JP2003329697A - フローセンサ - Google Patents

フローセンサ

Info

Publication number
JP2003329697A
JP2003329697A JP2002135283A JP2002135283A JP2003329697A JP 2003329697 A JP2003329697 A JP 2003329697A JP 2002135283 A JP2002135283 A JP 2002135283A JP 2002135283 A JP2002135283 A JP 2002135283A JP 2003329697 A JP2003329697 A JP 2003329697A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow
substrate
sensor
fluid
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002135283A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3683868B2 (ja
Inventor
Koji Seki
宏治 關
Nobuhiko Zushi
信彦 図師
Shinichi Ike
信一 池
Masashi Nakano
正志 中野
Taro Nakada
太郎 中田
Shoji Jounten
昭司 上運天
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Azbil Corp filed Critical Azbil Corp
Priority to JP2002135283A priority Critical patent/JP3683868B2/ja
Priority to EP03090136.7A priority patent/EP1365216B1/en
Priority to US10/434,563 priority patent/US6981410B2/en
Priority to CNB031251498A priority patent/CN1266456C/zh
Publication of JP2003329697A publication Critical patent/JP2003329697A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3683868B2 publication Critical patent/JP3683868B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体の圧力変化による流速または流量特性の
変化が小さく、精度、再現性、信頼性および耐久性を向
上させるとともに、部品点数を削減して製作し得るよう
にしたフローセンサを提供する。 【解決手段】 流路形成部材22と、この流路形成部材
22とともに流体2の流路3を形成するセンサチップ2
1とを備え、センサチップ21を基板24と流速検出手
段25等で構成する。基板24は、厚肉の固定部24A
と、薄肉部24Bとからなり、固定部24Aが流路形成
部材22に接合され、薄肉部24Bの流体2に接触する
面とは反対側の面に電気絶縁膜13を介して流速検出手
段25と周囲温度検出手段34が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流路中を流れる流
体の流速または流量計測に用いられるフローセンサ、特
に熱式のフローセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】流体の流速や流量を計測する熱式のフロ
ーセンサは、流速検出手段を備えたセンサチップを配管
内に計測すべき流体の流れに対して平行になるように設
置し、発熱体(ヒーター)から出た熱による流体の空間
的温度分布に流れによって偏りを生じさせ、これを温度
センサで検出(傍熱型)するか、または流体により発熱
体の熱が奪われることによる電力の変化や抵抗の変化を
検出(自己発熱型)することで、流速または流量を計測
するようにしている。
【0003】図9(a)、(b)は従来のフローセンサ
の正面図および断面図である。このフローセンサ1は、
流体2の流路3を形成する流路形成部材4と、この流路
形成部材4の前方側開口部4aに周縁部が接合された基
板5と、この基板5の表面に電気絶縁膜13を介してボ
ルトなどにより押し当てて固定(圧着)されたプレート
6とを有し、基板5の中央部がダイアフラム部5Aを形
成し流速検出手段を構成する発熱体と2つの抵抗体(温
度センサ)およびその回路パターン7が周知の薄膜形成
技術によって形成されている。基板5は薄肉状に形成さ
