JP2003332682A - 面発光レーザ素子の製造方法 - Google Patents

面発光レーザ素子の製造方法

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JP2003332682A
JP2003332682A JP2002132712A JP2002132712A JP2003332682A JP 2003332682 A JP2003332682 A JP 2003332682A JP 2002132712 A JP2002132712 A JP 2002132712A JP 2002132712 A JP2002132712 A JP 2002132712A JP 2003332682 A JP2003332682 A JP 2003332682A
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Takeshi Hama
威 濱
Taiichi Shiina
泰一 椎名
Norihiro Iwai
則広 岩井
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成長時間が短縮でき、良好な温度特性を有
し、かつ低いしきい値を有し、結晶転位が抑制された、
酸化狭窄型の面発光レーザ素子の製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明に係る面発光レーザ素子の製造方
法によれば、半導体多層膜反射鏡の低屈折率層をなす高
Al組成層及び電流狭窄層としてAlAs層やAl0.95
Ga0.05As層を用い、半導体多層膜反射鏡中の高Al
組成層の成長にあたって、V/III比を4以下として原
料を供給し、電流狭窄層の成長にあたって、V/III比
を8以上として原料を供給することにより、電流狭窄層
形成のための熱酸化処理を行う際に、半導体多層膜反射
鏡の半導体層の酸化を抑制し、電流狭窄層のみを選択的
に酸化させることが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面発光レーザ素子
の製造方法に関し、特に、成長時間が短縮でき、良好な
温度特性を有し、かつ低いしきい値を有し、結晶転位が
抑制された、酸化狭窄型の面発光レーザ素子(以下単に
面発光レーザ素子と呼ぶ)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】AlGaAsは光デバイスや電子デバイ
スなどによく用いられる半導体材料である。特に面発光
レーザ素子では、AlGaAsが酸化されやすいことを
利用して意図的に酸化させて、酸化絶縁層として用いて
いる。一般的に、AlxGa1-xAsにおいて、x=1で
あるAlAsは最も酸化され易く、xを小さくしていく
と酸化され難くなることが知られている。そこで、酸化
させたい部分にはAlAsやAl0.98Ga0.02Asなど
を用い、また、酸化させたくない部分には、Al0.9
0.1Asなどを用い、Al組成に差をつけ酸化速度を
制御することで、選択的に酸化させることが可能であ
る。
【0003】図6を参照し、従来の面発光レーザ素子4
0の製造方法を説明する。先ず、有機金属気相成長法
(以下、MOCVD法と呼ぶ)を用い、n−GaAs基
板41上に、下部半導体多層膜反射鏡42、上下にクラ
ッド層を有する量子井戸活性層43、膜厚40nmのA
lAs層44、上部半導体多層膜反射鏡45を順次に積
層する。下部半導体多層膜反射鏡42は、各層の膜厚を
λ/4n(λ:発振波長、n:屈折率)とした、低屈折
率層をなす高Al組成層と高屈折率層をなす低Al組成
層のペアであるn−Al0.9Ga0.1As/n−Al0.2
Ga0.8Asの35ペアからなり、上部半導体多層膜反
射鏡45は、各層の膜厚をλ/4nとした、高Al組成
層と低Al組成層のペアであるp−Al0.9Ga0.1As
/p−Al0.2Ga0 .8Asの25ペアからなる。
【0004】次いで、フォトリソグラフィ技術及びドラ
イエッチング法により、直径30μmの断面円形のメサ
ポスト50を形成する。メサポスト50の高さは、エッ
チングによってAlAs層44の側面が露出されるよう
に選択される。上述のように形成されたメサポストの高
さは、約4から5μm程度であり、また断面正方形に形
成される場合もある。
【0005】続いて、温度400℃の水蒸気雰囲気中で
酸化処理を行い、AlAs層44をメサポスト50の側
壁から10μm酸化させ、Al酸化領域44Bを形成す
る。酸化されずに残ったAlAs層44の中央部が、非
酸化領域44Aとして残される。AlAs層44は、電
流狭窄層と呼ばれる。Al酸化領域44BはAl23
構成され、絶縁体である。このため、電流は中央附近の
非酸化領域44Aのみに集中して流れる。このような電
流狭窄層44を形成することにより、量子井戸活性層4
3の狭い領域に集中させて電流を流し、しきい値などの
レーザ特性を向上させている。
【0006】続いて、メサポスト50の周囲をポリイミ
ド層48で埋め込む。メサポスト50及びポリイミド層
48上に、メサポスト50の外周部分と5から10μm
の幅で接触し、かつポリイミド層48の上面を覆うよう
