JP2003332781A - アクティブ磁場キャンセラ - Google Patents
アクティブ磁場キャンセラInfo
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- JP2003332781A JP2003332781A JP2002141242A JP2002141242A JP2003332781A JP 2003332781 A JP2003332781 A JP 2003332781A JP 2002141242 A JP2002141242 A JP 2002141242A JP 2002141242 A JP2002141242 A JP 2002141242A JP 2003332781 A JP2003332781 A JP 2003332781A
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Abstract
な磁気シールド特性を有するアクティブ磁場キャンセラ
を提供する。 【解決手段】 磁場制御空間11の両側に対向配置され
たループコイル12A,12B及び、この各々に流す電
流I1,I2を調節する電流調節手段13A,13Bか
らなる磁場形成部14を少なくとも一組と、上記磁場形
成部14におけるループコイル12A,12Bのそれぞ
れの近くに配置された磁気センサ15A,15Bと、磁
気センサ15A,15Bにより検出された磁気の強さを
示す磁気信号を受けて、これに基づき電流調節手段13
A,13Bに制御信号を出力し、ループコイル12A,
12Bにおける電流を調節させることにより磁場制御空
間11の磁場を制御するコントローラ16とからアクテ
ィブ磁場キャンセラ1が形成されている。
Description
磁場の影響を軽減するためのアクティブ磁場キャンセラ
に関するものである。
等の電子応用機器は、高性能化に伴い電磁ノイズに極め
て敏感になっている。一方で、電磁ノイズの発生源は増
大しつつあり、上記装置の設置空間での外乱による磁場
変動を抑制するための対策が必要となっている。このた
め、従来、例えば図11に示すように、ヘルムホルツコ
イルを用いた磁気シールド装置20が提案されている。
この磁気シールド装置20は、磁場制御空間21を挟ん
で同軸に対向配置され、同じ大きさの電流Iが流される
同じ巻数、同じ寸法の一対のループコイル22A,22
Bを有しており、このループコイル22A,22Bは電
流調節手段23に接続されている。
は、一つの磁気センサ24が配置され、この磁気センサ
24からこれにより検出された磁場強さを示す検出信号
がコントローラ25に入力されている。即ち、ループコ
イル22A,22B間の磁場制御空間21には、外乱磁
場が存在する一方、この外乱磁場を遮蔽するようにルー
プコイル22A,22Bにより磁場制御空間21に補償
磁場が形成されており、磁気センサ24により、この外
乱磁場と補償磁場との差である磁場制御誤差が検出され
る。さらに、この磁場制御誤差をできるだけ小さくする
電流Iがコントローラ25により演算され、この演算結
果に基づき、コントローラ25から電流調節手段23に
制御信号が出力される。そして、この電流調節手段23
により、ループコイル22A,22Bの電流Iが調節さ
れ、磁場制御空間21における補償磁場の強さが制御さ
れる。
のように表され、図中の各符号の意味は、以下の通りで
