出力軸と前記ロータとの連結状態を保持する制動
    ピニオンを備えた磁気誘導回転体とを有するギヤードモ
    ータにおいて、 さらに、前記ステータコイルへの給電が停止した際でも
    前記磁気誘導回転体の回転を所定時間、維持させるため
    の回転維持手段を有することを特徴とするギヤードモー
    タ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記回転維持手段
    は、前記磁気誘導回転体に付加されて当該磁気誘導回転
    体の慣性力を高める錘体であることを特徴とするギヤー
    ドモータ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記回転維持手段
    は、前記磁気誘導マグネットとして、前記ロータに弾性
    体を介して支持された第1の磁気誘導マグネットと、該
    第1の磁気誘導マグネットと前記磁気誘導回転体との間
    に配置された第2の磁気誘導マグネットとを用いて構成
    され、 前記回転維持手段では、前記ロータマグネットの回転時
    には遠心力によって前記第1の磁気誘導マグネットが前
    記第2の磁気誘導マグネットの方に移動して前記第1の
    磁気誘導マグネットと前記第2の磁気誘導マグネットと
    を磁気的に連結させる一方、 前記ロータマグネットが停止した際には、前記弾性体の
    形状復帰力により前記第1の磁気誘導マグネットが前記
    第2の磁気誘導マグネットから離間することにより前記
    第1の磁気誘導マグネットと前記第2の磁気誘導マグネ
    ットとの磁気的な連結を解除することを特徴とするギヤ
    ードモータ。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記回転維持手段
    は、さらに、前記磁気誘導回転体、あるいは前記第2の
    磁気誘導マグネットの慣性力を高めるための錘体を備え
    ていることを特徴とするギヤードモータ。
  5. 【請求項5】 請求項3または4において、前記弾性体
    は、バネあるいはゴムであることを特徴とするギヤード
    モータ。
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