JP2003327434A - 封着材料の製造方法 - Google Patents

封着材料の製造方法

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JP2003327434A JP2002137195A JP2002137195A JP2003327434A JP 2003327434 A JP2003327434 A JP 2003327434A JP 2002137195 A JP2002137195 A JP 2002137195A JP 2002137195 A JP2002137195 A JP 2002137195A JP 2003327434 A JP2003327434 A JP 2003327434A
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powder
sealing
temperature
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Toshifumi Matsuda
敏文 松田
Mitsuo Kato
光夫 加藤
Yoshiki Chimura
悦貴 地村
Masaaki Hayashi
雅章 林
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Nippon Electric Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空中でデバイスを封着しても封
着材料からの発泡が抑制され、デバイスの気密性の低
下、封着部の封着強度低下等のない封着材料の製造方法
を提供する。 【解決手段】 本発明は、軟化点が200℃〜9
00℃となるように調整された破砕により製造された粉
末ガラスを主材料とする粉末状の封着材料Pの製造方法
であって、真空減圧加熱炉10を使用して、前記粉末ガ
ラスを耐火性容器20中で最高温度が100℃〜(粉末
ガラスのガラス軟化点−30℃)の温度に加熱する工程
と、該所定温度で粉末ガラスを104Pa以下の減圧下
で所定時間保持する工程とを有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品等に利用
される粉末ガラスを主材料とする粉末状の封着材料の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品等の封着用途に使用される封着
材料は、低融点のガラス粉末とセラミックス等の耐火物
フィラーとを均質に混合することによって製造、利用さ
れている。このような粉末状の封着材料の用途は広範囲
に亘るが、その中でも気密性を要する電子部品を外気よ
り保護する気密封着用途について、強度や耐熱性等の信
頼性の高いガラス粉末を用いた封着材料が多用されてい
る。例えば、陰極線管(CRT)、プラズマディスプレ
イ(PDP)、電界放射型ディスプレイ(FED)、蛍
光表示管(VFD)等の表示素子では、表示部のフェー
スガラスや板ガラスを気密状態で固定するために粉末状
の封着材料は欠かすことができないものである。また、
各種半導体パッケージの内部素子を気密保護する際にも
必須の構造材料である。一般に、気密封着を行う場合に
は、封着材料を使用して封着することにより器体を形成
し、その内部を真空にするか、あるいは大気から保護す
る目的で器体の内部に不活性ガスを充填するなどの対応
がとられている。
【0003】器体内部を真空にする場合には、大気中ま
たはN2、CO2、Ar等の気体中で粉末状の封着材料、
あるいは粉末状封着材料を有機物媒体と混合したペース
トを塗布乾燥した後に加熱封着する。次いで、器体の内
部を減圧するために、再度器体を加熱しながら排気管等
が設けられた排気口を通じて排気した後、排気口を封じ
ている。つまり、封着及び排気の二度の加熱工程を経て
気密封着が行われる。
【0004】ところが、近年の各種デバイスの低価格化
あるいは軽薄化の要求に伴い、このような工程の簡略
化、デバイス構造の単純化や薄型化を目的として、真空
中で封着と排気とを同時に行う要望が高くなってきた。
即ち、封着と排気とを同時に行うことで排気管などの付