に、リング状のp側電極46を形成する。n−GaAs
基板41の膜厚が、例えば200μmになるように研磨
した後、n側電極47を形成する。続いて、p側電極4
6上にワイヤボンディング用の電極パッド49を形成
し、面発光レーザ素子40として完成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の面発光レーザ素
子40は、上述のように温度約400℃の水蒸気雰囲気
中で酸化処理を行い、下部半導体多層膜反射鏡42及び
上部半導体多層膜反射鏡45は酸化させずに、AlAs
層44をメサポスト50の側壁から選択的に酸化させ、
Al酸化領域44Bを作製する。AlAs層44に代え
てx=0.95から1.0未満のAlxGa1-xAsを使
用することもできる。この場合、下部半導体多層膜反射
鏡42及び上部半導体多層膜反射鏡45のペアのうち高
Al組成側の層は、酸化防止のためにAl組成(x)を
少し小さくして、x=0.7から0.95未満のAlx
Ga1-xAsを使用する。
【0008】ところで、半導体多層膜反射鏡では、ペア
をなす低Al組成層と高Al組成層とのAl組成(x)
の差が大きくなるほど屈折率差が大きくなり、反射率を
向上させることができる。また熱伝導率は、Afromowitz
M. A.等;Journal of Applied Physics vol.44,pp129
2,(1973)の記載によれば、AlxGa1-xAsでAlとG
aとの組成差が大きいものほど大きくなることが知られ
ている。図7は、該論文に記載されている、Al組成
(x)に対する熱抵抗率のグラフである。熱伝導率は熱
抵抗率と逆数の関係にあるため、特にAlAsの熱伝導
はきわめて高いことが分かる。尚、図中の実線は計算値
を示す。
【0009】上述のように、低Al組成層と高Al組成
層とのAl組成(x)の差を大きくすれば、反射率が大
きくなるため半導体多層膜反射鏡の数を少なくでき、エ
ピタキシャル成長の時間が短縮できる。また、同時に熱
伝導率も大きくなるため、光出力の熱飽和特性が良好
で、かつ高温の動作環境でも高出力で安定して動作す
る、温度特性の良好な面発光レーザ素子を作製できる。
【0010】しかし、半導体多層膜反射鏡中の高Al組
成層のAl組成(x)をあまり大きくすると、熱酸化処
理を行う際に、酸化領域形成のための半導体層と一緒に
酸化されてしまう。下部半導体多層膜反射鏡及び上部半
導体多層膜反射鏡が酸化されると、結晶転位が多く発生
し、しきい値などのレーザの特性が悪化するという問題
があった。このように、反射率や熱伝導率の向上からも
たらされる成長時間の短縮や良好な温度特性と、低いし
きい値や結晶転位の抑制とはトレードオフの関係になっ
ており、双方を満足させることが難しい。
【0011】上記問題に対する解決法の1つとして、特
願2000−361317号では、図8にその層構造を
示すように、高Al組成層として酸化されにくいp−A
0. 9Ga0.1As膜64を使用した第1半導体多層膜7
4と、高Al組成層として酸化されやすいp−AlAs
膜62を使用した第2半導体多層膜73とからなる下部
半導体多層膜反射鏡71を提案している。該提案では、
エッチングを行う際に、第1半導体多層膜74の途中ま
でエッチングすることにより、第2半導体多層膜73中
のp−AlAs膜62の酸化を防止している。
【0012】しかしながら、上記提案では、面発光レー
ザ素子の温度特性の改善がまだ不十分であり、また、第
2半導体多層膜までをエッチングしてしまわないように
精度よくエッチングしなければならない、などの問題点
がある。
【0013】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は、成長時間が短縮でき、良好な
温度特性を有し、かつ、低いしきい値を有し、結晶転位
が抑制された面発光レーザ素子の製造方法を提供するこ
とにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者は、面発光レー
ザ素子の作製工程で、従来のようにAlxGa1-xAsに
おけるAl組成(x)の差のみで酸化速度を制御するの
ではなく、AlxGa1 -xAsのV族元素とIII族元素と
の作製時の原料供給比率(以下、V/III比と呼ぶ)を
制御することに着目し、本発明を完成するに到った。
【0015】即ち、上記目的を達成するために、本発明
に係る面発光レーザ素子の製造方法は、基板上に、夫々
が高屈折率半導体層及び低屈折率半導体層から成る一対
の半導体多層膜反射鏡と、該一対の半導体多層膜反射鏡
の間に配設されたレーザ活性層と、前記一対の半導体多
層膜反射鏡の少なくとも一方の内部に又は隣接して配設
される、非酸化領域及び選択的酸化領域から成る電流狭
窄層とを備え、前記各半導体多層膜の各半導体層及び前
記電流狭窄層が夫々AlxGa1-xAs層(0≦x≦1)
から成る面発光レーザ素子の製造方法において、前記一
対の半導体多層膜反射鏡の少なくとも一方の低屈折率半
導体層はV族元素とIII族元素との原料供給比率(V/I
II比)を4以下にし、前記電流狭窄層はV族元素とIII
族元素とのV/III比を8以上にして夫々成長すること
を特徴とする。
