JP2003330096A - 自動撮影装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被写体となる利用者が、撮影姿勢と同じ姿勢
で、正面にあるハーフミラー上に印加されたガイド像と
の被写体の反射像との位置関係を見ながら適切な撮影位
置を調整することが可能な自動撮影装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係る自動撮影装置（１）は、被
写体をカメラで撮影して該撮影画像をプリントして出力
する自動撮影装置であり、被写体とカメラとの間に反射
光を被写体に返すとともに透過光をカメラに導くハーフ
ミラー（５）を配設するとともに、ハーフミラー（５）
上に被写体の撮影位置を提示するガイド（５ａ、５ｂ）
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、被写体をカメラで
撮影して該撮影画像をプリンタでプリントして出力する
自動撮影装置に関し、特に、被写体の撮影位置の有効領
域を、被写体かつ撮影者である利用者に提示する為のガ
イドを備えた自動撮影装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、身分証明書、自動車運転免許
証、パスポート、ビザ、名刺等に使用する写真を自分で
撮影する為の装置として自動撮影装置がある。

【０００３】この自動撮影装置は、高さ調節可能な椅子
と、椅子の前に設置されたカメラと、自動撮影プリント
装置と、照明装置とを備えた様々な形式の装置が知られ
ている。

【０００４】そして、これらの自動撮影装置は、利用者
が椅子に着座した状態で撮影用のポーズをとり、所定の
時間を経過後、シャッターが自動的に切られて撮影が開
始されるものである。

【０００５】また、この自動撮影装置は、所定間隔で連
続してシャッターを切ったり、複数のレンズが装着され
たカメラを使用することにより、利用者の上半身の写真
を一枚のシートに複数プリントすることができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記自動撮
影装置の利用者は、固定されたカメラに合わせて、被写
体の撮影位置を調節する為に、椅子の高さ調節を撮影前
に行っている。

【０００７】ここで、調節作業が適切に行われない場
合、被写体（利用者の顔）の位置がカメラに対し、被写
体の中心の位置が写真の中心から上下左右の何れかの方
向にズレて写り込んだ写真となる。

【０００８】このため、被写体が有効領域から著しくズ
レている場合、証明写真として不適切であったり、利用
者が納得のいく写真でない等の理由で、再度、写真の撮
り直しが発生する等の問題があった。

【０００９】ところで、上記自動撮影装置には、上記問
題を解決するために利用者がカメラに対して適切な撮影
姿勢をとる為に、目線や顔の位置を合わせる為の線や印
等が被写体の側面や背面あるいは正面の壁面上に表記さ
れている。

【００１０】しかし、利用者がこのような線や印を目安
に適切な撮影位置に調節する為には、椅子の高さ調節と
撮影位置の確認作業とが繰り返し実施され時間を要す
る。

【００１１】また、撮影位置が適切な高さに調節された
かの判断は、確認時の姿勢と撮影姿勢が異なり、利用者
の感覚に依存している等、最終的な微調整が困難であ
る。

【００１２】そこで、本発明は、利用者が被写体位置の
調節を撮影時と同姿勢で容易に実施する為に、被写体の
撮影位置ガイドを被写体と正対する壁面に嵌め込まれた
ハーフミラー上に提示することを特徴とする自動撮影装
置の提供を目的とするものである。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項１記載の自動撮影装置は、被写体をカメラで
撮影して該撮影画像をプリントして出力する自動撮影装
置において、前記被写体と前記カメラとの間に反射光を
前記被写体に返すとともに透過光を前記カメラに導くハ
ーフミラーを配設するとともに、前記ハーフミラー上に
前記被写体の撮影位置を提示するガイドを設けたことを
特徴とする。

【００１４】また、請求項２の発明は、請求項１の発明
において、前記ガイドが前記被写体の撮影位置の上限お
よび下限を２本の水平な並行線で提示することを特徴と
する。

【００１５】また、請求項３の発明は、請求項１の発明
において、前記ガイドが前記被写体の撮影位置の有効領
域を枠で提示することを特徴とする。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る自動撮影装置
の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。

【００１７】自動撮影装置１は、被写体となる人が中に
入り椅子に着座した姿勢で、上半身の撮影を行うに充分
な空間をもつ箱型の装置である。

【００１８】また、自動撮影装置１の一側壁面において
は、利用者の出入口として一部開口した構造となってい
る。

【００１９】そして、出入り口の上端部には、撮影時に
出入り口の上半分を塞ぐ為のカーテン１１が取り付けら
れている。

【００２０】一方、出入り口の左側壁面の外側上部に
は、撮影した写真が排出されるプリント取出し口３が配
設されている。

【００２１】また、出入り口に向かい右側壁面内側に
は、撮影時に被写体の背景となる背面パネル１０が付設
されている。

【００２２】さらに、背面パネル１０付近の室内床面に
は、高さ調節が可能なシリンダー式の椅子９が固定して
設置されている。

【００２３】さらに、出入り口に向かって左側は、撮影
に必要な機材を収納する為のスペースが設けられてお
り、プリント取出し口３付近の高さにデジタルフォトプ
リンタ２（以後プリンタと称す）が配置されている。