帯部品が不要となり、その結果、デバイスの構造を単純
化でき、さらにはデバイスを薄く軽くできるというもの
である。
【0005】このように封着と排気とを同時に実現する
試みが行われたが、常温常圧下で製造された粉末状の封
着材料を使用して各種デバイスを真空中で封着すると、
粉末状封着材料からの発泡が著しいために封着部の気密
性が低下し、封着部の接着強度が低下する問題のあるこ
とが判明した。また、気密体内に粉末状の封着材料から
発生したガスが入ることで、デバイスの動作不良の原因
となるという問題点のあることも判明した。このような
問題点の解決手段として、特開2001−106548
では10-6Paの真空中で600℃に加熱した際に、ガ
ラスから放出される気体の合量が所定量以下になるガラ
ス粉末を用いた封着材料を使用することで上記の問題点
が改善できるとの記載がある。そして、当初、この上記
の封着材料の機能を実現するためには、溶融後のガラス
を大気中または真空中で再溶融し、その再溶融の際に1
4Pa以下の真空度を実現しさえすれば目標を達成で
きたかに思われた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、何回か
同様の再溶融処理を行う中で、例え104Pa以下の条
件で再溶融処理を行ったとしても、成形後にガラス成型
品を粉砕操作するなどの一連の操作を行う工程中で、ガ
ラス粉末は大気中の湿度の影響や粉砕工程の環境の影響
を著しく受けることが判明した。そして諸々の環境の影
響によって、ガラス粉末の表面に各種気体成分が吸着、
吸収されることで、再溶融における真空処理の効果が低
くなる場合が生じてきた。このようなガラス粉末を使用
した封着材料を加熱して封止すると封着部で発泡現象が
認められ、封着強度の低下や気密性の低下を引き起こし
て目的を達成することができなくなる。即ち、104
a以下の真空中での再溶融処理を行っただけでは、封着
部の安定した気密性及び高い接着強度を実現するには不
充分であることが判明した。
【0007】本発明の目的は、真空中でデバイスを封着
する際に、発泡を抑制して封着部の気密性の低下及び接
着強度低下等を起こすことのない粉末状の封着材料の製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな状況に鑑み、真空中で封着材料を加熱してデバイス
を封着する際に粉末状の封着材料からの発泡を抑える方
法として、予め封着材料の製造時に、封着時の減圧環境
下で排出されるガス成分を除去する新たな方法を発明し
た。
【0009】即ち、本発明の封着材料の製造方法は、粉
末ガラスを主材料とする粉末状の封着材料の製造方法に
おいて、前記粉末ガラスを耐火性容器中で最高温度が1
00℃〜(粉末ガラスのガラス軟化点−30℃)の温度
に加熱する工程と、該所定温度で粉末ガラスを104
a以下の減圧下で所定時間保持する工程とを有すること
を特徴とする。
【0010】ここで、粉末ガラスとは無機酸化物成分を
主とするガラスの粉末を意味している。また、複数種の
粉末ガラスを混合して調整することで封着材料に目的と
する機能を持たせる場合もある。さらに、この粉末ガラ
スは加熱時にガラス中に結晶相が析出して構造強度など
の機能を向上するものであってもよい。また、粉末ガラ
スが加熱されることで分相ガラスになる場合もある。
【0011】粉末ガラスを耐火性容器中で最高温度が1
00℃〜(粉末ガラスのガラス軟化点−30℃)の温度
に加熱するとは、具体的な温度はガラス材質によって適
宜変更する必要性がある。この際、加熱温度としては、
水分、その他二酸化炭素や酸素等の吸着物質を除去する
上で100℃以上であることが重要であり、なるべく高
温である方が好ましいが、粉末ガラスの粒度や共存する
他材質の種類によって焼結などが発生する危険を回避で
きる温度設定が望ましい。よってこの上限となる温度
は、104Pa以下の減圧条件下において粉末ガラスの
焼結を回避することができるガラス軟化点−30℃の温
度である。また、昇温速度については、加熱する封着材
料の容量等に依存するが、均質に加熱できる条件を選択
する必要があり、特に含有ガス成分が多いことが判明し
ている粉末状の封着材料の場合には、特定の温度で一定
時間保持することによって、ガス成分を充分に排気する