ある。 x1,xP :磁気センサ24及び点Pの各位置における外乱磁場の強さ (Pは、ループコイル22A,22Bの中心を結ぶ線上の任意の 点) m11,m1P :ループコイル22Aに流れる電流Iにより磁気センサ24及 び点Pの各位置に生成される 補償磁場の強さ m21,m2P :ループコイル22Bに流れる電流Iにより磁気センサ24及 び点Pの各位置に生成される補償磁場の強さ e1,eP :磁気センサ24及び点Pの各位置における磁場制御誤差(= 外乱磁場−補償磁場) F :電流調節手段23に制御信号を出力するコントローラ25の フィードバック伝達関数 i :コントローラ25から電流調節手段23に出力される制御信 号 H11,H1P :ループコイル22Aと磁気センサ24及び点Pのそれぞれと の間の電流−磁場変換伝達関数 H21,H2P :ループコイル22Bと磁気センサ24及び点Pのそれぞれと の間の電流−磁場変換伝達関数
トローラ25は、磁気センサ24から磁場制御誤差e1
を示す入力信号を受け、電流調節手段23に制御信号i
を出力し、この結果、磁気センサ24の位置には、ルー
プコイル22Aにより補償磁場m11(=i・H11)
が、ループコイル22Bにより補償磁場m21(=i・H
21)がそれぞれ形成され、点Pの位置には、ループコ
イル22Aにより補償磁場m1P(=i・H1P)が、ル
ープコイル22Bにより補償磁場m2P(=i・H 2P)
がそれぞれ形成される。そして、磁気センサ24の位置
では、新たに磁場制御誤差e1(=x1―m11―m21)
が生じ、上述したようにこれを示す信号がコントローラ
25に入力される一方、点Pの位置では、新たに磁場制
御誤差eP(=xP―m1P―m2P)が生じる。そして、
磁気シールド装置20としては、常にこの点Pでの磁場
制御誤差ePを零に限りなく近付けることができれば理
想的である。
ールド装置20では、コントローラ25からの単一の制
御信号iにより、ループコイル22A,22Bを流れる
電流を等しく調節しており、構造上、ループコイル22
A,22Bのそれぞれを流れる電流を異ならせることは
できない。このため、磁束密度に関するシミュレーショ
ンにより得られた図13に示すように、磁気シールド装
置20では、ループコイル22A,22B間に生じる磁
束密度は、ループコイル22A,22Bの中心を結ぶ線
の上下で対称になるだけでなく、ループコイル22A,
22Bの中心、即ち点Oの左右についても対称になる。
そして、ループコイル22A,22Bの中心を結ぶ線の
近くでは、一方のループコイル22Aから他方のループ
コイル22Bまで、磁束密度は略均一で、殆ど変化がな
い。なお、図13において、矢印の方向は磁束の方向を
示し、矢印の長さは磁束密度の大きさを示している。
るように、この磁気シールド装置20の場合、磁気シー
ルドは一対のループコイル22A,22B間の一点での
みしか行えず、この一点から離れるにつれて磁気シール
ド特性が悪くなるという問題を有している。本発明は、
斯る従来の問題点をなくすことを課題としてなされたも
ので、磁気制御空間において広範囲にわたって良好な磁
気シールド特性を有するアクティブ磁場キャンセラを提
供しようとするものである。
に、第1発明は、磁場制御空間を挟んで対向配置され、
この磁場制御空間を横切る一軸を中心軸とし、互いに独
立した対をなす二つのループコイル及びこの内の一方の
ループコイルに流す電流を調節する一方の電流調節手段
及び上記二つの内の他方のループコイルに流す電流を調
節する他方の電流調節手段からなる少なくとも一組の磁
場形成部と、上記二つのループコイルから等距離の上記
中心軸上の点と上記一方のループコイルとの間に配置さ
れた一方の磁気センサと、上記点と上記他方のループコ
イルとの間に配置された他方の磁気センサと、上記両磁
気センサから、これらにより検出された磁場の強さを示
す検出信号を受けて、これに基づき、上記両電流調節手
段に対して、上記磁場制御空間における磁場を打消す磁
場を形成する電流を上記両ループコイルに生じさせるた
めの制御信号を別個に出力するコントローラとを備えた
構成とした。
記両ループコイル間の距離を調節可能に形成した。
加えて、上記磁場形成部が複数組設けられ、その各々に
おける上記中心軸が平行である構成とした。