【００２４】プリンタ２は、JPEG、BMP、TIFF（非圧
縮）等の画像フォーマットに対応し、デジタルカメラ８
で撮影したデジタル画像を写真と同様に仕上げることが
可能である。

【００２５】さらに、プリンタ２の下にはミラー４が配
設され、被写体側からハーフミラー５を介して見た場
合、奥方向に４５°の角度で下降し鏡面を下向きにした
状態で配置されている。

【００２６】また、デジタルカメラ８は、ハーフミラー
５を透過し、ミラー４で反射された被写体の画像をデジ
タルカメラ８のレンズで受像できる向きに配置されてい
る。

【００２７】さらに、デジタルカメラ８の操作盤１２側
の近傍には、利用者に対し撮影操作の案内や誘導を行う
為の情報を表示するモニタ６が配置され、また、デジタ
ルカメラ８の下側には、自動撮影装置１全体の制御を行
うコントローラ７が配設されている。

【００２８】続いて、図２は、本発明に係る図１記載の
自動撮影装置の室内において、被写体に正対する撮影部
及び操作部を含む壁面の概略外観図である。

【００２９】壁面の中央には、被写体の反射像と、ハー
フミラー５の表面に印加されたガイドを重畳して視認す
る為のハーフミラー５が嵌め込まれ、さらに、ハーフミ
ラー５下部の一部中央領域には、撮影操作に必要な情報
等を利用者に通知する為のモニタ６の映像が透過される
モニタ表示領域５ｍが形成されている。

【００３０】さらに、ハーフミラー５の左側壁面には、
利用者が代金を支払う為のコインセレクタ１３が配設さ
れている。

【００３１】さらに、ハーフミラー５の下には、操作盤
１２が突設され撮影操作に必要な操作ボタンが配置され
ている。

【００３２】続いて、図１、及び図２に示した自動撮影
装置１を制御するコントローラ７の制御について説明す
る。

【００３３】図３は、本発明における自動撮影装置１の
コントラー７の内部制御構成を示したブロック図であ
る。

【００３４】制御部７１は、自動撮影装置１全体の制御
を行い、デジタルカメラ８、モニタ６、プリンタ２、操
作パネル１２等を制御する為に、メモリ７２と、画像出
力インタフェース７７と、プリンタインタフェース７６
と、入力インタフェース７５と、デジタルカメラインタ
フェース７３とに接続されている。

【００３５】また、メモリ７２には、撮影データや、印
刷フォーマットに関するレイアウト定義情報、印刷フォ
ーマット毎に被写体の特定情報としてラベルに記載する
項目の情報、自動撮影装置１の制御処理や撮影処理に関
するプログラムや定義情報が記憶されている。

【００３６】入力インタフェース７５は、操作盤１２上
にあるボタン入力操作を電気的に検知して制御部７１に
検知信号を出力する。

【００３７】画像出力インタフェース７７は、制御部７
１からのモニタ６出力用デジタル画像データをアナログ
信号に変換しモニタ６に出力する。

【００３８】プリンタインタフェース７６は、制御部７
１で作成した印刷イメージデータをプリンタ２へ伝送す
る為のインタフェースであり、インタフェース形式は、
パラレル、RS-232Cシリアル、USB、LANインタフェース
等から適宜選択されデータ伝送を行う。

【００３９】デジタルカメラインタフェース７３は、デ
ジタルカメラ８から受信した被写体の画像データを変換
して制御部７１に出力する。

【００４０】また、制御部７１で作成されたデジタルカ
メラ８を制御する為の制御信号を制御部７１から受け取
り、デジタルカメラ８に送信する。

【００４１】続いて図４は本発明に係る図１および図２
記載の自動撮影装置１での撮影位置の調整において、ハ
ーフミラー５上に提示されるガイド５ａ、５ｂおよび被
写体の反射像ｐを利用者が視認した場合の像を示す図で
ある。ここで、図２に示したモニタ画面表示領域５ｍは
省略している。

【００４２】ガイド５ａは、被写体の像の最上点の上限
位置を示し、ガイド５ｂは被写体の顔の像の最下点の下
限位置を示すものである。

【００４３】図４（ａ)は、被写体の像ｐの顔の最上点
が、有効領域の上限にあるガイド５ａを越えた状態で、
被写体の撮影位置が正しく調節されていない状態の例で
ある。