ことが重要になる。
【0012】また、ここで使用する耐火性容器は、耐火
性容器が上記の処理を行う際にガラス材質と反応し難い
ことが最も重要であり、容器自身からの気体放出量が少
なく、高温で充分な構造強度を有することが望ましい。
ガラス材質によっては、容器材料と高温で共融反応を起
こすような材質成分を含有する場合もあるため、その選
択には注意が必要である。
【0013】粉末ガラスを104Pa以下に減圧する工
程については、減圧によってガス化する気体成分を排気
する際に、ガラスを構成する蒸気圧の高い元素成分など
が揮発してしまう虞がある。揮発によって粉末状の封着
材料が本来目的としていた材質構成から逸脱することを
防ぐため、温度同様に減圧値の設定は重要となる。気体
成分の排気を重視する際には、揮発によって変動するナ
トリウムなどの成分を、封着材料の目標材質値より予め
多めに添加することで補正して対応する場合もある。1
4Paより高い圧力となって減圧が不充分であれば、
ガラス中に溶存するガス成分によっては充分に排気する
ことができず、封着後に発泡することもあるため104
Pa以下に減圧することが必要である。
【0014】また、この減圧加熱工程では、充分な時
間、減圧状態で保持した後、104Pa以下の減圧下で
200℃より低温まで冷却することによって、急速冷却
を行ってもよいし、また必要に応じて徐冷操作により徐
々に冷却してもよい。ただ、徐冷によって粉末ガラスに
意図しない結晶相や分相が発生する場合には、冷却速度
等の条件を適宜調整して冷却する必要がある。また冷却
中についても、減圧環境下に粉末状封着材料を保持する
ことによって、冷却時に雰囲気ガスの粉末状封着材料へ
の吸着を防止することができる。
【0015】冷却後の粉末状封着材料は、どのような製
品形態で販売するかにもよっても異なるが、然るべき大
型保存容器に保持した後、さらにペースト化処理などの
各種処理工程を経て最終製品として小分けされて梱包さ
れる。あるいは、大型保存容器からペースト化すること
なく最終製品として小分けされて梱包される。このよう
な際にも、減圧、真空パッキング等を施して、外気から
の粉末ガラスへの影響をなるべく低く抑える工夫が必要
である。
【0016】一連の昇温冷却の工程は、温度、圧力の調
節操作をプログラム操作することによって、真空加熱炉
などの装置を利用して処理を行う。材料の加熱時に均質
加熱を行いつつ、かつ大量の粉末状封着材料を減圧下に
保持するため、粉末状封着材料を撹拌、あるいは揺動す
ることによってこの処理を確実に行うこともできる。た
だ、この撹拌や揺動については、必要以上にこれらの操
作を行うと粉末状の封着材料中に微粉が発生して、目的
とする粒度分布から逸脱し、封着材料本来の性能が損な
われるので注意を要する。よって静置状態であっても充
分に減圧と加熱が均等に施される様であるならば撹拌や
揺動操作を施す必要はない。
【0017】そして、この昇温冷却の工程は必ずしも同
じ装置を利用せずとも、必要に応じて別の装置を利用す
ることも可能である。また、封着材料を耐火性容器中で
最高温度が100℃〜(粉末ガラスのガラス軟化点−3
0℃)の温度に加熱する工程と、104Pa以下の減圧
下で所定時間保持するする工程については、既に均質混
合された粉末ガラスと耐火性フィラーを工程に投入する
必要はなく、この2工程の途中で同時、あるいは2工程
の前後に均質混合を施してもなんら問題はない。ただ
し、その場合には均質混合操作中にも減圧状態、加熱状
態を維持しながら行う必要がある。さらにこの2工程を
同時に行うことができることは言うまでもない。
【0018】また、本発明の封着材料の製造方法は、上
記に加えて、耐火性容器に投入前、投入中または投入後
の粉末ガラスに耐火性フィラーを添加することを特徴と
する。
【0019】ここで、耐火性フィラーを添加するとは、
熱膨張係数の調整、封着部強度の向上、粘性流動の調整
などを目的として、粉末状の耐火性フィラーを粉末ガラ
スに均質混合することである。この耐火性フィラーは、
一種であっても複数種であってもよく、粒度も所定の粒
度であるならば支障がない。またその形状は、特定形状
とはならない破砕物、噴霧成形などによって得られる球