加えて、上記磁場形成部が少なくとも2組設けられ、そ
の各々における上記中心軸が互いに直交する2方向に延
びている構成とした。
加えて、上記磁場形成部が少なくとも3組設けられ、そ
の各々における上記中心軸が、直交する3方向に延びて
いる構成とした。
したがって説明する。図1は、本発明の第1実施形態に
係る1方向1軸制御形のアクティブ磁場キャンセラ1を
示し、このアクティブ磁場キャンセラ1は磁場制御空間
11を挟んで対向配置され、磁場制御空間11を横切る
一軸であるX軸を中心軸とし、同じ形状を有する互いに
独立した対をなす二つのループコイル12A,12Bを
有している。この内の一方のループコイル12Aは一方
の電流調節手段13Aに接続され、他方のループコイル
12Bは他方の電流調節手段13Bに接続され、ループ
コイル12Aとループコイル12Bのそれぞれに流れる
電流は、それぞれに接続された電流調節手段13Aと電
流調節手段13Bにより別個に調節される。そして、こ
の一方のループコイル12A、電流調節手段13A及び
他方のループコイル12B、電流調節手段13Bにより
一組の磁場形成部14が形成されている。なお、図1で
は、一対のループコイル12Aとループコイル12Bに
同方向の電流を流した状態が例示されている。
Bから等距離の上記中心軸、即ちX軸上の点Oとループ
コイル12Aとの間のX軸上に一方の磁気センサ15A
が配置され、点Oとループコイル12Bとの間のX軸上
に他方の磁気センサ15Bが配置されている。なお、好
ましくはループコイル12A,12B間における磁場制
御目標点を点Oとし、一方の磁気センサ15Aはループ
コイル12Aよりも点Oにより近いX軸上の位置、他方
の磁気センサ15Bはループコイル12Bよりも点Oに
より近いX軸上の位置に配置されるのがよい。但し、磁
場制御目標点、磁気センサ15A,15Bに関して、本
発明は斯かる位置に限定されるものではない。
り検出された磁場の強さを示す検出信号を受けて、これ
に基づき、上記両電流調節手段13A及び13Bに対し
て、磁場制御空間11における磁場を打消す磁場を形成
する電流をループコイル12A及び12Bに生じさせる
ための制御信号を出力するコントローラ16が設けられ
ている。
1による磁場の制御について、図1及び図2を参照しつ
つ説明する。ループコイル12A及び12Bが一辺の長
さが2aの正方形で、ループコイル12Aに電流I1が
流れ、ループコイル12Bに電流I2が流れている場
合、ループコイル12A及び12Bの中心軸であるX軸
上の任意の点Pにおいて、ループコイル12Aにより作
られる磁場B1w、ループコイル12Bにより作られる
磁場B2wは、次式により表される。
表している。 x1,x2,xP :磁気センサ15A,15B及び点Pのそれぞれの位置 における外乱磁場の強さ m11,m12,m1P:ループコイル12Aに流れる電流I1により磁気セン サ15A,15B及び点Pのそれぞれの位置に生成さ れる補償磁場の強さ(m11:主帰還量,m12:干渉 成分,m1P:目標点帰還量) m21,m22,m2P:ループコイル12Bに流れる電流I2により磁気セン サ15A,15B及び点Pのそれぞれの位置に生成さ れる補償磁場の強さ(m22:主帰還量,m21:干渉 成分,m2P:目標点帰還量) e1,e2,eP :磁気センサ15A,15B及び点Pのそれぞれの位置 における磁場制御誤差(=外乱磁場−補償磁場) F1,F2 :電流調節手段13A及び13Bのそれぞれに制御信号 を出力するコントローラ16における制御部のフィー ドバック伝達関数 i1,i2 :上記制御部から電流調節手段13A及び13Bのそれ ぞれに出力される制御信号 H11,H12,H1P:ループコイル12Aと磁気センサ15A,15B及び 点Pのそれぞれとの間の電流−磁場変換伝達関数 H21,H22,H2P:ループコイル12Bと磁気センサ15A,15B及び 点Pのそれぞれとの間の電流−磁場変換伝達関数