【0016】半導体多層膜反射鏡の低屈折率半導体層及
び電流狭窄層として、AlAs層やAl0.95Ga0.05
s層を用い、半導体多層膜反射鏡の低屈折率半導体層の
V/III比を4以下に、電流狭窄層のV/III比を8以上
にして夫々成長することにより、電流狭窄層形成のため
の熱酸化処理を行う際に、半導体多層膜反射鏡の半導体
層の酸化を抑制し、電流狭窄層のみを選択的に酸化させ
ることが可能である。尚、電流狭窄層はV族元素とIII
族元素とのV/III比を10以上として成長すると更に
好ましい。
【0017】また、半導体多層膜反射鏡の半導体層の酸
化が抑制されるため、低いしきい値を有し、結晶転位が
抑制された面発光レーザ素子の作製が可能である。さら
に、AlAs層やAl0.95Ga0.05As層は低い屈折率
を有するため、半導体多層膜反射鏡の反射率が向上し、
多層膜の膜数を減らすことにより、成長時間が短縮でき
る。同時に、AlAs層やAl0.95Ga0.05As層は、
高い熱伝導性を有するため良好な温度特性を有する面発
光レーザ素子の作製が可能である。さらに、電流狭窄層
にAl0.95Ga0.05Asを採用することにより、より長
期の寿命を有する面発光レーザ素子の作製が可能とな
る。さらに、電流狭窄層が半導体多層膜反射鏡の内部に
又は隣接して配設されることにより、量子井戸活性層の
狭い領域に集中させて電流を流し、しきい値などのレー
ザ特性を向上させることができる。
【0018】本発明の面発光レーザ素子の製造方法で
は、GaAs基板上に、AlxGa1-xAs層(0≦x≦
1)から成る下部半導体多層膜反射鏡をエピタキシャル
成長法で形成するステップと、InP基板上に、上部ク
ラッド層、レーザ活性層、及び、下部クラッド層を順次
にエピタキシャル成長法で形成するステップと、前記G
aAs基板と前記InP基板とを、前記下部半導体多層
膜反射鏡と前記下部クラッド層とが接するように貼付す
るステップと、前記InP基板を除去し、前記上部クラ
ッド層を露出するステップと、前記露出した上部クラッ
ド層上に、AlxGa1-xAs層(0≦x≦1)から成る
上部半導体多層膜反射鏡をエピタキシャル成長法で形成
するステップとを有する面発光レーザの製造方法であっ
て、前記半導体多層膜反射鏡の少なくとも一方の半導体
層の成長に際して、V族元素とIII族元素との原料供給
比率(V/III比)を4以下にして形成したAlxGa
1-xAs層を半導体多層膜反射鏡の低屈折率半導体層と
し、V族元素とIII族元素とのV/III比を8以上にして
形成したAlxGa1-xAs層をその後の酸化処理によっ
て電流狭窄層とすることを特徴とする。
【0019】上記製造方法により、半導体多層膜反射鏡
の低屈折率半導体層がAlAs層やAl0.95Ga0.05
s層であって、かつInPに格子整合する量子井戸活性
層を採用することが可能となり、良好な温度特性等を有
し、かつより多くの種類の発光波長に対応した面発光レ
ーザ素子を作製することができる。
【0020】発光波長は、量子井戸活性層及び半導体多
層膜反射鏡の材質を選択することにより、例えば750
〜1600nm帯、具体的には780nm、850n
m、980nm、1300nm、1550nmなど適宜
選定することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明者は、本発明に際して、A
xGa1-xAsのV/III比と酸化量との関係を調べる
実験を行い、次に実験例1及び実験例2として要約する
事実を見出した。
【0022】実験例1 本実験例では、面発光レーザ素子において、電流狭窄層
のV/III比を変化させて、酸化の程度を調べた。
【0023】本実験例の試料となる面発光レーザ素子
は、図9に示すように、まず、n−GaAs基板51上
に、順次に、例えばMOCVD法により、各層の膜厚を
λ/4nとしたn−Al0.9Ga0.1As/n−Al0.2
Ga0.8Asの35ペアからなる下部半導体多層膜反射
鏡52、上下にクラッド層を有する量子井戸活性層5
3、膜厚40nmのAlAs層54、各層の膜厚をλ/
4nとしたp−Al0.9Ga0 .1As/p−Al0.2Ga
0.8Asの25ペアからなる上部半導体多層膜反射鏡5
5を積層した。
【0024】次いで、フォトリソグラフィ技術及びドラ
イエッチング法により、直径30μmの円形であって、
上下にクラッド層を有する量子井戸活性層53中の下部
クラッド層の一部、量子井戸活性層及び上部クラッド
層、AlAs層54、上部半導体多層膜反射鏡55を貫
通するメサポスト56を形成した。続いて、温度410
℃の水蒸気雰囲気中で、20分間の酸化処理を行い、A
lAs層54をメサポストの側壁から酸化させた。
【0025】AsH3(アルシン)とTMA(トリメチ
ルアルミニウム)を用い、AlAs層54形成時のV/
III比を2、4、8、10、20、40と変化させた試
料を夫々作製し、AlAs層54の酸化の程度を調べ、
以下の結果を得た。また、この結果を図10(a)のグ
ラフに示す。
【0026】
【表1】
【0027】本実験例の結果から、電流狭窄層の作製に
あたっては、AlAs形成時のV/III比を8以上に、
半導体多層膜反射鏡の高Al組成層としてAlAs層を