状体、あるいは、鱗片状、板状、針状など種々の形体の
粉末状耐火性フィラーを採用することが可能である。ま
た、このフィラーとして必要に応じて金属微粉末などを
添加することも可能である。ただし、加熱によって発泡
する成分を含有しているものは採用を避けるべきであ
る。ただし、重要なことは、この粉末状耐火性フィラー
についても、気体成分の吸着が抑制されることであっ
て、このことが満足されるものであるならば、粉末ガラ
スが耐火性容器への投入中、あるいは前後に投入されて
も、問題とはならない。
【0020】また、本発明の封着材料の製造方法は、上
記に加えて、軟化点が200℃〜900℃となるように
封着材料中の粉末ガラスを調製することを特徴とする。
【0021】ここで、軟化点が200℃〜900℃とな
るとは、実際に使用される封着温度から規定されるもの
ではあるが、その中でも特に本発明を適用する粉末状封
着材料としては、軟化点の温度範囲が200℃〜900
℃であることを示すものである。すなわち、軟化点が2
00℃より低い温度の粉末ガラスも化学的に作成するこ
とは可能であるが、実使用上の耐候性、化学的耐久性な
どが弱いために本発明のガラスの製造方法で採用する材
料としては適さない。一方、軟化点が900℃より高温
になる粉末状封着材料については、強度的には支障のな
い高い封着強度を実現できるが、封着温度が高くなるの
で密封される各種デバイスの性能を損なう等の問題が発
生するため望ましくない。
【0022】また、本発明の封着材料の製造方法は、上
記に加えて、破砕により製造された粉末ガラスを主とし
て使用することを特徴とする。
【0023】ここで、主として破砕により製造された粉
末ガラスとは、溶融によって製造された塊状のガラスか
ら、各種粉砕装置を利用して得られる粉砕ガラス粉末を
5割以上含有して主成分とする粉末ガラスを意味するも
のである。この際、ガラスの溶融方法としては、ガラス
中に発泡成分を多量に含有しないような溶融方法を採用
することが望ましい。例えば、間接加熱の電気溶融炉を
使用して、高温清澄してガラス中の残存泡をなくした状
態の塊状のガラスを利用することで、残存する微細気泡
などが、粉末ガラス中に残存して封着時に発泡不良に結
びつく可能性が低くなるため好ましい。しかし、用途上
あるいは必要容積等の理由で、たとえガラス中に多量の
ガス成分が溶存するようになるガス燃焼などを利用する
溶融炉を使用した場合であっても、他の対策を施すこと
で許容することができる。
【0024】そして、粉末ガラスは、その溶融時に10
4Pa以下の真空中で加熱されていれば、さらに好適で
ある。あるいは、一旦大気圧下にて、大気中あるいは中
性気体中などで溶融して成形冷却した後、そのガラスを
104Pa以下の真空中で、ガラスから充分に気体が放
出されるまで再溶融して、所望の形状に成型する方法を
採用することも好ましい。
【0025】ガラス溶融後の成形としては、その後に成
形ガラスを粉砕するため、ロール成形などで粉砕しやす
いリボン状の成形品とすることも可能であるし、多数の
孔を開けた開口部より糸状、棒状ガラスを成形すること
もできる。また、塊状ガラスとして成形する場合でも、
水などの低温媒体に接触することで急速冷却することに
よって粗砕することも可能である。得られたリボン状成
形品などをさらに微粉砕する方法としては、ボールミ
ル、ジョークラッシャー、ジェットミル、ディスクミ
ル、スペクトロミル、グラインダー、ミキサーミルなど
種々の方式が利用可能である。
【0026】さらに、破砕以外のその他各種方法により
製造されたガラス粉末についても、粉砕により製造され
たガラスと共存させることによって両方の長所をうまく
使い、高い機能を実現する製品を製造することが可能で
ある。粉砕以外の方法としては、例えば噴霧法で製造さ
れたガラスビーズやガラスバルーン、ゾルゲル法などか
ら製造されたガラス微粉、ガラスフレーク等複数を適宜
組み合わせて利用可能である。
【0027】さらに、粉砕後に種々の方法を採用して粉
末ガラスを分級することによって、最終的に所望の粒度
を有する粉末ガラスを得ることができる。分級で注意す
べきことは、不用意に長時間の処理を行わないことであ
る。さらに、本件の製造方法を採用した粉末について
は、一旦吸着した水分を粉末表面から脱水することが困
