JP2003326127A - Cda製造方法およびそれに用いる装置 - Google Patents

Cda製造方法およびそれに用いる装置

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JP2003326127A JP2002134484A JP2002134484A JP2003326127A JP 2003326127 A JP2003326127 A JP 2003326127A JP 2002134484 A JP2002134484 A JP 2002134484A JP 2002134484 A JP2002134484 A JP 2002134484A JP 2003326127 A JP2003326127 A JP 2003326127A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】空気分離装置の排ガスの組成に影響されること
なく、これを有効利用することができ、かつ、CDA製
造装置の再生ガスとして使用される自己生成ガスの使用
量を低減させもしくは無くすことができ、しかも、安価
で、管理等が簡単なCDA製造方法を提供する。 【解決手段】窒素ガス製造装置(空気分離装置)1から
排出される排ガスをCDA製造装置の吸着剤の再生ガス
として利用している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気分離装置の排
ガスを利用してCDA製造装置の省力化を図るようにし
たCDA製造方法およびそれに用いる装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】現在、液晶製造工場等に代表される半導
体製造工場では、その製造ラインに使用される窒素ガス
およびCDA(クリーンドライエアー:清浄乾燥空気)
は、欠かすことのできないガスとなっている。
【0003】CDAを製造するCDA製造装置の一例と
して、PSA(圧力スイング吸着)装置を用いた2塔切
替方式のCDA製造装置を、図3に示す。図において,
21はCDA用原料空気を供給する供給路であり、2
2,23は内部に吸着剤(活性アルミナ,ゼオライト
等)を配設した2個一対の精製塔であり、供給路21か
ら供給されるCDA用原料空気中の水分やCO2 を吸着
する作用をする。このCDA製造装置では、上記両精製
塔22,23で精製工程と再生工程とを交互に切り替え
て行うようにしている。24は上記両精製塔22,23
で精製されたCDAを取り出す製品CDA取出路であ
る。25は上記製品CDA取出路24を通るCDAの一
部を導入する開閉弁25a付きCDA導入路であり、こ
のCDA導入路25に導入したCDAを再生ガスとして
精製工程完了済みの(すなわち、CDA用原料空気中の
水分やCO2 を充分に吸着した)精製塔22(もしくは
23)に供給しこれを再生する作用をする。
【0004】このように、PSA装置等を用いたCDA
製造装置は、従来から、自己ガス再生方式が主流となっ
ており、半導体製造工場に設置される場合には、2〜3
塔切替方式による連続供給方式が採用されている。この
連続供給方式では、精製塔の再生ガスとして、他の精製
塔で精製したCDAの一部が使用されており、その使用
量は、CDAの要求純度によって変動するが、一般的に
は、CDA用原料空気に対して約15〜20%程度とな
っている。
【0005】一方、空気分離装置では、発生した製品
(窒素ガス,酸素ガス等)とは別に、排ガスが生成され
ている。上記排ガスは、原料空気の前処理設備(TSA
装置やPSA装置・リバーシング熱交換器等)の再生用
として利用されているが、全量が再生用として有効利用
されているものではなく、一部が大気に放出されてい
る。この排ガスの組成は、上記製品の発生割合によって
変動するが、水分およびCO2 が1ppm以下である良
質のドライ状態のものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のCDA製造装置
では、再生ガスとして、CDA取出路24を通る精製さ
れたCDAの一部を利用しているため、製品として得ら
れるCDA量が減少するという問題がある。一方、上記
の空気分離装置は、大気に放出される排ガスが有効利用
されていないという問題がある。この大きな理由は、空
気分離装置で生成した排ガスは、非常にドライな状態で
あるものの、その組成が酸素過剰もしくは窒素過剰であ
り、したがって、直接圧縮等を行ってCDAとして工場