れ、裏面が流体2と接することにより前記流路形成部材
4とともに前記流路3の一部を形成している。前記流路
形成部材4と基板5の材質としては、熱伝導率が低く耐
熱性、耐食性に優れた材料、例えばSUS304、SU
S316系のステンレス鋼が用いられる。
【0004】前記プレート6は、中央に前記ダイアフラ
ム部5Aと略同一の大きさの貫通孔8を有し、またこの
貫通孔8には電極9が組み込まれている。電極9は、金
属製フレーム10に複数本の端子ピン11をハーメチッ
クガラス12によって封止したものが用いられ、各端子
ピン11の一端が前記回路パターン7にロー付けまたは
半田付けによって接続されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のフローセンサ1は、薄肉状に形成した基板5の
表面にプレート6をボルトで締め付けて圧着しているだ
けであるため、基板5とプレート6の機械的および熱的
接触が不確実で不安定であり、ダイアフラム部5Aの温
度分布が不安定になっている。よって、流体2の圧力変
化に伴い基板5のダイアフラム部5Aが面方向に弾性変
形すると、基板5とプレート6の接触状態が変化し、ダ
イアフラム部5Aの温度分布が変化するため、センサの
流速または流量特性やゼロ点がシフトし、精度、再現
性、信頼性および耐久性に欠けるという問題があった。
特に、流路内が負圧の場合には、基板5とプレート6が
離れてしまい、特性が大きく変化してしまうという問題
があった。また、プレート6、および基板5とプレート
6の圧着手段等の部品点数が増加し、形状が大きくて複
雑になるという問題もあった。
【0006】本発明は上記した従来の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、流体の
圧力変化による流速または流量特性の変化を小さくする
ことにより、精度、再現性、信頼性、耐久性を向上させ
るとともに、部品点数を削減して製作し得るようにした
フローセンサを提供することにある。また、流路内が負
圧または真空状態のときゼロ点調整(補正)を行い、加
圧状態で流量計測を行いたいという半導体製造装置関連
などでの実用上のニーズにも応えることができるフロー
センサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、流路形成部材とともに被測定流体の流
路を形成する基板とからなるフローセンサにおいて、前
記基板に、薄肉部と、この薄肉部を取り囲む厚肉の固定
部とを一体形成し、前記薄肉部の流路側とは反対側の面
に流速検出手段を設けたものである。
【0008】第1の発明においては、基板が厚肉の固定
部と薄肉部とで一体形成されているので、流体の圧力変
化によって薄肉部が弾性変形しても、薄肉部の固定端の
位置が変化しない。
【0009】第2の発明は、上記第1の発明において、
流路形成部材と基板が一体に形成されているものであ
る。
【0010】第2の発明においては、流路形成部材と基
板を一つの部材で形成しているので、流体がリークする
ことがなく、部品点数も削減できる。
【0011】第3の発明は、被測定流体が流れる配管に
センサ取付孔を形成し、このセンサ取付孔を覆う基板を
前記被測定流体に接するように配設し、前記基板に、薄
肉部と、この薄肉部を取り囲む厚肉の固定部とを一体形
成し、前記薄肉部の前記被測定流体に接する面とは反対
側の面に流速検出手段を設けたものである。
【0012】第3の発明においては、基板が配管のセン
サ取付孔に直接取付けられるので、流路形成部材が不要
となる。また、大口径の配管にも容易に取付けられるの
で、大流量の計測も可能となる。
【0013】第4の発明は、上記第1、第2または第3
の発明において、基板がステンレス、サファイア、セラ
ミックスのうちのいずれか一つによって形成されている
ものである。
【0014】第4の発明においては、基板材料として、
ステンレス、サファイアまたはセラミックスが用いられ
る。ステンレスは導電材料であるため、電気絶縁膜が形
成され、サファイア、セラミックスは絶縁材料であるた
め、その必要がない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明によるフ
ローセンサの第1の実施の形態を示す断面図、図2はセ
ンサ部の正面図である。これらの図において、全体を符
号20で示すフローセンサは、センサチップ21と、こ
のセンサチップ21とともに流体2の流路3を形成する
流路形成部材22等で構成されている。
【0016】前記センサチップ21は、基板24と、こ
の基板24の表面中央に形成された流速検出手段25等
で構成されている。
【0017】前記基板24は、薄くて細長い矩形の板状
に形成され、外周縁部が厚肉の固定部24Aを形成し、
前記流路形成部材22の表面に接合されている。基板2
