JP2003329896A - 光学部品の調芯方法及びその装置 - Google Patents

光学部品の調芯方法及びその装置

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JP2003329896A
JP2003329896A JP2002139011A JP2002139011A JP2003329896A JP 2003329896 A JP2003329896 A JP 2003329896A JP 2002139011 A JP2002139011 A JP 2002139011A JP 2002139011 A JP2002139011 A JP 2002139011A JP 2003329896 A JP2003329896 A JP 2003329896A
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Yu Koishi
結 小石
Shingo Minamino
真吾 南野
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Precise Gauges Co Ltd
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    • G01B11/26Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring angles or tapers; for testing the alignment of axes
    • G01B11/27Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring angles or tapers; for testing the alignment of axes for testing the alignment of axes
    • G01B11/272Measuring arrangements characterised by the use of optical techniques for measuring angles or tapers; for testing the alignment of axes for testing the alignment of axes using photoelectric detection means

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 迅速に光学部品の位置合わせを行う。 【解決手段】 光源モジュール3から出射されて光ファ
イバ4に導入された光を光検出器15で検出する。光検
出器15の出力を増幅部16で対数増幅する。ピエゾア
クチュエータ9によって、光源モジュール3をX軸方向
へ1次元的に繰り返して往復走査させつつ、この往復走
査に従って得られる増幅部16の出力に基づいて、X軸
方向の1次元的な光強度分布を得る。このX軸方向の1
次元的な光強度分布に基づいて、光源モジュール3と光
ファイバ4との相対的な位置を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学部品(単体の
部品の他、複数の部品からなるいわゆる光学モジュール
も含む。)同士の位置合わせを行う、光学部品の調芯方
法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的に、光学部品同士の位置合わせの
位置合わせには、高い精度が要求される。
【0003】例えば、光通信などに用いられる単一モー
ド光ファイバのコア径は3〜8μmφ程度である。一
方、光源である半導体レーザと集光レンズの集光スポッ
トサイズも数μmφと極めて小さく、これらの光学部品
の調芯には高い精度が要求される。通常、半導体レーザ
からの光を単一モード光ファイバへ光結合する場合、そ
の結合損失を−0.5dB程度に抑えるために許容され
る精度は、光軸に対して垂直方向で±1μm程度、水平
方向では±10μm程度、角度ずれでは±0.5゜程度
である。
【0004】また、例えば、半導体レーザと導波路との
調芯や、光ファイバと導波路の調芯などにおいても、同
程度の精度が要求される。
【0005】従来から、光学部品の調芯は、第1の光学
部品から出射されて第2の光学部品に導入された光を光
検出器で検出し、前記光検出器の出力を増幅手段で増幅
し、前記増幅手段の出力に基づいて、前記第1の光学部
品と前記第2の光学部品との相対的な位置を調整するこ
とにより行われている。そして、下記に例示する技術も
含めて種々の調芯手法が提案されているが、いずれの従
来の調芯手法においても、前記増幅手段として直線増幅
器(リニアアンプ)が用いられていた。
【0006】従来の一般的な調芯手法は、半導体レーザ
の集光スポットに対して光ファイバの先端をXYZステ
ージにより走査して、より信号の強い位置を順次追跡し
てゆくものである。これを短時間に実現する方法とし
て、通常、螺旋状の走査を行い、所定の信号強度が得ら
れる範囲を検知し、当該範囲の検知後は、山登り法と呼
ばれる階段状の2次元走査又は3次元走査により最適点
を見つける方法がある。
【0007】また、特公平7−113694号公報に
は、90゜異なる方向に走査するピエゾアクチュエータ
を用いて光ファイバの先端を円運動させ、位相検波によ
りXY2方向の光軸ずれを検出することにより、光ファ
イバ同士の自動調芯を行う自動光軸合わせ装置が開示さ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、螺旋状
走査と山登りとを併用する従来技術では、螺旋状走査に
よって所定の信号強度が得られる範囲を検知するのに数
十秒程度の時間が必要であり、また、山登りについて
も、走査の一つ一つのステップが信号の増減を判断しな
がら進められることになるため、探索に40秒から数分
程度の時間を要するという問題があった。
【0009】また、光強度分布が常に理想的な勾配を有
している訳ではなく、局所的に光強度分布の勾配が逆転
するような箇所も存在することがある。例えば、半導体
レーザからの光をレンズで集光する場合、一般的に半導
体レーザのビームの歪み、レンズの収差、干渉などによ
り、光強度分布が理想的なガウス分布にはならず、その
分布に対して実際の光強度分布が局所的に変動すること
が少なくない。この傾向は、特に集光点から離れた光強
度の低い領域で起こり易い。したがって、山登りに代表
される従来法のように信号の最強点を追いかける方式で
は、ピーク点が明確に定まらないことになり、これが調
芯時間を長くする原因になっている。
【0010】さらに、螺旋状走査と山登りとを併用する
従来技術では、光検出器の出力を直線増幅器で増幅した
信号を用いて、所定の信号強度が得られる範囲を検知し
ているので、直線増幅器で増幅した信号によりモニタし
得る光強度の範囲は極限られてしまうことから、所定の
信号強度が得られる範囲を検知するのに、長時間を要し
ていた。
【0011】特公平7−113694号公報に開示され
た従来技術では、ピエゾアクチュエータの駆動信号を参
照信号として光検出器の出力を位相検波し、XY2方向
の光軸ずれを検出しているが、直線増幅器を用いている
ため、ロックインアンプで位相を検知できるレベルの信
号強度を得るまでのXY軸走査に時間がかかる。また、
特公平7−113694号公報に開示された従来技術
は、単にXY軸方向(光軸と直交する面内の方向)の位
置合わせを行うものであるにすぎず、光軸方向への位置
合わせには何ら寄与し得ない。したがって、例えば、半
導体レーザと集光レンズとからなる光源モジュールと光
ファイバとの位置合わせを行う場合に、焦点方向(Z
軸)を迅速に調整することは不可能である。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、迅速に光学部品の位置合わせを行うことがで
きる光学部品の調芯方法及びその装置を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者の研究の結果、
光学部品の調芯時の3次元的な光強度分布を十分に考察
することにより、その3次元空間における1次元的な光
強度分布が、従来必要であった探索動作を極力減らして
光学部品の迅速な位置合わせのために用いることができ
る極めて有益な情報を含んでいることを見出した。ま
た、光学部品の調芯時の3次元的な光強度分布を十分に
考察することにより、その分布特性に応じて光強度を信
号としてモニタし得る3次元空間を拡大するためには、
光検出器の出力を増幅する増幅手段として対数増幅器を
用いることが最適であることを見出した。光強度を信号
としてモニタし得る3次元空間を拡大することができれ
ば、従来からのいずれの調芯技術と組み合わせても、従
来に比べて格段に調芯時間を短縮することができるが、
特に、対数増幅器の使用と1次元的な光強度分布の取得
及びその利用とを両方とも採用すると、両者の効果が相
乗的に発揮され、従来に比べて、大幅に調芯時間を短縮
することができることが、判明した。
【0014】本発明は、このような本発明者の研究の結
果としてなされたものである。すなわち、前記課題を解
決するため、本発明の第1の態様による光学部品の調芯
方法は、第1の光学部品から出射されて第2の光学部品
に導入された光を光検出器で検出し、前記光検出器の出
力を増幅手段で増幅し、前記増幅手段の出力に基づい
て、前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対
的な位置を調整する光学部品の調芯方法において、前記
第1の光学部品と前記第2の光学部品とを相対的に、1
つの軸に関して1次元的に繰り返して往復走査させつ
つ、前記往復走査に従って得られる前記増幅手段の出力
に基づいて、前記1つの軸に関する1次元的な光強度分
布を得る光強度分布取得段階と、前記光強度分布取得段
階で得られた1次元的な光強度分布に基づいて、前記第
1の光学部品と前記第2の光学部品との相対的な位置を
調整する位置調整段階と、を備えたものである。
【0015】前記1つの軸は、互いに直交する軸をX
軸、Y軸及びZ軸とし、X軸周りの回転軸をXθ、Y軸
周りの回転軸をYθ、Z軸周りの回転軸をZθとすると
き、例えば、X、Y、Z、Xθ、Yθ、Zθのうちのい
ずれの軸であってもよい。このとき、Z軸が第1の光学
部品から出射される光の光軸方向と略一致していてもよ
い。また、前記第1及び第2の光学部品はそれぞれ、単
体の部品であってもよいし、複数の部品からなるいわゆ
る光学モジュールであってもよい。これらの点は、後述
する各態様についても同様である。
【0016】また、前記往復走査の繰り返し周波数は、
高いほど参照データが増えるため調芯時間の短縮と調芯
精度の向上に寄与する。例えば、前記往復走査の繰り返
し周波数は、5Hz以上であることが好ましく、30H
z以上であることが好ましい。往復走査のためのアクチ
ュエータとしてピエゾアクチュエータを用いた場合、例
えば、30Hz〜240Hzの繰り返し周波数を得るこ
とができる。この点も、後述する各態様についても同様
である。
【0017】前記第1の態様では、第1の光学部品と第
2の光学部品とを相対的に、1つの軸に関して1次元的
に繰り返して往復走査させて1つの軸に関する1次元的
な光強度分布を得、この光強度分布に基づいて、第1の
光学部品と第2の光学部品との相対的な位置を調整して
いる。このように、従来技術と異なり、1次元的な光強
度分布を一括して利用することにより位置調整を行うの
で、無駄な信号探索の動作を減らすことができ、迅速に
光学部品の位置合わせを行うことができる。また、1次
元的な光強度分布を一括して利用することにより位置調
整を行うので、光強度分布が理想的なガウス分布になら
ず、その分布に対して実際の光強度分布が局所的に変動
していても、その影響を大きく低減することができる。
【0018】本発明の第2の態様による光学部品の調芯
方法は、前記第1の態様において、前記増幅手段に対数
増幅を行わせるものである。
【0019】この第2の態様によれば、光検出器の出力
を対数増幅するので、光強度を信号としてモニタし得る
3次元空間を大幅に拡大することができる。例えば、6
桁に及ぶ信号強度変化をゲインの切換なしにリアルタイ
ム検出できることとなり、例えば集光スポットと入射点
の3次元的なずれに対して、直線増幅器を用いた場合と
比較して各軸でそれぞれ3倍以上の面積、体積では30
倍程度の広い空間で信号の強度をモニターしながら調整
を進めることができる。このように、前記第2の態様に
よれば、1次元的な光強度分布の利用に加えて、対数増
幅を併用することにより、1次元的な光強度分布を有効
に得ることができる空間を大幅に拡大することができる
ため、両者の効果が相俟って、より調芯時間を短縮する
ことができる。
【0020】本発明の第3の態様による光学部品の調芯
方法は、前記第1の態様において、前記相対的な位置が
調芯位置に近づく前には、前記増幅手段に対数増幅を行
わせ、前記相対的な位置が調芯位置に近づいた後には、
前記増幅手段に直線増幅を行わせるものである。
【0021】この第3の態様によれば、調芯位置に近づ
く前に対数増幅による信号を用い、調芯位置に近づいた
後に直線増幅による信号を用いるので、前記第2の態様
と同様の利点を得ながら、しかも、調芯位置付近では狭
い範囲での信号変化をより捉えやすい直線増幅を併用す
ることにより、調芯精度を一層高めることができる。
【0022】本発明の第4の態様による光学部品の調芯
方法は、前記第1乃至第3のいずれかの態様において、
前記位置調整段階は、前記1次元的な光強度分布から光
強度の所定範囲の積分値又は平均値を得る段階と、前記
往復走査の中心位置を、前記第1の光学部品から出射さ
れる光の光軸方向に対する略垂直な所定方向に移動させ
て、前記積分値又は前記平均値が最大となる位置又はそ
の付近の位置で前記所定方向への移動を停止させる段階
と、を含むものである。前記往復走査の中心位置を移動
させる前記所定方向と前記往復走査の方向とは、一致し
ていてもよいし、一致していなくてもよい。
【0023】この第4の態様は、1次元的な光強度分布
の具体的な利用手法を例示したものである。この第4の
態様によれば、1次元的な光強度分布から光強度の積分
値又は平均値を得てこれを利用するので、往復走査の範
囲内に調芯位置がなくても、前記所定方向に関して光学
部品の相対的な位置を調芯位置に近づけることができ
る。また、前記積分値又は前記平均値を用いるので、光
強度分布が理想的なガウス分布にならず、その分布に対
して実際の光強度分布が局所的に変動していても、その
影響を大きく低減することができる。
【0024】本発明の第5の態様による光学部品の調芯
方法は、前記第1乃至第4のいずれかの態様において、
前記位置調整段階は、前記1次元的な光強度分布から光
強度のピーク値又は所定比率値幅を得る段階と、前記往
復走査の中心位置を、所定方向に移動させて、前記ピー
ク値が最大となる位置又はその付近の位置あるいは前記