に供給した場合には、使用後のCDAは工場内に放出さ
れるため、窒息や過剰燃焼等の危険を生じるためであ
る。
【0007】また、最近では、窒素専用の深冷ガス分離
装置において、内部で生成した排ガスを再度蒸留し、空
気組成にして発生させる装置の設計が行われているが、
設備コストの上昇、および空気組成を維持するための管
理等が必要であり、実用性の低いものとなっている。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、空気分離装置の排ガスの組成に影響されること
なく、これを有効利用することができ、かつ、CDA製
造装置の再生ガスとして使用される自己生成ガスの使用
量を低減させもしくは無くすことができ、しかも、安価
で、管理等が簡単なCDA製造方法およびそれに用いる
装置の提供をその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、空気分離装置から排出される排ガスを、
CDA製造装置の吸着剤の再生ガスとして利用するCD
A製造方法を第1の要旨とし、空気分離装置から排出さ
れる排ガスを、CDA製造装置の吸着剤の再生ガスとし
て利用するCDA製造装置を第2の要旨とする。
【0010】すなわち、本発明のCDA製造方法は、空
気分離装置から排出される排ガスを、CDA製造装置の
吸着剤の再生ガスとして利用している。したがって、C
DA製造装置で生成されるCDAを再生ガスとして使用
する使用量を低減させもしくは無くすことができ、その
分、製品として得られるCDA量を増加させることがで
きる。また、空気分離装置を有効利用することができ、
大幅な動力削減が可能になる。しかも、排ガスを再生ガ
スとして利用するものであり、排ガスの組成に影響され
ることなく、これを有効利用することができる。しか
も、窒素専用の深冷ガス分離装置において、内部で生成
した排ガスを再度蒸留し、空気組成にして発生させる装
置に比べて、安価で、管理等が簡単である。なお、空気
分離装置で発生する排ガスを利用しているため、CDA
製造装置の吸着剤の再生時に、吸着剤が排ガス中の過剰
酸素もしくは過剰窒素を一部吸着するものの、精製され
るCDA組成を大きく変化させる要因にはならない。ま
た、本発明のCDA製造装置によれば、上記優れた効果
を奏するCDA製造方法を効率よく実現することができ
る。
【0011】本発明のCDA製造方法において、上記空
気分離装置から排出される排ガスを排ガス貯留タンクに
導入してここで溜め、この溜めた排ガスをCDA製造装
置の吸着剤の再生ガスとして利用し、上記空気分離装置
が停止して排ガス貯留タンクに排ガスを導入できなくな
った場合に、上記CDA製造装置で製造される製品CD
Aの一部を減圧して排ガス貯留タンクに導入する場合に
は、上記空気分離装置が停止して排ガス貯留タンクに排
ガスを導入できなくなると、製品CDA取出路内のCD
Aの一部を減圧して排ガス貯留タンクに導入してここで
溜めることができる。このため、排ガス貯留タンク内に
常に排ガスおよびCDAの少なくとも一方を溜めること
ができ、CDA製造装置の運転に支障をきたすことがな
くなる。また、本発明のCDA製造装置において、上記
空気分離装置から排出される排ガスを導入して溜める排
ガス貯留タンクを設け、この排ガス貯留タンクで溜めた
排ガスをCDA製造装置の吸着剤の再生ガスとして利用
し、上記排ガス貯留タンクに、上記CDA製造装置の製
品CDA取出路から分岐する分岐路を連通し、この分岐
路に減圧装置を設け、上記空気分離装置が停止して排ガ
ス貯留タンクに排ガスを導入できなくなった場合に、製
品CDA取出路内の製品CDAの一部を分岐路に通し減
圧装置で減圧して排ガス貯留タンクに導入する場合に
も、上記と同様の効果を奏する。
【0012】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を図
面にもとづいて詳しく説明する。
【0013】図1は本発明のCDA製造装置の一実施の
形態を示している。この実施の形態では、CDA製造装
置は、窒素ガス製造装置1で発生する排ガスを溜める再
生ガスホルダー(排ガス貯留タンク)2を有している。
より詳しく説明すると、窒素ガス製造装置1で発生した
排ガスを排ガス取出路3で取り出し、その一部を第1分
岐路4を介して窒素ガス製造装置1の吸着塔,熱交換器
等の前処理設備(図示せず)の再生用として前処理設備
側に送給し、その残部を第2分岐路5を介して再生ガス
ホルダー2に導入している。すなわち、上記再生ガスホ
