JP2003328867A - 蒸発燃料処理系の漏れ診断装置 - Google Patents

蒸発燃料処理系の漏れ診断装置

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JP2003328867A JP2002142561A JP2002142561A JP2003328867A JP 2003328867 A JP2003328867 A JP 2003328867A JP 2002142561 A JP2002142561 A JP 2002142561A JP 2002142561 A JP2002142561 A JP 2002142561A JP 2003328867 A JP2003328867 A JP 2003328867A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外気温の影響を適正に排除し、蒸発燃料処理系
の漏れの診断の信頼性を確保することができる蒸発燃料
処理系の漏れ診断装置を提供する。 【解決手段】内燃機関1の運転中に、始動直後の第1所
定時間の期間では吸気温度TAOBの最小値及び機関温度TW
の最小値のうちの小さい方を外気温推定値として求め、
第1所定時間の経過後は、車両速度及び機関負荷が所定
の条件を満たす状態が第2所定時間以上継続した場合
に、吸気温度検出値TAOBとの偏差が所定のオフセット値
に応答遅れを伴って追従する値をなまし処理により外気
温推定値として求める。外気温推定値が所定の条件を満
たす場合に、内燃機関1の運転停止後、蒸発燃料処理系
3の閉空間状態における圧力センサ27の圧力に基づき
蒸発燃料処理系3の漏れの有無を診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料タンク内で発
生する蒸発燃焼を処理する蒸発燃料処理系に関し、より
詳しくは、その蒸発燃料処理系の漏れの有無を診断する
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンク内で発生する蒸発燃料を処理
する蒸発燃料処理系は、一般に、蒸発燃料の吸着材(活
性炭等)を内蔵したキャニスタを備え、このキャニスタ
が燃料タンクに第1通路を介して接続されると共に、第
2通路を介して内燃機関の吸気系(吸気管)に接続され
ている。キャニスタは、その内部を大気側に連通させる
通気口を備え、この通気口は開閉弁(所謂ベントシャッ
ト弁)により開閉可能とされている。また、第2通路に
は制御弁(所謂パージ制御弁)が設けられている。この
ように構成された蒸発燃料処理系では、燃料タンク内で
発生した蒸発燃料をキャニスタ内の吸着材で一時的に吸
着・保持し、その吸着した蒸発燃料を適宜、内燃機関の
吸気系に供給して該内燃機関で燃焼させるようにしてい
る。
【0003】この種の蒸発燃料処理系では、外部(大気
側)への蒸発燃料の漏れの有無を診断する必用がある。
そして、その診断手法としては、例えば、特開平11−
336626号公報に見られるように、内燃機関の運転
停止後、前記ベントシャット弁及びパージ制御弁を閉弁
させた状態、すなわち蒸発燃料処理系を閉空間にした状
態で、蒸発燃料処理系内の圧力と大気圧との差圧の推移
を検出し、その差圧の変動量に基づいて漏れの有無を診
断するものが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、内燃機関の
運転停止後、蒸発燃料処理系を閉空間にした状態での該
蒸発燃料処理系内の圧力変化は、漏れの有無だけでな
く、外気温の影響を受け易い。従って、蒸発燃料処理系
の漏れの有無の診断の信頼性を確保するためには、外気
温の影響を適正に排除することが必要となり、そのため
には、外気温を適正に把握することが必要となる。この
場合、自動車やハイブリッド車等の車両では、通常、内
燃機関の運転制御等のために内燃機関の吸入空気の温度
を検出する吸気温度センサがエンジンルーム内で内燃機
関の吸気系に備えられている。従って、その吸気温度セ
ンサの検出温度を外気温として把握することが考えられ
る。しかるに、吸気温度センサの検出温度は、内燃機関
の運転中は該内燃機関やエアコン装置等から発する熱の
影響を受ける。また、車両の停車中や、渋滞による低速
走行時等には日射の影響を受ける。このため、吸気温度
センサの検出温度は、実際の外気温と一致しない場合が
多く、吸気温度センサの検出温度をそのまま用いても、
外気温を適正に把握することはできない。
【0005】そこで、本発明は、このような背景に鑑
み、外気温の影響を適正に排除し、蒸発燃料処理系の漏
れの診断の信頼性を確保することができる蒸発燃料処理
系の漏れ診断装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の蒸発燃料処理系
の漏れ診断装置は、燃料タンクと、大気に連通する通気
口を有すると共に前記燃料タンク内で発生する蒸発燃料
を吸着する吸着材を有するキャニスタと、該キャニスタ
と前記燃料タンクとを接続する第1通路と、前記キャニ
スタと内燃機関の吸気系とを接続する第2通路と、前記
キャニスタの通気口を開閉可能な第1弁と、前記第2通
路を開閉可能な第2弁とを備えた蒸発燃料処理系におい
て、前記内燃機関の運転停止後、前記第1弁及び第2弁
を閉弁して前記蒸発燃料処理系を閉空間にした状態で、
該蒸発燃料処理系内の圧力を検出し、その検出圧力に基
づいて該蒸発燃料処理系の漏れの有無を診断する診断装
置である。
【0007】そして、本発明の第1の態様は、前記の目
的を達成するために、前記内燃機関に吸入される空気の
温度を検出する吸気温度検出手段と、前記内燃機関の機
関温度を検出する機関温度検出手段と、前記内燃機関の
運転中に前記車両の外気温の推定値を求める外気温推定
手段と、該外気温推定手段が求めた外気温推定値が所定
の外気温条件を満たすか否かにより前記内燃機関の運転
停止後における前記蒸発燃料処理系の漏れの有無の診断
を許可又は禁止する漏れ診断可否決定手段とを備え、前
記外気温推定手段は、前記内燃機関の始動前の停止状態
が第1所定時間以上継続した場合での前記内燃機関の始
動後、第2所定時間が経過するまでの始動直後期間にお
いて、前記機関温度検出手段による検出温度の最小値と
前記吸気温度検出手段による検出温度の最小値とのうち
の小さい方を外気温推定値として得ることを特徴とする
ものである。
【0008】かかる本発明の第1の態様によれば、内燃
機関の始動前の停止状態が第1所定時間以上継続した場
合での内燃機関の始動後、第2所定時間が経過するまで
の始動直後期間において、機関温度検出手段による検出
温度の最小値と前記吸気温度検出手段による検出温度の
最小値とのうちの小さい方を外気温推定値として得るの
で、この始動直後期間における外気温推定値の信頼性が
確保される。すなわち、内燃機関の始動前の停止状態が
第1所定時間以上、継続しておれば、基本的には、内燃
機関の始動時には、機関温度(機関温度検出手段による
検出温度)及び吸気温度(吸気温度検出手段による検出
温度)のうちの少なくとも一方は実際の外気温とほぼ同
等になっていると考えられる。この場合、車両に直射日
光が当たるような環境下では、吸気温度は実際の外気温
度よりも高くなっている場合があるものの、機関温度は
一般には実際の外気温に近い温度になっている。また、
内燃機関の始動直後は、吸気温度検出手段の周辺の温度
は未ださほど高くないので、内燃機関の始動により外気
が内燃機関の吸気系に流れることで、吸気温度検出手段
による吸気温度は、少なくとも一時的には、実際の外気
温に近づくと考えられる。従って、上記のように始動直
後期間における外気温推定値を得ることにより、その外
気温推定値の信頼性を確保することができる。そして、
この外気温推定値が所定の外気温条件を満たすか否かに
よって、内燃機関の運転停止後における蒸発燃料処理系
の漏れの有無の診断を許可又は禁止することにより、外
気温の影響を適正に排除し、蒸発燃料処理系の漏れの有
無の診断の信頼性を確保することができる。
【0009】また、本発明の蒸発燃料処理系の漏れ診断
装置の第2の態様は、前記内燃機関に吸入される空気の
温度を検出する吸気温度検出手段と、前記内燃機関を搭
載した車両の速度を検出する車両速度検出手段と、前記
内燃機関の負荷を検出する機関負荷検出手段と、前記内
燃機関の運転中に前記車両の外気温の推定値を求める外
気温推定手段と、該外気温推定手段が求めた外気温推定
値が所定の外気温条件を満たすか否かにより前記内燃機
関の運転停止後における前記蒸発燃料処理系の漏れの有
無の診断を許可又は禁止する漏れ診断可否決定手段とを
備え、前記外気温推定手段は、前記車両速度検出手段に
よる検出速度と前記機関負荷検出手段による検出負荷と
が所定の車速・負荷条件を満たす状態が第3所定時間以
上、継続した場合に、前記吸入空気温度検出手段による
検出温度との偏差が所定のオフセット値に応答遅れを有
して追従する値をなまし処理により求め、その求めた値
を外気温推定値として得ることを特徴とするものであ
る。
【0010】すなわち、本願発明者等の知見によれば、
