JP2003330984A - 半導体集積回路及びその設計方法 - Google Patents

半導体集積回路及びその設計方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】論理段数の増大を招くことなく、ノイズにも強
い回路設計が行えると共に、信号伝達を高速化すること
ができる半導体集積回路を提供する。 【解決手段】“H”から“L”へ遷移するときの立ち上
がり時間と、“L”から“H”へ遷移するときの立ち下
がり時間とが異なるNAND回路D1と、NAND回路
D1の前段に配置され、クロック信号に応じて本来の第
1信号をNAND回路D1へ出力した後に、“H”及び
“L”のいずれかの出力に固定されるフリップフロップ
F1とを有し、前記本来の第1信号の次にフリップフロ
ップF1から出力される本来の第2信号がNAND回路
D1に到達する前に、フリップフロップF1から出力さ
れる“H”及び“L”のいずれかによって、NAND回
路D1の出力を、前記遷移の速度が遅い“H”及び
“L”のいずれかに設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体集積回路
における回路動作の高速化に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路における、nMOSトラ
ンジスタ及びpMOSトランジスタのサイズの比(Wn
/Wp)と、立ち上がり時間及び立ち下がり時間(Dela
y time)との関係を図25に示す。この図より、nMO
Sトランジスタのサイズを大きくするほど立ち下がり時
間が速くなるが、逆にpMOSトランジスタのサイズが
小さくなることにより、立ち上がり時間が遅くなってし
まうことがわかる。
【0003】従来の半導体集積回路の設計においては、
“L(Low)”レベル電圧から“H(High)”レベル電圧へ
の遷移と、“H(High)”レベル電圧から“L(Low)”レ
ベル電圧への遷移の2つの遷移が起こるため、通常は立
ち上がり時間と立ち下がり時間とが同一になるように設
計している。これら2つの時間が異なるように設計した
場合は、遅いほうの遷移のために信号の伝達が間に合わ
ず、動作周波数を上げることができないからである。
【0004】また、ドミノ回路においては、立ち上がり
及び立ち下がりの遷移のうち、片側の遷移だけを問題に
するため、片側の遷移のみを速くする設計を行える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドミノ
回路では、信号が一度遷移してしまうと、元に戻ること
が不可能であるために遷移方向を一方向のみに限定する
正論理しか扱えない。この結果、回路における論理段数
が多くなってしまう。また、ドミノ回路はノイズに弱い
ため、自動設計を行うのが難しい。
【0006】そこでこの発明は、前記課題に鑑みてなさ
れたものであり、論理段数の増大を招くことなく、ノイ
ズにも強い回路設計が行えると共に、信号伝達を高速化
することができる半導体集積回路を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明に係る半導体集積回路は、ハイレベル電圧
からローレベル電圧へ遷移するときの立ち上がり時間
と、前記ローレベル電圧からハイレベル電圧へ遷移する
ときの立ち下がり時間とが異なるスタンダードセルと、
前記スタンダードセルの前段に配置され、クロック信号
に応じて本来の第1信号を前記スタンダードセルへ出力
した後に、前記ハイレベル電圧及びローレベル電圧のい
ずれかの出力に固定されるフリップフロップとを具備
し、前記本来の第1信号の次に前記フリップフロップか
ら出力される本来の第2信号が前記スタンダードセルに
到達する前に、前記フリップフロップから出力される前
記ハイレベル電圧及びローレベル電圧のいずれかによっ
て、前記スタンダードセルの出力を、前記遷移の速度が
遅い前記ハイレベル電圧及びローレベル電圧のいずれか
に設定することを特徴とする。
【0008】また、この発明に係る半導体集積回路の設
計方法は、スタンダードセルを有する論理回路を論理多
項式で表す工程と、前記論理多項式から相補的な信号を
探索する工程と、前記相補的な信号を検出したとき、こ
の相補的な信号を生成する多項式を複製する工程と、複
製した前記多項式に従って論理回路を生成する工程と、
前記スタンダードセルの各々における、立ち上がり遷移
及び立ち下がり遷移のいずれかの遷移方向を高速化する
工程とを具備することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。説明に際し、全図にわた
り、共通する部分には共通する参照符号を付す。
【0010】[第1の実施の形態]この発明の第1の実
施の形態の半導体集積回路について説明する。
【0011】まず、出力の立ち上がり時間と立ち下がり
時間とが異なるスタンダードセルを設計する。これは、
nMOSトランジスタとpMOSトランジスタのサイズ
を変えることで容易に設計できる。
【0012】片側方向のみの遷移時間を速く設計した場
合、当然反対方向の遷移時間は遅くなってしまう。これ
を避けるために、予め前のサイクルで遅い遷移方向に遷
移させておいて、本来の信号が遷移の必要な方向であれ
ば、遷移させるという手法を用いる。この場合、信号遷
移の方向は速い方向に遷移するため、高速に信号を伝達
することができる。
【0013】具体的な例を以下に述べる。
【0014】図1(a)〜図1(c)は、フリップフロ
ップ間の回路のツリーを示す図である。
【0015】フリップフロップF1とF2との間には、
抵抗R、NAND回路D1、D2、及びNOR回路N1
が接続されている。フリップフロップF1は、長い配線
から生じた抵抗Rを介してNAND回路D1の第1入力
端に接続されている。NAND回路D1の第2入力端に
は、フリップフロップF3が接続されている。このNA
ND回路D1の出力端は、NAND回路D2の第1入力
端に接続されている。NAND回路D2の第2入力端に
は、フリップフロップF4がインバータI1を介して接
続されている。さらに、NAND回路D2の出力端は、
NOR回路N1の第1入力端に接続されている。NOR
回路N1の第2入力端子には、フリップフロップF5が
接続されている。
【0016】この図1(a)に示した回路において、フ
リップフロップF1とF2との間の抵抗R、NAND回
路D1、D2、及びNOR回路N1を通る信号線がクリ
ティカルパスである。このクリティカルパスを高速化す
れば、回路全体を高速化することが可能である。また、
このクリティカルパスが突出して遅延時間の大きなパス
であれば、このクリティカルパスにつながっている他の
パスからの信号はクリティカルパスを通ってくる信号よ
りも十分に速く到達していると考えてよいはずである。
【0017】まず、図1(b)に示すように、遷移が遅
い遷移方向に予め遷移させる信号(以下これをpre-char
ge信号と呼ぶ)を、NAND回路D1の第1入力端に伝
達する。ここでは、フリップフロップF1から“L”を
第1入力端に伝達する。また、フリップフロップF3か
ら“H”を第2入力端に伝達する。これにより、NAN
D回路D1は、遷移が遅い“L”側に予め遷移される。
なお、フリップフロップF3から“L”が第2入力端に
伝達された場合には、NAND回路D1の出力は第1入
力端に伝達される信号にかかわらず常に“H”になるた
め、フリップフロップF1とNAND回路D1との間が
クリティカルパスにならない。
【0018】その後、図1(c)に示すように、本来の
信号(以下これをevaluate信号と呼ぶ)をNAND回路
D1の第1入力端に送る。evaluate信号によって、NA
ND回路D1において遷移が行われる場合、すなわち
“H”側への遷移は、速い方向の遷移であるためにクリ
ティカルパスの伝達時間を速くすることができる。
【0019】図2は、pre-charge信号とevaluate信号の