所定比率値幅が最小となる位置又はその付近の位置で前
記所定方向への移動を停止させる段階と、を含むもので
ある。ここで、所定比率値幅は、ピーク値から所定比率
だけ下がったレベルにおける1次的な光強度分布波形の
幅であり、前記比率として50%を採用する場合には半
値幅となる。前記比率は、50%に限定されるものでは
なく、例えば40%や60%など、適宜の値を採用し得
る。この第5の態様では、前記往復走査の中心位置を移
動させる前記所定方向と前記往復走査の方向とは、一致
していてもよいし、一致していなくてもよい。例えば、
前記所定方向は、第1の光学部品から出射される光の光
軸方向と略一致する方向でもよいし、この方向に対して
略垂直な方向でもよい。
【0025】この第5の態様は、1次元的な光強度分布
の具体的な利用手法を例示したものである。この第5の
態様によれば、前記ピーク値又は前記所定比率値幅によ
り前記所定方向の調整を行うので、第1及び第2の光学
部品の相対位置が調芯位置に近づいた場合において微調
整を行う場合に、特に有効である。
【0026】本発明の第6の態様による光学部品の調芯
方法は、前記第1乃至第5のいずれかの態様において、
前記第1の光学部品から出射される光は集光点に集光さ
れる光であり、前記位置調整段階段は、前記1次元的な
光強度分布から光強度の積分値又は平均値又はピーク値
を得る段階と、前記第1の光学部品から出射される光の
光軸方向と略一致する第1の方向に対する略垂直な第2
の方向に前記往復走査の中心位置が調芯位置に対してオ
フセットした状態で、前記中心位置を前記第1の方向に
移動させて前記積分値又は前記平均値又は前記ピーク値
が最小となる位置又はその付近の位置で前記第1の方向
への移動を停止させる段階と、を含むものである。この
第6の態様では、前記往復走査の方向は、第1の方向や
第2の方向と一致していてもよいし、一致していなくて
もよい。
【0027】この第6の態様は、1次元的な光強度分布
の具体的な利用手法を例示したものであり、特に、第1
の光学部品から出射される光は集光点に集光される光で
ある場合に、その集光光の光強度分布に着目したもので
ある。本発明者の研究の結果、光軸方向と略垂直な方向
にオフセットした状態で、光軸方向と略一致する方向へ
移動させると、前記積分値又は前記平均値又は前記ピー
ク値が最小となる位置で当該方向の位置が調芯位置に最
も近づくことが、判明した。前記第6の態様は、この特
性を巧みに利用することにより、当該移動方向の位置調
整を行うものである。
【0028】本発明の第7の態様による光学部品の調芯
方法は、前記第1乃至第5のいずれかの態様において、
前記位置調整段階は、前記1次元的な光強度分布から光
強度のピーク値又は所定比率値幅を得る段階と、前記往
復走査の中心位置を、前記第1の光学部品から出射され
る光の光軸方向に対する略垂直な所定方向に移動させ
て、前記ピーク値又は前記所定比率値幅が所定値となる
位置又はその付近の位置で前記所定方向への移動を停止
させる段階と、を含むものである。前記往復走査の方向
は、第1の光学部品から出射される光の光軸方向と略垂
直な方向であることが好ましいが、第1の光学部品から
出射される光の光軸方向と略一致する方向でもよいし、
他の方向でもよい。
【0029】例えば、導波路と光ファイバとの調芯や、
導波路と半導体レーザとの調芯においては、出射端と入
射端が一致する点が理想的な調芯位置になるが、調整時
に出射端と入射端が接触すると部品の端面に傷がついた
り、調芯がずれることになる。したがって、調芯の最終
段階で出射端と入射端のギャップが所定量となったとき
に、光軸方向への光学部品の移動を停止させる必要があ
る。従来は、光軸の直角方向から光学的手段でこのギャ
ップを計測している例もあるが、このギャップが数μm
程度であると干渉やギャップに対して直角方向の構造的
な歪み等の影響で計測は容易ではない。これに対し、本
発明者の研究の結果、前記ピーク値や前記所定比率値幅
が前記ギャップと相関関係にあることを見出した。前記
第7の態様は、この相関関係を巧みに利用することによ
り、前記ギャップが所定量となったときに光軸方向への
光学部品の移動を停止させるものである。したがって、
この第7の態様によれば、特別なギャップ計測手段を用
いずに、精度良く前記ギャップを設定し得る。
【0030】本発明の第8の態様による光学部品の調芯
方法は、略直線上に配置されそれぞれ光を互いに平行な
光軸に沿って出射させ得る複数の部位を有する第1の光
学部品、及び、略直線上に配置されそれぞれ光を入射さ
せ得る複数の部位を有する第2の光学部品について、第
1の光学部品の前記複数の部位のうちの2つ以上の部位
からそれぞれ出射されて第2の光学部品の前記複数の部
位のうちの対応する2つ以上の部位にそれぞれ導入され
た光をそれぞれ2つ以上の光検出器で検出し、前記2つ
以上の光検出器の出力をそれぞれ2つ以上の増幅手段で
増幅し、前記2つ以上の増幅手段の出力に基づいて、前
記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対的な位
置を調整する光学部品の調芯方法において、前記第1の
光学部品と前記第2の光学部品とを相対的に、1つの軸
に関して1次元的に繰り返して往復走査させつつ、前記
往復走査に従って得られる前記2つ以上の増幅手段の出
力に基づいて、当該各出力毎に、前記1つの軸に関する
1次元的な光強度分布を得る光強度分布取得段階と、前
記光強度分布取得段階で得られた各1次元的な光強度分
布に基づいて、前記各1次元的な光強度分布のピーク位
置のばらつきが小さくなるように、前記第1の光学部品
と前記第2の光学部品との相対的な位置を調整する位置
調整段階と、を備えたものである。この第8の態様にお
いても、前記第1の態様と同様に、前記1つの軸は限定
されるものではない。
【0031】例えば、リボンファイバと、端面に直線上
に並んだ複数の導波路端部を有する導波路デバイスとの
調芯を行う場合、両者の光軸回りの傾きを一致させる必
要がある。本発明者は、このような光軸回りの傾きの調
整も、前記1次元的な光強度分布に基づいて、前記第8
の態様のような手法で行うことができることを見出し
た。
【0032】本発明の第9の態様による光学部品の調芯
方法は、第1の光学部品から出射されて第2の光学部品
に導入された光を光検出器で検出し、前記光検出器の出
力を増幅手段で増幅し、前記増幅手段の出力に基づい
て、前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対
的な位置を調整する光学部品の調芯方法において、前記
増幅手段に対数増幅を行わせるものである。
【0033】この第9の態様によれば、光検出器の出力
を対数増幅するので、光強度を信号としてモニタし得る
3次元空間を大幅に拡大することができる。したがっ
て、光強度が感知される領域を探索するための時間を大
幅に短縮することができ、ひいては、調芯時間を短縮す
ることができる。なお、第9の態様は、1次元的な光強
度分布の利用との併用に限定されるものではなく、従来
から知られている種々の手法(例えば、前記螺旋状走査
と山登りとを併用する技術や特公平7−113694号
公報)と組み合わせてもよい。
【0034】本発明の第10の態様による光学部品の調
芯方法は、第1の光学部品から出射されて第2の光学部
品に導入された光を光検出器で検出し、前記光検出器の
出力を増幅手段で増幅し、前記増幅手段の出力に基づい
て、前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対
的な位置を調整する光学部品の調芯方法において、前記
相対的な位置が調芯位置に近づく前には、前記増幅手段
に対数増幅を行わせ、前記相対的な位置が調芯位置に近
づいた後には、前記増幅手段に直線増幅を行わせるもの
である。
【0035】この第10の態様によれば、調芯位置に近
づく前に対数増幅による信号を用い、調芯位置に近づい
た後に直線増幅による信号を用いるので、前記第10の
態様と同様の利点を得ながら、しかも、調芯位置付近で
は狭い範囲での信号変化をより捉えやすい直線増幅を併
用することにより、調芯精度を一層高めることができ
る。
【0036】本発明の第11の態様による光学部品の調
芯装置は、第1の光学部品と第2の光学部品との相対的
な位置を調整する光学部品の調芯装置において、前記第
1の光学部品から出射されて前記第2の光学部品に導入
された光を検出する光検出器の出力を増幅する増幅手段
と、前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対
的な位置を変更させる移動手段と、前記増幅手段の出力
に基づいて、前記相対的な位置を調整するように、前記
移動手段を制御する制御手段と、前記第1の光学部品と
前記第2の光学部品とを相対的に、1つの軸に関して1
次元的に繰り返して往復走査させる往復走査手段と、を
備え、前記制御手段は、前記往復走査に従って得られる
前記増幅手段の出力に基づいて、前記1つの軸に関する
1次元的な光強度分布を得る手段と、前記1次元的な光
強度分布に基づいて、前記第1の光学部品と前記第2の
光学部品との相対的な位置を調整するように、前記移動
手段を制御する手段と、を含むものである。
【0037】本発明の第12の態様による光学部品の調
芯装置は、前記第11の態様において、前記増幅手段が
対数増幅を行うものである。
【0038】本発明の第13の態様による光学部品の調
芯装置は、前記増幅手段は、選択信号に応答して対数増
幅及び直線増幅のうちの一方を選択的に行い、前記制御
手段は、前記相対的な位置が調芯位置に近づく前には前
記増幅手段に対数増幅を行わせるように、かつ、前記相
対的な位置が調芯位置に近づいた後には前記増幅手段に
直線増幅を行わせるように、前記増幅手段に前記選択信
号を与えるものである。
【0039】本発明の第14の態様による光学部品の調
芯装置は、前記第11乃至第13の態様において、前記
制御手段は、前記1次元的な光強度分布から光強度の所
定範囲の積分値又は平均値を得る手段と、前記往復走査
の中心位置が、前記第1の光学部品から出射される光の
光軸方向に対する略垂直な所定方向に移動して、前記積
分値又は前記平均値が最大となる位置又はその付近の位
置で前記所定方向への移動を停止するように、前記移動
手段を制御する手段と、を含むものである。
【0040】本発明の第15の態様による光学部品の調
芯装置は、前記第11乃至第14のいずれかの態様にお
いて、前記制御手段は、前記1次元的な光強度分布から
光強度のピーク値又は所定比率値幅を得る手段と、前記
往復走査の中心位置が、所定方向に移動して、前記ピー
ク値が最大となる位置又はその付近の位置あるいは前記
所定比率値幅が最小となる位置又はその付近の位置で前
記所定方向への移動を停止するように、前記移動手段を
制御する手段と、を含むものである。
【0041】本発明の第16の態様による光学部品の調
芯装置は、前記第11乃至第15の態様において、前記
第1の光学部品から出射される光は集光点に集光される
光であり、前記制御手段は、前記1次元的な光強度分布
から光強度の積分値又は平均値又はピーク値を得る手段
と、前記第1の光学部品から出射される光の光軸方向と
略一致する第1の方向に対する略垂直な第2の方向に前
記往復走査の中心位置が調芯位置に対してオフセットし
た状態で、前記中心位置が前記第1の方向に移動して前
記積分値又は前記平均値又は前記ピーク値が最小となる
位置又はその付近の位置で前記第1の方向への移動を停
止するように、前記移動手段を制御する手段と、を含む
ものである。
【0042】本発明の第17の態様による光学部品の調
芯装置は、前記第11乃至第15のいずれかの態様にお
いて、前記制御手段は、前記1次元的な光強度分布から
光強度のピーク値又は所定比率値幅を得る手段と、前記
往復走査の中心位置が、前記第1の光学部品から出射さ
れる光の光軸方向に対する略垂直な所定方向に移動し
て、前記ピーク値又は前記所定比率値幅が所定値となる
位置又はその付近の位置で前記所定方向への移動を停止
するように、前記移動手段を制御する手段と、を含むも
のである。
【0043】本発明の第18の態様による光学部品の調
芯装置は、略直線上に配置されそれぞれ光を互いに平行
な光軸に沿って出射させ得る複数の部位を有する第1の
光学部品と、略直線上に配置されそれぞれ光を入射させ
得る複数の部位を有する第2の光学部品との、相対的な
位置を調整する光学部品の調芯装置において、前記第1
の光学部品の前記複数の部位のうちの2つ以上の部位か
らそれぞれ出射されて前記第2の光学部品の前記複数の
部位のうちの対応する2つ以上の部位にそれぞれ導入さ
れた光をそれぞれ検出する2つ以上の光検出器の出力を
それぞれ増幅する2つ以上の増幅手段と、前記第1の光
学部品と前記第2の光学部品との相対的な位置を変更さ
せる移動手段と、前記2つ以上の増幅手段の各出力に基
づいて、前記相対的な位置を調整するように、前記移動
手段を制御する制御手段と、前記第1の光学部品と前記
第2の光学部品とを相対的に、1つの軸に関して1次元
的に繰り返して往復走査させる往復走査手段と、を備
え、前記制御手段は、前記往復走査に従って得られる前
記2つ以上の増幅手段の出力に基づいて、当該各出力毎
に、前記1つの軸に関する1次元的な光強度分布を得る
手段と、前記各1次元的な光強度分布に基づいて、前記
各1次元的な光強度分布のピーク位置のばらつきが小さ
くなるよう前記第1の光学部品と前記第2の光学部品と
の相対的な位置を調整するように、前記移動手段を制御
する手段と、を含むものである。
【0044】本発明の第19の態様による光学部品の調
芯装置は、第1の光学部品と第2の光学部品との相対的
な位置を調整する光学部品の調芯装置において、前記第
1の光学部品から出射されて前記第2の光学部品に導入
された光を検出する光検出器の出力を増幅する増幅手段
と、前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対
的な位置を変更させる移動手段と、前記増幅手段の出力
に基づいて、前記相対的な位置を調整するように、前記
移動手段を制御する制御手段と、を備え、前記増幅手段
が対数増幅を行うものである。
【0045】本発明の第20の態様による光学部品の調
芯装置は、第1の光学部品と第2の光学部品との相対的
な位置を調整する光学部品の調芯装置において、前記第
1の光学部品から出射されて前記第2の光学部品に導入
された光を検出する光検出器の出力を増幅する増幅手段
と、前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対
的な位置を変更させる移動手段と、前記増幅手段の出力
に基づいて、前記相対的な位置を調整するように、前記
移動手段を制御する制御手段と、を備え、前記増幅手段
は、選択信号に応答して対数増幅及び直線増幅のうちの
一方を選択的に行い、前記制御手段は、前記相対的な位
置が調芯位置に近づく前には前記増幅手段に対数増幅を
行わせるように、かつ、前記相対的な位置が調芯位置に
近づいた後には前記増幅手段に直線増幅を行わせるよう
に、前記増幅手段に前記選択信号を与えるものである。