用いる場合にはその作製にあたっては、AlAs形成時
のV/III比を4以下にして夫々原料を供給すればよい
ことが分かる。
【0028】尚、本実験例の結果が得られた理由につい
ては、まだ正確には判明していない。しかし、原料供給
のV/III比が4以下になると、AlAs層表面上での
反応に寄与する実効V/III比が1以下になり、V族元
素が不足することから、V族原子部分で空格子が増加
し、酸化の際にこの空格子が何らかの阻害反応を起こす
ものと推定している。
【0029】実験例2 本実験例では、電流狭窄層として、実験例1のAlAs
層に代えて、Al0.95Ga0.05As層を用いて、同様の
実験を行い、図10(b)に示す結果を得た。本実験例
の結果から、実験例1と同様に、電流狭窄層の作製にあ
たっては、Al0.95Ga0.05As形成時のV/III比を
8以上に、半導体多層膜反射鏡の高Al組成層としてA
0.95Ga0.05As層を用いる場合にはその作製にあた
っては、Al0.95Ga0.05As形成時のV/III比を4
以下にして夫々原料を供給すればよいことが分かる。
【0030】以下に、添付図面を参照し、実施形態例を
挙げて本発明を具体的かつ詳細に説明する。実施形態例1 図1は、本発明の一実施形態例に係る製造方法で作製さ
れた面発光レーザ素子の模式断面図である。面発光レー
ザ素子10は、膜厚200μmのn−GaAs基板11
上に、順次に、形成された各層の膜厚をλ/4nとした
n−AlAs/n−Al0.2Ga0.8Asの32ペアから
なる下部半導体多層膜反射鏡12、上下にクラッド層を
有する量子井戸活性層13、膜厚40nmの電流狭窄層
14、各層の膜厚をλ/4nとしたp−AlAs/p−
Al0.2Ga0.8Asの23ペアからなる上部半導体多層
膜反射鏡15からなる積層構造を備える。
【0031】また、上下にクラッド層を有する量子井戸
活性層13中の下クラッド層の一部、量子井戸活性層及
び上クラッド層、電流狭窄層14、上部半導体多層膜反
射鏡15を貫通して、直径30μmの円形のメサポスト
20が形成されており、周囲にポリイミド層18が埋め
込まれている。電流狭窄層14は、メサポスト20の側
壁から中心に向かって幅10μmの環状に形成されたA
l酸化領域14Bが電流狭窄領域を、中央の非酸化領域
14Aが電流注入領域をなし、電流を効率よく閉じ込め
ることが可能である。
【0032】メサポスト20上及びポリイミド層18上
に、メサポスト20上部の周縁に5から10μmの幅で
接触するように、リング状のp側電極16が形成されて
いる。またn−GaAs基板11の裏面に、n側電極1
7が形成されている。
【0033】p側電極16上にリング状の電極パッド1
9が形成されている。またポリイミド層18上(図示の
範囲外)にも、p側電極16上の電極パッド19に連続
して、電極パッド19が形成されており、外部接続用の
ワイヤでボンディングされている。ポリイミド上にパッ
ド電極を形成することで、パッド下での寄生容量を減ら
すことができるため、低容量が必要な高速動作(変調)
用のレーザ素子構造として、一般的に採用されている。
【0034】次に、同図を参照して、本発明の一実施形
態例に係る面発光レーザ素子10の製造方法を説明す
る。先ず、MOCVD法により、順次に、n−GaAs
基板11上に、各層の膜厚をλ/4nとしたn−AlA
s/n−Al0.2Ga0.8Asの32ペアからなる下部半
導体多層膜反射鏡12、上下にクラッド層を有する量子
井戸活性層13、膜厚40nmのAlAs層14、各層
の膜厚をλ/4nとしたp−AlAs/p−Al0.2
0.8Asの23ペアからなる上部半導体多層膜反射鏡
15を積層する。
【0035】このとき、下部半導体多層膜反射鏡12及
び上部半導体多層膜反射鏡中15の高Al組成層である
AlAs層の成長にあたっては、AsH3とTMAを用
いて、V/III比を4に制御して原料を供給する。ま
た、電流狭窄層となるAlAs層14の成長にあたって
は、AsH3とTMAを用いて、V/III比を8に制御し
て原料を供給する。
【0036】次いで、フォトリソグラフィ技術及びドラ
イエッチング法により、直径30μmの円形であって、
上下にクラッド層を有する量子井戸活性層13の下クラ
ッド層の一部、量子井戸活性層及び上クラッド層、Al
As層14、上部半導体多層膜反射鏡15を貫通するメ
サポスト20を形成する。
【0037】続いて、410℃の水蒸気雰囲気中で20
分間の酸化処理を行い、AlAs層14をメサポスト2
0の側壁から中心に向かって10μmの位置までの環状
領域を酸化させ、Al酸化領域14Bを形成する。この
とき酸化されずに残った中央附近の非酸化領域14Aが
電流注入領域を構成する。このとき、V/III比を4に
制御して成長した下部半導体多層膜反射鏡12及び上部
半導体多層膜反射鏡15中のAlAs層は、酸化されな
い。尚、Al酸化領域14Bの幅が、例えば幅10μm
の環状領域とした場合、電流注入領域を成す非酸化領域
14Aの面積は約80μm2になる。
【0038】続いて、メサポスト20の周囲をポリイミ
ド層18で埋め込む。メサポスト20及びポリイミド層
18上に、メサポスト20の外周部分と5から10μm