1,m22=H22F2e2,m21=H2 1F2e2,m12=H
12F1e1,m1P=H1PF1e1,m2P=H2PF2e2で
あるから、磁場制御誤差について以下の(3)〜(5)
式が得られる。 e1=x1-m11-m21=x1-H11F1e1-H21F2e2 (3) e2=x2-m12-m22=x2-H12F1e1-H22F2e2 (4) eP=xP-m1P-m2P=xP-H1PF1e1-H2PF2e2 (5) これらの式を簡単にするために、ループコイル12A及
び12Bのそれぞれについて形成されるフィードバック
ループの働きを同一とし、次式が成立するものとする。 F1=F2(=Fとする) (6) H11=H22(=HAとする) (7) H12=H21(=HBとする) (8)
出され、以下のように表される。 e1=(HAx1-HBx2)/{(HA 2−HB 2)F} (9) e2=(HAx2-HBx1)/{(HA 2-HB 2)F} (10) ここで、HA≠HBで、フィードバック伝達関数F1,F2
(=F)の絶対値であるそれぞれのゲインを大きくしてあ
り、e1及びe2は0と見なせるようにしてある。また、
(3)〜(5)式より、e1及びe2を消去することによ
り、目標点での磁場制御誤差ePは次式で表される。 eP=xP-{(HAH1P−HBH2P)x1+(HAH2P-HBH1P)x2}/(HA 2-HB 2) (11)
=−L/2(L:磁気センサ15A,15B間の距離)
とすると、式(11)における伝達関数HA,HB,H
1P,H 2Pは次式で表される。 HA=B11/I1 =B1w│w=L/2/I1 =(2μ0a2N/π)/[{(d/2-L/2)2+a2}・{(d/2-L/2)2+2a2}1/2] (12) HB=B21/I2 =B2w│w=L/2/I2 =(2μ0a2N/π)/[{(d/2+L/2)2+a2}・{(d/2+L/2)2+2a2}1/2] (13) H1p=B1w/I1 =(2μ0a2N/π)/[{(d/2+w)2+a2}・{(d/2+w)2+2a2}1/2] (14) H2p=B2w/I2 =(2μ0a2N/π)/[{(d/2-w)2+a2}・{(d/2-w)2+2a2}1/2] (15)
コイル12A及び12B間の距離dの関数であり、点P
の位置によりその大きさは変化する。磁場誤差ePが最
大となる点Pの位置を求め、この位置での磁場をできる
限り弱めるようにループコイル12A及び12B間の距
離dを決めれば、磁場制御空間11において外乱磁場に
よる影響を最小限に止めることができる。即ち、上述し
た各位置での実際の外乱磁場の強さを検出し、磁場誤差
ePに関する(11)式に基づき、この磁場誤差ePを最
小にする最適な距離doptを算出する。また、ループ
コイル12A及び12Bに両者間の距離の調整を可能と
する駆動機構を設け、上述した演算により最適距離d
optが求められると、上記距離dを最適距離dopt
にする制御信号を上記駆動機構に出力し、自動的に上記
距離dの最適化調整をできるようにしてもよい。
1についてのシミュレーション結果を図3〜7に示す。
なお、このシミュレーションでは、2a=2m、d=
1.8mとした。図3は、磁束密度に関するシミュレー
ション結果を示し、アクティブ磁場キャンセラ1では、
ループコイル12A,12B間に生じる磁束密度は、ル
ープコイル12A,12Bの中心を結ぶ線の近傍では、
ループコイル12Aからループコイル12Bに向かって
小さくなる磁束密度勾配が生じており、ループコイル1
2Aにおける電流I1とループコイル12Bにおける電
流I2とを調節することにより上記磁束密度勾配を適宜
変え得ることが理解される。なお、上記同様、図3にお
いて、矢印の方向は磁束の方向を示し、矢印の長さは磁
束密度の大きさを示している。