【００４４】一方、図４（ｂ）は、被写体の像ｐの顔の
が有効領域にバランス良く納まり、被写体の撮影位置が
正しく調節された状態を例示したものである。

【００４５】次に、図１、図２及び図４を基に本発明に
おける自動撮影装置１における撮影操作の流れについて
説明する。

【００４６】（１）利用者は、コインセレクタ１３に硬
貨を投入して料金の支払いを行う。

【００４７】（２）利用者は、モニタ表示領域５ｍに表
示される操作案内に従い、操作盤１２上のボタンを操作
して撮影する写真のタイプを決定する。

【００４８】（３）利用者はシリンダ式椅子９に着座
し、被写体の位置をハーフミラー５上のガイド５ａ、５
ｂとハーフミラー５に反射された被写体の像ｐを見なが
ら、最終的には図４（ｂ）に示すように、被写体の像ｐ
がハーフミラー５上のガイド５ａ、５ｂに挟まれた領域
に収まる迄、シリンダ式の椅子９調節する際には、椅子
９のレバーを使用し、シリンダ式の椅子９の高さ調節を
行う。

【００４９】（４）利用者は、操作盤１２上の撮影開始
ボタンを押下後、ポーズをとり自動撮影装置１の撮影開
始を待つ。

【００５０】（５）一定時間後、デジタルカメラ８のシ
ャッターが所定の回数および間隔で撮影が行われ、プリ
ンタ２によりプリントされた写真が、プリント取出し口
３に排出されるここて、上記（２）と（３）の操作は、
逆に実施されても良い。

【００５１】次に、図４以外に、ハーフミラー５に印加
されるガイドの変形例を図５に示す利用者の被写体の撮
影位置を誘導する為のハーフミラー５上に印加されたガ
イドは、被写体の像ｐが有効となる領域を提示できる形
式であれば、図５（ａ）のように四角枠のガイド５ｃ
や、図５（ｂ）の楕円枠のガイド５ｄを印加してもよ
い。

【００５２】ただし、これらのハーフミラー５に印加さ
れる撮影位置の調整ガイドは、被写体の撮影に影響が無
いものであることは言うまでもない。

【００５３】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被
写体をカメラで撮影して該撮影画像をプリントして出力
する自動撮影装置において、前記被写体と前記カメラと
の間に反射光を前記被写体に返すとともに透過光を前記
カメラに導くハーフミラーを配設しするとともに、前記
ハーフミラー上に前記被写体の撮影位置を提示するガイ
ドを設けたので、被写体となる利用者が、正面にあるハ
ーフミラーの表面に形成される反射像とガイド像との位
置関係を撮影姿勢と同じ姿勢で確認しながら適切な撮影
位置を容易に調整することが可能になるという効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る自動撮影装置１の正面を示す外観
図。

【図２】本発明に係る図１に示す自動撮影装置１の室内
において、被写体に正対するハーフミラー５を含む壁面
の外観図。

【図３】本発明に係る図１に示す自動撮影装置１のコン
トローラ７の内部制御構成を示すブロック図。

【図４】本発明に係る図１および図２記載の自動撮影装
置１において、ハーフミラー５に提示される撮影位置調
整の為のガイドと被写体の像を利用者が視認した時の像
を示したイメージ図。

【図５】本発明に係る自動撮影装置１の撮影位置調整の
為のガイドの変形例を示すイメージ図。

【符号の説明】

１ 自動撮影装置 ２ プリンタ ３ プリント取出し口 ４ ミラー ５ ハーフミラー ５ｍ モニタ表示領域 ５ａ、５ｂ、５ｃ、５ｄ ガイド ６ モニタ ７ コントローラ ７１ 制御部 ７２ メモリ ７３ デジタルカメラインタフェース ７５ 入力インタフェース ７６ プリンタインタフェース ７７ 画像出力インタフェース ８ デジタルカメラ（カメラ） ９ 椅子 １０ 背面パネル １１ カーテン １２ 操作盤 １３ コインセレクタ ｐ 被写体の像

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被写体をカメラで撮影して該撮影画像
   をプリントして出力する自動撮影装置において、 前記被写体と前記カメラとの間に反射光を前記被写体に
   返すとともに透過光を前記カメラに導くハーフミラーを
   配設しするとともに、 前記ハーフミラー上に前記被写体の撮影位置を提示する
   ガイドを設けたことを特徴とする自動撮影装置。
2. 【請求項２】 前記ガイドは、前記被写体の有効領域
   の上限および下限を２本の水平な並行線で提示すること
   を特徴とする請求項１記載の自動撮影装置。
3. 【請求項３】 前記ガイドは、前記被写体の撮影位置
   の有効領域を枠線で提示することを特徴とする請求項１
   記載の自動撮影装置。