【0046】前記第11乃至第20の態様による光学部
品の調芯装置は、前記第1乃至第10の態様による光学
部品の調芯方法を実現する装置の例であり、制御部を用
いることにより自動的に調芯を行う装置の例である。し
かしながら、前記第1乃至第10の態様による光学部品
の調芯方法は、前記増幅手段の出力に基づく判断等をオ
ペレータに委ねる光学部品の調芯装置によっても実現す
ることができ、前記第1乃至第10の態様による光学部
品の調芯方法は、増幅手段の出力に基づく判断等をオペ
レータに委ねる場合も含む。下記の第21乃至第26の
態様は、前記増幅手段の出力に基づく判断等をオペレー
タに委ねる光学部品の調芯装置の例である。
【0047】本発明の第21の態様による光学部品の調
芯装置は、第1の光学部品と第2の光学部品との相対的
な位置を調整する光学部品の調芯装置において、前記第
1の光学部品から出射されて前記第2の光学部品に導入
された光を検出する光検出器の出力を増幅する増幅手段
と、前記オペレータの操作に応じて、前記第1の光学部
品と前記第2の光学部品との相対的な位置を変更させる
移動手段と、前記第1の光学部品と前記第2の光学部品
とを相対的に、1つの軸に関して1次元的に繰り返して
往復走査させる往復走査手段と、前記往復走査に従って
得られる前記増幅手段の出力に基づいて、前記1つの軸
に関する1次元的な光強度分布を得る手段と、前記1次
元的な光強度分布をオペレータに提示する提示手段と、
を備えたものである。
【0048】本発明の第22の態様による光学部品の調
芯装置は、前記第21の態様において、前記増幅手段が
対数増幅を行うものである。
【0049】本発明の第23の態様による光学部品の調
芯装置は、前記第21の態様において、前記増幅手段
は、前記オペレータの操作に応じて、対数増幅及び直線
増幅のうちの一方を選択的に行うものである。
【0050】本発明の第24の態様による光学部品の調
芯装置は、略直線上に配置されそれぞれ光を互いに平行
な光軸に沿って出射させ得る複数の部位を有する第1の
光学部品と、略直線上に配置されそれぞれ光を入射させ
得る複数の部位を有する第2の光学部品との、相対的な
位置を調整する光学部品の調芯装置において、前記第1
の光学部品の前記複数の部位のうちの2つ以上の部位か
らそれぞれ出射されて前記第2の光学部品の前記複数の
部位のうちの対応する2つ以上の部位にそれぞれ導入さ
れた光をそれぞれ検出する2つ以上の光検出器の出力を
それぞれ増幅する2つ以上の増幅手段と、前記オペレー
タの操作に応じて、前記第1の光学部品と前記第2の光
学部品との相対的な位置を変更させる移動手段と、前記
第1の光学部品と前記第2の光学部品とを相対的に、1
つの軸に関して1次元的に繰り返して往復走査させる往
復走査手段と、前記往復走査に従って得られる前記2つ
以上の増幅手段の出力に基づいて、当該各出力毎に、前
記1つの軸に関する1次元的な光強度分布を得る手段
と、前記各1次元的な光強度分布をオペレータに提示す
る提示手段と、を備えたものである。
【0051】本発明の第25の態様による光学部品の調
芯装置は、第1の光学部品と第2の光学部品との相対的
な位置を調整する光学部品の調芯装置において、前記第
1の光学部品から出射されて前記第2の光学部品に導入
された光を検出する光検出器の出力を増幅する増幅手段
と、前記増幅手段の出力に基づく情報をオペレータに提
示する提示手段と、前記オペレータの操作に応じて、前
記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対的な位
置を変更させる移動手段と、を備え、前記増幅手段が対
数増幅を行うものである。
【0052】本発明の第26の態様による光学部品の調
芯装置は、第1の光学部品と第2の光学部品との相対的
な位置を調整する光学部品の調芯装置において、前記第
1の光学部品から出射されて前記第2の光学部品に導入
された光を検出する光検出器の出力を増幅する増幅手段
と、前記オペレータの操作に応じて、前記第1の光学部
品と前記第2の光学部品との相対的な位置を変更させる
移動手段と、前記増幅手段の出力に基づく情報をオペレ
ータに提示する提示手段と、を備え、前記増幅手段は、
前記オペレータの操作に応じて、対数増幅及び直線増幅
のうちの一方を選択的に行うものである。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、本発明による光学部品の調
芯方法及びその装置について、図面を参照して説明す
る。
【0054】[第1の実施の形態]
【0055】図1は、本発明の第1の実施の形態による
光学部品の調芯装置を有する光学部品の組立装置を模式
的に示す概略構成図である。
【0056】この組立装置は、半導体レーザ1と集光レ
ンズ2とを有する光源モジュール(第1の光学部品に相
当)3と、単芯の光ファイバ4(第2の光学部品に相
当)の端面4aとを調芯した後に、レーザ溶接機5によ
り両者を連結することにより、半導体レーザ1の光を光
ファイバに結合する半導体レーザモジュールを組み立て
る装置として構成されている。後述する各要素のうち、
レーザ溶接機5及び下記の制御部17のレーザ溶接機制
御機能以外の要素により、本実施の形態による光学部品
の調芯装置が構成されている。
【0057】図1に示す組立装置は、レーザ溶接機5の
他に、基体6と、基体6上に搭載された移動機構として
の光源モジュール3用のステージ7と、基体6上に搭載
された移動機構としての光ファイバ4用のステージ8
と、ステージ7上に搭載され光源モジュール31つの軸
に関して1次元的に繰り返してステージ7に対して往復
走査させる往復走査機構としてのピエゾアクチュエータ
9と、ステージ7に対する光源モジュール3の位置を検
出する静電センサや差動トランスなどの位置検出器10
と、位置検出器10からの検出信号を増幅する増幅回路
11と、ピエゾアクチュエータ9を駆動するピエゾ駆動
部12と、光源モジュール3の半導体レーザ1を発光さ
せる光源駆動回路13と、ステージ7,8を駆動するス
テージ駆動部14と、端部4aから光ファイバ4に導入
された光を検出するフォトダイオード等の光検出器15
と、光検出器15の出力を増幅する増幅部16と、例え
ばパーソナルコンピュータ等を用いて構成され装置全体
を制御する制御部17と、を備えている。
【0058】光源モジュール3は、保持具18を介して
ピエゾアクチュエータ9上に搭載されている。光ファイ
バ4の端部4a側の部分が、V溝等を有する保持具19
を介してステージ8上に搭載されている。これにより、
光源モジュール3と光ファイバ4の端部4aとが対向し
ている。光ファイバ4の端部4a側の部分には、調芯後
に光ファイバ4と光源モジュール3との連結を行うため
のリング状の連結部材20が設けられている。
【0059】説明の便宜上、図1に示すように、互いに
直交するX軸、Y軸及びZ軸を定義する。Z方向が光源
モジュール3及び光ファイバ4の端部4aの光軸方向と
略一致している。なお、図1中の各軸の矢印側の+(プ
ラス)、その反対側を−(マイナス)とする。これらの
点は、後述する各実施の形態の説明についても同様とす
る。
【0060】ステージ7は、ピエゾアクチュエータ9
(したがって、光源モジュール3)をX軸、Y軸及びZ
軸上を独立して移動させる機能を持つが、本実施の形態
では、ステージ7は調芯開始時の初期の位置設定時など
に使用されるのみであり、調芯時には固定されたままと
される。したがって、以下の説明では、ステージ7は基
体6と一体となる。なお、調芯時にも、ステージ7を、
ステージ8共に又はそれに代えて又は使用してもよいこ
とは言うまでもない。
【0061】本実施の形態では、ピエゾアクチュエータ
9は、制御部17からの指令に応じてピエゾ駆動部12
が出力される正弦波のアナログ電圧信号からなるピエゾ
駆動信号により、駆動され、光源モジュール3をステー
ジ7に対して(したがって、基体6に対して)X軸方向
に繰り返して往復運動(往復走査)させる。なお、往復
走査機構としては、ピエゾアクチュエータ9に代えて、
ボイスコイルモータ、電磁プランジャー、直動ステージ
などを用いてもよい。
【0062】光源モジュール3のステージ7に対する位
置(ピエゾアクチュエータ9の変位量)は、位置検出器
10により検出され、その検出信号が増幅回路11で増
幅された後に制御部17へ入力される。なお、位置検出
器10が内蔵されたピエゾアクチュエータ9が市販され
ているので、例えば、これを用いることができる。ま
た、ピエゾアクチュエータ9を駆動する駆動信号がピエ
ゾアクチュエータ9の変位量に対応しているので、位置
検出器10を用いずに、駆動信号自体を位置検出信号と
して用いてもよい。
【0063】光源モジュール3の半導体レーザ1は、光
源駆動回路13から供給される電流により一定の光量で
発光させられ、集光レンズ2の焦点位置に微少な光スポ
ットが形成される。ピエゾアクチュエータ9による光源
モジュール3の往復走査に従って、この光スポットも往
復走査されることになる。前記焦点位置と光ファイバ4
の端部4aとが合致する位置が調芯位置となる。
【0064】ステージ8は、光ファイバ4(厳密には光
ファイバ4の入射端4a側部分)ををX軸、Y軸及びZ
軸上を独立して移動させる機能を持ち、X軸ステージ8
x、Y軸ステージ8y及びZ軸ステージ8zを複合した
ものとなっている。ただし、各軸のステージ8x〜8z
の図示は省略している。本実施の形態では、このステー
ジ8が調芯時の位置調整機構として用いられる。
【0065】光検出器15は、光ファイバ4aの出射端
に配置され、光源モジュール3から光ファイバ4に入射
したレーザ光強度を検出し、その出力信号が増幅部16
で増幅され光強度信号として制御部17へ送られる。
【0066】本実施の形態では、増幅部16は、制御部
17からの増幅モード選択信号に応答して対数増幅及び
直線増幅のうちの一方を選択的に行うように構成されて
いる。増幅部16の構成の一例を図2に示す。図2は、
増幅部16の構成の一例を示す概略ブロック図である。
図2に示す例では、増幅部16は、対数増幅器21と、
直線増幅器22と、これらを増幅モード選択信号に応じ
て切り換えるスイッチ23,24とから構成されてい
る。増幅部16は、常に対数増幅を行うように構成して
もよく、その場合には、図3に示すように対数増幅器2
1のみで構成すればよい。通常、対数増幅器はその増幅
度を変更する機能を含むので、前記増幅モード選択信号
により、増幅度を切り替えるようにしてもよい。
【0067】対数増幅器21は、入力に対して対数的な
増幅特性を持つ。対数増幅器21として、例えば、1n
Aから1mAまでの6桁の電流変化に対して−10Vか
ら+10Vの電圧で出力するものを用いることができ
る。この場合、通常光検出器15として用いるフォトダ
イオード(PD)の感度は0.5A/W程度なので、−
10Vから+10Vの電圧出力は、PDの光入力パワー
に換算して2nWから2mWに相当する。一方、直線増
幅器22は、狭い範囲での電流変化は対数増幅器21に
比べて捉えやすいが、例えば2〜3桁の電流変化しか捉
えることができない。したがって、このような対数増幅
器21を用いることにより、6桁に及ぶ信号強度変化を
ゲインの切換なしにリアルタイム検出できることとな
り、集光スポット(焦点位置)と入射点(光ファイバ4
の端部4a)の3次元的なずれに対して、従来技術と同
じく常に直線増幅器22を用いる場合に比べて、各軸で
それぞれ3倍以上の面積、体積では30倍程度の広い空
間で信号の強度をモニターしながら調整を進めることが
できる。
【0068】ここで、図4乃至図7を参照して、光源モ
ジュール3から出射される光(集光レンズ2により集光
された光)の強度分布について説明する。図4及び図6
は、XZ平面(又はYZ平面)と平行であり前記焦点位
置を含む平面内における光強度分布を模式的に示す光強
度分布図である。なお、この光強度分布は、前記焦点位
置を通りZ軸と平行な直線を中心として略回転対称とな
る。図4及び図6は、集光されたビームの光強度が焦点
位置からガウス分布で拡がると仮定して、対数表示した
ものであり、焦点位置での光強度を1(=10)とし
て規格化し、各桁の等強度線を記入したものである。図
5は、図4の紙面内においてX方向(又はY方向)に互
いにずれたZ軸と平行な各ラインO,P,Q,R上で
の、各Z方向位置における光強度を示す図である。図7
は、図6の紙面内においての互いにZ方向にずれたX軸
(又はY軸)と平行な各ラインH,I,J,K上での、
各X方向(Y方向)位置における光強度を示す図であ
る。
【0069】図4乃至図7からわかるように、光源の焦
点位置でビームは3次元的に極めて小さく集光され、極
めて高い光強度になるが、焦点の前方、後方及びXY軸
外側に向けて急激に減衰する。従来技術と同じく常に直
線増幅器22を用いる場合には、一度に観察できる信号
強度の範囲は例えば2〜3桁であり、図4及び図6にお
いて一度に2〜3本の等強度線の範囲しか観察できな
い。これに対して、対数増幅器21を用いると、例え
ば、図4及び図6の中心点(集光位置)から最も外側の
等強度線(10−6の等強度線)までの範囲を同時に観
察することが可能になる。
【0070】次に、図1に示す装置の調芯動作につい
て、図8を参照して説明する。図8は、各調整段階にお
ける光ファイバ4及びその端部(先端部)4aの移動の
様子を、図4及び図6に示すような光強度分布と共に示
す図である。図8では、理解を容易にするため、X軸、
Y軸及びZ軸の原点(中心)を集光点としている。
【0071】調芯動作を開始する際の初期の位置設定に
関して、光源モジュール3の集光点に対する光ファイバ
4の先端部4aの機械的設定誤差がZ軸で±250μm
程度、X軸及びY軸で±200μm程度に収まっている
場合について説明する。
【0072】この場合、光ファイバ4の先端部4aの位
置は、予想される集光点に対して予めZ軸に−1000
μm程度(光源モジュール3から遠方)、XY軸に各々
−250μm程度、ずらした位置(この位置は設定位置
であり、実際の位置は設定位置から前記設定誤差の分だ
けずれる。)から調芯動作を開始する。
【0073】調芯動作を開始すると、制御部17は、ピ
エゾ駆動部12に指令を与えて、ピエゾ駆動部12を介
してピエゾアクチュエータ9を駆動し、光源モジュール
3及びその集光スポットを、X軸方向に例えば周波数3
0Hz、振幅100μm〜300μmの所定の振幅の正
弦波形で往復走査させ、また、光源駆動回路13を介し
て光源モジュール3の半導体レーザ1を所定の電流値で
発光させる。光ファイバ4の出射光の強度は、光検出器
15で検出され、その出力が増幅部16で増幅され、増
幅部16の出力が制御部17へ供給される。制御部17
は、増幅部16に増幅モード選択信号を与えて、増幅部
16に対数増幅を行わせる。本実施の形態では、後述す
るような微調整を行う場合を除き、増幅部16には対数
増幅を継続して行わせる。一方、位置検出器10から増
幅回路11を介して得られる位置検出信号が、制御部1
7へ供給される。制御部17は、増幅回路11からの位
置検出信号と増幅部16からの出力(増幅された光強度