場合において、外乱磁場での規格化磁束密度及びこれに
対して形成される補償磁場での規格化磁束密度が点Oか
らの距離により変化する状態を示したものである(横
軸:点Oからの距離(左方向:−,右方向:+),縦
軸:規格化磁束密度)。そして、図4において、二点鎖
線が外乱磁場、実線が本発明に係るアクティブ磁場キャ
ンセラ1による補償磁場、一点鎖線が従来の上記装置に
よる補償磁場のそれぞれにおける規格化磁束密度を示し
ている。また、図5は、図4に示すデータから得られ、
磁場制御誤差が点Oからの距離により変化する状態を示
したもので(横軸:点Oからの距離(左方向:−,右方
向:+),縦軸:磁場制御誤差)、実線が本発明に係る
アクティブ磁場キャンセラ1による場合、一点鎖線が従
来の上記装置による場合を示している。
生源が近くに存在する場合、外乱磁場での規格化磁束密
度の勾配が大きく、従来は点Oの一点で磁場制御誤差を
零にすることはできても、点Oから離れる程、磁場制御
誤差が大きくなるのに対して、本発明では、点Oの左右
両側の広い範囲にわたって磁場制御誤差を非常に小さく
なっている。
在する場合において、図4及び5と同様に、規格化磁場
及び磁場制御誤差が点Oからの距離により変化する状態
を示したものである。この図6及び7から分かるよう
に、外乱磁場発生源が遠くに存在する場合、外乱磁場で
の規格化磁束密度の勾配が小さく、この場合において
も、従来は点Oのごく近傍で磁場制御誤差を小さくする
ことはできても、この近傍から離れる程、磁場制御誤差
が大きくなるのに対して、本発明では、点Oの左右両側
の広い範囲にわたって磁場制御誤差を非常に小さくなっ
ている。このように、本発明の場合、外乱磁場に応じて
規格化磁束密度の勾配を適宜変えることができる結果、
常に広範囲にわたって磁場制御誤差を零に近付け得るこ
とが顕著に表れている。
向3軸制御形のアクティブ磁場キャンセラ2を示し、上
述したアクティブ磁場キャンセラ1と互いに共通する部
分については、同一番号を付して説明を省略する。この
アクティブ磁場キャンセラ2では、X軸に平行な3軸の
それぞれについて、それを中心軸とする一対のループコ
イル12AX1,12BX1を有する磁場形成部14
X1、一対のループコイル12AX2,12BX2を有
する磁場形成部14X2及び一対のループコイル12A
X3,12BX3を有する磁場形成部14X3が設けら
れ、かつこれらの各々にアクティブ磁場キャンセラ1の
場合と同様に、電流調節手段13AX1,13BX1、
13AX2,13BX2及び13AX3,13BX3と
磁気センサ15AX1,15BX1、15AX2,15
BX2及び15AX3,15BX3とが設けられてい
る。そして、上記ループコイルの各々における電流は上
述したコントローラ16により別個に制御される。斯か
る構成により、一方向に関する限り、広範囲にわたって
外乱磁場に補償磁場をより近似させることが可能とな
り、磁場制御誤差をより小さくすることが可能となる。
向2軸制御形のアクティブ磁場キャンセラ3を示し、上
述したアクティブ磁場キャンセラ1及び2と互いに共通
する部分については、同一番号を付して説明を省略す
る。このアクティブ磁場キャンセラ3では、X軸及びY
軸のそれぞれについて、それを中心軸とする一対のルー
プコイル12AX,12BXを有する磁場形形成部14
X、一対のループコイル12AY,12BYを有する磁
場形成部14Yが設けられ、かつこれらの各々にアクテ
ィブ磁場キャンセラ1の場合と同様に、電流調節手段1
3AX,13BX及び13AY,13BYと磁気センサ
15AX,15BX及び15AY,15BYとが設けら
れている。そして、上記ループコイルの各々における電
流は上述したコントローラ16により別個に制御され
る。斯かる構成により、一方向限らず直交する二方向に
関し、広範囲にわたって外乱磁場に補償磁場を近似させ