の幅で接触し、かつポリイミド層18の上面を覆うよう
に、リング状のp側電極16を形成する。n−GaAs
基板11の膜厚が、例えば200μmになるように研磨
した後、n側電極17を形成する。続いて、p側電極1
6上にリング状の電極パッド19を形成する。またポリ
イミド層18上(図示の範囲外)にも、p側電極16上
の電極パッド19に連続して、電極パッド19を形成
し、外部接続用のワイヤでボンディングする。
【0039】本実施形態例では、半導体多層膜反射鏡の
高Al組成層及び電流狭窄層としてAlAs層を用い、
半導体多層膜反射鏡中のAlAs層の成長にあたって、
V/III比を4として原料を供給し、電流狭窄層のAl
As層の成長にあたって、V/III比を8として原料を
供給することにより、電流狭窄層形成のための熱酸化処
理を行う際に、半導体多層膜反射鏡の半導体層の酸化を
抑制し、電流狭窄層のみを選択的に酸化させることが可
能である。AlAs層は低い屈折率を有するため、半導
体多層膜反射鏡の反射率が向上し、下部半導体多層膜反
射鏡の層数を従来の35ペアから32ペアに、上部半導
体多層膜反射鏡の層数は従来の25ペアから23ペアに
夫々減らすことにより、エピタキシャル成長の時間の短
縮が可能となった。
【0040】本実施形態例に係る面発光レーザ素子10
を試作し、その温度特性を調べた。動作環境温度とし
て、夫々、20℃、30℃、50℃及び70℃の下で、
注入電流を0から30mA程度に変化させて、光出力の
変化を観察し、図5(a)に示す結果を得た。尚、図5
(b)に従来技術で記載した面発光レーザ素子40につ
いて、同様の試験を行った結果を示す。面発光レーザ素
子40と比較して、面発光レーザ素子10は、熱飽和現
象が抑制され、かつ高出力で安定して動作し、良好な温
度特性を有している。これは、半導体多層膜反射鏡中の
高Al組成層として高い熱伝導率を有するAlAs層を
用いたことにより、従来より熱伝導が向上したためと考
えられる。
【0041】また、半導体多層膜反射鏡の酸化が抑制さ
れたため、しきい値も4から3mAの低い値を示し、結
晶転位も観察されなかった。
【0042】即ち、本実施形態例によれば、従来の面発
光レーザ素子40と比較して、エピタキシャル成長の時
間が短縮でき、良好な温度特性を有し、かつ低いしきい
値を有し、結晶転位が抑制された面発光レーザ素子10
の製造方法を実現している。
【0043】実施形態例2 本実施形態例に係る製造方法で作製された面発光レーザ
素子は、AlAs層14に代えて、Al0.95Ga0.05
s層を形成したことを除いて、実施形態例1に係る製造
方法で作製された面発光レーザ素子10と同様な構造を
有する。
【0044】本実施形態例に係る面発光レーザ素子の製
造方法は、AlAs層14に代えて、Al0.95Ga0.05
As層を形成し、また、20分間の熱酸化処理に代え
て、60分間の熱酸化処理を行うことを除いて、実施形
態例1に係る面発光レーザ素子10の製造方法と同様で
ある。
【0045】作製された面発光レーザ素子は、上述の構
成をとることにより、実施形態例1に係る製造方法で作
製された面発光レーザ素子10と同様の効果が得られ
た。更に、この面発光レーザ素子を用いて長期信頼性試
験を行ったところ、実施形態例1に係る製造方法で作製
された面発光レーザ素子10より、長期の寿命が得られ
た。これは、Al0.95Ga0.05As層を用いたことで、
酸化反応が緩やかになり、酸化狭窄層附近の歪みが緩和
したか、或いは何らかの欠陥が減少したことが原因では
ないかと考えられる。
【0046】実施形態例3 本実施形態例に係る製造方法で作製された面発光レーザ
素子は、実施形態例1に係る製造方法で作製された面発
光レーザ素子10とは、以下の点を除いて同様な構造を
有する。即ち、各層の膜厚をλ/4nとしたn−AlA
s/n−Al0.2Ga0.8Asの32ペアからなる下部半
導体多層膜反射鏡に代えて、各層の膜厚をλ/4nとし
たn−Al0.95Ga0.05As/n−Al0.2Ga0.8As
の34ペアからなる下部半導体多層膜反射鏡を、また、
各層の膜厚をλ/4nとしたp−AlAs/p−Al
0.2Ga0.8Asの23ペアからなる上部半導体多層膜反
射鏡に代えて、各層の膜厚をλ/4nとしたp−Al
0.95Ga0.05As/p−Al0.2Ga0.8Asの24ペア
からなる上部半導体多層膜反射鏡が、また、AlAs層
14に代えて、Al0.95Ga0.05As層が形成されてい
る。
【0047】また、本実施形態例に係る面発光レーザ素
子の製造方法は、実施形態例1に係る面発光レーザ素子
10の製造方法とは、以下の点を除いて同様である。即
ち、各層の膜厚をλ/4nとしたn−AlAs/n−A
0.2Ga0.8Asの32ペアからなる下部半導体多層膜
反射鏡に代えて、各層の膜厚をλ/4nとしたn−Al
0.95Ga0.05As/n−Al0.2Ga0.8Asの34ペア
からなる下部半導体多層膜反射鏡を、また、各層の膜厚
をλ/4nとしたp−AlAs/p−Al0.2Ga0.8
sの23ペアからなる上部半導体多層膜反射鏡に代え
て、各層の膜厚をλ/4nとしたp−Al0.95Ga0.05
As/p−Al0.2Ga0.8Asの24ペアからなる上部