難であるならば、湿式分級は避けることが好ましい。た
だし、どうしても使用せねばならない状況である場合に
は、速乾性液体の利用等それなりの対処処置を施す必要
が生じる。
【0028】そして、粉末ガラスに利用するガラス材質
としては、ガラスが軟化した場合に、ガス化することで
気泡を形成する成分、例えば、Cl2、F2、H2O等が
高い含有率で含まれる材質は、できるだけ採用しないよ
うにすることが好ましい。特に、清澄剤として大量の放
出ガスを発生する成分をガラス組成として含有する場合
には注意が必要となる。このような成分を含むものを本
発明の封着材料の製造方法に適用するには、加熱条件、
減圧条件について、充分に余裕のある条件を採用する必
要があり、ガラスの溶融時に、ガラス中に溶存するガス
量を低くするような溶融条件で溶融を行うことが、いっ
そう重要となる。
【0029】粉末ガラスとして使用するガラス材質とし
ては、特に限定されるものではないが、その中でも、P
bO−B23系、PbO−B23−ZnO系、PbO−
23−ZnO−SiO2系、P25−SnO系、B2
3−ZnO−SiO2系、PbO−ZnO−SiO2系、
BiO−ZnO系、BiO−SnO系、BiO−SnO
−ZnO系、Na2O−BaO−SiO2系、Na2O−
23―Al23―SiO2系及びPbO−B23−S
iO2系等のガラスが本製造方法に適している。
【0030】また、耐火性フィラーとしては、封着部の
接着強度向上、及び被封着材料に熱膨張係数を整合させ
る等の目的で使用するが、例えば、β−ユークリプタイ
ト、チタン酸鉛、ジルコン、ジルコニア、部分安定化ジ
ルコニア(PSZ)、コージエライト、β―スポジュメ
ン、α−アルミナ、β−アルミナ、α−クオーツ、β−
クオーツ、ムライト、窒化アルミ、球状シリカ、マグネ
シア、窒化ホウ素等の粉末などを使用することが可能で
あるが、これに限るものではない。また着色剤などで耐
火性フィラーとしての機能も併せ持つ添加剤を使用する
ことも可能である。それは、例えばCr、Fe、Co、
Mn、Cu、Ni等の酸化物が該当するものであるが、
それに限定するものではない。そして、耐火性であるな
らば、セラミックスであることにこだわる必要性はな
く、用途に応じて、タングステン、コバール金属粉末、
Fe−Ni合金粉末、アルミニウム微粉等の加熱中に表
面が酸化されることで酸素を消費して、気密性を満足す
る材質を添加することもできる。
【0031】なお、耐火性フィラーは、常圧で大気中あ
るいはN2、CO2、Ar等の気体中で焼成して合成され
るが、真空中あるいは減圧雰囲気中で合成する方法を採
用すれば、加熱封着時に封着用材料からの気体放出量が
少なくなり好ましい。また、そのような焼成方法を採用
できないようなフィラーであっても、なるべく気泡など
が残存しにくい条件を採用することで、気体の放出を抑
制することが可能となる。
【0032】さらに、粉末状ガラス、耐火性フィラーの
粒度としては、200μm以下であれば使用できるが、
加熱軟化した際の流れ状態などを考慮すれば、150μ
m以下であると好適である。さらに、封着流動性などの
封着状態を重視する場合には、100μm以下、好まし
くは30μm以下がよい。さらに封着後の強度、色調な
どについて特に注目する場合については、20μm以
下、好ましくは10μm以下であるが粒度がよい。ま
た、粒度分布については、封着後の強度を充分高い値に
するためには、特定粒径の粒度の粉末が大量に含まれる
のではなく、ある程度のばらつきは許容される。
【0033】また、本発明で注視すべき封着材料の加熱
時に発泡するガス成分としては、CO2、CO、H2O、
2、N2、NOX、SOX、F2、Cl2、及びAr等であ
る。そして、この中でも特に重要なものは、CO2、H2
O、O2、N2である。上記したようにCO2、H2Oにつ
いては原料起源のガスばかりではなく、ガス燃焼炉で溶
融される際にガラス中への溶存ガス量が多くなるため、
特に注視する必要がある。また、清澄剤にも起因するS
X、F2、Cl2についても、清澄不充分でガラス中に
高い比率で含有する場合には、本発明の粉末状封着材料
の製造方法では、減圧条件、温度条件を余力のある条件
に設定することで、脱気を行う必要がある。