4の中央部は、裏面側に長円形の凹部26が形成される
ことにより薄肉部24Bを形成している。この薄肉部2
4Bは、膜厚が50〜150μm程度で、ダイアフラム
構造のセンサ部を形成している。なお、薄肉部24Bの
流れの方向(矢印A方向)と垂直方向(短手方向)の長
さ(幅)は、強度(耐圧)の点で1〜3mm程度が好ま
しい。また、凹部26は長円形としたが、これに限らず
円形、矩形などであってもよい。
【0018】前記基板24の材質としては、熱伝導率が
シリコンに比べて低く、耐熱性、耐食性および剛性の高
い材料、例えばステンレス、サファイアまたはセラミッ
クスが用いられる。この場合、本実施の形態において
は、板厚が0.5〜3mm程度のステンレス(特に、S
US316L)の薄板によって基板24を形成した例を
示している。
【0019】基板24がステンレス製の場合、センサ部
を構成する薄肉部24Bの板厚が50μm以下であると
強度が低下するため好ましくない。また、150μm以
上であると、基板24の厚さ方向、つまり流体2と前記
流速検出手段25との間の熱の伝導効率が低下するとと
もに、基板24の面と平行な方向の伝熱量(熱損出)が
増加するため好ましくない。なお、基板24の固定部2
4Aは薄肉部24Bの形状保持とヒートシンクの役割を
果たす。
【0020】前記基板24の凹部26は、フォトリソグ
ラフィ技術とエッチング技術、エンドミルまたはその複
合技術によって形成される。フォトリソグラフィ技術と
エッチング技術による場合は、先ず、ステンレス製のウ
エハの裏面全体にレジストをスピンコートなどによって
塗布するか、レジストフィルムを貼付け、紫外線(また
は電子線)を照射して前記レジストにマスクパターンを
転写露光する。次に露光されたレジストを現像液で現像
し、レジストの不要部分を除去する。露光された部分を
残すか除去するかで、ネガ型レジストまたはポジ型レジ
ストを選定する。レジストが除去された部分はウエハが
露出しており、この露出している部分をウエットエッチ
ングまたはドライエッチングによって厚さが50〜15
0μm程度になるまで除去する。そして、残っているレ
ジストを剥離、除去して洗浄すると、薄肉部24Bと凹
部26が形成される。ウエットエッチングの場合は、エ
ッチング液に浸漬またはスプレーして少しずつ溶解させ
る。ドライエッチングの場合は、スパッター、プラズマ
等によってイオンや電子をウエハの裏面に照射し、少し
ずつ削っていくことで形成することができる。なお、基
板24がセラミックスの場合には、始めから凹部26を
もった形で基板24を焼成して製作しても良い。
【0021】前記薄肉部24Bの前記流体2側とは反対
側の面(表面)は鏡面研磨され、電気絶縁膜13が全面
にわたって形成されている。また、この電気絶縁膜13
の表面には、複数の電極パッド30(30a〜30f)
および配線用金属薄膜31を含む前記流速検出手段25
と周囲温度検出手段34が周知の薄膜成形技術によって
形成されている。例えば、白金等の材料を電気絶縁膜1
3の表面に蒸着し、所定のパターンにエッチングするこ
とにより形成され、流速検出手段25と周囲温度検出手
段34が電極パッド30に配線用金属薄膜31を介して
それぞれ電気的に接続されている。さらに、各電極パッ
ド30は、基板24の上方にスペーサ36を介して設け
たプリント配線板35の電極端子に図示を省略したボン
ディングワイヤを介して接続されている。
【0022】前記電気絶縁膜13としては、例えば厚さ
が数千オングストロームから数ミクロン程度の薄い酸化
シリコン(SiO2 )膜、窒化シリコン膜、アルミナ
膜、ポリイミド膜等によって形成されている。酸化シリ
コン膜は、例えばスパッタリング、CVDあるいはSO
G(スピンオングラス)等により形成することができ
る。窒化シリコン膜は、スパッタリングやCVD等によ
って形成することができる。
【0023】前記流速検出手段25、周囲温度検出手段
34を図2に基づいてさらに詳述すると、流速検出手段
25は、1つの発熱体32(抵抗ヒータ)と2つの温度
センサ33A,33Bとからなり、傍熱型の流速検出手
段を形成している。発熱体32は、薄肉部24Bの略中
央に位置するように形成されている。2つの温度センサ
33A,33Bは、発熱体32を挟んで流体2の流れ方
向の上流側と下流側にそれぞれ位置するように形成され
ている。
【0024】前記周囲温度検出手段34は、周囲温度、
つまり流体2の温度が変化したとき、その変化を補償す
るために用いられるもので、薄肉部24Bの外周寄りで
上流側の温度センサ33Aよりさらに上流側に形成され
ている。発熱体32のパターン幅は10〜50μm、温
度センサ33A,33Bおよび周囲温度検出手段34の
パターン幅は5〜20μm程度が好ましい。なお、周囲
温度検出手段34が発熱体32からの熱の影響を受けて
しまう場合には、周囲温度検出手段34は、基板24の