タイミングを示すである。フリップフロップF1から出
力される信号Qの立ち上がりがevaluate信号であり、信
号Qの立ち下がりがpre-charge信号である。図3に示す
ように、evaluate信号の半サイクル後に、必ずpre-char
ge信号を送るようなフリップフロップを設計する。この
フリップフロップを使用すれば、evaluate信号が入力さ
れる前にpre-charge信号を送ることができる。このよう
なフリップフロップは、図4または図5に示すような回
路により実現できる。
【0020】図4及び図5は、信号Dを半サイクルだけ
出力するフリップフロップの回路図である。図4に示す
フリップフロップは、信号DがクロックドインバータC
1に入力される。このクロックドインバータC1の出力
端は、直列接続されたクロックドインバータC2、NA
ND回路D3、クロックドインバータC3に接続されて
いる。クロックドインバータC1とC2との間には、ラ
ッチ回路を構成するインバータI2とクロックドインバ
ータC4が接続されている。さらに、クロックドインバ
ータC2とNAND回路D3との間には、ラッチ回路を
構成するインバータI3とクロックドインバータC5が
接続されている。
【0021】また、図5に示すフリップフロップでは、
信号DがクロックドインバータC6に入力される。この
クロックドインバータC6の出力端は、nMOSトラン
ジスタNT1のゲートに接続されている。クロックドイ
ンバータC6とnMOSトランジスタNT1のゲートと
の間には、ラッチ回路を構成するインバータI4とクロ
ックドインバータC7が接続されている。また、nMO
SトランジスタNT1のソースは、nMOSトランジス
タNT2を介して接地電位に接続され、nMOSトラン
ジスタNT1のドレインは、pMOSトランジスタPT
1、pMOSトランジスタPT2をそれぞれに介して電
源電圧VDDに接続されている。さらに、nMOSトラン
ジスタNT1のドレインはインバータI5に接続され、
このインバータI5の出力端はインバータI6に接続さ
れている。さらに、pMOSトランジスタPT1のゲー
トとnMOSトランジスタNT2のゲートには、クロッ
ク信号CLKが入力されている。また、pMOSトラン
ジスタPT2のゲートはインバータI5とI6との間に
接続されている。
【0022】ところで前述したevaluate信号は、フリッ
プフロップF1とF2との間を1サイクル以内に伝達し
なければならないが、pre-charge信号は1.5サイクル
以内に伝達すればよい。NAND回路D1、D2、及び
NOR回路N1における立ち上がりまたは立ち下がりの
遷移のうち、一方の遷移を速くして1サイクル以内に伝
達させる。一方、反対側の遷移は1.5サイクル以内に
伝達するように設計すればよい。
【0023】図6に示すように、フリップフロップF1
から出力されるevaluate信号により、反転することが連
続して起こった場合でも、次段のフリップフロップF2
が動作するまでにevaluate信号が常にフリップフロップ
F2に到達する。したがって、次のステージへの影響は
ない、すなわちフリップフロップF2以降の動作に不具
合を生じさせることはない。
【0024】上述した第1の実施の形態の構成及び動作
をまとめると以下の通りである。
【0025】前記半導体集積回路は、図1(b)に示す
ように、スタンダードセルとしてのNAND回路D1と
フリップフロップF1とを有する。NAND回路D1で
は、出力がローレベル電圧からハイレベル電圧へ遷移す
るときの立ち上がり時間と、出力がハイレベル電圧から
ローレベル電圧へ遷移するときの立ち下がり時間とが異
なる。フリップフロップF1は、NAND回路D1の前
段に配置されており、クロック信号の立ち上がり及び立
ち下がりのいずれかに同期して前記クロック信号の直前
のサイクルに入力された第1入力信号をNAND回路D
1へ出力した後に、ハイレベル電圧及びローレベル電圧
のいずれか一方の電圧に出力が固定される。そして、第
1入力信号の次にフリップフロップF1から出力される
第2入力信号がNAND回路D1に到達する前に、フリ
ップフロップF1から出力されるハイレベル電圧及びロ
ーレベル電圧のいずれかの電圧によって、NAND回路
D1の出力が、前記遷移の速度が遅い、ハイレベル電圧
及びローレベル電圧のいずれか一方の電圧に設定される
ように構成されている。
【0026】また、言い換えると以下のように表現する
こともできる。
【0027】前記半導体集積回路は、図1(b)に示す
ように、スタンダードセルとしてのNAND回路D1と
フリップフロップF1とを有する。NAND回路D1で
は、出力がローレベル電圧からハイレベル電圧へ遷移す
るときの立ち上がり時間と、出力がハイレベル電圧から
ローレベル電圧へ遷移するときの立ち下がり時間とが異
なる。フリップフロップF1は、NAND回路D1の前
段に配置されており、クロック信号が“H”の期間及び
“L”の期間のいずれか一方の期間では、クロック信号
の直前のサイクルに入力された入力信号を出力し、前記
クロック信号が前記一方の期間と異なる他方の期間で
は、ハイレベル電圧及びローレベル電圧のいずれか一方
の電圧に出力が固定される。そして、フリップフロップ
F1は、前記入力信号を出力する前に、NAND回路D
1の出力を、前記遷移の速度が遅い、ハイレベル電圧及
びローレベル電圧のいずれか一方の電圧に設定するよう
に構成されている。
【0028】以上説明したようにこの第1の実施の形態
では、論理回路素子において遷移が遅い遷移方向に予め
遷移させるpre-charge信号を入力しておき、本来の信号
が遷移の必要な方向であれば遷移させることにより、信
号伝達を高速化することができる。
【0029】[第2の実施の形態]次に、この発明の第
2の実施の形態の半導体集積回路について説明する。
【0030】前記第1の実施の形態では、半導体集積回
路の動作テスト時などに動作周波数を下げたときに、pr
e-charge信号が0.5サイクル以内に到達してしまう
と、誤動作するという問題がある。そのため、テスト時
用に、クロック信号が“H”の期間と“L”の期間が異
なるクロック信号を用意して動作させればよい。
【0031】図7は、前述した“H”の期間と“L”の
期間が異なるクロック信号のタイミングチャートであ
る。このようなクロック信号では、pre-charge信号の後
にevaluate信号が出るまでの期間が同じであるため、pr
e-charge信号が伝播して誤動作するという問題は発生し
ない。なお、図7に示すような信号は、PLL回路の出
力の外にカウンタを付加することにより実現することが
できる。
【0032】[第3の実施の形態]次に、この発明の第
3の実施の形態の半導体集積回路について説明する。こ
の第3の実施の形態は、前記第2の実施の形態と同様
に、低周波での動作を保証する回路方式を実現する方法
である。
【0033】この実施の形態では、クロック信号の半サ
イクルにおいて入力をそのまま出力し、残りの半サイク
ルにおいては出力を固定するラッチ(これは通常の半導
体集積回路の設計に用いられるものと同じ)を使用す
る。例として、クロック信号が“H”になる瞬間に出力
を行うフリップフロップを用いた回路で考える。クロッ
ク信号が“H”の間は入力をそのまま出力し、“L”の
期間は出力を固定するタイプのラッチをフリップフロッ
プF11とF12との間のパスに挿入し、pre-charge信
号が伝達するのを防ぐ。
【0034】図8及び図9は、第3の実施の形態の半導
体集積回路の構成を示すブロック図である。
【0035】フリップフロップF11は、スタンダード
セルS11、S12を介してハイスルーラッチHL11
に接続されている。このハイスルーラッチHL11は、
スタンダードセルS13、S14、S15を介してフリ
ップフロップF12に接続されると共に、スタンダード
セルS16、S17を介してフリップフロップF13に
接続されている。前記スタンダードセルS11、S12
には、フリップフロップF14、F15がそれぞれ接続
されている。