ることが可能となり、磁場制御誤差を零に近付けること
が可能となる。
方向3軸制御形のアクティブ磁場キャンセラ4を示し、
上述したアクティブ磁場キャンセラ1,2及び3と互い
に共通する部分については、同一番号を付して説明を省
略する。このアクティブ磁場キャンセラ4では、X軸、
Y軸及びZ軸のそれぞれについて、それを中心軸とする
一対のループコイル12AX,12BXを有する磁場形
形成部14X、一対のループコイル12AY,12BY
を有する磁場形成部14 Y及び一対のループコイル12
AZ,12BZを有する磁場形成部14Zが設けられ、
かつこれらの各々にアクティブ磁場キャンセラ1の場合
と同様に、電流調節手段13AX,13BX,13
AY,13BY及び13AZ,13BZと磁気センサ1
5AX,15BX,15AY,15BY及び15AZ,
15BZとが設けられている。そして、上記ループコイ
ルの各々における電流は上述したコントローラ16によ
り別個に制御される。斯かる構成により、一或いは二方
向限らず直交する三方向に関し、広範囲にわたって外乱
磁場に補償磁場を近似させることが可能となり、磁場制
御誤差を零に近付けることが可能となる。
キャンセラ1〜4に限定されるものではなく、ループコ
イルの形状は矩形の他、多角形、円形、楕円形等でもよ
く、電流I1,I2は交流でも直流でもよい。また、上
述したアクティブ磁場キャンセラ3及び4において、
X,Y,Z軸の各々について、これらに平行な中心軸を
有する複数組の磁場形成部を設けてもよく、かつ一対の
ループコイル間の距離を可変にしておくのが好ましく、
このように複数組の磁場形成部を設けることにより外乱
磁場の影響を一層効率よく無くすことが可能となる。
に平行な複数の中心軸を有する複数組の磁場形成部を設
ける場合、磁場制御空間11の中心部において、各磁場
形成部により形成される磁場が互いに相殺し合うことが
ないように、各ループコイルに流れる電流の方向を定め
るべきである。さらにまた、対をなす二つのループコイ
ルは、必ずしも同じ形状である必要はなく、磁気センサ
は対をなすループコイルの中心軸上に必ずしも配置され
る必要はない。
明によれば、磁場制御空間を挟んで対向配置され、この
磁場制御空間を横切る一軸を中心軸とし、互いに独立し
た対をなす二つのループコイル及びこの内の一方のルー
プコイルに流す電流を調節する一方の電流調節手段及び
上記二つの内の他方のループコイルに流す電流を調節す
る他方の電流調節手段からなる少なくとも一組の磁場形
成部と、上記二つのループコイルから等距離の上記中心
軸上の点と上記一方のループコイルとの間に配置された
一方の磁気センサと、上記点と上記他方のループコイル
との間に配置された他方の磁気センサと、上記両磁気セ
ンサから、これらにより検出された磁場の強さを示す検
出信号を受けて、これに基づき、上記両電流調節手段に
対して、上記磁場制御空間における磁場を打消す磁場を
形成する電流を上記両ループコイルに生じさせるための
制御信号を別個に出力するコントローラとを備えた構成
としてある。このため、磁気制御空間において外乱磁場
に対応して自由に磁束密度の勾配を生じさせ得るように
なり、広範囲にわたって均一に外乱磁場の影響を零に近
付け、良好な磁気シールド特性を発揮させることが可能
になるという効果を奏する。
て、上記両ループコイル間の距離を調節可能に形成して
ある。このため、上記効果に加えて、外乱磁場発生源の
遠近に応じた適切な磁場制御が容易になるという効果を
奏する。
構成に加えて、上記磁場形成部が複数組設けられ、その
各々における上記中心軸が平行である構成としてある。
このため、上述した第1または第2発明による効果をよ
り顕著なものとし、一方向に関する限り、広範囲にわた
って外乱磁場に補償磁場をより近似させることが可能と