薄肉部24Bではなく、厚肉の部分(固定部24A)な
ど周囲温度の検出に最適な他の箇所に形成する。また、
外付けの温度センサで代用してもよい。
【0025】前記流路形成部材22は、前記基板24と
同様にステンレス製の細長い金属板からなり、表面中央
に突設された外形が基板24と略等しい凸部22Aと、
2つの貫通孔40,41を有し、前記凸部22Aの上面
に前記基板24の固定部24Aが接合され、貫通孔4
0,41と前記基板24の凹部26が互いに連通して前
記流体2の流路3を形成している。流路3の形状は、凹
部26において長円形でなくてもよいが、流体2の流れ
の方向が明確でスムーズに流れる形状が好ましい。この
ような流路形成部材22を前記基板24と同一材料であ
るステンレスによって形成すると、YAGレーザー溶接
等により異種金属を使用せずに両部材を溶接することが
できる。なお、流路形成部材22は、アルミニウム、セ
ラミックスなどでもよく、その場合はOリングとボルト
等を使用して接合する。勿論、流路形成部材22がステ
ンレスの場合でも、同様にOリングとボルト等を使用し
て接合してもよい。
【0026】図3はフローセンサ20の定温度差回路を
示す図である。同図において、発熱体32、周囲温度検
出手段34および3つの固定抵抗R1 ,R2 ,R3 はブ
リッジ回路を形成し、これとオペアンプ(OP1 )とで
定温度差回路を構成している。OP1 は、ブリッジ回路
と、抵抗R1 と発熱体32の中点電圧を反転入力とする
とともに、抵抗R2 と抵抗R3 の中点電圧を非反転入力
とする。このOP1 の出力は、抵抗R1 ,R2 の一端に
共通に接続されている。抵抗R1 ,R2 ,R3は、発熱
体32が周囲温度センサ34よりも常に一定温度高くな
るように抵抗値が設定されている。
【0027】図4はフローセンサ20のセンサ出力回路
を示す図である。同図において、2つの温度センサ33
A,33Bと2つの固定抵抗R4 ,R5 はブリッジ回路
を形成し、これとOP2 とでセンサ出力回路を構成して
いる。
【0028】このようなフローセンサ20において、図
3に示す定温度差回路のブリッジ回路への通電によって
発熱体32を周囲温度よりもある一定の高い温度に加熱
した状態で流体2を図1の矢印方向に流すと、薄肉部2
4Bは流体2によってその流速に比例して熱を奪われる
ため、発熱体32も熱を奪われて抵抗値が下がる。この
ため、ブリッジ回路の平衡状態が崩れるが、OP1によ
ってその反転入力・非反転入力間に生じる電圧に応じた
電圧がブリッジ回路に加えられるので、流体2によって
奪われた熱を補償するように発熱体32の発熱量が増加
する。その結果、発熱体32の抵抗値が上昇することに
より、ブリッジ回路は平衡状態に戻る。したがって、平
衡状態にあるブリッジ回路にはその流速に応じた電圧が
加えられていることになる。なお、図3の定温度差回路
の用い方としては、ヒータにセンサを共用させると、ブ
リッジ回路に加えられる電圧のうち発熱体32の端子間
電圧を電圧出力として出力させることも可能である。
【0029】流体2の流れによって発熱体32近傍の温
度分布が崩れると、発熱体32の上流側に位置する温度
センサ33Aと下流側に位置する温度センサ33Bの間
に温度差が生じるので、図4に示すセンサ出力回路によ
ってその電圧差または抵抗値差を検出する。2つの温度
センサ33A,33Bの温度差は流体2の流速に比例す
る。そこで、予め流路断面平均流速または流量と温度
差、つまり前記センサ出力回路によって検出された電圧
差または抵抗値差との関係を校正しておけば、前記電圧
差または抵抗値差から実際の流路断面平均流速または流
量を計測することができる。なお、流速検出手段25と
周囲温度検出手段34との構成は、上記した実施の形態
に限らず種々の変更が可能である。また、周囲温度検出
手段34は発熱体32からの熱の影響を受けず、流体温
度を検出できるところに配置する。
【0030】このような構造からなるフローセンサ20
によれば、基板24の外周部を厚肉の固定部24Aとし
て流路形成部材22の表面に接合し、中央部をダイアフ
ラム構造の薄肉部24Bとし、この薄肉部24Bの流体
2が接触しない表面側に流速検出手段25と周囲温度検
出手段34を形成しているので、図8に示したプレート
6を基板24に圧着する必要がなく、流体2の圧力変化
によって薄肉部24Bが弾性変形しても剥離する箇所が
ないため、図9に示した従来のフローセンサ1に比べて
センサの流速または流量特性に対する圧力の影響が小さ
くなり、長期間にわたって安定した状態に維持すること
ができる。特に、ゼロ点のシフトが小さいため、高い測
定精度が得られ、センサの信頼性および耐久性を向上さ
せることができる。
【0031】図5は本発明の第2の実施の形態を示す断
面図、図6は基板の平面図である。この実施の形態は、