半導体多層膜反射鏡を形成し、またAlAs層14に代
えて、Al0.95Ga0.05As層を形成し、また20分間
の熱酸化処理に代えて、60分間の熱酸化処理を行う。
【0048】作製された面発光レーザ素子は、上述の構
成をとることにより、実施形態例1及び実施形態例2ほ
どではないが、従来の面発光レーザ素子40と比較し
て、熱伝導が良くなり、温度特性に改善が見られた。
【0049】実施形態例4 本実施形態例に係る製造方法で作製された面発光レーザ
素子は、導電型を入れ替えたことを除いて、実施形態例
1に係る製造方法で作製された面発光レーザ素子10と
同様な構造を有する。また、本実施形態例に係る面発光
レーザ素子の製造方法は、導電型を入れ替えることを除
いて、実施形態例1に係る面発光レーザ素子10の製造
方法と同様である。
【0050】作製された面発光レーザ素子は、上述の構
成をとることにより、実施形態例1に係る製造方法で作
製された面発光レーザ素子10と同様の効果が得られ
た。
【0051】実施形態例5 図2は本実施形態例に係る製造方法で作製された面発光
レーザ素子の模式断面図である。面発光レーザ素子34
は、裏面放射型の面発光レーザ素子であり、膜厚200
μmのn−GaAs基板11上に、順次に、形成された
各層の膜厚をλ/4nとしたn−AlAs/n−Al
0.2Ga0.8Asの32ペアからなる下部半導体多層膜反
射鏡12、上下にクラッド層を有する量子井戸活性層1
3、電流狭窄層14、各層の膜厚をλ/4nとしたp−
AlAs/p−Al0.2Ga0.8Asの23ペアからなる
上部半導体多層膜反射鏡15からなる積層構造を備え
る。
【0052】また、上下にクラッド層を有する量子井戸
活性層13中の下クラッド層の一部、量子井戸活性層及
び上クラッド層、電流狭窄層14、上部半導体多層膜反
射鏡15を貫通して、直径30μmの円形のメサポスト
20が形成されており、メサポスト20の周囲及びメサ
ポスト20の外側の上下にクラッド層を有する量子井戸
活性層13の下クラッド層上にSiN膜21が成膜され
ている。電流狭窄層14は、メサポスト20の側壁から
中心に向かって幅10μmの環状に形成されたAl酸化
領域14Bが電流狭窄領域を、中央の非酸化領域14A
が電流注入領域をなし、電流を効率よく閉じ込めること
ができる。
【0053】メサポスト20上に、p側電極22が形成
されている。SiN膜21及びp側電極22の外側には
んだ層25が、はんだ層25の上にヒートシンク26が
形成されている。また、n−GaAs基板11上には、
中央部に反射防止膜(以下、AR膜と呼ぶ:Anti-Refle
ction)24が、また周縁部にn側電極23が形成され
ている。AR膜24を通してレーザ光を取り出すことが
できる。
【0054】次に、同図を参照して、裏面放射型の面発
光レーザ素子34の製造方法を説明する。裏面放射型の
面発光レーザ素子34の製造方法は、熱酸化処理の工程
までは、実施形態例1に係る面発光レーザ素子10の製
造方法と同じである。以下、熱酸化処理の工程の次の工
程から説明する。
【0055】メサポスト20の周囲と上部、及びメサポ
スト20の外側の上下にクラッド層を有する量子井戸活
性層13中の下クラッド層上にSiN膜21を成膜す
る。次いで、メサポスト20の上部のSiN膜21を除
去し、メサポスト20上にp側電極22を成膜する。
【0056】n−GaAs基板11の膜厚を、例えば2
00μmに研磨した後、n−GaAs基板11上にリフ
トオフ法により、中央部を除いてn側電極23を形成
し、n側電極23の中央部に窓が空いた状態にする。次
いで、n−GaAs基板11上で、n側電極23が形成
されなかった中央部に、AR膜24を形成する。最後
に、メサポスト20を形成した側をヒートシンク26に
はんだ付けし、面発光レーザ素子34を完成する。
【0057】裏面放射型の面発光レーザ素子34は、上
記の構成をとることにより、実施形態例1に係る製造方
法で作製された面発光レーザ素子10と同様の効果が得
られた。特に、熱伝導が良くなり、熱飽和特性が向上
し、良好な温度特性が得られた。
【0058】実施形態例6 図3は本実施形態例に係る製造方法で作製された面発光
レーザ素子の模式断面図である。同図中、図1の面発光
レーザ素子10と同じ構造の箇所は、符号を省略した。
本実施形態例に係る製造方法で作製された面発光レーザ
素子35は、実施形態例1に係る製造方法で作製された
面発光レーザ素子10とは、以下の点を除いて同様な構
造を有する。即ち、面発光レーザ素子35は、膜厚40
nmの電流狭窄層14に代えて、膜厚15nmの第1の
電流狭窄層27、膜厚20nmの第2の電流狭窄層2
8、及び膜厚15nmの第3の電流狭窄層29が、順次
に積層された構造をしており、夫々、メサポスト20の
側壁から所定の幅で形成された第1のAl酸化領域27
B、第2のAl酸化領域28B、及び第3のAl酸化領
域29Bと、中央の第1の非酸化領域27A、第2の非
酸化領域28A、及び第3の非酸化領域29Aとから構
成されている。また、第1の電流狭窄層27、第2の電
流狭窄層28、及び第3の電流狭窄層29のV/III比
が、夫々、7、8、及び7である。
【0059】V/III比を8として成長したAlAs