【0034】また、本発明の製造方法により得られた粉
末状の封着材料は、104Paの減圧下において、20
℃/分の昇温速度で600℃まで加熱した際に、四重極
質量分析装置を用いて測定すると、封着用材料から放出
される気体の合量が8000μL(マイクロリットル)
/cm3(0℃、1気圧)以下、あるいは、封着用材料
から放出されるCO2及びH2O気体の合量が6000μ
L/cm3(0℃、1気圧)以下となる特徴を有してい
る。そのため、真空中で封着した時に、粉末状封着材料
から放出される気体が少なく、封着部の発泡が抑制され
る。その結果、封着部の気密性が損なわれず、接着強度
が低下するなどの問題が発生しない。粉末状封着材料か
ら放出される気体の合量が8000μL/cm3(0
℃、1気圧)を超えると、真空中で封着した時に、粉末
状封着材料が著しく発泡し、封着部の気密性が損なわ
れ、接着強度が低下する。
【0035】
【作用】本発明の封着材料の製造方法は、粉末ガラスを
耐火性容器中で最高温度が100℃以上〜(粉末ガラス
のガラス軟化点−30℃)の温度に加熱する工程と、該
所定温度で粉末ガラスを104Pa以下の減圧下で所定
時間保持する工程とを有するので粉末ガラスに吸着する
気体成分の削減を可能とするものである。
【0036】さらに、本発明の封着材料の製造方法は、
上記に加えて耐火性容器に投入前、投入中または投入後
の粉末ガラスに耐火性フィラーを添加するものであっ
て、吸着気体の少ない耐火性フィラーとして種々の形態
のものを採用、あるいは金属微粉末を採用することによ
って、粉末ガラスと耐火性フィラーを均質混合した粉末
状封着材料として、粉末表面に吸着する気体成分の削減
が可能となるものである。
【0037】そして、本発明の封着材料の製造方法は、
上記に加えて軟化点が200℃〜900℃となるように
封着材料中の粉末ガラスを調製するものであるため、減
圧加熱温度を限定することで粉末ガラスからの気体成分
の離脱を確実に行うことを可能にすると同時に、粉末状
封着材料の焼結、軟化を回避する温度での減圧処理を可
能とするものである。
【0038】また、さらに本発明の封着材料の製造方法
は、上記に加えて破砕により製造された粉末ガラスを主
として使用するものであるため、この粉砕工程で封着材
料表面に吸着、吸収した各種気体成分を削減することに
よって、高温時に放出される気体を大幅に低減すること
ができるものである。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明のガラスの製造方法につい
て、以下具体的な実施例によりその詳細を説明する。
【0040】(実施例1)まず、発明者らが行った調査
に従い、以下の実施例と比較例を説明する。
【0041】表1は、プラズマディスプレイ用の封着材
料として利用される低融点ガラスA〜Hと従来の低融点
ガラスI及びJを示している。
【0042】
【表1】
【0043】表1の粉末ガラスA〜Jは、表に示す組成
となるようにガラス500g相当の原料バッチを調合
し、白金坩堝中で、常圧下、大気中850℃〜1100
℃で1時間溶融後、成型した。さらに、低融点ガラスA
〜E、およびIについては、白金坩堝中で、真空雰囲気
炉を使用して、4×103Paの減圧下、850℃〜1
100℃でガラス融液から発生する気泡が観察されなく
なるまで再溶融した。再溶融時間はいずれの場合も約2
0分であった。溶融後もしくは再溶融後、融液を金属製
ローラで急冷し、薄片状に成型し、硝材を得た。これを
アルミナ製ボールミルで粉砕後、150メッシュの篩で
分級し、平均粒径が約5μmの低融点ガラス粉末を得
た。
【0044】表2は、表1の低融点ガラスを使用した実
施例の試料No.1〜8及び比較例の試料No.9及び
試料No.10を示している。
【0045】
【表2】
【0046】次に、上記の方法で作成した低融点粉末ガ
ラスA〜Jと耐火性フィラー粉末を表2に示す割合にな
るように回転型ミルで1時間混合し、粉末均質混合物を
得た。
【0047】図1に、本発明の製造方法を実施する間接
加熱型の発熱体12を備えた真空加熱炉10の断面図を
示す。粉末均質混合物Pは、耐火性容器20として準備
した高純度アルミナ製ルツボ20に投入した試料No.