なり、磁場制御誤差をより小さくすることが可能になる
という効果を奏する。
構成に加えて、上記磁場形成部が少なくとも2組設けら
れ、その各々における上記中心軸が互いに直交する2方
向に延びている構成としてある。このため、上述した第
1または第2発明による効果を2次元にまで広げ、一方
向限らず直交する二方向に関し、広範囲にわたって外乱
磁場に補償磁場を近似させることが可能となり、磁場制
御誤差を零に近付けることが可能になるという効果を奏
する。
構成に加えて、上記磁場形成部が少なくとも3組設けら
れ、その各々における上記中心軸が、直交する3方向に
延びている構成としてある。このため、上述した第1ま
たは第2発明による効果を3次元にまで広げ、一或いは
二方向限らず直交する三方向に関し、広範囲にわたって
外乱磁場に補償磁場を近似させることが可能となり、磁
場制御誤差を零に近付けることが可能になるという効果
を奏する。
形のアクティブ磁場キャンセラの全体構成を示す図であ
る。
る制御系統を示すブロックダイヤグラムである。
形成される補償磁場での磁束密度についてのシミュレー
ション結果を示す図である。
場に対して形成される補償磁場が両ループコイルの中心
からの距離とともに変化する状態についてのシミュレー
ション結果を示す図である。
イルの中心からの距離とともに変化する状態を示す図で
ある。
場に対して形成される補償磁場が両ループコイルの中心
からの距離とともに変化する状態についてのシミュレー
ション結果を示す図である。
イルの中心からの距離とともに変化する状態を示す図で
ある。
形のアクティブ磁場キャンセラの全体構成を示す図であ
る。
形のアクティブ磁場キャンセラの全体構成を示す図であ
る。
御形のアクティブ磁場キャンセラの全体構成を示す図で
ある。
図である。
御系統を示すブロックダイヤグラムである。
される補償磁場での磁束密度についてのシミュレーショ
ン結果を示す図である。
流調節手段 14 磁場形成部 15A,15B 磁
気センサ 16 コントローラ
Claims (5)
- 【請求項1】 磁場制御空間を挟んで対向配置され、こ
の磁場制御空間を横切る一軸を中心軸とし、互いに独立
した対をなす二つのループコイル及びこの内の一方のル
ープコイルに流す電流を調節する一方の電流調節手段及
び上記二つの内の他方のループコイルに流す電流を調節
する他方の電流調節手段からなる少なくとも一組の磁場
形成部と、上記二つのループコイルから等距離の上記中
心軸上の点と上記一方のループコイルとの間に配置され
た一方の磁気センサと、上記点と上記他方のループコイ
ルとの間に配置された他方の磁気センサと、上記両磁気
センサから、これらにより検出された磁場の強さを示す
検出信号を受けて、これに基づき、上記両電流調節手段
に対して、上記磁場制御空間における磁場を打消す磁場
を形成する電流を上記両ループコイルに生じさせるため
の制御信号を別個に出力するコントローラとを備えたこ
とを特徴とするアクティブ磁場キャンセラ。 - 【請求項2】 上記両ループコイル間の距離を調節可能
に形成したことを特徴とする請求項1に記載のアクティ
ブ磁場キャンセラ。 - 【請求項3】 上記磁場形成部が複数組設けられ、その
各々における上記中心軸が平行であることを特徴とする
請求項1または2に記載のアクティブ磁場キャンセラ。 - 【請求項4】 上記磁場形成部が少なくとも2組設けら
れ、その各々における上記中心軸が互いに直交する2方
向に延びていることを特徴とする請求項1または2に記
載のアクティブ磁場キャンセラ。 - 【請求項5】 上記磁場形成部が少なくとも3組設けら
れ、その各々における上記中心軸が、直交する3方向に
延びていることを特徴とする請求項1または2に記載の
アクティブ磁場キャンセラ。
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