ヘッダ型と呼ばれるタイプのフローセンサに適用したも
のである。ヘッダ型フローセンサ50は、流体2が流れ
る配管壁51に設けたセンサ用取付孔52に外部から嵌
挿され、溶接またはOリングとボルト等によって固定さ
れるもので、ブラケット53とセンサチップ54とで容
器を構成し、内部にプリント基板55を収納している。
【0032】ブラケット53は、ステンレス鋼によって
両端が開放する筒状に形成されて前記センサ用取付孔5
2に外側から嵌合され、フランジ53Aが前記配管51
の外周面に接合されている。一方、ブラケット53の内
端面、すなわちフランジ53A側とは反対側の開口端面
には、前記センサチップ54が接合されている。
【0033】前記センサチップ54は、上記した実施の
形態と同様にステンレス鋼等によって形成された基板5
6を備えている。基板56は、前記ブラケット53の内
端面に接合され、前記配管51のセンサ取付孔52を気
密に覆い、前記ブラケット53側の面56aに第1、第
2の凹部57a、57bが形成され、この面56aと反
対側の面56bが前記配管51内を流れる流体2との接
触面を形成している。また、基板56の前記凹部57
a,57bが形成されている部分は、ダイアフラム構造
の薄肉部56B1 ,56B2 を形成し、それ以外が固定
部56Aを形成し、前記ブラケット53の内端面に接合
されている。
【0034】前記第1の凹部57aは、基板56の略中
央に形成され、第2の凹部57bは第1の凹部57aよ
り上流側に形成されている。第1、第2の凹部57a,
57bの底面には、電気絶縁膜13がそれぞれ形成され
ており、その上に流速検出手段25と周囲温度検出手段
34が形成されている。すなわち、本実施の形態におい
ては、流速検出手段25の発熱体32(図1)の発熱に
よる周囲温度検出手段34への影響を防止するために、
2つの凹部57a,57bを設け、これらの凹部に流速
検出手段25と周囲温度検出手段34を別々に配置した
ものである。なお、それぞれの凹部57a,57bは、
強度(耐圧)の点から直径が1〜3mm程度の円形が好
ましいが、他の形状であってもよい。
【0035】このようなセンサチップ54は、上記した
実施の形態と同様に製作されるが、この場合は凹部57
a,57bの底部に位置するそれぞれの薄肉部56B1
,56B2 表面にパターンを形成する際のフォトリソ
グラフィには投影露光装置や直接描画装置を用いる。あ
るいは、ジェットプリンティングシステムを使用して抵
抗体や導体のパターンを直接形成する。なお、変形例と
しては、図7に示すように基板56の中央に1つの凹部
57を形成し、周囲温度検出手段34としては、固定部
56A上に形成するようにしてもよい。
【0036】このような構造からなるフローセンサ50
においても、上記した第1の実施の形態と同様な効果が
得られることは明らかであろう。
【0037】図8(a)、(b)は本発明の第3の実施
の形態を示す断面図およびA−A線断面図である。この
実施の形態は、センサチップを構成する基板をステンレ
ス製のパイプ61によって形成し、このパイプ61の中
心孔を流体2の流路3として用いるようにしている。こ
のため、上記した第1の実施の形態における流路形成部
材22が不要で、センサチップ自体が流路形成部材を兼
用している。言い換えれば、フローセンサ60のセンサ
チップと流路形成部材をパイプ61によって一体に形成
している。パイプ61は、断面形状が円形のものに限ら
ず、矩形、楕円形等の非円形のものであってもよい。
【0038】前記パイプ61は、外周面の長手方向中央
部に形成された凹部64を有し、この凹部64とパイプ
61の内周との間の肉薄部分が薄肉部65を形成してい
る。凹部64は、エッチングまたはエンドミルやプレス
等の機械加工あるいはその複合技術によって形成され
る。
【0039】前記薄肉部65の流体2に接する面とは反
対側の面は鏡面仕上げされ、電気絶縁膜13によって被
覆されている。また、この電気絶縁膜13の表面中央部
には、図2に示した複数の電極パッド30および配線用
金属薄膜31を含む流速検出手段25と周囲温度検出手
段34が周知の薄膜形成技術によって形成されている。
なお、パイプ61がセラミックス等の絶縁体の場合に
は、上記した電気絶縁膜13は不要である。また、周囲
温度検出手段34は、温度検出に最適な場所に形成して
もよい。また、外付けのセンサで代用してもよい。
【0040】このような構造からなるフローセンサ60
によれば、1本のパイプ61が流路形成部材とセンサチ
ップの基板を兼用するため、接合部がなく流体2がリー
クすることがなく、さらに部品点数が少ないため、信頼
性の高いフローセンサを製作することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るフロー
センサによれば、流体の圧力変化によるセンサチップの