ルダー2では、第2分岐路5から導入された排ガス(す
なわち、窒素ガス製造装置1から取り出された排ガスの
うち、上記前処理設備の再生用として利用されなかった
排ガス)を、後述する吸着剤(図示せず)の再生用とし
て利用するために溜めている。図において、6は圧縮機
(図示せず)から取り入れた原料空気を窒素ガス製造装
置1に導入する原料空気導入路であり、原料空気中の水
分やCO2 を吸着する2個一対の吸着塔,熱交換器等の
前処理設備を備えている。7は窒素ガス製造装置1で発
生した窒素ガスを取り出す製品窒素ガス取出路である。
【0014】8は再生ガスホルダー2に溜めた排ガスを
再生ガスとして取り出す再生ガス供給路であり、再生ガ
スホルダー2に溜めた排ガスを取り出す取出路9と、後
述する再生ガス導入路43,44に連結する開閉弁10
a付き再生ガス導入路10とからなっている。この再生
ガス導入路10は、図3に示す従来のCDA製造装置に
おいて、CDA導入路25の一端部(製品CDA取出路
24側の端部)を製品CDA取出路24から切り離して
上記取出路9に連結したものである。なお、上記取出路
9と再生ガス導入路10との連結部分は図示せず。
【0015】11はバックアップラインであり、製品C
DA取出路24と再生ガスホルダー2とを接続するCD
A導入路12に減圧弁等の減圧装置13を取り付けたも
のからなっている。この減圧装置13の設定圧力は、窒
素ガス製造装置1から取り出された排ガスが再生ガスホ
ルダー2に優先的に導入されるように、所定の(例え
ば、窒素ガス製造装置1の通常運転時における、排ガス
の導入圧力より低い)圧力に設定されている。このよう
なバックアップライン11により、第2分岐路6から導
入される排ガスの圧力が上記設定圧力より低下した場合
(例えば、空気分離装置1が不具合等で停止して再生ガ
スホルダー2に排ガスを送給できなくなった場合)に、
製品CDA取出路24内のCDA(すなわち、自己生成
ガス)を再生ガスホルダー2に導入してここで溜め、C
DA製造装置の運転に支障をきたすことがないようにし
ている。また、上記バックアップライン11を介して再
生ガスホルダー2内の排ガスが製品CDA取出路24に
流入することがないようにもしている。
【0016】14は一次圧制御ラインであり、再生ガス
ホルダー2から延びる排ガス放出管15に安全弁等の一
次圧制御装置16を設け、この一次圧制御装置16の設
定圧力を所定圧力(例えば、上記排ガスの導入圧力)に
設定し、再生ガスホルダー2内の圧力が上記所定圧力以
上に昇圧した場合に、排ガス放出管15から再生ガスホ
ルダー2内の再生ガスを放出し、窒素ガス製造装置1の
運転に影響を与えないようにしている。上記再生ガスホ
ルダー2内が昇圧する場合としては、PSA装置の運転
サイクルは一般的には5〜10分程度の周期であり、そ
のサイクル中の工程には、再生ガスを必要としない工程
が存在するが、窒素ガス製造装置1から排気される排ガ
スは連続であることから、一時的に再生ガスホルダー2
内の圧力が上昇し、窒素ガス製造装置1からの排ガスの
排気に支障をきたす可能性がある場合等が挙げられる。
【0017】また、この実施の形態では、CDA製造装
置は、図3に示す従来の、PSA装置を用いた2塔切替
方式のCDA製造装置と同様構造の装置を有している。
図1において、図3に示すCDA製造装置と同様の部分
には同じ符号を付している。より詳しく説明すると、図
1において、31,32は(CDA用原料空気を供給す
る)供給路21から分岐した分岐路であり、それぞれ、
(活性アルミナ,ゼオライト等の吸着剤を内蔵した)各
精製塔22,23の入口路33,34に接続している。
35は流路切換弁であり、36〜38は開閉弁36a〜
38a付き放出路である。39,40は上記各精製塔2
2,23の出口路41,42に接続する逆止弁39a,
40a付きCDA取出路であり、上記各精製塔22,2
3で精製したCDAを製品CDA取出路24に送給して
いる。43,44は一端が上記再生ガス供給路8に接続
し他端が上記各精製塔22,23の出口路41,42に
接続する逆止弁43a,44a付き再生ガス導入路であ
る。
【0018】上記構成において、例えば、つぎのように
してCDA製造装置を運転することができる。すなわ
ち、窒素ガス製造装置1から排気される排ガスの一部を
排ガス取出路3,第2分岐路5を通して再生ガスホルダ
ー2に導入し、ここで溜める。一方、両精製塔22,2
3のうち、一方の精製塔22にCDA用原料空気が流入
して精製工程にあるときに(すなわち、逆止弁39aが