1〜8である。このアルミナ製ルツボ20は、真空加熱
炉10内の所定位置に設置した。投入口扉14を気密状
態になるように閉鎖した後、この粉末ガラスの軟化点よ
り30℃低い温度より低温である300℃になるまで、
電気炉上面と側面、底面の4箇所に設置したシース熱電
対11で精密に調整しながら加熱を行った。また、昇温
と同時に粉末ガラスを104Pa以下にするために、電
気炉背面にある排出口13から脱気を行い、炉内を4×
103Paの減圧下にて60分間保持した。その後、こ
の減圧状態を炉内温度が150℃以下になるまで維持し
ながら冷却した。さらに、減圧を徐々に解除しながら室
温まで冷却してゆき、最終製品として本発明の製造方法
を採用した粉末状の封着材料を得た。一方、比較例の試
料No.9、試料No.10については本発明の製造方
法を適用せず、減圧下の熱処理を施さなかった。
【0048】得られた封着材料の評価は、粉末状の封着
材料Pを104Paの真空中で、20℃/分の昇温速度
で600℃まで加熱し、四重極質量分析装置(バルザー
ス製QMA125)を用いて放出される気体の量を測定
した。また、粉末状封着材料Pをニトロセルロースと酢
酸アミルから構成されるビークルと混合してペースト化
し、窓ガラスパネル板に塗布乾燥後、大気中400℃、
10分間脱バインダー処理を行った。次に、窓ガラスパ
ネル板で封着用材料Pを挟み、表2に示す条件で封着
し、封着後の発泡状態について、目視、及び100倍の
実体顕微鏡にて観察した。
【0049】その結果、表2に示すように、低融点ガラ
ス粉末A〜Hを用いた本発明の実施例の試料No.1〜
8は、低融点ガラス粉末IあるいはJを用いた比較例の
試料No.9あるいは試料No.10と比べると放出さ
れる気体の合量が6000μL/cm3(0℃、1気
圧)以下と少なく、また、封着後の封着用材料Pの気密
性をそこなうような問題視される発泡は観察されなかっ
た。一方比較例である試料No.9、試料No.10に
示すように本発明の製造方法を採用しなかった試料で
は、放出気体量が6000μL/cm3(0℃、1気
圧)を越え、その試料を使用した封着部の泡状態の観察
においても、多数の泡が観察された。
【0050】(実施例2)次に、実使用例としてFED
ガラス基板封着用として利用される封着材料の製造方法
について、以下で説明を行う。
【0051】まず、1100℃でガラス溶融し、ボール
ミルを使用して粉砕することによって製造された低融点
ガラス粉末と、セラミックス製粉末を調整して得られた
耐火性フィラーを所定比率となるように秤量して、小型
ロッキングミキサーにて混合を行った。得られた調整粉
末を、薄型石英製ルツボ20に100gずつ投入して真
空加熱炉10中に設置した。そして、真空加熱炉10の
処理条件として、この粉末ガラスの軟化点より30℃低
い加熱温度として300℃、加熱時間を2時間とプログ
ラムを設定した。また104Pa以下に減圧する工程と
して、最高真空度を2.7×103Paに設定して温度
昇温と同時に減圧を開始し、その後炉内温度が70℃に
なったところで、減圧を解除して最終的に室温まで冷却
する工程を実現するようにプログラムコントローラーに
より調整しながら一連の減圧加熱処理を行った。
【0052】本発明の製造方法により得られた封着材料
の高温加熱時のガス放出量を調査するため、ガラスプレ
ート上に粉末状封着材料を塗布し、密封した温度可変型
デシケータ中に保持して発生するガスを四重極質量分析
計に導入して測定した。
【0053】その結果、真空度10-6Paにて温度60
0℃での発生ガスの総量は7200μL/cm3(0
℃、1気圧)であり、実使用上問題のない品位であるこ
とを確認した。
【0054】さらにこの粉末状封着材料PをFED用ガ
ラス基板ガラスに塗布し、さらにもう一枚の板ガラスを
重ね合わせて真空度2.7×103Paで温度400〜
420℃にて10〜30分間、封着処理を行った。
【0055】できあがったガラスパネルの封着部を表面
観察し、さらに断面部の内在気泡の観察をガラスパネル
の四辺それぞれについて4つの試料片を作成して、10
0倍の光学顕微鏡下で観察した。
【0056】その結果、焼成後の封着部には、欠陥とし
て認められる泡を認めがたいことが判明した。
【0057】(実施例3)次に半導体封入用金属パッケ
ージに本発明の封着材料の製造方法を適用した例を説明
する。
【0058】まず、粉末ガラス用のガラスを間接加熱型
電気溶融炉で溶融し、ロール成形して得られたリボン成
形体をボールミル中で10時間粉砕して所定粒度の粉末
ガラスを得た。一方、耐火性フィラーは、窒素の中性雰
囲気中で500℃にて仮焼成することにより得た。両方
の粉末を二翼型の万能混合機にて均質混合し、均質混合
粉末を得た。次に、得られたこの粉末を白金トレー20
に乗せて、真空加熱装置20中に設置し、粉末ガラスの
軟化点より30℃低い加熱最高温度350℃、減圧条件
104Paにて1時間、真空加熱装置20中で本発明の
製造方法を適用した。冷却では、室温になるまで同じ減
圧状態を維持して本発明の製造方法に従う減圧条件を維
持した。このようにして得た封着材料Pを使用して、容
器材と蓋材よりなる四角形状を有する金属性パッケージ
の2つのパーツを一度に減圧加熱封着して作製した。
【0059】得られた金属パッケージについて、封着部
を100倍の顕微鏡観察を行い、その後、落下試験を実
施した。その結果、観察した封着部には、問題のある気
泡などは認められなかった。また落下試験でも、本発明
の製造方法を採用した30検体のパッケージについて、
高さ0.5mから厚さ5cmの樫の木板上への自由落下
を10回繰り返したが、割れ等の異常が封着部には認め
られなかった。
【0060】これに対して、従来の製造方法を採用した
ものは調査した被試験体30検体について4検体の金属
パッケージについて、高さ0.5mから樫の木の板上へ
の落下を10回繰り返した時点で、パッケージ角の封着
部からの割れが観察された。以上の調査によって、本発
明の製造方法で得られた封着材料を使用することで、高
い強度を有する封着が行えることが判明した。
【0061】(実施例4)次いで本発明の製造方法を光
部品用の精密部品の粉末状封着材料Pに適用した場合に
ついて説明を行う。
【0062】この光部品に採用されている素子は、精密
部品全体が真空中で加熱されたとしても、封着材料Pか
ら発生するガスによって故障、色調などの不具合を起こ
す場合があるため、粉末状封着材料Pからの発生ガス量
を低く抑える必要性がある。そこで、予め粉末ガラスの
溶融についても、ガラス中に含有するガス量を低くする
ため、104Pa程度の減圧状態での溶融を行い、ガラ
ス中に含有する気体成分の含有量を低く抑えるようにし
た。そして、成形ガラスの粉砕後の混合も、本発明の製
造方法である104Paの減圧状態で、軟化点より30
℃低い温度である400℃に加熱しながら処理を行うこ
とで、粉末表面に付着するガスを低減することができ
た。加熱後の冷却工程についても、100℃まで減圧状
態を維持し、その後に減圧を解除して室温まで冷却して
最終的に製品である封着材料Pを得た。
【0063】このようにして調整した粉末状封着材料P
を光部品用途の板ガラスに塗布して本発明の製造方法を
適用し、減圧下で加熱封着処理を行い、次いで動作確認
を行ったところ、調査した50検体について、封止組立
後の精密部品の製品色調についての異常は認められなか
った。また動作について、50検体のいずれでも異常は
認められず、本発明の製造方法を適用した製品の優れた
性能を確認することができた。
【0064】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、粉末状の封
着材料から高温時に放出される気体を大幅に低減するこ
とができるので、気密封着を行う際に強度低下や気密不
良などの問題の原因となる封着部の発泡現象を封着時に
抑制することができ、ディスプレイデバイス、各種パッ
ケージなどの電子部品、光通信用部品などの光部品用途
で使用される信頼性、安全性の高い気密封着体を製造す
ることを実現し、市場からの要望を満足する製品を供給
することを可能にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を適用する装置の断面図。
【符号の説明】
10 真空加熱炉 11 シース熱電対 12 電気抵抗発熱体 13 真空脱気の排出口 14 電気炉試料投入扉 20 耐火性容器 P 封着材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 雅章 滋賀県大津市晴嵐2丁目7番1号 日本電 気硝子株式会社内 Fターム(参考) 4G062 AA04 BB02 DA08 DB01 DC01 DD01 DE01 DF01 EA01 EA10 EB01 EC01 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FA10 FB01 FC01 FD01 FE01 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 GA01 GB01 GC01 GD01 GE02 GE03 HH01 HH03 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM04 NN16 NN31 NN33 NN35 5C012 AA01 BC05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末ガラスを主材料とする粉末状の封着
    材料の製造方法において、 前記粉末ガラスを耐火性容器中で最高温度が100℃〜
    (粉末ガラスのガラス軟化点−30℃)の温度に加熱す
    る工程と、該所定温度で粉末ガラスを104Pa以下の
    減圧下で所定時間保持する工程とを有することを特徴と
    する封着材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 耐火性容器に投入前、投入中または投入
    後の粉末ガラスに耐火性フィラーを添加することを特徴
    とする請求項1に記載の封着材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 軟化点が200℃〜900℃となるよう
    に封着材料中の粉末ガラスを調製することを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の封着材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 破砕により製造された粉末ガラスを主と
    して使用することを特徴とする請求項1〜3の何れかに
    記載の封着材料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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