流速または流量特性の変化が小さく、センサの測定精
度、再現性、信頼性および耐久性を向上させることがで
き、しかも部品点数を削減して製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るフローセンサの第1の実施の形
態を示す断面図である。
【図2】 センサ部の正面図である。
【図3】 フローセンサの定温度差回路を示す図であ
る。
【図4】 センサ出力回路を示す図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図6】 基板の平面図である。
【図7】 センサチップの他の実施の形態を示す断面図
である。
【図8】 (a)、(b)は本発明の第3の実施の形態
を示す断面図およびA−A線断面図である。
【図9】 フローセンサの従来例を示す断面図である。
【符号の説明】 2…流体、3…流路、13…電気絶縁膜、20…フロー
センサ、21…センサチップ、22…流路形成部材、2
4…基板、24A…固定部、24B…薄肉部、25…流
速検出手段、26…凹部、30…電極パッド、31…配
線用金属薄膜、32…発熱体(ヒータ)、33A,33
B…温度センサ、34…周囲温度検出手段、50…ヘッ
ダ型フローセンサ、51…配管壁、60…フローセン
サ、61…パイプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池 信一 東京都渋谷区渋谷2丁目12番19号 株式会 社山武内 (72)発明者 中野 正志 東京都渋谷区渋谷2丁目12番19号 株式会 社山武内 (72)発明者 中田 太郎 東京都渋谷区渋谷2丁目12番19号 株式会 社山武内 (72)発明者 上運天 昭司 東京都渋谷区渋谷2丁目12番19号 株式会 社山武内 Fターム(参考) 2F035 EA05 EA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流路形成部材とともに被測定流体の流路
    を形成する基板とからなるフローセンサにおいて、 前記基板に、薄肉部と、この薄肉部を取り囲む厚肉の固
    定部とを一体形成し、前記薄肉部の流路側とは反対側の
    面に流速検出手段を設けたことを特徴とするフローセン
    サ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフローセンサにおいて、 流路形成部材と基板が一体に形成されていることを特徴
    とするフローセンサ。
  3. 【請求項3】 被測定流体が流れる配管にセンサ取付孔
    を形成し、このセンサ取付孔を覆う基板を前記被測定流
    体に接するように配設し、前記基板に、薄肉部と、この
    薄肉部を取り囲む厚肉の固定部とを一体形成し、前記薄
    肉部の前記被測定流体に接する面とは反対側の面に流速
    検出手段を設けたことを特徴とするフローセンサ。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載のフローセン
    サにおいて、 基板がステンレス、サファイア、セラミックスのうちの
    いずれか一つによって形成されていることを特徴とする
    フローセンサ。
JP2002135283A 2002-05-10 2002-05-10 熱式フローセンサ Expired - Fee Related JP3683868B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002135283A JP3683868B2 (ja) 2002-05-10 2002-05-10 熱式フローセンサ
EP03090136.7A EP1365216B1 (en) 2002-05-10 2003-05-07 Flow sensor and method of manufacturing the same
US10/434,563 US6981410B2 (en) 2002-05-10 2003-05-09 Flow sensor and method of manufacturing the same
CNB031251498A CN1266456C (zh) 2002-05-10 2003-05-12 热流量传感器制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002135283A JP3683868B2 (ja) 2002-05-10 2002-05-10 熱式フローセンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003329697A true JP2003329697A (ja) 2003-11-19
JP3683868B2 JP3683868B2 (ja) 2005-08-17