車両の速度と、内燃機関の負荷(より詳しくは内燃機関
の単位時間当たりの燃料供給量もしくは吸入空気量の状
態)とがある所定の条件(車速・負荷条件)を満たす場
合には、それらの車両の速度及び内燃機関の負荷が一定
に維持される定常状態において、吸気温度(前記吸気温
度検出手段による検出温度)は、実際の外気温とほぼ一
定の偏差を有する値に収束する。つまり、吸気温度と実
際の外気温との間の相関性がほぼ一定のものとなる。ま
た、車両の速度や内燃機関の負荷が変化したとき、吸気
温度は、実際の外気温と所定の偏差を有する値に向かっ
て、応答遅れ(基本的には一次遅れ)を伴って追従す
る。そこで、本発明の第2の態様では、前記のように車
両の検出速度と内燃機関の検出負荷とが所定の車速・負
荷条件を満たす状態が第3所定時間以上、継続した場合
に、吸入空気温度検出手段による検出温度との偏差が所
定のオフセット値に応答遅れを有して追従する値をなま
し処理により求め、その求めた値を外気温推定値として
得る。これにより、車両の速度と内燃機関の負荷とが所
定の車速・負荷条件を満たす状態が第3所定時間以上、
継続した場合における外気温推定値の信頼性を確保する
ことができる。そして、この外気温推定値が所定の外気
温条件を満たすか否かによって内燃機関の運転停止後に
おける蒸発燃料処理系の漏れの有無の診断を許可又は禁
止することにより、外気温の影響を排除して、蒸発燃料
処理系の漏れの有無の診断の信頼性を確保することがで
きる。
【0011】尚、本発明の第1及び第2の態様におい
て、蒸発燃料処理系の漏れの有無の診断を許可するか禁
止するかを規定する前記外気温推定値に係わる所定の外
気温条件は、該外気温推定値が所定の範囲内にあるか否
かの条件を含むことが好ましい。すなわち、外気温推定
値(ひいては実際の外気温)が低過ぎると、凍結による
前記第1弁もしくは第2弁の動作不良を生じたり、キャ
ニスタの通気口が雪でふさがれたりして、蒸発燃料処理
系内の圧力に基づく漏れの有無の診断を正常に行うこと
ができない虞れがある。また、外気温推定値(ひいては
実際の外気温)が高過ぎると、蒸発燃料処理系内の圧力
が外気温の影響を大きく受けるため、蒸発燃料処理系内
の圧力に基づく漏れの有無の診断の信頼性を確保するこ
とが困難である。従って、外気温推定値が所定範囲内に
ある場合には、蒸発燃料処理系の漏れの有無の診断を許
可し、所定範囲内に無い場合には、漏れの有無の診断を
禁止することが好適である。
【0012】前記した本発明の第1の態様及び第2の態
様は、複合的に備えることがより好ましい。この場合に
は、本発明の第1の態様において、前記内燃機関を搭載
した車両の速度を検出する車両速度検出手段と、前記内
燃機関の負荷を検出する機関負荷検出手段とを備える。
そして、前記外気温推定手段は、前記始動直後期間の経
過後は、前記車速検出手段による検出速度と前記機関負
荷検出手段による検出負荷とが所定の車速・負荷条件を
満たす状態が第3所定時間以上、継続した場合に、前記
吸入空気温度検出手段による検出温度との偏差が所定の
オフセット値に応答遅れを有して追従する値をなまし処
理により求め、その求めた値を外気温推定値として得る
ようにすればよい。
【0013】このように本発明の第1の態様と第2の態
様とを複合的に備えることで、内燃機関の始動後、信頼
性の高い外気温推定値を得ることができる機会が増え
る。また、内燃機関の始動後、車両が移動して、外気温
が内燃機関の始動直後と異なるものとなったとしても、
前記なまし処理による外気温推定値によって、外気温を
適正に把握することができる。ひいては、外気温の影響
を排除して、蒸発燃料処理系の漏れを適正に診断し得る
機会が増え、その診断を適正な頻度で実行することがで
きる。
【0014】尚、前記オフセット値は、車両速度検出手
段による検出速度に応じて設定することが好ましい。よ
り詳しくは、車両の速度が大きい程、定常状態における
吸気温度と実際の外気温との偏差が小さくなるので、車
両速度検出手段による検出速度が大きい程、オフセット
値は小さくなるように設定することが好ましい。また、
前記なまし処理におけるなまし係数(前記応答遅れの度
合いを規定する係数)は、負荷検出手段による内燃機関
の検出負荷に応じて設定することが好ましい。より詳し
くは、内燃機関の負荷が大きい程、吸気系の空気速度が
速まり、車両の速度や内燃機関の負荷の変化に伴う吸気
温度の変化が速まるので、機関負荷検出手段による検出
負荷が大きい程、なまし係数は大きくなるように設定す
ることが好ましい。
【0015】上述のようになまし処理により外気温推定
値を求める本発明では、前記所定の車速・負荷条件は、
少なくとも前記検出速度及び前記検出負荷がそれぞれ所
定値以上であるという条件を含むことが好ましい。すな
わち、車両の速度が小さ過ぎると、内燃機関の発熱や、
エアコン装置の発熱の影響が大きくなって、吸気温度検
出手段による検出温度と実際の外気温との一定的な相関
性が顕れにくくなる。また、内燃機関の負荷が小さ過ぎ
ると、内燃機関の吸気系を流れる空気の流速が小さくな
って、吸気温度検出手段による検出温度が不安定になり
やすい。従って、前記検出速度及び検出負荷がそれぞれ
所定値以上であるときに、前記なまし処理により外気温
推定値を求めることで、該外気温推定値の信頼性を高め
ることができる。
【0016】また、前記第1の態様及び第2の態様を複
合させた本発明では、前記外気温推定手段は、前記始動
直後期間の経過後、前記検出速度及び検出負荷が前記所
定の車速・負荷条件を満たす状態が第3所定時間以上、
継続するまでは、前記始動直後期間で求めた外気温推定
値を前記始動直後期間の経過後における外気温推定値と
して保持することが好ましい。また、前記外気温推定手
段は、前記始動直後期間の経過後、前記検出速度及び検
出負荷が前記所定の車速・負荷条件を満たす状態が第3
所定時間以上、継続した後、該所定の車速・負荷条件が
満たされなくなったときには、再び、該所定の車速・負
荷条件を満たす状態が第3所定時間以上、継続するま
で、前記所定の車速・負荷条件が満たされたくなった時
点以前で最後に求めた外気温推定値を、該所定の車速・
負荷条件が満たされなくなった状態での外気温推定値と
して保持することが好ましい。
【0017】このようにすることにより、吸気温度(吸
気温度検出手段による検出温度)と、実際の外気温との
間の一定的な相関性が十分に保てないような状況で、前
記なまし処理により信頼性の低い外気温推定値が求めら
れるような事態を回避することができる。同時に、内燃
機関の運転時の大部分の期間にわたって、比較的精度の
よい外気温推定値を求めることが可能となる。その結
果、内燃機関の始動後、該内燃機関の運転が停止される
タイミングによらずに、蒸発燃料処理系の漏れの有無の
診断を適正に行い得るか否かを判断する(外気温推定値
が所定の外気温条件を満たすか否かを判断する)ことが
でき、ひいては、漏れの有無の診断を実行した場合の診
断結果の信頼性を確保することができる。
【0018】また、本発明では、前記蒸発燃料処理系の
漏れの有無を診断するための前記検出圧力に対する判定
閾値を、前記外気温推定手段による外気温推定値に応じ
て設定する手段を備えることが好ましい。
【0019】これによれば、前記判定閾値を外気温推定
値に応じて設定するので、漏れの有無の診断を実行する
場合に、外気温が及ぼす影響を確実に補償することがで
き、その診断結果の信頼性をさらに高めることができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図1〜図1
0を参照して説明する。図1は本実施形態の装置の全体
構成を示すブロック図である。同図において、1は例え
ば自動車に車両の推進源として搭載されたエンジン(内
燃機関)、2は電子制御ユニット(以下、ECUとい
う)、3は蒸発燃料処理系である。エンジン1は例えば
4気筒エンジンである。
【0021】エンジン1の吸気系を構成する吸気管4
は、車両のエンジンルーム(図示せず)に配置されてお
り、その上流端部には、吸気管4に導入される空気(外
気)から塵等を除去するエアクリーナ5が装着されてい
る。エアクリーナ5の下流側における吸気管4の途中部
には、上流側から順に、吸気温度TAOB(吸気管4内にお
ける空気の温度)を検出する吸気温度センサ6(吸気温
度検出手段)と、吸気量を調整するスロットル弁7と、
吸気管内圧PBA(詳しくは吸気管4内の絶対圧)を検出
する吸気管内圧センサ8と、燃料を吸気管4に噴射して
空気と混合させる燃料噴射弁9とが設けられている。ま
た、スロットル弁7の配置箇所には、該スロットル弁7
の開度THAを検出するスロットル弁開度センサ10が設
けられている。上記各センサ6,8,10は、それぞれ
の検出値を示す電気信号をECU2に出力する。
【0022】燃焼噴射弁9は、エンジン1の各気筒の吸
気バルブ(図示せず)の若干上流側で各気筒毎に設けら
れている。各燃料噴射弁9は、燃料供給管11を介して
燃料タンク12に接続されており、燃料供給管11の途
中に設けられた燃料ポンプ13の作動により燃料タンク
12から燃料が供給される。そして、各燃料噴射弁9
は、その開弁時間(ひいては燃料噴射量)がECU2に
より制御されるようになっている。
【0023】また、エンジン1の回転数NE(回転速度)
を検出する回転数センサ14と、エンジン1の冷却水温
を機関温度として検出する水温センサ15(機関温度検
出手段)と、車両のイグニッションスイッチ16と、車
両の速度VPを検出する車速センサ17(車両速度検出手
段)とが備えられている。回転数センサ14、水温セン
サ15及び車速センサ17はそれぞれの検出値を示す電
気信号をECU2に出力し、イグニッションスイッチ1
6は、そのON/OFFを示す電気信号をエンジン1の運
転/停止を指示する信号としてECU2に出力する。
【0024】前記蒸発燃料処理系3は、燃料タンク12
と、キャニスタ18と、これらを接続する第1通路とし
てのチャージ通路19と、キャニスタ18を吸気管4に
接続する第2通路としてのパージ通路20とを備えてい
る。
【0025】燃料タンク12には、給油のための給油口
21が設けられ、この給油口21には、フィラーキャッ
プ22が着脱自在に取り付けられている。また、燃料タ
ンク12内には、該燃料タンク12内の燃料残量FLVLを
検出するフロート式の燃料残量センサ23が収容されて
いる。この燃料残量センサ23は、燃料残量FLVLの検出
値を示す電気信号をECU2の出力する。
【0026】チャージ通路19には、二方向弁24が設
けられている。詳細な図示は省略するが、この二方向弁
24は、燃料タンク12内の圧力が大気圧より第1所定
圧(例えば2.7kPa(20mmHg))以上高いときに開
弁する正圧弁と、燃料タンク12内の圧力がキャニスタ
18内の圧力よりも第2所定圧(例えば1.3kPa(1
0mmHg)以上低いときに開弁する負圧弁とから構成され
ている。また、チャージ通路19には、二方向弁24を
バイパスするバイパス通路25が接続されており、この
バイパス通路25にはバイパス弁26が設けられてい
る。該バイパス弁26は、通常は閉弁状態とされる電磁
開閉弁であり、後述する漏れ診断処理においてECU2
の制御により開閉される。
【0027】さらに、チャージ通路19には、二方向弁
24と燃料タンク12との間の箇所での圧力PTANKを検
出する圧力センサ27が設けられている。ここで、圧力
センサ27が検出する圧力PTANKは、後述する漏れ診断
処理において、蒸発燃料処理系3内の圧力としての意味
を持つものである。この圧力センサ27は、その検出値
を示す電気信号をECU2に出力する。尚、圧力センサ
27が検出する圧力PTANK(処理系内圧力PTANKという)
は、キャニスタ18及び燃料タンク12内の圧力が安定
している定常状態では、燃料タンク12内の圧力に等し
くなるが、キャニスタ18又は燃料タンク12内の圧力
が変化しているときには、燃料タンク12内の実際の圧
力とは異なるものとなる。
【0028】キャニスタ18は、燃料タンク12内で発
生する蒸発燃料を吸着する吸着材としての活性炭(図示
せず)を内蔵するものである。このキャニスタ18は、
その内部を大気側に連通させるための通気口28を備え
ており、この通気口28に接続された通気路29を介し
て大気側に連通可能とされている。通気路29には、第
1弁としてのベントシャット弁30が設けられている。
このベントシャット弁30は、常開型の電磁開閉弁であ
り、ECU2により開閉制御される。例えば燃料タンク
12への給油やキャニスタ18のパージ処理(キャニス
タ18内の活性炭が吸着した蒸発燃料をエンジン1の吸
気系に供給する処理)を行うときにはベントシャット弁
30は開弁保持され、後述する漏れ診断処理においては
開閉される。
【0029】パージ通路20は、スロットル弁7の下流
側(燃料噴射弁9の上流側)で吸気管3に接続されてい
る。そして、パージ通路20の途中部には、第2弁とし
てのパージ制御弁31が設けられている。このパージ制
御弁31は、その開度を、PWM制御により全閉状態か
ら全開状態まで連続的に変更可能な電磁制御弁であり、
PWM制御のパルス信号のデューティを調整することに
よりその開度が制御される。この制御はECU2により
行われる。
【0030】尚、上述のように構成された蒸発燃料処理
系3では、燃料タンク12の給油時等に該燃料タンク1
2内の蒸発燃料が増加し、燃料タンク12内の圧力が上
昇すると、前記二方向弁24の正圧弁が開く。これによ
り燃料タンク12内の蒸発燃料が、燃料タンク12から
チャージ通路19を介してキャニスタ18に供給され、
該キャニスタ18内の活性炭により吸着される。そし
て、エンジン1の所定の運転状態で、パージ制御弁31
がECU2により所要の開度で開弁側に制御され、キャ
ニスタ18内の活性炭で吸着された蒸発燃料がパージ通
路20を介して吸気管4に供給され、エンジン1で燃焼
される。
【0031】ECU2は、図示を省略するCPU、RA
M、ROMから構成されるマイクロコンピュータを含め
て構成された電子回路ユニットである。そして、ECU
2は、前述の吸気温度センサ6等、各センサの出力信号
や、あらかじめROMに記憶保持されたプログラム及び
設定データに基づいて、前記燃料噴射弁9、パージ制御
弁31、バイパス弁26、ベントシャット弁30等、E
CU2に接続された各アクチュエータの動作を制御し、
これにより、エンジン1の運転制御や蒸発燃料処理系3
の動作制御を行なう。
【0032】ここで、ECU2は、本発明における外気
温推定手段、漏れ診断可否決定手段、機関負荷検出手段
としての機能を有するものである。これらの機能のう
ち、機関負荷検出手段としての機能では、ECU2は次
のようにエンジン1の負荷(機関負荷)を検出(本実施
形態では推定)する。すなわち、エンジン1の負荷は、
エンジン1への単位時間当たりの燃料供給量、もしくは
単位時間当たりの吸気量により表されるものである。そ
して、本実施形態では、ECU2は、自身が燃料噴射弁
9を制御する際に、エンジン1の回転速度NEに同期して
(詳しくは前記回転数センサ14がエンジン1のクラン
ク軸の所定の回転角度毎に発生するパルス信号(TDC
信号)に同期して)算出する燃料噴射弁9の基本燃料噴
射時間(基本燃料噴射量)Tinに回転数センサ14によ
る回転速度NEの検出値を乗算してなる値Tin×NEをエン
ジン1の負荷NTIとして求める。この場合、上記基本燃
料噴射時間Tinは、例えばエンジン1の回転数NEの検出
値と、吸気管内圧センサ8による吸気管内圧PBAの検出
値とから、マップ検索等により求められる。このように
して求められる値NTI=Tin×NEは、エンジン1の単位
時間当たりの燃料供給量に相当するものとなり、エンジ
ン1の負荷を表すものとなる。
【0033】尚、エンジン1の吸気量をエアフローセン
サ等により直接的に検出するようにした場合には、その
検出値により把握される単位時間当たりの吸気量をエン
ジン1の負荷を表すものとして用いてもよい。
【0034】また、ECU2の機能のうち、前記外気温
推定手段、漏れ診断可否決定手段は、ECU2が実行す
る後述する処理のアルゴリズムにより構成されるもので
ある。
【0035】次に、本実施形態の装置の作動を、本発明
に関連した事項を中心に説明する。本実施形態では、エ
ンジン1の始動後の運転中において、ECU2は、図2
のフローチャートに示す処理を実行し、外気温推定値TA
OPを求める処理を実行する。この処理(以下、外気温推
定処理という)は、ECU2の外気温推定手段としての
機能によるものであり、エンジン1の運転中に、所定の
サイクルタイム(処理周期。例えば1sec)で逐次実行
される。
【0036】図2を参照して、ECU2は、まず、ST
EP1で、エンジン1の始動前の停止状態が所定時間
(第1所定時間)以上、継続したか否かをそれぞれ値
「0」、「1」で表すフラグF/SOAKの値を判断する。
このフラグF/SOAKは、エンジン1の運転停止時もしく
はエンジン1の運転中に「1」に初期化され、エンジン
1の運転停止後、その停止状態での経過時間が第1所定
時間に達したときに「0」に設定される。この場合、こ
の第1所定時間は、基本的には、エンジン1の運転停止
後、エンジン1の機関温度(冷却水温TW)がほぼ外気温
と同等になるまでに要する時間に設定されており、例え
ば8時間である。尚、この第1所定時間は、例えばエン
ジン1の運転停止時に、前記水温センサ15により検出
される冷却水温TW等に応じて設定するようにしてもよ
い。
【0037】STEP1でF/SOAK=1である場合、すな
わち、エンジン1の始動前の停止時間が短くて、該エン
ジン1の余熱の発生が未だ残っているような状態では、
ECU2は、今回のサイクルタイムにおける外気温推定
処理を直ちに終了する。従って、実質的な外気温推定処
理は、F/SOAK=0の場合、すなわち、エンジン1の始動
前の停止時間が十分に長く、エンジン1の余熱の発生が
実質的に解消された状態でエンジン1の運転が再開され
た場合に実行される。
【0038】STEP1でF/SOAK=0である場合には、
ECU2は、STEP2において、エンジン1の始動後
の経過時間T1SACRが所定時間TM2(第2所定時間)に達
したか否かを判断する。この第2所定時間TM2は、エン
ジン1の始動直後の状態(始動直後期間)であるか否か
を判断するためのものであり、例えば10分〜20分の
時間にあらかじめ設定されている。
【0039】STEP2において始動後経過時間T1SACR
が第2所定時間TM2に達していない場合、すなわち、現
在タイミングがエンジン1の始動直後期間内のタイミン
グである場合には、ECU2は、STEP3の処理を実
行する。すなわち、前記吸気温度センサ6による吸気温
度TAOBの検出値の現在値TAOB(k)と、水温センサ15に
よるエンジン1の冷却水温TWの検出値の現在値TW(k)
と、外気温推定値TAOPの現在値TAOP(k-1)(前回のサイ
クルタイムで求められた値)とのうちの最小値MIN(TAOB
(k),TW(k),TAOP(k-1))が、新たな外気温推定値TAOP
(k)として求められる。尚、エンジン1の始動後、最初
にSTEP3の処理が実行される前の外気温推定値TAOP
(外気温推定値TAOPの初期値TAOP(0))は、STEP3
の最初の処理の実行時に必ず吸気温度TAOBの検出値TAOB
(1)及び冷却水温TWの検出値TW(1)のいずれか小さい方の
値以上の値になるように設定されている。例えば、外気
温推定値TAOPの初期値TAOP(0)は、MIN(TAOB(1),TW
(1))に設定されている。
【0040】次いで、ECU2は、STEP4,5の処
理を順次実行し、今回のサイクルタイムの処理を終了す
る。この場合、STEP4の処理では、後述する車速・
負荷条件が満たされる状態が所定時間TM3(第3所定時
間)以上、継続したか否かを判断するためのカウントダ
ウンタイマTTAODLYの値を該第3所定時間TM3に初期化す
る。尚、この第3所定時間TM3は、例えば20秒であ
る。
【0041】また、STEP5の処理では、吸気温度TA
OBの検出値の現在値TAOB(k)と外気温推定値TAOPの現在
値TAOP(k)との偏差TAOB(k)−TAOP(k)を、後述のなまし
処理に係わるオフセット値TAOPOFSTの初期値として求め
る。
【0042】尚、始動直後期間(T1SACR<TM2となる期
間)では、STEP2〜5の処理が繰り返されることと
なるため、カウントダウンタイマTTAODLYの値と、オフ
セット値TAOPOFSTの値とは、外気温推定処理のサイクル
タイム毎に初期化され、また、それらの値は外気温推定
値TAOPを求めるためには使用されない。
【0043】上述のように始動直後期間では、STEP
3の処理が繰り返されることで、該始動直後期間内にお
ける吸気温度TAOBの検出値の最小値と、冷却水温TWの検
出値の最小値とのうちの小さい方の値が外気温推定値TA
OPとして求められることとなる。この場合、STEP3
の処理は、エンジン1の始動前の停止状態が前記第1所
定時間以上継続した後のエンジン1の始動直後の状態で
実行される。このため、基本的には、エンジン1の余熱
の影響は無いと共に、日射の影響を受けたとしても、前
記始動直後期間内の少なくとも一つの時点(基本的には
始動直後期間内の初期の期間における時点)では、吸気
温度TAOBの検出値と冷却水温TWの検出値とのいずれか一
方は、実際の外気温に近い値を採る。また、吸気温度TA
OBの検出値と冷却水温TWの検出値とのいずれかがエンジ
ン1の始動後に実際の外気温よりも低い温度になること
は基本的には無い。従って、始動直後期間におけるST
EP3の処理によって、信頼性の高い(比較的精度のよ
い)外気温推定値TAOPを求めることができることとな
る。
【0044】始動直後期間が経過し、STEP2でT1SA
CR≧TM2になると、ECU2は、次に、STEP6にお
いて、前記車速センサ17による車両速度VPの検出値の
現在値VP(k)が所定の条件(以下、車速条件という)を
満たすか否かを判断する。この車速条件は、車両速度VP
の検出値の現在値VP(k)が所定値VPL以上という条件であ
り、該所定値VPLは本実施形態では例えば40km/hに設
定されている。そして、この車速条件が満たされない場
合(VP(k)<VPLの場合)には、ECU2は、前述のST
EP4,5の処理を実行し、今回のサイクルタイムにお
ける外気温推定処理を終了する。従って、この場合に
は、外気温推定値TAOPの値は更新されず、現在値に保持
されることとなる。
【0045】一方、STEP6で、車速条件が満たされ
ている場合(VP(k)≧VPLの場合)には、ECU2は、自
身が前述したように求めるエンジン1の負荷NTIの検出
値(算出値)の現在値NTI(k)が所定の負荷条件を満たす
か否かをSTEP7,8の処理により判断する。この負
荷条件は、本実施形態では、エンジン1の現在の負荷NT
I(k)が所定の範囲内にあるという条件である。そして、
ECU2は、STEP7において、この負荷条件に係わ
る負荷NTI(k)の下限値NTILと上限値NTIHとをそれぞれ車
両速度の現在値VP(k)に応じて設定する。この設定は例
えばあらかじめ定められたデータテーブルに基づいて行
われる。この場合、基本的には、車両速度VP(k)が大き
くなるほど、下限値NTIL及び上限値NTIHは共により大き
な値になるように設定される。
【0046】そして、ECU2は、エンジン1の負荷の
現在値NTI(k)が上記のように設定した下限値NTIL及び上
限値NTIHにより定まる範囲内にあるか否か(NTIL≦NTI
(k)≦NTIHであるか否か)、すなわち、負荷条件を満た
すか否かをSTEP8で判断する。
【0047】このとき、エンジン1の負荷の現在値NTI
(k)が負荷条件を満たさない場合(NTI(k)<NTIL又はNTI
(k)>NTIHである場合)には、前記車速条件が満たされ
なかった場合と同様、ECU2はSTEP4,5の処理
を実行して、今回のサイクルタイムにおける外気温推定
処理を終了する。従って、この場合には、外気温推定値
TAOPの値は更新されず、現在値に保持されることとな
る。
【0048】一方、STEP8で負荷条件が満たされた
場合(NTIL≦NTI(k)≦NTIHである場合)には、ECU2
は、前記カウントダウンタイマTTAODLYの値が「0」に
達したか否か、すなわち、前記車速条件及び負荷条件が
満たされる状態(以下、車速・負荷条件成立状態とい
う)が、第3所定時間TM3(20秒)以上継続したか否
かをSTPE8で判断する。
【0049】このとき、車速・負荷条件成立状態が第3
所定時間TM3以上継続しておらず、TTAODLY>0である場
合には、ECU2は、STEP5の処理を実行し、今回
のサイクルタイムの処理を終了する。従って、この場合
には、オフセット値TAOPOFSTの値のみが、吸気温度TAOB
の検出値の現在値TAOB(k)と外気温推定値TAOPの現在値T
AOP(k)との偏差TAOB(k)−TAOP(k)に初期化される。
【0050】また、STEP9で、車速・負荷条件成立
状態が第3所定時間TM3以上継続して、TTAODLY≦0にな
った場合には、ECU2は、以下に説明するSTEP1
0〜13の処理を実行することにより、新たな外気温推
定値TAOP(k)を求め、今回のサイクルタイムの処理を終
了する。
【0051】ここで、STEP10〜13の処理を詳細
に説明する前に、前記車速・負荷条件成立状態において
吸気温度センサ6が検出する吸気温度TAOBと、実際の外
気温との関係について図3を参照して説明しておく。図
3のグラフaは、例えば前記車速条件を満たす一定の車
両速度(例えば80km/h)で走行しているときに、エ
ンジン1の負荷NTIを高負荷状態から前記負荷条件を満
たす負荷に急変(急減)させ、且つ、その急変後の負荷
にエンジン1の負荷NTIを継続的に維持した場合におけ
る吸気温度センサ6による吸気温度TAOBの検出値の経時
的変化の様子を例示するものである。
【0052】前記車速・負荷条件成立状態において、車
両速度VPとエンジン1の負荷NTIとが継続的に一定に維
持された状態(以下、車速・負荷定常状態という)で
は、吸気温度TAOBの検出値は、最終的(定常的)には、
実際の外気温と一定的な相関性を有するようになる。具
体的には、図3のグラフaで示すように、吸気温度TAOB
は、実際の外気温(これは、ここでは一定である)と一
定の偏差OFSTOBJ(以下、定常オフセットOFSTOBJとい
う)を有する温度TAOBST(≧実際の外気温)に収束す
る。尚、定常オフセットOFSTOBJは、車両速度VPに応じ
たものになり、車両速度VPが大きい程、定常オフセット
OFSTOBJは小さくなる。
【0053】また、図3のグラフaに見られるように、
エンジン1の負荷NTIの急変後の過渡期においては、吸
気温度TAOBの検出値は、基本的には、実際の外気温と前
記定常オフセットOFSTOBJを有する温度TAOBST(以下、
定常吸気温度TAOBSTという)に、応答遅れ(一次遅れ)
を伴って追従する(収束する)ように変化する。換言す
れば、エンジン1の負荷NTIの変化後、吸気温度TAOBの
検出値と実際の外気温との偏差は、前記定常オフセット
OFSTOBJに応答遅れ(一次遅れ)を伴って追従するよう
に変化する。尚、その応答遅れの度合い(吸気温度TAOB
の検出値の定常吸気温度TAOBSTへの収束速度)は、エン
ジン1の負荷NTIに応じたものとなり、基本的には、負
荷NTIが大きい程、吸気温度TAOBの検出値の定常吸気温
度TAOBSTへの収束の遅れが小さくなる。
【0054】そして、上記のような吸気温度TAOBと実際
の外気温との相関性は、前記車速・負荷条件成立状態に
おいて比較的顕著になる。すなわち、車両速度VPが前記
車速条件を満たさず(VP<VPL)、車両速度VPが小さす
ぎる状態では、吸気温度TAOBの検出値がエンジン1の発
熱や、図示しない車両のエアコン装置のON/OFF等
の影響を受け易く、実際の外気温との相関性が不鮮明な
ものとなる。また、エンジン1の負荷NTIが前記負荷条
件を満たさず(NTI<NTIL又はNTI>NTH)、エンジン1
の負荷NTIが小さすぎる状態では、吸気管4内を吸気温
度センサ6に接触しつつ流れる空気の流速が小さいため
に、吸気温度TAOBの検出値が不安定となって、実際の外
気温との相関性が不鮮明になる。さらに、エンジン1の
負荷NTIが大きすぎる状態では、吸気温度TAOBの検出値
がエアコン装置のON/OFFによる影響を受けやす
く、外気温との相関性が不鮮明になる。つまり、前記車
速条件及び負荷条件は、吸気温度TAOBの検出値と実際の
外気温との前述のような相関性が顕著になるような車両
速度VP及びエンジン1の負荷NTIの条件である。
【0055】吸気温度TAOBの検出値と、実際の外気温と
の上述のような相関性を考慮し、ECU2は、前記車速
・負荷条件成立状態が第3所定時間TM3以上継続したと
きには、吸気温度TAOBの検出値との偏差が前記定常オフ
セットOFSTOBJに応答遅れ(一次遅れ)を伴って追従す
るような値を所謂なまし処理により求め、その求めた値
を外気温推定値TAOPとして得る。
【0056】さらに詳細には、ECU2は、図2のST
EP10において、まず、前記定常オフセットOFSTOBJ
(≧0)を、車両速度VPの検出値の現在値VP(k)と図示
しないエアコン装置のON/OFF状態とに応じて設定
する。この設定は、エアコン装置がON状態である場合
とOFF状態である場合とで各別にあらかじめ定められ
たデータテーブルに基づいて行われる。この場合、エア
コン装置がON、OFFいずれの状態においても、基本
的傾向としては、車両速度の検出値VP(k)が大きい程、
定常オフセットOFSTOBJは、より小さな値に設定され
る。そして、例えば、エアコン装置がOFF状態である
ときには、VP(k)=80km/hでは、OFSTOBJ=10℃、V
P(k)=140km/hでは、OFSTOBJ=1℃というように設
定される。また、エアコン装置がON状態であるときに
は、定常オフセットOFSTOBJは、エアコン装置OFF状
態であるときよりも多少、高い温度に設定される。
【0057】ECU2はさらに、STEP11におい
て、なまし処理における応答遅れの度合いを規定するな
まし係数Cx(0<Cx<1)をエンジン1の負荷NTIの
現在値NTI(k)に応じてい設定する。この設定は、あらか
じめ定められたデータテーブルに基づいて行われ、負荷
NTIの現在値NTI(k)が大きい程、なまし係数Cxは、より
大きな値に設定される。
【0058】次いで、ECU2は、STEP12におい
て、次式(1)により表されるなまし処理によって、吸
気温度TAOBと実際の外気温との偏差の推定値としてのオ
フセット値TAOPOFSTを更新する。
【0059】 TAOPOFST(k)=Cx・OFSTOBJ+(1−Cx)・TAOPOFST(k-1) ……(1) ここで、式(1)の右辺のオフセット値TAOPOFST(k-1)
の初期値は、STEP9の判断結果がYESになる直前の
サイクルタイムにおいて、STEP5で求められた値で
ある。
【0060】次いで、ECU2はこのように求めたオフ
セット値TAOPOFST(k)を、STEP13において、吸気
温度の検出値の現在値TAOB(k)から減算することによ
り、新たな外気温推定値TAOP(k)を求める。これによ
り、前記車速・負荷条件成立状態が、第3所定時間TM3
以上継続している状態では、吸気温度TAOBとの偏差が定
常オフセットOFSTOBJに応答遅れ(一次遅れ)を伴って
追従するような値が外気温推定値TAOPとして逐次求めら
れることとなる。このように外気温推定値TAOPを求める
ことにより、車速・負荷条件成立状態が第3所定時間TM
3以上継続している場合に、信頼性の高い外気温推定値T
AOPが得られることとなる。
【0061】尚、図2の外気温推定処理では、前記始動
直後期間の経過後、車速・負荷条件成立状態が第3所定
時間TM3以上継続するようになるまでの間は、外気温推
定値TAOPの更新は行われないので、始動直後期間で求め
られた外気温推定値TAOPが保持されることとなる。ま
た、車速・負荷条件成立状態が第3所定時間TM3以上継
続した後に、車速・負荷条件が満たされなくなった場合
には、なまし処理による外気温推定値TAOPの更新は中断
される。そして、車速・負荷条件成立状態が再び第3所
定時間TM3以上継続するようになるまで、外気温推定値T
AOPの値が車速・負荷条件が満たされなくなったサイク
ルタイムの直前のサイクルタイムで求められた外気温推
定値TAOPに保持される。これにより、車速・負荷条件が
満たされず、吸気温度TAOBの検出値がエンジン1の発熱
やエアコン装置のON/OFF等、実際の外気温以外の
要因の影響を受け易い状況で、不適正に外気温推定値TA
OPを更新してしまうような事態が回避される。その結
果、始動直後期間の経過後、車速・負荷条件が満たされ
ないような状況でも、外気温推定値TAOPの信頼性を十分
に確保することができる。
【0062】次に、ECU2の漏れ診断可否決定手段の
処理と、漏れ診断の処理とを詳細に説明する前に、本実
施形態における漏れ診断の手法の概要を図4を参照して
説明しておく。図4はエンジン1の停止状態で実行され
る蒸発燃料処理系3の漏れ診断を説明するためのタイム
チャートである。尚、前記処理系内圧力PTANKは圧力セ
ンサ27により実際には絶対圧で検出されるが、図4で
は大気圧を基準とした差圧で示されている。以下の本明
細書の説明では、処理系内圧力PTANKは、大気圧との差
圧を意味するものとして用いる。
【0063】エンジン1の運転停止後、第1大気開放モ
ードが開始される(時刻t1)。該第1大気開放モード
は、所定の第1大気開放時間TOTA1(時刻t1〜時刻t2ま
での時間で例えば120秒)にわたって行われる。この
第1大気開放モードでは、バイパス弁26(図4では参
照符号BPVで示す)が開弁され、ベントシャット弁30
(図4では参照符号VSVで示す)の開弁状態が維持され
る。これにより、蒸発燃料処理系3が大気に開放され、
圧力センサ27が検出する処理系内圧力PTANKは大気圧
に等しくなる。尚、パージ制御弁31は、エンジン1の
停止時に閉弁され、その閉弁状態が継続的に維持され
る。
【0064】第1大気開放モードが終了する時刻t2から
第1判定モードが開始される。この第1判定モードで
は、ベントシャット弁30が閉弁され、蒸発燃料処理系
3が閉空間状態とされる。この状態は所定の第1判定時
間TPHASE1(例えば900秒)にわたって維持される。
このとき、処理系内圧力PTANKは、基本的にはエンジン
1の運転中に暖められた燃料タンク12等の余熱によっ
て上昇する。そして、処理系内圧力PTANKが、例えば破
線L1で示すように第1判定閾値PTANK1を越えて上昇し
たときには、蒸発燃料処理系3の漏れは無いと判定され
る(時刻t3)。尚、この場合には、漏れの診断は終了
し、以後の漏れの診断処理は省略される。
【0065】また、処理系内圧力PTANKが例えば実線L2
で示すように変化し、第1判定時間TPHASE1の期間内に
処理系内圧力PTANKが第1判定閾値PTANK1を越えない場
合には、第1判定時間TPHASE1内における最大処理系内
圧力PTANKMAXが記憶保持される(時刻t4)。
【0066】第1判定モードが終了する時刻t4から、第
2大気開放モードが開始される。該第2大気開放モード
は、前記第1大気開放モードと同様、所定の第2大気開
放時間TATO2(時刻t4から時刻t5までの時間で、例えば
120秒)にわたって行われる。この第2大気開放モー
ドでは、ベントシャット弁30が開弁され、蒸発燃料処
理系3が再び大気に開放される。これにより、処理系内
圧力PTANKが、再び大気圧に等しくなる。
【0067】第2大気開放モードが終了する時刻t5から
第2判定モードが開始される。この第2判定モードで
は、ベントシャット弁30が閉弁されて蒸発燃料処理系
3が再び閉空間状態とされる。この状態は所定の第2判
定時間TPHASE2(例えば2400秒)にわたって維持さ
れる。このとき、処理系内圧力PTANKは、基本的には燃
料タンク12等の自然冷却に伴い下降する。そして、処
理系内圧力PTANKが、例えば破線L3で示すように下降し
て、第2判定閾値PTANK2を下回ったときには、蒸発燃料
処理系3の漏れは無いと判定される(時刻t6)。尚、こ
のときには、漏れの診断は終了し、以後の漏れの診断処
理は省略される。
【0068】また、処理系内圧力PTANKが例えば実線L4
で示すように変化し、第2判定時間TPHASE2の期間内に
処理系内圧力PTANKが第2判定閾値PTANK2まで下降しな
かった場合には、第2判定時間TPHASE2内における最小
処理系内圧力PTANKMINが記憶保持される(時刻t7)。
【0069】第2判定モードが終了する時刻t7におい
て、バイパス弁26が閉弁されると共に、ベントシャッ
ト弁30が開弁される。さらに、先に記憶された最大処
理系内圧力PTANKMAXと最小処理系内圧力PTANKMINとの圧
力差ΔP(=PTANKMAX−PTANKMIN)が算出され、この圧
力差ΔPが第3判定閾値PTANK3と比較される。このと
き、ΔP>PTANK3であるときには、蒸発燃料処理系3の
漏れは無いと判定される。また、ΔP≦PTANK3であると
きには、蒸発燃料処理系3の漏れが有ると判定される。
すなわち、漏れが有るときには、前記第1判定モード及
び第2判定モードにおいて、処理系内圧力PTANKの大気
圧からの変化が小さくなるため、圧力差ΔPが小さなも
のとなる。従って、ΔP≦PTANK3であるときには、漏れ
が有ると判定できる。
【0070】上述のような漏れの診断を行う場合、前記
第1判定モード及び第2判定モードにおける処理系内圧
力PTANKの変化の形態が、蒸発燃料処理系3の漏れの有
無と顕著な相関性を有する必用がある。しかるに、処理
系内圧力PTANKは、蒸発燃料処理系3の漏れの有無だけ
でなく、外気温や燃料タンク12の暖機状態等、種々様
々な要因の影響を受け易い。従って、漏れの診断結果の
信頼性を十分に確保するためには、適切な条件下で漏れ
の診断処理を行う必用がある。そのため、本実施形態で
は、ECU2は、その漏れ診断可否決定手段としての機
能によって、エンジン1の運転停止時に、蒸発燃料処理
系3の漏れの診断処理を実行するか否かを決定する処理
を行う。
【0071】さらに詳細には、ECU2は、イグニッシ
ョンスイッチ16がOFFにされると、エンジン1の運
転を停止させる処理を実行し、この処理に続いて、図5
のフローチャートに示す処理を実行することにより、蒸
発燃料処理系3の漏れの診断を実行するか否かを決定す
る。
【0072】この処理(以下、漏れ診断可否決定処理と
いう)では、ECU2は、まず、前記フラグF/SOAKの値
をSTEP21で判断する。このとき、F/SOAK=1であ
るときには、前述した通り、今回のエンジン1の停止前
の運転中に前記外気温推定処理が実質的に実行されてお
らず、外気温が判らない状態であるので、ECU2は、
漏れ診断を実行するか否かをそれぞれ値「1」、「0」
で表すフラグF/EOSTの値をSTEP22で「0」に設定
し、漏れ診断の実行を不許可とする。
【0073】F/SOAK=0である場合には、ECU2は、
STEP23において、燃料タンク12の給油中である
か否かを判断する。このとき、給油中である場合には、
前記蒸発燃料処理系3を閉空間状態にすることができ
ず、蒸発燃料処理系3の漏れ診断を行うことができない
ので、ECU2は、前記STEP22でフラグF/EOSTの
値を「0」に設定する。
【0074】また、給油中で無い場合には、ECU2
は、エンジン1の運転停止時の冷却水温TWが所定値(例
えば70℃)以上であるか否か、車両が停車状態である
か否か(車両速度VPが「0」であるか否か)をそれぞれ
STEP24,25で判断し、これらの条件が満たされ
ない場合には、前記STEP22でフラグF/EOSTの値を
「0」に設定する。すなわち、エンジン1の運転停止時
の冷却水温TWが所定値(70℃)よりも低い場合には、
燃料タンク12等の暖機が不十分であると考えられえる
ので漏れの診断を禁止する。また、車両が停車状態で無
い場合には、燃料タンク12内の燃料の揺れ等によって
処理系内圧力PTANKの変動を生じる虞れがあるので、漏
れの診断を禁止する。
【0075】さらに、ECU2は、STEP24,25
の条件が成立している場合には、エンジン1の運転停止
時の外気温推定値TA OPが所定範囲内にあるか否か(例
えば0℃≦TAOP≦35℃)、燃料タンク12の燃料残量
FLVLが所定範囲内にあるか否か(例えば15%≦FLVL≦
85%(FLVL=100%は満タン状態を意味する))を
それぞれSTEP26,27で判断する。そして、これ
らの条件が満たされない場合には、前記STEP22で
フラグF/EOSTの値を「0」に設定する。すなわち、エン
ジン1の運転停止時の外気温推定値TAOPが低すぎる場合
(TAOP<0℃)には、キャニスタ18の通気口28の雪
による閉塞、ベントシャット弁30等の凍結による作動
不良等の虞れがあるため、漏れの診断を禁止する。ま
た、外気温推定値TAOPが高すぎる場合(TAOP>35℃)
には、エンジン1の運転停止後、蒸発燃料処理系3の閉
空間状態における処理系内圧力PTANKの変化と蒸発燃料
処理系3の漏れの有無との相関性が不鮮明になるので、
漏れの診断を禁止する。また、エンジン1の運転停止時
の燃料残量FLVLが少なすぎる場合(FLVL<15%)に
は、蒸発燃料が発生しやすく、それが処理系内圧力PTAN
Kに影響を及ぼしやすいので、漏れ診断を禁止する。ま
た、燃料残量FLVLが多すぎる場合(FLV L>85%)に
は図示しない過給油防止バルブが作動して、燃料タンク
12とチャージ通路19とが分断されてしまうため、漏
れ診断を禁止する。
【0076】さらに、ECU2は、STEP26,27
の条件が成立している場合には、STEP28におい
て、エンジン1の停止前の今回の運転時における燃料消
費量USEDGASが所定値GASJD以上であるか否かを判断す
る。そして、USEDGAS<GASJDである場合、すなわち、エ
ンジン1の今回の運転時の燃料消費量が少ない場合に
は、燃料タンク12等の暖機が不十分であると考えられ
るので、ECU12は、前記STEP22でフラグF/EO
STの値を「0」に設定し、漏れの診断を禁止する。ここ
で、本実施形態では、ECU12は、エンジン1の運転
停止時の外気温推定値TAOPと燃料残量FLVLとに応じて上
記所定値GASJDを設定するようにしている。この設定
は、例えば、図6に示すようなデータテーブルに基づい
て行われる。このように、燃料使用量USEDGASと比較す
る所定値GASJDを外気温推定値TAOPと燃料残量FLVLとに
応じて設定するのは、外気温や燃料残量によって、燃料
タンク12の暖まりやすさが異なるからである。例えば
外気温推定値TAOPが低い程、燃料タンク12は暖まり難
いので、所定値GASJDは大きめの値に設定される。ま
た、燃料残量FLVLが多いほど、燃料タンク12は暖まり
難いので、所定値GASJDは、大きめの値に設定される。
【0077】STEP28の条件が成立している場合に
は、ECU2はさらに、STEP29において、エンジ
ン1の停止前の今回のエンジン1の総運転時間CDCTIME
が所定値TIMJD以上であるか否かを判断する。そして、C
DCTIME<TIMJDである場合、すなわち、エンジン1の今
回の総運転時間が少ない場合には、燃料タンク12等の
暖機が不十分であると考えられるので、ECU12は、
前記STEP22でフラグF/EOSTの値を「0」に設定
し、漏れの診断を禁止する。ここで、本実施形態では、
ECU12は、エンジン1の運転停止時の外気温推定値
TAOPと燃料残量FLVLとに応じて上記所定値TIMJDを設定
するようにしている。この設定は、例えば、図7に示す
ようなデータテーブルに基づいて行われる。このよう
に、総運転時間CDCTIMEと比較する所定値TIMJDを外気温
推定値TAOPと燃料残量FLVLとに応じて設定するのは、外
気温や燃料残量によって、燃料タンク12の暖まりやす
さが異なるからである。例えば外気温推定値TAOPが低い
程、燃料タンク12は暖まり難いので、所定値TIMJDは
大きめの値に設定される。また、燃料残量FLVLが多いほ
ど、燃料タンク12は暖まり難いので、所定値TIMJD
は、大きめの値に設定される。
【0078】STEP29の条件が成立している場合に
は、ECU12はさらに、STEP30において、エン
ジン1の停止前の今回の運転時における車両の走行距離
DISTが所定値(例えば2000m)以上であるか否かを
判断する。そして、この条件が満たされない場合(DIST
<所定値)には、燃料タンク12等の暖機が不十分であ
る虞れがあるので、ECU12は、STEP22でフラ
グF/EOSTの値を「0」に設定し、漏れの診断を禁止す
る。
【0079】また、STEP30の条件が成立している
場合(この場合には、STEP30の前の全ての条件が
満たされている)には、ECU2は、STEP31でフ
ラグF/EOSTの値を「1」に設定し、漏れの診断を許可す
る。さらに、このときECU2は、STEP32におい
て、前記第1〜第3判定閾値PTANK1〜PTANK3の値をエン
ジン1の運転停止時の外気温推定値TAOP及び燃料残量FL
VLに応じて設定する。この設定は、あらかじめ定められ
たデータテーブルに基づいて行われ、例えば第1判定閾
値PTANK1は、大気圧を基準として、図8に示すデータテ
ーブルに基づいて設定される。また、本実施形態では、
第2判定閾値PTANK2は、第1判定閾値PTANK1の符号を反
転させた値(=−PTANK1)に設定され、第3判定閾値PT
ANK3は、第1判定閾値PTANK1と同じ値に設定される。こ
の場合、漏れ診断を行う外気温推定値TAOPの条件下(0
℃≦TAOP≦35℃)では、蒸発燃料処理系3の閉空間に
おける圧力変化は、基本的には、外気温が高い程、大き
くなる傾向がある。また、該圧力変化は、燃料タンク1
2の燃料残量FLVLが、概ね20〜30%であるときに大
きくなる傾向がある。このため、図8のデータテーブル
は、このような傾向で設定されている。
【0080】以上説明した漏れ診断可否決定処理によっ
て、前記第1判定モードや第2判定モードでの処理系内
圧力PTANKの変化と、蒸発燃料処理系3の漏れの有無と
の相関性を十分に確保できるような状態でのみ、漏れ診
断が許可され、それ以外の場合(処理系内圧力PTANKの
変化が蒸発燃料処理系3の漏れの有無以外の要因の影響
を受け易いか、もしくはその虞れがある場合)には、漏
れ診断が禁止される。
【0081】次に、ECU2による漏れ診断の処理につ
いて説明する。ECU2は、エンジン1の停止後、前記
漏れ診断可否決定処理に続いて、図9及び図10のフロ
ーチャートに示すように漏れ診断処理を所定のサイクル
タイム(処理周期)で実行する。
【0082】すなわち、ECU2は、まず、STEP5
1で、前記漏れ診断可否決定処理で設定されたフラグF/
EOSTの値を判断する。このとき、F/EOST=0である場合
には、漏れ診断が禁止されているので、ECU2は漏れ
診断処理を直ちに終了する。尚、この場合には、以後、
次回のエンジン1の運転停止時まで図9及び図10のフ
ローチャートの処理は実行されない。
【0083】STEP51でF/EOST=1である場合に
は、ECU2は、エンジン1の運転停止時に起動される
カウントアップタイマTTM1の値(エンジン1の運転停止
後の経過時間)が、所定の第1大気開放時間TOTA1(本
実施形態では120秒)を越えたか否かをSTEP52
で判断する。このとき、TTM1≦TOTA1である場合は、前
記図4に示した第1大気開放モードである。この場合に
は、ECU2は、STEP53でバイパス弁26(BP
V)及びベントシャット弁(VSV)30を開弁保持する。
さらに、ECU2は、STEP54で、前記第1判定モ
ードの経過時間を計時するカウントアップタイマTTM2の
値を「0」に初期化した後、今回のサイクルタイムの処
理を終了する。これにより、前記第1大気開放モードの
処理が実行されることとなる。
【0084】STEP52で、TTM1>TOTA1になると
(第1大気開放モードの終了)、ECU2は、次に、第
1大気開放モードで初期化したカウントアップタイマTT
M2の値が所定の第1判定時間TPHASE1(本実施形態で
は、900秒)を超えたか否かをSTEP55で判断す
る。このとき、TTM2≦TPHASE1である場合には、前記図
4に示した第1判定モードである。そして、この場合に
は、ECU2は、STEP56でベントシャット弁30
を閉弁保持する。さらに、ECU2は、STEP57
で、処理系内圧力PTANKの現在値(圧力センサ27によ
る現在の検出値)が、前述のように設定した第1判定閾
値PTANK1を越えたか否かを判断する。このとき、PTANK
>PTANK1である場合には(図4の破線L1に係わる時刻t3
を参照)、処理系内圧力PTANKの増加変化が大きいの
で、ECU2は、STEP58で蒸発燃料処理系3の漏
れが無いと判定し、漏れ診断の処理を終了する。
【0085】また、STEP57でPTANK≦PTANK1であ
る場合には、ECU2は、前記第2大気開放モードの経
過時間を計時するカウントアップタイマTTM3の値をST
EP59で「0」に初期化する。さらに、ECU2は、
処理系内圧力PTANKの現在値が、現在、保持している最
大処理系内圧力PTANKMAXよりも大きいか否かをSTEP
60で判断する。尚、最大処理系内圧力PTANKMAXは、第
1判定モードの処理の開始時に、その時の処理系内圧力
PTANKに初期化される。
【0086】STEP60でPTANK>PTANKMAXである場
合には、ECU2は、最大処理系内圧力PTANKMAXの値
を、STEP61で処理系内圧力PTANKの現在値に更新
した後、今回のサイクルタイムの処理を終了する。ま
た、PTANK≦PTANKMAXである場合には、ECU2は、最
大処理系内圧力PTANKMAXの値を更新することなく、今回
のサイクルタイムの処理を終了する。これにより、第1
判定モードにおける処理系内圧力P TANKの最大値が最大
処理系内圧力PTANKMAXとして記憶保持されることとな
る。以上説明したSTEP56〜61のルーチン処理
が、TTM2>TPHASE1になるまで繰り返されることで、第
2判定モードの処理が実行される。
【0087】STEP55でTTM1>TPHASE1になると
(第1判定モードの終了)、ECU2は、次に、第1判
定モードで初期化したカウントアップタイマTTM3が、所
定の第2大気開放時間TATO2(本実施形態では、120
秒)を越えたか否かをSTEP62で判断する。このと
き、TTM3≦TOTA2である場合は、前記図4に示した第2
大気開放モードである。そして、この場合には、ECU
2は、STEP63でベントシャット弁30を開弁保持
する。さらに、ECU2は、STEP64で、前記第2
判定モードの経過時間を計時するカウントアップタイマ
TTM4の値を「0」に初期化した後、今回のサイクルタイ
ムの処理を終了する。これにより、前記第2大気開放モ
ードの処理が実行されることとなる。
【0088】STEP63でTTM3>TOTA2になると(第
2大気開放モードの終了)、ECU2は、次に、第2大
気開放モードで初期化したカウントアップタイマTTM4
が、所定の第2判定時間TPHASE2(本実施形態では、2
400秒)を越えたか否かをSTEP65で判断する。
このとき、TTM4≦TPHASE2である場合は、前記図4に示
した第2判定モードである。そして、この場合には、E
CU2は、STEP66でベントシャット弁30を閉弁
保持する。さらに、ECU2は、STEP67で、処理
系内圧力PTANKの現在値(圧力センサ27による現在の
検出値)が、前述のように設定した第2判定閾値PTANK2
(=−PTANK1)を下回ったか否かを判断する。このと
き、PTANK<PTANK2である場合には(図4の破線L3に係
わる時刻t6を参照)、処理系内圧力PTANKの減少変化が
大きいので、ECU2は、STEP68で蒸発燃料処理
系3の漏れが無いと判定し、漏れ診断の処理を終了す
る。
【0089】また、STEP67でPTANK≧PTANK2であ
る場合には、ECU2は、処理系内圧力PTANKの現在値
が、現在、保持している最小処理系内圧力PTANKMINより
も小さいか否かをSTEP69で判断する。尚、最小処
理系内圧力PTANKMINは、第2判定モードの処理の開始時
に、その時の処理系内圧力PTANKに初期化される。
【0090】STEP69でPTANK<PTANKMINである場
合には、ECU2は、最小処理系内圧力PTANKMINの値
を、STEP70で処理系内圧力PTANKの現在値に更新
した後、今回のサイクルタイムの処理を終了する。ま
た、PTANK≧PTANKMINである場合には、ECU2は、最
小処理系内圧力PTANKMINの値を更新することなく、今回
のサイクルタイムの処理を終了する。これにより、第2
判定モードにおける処理系内圧力PTANKの最小値が最小
処理系内圧力PTANKMINとして記憶保持されることとな
る。以上説明したSTEP66〜70のルーチン処理
が、TTM4>TPHASE2になるまで繰り返されることで、第
2判定モードの処理が実行される。
【0091】STEP65でTTM4>TPHASE2になると
(第2判定モードの終了)、ECU2は、次に、STE
P71で、バイパス弁26を閉弁保持すると共に、ベン
トシャット弁30を開弁保持する。そして、ECU2
は、STEP72で、最大処理系内圧力PTANKMAXと最小
処理系内圧力PTANKMINの差圧ΔP(=PTANKMAX−PTANKM
IN)を求めた後、STEP73において、この差圧ΔP
を前述のように設定した第3判定閾値PTANK3(=PTANK
1)と比較する。このとき、ΔP>PTANK3である場合に
は、ECU2はSTEP74において蒸発燃料処理系3
の漏れが無いと判定し、漏れ診断の処理を終了する。ま
た、ΔP≦PTANK3である場合には、ECU2は、STE
P75において蒸発燃料処理系3の漏れが有ると判定
し、漏れ診断の処理を終了する。尚、漏れが有ると判定
した場合には、ECU2は、図示しない報知手段により
その旨を報知する。以上説明した図9及び図10の処理
により、前記図4を参照して説明したように蒸発燃料処
理系3の漏れの有無の診断が実行されることとなる。