開き、開閉弁36a,38a、逆止弁40a,43aが
閉じている状態で)、他方の精製塔23に再生ガスを供
給し(すなわち、開閉弁37a,逆止弁44aが開いて
いる状態で)、この精製塔23の吸着剤を再生する。ま
た、他方の精製塔23にCDA用原料空気が流入して精
製工程にあるときに(すなわち、逆止弁40aが開き、
開閉弁37a,38a、逆止弁39a,44aが閉じて
いる状態で)、一方の精製塔22に再生ガスを供給し
(すなわち、開閉弁36a,逆止弁43aが開いている
状態で)、この精製塔22の吸着剤を再生する。
【0019】上記のように、この実施の形態では、CD
A製造装置の吸着剤の再生に用いる再生ガスとして、窒
素ガス製造装置1から排気される排ガスの一部を利用す
るようにしているため、CDA製造装置で生成されるC
DAを再生ガスとして使用する量を低減させもしくは無
くすことができ、その分、製品として得られるCDA量
を増加させることができる。しかも、大幅な動力削減も
可能となる。しかも、排ガスを再生ガスとして利用する
ものであり、排ガスの組成に影響されることなく、これ
を有効利用することができる。
【0020】図2は上記窒素ガス製造装置1の一例を示
している。この例では、一般に空気を原料とし、これを
空気圧縮機51で圧縮したのち、ドレン分離器52,フ
ロン冷却器53を通し、さらに(例えば、PSA装置を
用いた2塔切替方式の)2個一対の吸着塔54,55に
入れて原料空気中の水分やCO2 を吸着除去し、つい
で、上記吸着塔54(55)を経た原料空気を原料空気
導入路56を介して熱交換器57に導入し、ここで冷媒
と熱交換させて超低温に冷却している。つぎに、この超
低温に冷却した原料空気を原料空気導入路56を介して
精留塔58に導入し、ここで深冷液化分離して製品窒素
ガスを製造し、これをガス取出路59を介して上記熱交
換器57に導入し、ここで常温近傍に昇温させてメイン
パイプ(製品窒素ガス取出路)60に送り込むという工
程を経て製造されている。
【0021】上記精留塔58についてより詳しく説明す
ると、この精留塔58は、熱交換器57により超低温に
冷却された原料空気をさらに冷却し、その一部を液化し
液体空気61として底部に溜め、窒素のみを気体状態で
上部に溜めるようになっている。また、精留塔58は、
塔頂に凝縮器62a内蔵の分縮器62を備えており、上
記凝縮器62aには、精留塔58の上部に溜まる窒素ガ
スの一部が第1還流液パイプ63aを介して送入され
る。
【0022】上記分縮器62内は精留塔58よりも減圧
状態になっており、精留塔58の底部に溜まる貯留液体
空気(N2 :50〜70%,O2 :30〜50%)61
が膨張弁64a付き送給パイプ64を経て送り込まれ、
気化して内部温度を液体窒素の沸点以下の温度に冷却す
るようになっている。この冷却により、凝縮器62a内
に送入された窒素ガスが液化し、この液体窒素が第2還
流液パイプ63bを通って精留塔58の上部に供給され
る。この精留塔58の上部には、液体窒素貯槽(図示せ
ず)からも液体窒素が導入パイプ65を経て供給されて
おり、これら液体窒素が精留塔58の上部を経て精留塔
58内を流下し、精留塔58の底部から上昇する原料空
気と向流的に接触し冷却してその一部を液化するように
なっている。この過程で原料空気中の高沸点成分は液化
されて精留塔58の底部に溜まり、低沸点成分の窒素ガ
スが精留塔58の上部に溜まる。
【0023】図において、66は分縮器62内の気化液
体空気(排ガス)を熱交換器57に送り込みここを通る
原料空気を降温させる排ガス取出路であり、上記両分岐
路4,5(図示せず)に分岐している。67は窒素ガス
中のHeガス(窒素ガスより沸点が低い)を気体のまま
大気中に放出する放出パイプである。68は熱交換器5
7,精留塔58等を断熱保冷する真空保冷箱である。
【0024】
【実施例】5,000Nm3 /hrの窒素ガス製造装置
1および20,000Nm3 /hrのCDA製造装置を
例として、その効果を説明する。
【0025】上記窒素ガス製造装置1の仕様は、つぎの
通りである。すなわち、窒素発生圧力は0.75MPa
で、原料空気量は13,000Nm3 /hrで、窒素ガ
ス発生量は5,000Nm3 /hrで、排ガス量は8,
000Nm3 /hrであり、この排ガス量のうち、窒素
ガス製造装置1の前処理設備の再生に用いる再生ガス量
は2,600Nm3 /hrで、再生ガスホルダー2に導
入する排ガス量は5,400Nm3 /hrである。
【0026】一方、CDA製造装置の仕様は、つぎの通
りである。すなわち、CDA発生圧力は0.7MPa
で、CDA用原料空気量は25,000Nm3 /hr
で、CDA発生量は20,000Nm3 /hrで、自己
再生ガス量は5,000Nm3 /hrである。この自己
再生ガス量のうち、塔切替時のCDA損失量は1,25
0Nm3 /hrで、実質塔再生ガス量は3,750Nm
3 /hrである。
【0027】このように、塔切替時のCDA損失量につ
いては、窒素ガス製造装置1の排ガスを利用することは
できないが、CDA製造装置の吸着剤の再生ガスとして
は、全量利用が可能となる。
【0028】再生ガスは瞬時Max値として、5,00
0Nm3 /hrが必要であり、平均値は3,750Nm
3 /hrである。このときのCDA製造装置の製造電力
原単位(冷却塔等の雑電力を含む)は、0.145kW
/Nm3 である。
【0029】したがって、上記窒素ガス製造装置1で発
生する排ガスを上記CDA製造装置の再生ガスとして利
用した場合には、CDA発生量は、(20,000+
3,750=)23,750Nm3 /hrであり、製造
電力原単位は、(0.145×20,000÷23,7
50=)0.122kW/Nm3 である。したがって、
製造電力原単位改善率は15.8%となり、削減電力は
457.9kWとなる。
【0030】また、上記20,000Nm3 /hrのC
DA製造装置は通常、数分割され、製作される。これ
は、1系統によるトラブル発生時のCDA供給停止を防
ぐためである。例えば、この実施例において、1基あた
り5000Nm3 /hr単位の装置を組み合わせた場
合、最低4基,予備1基の5基の装置が一般的な設計と
なる。その5基の装置を連絡し、1基の20,000N
3 /hrのCDA製造装置を設置する。これに対し、
上記窒素ガス製造装置1で発生する排ガスを上記CDA
製造装置の再生ガスとして利用した場合(本発明を採用
した場合)には、再生ガスを不要とするため、最低3
基,予備1基の4基の装置ですむ。すなわち、1基分の
設備が不要になる。この効果として、設備費の20%を
削減することができる。ただし、別途、排ガス利用のた
めの設備が必要となるが、その設備費を差し引いても、
10〜15%の設備費の削減が可能となる。
【0031】この実施例では、窒素ガス製造装置1の排
ガス圧力を、CDA製造装置のPSA装置の再生に必要
な最低圧力(0.03MPa)にし、製造電力原単位改
善率を算出しているが、排ガス圧力が高い場合には、P
SA装置の吸着開始の復圧用として利用することができ
る。したがって、上記塔切替時の排ガス損失量を低減す
ることができ、製造電力原単位をさらに低減することが
可能になる。ただし、復圧時に排ガスを利用した場合
に、この利用量によっては、排ガスの酸素もしくは窒素
濃度が、CDA組成に影響を及ぼす可能性があるため、
要求純度仕様に合わせた設計が必要となる。
【0032】なお、上記実施の形態において、精製塔2
2,23等のPSA装置が複数台ある場合には、再生ガ
スホルダー2を共用し、PSA装置の運転サイクルを再
生ガスの瞬断がないように組み合わせることにより、窒
素ガス製造装置1側の排ガスの放出に影響を及ぼすこと
が防止されるとともに、全排ガスが有効利用され、製造
コストの低減が図られる。
【0033】また、上記実施の形態では、再生ガスホル
ダー2を用いているが、これに限定するものではなく、
再生ガスホルダー2を用いなくてもよい。この場合に
は、第2分岐路5を再生ガス供給路8に直接接続するこ
と等が行われる。また、CDAの組成変動がある程度許
される場合には、切替工程の圧力充填時(復圧時)に排
ガスを使用することができる。ただし、排ガスの圧力に
よっては、昇圧設備等が必要となる。その場合には、C
DA用原料空気の圧縮に必要とする圧縮動力に対して、
排ガスの圧縮に必要とする圧縮動力は、水分を含まない
排ガスを圧縮する方が有利であること、および排ガス自
身、ある程度の圧力を保持していることから、排ガス圧
縮の方が有利となる。
【0034】また、上記実施の形態では、PSA装置を
用いているが、これに代えて、TSA(温度スイング吸
着)装置もしくは他の水分除去装置において、CDAを
再生ガスとして使用する方式のもの等を用いることがで
きる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明のCDA製造方法
によれば、空気分離装置から排出される排ガスを、CD
A製造装置の吸着剤の再生ガスとして利用しているた
め、CDA製造装置で生成されるCDAを再生ガスとし
て使用する使用量を低減させもしくは無くすことがで
き、その分、製品として得られるCDA量を増加させる
ことができる。また、空気分離装置を有効利用すること
ができ、大幅な動力削減が可能になる。しかも、排ガス
を再生ガスとして利用するものであり、排ガスの組成に
影響されることなく、これを有効利用することができ
る。しかも、窒素専用の深冷ガス分離装置において、内
部で生成した排ガスを再度蒸留し、空気組成にして発生
させる装置に比べて、安価で、管理等が簡単である。ま
た、本発明のCDA製造装置によれば、上記優れた効果
を奏するCDA製造方法を効率よく実現することができ
る。
【0036】本発明のCDA製造方法において、上記空
気分離装置から排出される排ガスを排ガス貯留タンクに
導入してここで溜め、この溜めた排ガスをCDA製造装
置の吸着剤の再生ガスとして利用し、上記空気分離装置
が停止して排ガス貯留タンクに排ガスを導入できなくな
った場合に、上記CDA製造装置で製造される製品CD
Aの一部を減圧して排ガス貯留タンクに導入する場合に
は、上記空気分離装置が停止して排ガス貯留タンクに排
ガスを導入できなくなると、製品CDA取出路内のCD
Aの一部を減圧して排ガス貯留タンクに導入してここで
溜めることができる。このため、排ガス貯留タンク内に
常に排ガスおよびCDAの少なくとも一方を溜めること
ができ、CDA製造装置の運転に支障をきたすことがな
くなる。また、本発明のCDA製造装置において、上記
空気分離装置から排出される排ガスを導入して溜める排
ガス貯留タンクを設け、この排ガス貯留タンクで溜めた
排ガスをCDA製造装置の吸着剤の再生ガスとして利用
し、上記排ガス貯留タンクに、上記CDA製造装置の製
品CDA取出路から分岐する分岐路を連通し、この分岐
路に減圧装置を設け、上記空気分離装置が停止して排ガ
ス貯留タンクに排ガスを導入できなくなった場合に、製
品CDA取出路内の製品CDAの一部を分岐路に通し減
圧装置で減圧して排ガス貯留タンクに導入する場合に
も、上記と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のCDA製造装置の一実施の形態を示す
構成図である。
【図2】窒素ガス製造装置の一例を示す構成図である。
【図3】従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 窒素ガス製造装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 裏久保 嘉昭 大阪府堺市築港新町2丁6番地40 エア・ ウォーター株式会社堺事業所内 Fターム(参考) 4D052 AA01 CD00 DA02 DA03 DB01 GA01 GB04 GB08 HA02 HA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気分離装置から排出される排ガスを、
    CDA製造装置の吸着剤の再生ガスとして利用すること
    を特徴とするCDA製造方法。
  2. 【請求項2】 上記空気分離装置から排出される排ガス
    を排ガス貯留タンクに導入してここで溜め、この溜めた
    排ガスをCDA製造装置の吸着剤の再生ガスとして利用
    し、上記空気分離装置が停止して排ガス貯留タンクに排
    ガスを導入できなくなった場合に、上記CDA製造装置
    で製造される製品CDAの一部を減圧して排ガス貯留タ
    ンクに導入する請求項1記載のCDA製造方法。
  3. 【請求項3】 空気分離装置から排出される排ガスを、
    CDA製造装置の吸着剤の再生ガスとして利用すること
    を特徴とするCDA製造装置。
  4. 【請求項4】 上記空気分離装置から排出される排ガス
    を導入して溜める排ガス貯留タンクを設け、この排ガス
    貯留タンクで溜めた排ガスをCDA製造装置の吸着剤の
    再生ガスとして利用し、上記排ガス貯留タンクに、上記
    CDA製造装置の製品CDA取出路から分岐する分岐路
    を連通し、この分岐路に減圧装置を設け、上記空気分離
    装置が停止して排ガス貯留タンクに排ガスを導入できな
    くなった場合に、製品CDA取出路内の製品CDAの一
    部を分岐路に通し減圧装置で減圧して排ガス貯留タンク
    に導入する請求項3記載のCDA製造装置。
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