Family

ID=29697648

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002135283A Expired - Fee Related JP3683868B2 (ja) 2002-05-10 2002-05-10 熱式フローセンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3683868B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005080925A1 (ja) * 2004-02-24 2005-09-01 Fujikin Incorporated 耐食金属製流体用センサ及びこれを用いた流体供給機器
JP2006017721A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Codman & Shurtleff Inc 逆さ基板を備えた熱式流量センサ
JP2006017722A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Codman & Shurtleff Inc ストリームライン・パッケージングを有する熱式流量センサ
JP2006017724A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Codman & Shurtleff Inc 非対称デザインを有する熱式流量センサ
JP2006017723A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Codman & Shurtleff Inc 基板に凹部を備えた熱式流量センサ
US7363810B2 (en) 2003-04-16 2008-04-29 Fujikin Incorporated Corrosion resistant metal made thermal type mass flow rate sensor and a fluid supply device using the same
CN100430729C (zh) * 2006-12-15 2008-11-05 北京师范大学 感压式高浓度水流流速仪
US7752909B2 (en) 2004-09-07 2010-07-13 Yamatake Corporation Flow sensor with non-contact temperature detecting means
CN102538883A (zh) * 2012-01-19 2012-07-04 上海华强浮罗仪表有限公司 一种电磁流量计
JP2013160706A (ja) * 2012-02-08 2013-08-19 Mitsubishi Electric Corp 流量検出装置、並びに、流量検出装置の製造方法
WO2023074210A1 (ja) * 2021-10-27 2023-05-04 株式会社Gsユアサ 蓄電装置

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7363810B2 (en) 2003-04-16 2008-04-29 Fujikin Incorporated Corrosion resistant metal made thermal type mass flow rate sensor and a fluid supply device using the same
KR100820653B1 (ko) * 2004-02-24 2008-04-11 가부시키가이샤 후지킨 내식 금속제 유체용 센서 및 이것을 이용한 유체 공급 기기
US7654137B2 (en) 2004-02-24 2010-02-02 Fujikin Incorporated Corrosion-resistant metal made sensor for fluid and a fluid supply device for which the sensor is employed
WO2005080925A1 (ja) * 2004-02-24 2005-09-01 Fujikin Incorporated 耐食金属製流体用センサ及びこれを用いた流体供給機器
JP2006017724A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Codman & Shurtleff Inc 非対称デザインを有する熱式流量センサ
JP2006017723A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Codman & Shurtleff Inc 基板に凹部を備えた熱式流量センサ
JP2006017722A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Codman & Shurtleff Inc ストリームライン・パッケージングを有する熱式流量センサ
JP2006017721A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Codman & Shurtleff Inc 逆さ基板を備えた熱式流量センサ
US7752909B2 (en) 2004-09-07 2010-07-13 Yamatake Corporation Flow sensor with non-contact temperature detecting means
CN100430729C (zh) * 2006-12-15 2008-11-05 北京师范大学 感压式高浓度水流流速仪
CN102538883A (zh) * 2012-01-19 2012-07-04 上海华强浮罗仪表有限公司 一种电磁流量计
JP2013160706A (ja) * 2012-02-08 2013-08-19 Mitsubishi Electric Corp 流量検出装置、並びに、流量検出装置の製造方法
WO2023074210A1 (ja) * 2021-10-27 2023-05-04 株式会社Gsユアサ 蓄電装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3683868B2 (ja) 2005-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6981410B2 (en) Flow sensor and method of manufacturing the same
US6813944B2 (en) Flow sensor
KR100441305B1 (ko) 유량검지유닛, 유체온도 검지유닛과, 이를 구비한 유량센서, 온도센서 및 유량검출장치
JP3364115B2 (ja) 感熱式流量検出素子
JP4307738B2 (ja) 圧力センサ
US7117736B2 (en) Flow sensor
JP3324855B2 (ja) 質量流量センサ
JP2003329697A (ja) フローセンサ
US7185539B2 (en) Flow sensor
JP3655593B2 (ja) フローセンサ
JP4080581B2 (ja) 流量センサー
JP3969564B2 (ja) フローセンサ
US6619130B1 (en) Pressure sensor
JP4139149B2 (ja) ガスセンサ
JP3686398B2 (ja) フローセンサの製造方法
JP3016424B2 (ja) 流量センサー
JPH07234238A (ja) 加速度センサ
JP3766290B2 (ja) フローセンサ
JP2005114494A (ja) フローセンサの製造方法
JP2000146653A (ja) 流量センサー及び温度センサー
JP2003106883A (ja) 気流センサ
JP2000065616A (ja) 流量センサー、温度センサー及び流量検出装置
JPH11281442A (ja) 流量センサー及び流量検出装置
JP2002365112A (ja) フローセンサ
JP2006208402A (ja) フローセンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050418

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050524

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050526

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3683868

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080603

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090603

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100603

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100603

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110603

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120603

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130603

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130603

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140603

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees