JP2003327837A - 難燃性樹脂組成物、これを用いた封止材及び積層板 - Google Patents

難燃性樹脂組成物、これを用いた封止材及び積層板

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JP2003327837A
JP2003327837A JP2002133407A JP2002133407A JP2003327837A JP 2003327837 A JP2003327837 A JP 2003327837A JP 2002133407 A JP2002133407 A JP 2002133407A JP 2002133407 A JP2002133407 A JP 2002133407A JP 2003327837 A JP2003327837 A JP 2003327837A
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flame
group
resin composition
resin
retardant resin
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Application number
JP2002133407A
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Takeshi Tamura
健 田村
Yoshifusa Hara
原  義房
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Nippon Chemical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Nippon Chemical Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難燃性を有する樹脂組成物、これを用いた封
止材及び積層板を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表される第2級ホス
フィン誘導体を含有することを特徴とする難燃性樹脂組
成物。 【化1】 (式中、R1 およびR2 は置換されていてもよい直鎖状
又は分岐状のアルキル基又はシクロアルキル基を示し、
該アルキル基中の1つあるいは2つ以上のメチレン基は
−CH=CH−によって置き換えられていてもよく、R
1 とR2 は同一な基であっても異なる基であってもよ
く、またR1 とR2 はPを含んであるいはPを含まない
で環状物を形成していてもよい。Xは酸素原子又は硫黄
原子を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐湿性にすぐれ、
かつ優れた難燃性を付与することができる添加型のノン
ハロゲン系難燃剤を含有する難燃性樹脂組成物及びこれ
を用いた封止材および積層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、樹脂用難燃剤として、塩素、臭素
などのハロゲン化物、リン系化合物、チッソ系化合物あ
るいはアンチモン、ホウ素系の無機化合物が使用されて
きた。しかしながら、近年は、燃焼の際に人体に有毒な
ダイオキシン類が発生する臭素、塩素系は敬遠される傾
向があり、ノンハロゲン系の難燃剤への要望が高まって
いる。
【0003】ノンハロゲンの難燃剤としては、硬化性樹
脂に対して、例えば、赤燐を配合した樹脂組成物(特公
昭59−49942号公報)、エポキシ樹脂の難燃剤と
して水和アルミナ(特開平5−25369号公報)、改
質赤燐(特開昭63−156860号公報)、フェノー
ル樹脂に対してホウ酸カルシウムと水酸化アルミニウム
または水酸化マグネシウム(特開平5−43774号公
報)、フェノール樹脂に対してホウ酸と三酸化アンチモ
ン(特開昭60−81244号公報)、ポリウレタン樹
脂に対して分子内に3つのトリアジン構造を有する化合
物(特開昭53−21241号公報)等が提案されてい
る。
【0004】一方、熱可塑性樹脂に対しては、ポリアミ
ド樹脂用として水酸化マグネシウム(特開昭54−83
952号公報及び特開昭54−131645号公報)、
及びメラミンシアヌレート(特開昭53−31759号
公報、特開昭54−91558号公報)、ポリカーボネ
ート用として有機スルホン酸塩(特開昭50−9853
9号公報、特開昭50−98540号公報)、スルフィ
ド酸塩(特公平1−22304号公報)、ポリフェニレ
ンオキシド用としてホスホネート化合物とポリリン酸ア
ンモニウム(特開昭52−86449号公報)、ホスフ
ェート化合物と三酸化アンチモン(特開昭49−329
747号公報)、ポリエステル用としてポリホスホネー
ト(米国特許第3719727号)等の難燃剤が提案さ
れている。
【0005】しかしながら、上記の難燃剤の中で、赤燐
は赤褐色であるため、赤燐によって樹脂が着色してしま
い、カラーリングが不可能となる。また、樹脂の熱加工
あるいは焼却の際に、ホスフィンガスが発生するため作
業環境が悪化し、これを抑制するために赤燐を被覆剤に
より被覆するものもあるが、ホスフィンガスの発生を完
全には抑制することができない。有機リン系難燃剤は、
ノンハロゲン系の難燃剤として特に注目されている。現
在、有機リン系難燃剤は、リン酸エステル、ホスファイ
ト系が各種提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】また、特開2000−
7899号公報には下記一般式(4)
【化4】 で表される9,10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホ
スファフェナントレン−10−オキシドを含有する難燃
性樹脂組成物が記載されている。しかし、一般式(4)
の化合物やリン酸エステル系化合物は、分子内に加水分
解性であるP−O結合を有するため耐湿性に問題があ
り、特に電気部品用の樹脂に使用したものは、有機リン
化合物の分解によるリン酸が溶出し、電気特性が低下す
るという問題がある。
【0007】したがって本発明の目的は、ノンハロゲン
系の添加型の難燃剤を用いた、耐湿性及び難燃性に優れ
た難燃性樹脂組成物、それを用いてなる封止材及び積層
板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、下記一般
式(1)
【化5】 (式中、R1 およびR2 は置換されていてもよい直鎖状
又は分岐状のアルキル基又はシクロアルキル基を示し、
該アルキル基中の1つあるいは2つ以上のメチレン基は
−CH=CH−によって置き換えられていてもよく、R
1 とR2 は同一な基であっても異なる基であってもよ
く、またR1 とR2 はPを含んであるいはPを含まない
で環状物を形成していてもよい。Xは酸素原子又は硫黄
原子を示す。)で表される第2級ホスフィン誘導体を含
有することを特徴とする難燃性樹脂組成物により、達成
される。
【0009】前記R1とR2は、炭素数1〜4の低級アル
キル基であることが望ましい。
【0010】また、前記R1とR2が形成する環状物は、
下記一般式(2)または一般式(3)で表されるものが
望ましい。
【化6】 (式中、R3は置換されていてもよいアルキレン基を示
す。)
【0011】
【化7】 (式中、R4は置換されていてもよいシクロアルキレン
基またはアリーレン基をす。)
【0012】また、前記難燃性樹脂はエポキシ樹脂であ
ることが好ましい。
【0013】さらに、本発明の第二の発明は、上記の難
燃性エポキシ樹脂組成物を用いてなることを特徴とする
封止材である。本発明の第三の発明は、上記の難燃性エ
ポキシ樹脂組成物を用いてなることを特徴とする積層板
である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の難燃性樹脂組成物は、下記一般式(1)
【化8】 で表される第2級ホスフィン誘導体を含有することを特
徴とするものである。
【0015】前記一般式(1)で表される第2級ホスフ
ィン誘導体の式中、R1 およびR2は、置換されていて
もよい直鎖状又は分岐状のアルキル基又はシクロアルキ
ル基を示し、アルキル基としては、炭素数1〜18のア
ルキル基、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、さら
に好ましくは炭素数1〜4の低級アルキル基であり、具
体的には、メチル基、エチル基 、プロピル基、ブチル
基、イソプロピル基、3級ブチル基、sec−ブチル基
等を例示することが出来る。また、シクロアルキル基と
しては、炭素数1〜18、好ましくは炭素数1〜8のシ
クロアルキル基であり、具体的には、シクロブチル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を例示すること
が出来る。また、式中のR1 とR2 は、それぞれが同一
の基であっても異なる基であってもよい。また、該アル
キル基中の1つあるいは2つ以上のメチレン基は−CH
=CH−によって置き換えられていてもよく、具体的に
は、ビニル基、アリル基、イソプロペニル基等が挙げら
れる。
【0016】また、R1 およびR2 は置換されていても
よく、置換基としてはフェニル基、アルコキシ基、シア
ノ基、水酸基等が挙げられる。置換されているR1 およ
びR 2 は、具体的には、ベンジル基等のアラルキル基、
シアノアルキル基、シアノアルケニル基、ヒドロキシア
ルキル基、ヒドロキシアルケニル基等が挙げられる。
【0017】また、R1 とR2 はPを含んであるいはP
を含まないで環状物を形成していてもよい。R1 および
2 がPを含んで環状物を形成する場合は、下記一般式
(2)で表される結合で形成された環状物が挙げられ
る。
【0018】
【化9】
【0019】一般式(2)中、R3 は置換されていても
よいアルキレン基を示す。アルキレン基としては、炭素
数3〜9、好ましくは炭素数4〜6のアルキレン基であ
り、具体的には、プロピレン基,ブチレン基,ペンタメ
チレン基,ヘキサメチレン基,ヘプタメチレン基,オク
タメチレン基、ノナメチレン基等を挙げることができ
る。R3 は置換されていてもよく、置換基としてはフェ
ニル基、アルコキシ基、シアノ基、水酸基等が挙げられ
る。
【0020】R1 およびR2 がPを含まないで環状物を
形成する場合は、下記一般式(3)で表される結合で形
成された環状物が挙げられる。
【0021】
【化10】 一般式(3)中、R4 は置換されていてもよいシクロア
ルキレン基またはアリーレン基を示す。
【0022】シクロアルキレン基としては、炭素数4〜
9、好ましくは炭素数5〜7のシクロアルキレン基であ
り、具体的には、シクロブチレン基、シクロペンタメチ
レン基、シクロヘキサメチレン基、シクロヘプタメチレ
ン基、シクロオクチレン基、シクロノニレン基等を挙げ
ることができる。アリーレン基としては、フェニレン
基、ナフチレン基等を挙げることができる。
【0023】R4 は置換されていてもよく、置換基とし
てはフェニル基、アルコキシ基、シアノ基、水酸基等が
挙げられる。また、これらのR3 およびR4 の置換基の
中に、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子が
含まれていても良い。式中のXは酸素原子、硫黄原子を
示し、好ましくは酸素原子である。
【0024】前記一般式(1)で表される第2級ホスフ
ィン誘導体の具体的な化合物を例示すると、ジメチルホ
スフィンオキシド、ジエチルホスフィンオキシド、ジ−
n−プロピルホスフィンオキシド、ジ−iso−プロピ
ルホスフィンオキシド、ジ−n−ブチルホスフィンオキ
シド、ジ−sec−ブチルホスフィンオキシド、ジ−t
ert−ブチルホスフィンオキシド、メチルエチルホス
フィンオキシド、メチル−n−プロピルホスフィンオキ
シド、メチル−n−ブチルホスフィンオキシド、メチル
−iso−ブチルホスフィンオキシド、メチル−sec
−ブチルホスフィンオキシド、メチル−tert−ブチ
ルホスフィンオキシド、エチル−n−プロピルホスフィ
ンオキシド、エチル−iso−プロピルホスフィンオキ
シド、エチル−tert−ブチルホスフィンオキシド、
n−プロピル−iso−プロピルホスフィンオキシド、
n−プロピル−n−ブチルホスフィンオキシド、n−プ
ロピル−sec−ブチルホスフィンオキシド、n−ブチ
ル−sec−ブチルホスフィンオキシド、n−ブチル−
tert−ブチルホスフィンオキシド、プロピレンホス
フィンオキシド、ブチレンホスフィンオキシド、ペンタ
メチレンホスフィンオキシド、ヘキサメチレンホスフィ
ンオキシド、1,4−シクロペンチレンホスフィンオキ
シド、1,4−シクロオクチレンホスフィンオキシド、
1,5−シクロオクチレンホスフィンオキシド、ジメチ
ルホスフィンスルフィド、1,5−シクロオクチレンホ
スフィンスルフィド等を例示することが出来、この中、
本発明において、前記一般式(1)中のR1 およびR2
が炭素数1〜4の低級アルキル基であるジメチルホスフ
ィンオキシド、ジエチルホスフィンオキシド、ジ−n−
ブチルホスフィンオキシド及びジ−tert−ブチルホ
スフィンオキシド、またはR1 およびR2 がPを含まな
いで環状物を形成している1,4−シクロオクチレンホ
スフィンオキシド及び1,5−シクロオクチレンホスフ
ィンオキシドは、ホスフィンオキシド中のリン含有量が
相対的に多くなるため、少ない添加量で各種樹脂に優れ
た難燃性を付与することができることから、特に好まし
い。なお、本発明において、前記した第2級ホスフィン
誘導体は、1種又は2種以上で用いられる。
【0025】前記一般式(1)で表される第2級ホスフ
ィン誘導体は、公知の方法により製造することができ
る。例えば、R1 とR2 とでPを含まない環を形成して
いるシクロアルキレンホスフィンオキシドの一例を示せ
ば、下記反応式(1)
【化11】 で表される反応により、ホスフィン(化合物(6))と
1,5−シクロオクタジエン(化合物(7))をラジカ
ル発生触媒の存在下に反応させて、1,4−シクロオク
チレンホスフィン(化合物(8))と1,5−シクロオ
クチレンホスフィン(化合物(9))の混合物を得た後
(特開昭55−122790号公報参照)、これを酸化
することにより、目的とする1,4−シクロオクチレン
ホスフィンオキシドと1,5−シクロオクチレンホスフ
ィンオキシドの混合物を得ることができる。
【0026】また、本発明の前記一般式(1)で表され
る第2級ホスフィン誘導体は、互変異性体を形成してい
ることから、前記一般式(1)で表される第2級ホスフ
ィン誘導体に代えて、下記一般式(1a)
【化12】 (式中、R1およびR2、Xは前記と同義である。)で表
される第2級ホスフィン誘導体を用いてもよい。
【0027】また、前記一般式(1)および一般式(1
a)で表される第2級ホスフィン誘導体の互変異性体は
温度によって一方の誘導体となるが、反応原料としては
一般式(1)および一般式(1a)で表される第2級ホ
スフィン誘導体のいずれか一方でもよく、または両者の
混合物でもよい。前記一般式(1a)で表される第2級
ホスフィン誘導体は、公知の方法によって製造すること
ができる。その一例を示すと、“KOZOLAPOF
F”、Vol.4、475頁に記載されている方法によ
り製造することができる。
【0028】<難燃性樹脂組成物>次に、本発明に係る
難燃性樹脂組成物について説明する。本発明の難燃性樹
脂組成物は、上記の第2級ホスフィン誘導体を含有する
ことを特徴とするものである。該第2級ホスフィン誘導
体は、先に本出願人らによる特願2001−33772
5号において提案されたように、例えばエポキシ化合物
またはポリエポキシ化合物と反応させ、含リンエポキシ
樹脂とすることによる反応性難燃剤として用いることが
できるが、本発明においては、上記の第2級ホスフィン
誘導体を添加型難燃剤として各種樹脂にそのまま配合し
樹脂組成物の形態で用いるものである。
【0029】また、前記第2級ホスフィン誘導体はその
性状が液状物である場合と固体物である場合があるが、
固体物である場合は、レーザー回折法により求められる
平均粒径が100μm以下、好ましくは50〜0.1μ
m、特に20〜1μmであると、樹脂組成物を混練する
際に分散性が良くなることから、粉砕処理を行って前記
範囲の粒径となったものを用いることが好ましい。前記
第2級ホスフィン誘導体の配合割合は、樹脂100重量
部に対してリンとして0.1〜10重量部、好ましくは
2〜8重量部である。この理由は、配合割合が0.1重
量部より小さくなると、十分な難燃効果が得られにく
く、一方、10重量部より大きくなると難燃効果は大き
くなるが成型品の機械物性が低下する傾向があり好まし
くないためである。
【0030】また、本発明において難燃剤として用いる
前記第2級ホスフィン誘導体は、他の難燃剤と併用する
ことにより更に難燃効果を高めることができる。併用す
ることのできる他の難燃剤としては、水和金属化合物、
リン系難燃剤、含チッソ系難燃剤等が挙げられる。
【0031】水和金属化合物としては、吸熱反応による
燃焼抑制作用のあるMmn ・xH 2 O(Mは金属、
m、nは金属の原子価によって定まる1以上の整数、x
は含有結晶水を示す)で表される化合物または該化合物
を含む複塩であり、具体的には、水酸化アルミニウム、
水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マ
グネシウム、水酸化バリウム、水酸化ジルコニウム、ド
ーソナイト、スズ酸亜鉛、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニ
ウム、塩基性炭酸亜鉛、ホウ砂、モリブデン酸亜鉛、リ
ン酸亜鉛、リン酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、
ハイドロカルマイト、カオリン、タルク、セリサイト、
パイロフィライト、ベントナイト、カオリナイト、硫酸
カルシウム、硫酸亜鉛等が挙げられる。
【0032】含窒素系難燃剤としては、メラミン、メラ
ミンシアヌレート、メチロール化メラミン、(イソ)シ
アヌール酸、メラム、メレム、メロン、サクシノグアミ
ン、硫酸アセトグアナミン、硫酸メラム、硫酸グアニル
メラミン、メラミン樹脂、BTレジン、シアヌール酸、
イソシアネール酸、イソシアヌール酸、イソシアヌール
酸誘導体、メラミンイソシアヌレート、ベンゾグアナミ
ン、アセトグアナミン等のメラミン誘導体、グアニジン
系化合物等が挙げられる。
【0033】リン系難燃剤としては、例えば、赤燐、リ
ン酸トリエチル、リン酸トリクレジル、リン酸トリフェ
ニル、リン酸クレジルフェニル、リン酸オクチルジフェ
ニル、ジエチレンリン酸エチルエステル、ジヒドロキシ
プロピレンリン酸ブチルエステル、エチレンリン酸ジナ
トリウムエステル、メチルホスホン酸、メチルホスホン
酸ジメチル、メチルホスホン酸ジエチル、エチルホスホ
ン酸、プロピルホスホン酸、ブチルホスホン酸、2−メ
チル−プロピルホスホン酸、t−ブチルホスホン酸、
2,3−ジメチルブチルホスホン酸、オクチルホスホン
酸、フェニルホスホン酸、ジオクチルフェニルホスホネ
ート、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン
酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホスフィン
酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、
ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン
酸、ビス(4−メトキシフェニル)ホスフィン酸、リン
酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、リン酸メラ
ミン、リン酸グアニル尿素、ポリリン酸メラミン、リン
酸グアニジン、エチレンジアミンリン酸塩、ホスファゼ
ン、メチルホスホン酸メラミン塩等が挙げられる。
【0034】これらの他の難燃剤は、1種または2種以
上で用いられ、これらの他の難燃剤の配合量は、樹脂1
00重量部に対して0.1〜150重量部、好ましくは
0.5〜100重量部とすることが好ましい。
【0035】用いることができる樹脂としては、特に限
定はなく、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポ
リウレタン樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン
樹脂、フラン樹脂、アルキド樹脂、キシレン樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ジアリールフタレート樹脂等の硬
化性樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチ
レンテレフタレート樹脂、ポリカーボネート、ポリフェ
ニレンオキシド、ポリフェニレンエーテル、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン12、ポリアセタール、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリア
クリロニトリル、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリエチレンオキシド、ポリテトラメチレンオキ
シド、熱可塑性ポリウレタン、フェノキシ樹脂、ポリア
ミド、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/1−
ブテン共重合体、エチレン/プロピレン/非共役ジエン
共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチ
レン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/プ
ロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル
ポリエーテルエラストマー、ポリテトラフルオロエチレ
ン及びこれらの変性物等が挙げられる。これら樹脂は、
ホモポリマーであってもコポリマーであってもよく、二
種以上の混合物であってもよい。
【0036】これらの樹脂のうち、エポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂等の分子内にエポキシ基又は不飽和
結合を有する樹脂を用いる場合は、樹脂に混練する際や
樹脂組成物を成形する際等の過程で第2級ホスフィン誘
導体の一部がエポキシ基又は不飽和結合と反応すること
があるが、本発明はこれらの形態を排除するものではな
い。
【0037】ここで、硬化性樹脂とは、熱、触媒、ある
いは紫外線などの作用により化学変化をおこして架橋構
造が発達し、分子量が増大して三次元網目構造を有し
て、硬化して半永久的に不溶性・不融性となる合成樹脂
を示す。また熱可塑性樹脂とは、加熱により流動性を示
し、これにより賦形が可能である樹脂のことを表す。
【0038】また、樹脂に配合するその他の成分とし
て、りん系、イオン系、ヒンダードフェノール系などの
酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、離剤、染
料、顔料を含む着色剤、架橋剤、軟化剤、分散剤等の通
常の添加剤と併用することができる。
【0039】また、必要に応じて、繊維状、及び/又は
粒状の充填剤を添加して、樹脂の剛性を大幅に向上させ
ることができる。このような充填剤としては、例えば、
ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミド樹脂、アス
ベスト、チタン酸カリウムウィスカ、ワラステナイト、
ガラスフレーク、ガラスビーズ、タルク、マイカ、クレ
ー、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸バリウム、
酸化チタン、溶融シリカ、結晶性シリカ、マグネシア、
酸化アルミニウム等が挙げられる。
【0040】前記第2級ホスフィン誘導体は、通常の方
法によって各種樹脂に混練し、成形することができる。
例えば、硬化性樹脂であれば、前記第2級ホスフィン誘
導体を硬化性樹脂およびその他の配合物を同時に混入す
る方法、樹脂成分の一種にあらかじめ前記第2級ホスフ
ィン誘導体及び必要により添加される添加剤と混合して
おき、これを硬化性樹脂と混合する方法、熱可塑性樹脂
であれば前記第2級ホスフィン誘導体をエクストルーダ
ーで溶融混合する方法、あるいは粒子状物同士を均一に
機械的に混合した後、射出成形機で混合と同時に成形す
る方法等が挙げられる。
【0041】本発明の難燃性樹脂組成物は、安全なプラ
スチック材料として、例えばコネクター、スイッチ、ケ
ース部材、トランス部材、コイルボビン等の電気部品、
建築材料、自動車等の輸送機器、包装材料、家庭日用
品、フラットケーブル、プリント配線板、電気回路基
板、銅張積層板、封止材、成形材、注型材、接着剤、電
気絶縁性塗料材料その他の用途に使用することができ
る。本発明の難燃性樹脂組成物の中,樹脂成分としてエ
ポキシ樹脂を用いて難燃性エポキシ樹脂組成物としたも
のは,特に封止材や積層板として好適に用いることがで
きる。
【0042】<封止材>次いで、本発明により難燃性エ
ポキシ樹脂を用いてなる封止材について説明する。封止
材で用いるエポキシ樹脂としては、1分子内に少なくと
も2個のエポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポ
リマー全般あり、例えばビスフェノールA型エポキシ、
ビスフェノールF型エポキシ、ビスフェノールS型エポ
キシ、フェノールノボラック型エポキシ、クレゾールノ
ボラック型エポキシ、ナフタレン型エポキシ、ビフェニ
ル型エポキシ、芳香族アミンおよび複素環式窒素塩基か
らのN−グリシジル化合物、例えばN,N−ジグリシジ
ルアニリン、トリグリシジルイソシアヌレート、 N,
N,N’,N’−テトラグリシジル−ビス(p−アミノフ
ェニル)−メタンなどが挙げられるが、特にこれらに限
定されるものではない。これらは何種類かを併用して用
いることもできる。
【0043】硬化剤としては、当業者において公知のも
のはすべて用いることができるが、特に、エチレンジア
ミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミンなどのC2〜C20の直鎖
脂肪族ジアミン、メタフェニレンジアミン、パラフェニ
レンジアミン、パラキシレンジアミン、4,4’−ジア
ミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニル
プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジア
ミノジシクロヘキサン、ビス(4−アミノフェニル)フ
ェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、メタキシ
リレンジアミン、パラキシリレンジアミン、1,1−ビ
ス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、ジシアノジ
アミドなどのアミン類、フェノールノボラック樹脂、ク
レゾールノボラック樹脂、tert−ブチルフェノール
ノボラック樹脂、ノニルフェノールノボラック樹脂など
のノボラック型フェノール樹脂、レゾール型フェノール
樹脂、ポリパラオキシスチレンなどのポリオキシスチレ
ン、フェノールアラルキル樹脂、ナフトール系アラルキ
ル樹脂などの、ベンゼン環やナフタリン環その他の芳香
族性の環に結合する水素原子が水酸基で置換されたフェ
ノール化合物と、カルボニル化合物との共縮合によって
得られるフェノール樹脂や、酸無水物などが例示される
が、特にこれらに限定されるものではない。
【0044】充填剤として、溶融シリカ粉末、結晶シリ
カ粉末、アルミナ、窒化珪素などが挙げられ、これらの
充填剤の配合割合は、樹脂組成物中に60〜90重量%
である。また、必要に応じて、天然ワックス類、合成ワ
ックス類、直鎖脂肪酸の金属塩、酸アミド類、エステル
類、パラフィン類などの離型剤、カーボンブラック、ベ
ンガラなどの着色剤、種々の硬化促進剤など、当業者に
おいて公知の添加剤を併用し用いることができる。
【0045】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物を封止
材の封止樹脂として用いる場合には、均一に混合され、
混練されていることが好ましい。混練の方法としては例
えば、ロール、ニーダー、ミキサー等を用いて加熱して
行われ、その後冷却、粉砕しタブレット化するなどの方
法で封止樹脂は製造される。そして、上記で得られた封
止樹脂を用いてトランスファー成形等を行って、半導体
素子やリードフレーム等を封止すると、難燃性及び耐湿
電気信頼性が優れた半導体装置が得られる。なお成形す
る方法としては上記封止樹脂を用いること以外は特に限
定するものではなく、一般の方法で成形が可能である。
【0046】<積層板>次いで、本発明により難燃性エ
ポキシ樹脂組成物を用いてなる積層板について説明す
る。積層板で用いるエポキシ樹脂としては、1分子内に
少なくとも2個のエポキシ基を有するモノマー、オリゴ
マー、ポリマー全般あり、例えばビスフェノールA型エ
ポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、ビスフェノール
S型エポキシ、フェノールノボラック型エポキシ、クレ
ゾールノボラック型エポキシ、ナフタレン型エポキシ、
ビフェニル型エポキシ、芳香族アミンおよび複素環式窒
素塩基からのN−グリシジル化合物、例えばN,N−ジ
グリシジルアニリン、トリグリシジルイソシアヌレー
ト、 N,N,N’,N’−テトラグリシジル−ビス(p−
アミノフェニル)−メタンなどが挙げられるが、特にこ
れらに限定されるものではない。これらは何種類かを併
用して用いることもできる。
【0047】本発明の難燃性エポキシ樹脂組成物を溶媒
に溶かすことにより、樹脂ワニスとすることができる。
用いることができる溶媒としては、非プロトン性が好ま
しく、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルム
アミド、エーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、1〜6個の炭素原子を有する場合に
よっては分岐したアルキル基を有するモノアルコールの
エチルグリコールエーテル、プロピレングリコールエー
テル、ブチルグリコールエーテル、ケトン、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エステル、エ
チルアセテート、ブチルアセテート、エチレングリコー
ルアセテートおよびメトキシプロピルアセテート、メト
キシプロパノール、その他ハロゲン化炭化水素および脂
環式および/または芳香族炭化水素であり、これらのう
ちヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、トルエンおよ
びジキシレン等の溶媒が好ましい。これらの溶媒は、単
独でまたはそれらの混合物として使用することができ
る。
【0048】なお、本発明において、前記した溶媒を前
記の重合反応の際の溶媒として用いて、そのまま樹脂ワ
ニスとして用いてもよい。調製したワニスは、紙、ガラ
ス織布、ガラス不織布、あるいはガラス以外を成分とす
る布などの基材に塗布、含浸させ、乾燥炉中で80〜2
00℃の範囲内で乾燥させることにより、プリプレグを
調製することができ、これを所定枚数重ね合わせて、加
熱、加圧して積層板、あるいはプリント配線板用の金属
張り積層板を製造することができる。
【0049】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0050】製造例1 反応容器に1,5−シクロオクタジエン(東京化成社
製)1843g(16.69mol)とトルエン375
0mlを仕込み、十分に窒素置換した。続いてホスフィ
ン(日本化学工業社製)731g(21.50mol)
を仕込み、60℃に昇温した。ラジカル開始剤として、
2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)(日本ヒドラジン社製)58.8g(0.237m
ol)を3時間かけて圧入し、60℃にて一晩熟成し、
1,4−シクロオクチレンホスフィンと1,5−シクロ
オクチレンホスフィンよりなる混合物のトルエン溶液を
得た。(混合物の純度31.9wt%、1,4−シクロ
オクチレンホスフィン:1,5−シクロオクチレンホス
フィン=38.4:61.6(GC相対面積比))
【0051】攪拌機、コンデンサー、滴下ロートを備え
付けた2000mlの4つ口フラスコを十分に窒素置換
した後、上記反応液の一部434.6g(0.975m
ol)を室温下にて仕込んだ。さらにメタノール440
gを仕込み氷浴にて約5℃に冷却した後、過酸化水素1
06.5g(1.05mol)を滴下ロートより約3時
間かけて滴下した。反応の終点はガスクロマトグラフ法
にて判断した。酸化反応終了後、ロータリーエバポレー
ターで濃縮して、無色の結晶1,4−シクロオクチレン
ホスフィンオキシドと1,5−シクロオクチレンホスフ
ィンオキシドよりなる混合物152.8g(0.966
mol、1,4−シクロオクチレンホスフィンオキシ
ド:1,5−シクロオクチレンホスフィンオキシド=3
9.4:60.6(NMR相対面積比))を得た。
【0052】製造例2 製造例1と同様な装置を十分に窒素置換した後、室温
下、トルエン500ml、ジエチルホスフィン106g
(1.0mol)を仕込んだ。さらにメタノール550
gを仕込み氷浴にて約5℃に冷却した後、過酸化水素9
8.6g(1.0mol)を滴下ロートより約3時間かけ
て滴下した。反応の終点はガスクロマトグラフ法にて判
断した。酸化反応終了後、ロータリーエバポレーターで
濃縮して、無色の液体ジエチルホスフィンオキシド11
8.2gを得た。
【0053】製造例1〜2によって得られた化合物を表
1に示す。
【表1】
【0054】実施例1〜2、比較例1 表2に示した配合割合でエチレンエチルアクリレート
(以下EEAと略記する)樹脂及び各種の添加剤を配合
し、120〜130℃に設定した熱ロールにて、5〜1
0分間混練した。加熱プレスを用いて成型圧力14.7
MPa(150kg/cm2)、加圧時間5分間、金型温度1
15℃で、厚さ3mmのシートを作成し、更に長さ125
mm、幅13mmの試験片とし、UL94に分類した材料の
垂直燃焼試験(94V−0、94V−1及び94V−
2)に従って樹脂の難燃性を試験した。二級ホスフィン
誘導体を用いずに同様の操作を行い、比較例1とした。
なお、水酸化マグネシウムは、協和化学社製のキスマ5
Aを用いた。
【0055】
【表2】
【0056】実施例3〜16、比較例2〜8 表3,4に示した配合割合で各種の樹脂及び添加剤を配
合し、実施例1〜2と同様にして試験片を作成し、実施
例1〜2と同じ方法で樹脂の難燃性を試験した。なお、
各樹脂毎の溶融押出、ペレット乾燥、射出成形条件を下
記に示した。
【0057】ポリカーボネート(以下PCと略記する) 押出:260〜320℃/75rpm 乾燥:120℃/12時間 成形:260〜320℃/金型110℃ ポリブチレンテレフタレート(以下PBTと略記する) 押出:250〜290℃/150rpm 乾燥:110℃/12時間 成形:250〜290℃/金型80℃ ナイロン6 押出:250〜300℃/150rpm 乾燥:100℃/24時間 成形:250〜300℃/金型80℃ ポリフェニレンオキシドとポリスチレンの混合物(混合
重量比:60:40、以下PPOと略記する) 押出:240〜310℃/70rpm 乾燥:110℃/4時間 成形:240〜320℃/金型90℃ ポリエチレン(以下PEと略記する) 押出:180〜210℃/700rpm 乾燥:100℃/12時間 成形:180〜210℃/金型100℃
【0058】ノボラック樹脂 混練:80〜90℃/70rpm 成形:240〜320℃/金型150℃ 不飽和ポリエステル シート作成:40℃3日間熟成 成形:金型140℃
【0059】
【表3】
【0060】
【表4】
【0061】実施例17〜18、比較例9〜10 表5に示した割合(重量部)で樹脂及び各種添加材を配
合し、2軸熱ロールで混練条件85℃×7分間混練した
後、剥離、冷却、粉砕して封止材を得た。この封止材を
トランスファー成型機を用いて成型温度170℃、成型
圧力6.8MPa(70kg/cm2)、成型時間120秒、
後硬化処理180℃×2時間で厚さ3mm、長さ12.5
mm、幅65mmの試験片を作成し、難燃試験及び抽出試験
を行った。なお、球状シリカは日本化学工業社製 A3
0、破砕シリカは龍森社製 VLM30、エポキシ樹脂
はジャパンエポキシレジン製 YX4000H、フェノール樹
脂は群栄化学社製 PSM4261、トリフェニルホス
フィンは北興化学社製、合成ワックスはヘキスト社製P
O、カーボンブラックは三菱化学社製、HCA−HQは
三光化学社製、水酸化アルミニウムは住友化学社製 C
L303を使用した。
【0062】
【表5】
【0063】<難燃性試験>難燃性試験は、上記で調製
した封止樹脂について、実施例1〜3と同様に試験片を
作成し、UL94に分類した材料の垂直燃焼試験(94
V−0、94V−1及び94V−2)に従って試験し
た。その結果を表5に示した。
【0064】<抽出試験>実施例17〜18及び比較例
9〜10で得られた試験片をPCT抽出試験(121℃×
24時間)を行った。抽出試験は、容量100mlの耐圧
容器にサンプル8g及び水80gを入れ、121℃で2
4時間抽出し、水冷してろかし、ろ液中の溶出PO4
オン、PHO3イオン及びPH22イオンの濃度をイオ
ンクロマトグラフで測定した。さらにこのろ液の25℃
における電気伝導度を測定し、その結果を表6に示し
た。
【0065】
【表6】
【0066】実施例19 実施例1で合成したエポキシ樹脂100部、フェノール
樹脂(群栄化学社製、PSM4261)61.50部、
トリフェニルホスフィン(北興化学社製)2.26部、
OPワックス(ヘキスト社)1.13部、カーボンブラ
ック(三菱化学社製)1.13部、溶融シリカ(日本化
学工業、シルスターM2430)820.0部、硬化剤
としてノボラック型フェノール樹脂(硬化剤、住友ベー
クライト社製:PR53195)31.5部の混合物を
ミキサーで常温混合し、2軸熱ロールで80〜85℃で
7分混練したのち、剥離、冷却、粉砕してエポキシ樹脂
封止材を調整した。
【0067】実施例20 実施例1で合成したエポキシ樹脂100部に硬化剤とし
てメタキシリレンジアミン17部を加え、硬化促進剤と
して2−エチル−4−メチルイミダゾール0.3gを加
え、メチルエチルケトンに添加し均一に攪拌して樹脂ワ
ニスを得た。この樹脂ワニスをガラスクロスに塗布して
含浸乾燥炉中で150℃の温度で乾燥させることによ
り、プリプレグを得た。このプリプレグを4枚重ね合わ
せて、3.0MPa(30kg/cm2)の圧力で、1
60℃で加熱して積層板を得た。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の難燃性樹
脂組成物は優れた難燃性を有するとともに耐湿性にも優
れることから、コネクター、スイッチ、ケース部材、ト
ランス部材、コイルボビン等の電気部品、建築材料、自
動車等の輸送機器、包装材料、家庭日用品、フラットケ
ーブル、プリント配線板、電気回路基板、銅張積層板、
封止材、成形材、注型材、接着剤、電気絶縁性塗料材料
等の用途に有用である。また、本発明の難燃性樹脂組成
物の中,樹脂成分としてエポキシ樹脂を用いて難燃性エ
ポキシ樹脂組成物としたものは,特に封止材や積層板の
難燃化に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/31 Fターム(参考) 4J002 AA001 AC031 BB031 BB051 BB071 BB121 BB151 BC031 BD151 BG061 BG101 BN051 CB001 CC031 CC151 CC161 CC181 CD001 CE001 CF061 CF071 CF101 CF211 CF281 CG001 CH021 CH071 CK021 CL001 EW016 EW166 FD136 GF00 GQ00 4M109 AA01 CA21 EB07 EC01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1 およびR2 は置換されていてもよい直鎖状
    又は分岐状のアルキル基又はシクロアルキル基を示し、
    該アルキル基中の1つあるいは2つ以上のメチレン基は
    −CH=CH−によって置き換えられていてもよく、R
    1 とR2 は同一な基であっても異なる基であってもよ
    く、またR1 とR2 はPを含んであるいはPを含まない
    で環状物を形成していてもよい。Xは酸素原子又は硫黄
    原子を示す。)で表される第2級ホスフィン誘導体を含
    有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記R1とR2は、炭素数1〜4の低級アル
    キル基であることを特徴とする請求項1記載の難燃性樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】前記R1とR2が形成する環状物は、下記一
    般式(2)または一般式(3)で表されることを特徴と
    する請求項1記載の難燃性樹脂組成物。 【化2】 (式中、R3は置換されていてもよいアルキレン基を示
    す。) 【化3】 (式中、R4は置換されていてもよいシクロアルキレン
    基またはアリーレン基を示す。)
  4. 【請求項4】 難燃性樹脂は、エポキシ樹脂である請求
    項1乃至3記載の難燃性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の難燃性樹脂組成物を用
    いてなる封止材。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の難燃性樹脂組成物を用
    いてなる積層板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006348108A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Teijin Ltd 難燃性ポリエステル樹脂およびそれからなるフィルム
US7271225B2 (en) * 2002-05-29 2007-09-18 Nippon Chemical Industrial Co., Ltd. Phosphorus-containing epoxy resin, phosphorus-containing epoxy resin composition, process for producing the resin, sealant containing the composition, molding material containing the composition, and laminate containing the composition
JP2013170171A (ja) * 2012-02-17 2013-09-02 Dic Corp 熱硬化性樹脂組成物及び摩擦材

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