【0092】以上説明したように、本実施形態では、特
に、エンジン1の運転中に信頼性の高い外気温推定値TA
OPが求められ、この外気温推定値TAOPが所要の条件(本
実施形態では、0℃≦TAOP≦35℃という条件)を満た
す場合にのみエンジン1の運転停止後の漏れ診断が行わ
れる。また、その漏れ診断においては、漏れの有無を判
断するための判定閾値PTANK1〜PTANK3がエンジン1の運
転停止時の外気温推定値TAOPに応じて設定される。その
結果、外気温の影響を排除して、蒸発燃料処理系3の漏
れの有無の診断を適正に行うことができ、その診断結果
の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の装置構成を示すブロック
図。
【図2】実施形態における外気温推定処理を示すフロー
チャート。
【図3】実施形態における外気温推定処理を説明するた
めのグラフ。
【図4】実施形態における漏れ診断の手法を説明するた
めのタイミングチャート。
【図5】実施形態における漏れ診断可否決定処理を示す
フローチャート。
【図6】図5のフローチャートの処理で用いるデータテ
ーブルを示す線図。
【図7】図5のフローチャートの処理で用いるデータテ
ーブルを示す線図。
【図8】図5フローチャートの処理で用いるデータテー
ブルを示す線図。
【図9】実施形態における漏れ診断処理を示すフローチ
ャート。
【図10】実施形態における漏れ診断処理を示すフロー
チャート。
【符号の説明】
1…エンジン(内燃機関)、2…電子制御ユニット(外
気温推定手段、機関負荷検出手段、漏れ診断可否決定手
段)、3…蒸発燃料処理系、4…吸気管(吸気系)、6
…吸気温度センサ(吸気温度検出手段)、12…燃料タ
ンク、15…水温センサ(機関温度検出手段)、17…
車速センサ(車両速度検出手段)、18…キャニスタ、
19…チャージ通路(第1通路)、20…パージ通路
(第2通路)、27…圧力センサ、28…キャニスタの
通気口、30…ベントシャット弁(第1弁)、31…パ
ージ制御弁(第2弁)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯部 高志 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 2G067 AA27 BB02 BB22 CC04 DD02 EE10 3G044 BA22 CA02 CA03 EA32 EA40 FA04 FA13 FA14 FA39 3G084 AA00 BA27 CA01 CA07 DA27 EA07 EA11 EB25 FA02 FA05 FA10 FA11 FA18 FA20 FA38

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料タンクと、大気に連通する通気口を有
    すると共に前記燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着
    する吸着材を有するキャニスタと、該キャニスタと前記
    燃料タンクとを接続する第1通路と、前記キャニスタと
    内燃機関の吸気系とを接続する第2通路と、前記キャニ
    スタの通気口を開閉可能な第1弁と、前記第2通路を開
    閉可能な第2弁とを備えた蒸発燃料処理系において、前
    記内燃機関の運転停止後、前記第1弁及び第2弁を閉弁
    して前記蒸発燃料処理系を閉空間にした状態で、該蒸発
    燃料処理系内の圧力を検出し、その検出圧力に基づいて
    該蒸発燃料処理系の漏れの有無を診断する診断装置であ
    って、 前記内燃機関に吸入される空気の温度を検出する吸気温
    度検出手段と、前記内燃機関の機関温度を検出する機関
    温度検出手段と、前記内燃機関の運転中に前記車両の外
    気温の推定値を求める外気温推定手段と、該外気温推定
    手段が求めた外気温推定値が所定の外気温条件を満たす
    か否かにより前記内燃機関の運転停止後における前記蒸
    発燃料処理系の漏れの有無の診断を許可又は禁止する漏
    れ診断可否決定手段とを備え、 前記外気温推定手段は、前記内燃機関の始動前の停止状
    態が第1所定時間以上継続した場合での前記内燃機関の
    始動後、第2所定時間が経過するまでの始動直後期間に
    おいて、前記機関温度検出手段による検出温度の最小値
    と前記吸気温度検出手段による検出温度の最小値とのう
    ちの小さい方を外気温推定値として得ることを特徴とす
    る蒸発燃料処理系の漏れ診断装置。
  2. 【請求項2】燃料タンクと、大気に連通する通気口を有
    すると共に前記燃料タンク内で発生する蒸発燃料を吸着
    する吸着材を有するキャニスタと、該キャニスタと前記
    燃料タンクとを接続する第1通路と、前記キャニスタと
    内燃機関の吸気系とを接続する第2通路と、前記キャニ
    スタの通気口を開閉可能な第1弁と、前記第2通路を開
    閉可能な第2弁とを備えた蒸発燃料処理系において、前
    記内燃機関の運転停止後、前記第1弁及び第2弁を閉弁
    して前記蒸発燃料処理系を閉空間にした状態で、該蒸発
    燃料処理系内の圧力を検出し、その検出圧力に基づいて
    該蒸発燃料処理系の漏れの有無を診断する診断装置であ
    って、 前記内燃機関に吸入される空気の温度を検出する吸気温
    度検出手段と、前記内燃機関を搭載した車両の速度を検
    出する車両速度検出手段と、前記内燃機関の負荷を検出
    する機関負荷検出手段と、前記内燃機関の運転中に前記
    車両の外気温の推定値を求める外気温推定手段と、該外
    気温推定手段が求めた外気温推定値が所定の外気温条件
    を満たすか否かにより前記内燃機関の運転停止後におけ
    る前記蒸発燃料処理系の漏れの有無の診断を許可又は禁
    止する漏れ診断可否決定手段とを備え、 前記外気温推定手段は、前記車両速度検出手段による検
    出速度と前記機関負荷検出手段による検出負荷とが所定
    の車速・負荷条件を満たす状態が第3所定時間以上、継
    続した場合に、前記吸入空気温度検出手段による検出温
    度との偏差が所定のオフセット値に応答遅れを有して追
    従する値をなまし処理により求め、その求めた値を外気
    温推定値として得ることを特徴とする蒸発燃料処理系の
    漏れ診断装置。
  3. 【請求項3】前記内燃機関を搭載した車両の速度を検出
    する車両速度検出手段と、前記内燃機関の負荷を検出す
    る機関負荷検出手段とを備え、 前記外気温推定手段は、前記始動直後期間の経過後は、
    前記車速検出手段による検出速度と前記機関負荷検出手
    段による検出負荷とが所定の車速・負荷条件を満たす状
    態が第3所定時間以上、継続した場合に、前記吸入空気
    温度検出手段による検出温度との偏差が所定のオフセッ
    ト値に応答遅れを有して追従する値をなまし処理により
    求め、その求めた値を外気温推定値として得ることを特
    徴とする請求項1記載の蒸発燃料処理系の漏れ診断装
    置。
  4. 【請求項4】前記外気温推定手段は、前記始動直後期間
    の経過後、前記検出速度及び検出負荷が前記所定の車速
    ・負荷条件を満たす状態が第3所定時間以上、継続する
    までは、前記始動直後期間で求めた外気温推定値を前記
    始動直後期間の経過後における外気温推定値として保持
    することを特徴とする請求項3記載の蒸発燃料処理系の
    漏れ診断装置。
  5. 【請求項5】前記外気温推定手段は、前記始動直後期間
    の経過後、前記検出速度及び検出負荷が前記所定の車速
    ・負荷条件を満たす状態が第3所定時間以上、継続した
    後、該所定の車速・負荷条件が満たされなくなったとき
    には、再び、該所定の車速・負荷条件を満たす状態が第
    3所定時間以上、継続するまで、前記所定の車速・負荷
    条件が満たされたくなった時点以前で最後に求めた外気
    温推定値を、該所定の車速・負荷条件が満たされなくな
    った状態での外気温推定値として保持することを特徴と
    する請求項3又は4記載の蒸発燃料処理系の漏れ診断装
    置。
  6. 【請求項6】前記所定の車速・負荷条件は、少なくとも
    前記検出速度及び前記検出負荷がそれぞれ所定値以上で
    あるという条件を含むことを特徴とする請求項2〜5の
    いずれか1項に記載の蒸発燃料処理系の漏れ診断装置。
  7. 【請求項7】前記蒸発燃料処理系の漏れの有無を診断す
    るための前記検出圧力に対する判定閾値を、前記外気温
    推定手段による外気温推定値に応じて設定する手段を備
    えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記
    載の蒸発燃料処理系の漏れ診断装置。
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