【0036】このように構成された回路では、クロック
信号が“H”の期間に、図8に示すようにフリップフロ
ップF11が本来の信号(evaluate信号)を出力する。
この期間にevaluate信号はハイスルーラッチHL11を
通過するように設計しておく。逆にいうと、そのような
位置にハイスルーラッチHL11を挿入しておく。
【0037】前記クロック信号のその半サイクル後(ク
ロック信号が“L”の期間)に、図9に示すように、フ
リップフロップF11がpre-charge信号を出力すると共
に、パス間に挿入されたハイスルーラッチHL11を閉
じる。こうすることにより、pre-charge信号はハイスル
ーラッチHL11の入り口で止まることになる。また、
evaluate信号は次のフリップフロップF12、F13の
入り口まで到達することにより、正しく信号を伝達する
ことができる。
【0038】次に、クロック信号が“H”になった瞬間
に、ハイスルーラッチHL11からpre-charge信号が伝
達される。同時に、前段のフリップフロップF11から
evaluate信号が出力される。このevaluate信号が遷移を
必要とする信号であれば、ハイスルーラッチHL11か
ら出力されたpre-charge信号の後を追いかけて、このpr
e-charge信号を消してしまう。evaluate信号は、pre-ch
arge信号よりも速く伝達されるからである。
【0039】一方、evaluate信号が遷移を必要としない
信号であるならば、次にクロック信号が“H”になる期
間までにpre-charge信号が次段のフリップフロップF1
2、F13に到達しておけばよい。このように、pre-ch
arge信号がフリップフロップF11とフリップフロップ
F12(あるいはF13)との間を1.5サイクルかけ
て到達することにより、正しく信号処理が行われる。
【0040】図10(a)は前記第3の実施の形態の回
路構成を模式的に示す図であり、図10(b)は前記回
路におけるevaluate(Ev)信号及びpre-charge(P
c)信号のタイミング制約を模式的に示す図である。
【0041】図10(a)に示すように、フリップフロ
ップF11は、cMOS回路を有するスタンダードセル
S11、S12を介してハイスルーラッチHL11に接
続されている。さらに、ハイスルーラッチHL11は、
cMOS回路を有するスタンダードセルS13〜S15
を介してフリップフロップF12に接続される。ハイス
ルーラッチHL11は、フリップフロップF11から出
力されたpre-charge信号が次段のフリップフロップF1
2に0.5サイクル以内に伝播しないように、フリップ
フロップF11とF12との間に配置されている。
【0042】また、この第3の実施の形態の具体的な例
として、配線遅延を削減するためのリピータに適用した
例を図11に示す。フリップフロップF11とハイスル
ーラッチHL11との間には、直列接続されたインバー
タI11〜I14が配置される。さらに、ハイスルーラ
ッチHL11とフリップフロップF12との間には、直
列接続されたインバータI15〜I18が配置されてい
る。
【0043】上述した第3の実施の形態の構成及び動作
をまとめると以下の通りである。
【0044】前記半導体集積回路は、前記第1の実施の
形態の半導体集積回路に対して、さらにラッチ回路HL
11を有する。ラッチ回路HL11は、クロック信号が
“H”の期間及び“L”の期間のいずれか一方の期間で
は入力された信号をそのまま出力し、前記クロック信号
が前記一方の期間と異なる他方の期間では、前記一方の
期間で出力していた前記信号を保持する。そして、図9
に示したように、前記遷移の速度が遅い側のハイレベル
電圧及びローレベル電圧のいずれかの電圧がフリップフ
ロップF11から出力されている期間はラッチ回路HL
11を閉じることによって、前記遷移の速度が遅い側の
ハイレベル電圧及びローレベル電圧のいずれかをフリッ
プフロップF11の次段に配置されたフリップフロップ
F12まで到達させないように構成されている。
【0045】以上説明したようにこの第3の実施の形態
では、pre-charge信号及びevaluate信号のタイミング設
計により、動作周波数が低いときでも正しく動作させる
ことができる。
【0046】[第4の実施の形態]次に、この発明の第
4の実施の形態の半導体集積回路について説明する。こ
の第4の実施の形態では、pre-charge信号のタイミング
制約を緩めるために、pre-charge信号を前段のフリップ
フロップから受け取るのではなく、直接、クロック信号
で受け取ることができるセルを使用する。
【0047】図12(a)〜図12(c)は、入力され
たクロック信号を直接、pre-charge信号として使用した
例を示す回路図である。図12(a)は通常のNAND
回路である。図12(b)は出力を遷移動作が遅い
“L”に遷移させるNAND回路であり、図12(c)
は出力を遷移動作が遅い“H”に遷移させるNAND回
路である。なお、出力を遷移動作が遅い“L”または
“H”に予め遷移させる動作を以降pre-chargeと記す。
【0048】図12(a)及び図12(b)に示すよう
な回路により、出力を“H”にpre-chargeする回路や
“L”にpre-chargeする回路を設計することができる。
出力を“H”にpre-chargeする回路では、“L”に遷移
させる信号がevaluate信号である。よって、nMOSト
ランジスタのサイズを大きくして“H”→“L”の遷移
が速くなるように設計しておく。逆に、出力を“L”に
pre-chargeする回路では、“H”に遷移させる信号がev
aluate信号である。よって、pMOSトランジスタのサ
イズを大きくして“L”→“H”への遷移が速くなるよ
うに設計しておく。
【0049】図13(a)は前記第4の実施の形態の回
路構成を模式的に示す図であり、図13(b)は前記回
路におけるevaluate(Ev)信号及びpre-charge(P
c)信号のタイミング制約を模式的に示す図である。
【0050】図13(a)に示すように、フリップフロ
ップF21は、スタンダードセルS21、S22、S2
3、S24、及びS25を介してハイスルーラッチHL
21に接続されている。このハイスルーラッチHL21
は、スタンダードセルS26、S27、S28、S2
9、及びS30を介してフリップフロップF22に接続
される。さらに、このフリップフロップF22は、スタ
ンダードセルS31、S32、S33、S34、及びS
35を介してハイスルーラッチHL22に接続されてい
る。前記スタンダードセルS21、S23、S25、S
26、S28、S30、S31、S33、及びS35
は、クロック信号を伴わないcMOS回路を有するスタ
ンダードセルである。スタンダードセルS22、S2
4、S27、S29、S32、及びS34は、クロック
信号を伴ったcMOS回路を有するスタンダードセルで
ある。
【0051】このような構成を持つ回路では、図13
(b)に示すように、フリップフロップF21からpre-
charge信号が出力されると同時に、その後段のパス中に
接続されたスタンダードセルS22、S24、S27、
S29、S32、及びS34からもpre-charge信号が出
力される。フリップフロップF21からevaluate信号が
出力される期間は、その後段のパス中のスタンダードセ
ルS22、S24はpre-charge信号を受ける入力端子が
オフの状態になっている。このため、パス中のスタンダ
ードセルS22、S24は、信号処理を行うことができ
る。
【0052】このように、前記第3の実施の形態で用い
たスタンダードセルを、pre-charge信号の出力が可能な
スタンダードセルに置き換えることにより、pre-charge
信号のタイミング制約を緩めることができる。図13
(b)に示したように、pre-charge信号は、フリップフ
ロップF21からpre-charge用のスタンダードセルS2
2まで、及びこのスタンダードセルS22からpre-char
ge用のスタンダードセルS24までをそれぞれ0.5サ
イクル内に伝達すればよい。ただし、スタンダードセル
間にハイスルーラッチHL21が挿入されている場合
は、1サイクル以内でよい。
【0053】また、この第4の実施の形態の具体的な例
として、pre-charge用の端子を持つスタンダードセルを
用いた例を図14(a)に、長距離配線の配線内にリピ
ータを挿入し、他の論理回路に接続した例を図14
(b)に示す。
【0054】図14(a)に示した例では、フリップフ
ロップF21とハイスルーラッチHL21との間に、直
列接続されたインバータI21、I22、NAND回路
D21、及びインバータI23、I24が配置される。
さらに、ハイスルーラッチHL21とフリップフロップ
F22との間に、直列接続されたインバータI25〜I
27、NAND回路D22、及びインバータI28、I
29が配置されている。
【0055】また、図14(b)に示した例では、フリ
ップフロップF21とハイスルーラッチHL21との間
は、直列接続されたインバータI31、I32、NAN
D回路D31、及びインバータI33、I34が配置さ
れる。さらに、ハイスルーラッチHL21とフリップフ
ロップF22、F23との間には、直列接続されたイン
バータI35、NAND回路D32、インバータI3
6、I37、及びロジック回路LO1が配置されてい
る。
【0056】上述した第4の実施の形態の構成及び動作
をまとめると以下の通りである。
【0057】前記半導体集積回路は、図13(a)に示
すように、スタンダードセルS21、スタンダードセル
S22、及びラッチ回路HL21を有する。スタンダー
ドセルS21では、出力がローレベル電圧からハイレベ
ル電圧へ遷移するときの立ち上がり時間と、出力がハイ
レベル電圧からローレベル電圧へ遷移するときの立ち下
がり時間とが異なる。スタンダードセルS22は、クロ
ック信号が入力されるクロック端子を持ち、クロック信
号が“H”の期間及び“L”の期間のいずれか一方の期
間に前記遷移の速度が遅い側のハイレベル電圧及びロー
レベル電圧のいずれかの電圧を出力する。ラッチ回路H
L21は、スタンダードセルS21及びスタンダードセ
ルS22を通過した通過信号を受け取り、クロック信号
が“H”の期間及び“L”の期間のいずれか一方の期間
では前記通過信号をそのまま出力し、クロック信号が前
記一方の期間と異なる他方の期間では、前記一方の期間
で出力していた前記通過信号を保持する。
【0058】以上説明したようにこの第4の実施の形態
では、pre-charge信号が出力可能なスタンダードセルを
フリップフロップ間に配置することにより、pre-charge
信号のタイミング制約を緩めることができる。
【0059】[第5の実施の形態]次に、この発明の第
5の実施の形態の半導体集積回路について説明する。前
記第4の実施の形態まではフリップフロップベースの設
計を行ったが、この実施の形態では、フリップフロップ
ベースの設計ではなく、ラッチベースの設計を行った場
合を考える。
【0060】図15(a)は第5の実施の形態の回路構
成を模式的に示す図であり、図15(b)は前記回路に
おけるevaluate(Ev)信号及びpre-charge(Pc)信
号のタイミング制約を模式的に示す図である。
【0061】図15(a)に示すように、ロースルーラ
ッチ(LTL)LL31は、スタンダードセルS21、
S22、S23、S24、及びS25を介してハイスル
ーラッチHL31に接続されている。このハイスルーラ
ッチHL31は、スタンダードセルS26、S27、S
28、S29、及びS30を介してロースルーラッチL
L32に接続される。さらに、このロースルーラッチL
L32は、スタンダードセルS31、S32、S33、
S34、及びS35を介してハイスルーラッチHL32
に接続されている。
【0062】このような構成を持つ回路においても、図
15(a)に示すpre-charge用のスタンダードセルS2
2、S24、S27、S29、S32、及びS34を用
いてpre-charge信号を伝達する。クロック信号が“H”
の期間に閉じているロースルーラッチLL31では、そ
のラッチの後段のパスにはevaluate信号が伝播してい
て、その期間中に次段のハイスルーラッチHL31をev
aluate信号が通過するようにしておく。なお、前記ハイ
スルーラッチHL31は、“H”の期間は開き、“L”
の期間は閉じるラッチである。
【0063】図15(b)に示したように、pre-charge
信号は、pre-charge用のスタンダードセル間、すなわち
スタンダードセルS22からスタンダードセルS24ま
でを0.5サイクル以内に伝達すればよい。ただし、ス
タンダードセル間にハイスルーラッチHL31が挿入さ
れている場合は、1サイクル以内でよい。
【0064】また、evaluate信号は、前記ラッチ間を
0.5サイクル以内にで伝達すればよいが、前段のラッ
チを通過して閉じるまでに到達していたところから0.
5サイクル以内に次段のラッチに到達すればよい。この
ため、ラッチの前後でタイミングの貸し借り(いわゆる
borrowing)が可能である。
【0065】以上説明したようにこの第5の実施の形態
では、pre-charge信号が出力可能なスタンダードセルを
ラッチ間に配置することにより、pre-charge信号のタイ
ミング制約を緩めることができる。
【0066】[第6の実施の形態]次に、この発明の第
6の実施の形態の半導体集積回路について説明する。こ
の第6の実施の形態は、フリップフロップとラッチが混
在する回路に、pre-charge信号が出力可能なスタンダー
ドセルを配置した例である。
【0067】図16(a)は第6の実施の形態の回路構
成を模式的に示す図であり、図16(b)は前記回路に
おけるevaluate(Ev)信号及びpre-charge(Pc)信
号のタイミング制約を模式的に示す図である。
【0068】図16(a)に示すように、フリップフロ
ップF41は、スタンダードセルS41、S42、S4
3を介してハイスルーラッチHL41に接続されてい
る。ハイスルーラッチHL41は、スタンダードセルS
44、S45、S46を介してロースルーラッチLL4
1に接続されている。ロースルーラッチLL41は、ス
タンダードセルS47、S48、S49を介してハイス
ルーラッチHL42に接続されている。さらに、ハイス
ルーラッチHL42は、スタンダードセルS50、S5
1、S52を介してフリップフロップF42に接続され
ている。前記スタンダードセルS41、S43、S4
4、S46、S47、S49、S50、及びS52は、
クロック信号を伴わないcMOS回路を有するスタンダ
ードセルである。スタンダードセルS42、S45、S
48、及びS51は、クロック信号を伴ったcMOS回
路を有するスタンダードセルである。
【0069】図16(b)に示すように、pre-charge信
号は、フリップフロップF41からpre-charge用のスタ
ンダードセルS42までを0.5サイクル内に伝達すれ
ばよい。ただし、スタンダードセル間にハイスルーラッ
チあるいはロースルーラッチが挿入されている場合は、
1サイクル以内でよい。また、evaluate信号は、前記各
々のラッチ間を0.5サイクル以内にで伝達すればよ
い。
【0070】図16(a)に示したように、フリップフ
ロップとラッチとの間に、pre-charge信号が出力可能な
スタンダードセルを配置することにより、片側遷移のみ
を高速化した回路が形成できる。
【0071】[第7の実施の形態]次に、この発明の第
7の実施の形態の半導体集積回路について説明する。通
常のスタンダードセルを用いた設計においては、それぞ
れのスタンダードセルに入力される信号のタイミングは
それぞればらばらであるために、パス中のノードが何回
も遷移する可能性がある。パス中のノードが何回も遷移
すると、消費電力を増加させると共に、遷移動作が遅い
遷移(pre-charge信号によるの遷移)が発生し、信号の
伝達時間を遅くしてしまう。
【0072】このような信号の伝達遅延を避けるため
に、図17に示すように、NAND回路D41、NOR
回路N41、NAND回路D42に入力される端子を全
て同じ方向にpre-charge信号によって遷移させておく。
こうすることにより、それぞれのNAND回路D41、
D42、NOR回路N41の出力は最大でも一度しか遷
移しないことになる。この結果、余分な消費電力を発生
しないと共に、信号の遅延時間の増大も防ぐことができ
る。なお、AND回路、OR回路に対しても、入力され
る端子を全て同じ方向にpre-charge信号によって遷移さ
せておくことによって、同様の効果を得ることができ
る。
【0073】上述した第7の実施の形態の構成及び動作
をまとめると以下の通りである。
【0074】前記半導体集積回路は、フリップフロップ
F51、F52、F53と、スタンダードセルとしての
NAND回路D41、NOR回路N41、及びNAND
回路D42を有する。そして、フリップフロップF5
1、F52、F53からそれぞれNAND回路D41、
NOR回路N41、及びNAND回路D42の全ての入
力端子に、前記遷移の速度が遅い側の信号であるハイレ
ベル電圧及びローレベル電圧のいずれかの電圧が供給さ
れるように構成されている。
【0075】以上説明したようにこの第7の実施の形態
では、各々の論理回路素子の入力端子を全て同じ方向に
pre-charge信号によって遷移させておくことにより、低
消費電力化を図ると共に、信号の遅延時間の増大も防ぐ
ことができる。
【0076】次に、前記第1〜第7の実施の形態で使用
したスタンダードセルにおいて、立ち上がりまたは立ち
下がりの遷移を速くする手法について、以降の第8〜第
10の実施の形態で説明する。
【0077】前述したように、スタンダードセルを用い
た設計において、信号の遷移方向(High-LevelからLow-
Level、またはその逆)の一方を高速にすることによ
り、全体の信号伝搬速度を高速化する方法がある。例え
ば、図18に示す回路に、一方向の遷移を高速にしたス
タンダードセルを適用する場合を考える。図19に示す
ように、全てのセルを“L”レベルから“H”レベルの
遷移(以下rise遷移と記す)が速くなるようにした場
合、各セルのrise遷移方向が20%高速化されていれ
ば、回路全体が20%高速になる。図中の右上がりの矢
印は、rise遷移を示している。
【0078】スタンダードセルを遷移方向に高速化する
場合、例えばrise遷移方向を高速化するには、セル中の
pMOSトランジスタのゲート幅を大きくする方法があ
る。しかし、“H”レベルから“L”レベルの遷移(以
下fall遷移と記す)方向の速度を維持するためには、n
MOSトランジスタのサイズを維持すると、スタンダー
ドセルの高さが変わってしまう。スタンダードセルの高
さとは、pMOSトランジスタとnMOSトランジスタ
を挟むように配置された2つに電源配線間の長さをい
う。
【0079】スタンダードセルは、高さを一定(或いは
基準高さの整数倍)にすることにより、電源配線の共通
化が可能となり、設計の自由化を容易にしている。従っ
て、セルの高さを変えてしまうと、従来のスタンダード
セルと置き換えたり、混在させたりすることが困難とな
る。さらに、回路面積の増加が無視できず、配線の遅延
が増加して、高速化の効果を相殺してしまう。
【0080】そこで、後述する第8の実施の形態では、
スタンダードセルの高さを変えずに、特定の遷移方向を
高速化したレイアウトを提案する。提案するレイアウト
は、セル中のトランジスタのうち、pMOSトランジス
タ、nMOSトランジスタのいずれか一方のしきい値電
圧を下げることにより、スタンダードセルの形を変えず
に特定の遷移方向を高速化する。
【0081】また、第9の実施の形態では、スタンダー
ドセルの高さを維持したまま、セル中のトランジスタの
部分のみ、ウェル境界を変え、セルの両端でウェル境界
の整合をとることによって、一方の遷移方向に高速化す
るレイアウトを提案する。先のしきい値電圧Vthを一
方だけ変える手法で適用できない場合、例えばnMOS
トランジスタ及びpMOSトランジスタ共にしきい値電
圧を限界まで下げていた場合にも、セルの幅が数〜数十
%大きくなるが、セル高さを変えずに、特定の遷移方向
を高速化できる。
【0082】さらに、第10の実施の形態では、ウェル
境界を変更して高速化した場合に、回路全体を効率良く
高速化できる、高速化設計手法を提案する。ウェル境界
を変更した場合、高速化した遷移と逆方向の遷移は遅く
なるので、論理多項式上で信号が相補的に使われている
回路(多項式の中のAとnot-Aが共にある場合)では、
単純にスタンダードセルを通常のものから遷移方向に高
速化することはできない。しかし、提案する手法では、
回路の一部を複製することより、信号が相補的に用いら
れる回路でも、効率よく高速化できる。
【0083】[第8の実施の形態]まず、この発明の第
8の実施の形態の半導体集積回路について説明する。図
20(a)は通常のインバータを構成するスタンダード
セルのレイアウト図であり、図20(b)は第8の実施
の形態のfall遷移を高速化した、インバータを構成する
スタンダードセルのレイアウト図である。
【0084】これらのスタンダードセルは、nMOSト
ランジスタNT1とpMOSトランジスタPT1からな
り、インバータを構成している。入力電極11にはnM
OSトランジスタNT1のゲート電極12とpMOSト
ランジスタPT1のゲート電極13が接続されている。
さらに、nMOSトランジスタNT1のゲート電極12
を挟持するように、ソース電極14とドレイン電極15
とが配置されている。ソース電極14は“L”レベルの
電圧配線16に接続され、ドレイン電極15は出力電極
17に接続されている。
【0085】また、pMOSトランジスタPT1のゲー
ト電極13を挟持するように、ソース電極18とドレイ
ン電極19とが配置されている。ソース電極18は
“H”レベルの電圧配線20に接続され、ドレイン電極
19は出力電極17に接続されている。
【0086】このようにレイアウトされたスタンダード
セルにおいて、図20(b)に示すスタンダードセルで
は、nMOSトランジスタNT1のチャネル領域21へ
の不純物のイオン注入量を変えることにより、nMOS
トランジスタNT1のしきい値電圧を下げる。これによ
り、スタンダードセルのfall遷移の速度が高速化する。
一方、rise遷移の速度は、pMOSトランジスタPT1
のしきい値電圧を変えなければ、図20(a)に示すイ
オン注入量を変える前の通常のスタンダードセルと変わ
らない。
【0087】しきい値電圧を変える場合、イオン注入工
程にて用いるマスクパターンをしきい値電圧ごとに用意
すれば、プロセス上の処理で対処できる。このため、図
20(b)に示したスタンダードセルの形状は、図20
(a)に示したスタンダードセルと全く同じにすること
ができる。
【0088】以上説明したようにこの第8の実施の形態
では、nMOSトランジスタのチャネル領域への不純物
導入量を調節して、nMOSトランジスタのしきい値電
圧を下げることにより、fall遷移の速度を高速化するこ
とができる。
【0089】[第9の実施の形態]前述した図20
(b)に示した例では、しきい値電圧を下げることがで
きる場合に、スタンダードセルの形状を変えずに、特定
の遷移方向を高速化できる。しかし、クリティカルパス
になるような回路では、nMOSトランジスタ及びpM
OSトランジスタが共にしきい値電圧を限界まで下げて
高速化されている場合がある。このような場合には、し
きい値電圧を変えることにより、遷移方向別に高速化を
行うことができない。
【0090】そこで、この実施の形態では、ウェル領域
の境界をずらしてトランジスタのゲート幅を変えること
により、遷移方向別に高速化を行う。
【0091】図21(a)は通常のインバータを構成す
るスタンダードセルのレイアウト図であり、図21
(b)は第9の実施の形態のトランジスタのゲート幅を
変えたスタンダードセルのレイアウト図である。
【0092】図21(a)に示すスタンダードセルに
は、nMOSトランジスタNT1が形成されたウェル領
域22と、pMOSトランジスタPT1が形成されたウ
ェル領域23が配置されている。このようなスタンダー
ドセルに対して、図21(b)に示すスタンダードセル
では、ウェル領域22とウェル領域23との境界24を
変更して、nMOSトランジスタNT1のウェル領域2
2の幅を広げる。これにより、nMOSトランジスタN
T1のゲート幅を大きくすることによって、スタンダー
ドセルのfall遷移を高速化する。
【0093】例えば、SOI構造を有する半導体基板の
ように、ウェル領域の配置を自由に行える場合は、ウェ
ル領域の境界をずらすだけでよい。SOI構造でない半
導体基板では、ウェル領域の位置関係について整合を取
る必要がある場合、隣接するスタンダードセルとの間で
ウェル領域の境界の整合を保つために、スタンダードセ
ルの両端側にウェル領域の境界を合わせる領域25を設
ける。
【0094】このように、スタンダードセルの高さ(電
圧配線16と20との間の距離)を維持したままで、ウ
ェル領域の境界をずらし、必要に応じてスタンダードセ
ルの端部でウェル領域境界の整合を取ることにより、し
きい値電圧を低く(高速に)したスタンダードセルに対
しても、遷移方向別に高速化を行うことができる。
【0095】以上説明したようにこの第9の実施の形態
では、nMOSトランジスタあるいはpMOSトランジ
スタのウェル領域の幅を広げ、いずれかのトランジスタ
のゲート幅を大きくすることにより、スタンダードセル
のfall遷移あるいはrise遷移を高速化することができ
る。
【0096】[第10の実施の形態]前述した図21
(b)に示した例では、スタンダードセルのウェル境界
を移動することで高速化したため、高速化したい遷移方
向とは逆の遷移方向については遅くなる。したがって、
相補的な信号を用いる場合、例えば論理多項式で回路を
表現したとき“A”と“not-A”がともに共存するよう
な場合、スタンダードセル毎に高速化することができな
い場合がある。すなわち、スタンダードセルにおけるri
se遷移とfall遷移のうち、一方の遷移の速度を変えず
に、他方の遷移の速度だけを速くすることができない場
合がある。
【0097】図22に、スタンダードセル毎に高速化で
きない場合の論理回路図を示す。この図22に示す例お
いて、信号Z1の出力と信号Z2の出力ではそれぞれri
se遷移、fall遷移方向に高速化できる。しかし、信号Z
3の出力では、必ず信号Eの出力と信号Z2の出力とが
逆方向に速くなるため、これらの信号が入力されるOR
回路31の遷移を、一方の遷移方向に高速化できない。
【0098】図22に示した回路図にある信号Z3のよ
うな、信号の生成上、“D”と“〜D”が必要となる論
理回路は、2つの中から一方を選択するセレクト回路
等、設計上頻繁に存在する。そこで、この実施の形態で
は、回路の一部を複製することにより、図22に示した
ような例でも高速化できる手法を提案する。
【0099】図23は、第10の実施の形態の高速化手
法の構成を示す論理回路図である。
【0100】図22に示した論理回路を高速化するに当
たり、この論理回路で相補的に用いられている信号Dを
生成する回路を複製し、論理回路26を形成する。新た
に形成された論理回路26の信号をD′とすると、信号
Dの生成回路と信号D′の生成回路は、高速化する遷移
方向をそれぞれ独立に決めることができる。信号Dの生
成回路ではrise遷移を高速にし、一方、信号D′の生成
回路では、逆にfall遷移を高速にする。これにより、信
号Z3の生成回路におけるrise遷移を高速にすることが
できる。この結果、図23に示した全てのスタンダード
セルを、rise遷移またはfall遷移のいずれかの方向に高
速化できる。以上により、スタンダードセルで構成され
た回路全体を高速化することができる。
【0101】図24は、前記第10の実施の形態の高速
化手法において、信号Dの生成回路を複製する手順を示
すフローチャートである。
【0102】まず、高速化したい論理回路を論理多項式
で表す(ステップS1)。次に、論理多項式から、相補
的な信号を探索し(ステップS2)、相補的な信号があ
るか否かを判定する(ステップS3)。相補的な信号が
ある場合は、検出した信号を生成する個所を複製して、
2つの式にする(ステップS4)。相補的な信号が検出
できなくなるまで、前記ステップS2からステップS4
の処理を繰り返す。
【0103】相補的な信号が検出できなくなったら、複
製した論理多項式を論理回路に置き換える(ステップS
5)。続いて、各スタンダードセルを、rise遷移または
fall遷移のいずれか一方に高速化する(ステップS
6)。
【0104】上述した第10の実施の形態の半導体集積
回路の設計方法の手順をまとめると以下の通りである。
半導体集積回路の設計方法は、ステップS1〜ステップ
S6を有する。ステップS1では、スタンダードセルを
有する論理回路を論理多項式で表す。ステップS2、S
3では、前記論理多項式から相補的な信号を探索し、相
補的な信号があるか否かを判定する。ステップS4で
は、相補的な信号を検出したとき、この相補的な信号を
生成する多項式を複製する。ステップS5では、複製し
た前記多項式に従って論理回路を生成する。ステップS
6では、前記スタンダードセルの各々における、立ち上
がり遷移及び立ち下がり遷移のいずれかの遷移方向を高
速化する。
【0105】以上説明したようにこの第10の実施の形
態では、相補的に用いられる信号Dを生成する回路を複
製し、高速化する遷移方向をそれぞれ回路で独立に決め
ることにより、スタンダードセルで構成された回路全体
を高速化することができる。
【0106】この発明の実施の形態の半導体集積回路で
は、cMOS回路の片側遷移のみを速くしたスタンダー
ドセルを用いて高速化を行うことが可能である。また、
基本的な構造は、cMOS回路であるために正論理、負
論理の両方を扱うことができるため、ドミノ回路で問題
となった論理段数の増大という問題もなく、ノイズにも
強い回路設計が実現できる。すなわち、この発明の実施
の形態によれば、半導体集積回路中での信号伝達を高速
に行うことができる、高速なLSIを設計することがで
きる。また、ドミノ回路に比べて、ノイズに強く、さら
に正論理だけでなく負論理も扱えるため、論理段数が増
大するという問題もない。
【0107】また、前述した各実施の形態はそれぞれ、
単独で実施できるばかりでなく、適宜組み合わせて実施
することも可能である。さらに、前述した各実施の形態
には種々の段階の発明が含まれており、各実施の形態に
おいて開示した複数の構成要件の適宜な組み合わせによ
り、種々の段階の発明を抽出することも可能である。
【0108】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、論
理段数の増大を招くことなく、ノイズにも強い回路設計
が行えると共に、信号伝達を高速化できる半導体集積回
路を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の半導体集積回路
の構成を示す論理回路図である。
【図2】前記第1の実施の形態の半導体集積回路におけ
るpre-charge信号とevaluate信号のタイミングチャート
である。
【図3】前記第1の実施の形態の半導体集積回路におい
てevaluate信号の半サイクル後にpre-charge信号を送る
タイミングを示すタイミングチャートである。
【図4】図3に示したタイミングを生成する第1例のフ
リップフロップを含む回路の回路図である。
【図5】図3に示したタイミングを生成する第2例のフ
リップフロップを含む回路の回路図である。
【図6】前記第1の実施の形態の半導体集積回路におい
てevaluate信号により反転することが連続して起こった
場合の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】この発明の第2の実施の形態の半導体集積回路
において用いられる、“H”の期間と“L”の期間が異
なるクロック信号のタイミングチャートである。
【図8】この発明の第3の実施の形態の半導体集積回路
の構成を示すブロック図である。
【図9】前記第3の実施の形態の半導体集積回路の構成
を示すブロック図である。
【図10】(a)は前記第3の実施の形態の半導体集積
回路の構成を模式的に示す図であり、(b)は前記回路
におけるevaluate(Ev)信号及びpre-charge(Pc)
信号のタイミング制約を模式的に示す図である。
【図11】前記第3の実施の形態の半導体集積回路の具
体的な例を示す回路図である。
【図12】この発明の第4の実施の形態においてクロッ
ク信号を直接、pre-charge信号として使用した例を示す
回路図である。
【図13】(a)は前記第4の実施の形態の半導体集積
回路の構成を模式的に示す図であり、(b)は前記回路
におけるevaluate(Ev)信号及びpre-charge(Pc)
信号のタイミング制約を模式的に示す図である。
【図14】前記第4の実施の形態の半導体集積回路の具
体的な例を示す回路図である。
【図15】(a)はこの発明の第5の実施の形態の半導
体集積回路の構成を模式的に示す図であり、(b)は前
記回路におけるevaluate(Ev)信号及びpre-charge
(Pc)信号のタイミング制約を模式的に示す図であ
る。
【図16】(a)はこの発明の第6の実施の形態の半導
体集積回路の構成を模式的に示す図であり、(b)は前
記回路におけるevaluate(Ev)信号及びpre-charge
(Pc)信号のタイミング制約を模式的に示す図であ
る。
【図17】この発明の第7の実施の形態の半導体集積回
路の構成を示す回路図である。
【図18】スタンダードセルの一例の論理回路図であ
る。
【図19】図18に示した回路において、一方向の遷移
を高速にした論理回路図である。
【図20】(a)は通常のインバータを構成するスタン
ダードセルのレイアウト図であり、(b)はこの発明の
第8の実施の形態のfall遷移を高速化した、インバータ
を構成するスタンダードセルのレイアウト図である。
【図21】(a)は通常のインバータを構成するスタン
ダードセルのレイアウト図であり、(b)はこの発明の
第9の実施の形態のトランジスタのゲート幅を変えたス
タンダードセルのレイアウト図である。
【図22】スタンダードセル毎に高速化できない場合の
1例を示す論理回路図である。
【図23】この発明の第10の実施の形態の半導体集積
回路のおける高速化手法の構成を示す論理回路図であ
る。
【図24】前記第10の実施の形態の高速化手法におけ
る、信号Dの生成回路を複製する手順を示すフローチャ
ートである。
【図25】半導体集積回路における、nMOSトランジ
スタ及びpMOSトランジスタのサイズの比(Wn/W
p)と、立ち上がり時間及び立ち下がり時間(Delay ti
me)との関係を示す図である。
【符号の説明】
F1、F2、F3、F4、F5…フリップフロップ R…抵抗 D1、D2、D3…NAND回路 N1…NOR回路 I1、I2、I3、I4、I5、I6…インバータ C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7…クロック
ドインバータ NT1、NT2…nMOSトランジスタ PT1、PT2…pMOSトランジスタ CLK…クロック信号 F11、F12、F13、F14、F15…フリップフ
ロップ S11、S12…スタンダードセル HL11…ハイスルーラッチ(HTL) I11、I12、I13、I14、I15、I16、I
17、I18…インバータ F21、F22、F23…フリップフロップ S21、S22、S23、S24、S25、S26、S
27、S28、S29…スタンダードセル HL21、HL22…ハイスルーラッチ S30、S31、S32、S33、S34、S35…ス
タンダードセル D21、D22、D31…NAND回路 I21、I22、I23、I24、I25〜I27、I
28、I29…インバータ I31、I32、I33、I34、I35、I36、I
37…インバータ D31、D32…NAND回路 LO1…ロジック回路 LL31、LL32、LL41…ロースルーラッチ(L
TL) HL31、HL32、HL41、HL42…ハイスルー
ラッチ F41、F42…フリップフロップ S41、S42、S43、S44、S45、S46、S
47、S48、S49…スタンダードセル S50、S51、S52…スタンダードセル D41、D42…NAND回路 N41…NOR回路 F51、F52、F53…フリップフロップ 11…入力電極 12、13…ゲート電極 14…ソース電極 15…ドレイン電極 16…“L”レベルの電圧配線 17…出力電極 18…ソース電極 19…ドレイン電極 20…“H”レベルの電圧配線 21…チャネル領域 22、23…ウェル領域 24…ウェル領域22とウェル領域23の境界 25…領域 26…論理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/092 H01L 27/08 321D H03K 19/0948 19/096 (72)発明者 亀井 貴之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝マイクロエレクトロニクスセン ター内 Fターム(参考) 5B046 AA08 BA03 5F038 CD09 DF01 EZ20 5F048 AB02 AB03 AB04 AC03 BB01 BB14 5F064 AA04 BB05 BB06 BB07 BB19 CC12 DD05 DD09 EE47 GG01 HH06 5J056 AA03 BB02 BB32 CC14 DD29 EE12 GG10 GG14 HH01 HH02

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力がローレベル電圧からハイレベル電
    圧へ遷移するときの立ち上がり時間と、出力が前記ハイ
    レベル電圧からローレベル電圧へ遷移するときの立ち下
    がり時間とが異なるスタンダードセルと、 前記スタンダードセルの前段に配置され、クロック信号
    の立ち上がり及び立ち下がりのいずれかに同期して前記
    クロック信号の直前のサイクルに入力された第1入力信
    号を前記スタンダードセルへ出力した後に、前記ハイレ
    ベル電圧及びローレベル電圧のいずれか一方の電圧に出
    力が固定されるフリップフロップとを具備し、 前記第1入力信号の次に前記フリップフロップから出力
    される第2入力信号が前記スタンダードセルに到達する
    前に、前記フリップフロップから出力される前記ハイレ
    ベル電圧及びローレベル電圧のいずれかの電圧によっ
    て、前記スタンダードセルの出力を、前記遷移の速度が
    遅い、前記ハイレベル電圧及びローレベル電圧のいずれ
    か一方の電圧に設定することを特徴とする半導体集積回
    路。
  2. 【請求項2】 出力がローレベル電圧からハイレベル電
    圧へ遷移するときの立ち上がり時間と、出力が前記ハイ
    レベル電圧からローレベル電圧へ遷移するときの立ち下
    がり時間とが異なるスタンダードセルと、 前記スタンダードセルの前段に配置され、クロック信号
    が“H”の期間及び“L”の期間のいずれか一方の期間
    では、クロック信号の直前のサイクルに入力された入力
    信号を出力し、前記クロック信号が前記一方の期間と異
    なる他方の期間では、前記ハイレベル電圧及びローレベ
    ル電圧のいずれか一方の電圧に出力が固定されるフリッ
    プフロップとを具備し、 前記フリップフロップは、前記入力信号を出力する前
    に、前記スタンダードセルの出力を、前記遷移の速度が
    遅い、前記ハイレベル電圧及びローレベル電圧のいずれ
    か一方の電圧に設定することを特徴とする半導体集積回
    路。
  3. 【請求項3】 出力がローレベル電圧からハイレベル電
    圧へ遷移するときの立ち上がり時間と、出力が前記ハイ
    レベル電圧からローレベル電圧へ遷移するときの立ち下
    がり時間とが異なる第1のスタンダードセルと、 クロック信号が入力されるクロック端子を持ち、前記ク
    ロック信号が“H”の期間及び“L”の期間のいずれか
    一方の期間に前記遷移の速度が遅い側の前記ハイレベル
    電圧及びローレベル電圧のいずれかの電圧を出力する第
    2のスタンダードセルと、 前記第1のスタンダードセル及び第2のスタンダードセ
    ルを通過した通過信号を受け取り、前記クロック信号が
    “H”の期間及び“L”の期間のいずれか一方の期間で
    は前記通過信号をそのまま出力し、前記クロック信号が
    前記一方の期間と異なる他方の期間では、前記一方の期
    間で出力していた前記通過信号を保持するラッチ回路
    と、 を具備することを特徴とする半導体集積回路。
  4. 【請求項4】 前記クロック信号は、“H”の期間と、
    “L”の期間とが異なることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれか1つに記載の半導体集積回路。
  5. 【請求項5】 前記クロック信号が“H”の期間及び
    “L”の期間のいずれか一方の期間では入力された信号
    をそのまま出力し、前記クロック信号が前記一方の期間
    と異なる他方の期間では、前記一方の期間で出力してい
    た前記信号を保持するラッチ回路をさらに具備し、 前記遷移の速度が遅い側のハイレベル電圧及びローレベ
    ル電圧のいずれかの電圧が前記フリップフロップから出
    力されている期間は前記ラッチ回路を閉じることによっ
    て、前記遷移の速度が遅い側のハイレベル電圧及びロー
    レベル電圧のいずれかを前記フリップフロップの次段に
    配置されたフリップフロップまで到達させないことを特
    徴とする請求項2に記載の半導体集積回路。
  6. 【請求項6】 前記クロック信号が入力されるクロック
    端子を持ち、前記クロック信号が“H”の期間及び
    “L”の期間のいずれか一方の期間に前記遷移の速度が
    遅い側の前記ハイレベル電圧及びローレベル電圧のいず
    れかの電圧を出力するスタンダードセルを、さらに具備
    することを特徴とする請求項2に記載の半導体集積回
    路。
  7. 【請求項7】 前記スタンダードセルの全ての入力端子
    に、前記遷移の速度が遅い側の信号であるハイレベル電
    圧及びローレベル電圧のいずれかの電圧を供給すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の半導体集積回
    路。
  8. 【請求項8】 前記第1、第2のスタンダードセルの各
    々の全ての入力端子に、前記遷移の速度が遅い側の信号
    であるハイレベル電圧あるいはローレベル電圧のいずれ
    かの電圧を供給することを特徴とする請求項3に記載の
    半導体集積回路。
  9. 【請求項9】 前記スタンダードセルはnチャネルMO
    SトランジスタとpチャネルMOSトランジスタを有
    し、これらnチャネルMOSトランジスタとpチャネル
    MOSトランジスタのうち、いずれか一方のしきい値電
    圧を下げることにより、前記ローレベル電圧からハイレ
    ベル電圧へ遷移及び前記ハイレベル電圧からローレベル
    電圧へ遷移のうちのいずれか一方の遷移の速度を高速化
    したことを特徴とする請求項1または2に記載の半導体
    集積回路。
  10. 【請求項10】 前記第1のスタンダードセルはnチャ
    ネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジス
    タを有し、これらnチャネルMOSトランジスタとpチ
    ャネルMOSトランジスタのうち、いずれか一方のしき
    い値電圧を下げることにより、前記ローレベル電圧から
    ハイレベル電圧へ遷移及び前記ハイレベル電圧からロー
    レベル電圧へ遷移のうちのいずれか一方の遷移の速度を
    高速化したことを特徴とする請求項3に記載の半導体集
    積回路。
  11. 【請求項11】 前記スタンダードセルはnチャネルM
    OSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタを有
    し、nチャネルMOSトランジスタが形成されたウェル
    領域とpチャネルMOSトランジスタが形成されたウェ
    ル領域との境界を前記スタンダードセル内で変更するこ
    とにより、前記nチャネルMOSトランジスタと前記p
    チャネルMOSトランジスタのいずれか一方のゲート幅
    を広げることを特徴とする請求項1または2に記載の半
    導体集積回路。
  12. 【請求項12】 前記第1のスタンダードセルはnチャ
    ネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジス
    タを有し、nチャネルMOSトランジスタが形成された
    ウェル領域とpチャネルMOSトランジスタが形成され
    たウェル領域との境界を前記スタンダードセル内で変更
    することにより、前記nチャネルMOSトランジスタと
    前記pチャネルMOSトランジスタのいずれか一方のゲ
    ート幅を広げることを特徴とする請求項3に記載の半導
    体集積回路。
  13. 【請求項13】 スタンダードセルを有する論理回路を
    論理多項式で表す工程と、 前記論理多項式から相補的な信号を探索する工程と、 前記相補的な信号を検出したとき、この相補的な信号を
    生成する多項式を複製する工程と、 複製した前記多項式に従って論理回路を生成する工程
    と、 前記スタンダードセルの各々における、立ち上がり遷移
    及び立ち下がり遷移のいずれかの遷移方向を高速化する
    工程と、 を具備することを特徴とする半導体集積回路の設計方
    法。
  14. 【請求項14】 前記相補的な信号を探索する工程と、
    前記多項式を複製する工程とが繰り返し実行され、前記
    相補的な信号が検出できなくなったとき、前記論理回路
    を形成する工程に移行することを特徴とする請求項13
    に記載の半導体集積回路の設計方法。
  15. 【請求項15】 前記スタンダードセルは、nチャネル
    MOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタを
    有することを特徴とする請求項13または14に記載の
    半導体集積回路の設計方法。
  16. 【請求項16】 前記遷移方向を高速化する工程では、
    前記nチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOS
    トランジスタのうち、いずれか一方のトランジスタのし
    きい値電圧を下げることを特徴とする請求項15に記載
    の半導体集積回路の設計方法。
  17. 【請求項17】 前記遷移方向を高速化する工程では、
    前記nチャネルMOSトランジスタが形成されたウェル
    領域とpチャネルMOSトランジスタが形成されたウェ
    ル領域との境界を前記スタンダードセル内で変更し、前
    記nチャネルMOSトランジスタ及びpチャネルMOS
    トランジスタのそれぞれのゲート幅を変えることを特徴
    とする請求項15に記載の半導体集積回路の設計方法。
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