信号)をA/D変換してデータとしてそれぞれ取り込む
ことにより、X軸方向の往復走査の全振幅に渡る光強度
分布を、例えば往復走査の半周期毎に順次得る。
【0074】このようなピエゾアクチュエータ9による
X軸方向の往復走査に従った1次元的な光強度分布の取
得は、後述する時点まで順次継続される。
【0075】このような状態で、まず、図8(a)に示
すように、Y軸方向の位置調整を行う。この段階では、
制御部17は、前述のようにして順次得られる各1次元
的な光強度分布について、当該光強度分布から所定範囲
の光強度の積分値又は平均値を演算する。そして、制御
部17は、各1次元的な光強度分布から得られる光強度
の所定範囲の積分値又は平均値をモニタしながら、ステ
ージ駆動部14を介してY軸ステージ8yをプラス方向
へ走査し、この積分値又は平均値が最大になる位置(Y
軸方向のほぼ中心位置に相当)を求め、Y軸ステージ8
yを停止させる。このとき、積分値又は平均値が最大に
なる位置を求めるため、図8(a)に示すように、一旦
プラス方向へ行き過ぎた後に、積分値又は平均値が最大
になる位置に戻して止めることになる。前記積分値又は
平均値が最大になる位置がY軸方向のほぼ中心位置に相
当するものとなることは、図4乃至図7を参照して説明
した光強度分布から理解することができる。なお、前記
積分値又は平均値が最大になる位置ではなく、その付近
の位置でY軸ステージ8yを停止させてもよい。これ
は、図8(d)を参照して後述する最終調整において、
Y軸方向について再調整を行うためである。
【0076】次いで、図8(b)に示すように、X軸方
向の位置調整を行う。この段階においても、制御部17
は、前述のようにして順次得られる各1次元的な光強度
分布について、当該光強度分布から所定範囲の光強度の
積分値又は平均値を演算する。そして、制御部17は、
各1次元的な光強度分布から得られる光強度の所定範囲
の積分値又は平均値をモニタしながら、ステージ駆動部
14を介してX軸ステージ8xをプラス方向へ走査し、
この積分値又は平均値が最大になる位置(X軸方向のほ
ぼ中心位置に相当)を求め、X軸ステージ8xを停止さ
せる。このとき、積分値又は平均値が最大になる位置を
求めるため、図8(b)に示すように、一旦プラス方向
へ行き過ぎた後に、積分値又は平均値が最大になる位置
に戻して止めることになる。前記積分値又は平均値が最
大になる位置がX軸方向のほぼ中心位置に相当するもの
となることは、図4乃至図7を参照して説明した光強度
分布から理解することができる。なお、前記積分値又は
平均値が最大になる位置ではなく、その付近の位置でX
軸ステージ8xを停止させてもよい。これは、図8
(d)を参照して後述する最終調整において、X軸方向
について再調整を行うためである。
【0077】次に、図8(c)に示すように、Z軸方向
の位置調整を行う。すなわち、制御部17は、まず、ス
テージ駆動部14を介してY軸ステージ8yを数10μ
m程度プラス方向又はマイナス方向にオフセットさせ
る。これは、Z軸ステージ8zをプラス方向へ走査して
いった際には、図4乃至図7を参照して説明した光強度
分布から理解することができるように、Z軸方向のほぼ
中心位置で、前述のようにして順次得られる各1次元的
な光強度分布から得られる光強度の積分値、平均値及び
ピーク値が最小となるためである。Y軸ステージ8yの
オフセット後に、制御部17は、前述のようにして順次
得られる各1次元的な光強度分布について、当該光強度
分布から光強度の積分値又は平均値又はピーク値を演算
する。制御部17は、各1次元的な光強度分布から得ら
れる光強度の積分値又は平均値又はピーク値をモニタし
ながら、ステージ駆動部14を介してZ軸ステージ8z
をプラス方向へ走査し、積分値又は平均値又はピーク値
が減少し、最小値を示した後に再び増加に転じることを
確認し、最少値になる位置へ戻してZ軸ステージ8zを
停止させる。なお、前記積分値又は平均値又はピーク値
が最小になる位置ではなく、その付近の位置でZ軸ステ
ージ8zを停止させてもよい。これは、図8(d)を参
照して後述する最終調整において、Z軸方向について再
調整を行うためである。
【0078】以上の動作により、光ファイバ4の端部4
aは、調芯位置(集光点の位置)に近づいた状態とな
る。
【0079】その後、図8(d)に示すように、最終調
整を行う。この最終調整では、Y軸方向の再調整、Z軸
方向の再調整及びX軸方向の再調整を順次行う。調芯精
度をより高めるためには、このようにZ軸方向の再調整
を行うことが好ましいが、Z軸方向の再調整は省略して
もよい。
【0080】まず、Y軸方向の再調整では、制御部17
は、前述のようにして順次得られる各1次元的な光強度
分布について、当該光強度分布から光強度のピーク値又
は半値幅(他の比率による所定比率値幅でもよい。この
点は以下同様である。)を演算する。そして、制御部1
7は、各1次元的な光強度分布から得られる光強度のピ
ーク値又は半値幅をモニタしながら、ステージ駆動部1
4を介してY軸ステージ8yを走査し、前記ピーク値が
最大となる位置あるいは前記半値幅が最小となる位置を
求め、Y軸ステージ8yを停止させる。前記ピーク値が
最大となる位置や前記半値幅が最小となる位置がY軸方
向の中心位置に相当するものとなることは、図4乃至図
7を参照して説明した光強度分布から理解することがで
きる。
【0081】引き続くZ軸方向の再調整では、制御部1
7は、前述のようにして順次得られる各1次元的な光強
度分布について、当該光強度分布から光強度のピーク値
又は半値幅を演算する。そして、制御部17は、各1次
元的な光強度分布から得られる光強度のピーク値又は半
値幅をモニタしながら、ステージ駆動部14を介してZ
軸ステージ8zを走査し、前記ピーク値が最大となる位
置あるいは前記半値幅が最小となる位置を求め、Z軸ス
テージ8zを停止させる。前記ピーク値が最大となる位
置や前記半値幅が最小となる位置がZ軸方向の中心位置
に相当するものとなることは、図4乃至図7を参照して
説明した光強度分布から理解することができる。既に説
明したように、このZ軸方向の再調整を省略してもよ
い。
【0082】その後のX軸方向の再調整では、制御部1
7は、ピエゾアクチュエータ9への正弦波による駆動信
号の供給をピエゾ駆動部12に停止させ、ピエゾアクチ
ュエータ9のX軸方向への往復走査を停止させる。その
後、制御部17は、ステージ駆動部14を介してX軸ス
テージ8xを走査するかあるいはピエゾ駆動部12を介
してピエゾアクチュエータ9に直流電圧を掃引して、X
軸方向へ走査させることにより、増幅部16から得られ
る信号が最大となる位置を求め、その位置の状態にし
て、調芯動作を終了する。
【0083】以上説明した動作では、制御部17は、最
後まで増幅部16に対数増幅を行わせていた。しかしな
がら、制御部17は、前述した図8(d)を参照して説
明した最終段階においては、増幅部16に直線増幅を行
わせてもよい。このように、光ファイバ4の端部4aが
調芯位置に近づいた後に増幅部16の増幅モードを直線
増幅に切り換えることにより、ピーク点検出等の分解能
を更に上げることができ、ひいてはサブミクロンレベル
等のより高精度な調芯が可能となる。
【0084】図1に示す装置では、調芯が終了したら、
リング状の連結部材20を図1中の左方向へ移動し、連
結部材20と光源モジュール3との間、連結部材20と
光ファイバ4のフェルールとの間をそれぞれ、レーザ溶
接機5からのパルスレーザなどによりスポット溶接す
る。
【0085】なお、本実施の形態において、Y軸、X軸
の調整後Y軸を数10μm程度オフセットして、Z軸の
調整を行っているが、これは焦点調整をする上で、微少
な集光スポットそのものを検知対象とするよりも、圧倒
的に広い空間を有する無信号領域を含めて検知対象とす
る方が焦点位置を迅速に検知できるためである。このよ
うな手法を行う場合には、本実施の形態のように、例え
ば6桁にも及ぶ広い光量変化をリアルタイムで観察する
能力を持つ対数増幅器21を用いることが好ましい。
【0086】本実施の形態では、前述したように、ピエ
ゾアクチュエータ9により光源モジュール3をX軸方向
に1次元的に繰り返して往復走査させてX軸に関する1
次元的な光強度分布を得、この光強度分布に基づいて、
光ファイバ4の位置を調整している。このように、従来
技術と異なり、1次元的な光強度分布を一括して利用す
ることにより位置調整を行うので、無駄な信号探索の動
作を減らすことができ、迅速に光学部品の位置合わせを
行うことができる。また、1次元的な光強度分布の積分
値又は平均値又は波形そのものを一括して利用すること
により位置調整を行うので、光強度分布が理想的なガウ
ス分布にならず、その分布に対して実際の光強度分布が
局所的に変動していても、その影響を大きく低減するこ
とができる。さらに、本実施の形態では、光検出器15
の出力を対数増幅するので、光強度を信号としてモニタ
し得る3次元空間を大幅に拡大することができ、集光ス
ポットと光ファイバ4の端部4aの3次元的なずれに対
して、直線増幅器を用いた場合と比較して各軸でそれぞ
れ3倍以上の面積、体積では30倍程度の広い空間で信
号の強度をモニターしながら調整を進めることができ
る。このように、本実施の形態によれば、1次元的な光
強度分布の利用に加えて、対数増幅を併用することによ
り、1次元的な光強度分布を有効に得ることができる空
間を大幅に拡大することができるため、両者の効果が相
俟って、より調芯時間を短縮することができる。
【0087】本発明者は、本実施の形態による装置と同
様の装置を実際に作製し、光源モジュール3と光ファイ
バ4との調芯を行ったところ、約5秒程度と非常に短い
時間で調芯が終了することが確認できた。
【0088】本実施の形態では、調芯の軸としてX,
Y,Zの3軸による調芯制御を行っているが、更にX
θ、Yθ、Zθを含む調芯においても、本発明の有効性
は明らかである。例えば、本実施の形態で更にXθ、Y
θを含む調芯を行う場合、ステージの角度移動によって
も、対数増幅の採用により検出系のダイナミックレンジ
が大きいため、信号を見失うことが少ない。また、Xθ
軸の角度移動については、角度移動によるビームスポッ
ト位置または検出点位置のずれがピエゾアクチュエータ
9の振幅以内であれば、角度移動による強度分布の変化
を捉えることも可能であり、この方法で光結合の最適角
度を求めて調芯することもできる。
【0089】[第2の実施の形態]
【0090】図9は、本発明の第2の実施の形態による
光学部品の調芯装置を有する光学部品の組立装置を模式
的に示す概略構成図である。図9において、図1中の要
素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重
複する説明は省略する。
【0091】図9に示す装置が前述した図1に示す装置
と基本的に異なる所は、図1に示す装置では、制御部1
7が調芯の自動制御を実現しているのに対し、図9に示
す装置では、増幅部16の出力に基づく判断等をオペレ
ータに委ねる装置として構成されている点である。
【0092】図9に示す装置では、制御部17が取り除
かれ、その代わりに、オペレータが各種の指令を与える
ための操作部31と、操作部31から指令された通りに
装置各部を制御する制御部32と、オシロスコープ33
とが設けられている。
【0093】制御部32は、操作部31を介してオペレ
ータから与えられる指令に従って、ピエゾ駆動部12に
ピエゾアクチュエータ9を駆動させる。制御部32は、
操作部31を介してオペレータから与えられる指令に従
って、光源駆動回路13に半導体レーザ1を発光させ
る。制御部32は、操作部31を介してオペレータから
与えられる指令に従って、増幅部16に増幅モード選択
信号を供給する。制御部32は、操作部31を介してオ
ペレータから与えられる指令に従って、ステージ駆動部
14を介してステージ7,8を移動させる。
【0094】オシロスコープ33は、位置検出器10か
らの位置信号を増幅回路11で増幅した信号をトリガ信
号として受け取り、増幅部16の出力信号を時間波形と
して表示する。ピエゾアクチュエータ9により光源モジ
ュール3がX軸方向に往復走査されているときには、光
源モジュール3のステージ7に対する位置(ピエゾアク
チュエータ9の変位量)と時間とは対応関係にあるの
で、位置信号をトリガ信号としてオシロスコープ33が
表示する増幅部16の出力信号の時間波形は、ピエゾア
クチュエータ9によるX軸方向の往復走査に従った1次
元的な光強度分布を示している。このように、本実施の
形態では、オシロスコープ33が、1次元的な光強度分
布を表示することによりオペレータに提示する提示部を
構成している。もっとも、1次元的な光強度分布をオペ
レータに提示する提示部としては、例えば、CRT等の
画像表示部と、増幅回路11からの位置信号及び増幅部
16からの出力を取り込み、X軸方向の往復走査の全振
幅に渡る光強度分布を直接的に、例えば往復走査の半周
期毎に順次画像表示部に表示させる信号処理部と、を用
いてもよい。なお、増幅回路11からの位置信号をトリ
ガ信号として用いる代わりに、ピエゾ駆動信号をトリガ
信号として用いてもよいことは、言うまでもない。
【0095】この図9に示す装置を用いれば、オペレー
タは、オシロスコープ33に表示された波形(1次元的
な光強度分布)を見ながら、操作部31を操作してステ
ージ8を調整することにより、前記第1の実施の形態に
よる装置が実現している調芯方法に準じた調芯方法を実
現して、光源モジュール3と光ファイバ4との調芯を行
うことができる。ただし、オペレータが波形を見て判断
するので、以下に説明するような調芯方法を採用するこ
とができる。
【0096】図9に示す装置を用いた調芯方法の一具体
例について、説明する。
【0097】図4乃至図7を参照して説明した光強度分
布から理解することができるように、光ファイバ4の端
部4aのZ軸方向の位置が集光点のZ軸方向の位置と一
致していると、Y軸方向のずれに対して信号強度の変化
が大きくなって調整が難しくなるため、Z軸方向の位置
は、例えば、予め数100μm程度集光点のZ軸方向位
置からずらした位置から調整を開始することが望まし
い。
【0098】オペレータは、操作部31を介して指令を
与えて、ピエゾアクチュエータ9を駆動し、光源モジュ
ール3及びその集光スポットを、X軸方向に例えば周波
数30Hz、振幅100μm〜300μmの正弦波形で
往復走査させ、また、光源モジュール3の半導体レーザ
1を所定の電流値で発光させる。また、オペレータは、
操作部31を介して指令を与えて、増幅部16に対数増
幅を行わせる。オシロスコープ33には、X軸方向の往
復走査の全振幅に渡る光強度分布を示す波形が、例えば
往復走査の半周期毎に順次更新されて表示される。
【0099】このような状態で、まず、オペレータは、
操作部31を操作することによりX軸ステージ8xを調
整して、オシロスコープ33の波形の最大値を見つけ、
さらに信号が大きくなるようにY軸ステージ8yを調整
する。ここで、オシロスコープ33で観察している波形
に顕著なピークが見つかれば、オペレータは、操作部3
1を操作して、画面の中心にピークがくるようにX軸ス
テージ8xを調整する。ピエゾアクチュエータ9による
X軸方向の往復走査範囲からX軸のピークが外れている
場合は、波形が傾斜して観察されるので、傾斜の高い方
向にX軸ステージ8xを調整すれば、容易にピークを見
つけることができる。往復走査範囲内にピークが入って
きたら、オペレータは、画面の中心にピークがくるよう
に操作部31の操作によりX軸ステージ8xを調整す
る。
【0100】次に、Z軸ステージ8zを調整し、信号が
大きくなる位置を確認する。ピーク位置を確認したら、
さらに同じ方向にZ軸を移動させ、信号が一方的に減少
する場合は、確認したピーク位置に戻って、Y軸ステー
ジ8yを調整して信号が最大になる位置を求める。
【0101】Z軸方向に移動させた時、信号が一旦減少
し、信号が最少となる位置を確認後、さらに同じ方向に
Z軸を移動させた時、信号が再度増加に転じる場合は、
2番目のピーク位置を確認する。2番目のピーク位置を
確認後、Z軸ステージ8yを先ほどの信号が最少となる
位置に戻し、Y軸ステージ8yを調整して信号が最大に
なる位置を求める。
【0102】この一連の操作で、X,Y,Zの調整位置
が決定されるが、更に高精度な調芯が必要な場合は、再
度、X,Y,Z軸の調整を行ってもよい。このとき、オ
ペレータは、操作部31を操作して、増幅部16に直線
増幅を行わせることが、好ましい。なお、増幅部16に
直線増幅を行わせることがない場合には、図3に示すよ
うに、増幅部16を対数増幅器21のみで構成しておい
てもよい。
【0103】以上の調整が終了したら、オペレータは、
操作部31を操作することにより、ピエゾアクチュエー
タ9による往復走査を止め、ピエゾアクチュエータ9に
直流電圧を印加する。オペレータは、オシロスコープ3
3に表示される増幅部16の信号レベルを見ながら、そ
のレベルが最大となるように、操作部31を操作してこ
の直流電圧を調整し、調芯を終了する。なお、前記直流
電圧を印加したり調整したりする代わりに、X軸ステー
ジ8xを調整してもよい。
【0104】本実施の形態では、オペレータが介在する
形で調芯が行われるが、オペレータは、前述したよう
に、ピエゾアクチュエータ9により光源モジュール3を
X軸方向に1次元的に繰り返して往復走査させてX軸に
関する1次元的な光強度分布に基づいて、光ファイバ4
の位置を調整することができる。したがって、本実施の
形態によれば、オペレータが介在する形で調芯を行う従
来技術に比べて、格段に調芯時間を短縮することがで
き、しかも、オペレータはほとんど熟練を要しない。
【0105】なお、ステージ7,8として、手動操作型
のステージ(例えばオペレータが調整ねじ等を操作して
位置を調整し得るステージ)を用いてもよく、その場合
には、ステージ駆動部14は不要となる。
【0106】また、後述する第3の実施の形態の場合と
同様に、本実施の形態による装置において、ピエゾアク
チュエータ9による往復走査の走査方向をZ軸方向に変
えてもよい。
【0107】[第3の実施の形態]
【0108】本実施の形態の第3の実施の形態による光
学部品の調芯装置を有する光学部品の組立装置につい
て、説明する。
【0109】本実施の形態による装置は、前述した図1
に示す装置を次のように変形したものである。すなわ
ち、本実施の形態による装置では、ピエゾアクチュエー
タ9による往復走査の走査方向がX軸方向ではなくZ軸
方向に変更され、これに伴い、調芯動作が変更されてい
る。したがって、本実施の形態の説明においても図1を
参照し、図1に示す装置の説明と重複する説明は省略す
る。
【0110】本実施の形態による装置の調芯動作につい
て、説明する。
【0111】調芯動作を開始する際の初期の位置設定に
関して、光源モジュール3の集光点に対する光ファイバ
4の先端部4aの機械的設定誤差がZ軸で±250μm
程度、X軸及びY軸で±200μm程度に収まっている
場合について説明する。
【0112】この場合、ファイバ4の先端部4aの位置
は、予想される集光点に対して予めZ軸に−1000μ
m程度(光源モジュール3から遠方)、XY軸に各々−
150μm程度、ずらした位置(この位置は設定位置で
あり、実際の位置は設定位置から前記設定誤差の分だけ
ずれる。)から調芯動作を開始する。
【0113】調芯動作を開始すると、制御部17は、ピ
エゾ駆動部12に指令を与えて、ピエゾ駆動部12を介
してピエゾアクチュエータ9を駆動し、光源モジュール
3及びその集光スポットを、Z軸方向に例えば周波数3
0Hz、振幅100μm〜300μmの所定の振幅の正
弦波形で往復走査させ、また、光源駆動回路13を介し
て光源モジュール3の半導体レーザ1を所定の電流値で
発光させる。光ファイバ4の出射光の強度は、光検出器
15で検出され、その出力が増幅部16で増幅され、増
幅部16の出力が制御部17へ供給される。制御部17
は、増幅部16に増幅モード選択信号を与えて、増幅部
16に対数増幅を行わせる。本実施の形態では、後述す
るような微調整を行う場合を除き、増幅部16には対数
増幅を継続して行わせる。一方、位置検出器10から増
幅回路11を介して得られる位置検出信号が、制御部1
7へ供給される。制御部17は、増幅回路11からの位
置検出信号と増幅部16からの出力(増幅された光強度
信号)をA/D変換してデータとしてそれぞれ取り込む
ことにより、Z軸方向の往復走査の全振幅に渡る光強度
分布を、例えば往復走査の半周期毎に順次得る。
【0114】このようなピエゾアクチュエータ9による
Z軸方向の往復走査に従った1次元的な光強度分布の取
得は、後述する時点まで順次継続される。
【0115】このような状態で、まず、X軸方向の位置
調整を行う。この段階では、制御部17は、前述のよう
にして順次得られる各1次元的な光強度分布について、
当該光強度分布から所定範囲の光強度の積分値又は平均
値を演算する。そして、制御部17は、各1次元的な光
強度分布から得られる光強度の所定範囲の積分値又は平
均値をモニタしながら、ステージ駆動部14を介してX
軸ステージ8xをプラス方向へ走査し、この積分値又は
平均値が最大になる位置(X軸方向のほぼ中心位置に相
当)を求め、X軸ステージ8xを停止させる。前記積分
値又は平均値が最大になる位置がX軸方向のほぼ中心位
置に相当するものとなることは、図4乃至図7を参照し
て説明した光強度分布から理解することができる。な
お、必要に応じて後にX軸方向について再調整を行う場
合には、前記積分値又は平均値が最大になる位置ではな
く、その付近の位置でX軸ステージ8xを停止させても
よい。
【0116】次いで、Z軸方向の位置調整を行う。この
段階においては、制御部17は、前述のようにして順次
得られる各1次元的な光強度分布について、当該光強度
分布から光強度の積分値又は平均値又はピーク値を演算
する。制御部17は、各1次元的な光強度分布から得ら
れる光強度の積分値又は平均値又はピーク値をモニタし
ながら、ステージ駆動部14を介してZ軸ステージ8z
をプラス方向へ走査し、積分値又は平均値又はピーク値
が減少し、最小値を示した後に再び増加に転じることを
確認し、最少値になる位置へ戻してZ軸ステージ8zを
停止させる。なお、前記積分値又は平均値又はピーク値
が最小になる位置ではなく、その付近の位置でZ軸ステ
ージ8zを停止させてもよい。これは、Z軸方向につい
て、後に再調整を行うためである。
【0117】次に、Y軸方向の位置調整を行う。この段
階においては、制御部17は、前述のようにして順次得
られる各1次元的な光強度分布について、当該光強度分
布から光強度のピーク値又は半値幅(他の比率による所
定比率値幅でもよい。この点は以下同様である。)を演
算する。そして、制御部17は、各1次元的な光強度分
布から得られる光強度のピーク値又は半値幅をモニタし
ながら、ステージ駆動部14を介してY軸ステージ8y
を走査し、前記ピーク値が最大となる位置あるいは前記
半値幅が最小となる位置を求め、Y軸ステージ8yを停
止させる。
【0118】その後、Z軸方向の位置の再調整を行う。
この段階においては、制御部17は、前述のようにして
順次得られる各1次元的な光強度分布の形状を判別し、
光強度信号が大きくなる方向へZ軸ステージ8zを走査
し、1次元的な光強度分布からピーク位置がZ軸方向の
往復走査の振幅のほぼ中央になる位置へZ軸ステージ8
zを移動して停止させる。
【0119】最後に、制御部17は、ピエゾアクチュエ
ータ9への正弦波による駆動信号の供給を停止させ、Z
軸ステージ8zを走査するかピエゾアクチュエータ9の
直流電圧を掃引して増幅部16から得られる信号が最大
になる位置を求め、その位置の状態にして、調芯動作を
完了する。
【0120】なお、例えばサブミクロンレベルのより高
精度な調芯を行う場合は、最初のX軸方向の調整及びY
軸方向の調整が終了した段階で、制御部17が増幅部1
6を対数増幅モードから直線増幅モードに切替えること
によりピーク点検出の分解能を更に上げることができ
る。また、より完全な調芯を行う場合は、X軸方向の微
調整及びY軸方向の微調整を複数回行ってもよい。
【0121】このX軸方向の微調整は、例えば、次のよ
うにして行う。制御部17は、前述のようにして順次得
られる各1次元的な光強度分布について、当該光強度分
布から光強度のピーク値又は半値幅を演算する。そし
て、制御部17は、各1次元的な光強度分布から得られ
る光強度のピーク値又は半値幅をモニタしながら、ステ
ージ駆動部14を介してX軸ステージ8xを走査し、前
記ピーク値が最大となる位置あるいは前記半値幅が最小
となる位置を求め、X軸ステージ8xを停止させる。な
お、前記Y軸方向の微調整は、このX軸方向の微調整と
同様に行うことができる。
【0122】本実施の形態によっても、前記第1の実施
の形態と同様の利点が得られる。
【0123】[第4の実施の形態]
【0124】図10は、本発明の第4の実施の形態によ
る光学部品の調芯装置を有する光学部品の組立装置を模
式的に示す概略構成図である。図10において、図1中
の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、そ
の重複する説明は省略する。
【0125】図10に示す装置が図1に示す装置と異な
る所は、以下に説明する点である。
【0126】図10に示す装置は、図1中の光源モジュ
ール3に代わる光源モジュール41と、図1中の光ファ
イバ4に代わる単芯の偏波面保持光ファイバ43とを調
芯した後に、レーザ溶接機5により両者を連結すること
により、半導体レーザ1の光を光ファイバ43に結合す
る半導体レーザモジュールを組み立てる装置として構成
されている。
【0127】光源モジュール41は、半導体レーザ1及
び集光レンズ2の他に、偏光方向が調整された偏光子4
2を有している。光源モジュール41は、保持具18を
介してピエゾアクチュエータ9上に搭載されている。本
実施の形態では、ピエゾアクチュエータ9は、光源モジ
ュール41をステージ7に対してZ軸方向に往復走査す
るようになっている。また、図面には示していないが、
光源モジュール41の半導体レーザ1及び偏光子42
は、制御部17の制御下でステージ駆動部14により駆
動されZθ方向に(すなわち、Z軸の回りの回転方向
に)少なくとも180゜回転する回転ステージ(図示せ
ず)に取り付けられている。ここでは、この回転ステー
ジをZθ回転ステージと呼ぶ。偏波面保持光ファイバ4
3は、保持具19を介してステージ8上に搭載されてい
る。
【0128】次に、図10に示す装置の調芯動作につい
て説明する。
【0129】調芯動作を開始する際の初期の位置設定に
関して、光源モジュール41の集光点に対する光ファイ
バ43の先端部43aの機械的設定誤差がZ軸で±25
0μm程度、X軸及びY軸で±200μm程度に収まっ
ている場合について説明する。
【0130】この場合、ファイバ43の先端部43aの
位置は、予想される集光点に対して予めZ軸に−300
μm程度(光源モジュール43から遠方)、XY軸に各
々−150μm程度、ずらした位置(この位置は設定位
置であり、実際の位置は設定位置から前記設定誤差の分
だけずれる。)から調芯動作を開始する。
【0131】調芯動作を開始すると、制御部17は、ピ
エゾ駆動部12に指令を与えて、ピエゾ駆動部12を介
してピエゾアクチュエータ9を駆動し、光源モジュール
41及びその集光スポットを、Z軸方向に例えば周波数
30Hz、振幅300μmの正弦波形で往復走査させ、
また、光源駆動回路13を介して光源モジュール41の
半導体レーザ1を所定の電流値で発光させる。光ファイ
バ43の出射光の強度は、光検出器15で検出され、そ
の出力が増幅部16で増幅され、増幅部16の出力が制
御部17へ供給される。制御部17は、増幅部16に増
幅モード選択信号を与えて、増幅部16に対数増幅を行
わせる。本実施の形態では、増幅部16には対数増幅を
継続して行わせる。一方、位置検出器10から増幅回路
11を介して得られる位置検出信号が、制御部17へ供
給される。制御部17は、増幅回路11からの位置検出
信号と増幅部16からの出力(増幅された光強度信号)
をA/D変換してデータとしてそれぞれ取り込むことに
より、Z軸方向の往復走査の全振幅に渡る光強度分布
を、例えば往復走査の半周期毎に順次得る。
【0132】このようなピエゾアクチュエータ9による
Z軸方向の往復走査に従った1次元的な光強度分布の取
得は、後述する時点まで順次継続される。
【0133】このような状態で、まず、Zθ方向の位置
調整を行う。すなわち、制御部17は、前述のようにし
て順次得られる各1次元的な光強度分布をモニタしなが
ら、前記Zθ回転ステージを180゜の範囲で回転さ
せ、光信号強度が概ね最大になる位置に戻って固定す
る。
【0134】次いで、X軸方向の位置調整を行う。この
段階においては、制御部17は、前述のようにして順次
得られる各1次元的な光強度分布について、当該光強度
分布から光強度のピーク値又は半値幅(他の比率による
所定比率値幅でもよい。この点は以下同様である。)を
演算する。そして、制御部17は、各1次元的な光強度
分布から得られる光強度のピーク値又は半値幅をモニタ
しながら、ステージ駆動部14を介してX軸ステージ8
xを走査し、前記ピーク値が最大となる位置あるいは前
記半値幅が最小となる位置を求め、X軸ステージ8xを
停止させる。
【0135】次いで、Y軸方向の位置調整を行う。この
段階においては、制御部17は、前述のようにして順次
得られる各1次元的な光強度分布について、当該光強度
分布から光強度のピーク値又は半値幅(他の比率による
所定比率値幅でもよい。この点は以下同様である。)を
演算する。そして、制御部17は、各1次元的な光強度
分布から得られる光強度のピーク値又は半値幅をモニタ
しながら、ステージ駆動部14を介してY軸ステージ8
yを走査し、前記ピーク値が最大となる位置あるいは前
記半値幅が最小となる位置を求め、Y軸ステージ8yを
停止させる。
【0136】次に、Z軸方向の位置調整を行う。この段
階においては、制御部17は、前述のようにして順次得
られる各1次元的な光強度分布の形状を判別し、光強度
信号が大きくなる方向へZ軸ステージ8zを走査し、1
次元的な光強度分布からピーク位置がZ軸方向の往復走
査の振幅のほぼ中央になる位置へZ軸ステージ8zを移
動して停止させる。
【0137】その後、Zθ方向の位置の再調整を行う。
すなわち、制御部17は、前述のようにして順次得られ
る各1次元的な光強度分布をモニタしながら、前記Zθ
回転ステージを180゜の範囲で回転させ、光信号波形
が最大になる位置に戻って固定する。
【0138】最後に、制御部17は、ピエゾアクチュエ
ータ9への正弦波による駆動信号の供給を停止させ、Z
軸ステージ8zを走査するかピエゾアクチュエータ9の
直流電圧を掃引して増幅部16から得られる信号が最大
になる位置を求め、その位置の状態にして、調芯動作を
完了する。
【0139】なお、更に高精度な調芯を行う場合は、最
初のX軸方向の調整及びY軸方向の調整が終了した段階
で、制御部17が増幅部16を対数増幅モードから直線
増幅モードに切替えることによりピーク点検出の分解能
を更に上げることができる。また、より完全な調芯を行
う場合は、X軸方向の微調整及びY軸方向の微調整を複
数回行ってもよい。
【0140】このX軸方向の微調整は、例えば、次のよ
うにして行う。制御部17は、前述のようにして順次得
られる各1次元的な光強度分布について、当該光強度分
布から光強度のピーク値又は半値幅を演算する。そし
て、制御部17は、各1次元的な光強度分布から得られ
る光強度のピーク値又は半値幅をモニタしながら、ステ
ージ駆動部14を介してX軸ステージ8xを走査し、前
記ピーク値が最大となる位置あるいは前記半値幅が最小
となる位置を求め、X軸ステージ8xを停止させる。な
お、前記Y軸方向の微調整は、このX軸方向の微調整と
同様に行うことができる。
【0141】図10に示す装置では、調芯が終了した
ら、リング状の連結部材20を図10中の左方向へ移動
し、連結部材20と光源モジュール41との間、連結部
材20と光ファイバ43のフェルールとの間をそれぞ
れ、レーザ溶接機5からのパルスレーザなどによりスポ
ット溶接する。
【0142】本実施の形態によっても、前記第1の実施
の形態と同様の利点が得られる。
【0143】本実施の形態の変形例として、光源モジュ
ール41の偏光子42の後段に着脱可能な1/4波長板
を挿入し、これを挿入した状態で前記第3の実施の形態
と同様にX,Y,Z軸の調整を行った後、前記1/4波
長板を取り外して光源モジュール41を前記Zθ回転ス
テージにより回転し、偏波面保持光ファイバ43との偏
光方向を合わせる方法でも良い。
【0144】[第5の実施の形態]
【0145】図11は、本発明の第5の実施の形態によ
る光学部品の調芯装置を有する光学部品の組立装置を模
式的に示す概略構成図である。図11において、図1中
の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、そ
の重複する説明は省略する。
【0146】図11に示す装置が図1に示す装置と異な
る所は、以下に説明する点である。
【0147】図11に示す装置は、図1中の光源モジュ
ール3に代わる光検出モジュール54の導波路デバイス
51の導波路51aの入射端面と、図1中の光ファイバ
4に代わる単芯の光ファイバ55とを調芯した後に、接
着機59により両者を連結する組立装置として構成され
ている。
【0148】光検出モジュール54は、導波路51aを
持つ導波路デバイス51と、光検出器としてのフォトダ
イオード53と、導波路51aの出射端面から出射した
光をフォトダイオード53に集光するレンズ52と、を
有し、導波路51aの入射端面から入射した光をフォト
ダイオード53で検出するようになっている。フォトダ
イオード53の出力である光強度信号は、増幅部16で
増幅された後に制御部17に供給される。光検出モジュ
ール54は、ピエゾアクチュエータ9上に搭載されてい
る。本実施の形態では、ピエゾアクチュエータ9は、光
検出モジュール54をステージ7に対してX軸方向に往
復走査するようになっている。
【0149】光ファイバ55は、保持具19を介してス
テージ8上に搭載されている。光ファイバ55の入射端
には、半導体レーザ57と集光レンズ58とを有する光
源モジュール56が配置され、光源モジュール56の半
導体レーザ57は光源駆動回路13から供給される電流
により一定の光量で発光させられる。光源モジュール5
6の半導体レーザ57からの光は、集光レンズ58を経
て光ファイバ55の入射端から光ファイバ55に入り、
光ファイバ55の出射端から出射される。図11に示す
ように、光ファイバ55の出射端は導波路デバイス51
の導波路51aの入射端と対向している。
【0150】ここで、図12乃至図15を参照して、光
ファイバ55の出射端(発光点)から出射される光の強
度分布について説明する。図12及び図14は、XZ平
面(又はYZ平面)と平行であり前記焦点位置を含む平
面内における光強度分布を模式的に示す光強度分布図で
ある。なお、この光強度分布は、前記発光点を通りZ軸
と平行な直線を中心として回転対称となる。図12及び
図14は、発光点から出射された光強度が発光点位置か
らガウス分布で拡がると仮定して、対数表示したもので
あり、発光点位置での光強度を1(=10)として規
格化し、各桁の等強度線を記入したものである。図13
は、図12の紙面内においてX方向(又はY方向)に互
いにずれたZ軸と平行な各ラインO’,P’,Q’,
R’上での、各Z方向位置における光強度を示す図であ
る。図15は、図14の紙面内においての互いにZ方向
にずれたX軸(又はY軸)と平行な各ラインH’,
I’,J’,K’上での、各X方向(Y方向)位置にお
ける光強度を示す図である。
【0151】図12乃至図15からわかるように、発光
点から離れるに従って急激に減衰する。従来技術と同じ
く常に直線増幅器22を用いる場合には、一度に観察で
きる信号強度の範囲は例えば2〜3桁であり、図12及
び図15において一度に2〜3本の等強度線の範囲しか
観察できない。これに対して、対数増幅器21を用いる
と、例えば、図12及び図13の発光点から最も外側の
等強度線(10−6の等強度線)までの範囲を同時に観
察することが可能になる。なお、本実施の形態において
も、増幅部16は、前記第1の実施の形態と同じ構成を
持っており、対数増幅器22を有している。
【0152】次に、図11に示す装置の調芯動作につい
て説明する。
【0153】調芯動作を開始する際の初期の位置設定に
関して、光ファイバ55の出射端のの機械的設定誤差が
Z軸で所定の設定位置に対して±250μm程度、X軸
及びY軸で±100μm程度に収まっている場合につい
て説明する。
【0154】この場合、光ファイバ55の出射端の位置
は、導波路51aの入射端に対して予めZ軸に1500
μm程度(導波路51aの入射端から遠方)、XY軸に
各々−150μm程度、ずらした位置(この位置は設定
位置であり、実際の位置は設定位置から前記設定誤差の
分だけずれる。)から調芯動作を開始する。
【0155】調芯動作を開始すると、制御部17は、ピ
エゾ駆動部12に指令を与えて、ピエゾ駆動部12を介
してピエゾアクチュエータ9を駆動し、導波路51aを
含む光検出モジュール54を、X軸方向に例えば周波数
30Hz、振幅100μm程度の正弦波形で往復走査さ
せ、また、光源駆動回路13を介して光源モジュール5
6の半導体レーザ57を所定の電流値で発光させる。導
波路51aに導入された光の強度は、フォトダイオード
53で検出され、その出力が増幅部16で増幅され、増
幅部16の出力が制御部17へ供給される。制御部17
は、増幅部16に増幅モード選択信号を与えて、増幅部
16に対数増幅を行わせる。本実施の形態では、増幅部
16には対数増幅を継続して行わせる。一方、位置検出
器10から増幅回路11を介して得られる位置検出信号
が、制御部17へ供給される。制御部17は、増幅回路
11からの位置検出信号と増幅部16からの出力(増幅
された光強度信号)をA/D変換してデータとしてそれ
ぞれ取り込むことにより、X軸方向の往復走査の全振幅
に渡る光強度分布を、例えば往復走査の半周期毎に順次
得る。
【0156】このようなピエゾアクチュエータ9による
X軸方向の往復走査に従った1次元的な光強度分布の取
得は、後述する時点まで順次継続される。
【0157】このような状態で、まず、X軸方向の位置
調整を行う。この段階では、制御部17は、前述のよう
にして順次得られる各1次元的な光強度分布について、
当該光強度分布から所定範囲の光強度の積分値又は平均
値を演算する。そして、制御部17は、各1次元的な光
強度分布から得られる光強度の所定範囲の積分値又は平
均値をモニタしながら、ステージ駆動部14を介してX
軸ステージ8xをプラス方向へ走査し、この積分値又は
平均値が最大になる位置(X軸方向のほぼ中心位置に相
当)を求め、X軸ステージ8xを停止させる。前記積分
値又は平均値が最大になる位置がY軸方向のほぼ中心位
置に相当するものとなることは、図12乃至図15を参
照して説明した光強度分布から理解することができる。
【0158】次いで、Y軸方向の位置調整を行う。この
段階では、制御部17は、前述のようにして順次得られ
る各1次元的な光強度分布について、当該光強度分布か
ら所定範囲の光強度の積分値又は平均値を演算する。そ
して、制御部17は、各1次元的な光強度分布から得ら
れる光強度の所定範囲の積分値又は平均値をモニタしな
がら、ステージ駆動部14を介してY軸ステージ8yを
プラス方向へ走査し、この積分値又は平均値が最大にな
る位置(Y軸方向のほぼ中心位置に相当)を求め、Y軸
ステージ8yを停止させる。前記積分値又は平均値が最
大になる位置がX軸方向のほぼ中心位置に相当するもの
となることは、図12乃至図15を参照して説明した光
強度分布から理解することができる。
【0159】次に、制御部17は、Z軸ステージ8zを
光ファイバ55と導波路51aを近づける方向へ約10
00μm移動させる。この時、制御部17は、1次元的
な光強度分布が台形状を示していれば台形波形がピエゾ
アクチュエータ9によるX軸方向の往復走査の振幅のほ
ぼ中央になる位置へX軸ステージ8xを移動させ、台形
状でなく、左右非対称の波形の場合は、X軸ステージ8
xを信号のレベルの高い方向へ走査し、台形波形がピエ
ゾアクチュエータ9によるX軸方向の往復走査の振幅の
ほぼ中央になる位置までX軸ステージ8xを移動させ
る。
【0160】次に、制御部17は、1次元的な光強度分
布の積分値又は平均値をモニタしながらY軸方向の位置
を再度調整し、積分値又は平均値が最大になる位置まで
Y軸ステージ8yを移動させる。
【0161】次に、制御部17は、Z軸ステージ8zで
ファイバ55を導波路51aへ徐々に近づけて行く。す
ると、1次元的な光強度分布は、図16に示すように徐
々に信号のピーク強度が増すとともに、波形の幅(半値
幅)が縮まってくる。ファイバ55の出射端と導波路5
1aの入射端との間のギャップ長と波形の幅(半値幅)
とは、図17に例示するように、一定の関係があるの
で、所定の幅に到達した時点でZ軸ステージ8zの移動
を止める。
【0162】その後、制御部17は、ピエゾアクチュエ
ータ9への正弦波による駆動信号の供給を停止させ、X
軸ステージ8xを走査するかピエゾアクチュエータ9の
直流電圧を掃引して増幅部16から得られる信号が最大
になる位置を求め、その位置の状態にする。
【0163】次に、制御部17は、Z軸ステージ8zを
所定の距離だけ移動してファイバ55の出射端を導波路
51aの入射端に突き当てる。
【0164】その後、制御部17は、接着機59によ
り、半田付けもしくは接着剤等によりファイバ55の出
射端と導波路51aの入射端とを固定させる。これによ
り、組立が完了する。
【0165】なお、本実施の形態の方法により、導波路
デバイスの導波路端面と半導体レーザチップとの調芯も
可能である。但し、この場合、制御部17は、導波路端
面と半導体レーザチップのギャップ長を決定した時点
で、ピエゾアクチュエータ9への正弦波による駆動信号
の供給を停止させ、X軸ステージ8xを走査するかピエ
ゾアクチュエータ9の直流電圧を掃引して増幅部16か
ら得られる信号が最大になる位置を求め、その位置の状
態にし、両者の突き当ては行わない。
【0166】なお、本実施の形態では、ピエゾアクチュ
エータ9による往復走査の走査方向をX軸方向としてい
るが、その走査方向は例えばY軸方向であっても構わな
い。
【0167】[第6の実施の形態]
【0168】図18は、本発明の第6の実施の形態によ
る光学部品の調芯装置を有する光学部品の組立装置を模
式的に示す概略構成図である。図19は、図18中の要
部を模式的に示す概略斜視図である。図20は、図18
に示す装置の傾きに関する調芯の原理を模式的に示す図
である。図18及び図19において、図1中の要素と同
一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する
説明は省略する。
【0169】図18に示す装置が図1に示す装置と異な
る所は、以下に説明する点である。
【0170】図18に示す装置は、図1中の光源モジュ
ール3に代わる導波路デバイス61と、図1中の光ファ
イバ4に代わるリボン光ファイバ62とを調芯した後
に、接着機63により両者を連結する組立装置として構
成されている。
【0171】導波路デバイス61は、図19に示すよう
に、1本の導波路(説明の便宜上、「分岐前導波路」と
呼ぶ。)が複数の導波路(説明の便宜上、「分岐後導波
路」と呼ぶ。)に分岐した構成の分岐導波路64を有し
ている。分岐導波路64の複数の分岐後導波路の端面
は、図19及び図20に示すように、直線L1上に所定
ピッチで配置され、それぞれ光を互いに平行な光軸に沿
って出射させ得る部位となっている。
【0172】導波路デバイス61は、ピエゾアクチュエ
ータ9上に搭載されている。導波路デバイス61の分岐
前導波路の端面には光ファイバ65の一端が結合され、
光ファイバ65の他端には、半導体レーザ66と集光レ
ンズ67とを有する光源モジュール68が配置され、光
源モジュール68の半導体レーザ66は光源駆動回路1
3から供給される電流により一定の光量で発光させられ
る。半導体レーザ66からの光は、集光レンズ57及び
光ファイバ65を経由して、分岐導波路64の分岐前導
波路に入射され、分岐導波路64の複数の分岐後導波路
からそれぞれ出射される。
【0173】リボン光ファイバ62は、図19に示すよ
うに、複数の芯線光ファイバ69を有している。複数の
芯線光ファイバ69の一方端面は、図19及び図20に
示すように、直線L2上に前記所定ピッチと同一ピッチ
で配置され、それぞれ光を互いに平行な光軸に沿って入
射させ得る部位となっている。リボン光ファイバ62の
一方側部分が、保持具19により、ステージ8上に搭載
されている。複数の芯線光ファイバ69の一方端面は、
導波路デバイス61の分岐導波路64の複数の分岐後導
波路の端面とそれぞれ対向している。
【0174】リボン光ファイバ62の両側の2つの芯線
光ファイバ69の他端には、光検出器15A,15Bが
それぞれ配置されている。導波路デバイス61の分岐導
波路64の両側の2つの分岐後導波路の端面からそれぞ
れ出射された光は、リボン光ファイバ62の両側の2つ
の芯線光ファイバ69を経由して、光検出器15A,1
5Bによりそれぞれ検出される。光検出器15A,15
Bの各出力は、それぞれ増幅部16A,16Bで増幅さ
れた後に制御部17に供給される。各増幅部16A,1
6Bは、図1中の増幅部16と同じ構成を持っており、
対数増幅器22を有している。
【0175】また、本実施の形態では、ステージ8は、
X,Y,Z軸以外にZθ回転軸の調整機構を有してい
る。すなわち、ステージ8は、X軸ステージ8x、Y軸
ステージ8y、Z軸ステージ8z及びZθ回転ステージ
8zθを複合したものとなっている。ただし、各軸のス
テージ8x〜8z,8zθの図示は省略している。
【0176】次に、図18に示す装置の調芯動作につい
て説明する。
【0177】調芯動作を開始すると、制御部17は、ピ
エゾ駆動部12に指令を与えて、ピエゾ駆動部12を介
してピエゾアクチュエータ9を駆動し、導波路デバイス
61を、X軸方向に例えば周波数30Hz程度、振幅1
00μm〜300μm程度(±50〜150μm)程度
の所定振幅の正弦波形で往復走査させ、また、光源駆動
回路13を介して光源モジュール68の半導体レーザ6
6を所定の電流値で発光させる。これにより、リボン光
ファイバ62の両側の2本の芯線光ファイバ69にそれ
ぞれ導入された各光の強度は、光検出器15A,15B
でそれぞれ検出され、それらの出力が増幅部16A,1
6Bでそれぞれ増幅され、増幅部16A,16Bの出力
が制御部17へ供給される。制御部17は、増幅部16
A,16Bに増幅モード選択信号を与えて、増幅部16
A,16Bに対数増幅を行わせる。本実施の形態では、
増幅部16には対数増幅を継続して行わせる。一方、位
置検出器10から増幅回路11を介して得られる位置検
出信号が、制御部17へ供給される。制御部17は、増
幅回路11からの位置検出信号と増幅部16A,16B
からの出力(増幅された光強度信号)をそれぞれA/D
変換してデータとしてそれぞれ取り込むことにより、X
軸方向の往復走査の全振幅に渡る1次元的な光強度分布
を、光検出器15A,15Bに対応するもの毎に、例え
ば往復走査の半周期毎に順次得る。光検出器15Aに対
応するものをチャンネルA(CH A)、光検出器15
Bに対応するものをチャンネルB(CH B)と呼ぶ。
【0178】このようなピエゾアクチュエータ9による
X軸方向の往復走査に従った1次元的な光強度分布の取
得は、後述する時点まで順次継続される。
【0179】このような状態で、まず、制御部17は、
Z軸ステージ8zを調整して、機械的に安全な範囲でリ
ボンファイバ62を導波路デバイス61に接近させる。
【0180】このとき、導波路デバイス61とリボンフ
ァイバ62の左右端がX軸で±50μm程度に収まって
いる場合、光検出器15A,15Bにそれぞれ対応して
得られた各チャンネルCH A,CH Bの1次元的な光
強度分布は、図20に示すようになる。
【0181】この時、導波路デバイス61の前記直線L
1とリボンファイバ62の前記直線L2とが傾いていれ
ば、1次元的な光強度分布におけるのピーク位置(ピー
クのX軸方向位置)は、互いにずれてばらつくことにな
る。制御部17は、2つの1次元的な光強度分布のピー
ク位置を演算し、両者のばらつきがほぼなくなるよう
に、Zθ回転ステージ8zθにより角度を調整する。
【0182】なお、本発明によれば、ピエゾアクチュエ
ータ9によるX軸方向の往復走査の振幅が小さい場合や
部品の機械的設定誤差が大きい等の原因で1次元的な光
強度分布のピーク位置がピエゾアクチュエータ9による
X軸方向の往復走査の振幅の範囲内に収まらない場合で
も、得られる1次元的な光強度分布の波形の裾部分の傾
斜から、それぞれのピーク位置が往復走査の振幅のどち
らにずれているかを判別できるので、制御部17は、そ
の判別結果に基づいてピークが現れる方向へZθ軸のス
テージ8zθおよびX軸ステージ8xを調整すれば、容
易に角度調整ができる。
【0183】次に、制御部17は、Y軸ステージ8yを
走査し、各チャンネルの1次元的な光強度分布のピーク
強度が最大になるY軸位置を求め、この位置に停止させ
る。この時、左右のチャンネルで最大信号の得られるY
軸上の位置がずれる場合は、その中間位置とするかもし
くは2つのピーク強度が同一になるように調整する。
【0184】制御部17は、Y軸の調整が終了した後、
制御部17は、Z軸ステージ8zを走査して導波路にリ
ボンファイバを近づけ、所定の距離でステージの移動を
止める。この時、図16及び図17を参照して既に説明
した事項と同様に、導波路デバイス61とリボンファイ
バ62先端の距離を1次元的な光強度分布から得られる
半値幅等から知ることができる。
【0185】次に、制御部17は、ピエゾアクチュエー
タ9への正弦波による駆動信号の供給を停止させ、X軸
ステージ8xを走査するかピエゾアクチュエータ9の直
流電圧を掃引して増幅部16A,16Bの一方から得ら
れる信号が最大になる位置を求め、その位置の状態にす
る。その後、Z軸ステージ8zを所定の距離だけ移動し
てリボン光ファイバ62を導波路デバイス61に突き当
てるか最少距離に設定する。
【0186】その後、制御部17は、接着機63によ
り、接着剤等によりリボン光ファイバ62の端部と導波
路デバイス61の端部とを固定させる。これにより、組
立が完了する。
【0187】なお、以上説明した例では、リボン光ファ
イバ62の複数の芯線光ファイバ69のうちの両側の2
本の芯線光ファイバ69について光強度を検出している
が、2本以上の任意の数の芯線光ファイバ69について
光強度を検出してもよく、リボン光ファイバ62が例え
ば16〜32本のような多芯であっても、全ての芯線光
ファイバ69についてそれぞれ光強度を検出してもよ
い。
【0188】[第7の実施の形態]
【0189】図21は、本発明の第7の実施の形態によ
る光学部品の調芯装置を有する、高周波特性計測装置を
模式的に示す概略構成図である。図21において、図1
中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、
その重複する説明は省略する。
【0190】図21に示す装置が図1に示す装置と異な
る所は、以下に説明する点である。
【0191】図21に示す装置は、光検出器としての高
速フォトダイオードの高周波特性を計測する高周波特性
計測装置として、構成されている。
【0192】図21に示す装置では、図1中の光ファイ
バ4に代えて、計測対象としてのフォトダイオード71
が保持具72を介してステージ8上に搭載されている。
フォトダイオード71は、光源モジュール3に対向して
いる。また、図21に示す装置では、レーザ溶接機5及
び光検出器15に代えて、バイアスT73、信号発生器
74、分岐回路75及びスペクトラムアナライザ76が
設けられている。
【0193】フォトダイオード71は、光源モジュール
3から入射したレーザ光強度を検出する。フォトダイオ
ード71の出力は、分岐回路75により2つに分岐さ
れ、分岐された一方の出力が増幅部16で増幅されて制
御部17に送られる。分岐回路75により分岐された他
方の出力は、スペクトラムアナライザ76に送られ、ス
ペクトラムアナライザ等によりその周波数特性などが計
測される。光源モジュール3の半導体レーザ1は、バイ
アスT73を通して信号発生器74により変調される。
【0194】図21に示す装置では、前述した図1に示
す装置の調芯動作と同様の調芯動作によって、光源モジ
ュール3の集光点に対してフォトダイオード71が位置
合わせされる。
【0195】なお、通常は、フォトダイオード71の受
光面積は数10μmφと光源モジュール3の集光スポッ
トよりも大きく、また、受光面積内の感度ムラもあるた
め、1値次元的な光強度分布のピーク点が明確に決めら
れない場合があり得る。そのような場合は、信号の最大
値に対して半値全幅の中心や重心位置に合わせても良
く、フォトダイオード71の受光面に設けられたガード
リング位置(図22を参照)を参照して中心位置を求め
る方法でも良い。
【0196】調芯が終了したら、制御部17は、信号発
生器74を制御して、発振周波数を掃引し、スペクトラ
ムアナライザ76等により、フォトダイオード71の周
波数特性を計測する。
【0197】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるもの
ではない。
【0198】例えば、図1に示す装置を変形して図9に
示す装置を得たのと同様の変形を、図10に示す装置、
図11に示す装置、図18に示す装置及び図21に示す
装置にそれぞれ適用して、それらの装置に対応しオペレ
ータの判断等に委ねる装置を構成することもできる。な
お、図18に示す装置にそのような変形を適用する場合
には、増幅器16A,16Bの各々に対して1つずつオ
シロスコープを設けてよいが、2現象オシロスコープを
用いることが好ましい。
【0199】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
迅速に光学部品の位置合わせを行うことができる光学部
品の調芯方法及びその装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による光学部品の調
芯装置を有する光学部品の組立装置を模式的に示す概略
構成図である。
【図2】増幅部の構成の一例を示す概略ブロック図であ
る。
【図3】増幅部の構成の他の例を示す概略ブロック図で
ある。
【図4】光強度分布を模式的に示す図である。
【図5】図4の紙面内における各ライン上での光強度を
示す図である。
【図6】光強度分布を模式的に示す他の図である。
【図7】図6の紙面内における各ライン上での光強度を
示す図である。
【図8】各調整段階における光ファイバの移動の様子
を、光強度分布と共に示す図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態による光学部品の調
芯装置を有する光学部品の組立装置を模式的に示す概略
構成図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態による光学部品の
調芯装置を有する光学部品の組立装置を模式的に示す概
略構成図である。
【図11】本発明の第5の実施の形態による光学部品の
調芯装置を有する光学部品の組立装置を模式的に示す概
略構成図である。
【図12】光強度分布を模式的に示す更に他の図であ
る。
【図13】図12の紙面内における各ライン上での光強
度を示す図である。
【図14】光強度分布を模式的に示す更に他の図であ
る。
【図15】図14の紙面内における各ライン上での光強
度を示す図である。
【図16】1次元的な光強度分布の変化の様子を示す図
である。
【図17】ギャップと半値幅との関係を示す図である。
【図18】本発明の第6の実施の形態による光学部品の
調芯装置を有する光学部品の組立装置を模式的に示す概
略構成図である。
【図19】図18中の要部を模式的に示す概略斜視図で
ある。
【図20】図18に示す装置の傾きに関する調芯の原理
を模式的に示す図である。
【図21】本発明の第7の実施の形態による光学部品の
調芯装置を有する、高周波特性計測装置を模式的に示す
概略構成図である。
【図22】ガードリングの影響を示す図である。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2 集光レンズ 3 光源モジュール 4 光ファイバ 5 レーザ溶接機 7,8 ステージ 9 ピエゾアクチュエータ 10 位置検出器 11 増幅回路 16 増幅部 17 制御部

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の光学部品から出射されて第2の光
    学部品に導入された光を光検出器で検出し、前記光検出
    器の出力を増幅手段で増幅し、前記増幅手段の出力に基
    づいて、前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との
    相対的な位置を調整する光学部品の調芯方法において、 前記第1の光学部品と前記第2の光学部品とを相対的
    に、1つの軸に関して1次元的に繰り返して往復走査さ
    せつつ、前記往復走査に従って得られる前記増幅手段の
    出力に基づいて、前記1つの軸に関する1次元的な光強
    度分布を得る光強度分布取得段階と、 前記光強度分布取得段階で得られた1次元的な光強度分
    布に基づいて、前記第1の光学部品と前記第2の光学部
    品との相対的な位置を調整する位置調整段階と、を備え
    たことを特徴とする光学部品の調芯方法。
  2. 【請求項2】 前記増幅手段に対数増幅を行わせること
    を特徴とする請求項1記載の光学部品の調芯方法。
  3. 【請求項3】 前記相対的な位置が調芯位置に近づく前
    には、前記増幅手段に対数増幅を行わせ、前記相対的な
    位置が調芯位置に近づいた後には、前記増幅手段に直線
    増幅を行わせることを特徴とする請求項1記載の光学部
    品の調芯方法。
  4. 【請求項4】 前記位置調整段階は、前記1次元的な光
    強度分布から光強度の所定範囲の積分値又は平均値を得
    る段階と、前記往復走査の中心位置を、前記第1の光学
    部品から出射される光の光軸方向に対する略垂直な所定
    方向に移動させて、前記積分値又は前記平均値が最大と
    なる位置又はその付近の位置で前記所定方向への移動を
    停止させる段階と、を含むことを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれかに記載の光学部品の調芯方法。
  5. 【請求項5】 前記位置調整段階は、前記1次元的な光
    強度分布から光強度のピーク値又は所定比率値幅を得る
    段階と、前記往復走査の中心位置を、所定方向に移動さ
    せて、前記ピーク値が最大となる位置又はその付近の位
    置あるいは前記所定比率値幅が最小となる位置又はその
    付近の位置で前記所定方向への移動を停止させる段階
    と、を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    に記載の光学部品の調芯方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の光学部品から出射される光は
    集光点に集光される光であり、 前記位置調整段階段は、前記1次元的な光強度分布から
    光強度の積分値又は平均値又はピーク値を得る段階と、
    前記第1の光学部品から出射される光の光軸方向と略一
    致する第1の方向に対する略垂直な第2の方向に前記往
    復走査の中心位置が調芯位置に対してオフセットした状
    態で、前記中心位置を前記第1の方向に移動させて前記
    積分値又は前記平均値又は前記ピーク値が最小となる位
    置又はその付近の位置で前記第1の方向への移動を停止
    させる段階と、を含むことを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれかに記載の光学部品の調芯装置。
  7. 【請求項7】 前記位置調整段階は、前記1次元的な光
    強度分布から光強度のピーク値又は所定比率値幅を得る
    段階と、前記往復走査の中心位置を、前記第1の光学部
    品から出射される光の光軸方向に対する略垂直な所定方
    向に移動させて、前記ピーク値又は前記所定比率値幅が
    所定値となる位置又はその付近の位置で前記所定方向へ
    の移動を停止させる段階と、を含むことを特徴とする請
    求項1乃至5のいずれかに記載の光学部品の調芯装置。
  8. 【請求項8】 略直線上に配置されそれぞれ光を互いに
    平行な光軸に沿って出射させ得る複数の部位を有する第
    1の光学部品、及び、略直線上に配置されそれぞれ光を
    入射させ得る複数の部位を有する第2の光学部品につい
    て、第1の光学部品の前記複数の部位のうちの2つ以上
    の部位からそれぞれ出射されて第2の光学部品の前記複
    数の部位のうちの対応する2つ以上の部位にそれぞれ導
    入された光をそれぞれ2つ以上の光検出器で検出し、前
    記2つ以上の光検出器の出力をそれぞれ2つ以上の増幅
    手段で増幅し、前記2つ以上の増幅手段の出力に基づい
    て、前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対
    的な位置を調整する光学部品の調芯方法において、 前記第1の光学部品と前記第2の光学部品とを相対的
    に、1つの軸に関して1次元的に繰り返して往復走査さ
    せつつ、前記往復走査に従って得られる前記2つ以上の
    増幅手段の出力に基づいて、当該各出力毎に、前記1つ
    の軸に関する1次元的な光強度分布を得る光強度分布取
    得段階と、 前記光強度分布取得段階で得られた各1次元的な光強度
    分布に基づいて、前記各1次元的な光強度分布のピーク
    位置のばらつきが小さくなるように、前記第1の光学部
    品と前記第2の光学部品との相対的な位置を調整する位
    置調整段階と、を備えたことを特徴とする光学部品の調
    芯方法。
  9. 【請求項9】 第1の光学部品から出射されて第2の光
    学部品に導入された光を光検出器で検出し、前記光検出
    器の出力を増幅手段で増幅し、前記増幅手段の出力に基
    づいて、前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との
    相対的な位置を調整する光学部品の調芯方法において、 前記増幅手段に対数増幅を行わせることを特徴とする光
    学部品の調芯方法。
  10. 【請求項10】 第1の光学部品から出射されて第2の
    光学部品に導入された光を光検出器で検出し、前記光検
    出器の出力を増幅手段で増幅し、前記増幅手段の出力に
    基づいて、前記第1の光学部品と前記第2の光学部品と
    の相対的な位置を調整する光学部品の調芯方法におい
    て、 前記相対的な位置が調芯位置に近づく前には、前記増幅
    手段に対数増幅を行わせ、前記相対的な位置が調芯位置
    に近づいた後には、前記増幅手段に直線増幅を行わせる
    ことを特徴とする光学部品の調芯方法。
  11. 【請求項11】 第1の光学部品と第2の光学部品との
    相対的な位置を調整する光学部品の調芯装置において、 前記第1の光学部品から出射されて前記第2の光学部品
    に導入された光を検出する光検出器の出力を増幅する増
    幅手段と、 前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対的な
    位置を変更させる移動手段と、 前記増幅手段の出力に基づいて、前記相対的な位置を調
    整するように、前記移動手段を制御する制御手段と、 前記第1の光学部品と前記第2の光学部品とを相対的
    に、1つの軸に関して1次元的に繰り返して往復走査さ
    せる往復走査手段と、 を備え、 前記制御手段は、前記往復走査に従って得られる前記増
    幅手段の出力に基づいて、前記1つの軸に関する1次元
    的な光強度分布を得る手段と、前記1次元的な光強度分
    布に基づいて、前記第1の光学部品と前記第2の光学部
    品との相対的な位置を調整するように、前記移動手段を
    制御する手段と、を含むことを特徴とする光学部品の調
    芯装置。
  12. 【請求項12】 前記増幅手段が対数増幅を行うことを
    特徴とする請求項11記載の光学部品の調芯装置。
  13. 【請求項13】 前記増幅手段は、選択信号に応答して
    対数増幅及び直線増幅のうちの一方を選択的に行い、 前記制御手段は、前記相対的な位置が調芯位置に近づく
    前には前記増幅手段に対数増幅を行わせるように、か
    つ、前記相対的な位置が調芯位置に近づいた後には前記
    増幅手段に直線増幅を行わせるように、前記増幅手段に
    前記選択信号を与えることを特徴とする請求項11記載
    の光学部品の調芯装置。
  14. 【請求項14】 前記制御手段は、前記1次元的な光強
    度分布から光強度の所定範囲の積分値又は平均値を得る
    手段と、前記往復走査の中心位置が、前記第1の光学部
    品から出射される光の光軸方向に対する略垂直な所定方
    向に移動して、前記積分値又は前記平均値が最大となる
    位置又はその付近の位置で前記所定方向への移動を停止
    するように、前記移動手段を制御する手段と、を含むこ
    とを特徴とする請求項11乃至13のいずれかに記載の
    光学部品の調芯装置。
  15. 【請求項15】 前記制御手段は、前記1次元的な光強
    度分布から光強度のピーク値又は所定比率値幅を得る手
    段と、前記往復走査の中心位置が、所定方向に移動し
    て、前記ピーク値が最大となる位置又はその付近の位置
    あるいは前記所定比率値幅が最小となる位置又はその付
    近の位置で前記所定方向への移動を停止するように、前
    記移動手段を制御する手段と、を含むことを特徴とする
    請求項11乃至14のいずれかに記載の光学部品の調芯
    装置。
  16. 【請求項16】 前記第1の光学部品から出射される光
    は集光点に集光される光であり、 前記制御手段は、前記1次元的な光強度分布から光強度
    の積分値又は平均値又はピーク値を得る手段と、前記第
    1の光学部品から出射される光の光軸方向と略一致する
    第1の方向に対する略垂直な第2の方向に前記往復走査
    の中心位置が調芯位置に対してオフセットした状態で、
    前記中心位置が前記第1の方向に移動して前記積分値又
    は前記平均値又は前記ピーク値が最小となる位置又はそ
    の付近の位置で前記第1の方向への移動を停止するよう
    に、前記移動手段を制御する手段と、を含むことを特徴
    とする請求項11乃至15のいずれかに記載の光学部品
    の調芯装置。
  17. 【請求項17】 前記制御手段は、前記1次元的な光強
    度分布から光強度のピーク値又は所定比率値幅を得る手
    段と、前記往復走査の中心位置が、前記第1の光学部品
    から出射される光の光軸方向に対する略垂直な所定方向
    に移動して、前記ピーク値又は前記所定比率値幅が所定
    値となる位置又はその付近の位置で前記所定方向への移
    動を停止するように、前記移動手段を制御する手段と、
    を含むことを特徴とする請求項11乃至15のいずれか
    に記載の光学部品の調芯装置。
  18. 【請求項18】 略直線上に配置されそれぞれ光を互い
    に平行な光軸に沿って出射させ得る複数の部位を有する
    第1の光学部品と、略直線上に配置されそれぞれ光を入
    射させ得る複数の部位を有する第2の光学部品との、相
    対的な位置を調整する光学部品の調芯装置において、 前記第1の光学部品の前記複数の部位のうちの2つ以上
    の部位からそれぞれ出射されて前記第2の光学部品の前
    記複数の部位のうちの対応する2つ以上の部位にそれぞ
    れ導入された光をそれぞれ検出する2つ以上の光検出器
    の出力をそれぞれ増幅する2つ以上の増幅手段と、 前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対的な
    位置を変更させる移動手段と、 前記2つ以上の増幅手段の各出力に基づいて、前記相対
    的な位置を調整するように、前記移動手段を制御する制
    御手段と、 前記第1の光学部品と前記第2の光学部品とを相対的
    に、1つの軸に関して1次元的に繰り返して往復走査さ
    せる往復走査手段と、 を備え、 前記制御手段は、前記往復走査に従って得られる前記2
    つ以上の増幅手段の出力に基づいて、当該各出力毎に、
    前記1つの軸に関する1次元的な光強度分布を得る手段
    と、前記各1次元的な光強度分布に基づいて、前記各1
    次元的な光強度分布のピーク位置のばらつきが小さくな
    るよう前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相
    対的な位置を調整するように、前記移動手段を制御する
    手段と、を含むことを特徴とする光学部品の調芯装置。
  19. 【請求項19】 第1の光学部品と第2の光学部品との
    相対的な位置を調整する光学部品の調芯装置において、 前記第1の光学部品から出射されて前記第2の光学部品
    に導入された光を検出する光検出器の出力を増幅する増
    幅手段と、 前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対的な
    位置を変更させる移動手段と、 前記増幅手段の出力に基づいて、前記相対的な位置を調
    整するように、前記移動手段を制御する制御手段と、 を備え、 前記増幅手段が対数増幅を行うことを特徴とする光学部
    品の調芯装置。
  20. 【請求項20】 第1の光学部品と第2の光学部品との
    相対的な位置を調整する光学部品の調芯装置において、 前記第1の光学部品から出射されて前記第2の光学部品
    に導入された光を検出する光検出器の出力を増幅する増
    幅手段と、 前記第1の光学部品と前記第2の光学部品との相対的な
    位置を変更させる移動手段と、 前記増幅手段の出力に基づいて、前記相対的な位置を調
    整するように、前記移動手段を制御する制御手段と、 を備え、 前記増幅手段は、選択信号に応答して対数増幅及び直線
    増幅のうちの一方を選択的に行い、 前記制御手段は、前記相対的な位置が調芯位置に近づく
    前には前記増幅手段に対数増幅を行わせるように、か
    つ、前記相対的な位置が調芯位置に近づいた後には前記
    増幅手段に直線増幅を行わせるように、前記増幅手段に
    前記選択信号を与えることを特徴とする光学部品の調芯
    装置。
  21. 【請求項21】 第1の光学部品と第2の光学部品との
    相対的な位置を調整する光学部品の調芯装置において、 前記第1の光学部品から出射されて前記第2の光学部品
    に導入された光を検出する光検出器の出力を増幅する増
    幅手段と、 前記オペレータの操作に応じて、前記第1の光学部品と
    前記第2の光学部品との相対的な位置を変更させる移動
    手段と、 前記第1の光学部品と前記第2の光学部品とを相対的
    に、1つの軸に関して1次元的に繰り返して往復走査さ
    せる往復走査手段と、 前記往復走査に従って得られる前記増幅手段の出力に基
    づいて、前記1つの軸に関する1次元的な光強度分布を
    得る手段と、 前記1次元的な光強度分布をオペレータに提示する提示
    手段と、 を備えたことを特徴とする光学部品の調芯装置。
  22. 【請求項22】 前記増幅手段が対数増幅を行うことを
    特徴とする請求項21記載の光学部品の調芯装置。
  23. 【請求項23】 前記増幅手段は、前記オペレータの操
    作に応じて、対数増幅及び直線増幅のうちの一方を選択
    的に行うことを特徴とする請求項21記載の光学部品の
    調芯装置。
  24. 【請求項24】 略直線上に配置されそれぞれ光を互い
    に平行な光軸に沿って出射させ得る複数の部位を有する
    第1の光学部品と、略直線上に配置されそれぞれ光を入
    射させ得る複数の部位を有する第2の光学部品との、相
    対的な位置を調整する光学部品の調芯装置において、 前記第1の光学部品の前記複数の部位のうちの2つ以上
    の部位からそれぞれ出射されて前記第2の光学部品の前
    記複数の部位のうちの対応する2つ以上の部位にそれぞ
    れ導入された光をそれぞれ検出する2つ以上の光検出器
    の出力をそれぞれ増幅する2つ以上の増幅手段と、 前記オペレータの操作に応じて、前記第1の光学部品と
    前記第2の光学部品との相対的な位置を変更させる移動
    手段と、 前記第1の光学部品と前記第2の光学部品とを相対的
    に、1つの軸に関して1次元的に繰り返して往復走査さ
    せる往復走査手段と、 前記往復走査に従って得られる前記2つ以上の増幅手段
    の出力に基づいて、当該各出力毎に、前記1つの軸に関
    する1次元的な光強度分布を得る手段と、 前記各1次元的な光強度分布をオペレータに提示する提
    示手段と、 を備えたことを特徴とする光学部品の調芯装置。
  25. 【請求項25】 第1の光学部品と第2の光学部品との
    相対的な位置を調整する光学部品の調芯装置において、 前記第1の光学部品から出射されて前記第2の光学部品
    に導入された光を検出する光検出器の出力を増幅する増
    幅手段と、 前記増幅手段の出力に基づく情報をオペレータに提示す
    る提示手段と、 前記オペレータの操作に応じて、前記第1の光学部品と
    前記第2の光学部品との相対的な位置を変更させる移動
    手段と、 を備え、 前記増幅手段が対数増幅を行うことを特徴とする光学部
    品の調芯装置。
  26. 【請求項26】 第1の光学部品と第2の光学部品との
    相対的な位置を調整する光学部品の調芯装置において、 前記第1の光学部品から出射されて前記第2の光学部品
    に導入された光を検出する光検出器の出力を増幅する増
    幅手段と、 前記オペレータの操作に応じて、前記第1の光学部品と
    前記第2の光学部品との相対的な位置を変更させる移動
    手段と、 前記増幅手段の出力に基づく情報をオペレータに提示す
    る提示手段と、 を備え、 前記増幅手段は、前記オペレータの操作に応じて、対数
    増幅及び直線増幅のうちの一方を選択的に行うことを特
    徴とする光学部品の調芯装置。
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