は、V/III比を7として成長したAlAsより酸化さ
れやすいため、第2のAl酸化領域28Bが第1のAl
酸化領域27B及び第3のAl酸化領域29Bよりも幅
が広く、上述の第1から第3のAl酸化領域全体とし
て、先端が内向きに尖った楔型の断面をしている。
【0060】また、面発光レーザ素子35の製造方法
は、実施形態例1に係る面発光レーザ10の製造方法と
は、以下の点を除いて同様である。即ち、面発光レーザ
素子35の製造方法は、電流狭窄層を形成する際、V/
III比を7として原料を供給し、膜厚15nmのAlA
s層27を、V/III比を8として原料を供給し、膜厚
20nmのAlAs層28を、V/III比を7として原
料を供給し、膜厚15nmのAlAs層29を、順次に
成長させる。
【0061】面発光レーザ素子35は、上述の構成をと
ることにより、実施形態例1に係る製造方法で作製され
た面発光レーザ素子10と同様の効果が得られた。更
に、上述のように断面形状が楔型になるように酸化させ
たため、楔型の先端部附近において、結晶転位等が減少
した。
【0062】実施形態例7 本実施形態例に係る製造方法で作製された面発光レーザ
素子は、上下にクラッド層を有する量子井戸活性層の材
料がInPと格子整合する材料からなることを除いて、
実施形態例1に係る製造方法で作製された面発光レーザ
素子10と同様な構造を有する。
【0063】本実施形態例に係る面発光レーザ素子の製
造方法は、先ず、図4(a)に示すように、MOCVD
法により、n−GaAs基板11上に、各層の膜厚をλ
/4nとしたn−AlAs/n−Al0.2Ga0.8Asの
32ペアからなる下部半導体多層膜反射鏡12を積層す
る。
【0064】次いで、図4(b)に示すように、MOC
VD法により、別途、InP基板30上に、順次に、上
クラッド層31、量子井戸活性層32、及び下クラッド
層33を積層し、上下にクラッド層を有する量子井戸活
性層13を形成する。このとき、上下にクラッド層を有
する量子井戸活性層13には、InPに格子整合する半
導体材料を用いる。次いで、上述の下部半導体多層膜反
射鏡12上に、InP基板30側が上になるように、下
クラッド層33を張り合わせる。続いて、InPのみが
溶ける選択エッチング液を用いて、InP基板30を除
去する。以下、実施形態例1の方法と同じ製造方法で作
製することにより本実施形態例の面発光レーザ素子を完
成する。
【0065】作製された面発光レーザ素子は、上述の構
成をとることにより、従来の面発光レーザ素子40と比
較して、実施形態例1に係る製造方法で作製された面発
光レーザ素子10と同様に良好な温度特性が得られた。
【0066】
【発明の効果】本発明に係る面発光レーザ素子の製造方
法によれば、半導体多層膜反射鏡の高Al組成層及び電
流狭窄層としてAlAs層やAl0.95Ga0.05As層を
用い、半導体多層膜反射鏡中の高Al組成層のV/III
比を4以下に、電流狭窄層のV/III比を8以上にして
成長することにより、電流狭窄層形成のための熱酸化処
理を行う際に、半導体多層膜反射鏡の半導体層の酸化を
抑制し、電流狭窄層のみを選択的に酸化させることが可
能である。上記により、成長時間が短縮され、良好な温
度特性を有し、かつ低いしきい値を有し、結晶転位が抑
制された面発光レーザ素子の製造方法を実現している。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施形態例1に係る製造方法で作製さ
れた面発光レーザ素子の構造を示す模式断面図である。
【図2】図2は、実施形態例5に係る製造方法で作製さ
れた面発光レーザ素子の構造を示す模式断面図である。
【図3】図3は、実施形態例6に係る製造方法で作製さ
れた面発光レーザ素子の構造を示す模式断面図である。
【図4】図4は、実施形態例7に係る面発光レーザ素子
の製造方法の各工程を示す模式断面図である。
【図5】図5(a)は、実施形態例1に係る製造方法で
作製された面発光レーザ素子の温度特性を示すグラフで
あり、図5(b)は、従来の面発光レーザ素子の温度特
性を示すグラフである。
【図6】図6は、従来の面発光レーザ素子の構造を示す
模式断面図である。
【図7】図7は、Afromowitz M. A.等;Journal of App
lied Physics vol.44,pp1292,(1973)に記載の室温にお
ける熱抵抗率のAl組成依存性を示すグラフである。
【図8】図8は、特願2000−361317号で提案
されている面発光型半導体レーザ素子の層構造を示す模
式断面図である。
【図9】図9は、実験例1に係る面発光レーザ素子の試
料の構造を示す模式断面図である。
【図10】図10(a)は、実験例1に係るV/III比
と酸化量との関係を示すグラフで、図10(b)は、実
験例2に係るV/III比と酸化量との関係を示すグラフ
である。
【符号の説明】
10 実施形態例1に係る製造方法で作製された面発光
レーザ素子 11 n−GaAs基板 12 下部半導体多層膜反射鏡(n−AlAs/n−A
0.2Ga0.8As) 13 上下にクラッド層を有する量子井戸活性層 14 電流狭窄層、又はAlAs層 14A 非酸化領域 14B Al酸化領域 15 上部半導体多層膜反射鏡(p−AlAs/p−A
0.2Ga0.8As) 16 p側電極 17 n側電極 18 ポリイミド層 19 電極パッド 20 メサポスト 21 SiN膜 22 p側電極 23 n側電極 24 AR膜 25 はんだ層 26 ヒートシンク 27 第1の電流狭窄層 28 第2の電流狭窄層 29 第3の電流狭窄層 27A 第1の非酸化領域 28A 第2の非酸化領域 29A 第3の非酸化領域 27B 第1のAl酸化領域 28B 第2のAl酸化領域 29B 第3のAl酸化領域 30 InP基板 31 上クラッド層 32 量子井戸活性層 33 下クラッド層 34 実施形態例5に係る製造方法で作製された面発光
レーザ素子 35 実施形態例6に係る製造方法で作製された面発光
レーザ素子 40 従来の面発光レーザ素子 41 n−GaAs基板 42 下部半導体多層膜反射鏡(n−Al0.9Ga0.1
s/n−Al0.2Ga0 .8As) 43 上下にクラッド層を有する量子井戸活性層 44 電流狭窄層、又はAlAs層 44A 非酸化領域 44B Al酸化領域 45 上部半導体多層膜反射鏡(p−Al0.9Ga0.1
s/p−Al0.2Ga0 .8As) 46 p側電極 47 n側電極 48 ポリイミド層 49 電極パッド 50 メサポスト 51 n−GaAs基板 52 下部半導体多層膜反射鏡(n−Al0.9Ga0.1
s/n−Al0.2Ga0 .8As) 53 上下にクラッド層を有する量子井戸活性層 54 AlAs層 54A 非酸化領域 54B Al酸化領域 55 上部半導体多層膜反射鏡(p−Al0.9Ga0.1
s/p−Al0.2Ga0 .8As) 56 メサポスト 61 p−GaAs基板 62 p−AlAs膜 63 p−Al0.2Ga0.8As膜 64 p−Al0.9Ga0.1As膜 65 ノンドープAlGaAs下部クラッド層 66 GaAs量子井戸発光構造 67 ノンドープAlGaAs上部クラッド層 68 n−Al0.9Ga0.1As膜 69 n−Al0.2Ga0.8As膜 70 n−GaAsキャップ層 71 下部半導体多層膜反射鏡(p型多層膜からなる下
部反射鏡) 72 上部半導体多層膜反射鏡(n型多層膜からなる上
部反射鏡) 73 第2半導体多層膜(下部多層膜) 74 第1半導体多層膜(上部多層膜)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩井 則広 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 Fターム(参考) 5F073 AA65 AA74 AA89 AB17 CA04 DA05 DA27 DA35

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、夫々が高屈折率半導体層及び
    低屈折率半導体層から成る一対の半導体多層膜反射鏡
    と、該一対の半導体多層膜反射鏡の間に配設されたレー
    ザ活性層と、前記一対の半導体多層膜反射鏡の少なくと
    も一方の内部に又は隣接して配設される、非酸化領域及
    び選択的酸化領域から成る電流狭窄層とを備え、前記各
    半導体多層膜の各半導体層及び前記電流狭窄層が夫々A
    xGa1 -xAs層(0≦x≦1)から成る面発光レーザ
    素子の製造方法において、 前記一対の半導体多層膜反射鏡の少なくとも一方の低屈
    折率半導体層はV族元素とIII族元素との原料供給比率
    (V/III比)を4以下にし、前記電流狭窄層はV族元
    素とIII族元素とのV/III比を8以上にして夫々成長す
    ることを特徴とする面発光レーザ素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 GaAs基板上に、AlxGa1-xAs層
    (0≦x≦1)から成る下部半導体多層膜反射鏡をエピ
    タキシャル成長法で形成するステップと、 InP基板上に、上部クラッド層、レーザ活性層、及
    び、下部クラッド層を順次にエピタキシャル成長法で形
    成するステップと、 前記GaAs基板と前記InP基板とを、前記下部半導
    体多層膜反射鏡と前記下部クラッド層とが接するように
    貼付するステップと、 前記InP基板を除去し、前記上部クラッド層を露出す
    るステップと、 前記露出した上部クラッド層上に、AlxGa1-xAs層
    (0≦x≦1)から成る上部半導体多層膜反射鏡をエピ
    タキシャル成長法で形成するステップとを有する面発光
    レーザの製造方法であって、 前記半導体多層膜反射鏡の少なくとも一方の半導体層の
    成長に際して、V族元素とIII族元素との原料供給比率
    (V/III比)を4以下にして形成したAlxGa1-x
    s層を半導体多層膜反射鏡の低屈折率半導体層とし、V
    族元素とIII族元素とのV/III比を8以上にして形成し
    たAlxGa1-xAs層をその後の酸化処理によって電流
    狭窄層とすることを特徴とする面発光レーザ素子の製造
    方法。
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