JP2003326119A - 濾 材 - Google Patents

濾 材

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JP2003326119A
JP2003326119A JP2002138864A JP2002138864A JP2003326119A JP 2003326119 A JP2003326119 A JP 2003326119A JP 2002138864 A JP2002138864 A JP 2002138864A JP 2002138864 A JP2002138864 A JP 2002138864A JP 2003326119 A JP2003326119 A JP 2003326119A
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fiber
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antibacterial
biodegradability
fibers
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JP2002138864A
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Sadahito Goto
禎仁 後藤
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い効率で粒子状物質を除去でき、捕捉した細
菌やかびの繁殖を抑制するとともに生分解処理性に優れ
た廃棄処理が容易な濾材を提供しようとするものであ
る。 【解決手段】少なくとも2種の生分解性を有する単繊維
が均一に混合されてなる繊維集合体からなる濾材であっ
て、前記単繊維の少なくとも1種がエレクトレット化さ
れたポリ乳酸繊維であり、且つ、前記単繊維の少なくと
も1種が天然系抗菌抗カビ剤を含む生分解性繊維からな
る濾材を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、建物内に外気を入
れる際や室内空気を循環させながら空気調和を行う際に
使用されるエアーフィルターや自動車、列車等の車両用
や家庭用、業務用の空気清浄機などに用いられるエアー
フィルター用途に好適な濾材に関するものである。 【0002】 【従来の技術】建物室内や自動車や列車等の車両室内等
の人が生活する空間内の粒子状物質を除去するエアーフ
ィルターには、ガラス繊維濾紙や合成繊維からなる不織
布が濾材として一般に使用されている。特に最近は、廃
棄物低減のために、使用後に焼却処理により減容化が可
能な合成繊維からなる不織布がより広く使用されるよう
になってきている。かかる不織布を構成する合成繊維は
微細な粒子状物質に対する捕集効率は低い。この欠点を
補うために、静電気力を粒子に作用させて微細な粒子を
捕集することができるように、該不織布はエレクトレッ
ト化されることが多い。 【0003】一方、健康・清潔に対する関心が高まって
おり、生活空間の空気中に浮遊する細菌やかび等の除去
が要求されている。空気中に浮遊する細菌やかびは、他
の粒子状物質と同様に一般に使用されているガラス繊維
濾紙や不織布などの濾材で捕捉できるが、捕捉された細
菌やかびが濾材内で繁殖して悪臭を発生したりするとい
う問題がある。この問題に対して、濾材に捕捉された細
菌やかびが繁殖しないように濾材に抗菌性や抗かび性等
を付与することが提案されている。 【0004】さらに、環境への負荷低減という点から廃
棄物のリサイクル性、生分解性への関心が高まってお
り、同時に抗菌性や防かび性の付与に用いられる抗菌
剤、防かび剤についてもその生産から廃棄まで含めた全
過程で有害な物質を生じない天然系材料が注目されてい
る。 【0005】特開昭62−42715号公報には抗菌不
織布とエレクトレット不織布を積層した濾材、特開昭6
2−42716号公報には抗菌剤加工を施したエレクト
レット不織布濾材、特開平9−117623号公報には
補強不織布とメルトブローン不織布の2層からなる不織
布の補強不織布の面に抗菌・抗かび剤を塗布又は吹き付
け加工を施したフィルター、特開平9−299724号
公報には酸化亜鉛微粒子をフィルター基体表面に被着し
た抗菌性エアーフィルターが開示されている。しかし、
これらの抗菌性を有する濾材を使用したとしても、生分
解処理性や環境適合性が悪いため廃棄の際には焼却する
必要があり、地球温暖化を引起したり、リサイクルでき
ないという問題がある。 【0006】さらに従来の抗菌抗かび性を有するエレク
トレットフィルターは、たとえフィルター部材が生分解
性を有していても、抗菌抗黴剤に重金属や無機物、農薬
に由来する有機合成化合物が使用されており、土壌中に
埋設して分解処理する際にその有毒性や環境適合性に問
題があった。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑み、高い効率で粒子状物質を除去でき、捕捉した細菌
やかびの繁殖を抑制するとともに生分解処理性に優れた
廃棄処理が容易な濾材を提供しようとするものである。
本発明者らは、高い効率で粒子状物質を除去でき、捕捉
した細菌やかびの繁殖を抑制するとともに、かつ、生分
解性に優れた濾材を得るために、抗菌抗カビ剤を含む繊
維と微細な粒子状物質を除去できるエレクトレット繊維
について鋭意検討した結果、本発明に到達した。 【0008】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、少なく
とも2種の生分解性を有する単繊維が均一に混合されて
なる繊維集合体からなる濾材であって、前記単繊維の少
なくとも1種がエレクトレット化されたポリ乳酸繊維で
あり、且つ、前記単繊維の少なくとも1種が天然系抗菌
抗カビ剤を含む生分解性繊維からなる濾材を提供するも
のである。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の濾材は、少なくとも1種
のエレクトレット化されたポリ乳酸繊維を含むことが必
要である。生活空間の空気中に浮遊している粒子状物質
は一般に平均粒径が0.1μm前後と微細な粒子が多い
が、先に述べたように、通常の不織布では微細な粒子状
物質を除去することができない。しかし、エレクトレッ
ト繊維は静電気力により微細な粒子状物質の除去が可能
なため、エレクトレット繊維を混合する事により、微細
な粒子状物質を高い効率で除去できる濾材が得られるの
である。 【0010】本発明の濾材に用いられるエレクトレット
繊維は、フィルムスプリット型エレクトレット繊維であ
ることが好ましい。原料樹脂から溶融押し出しによりキ
ャストフィルムを作製し、次いで5〜10倍に一軸延伸し
て延伸フィルムを得る。その後これを荷電工程にてエレ
クトレット化し、次いで開繊カッターで微細に割繊して
フィルムスプリット型エレクトレット繊維を得ることが
できる。具体的なエレクトレット化の方法にはコロナ放
電による荷電、電子線照射による荷電、高電界下におけ
る荷電などが挙げられる。スプリット繊維の幅は数μm
から数100μmであり、その分布は特に限定するもの
ではないが、好ましい範囲を例示すると40〜100μ
mである。また該エレクトレットフィルムの厚さは3〜
30μmが好適である。 【0011】上記のエレクトレット繊維の原料はポリ乳
酸からなる事が必要である。エレクトレット化された時
の電荷保持性に優れ、かつ、生分解性にも優れているか
らである。ここで言う生分解性とは、土壌中あるいはコ
ンポスト中において、微生物の作用による分解されやす
さを言う。ポリ乳酸は、人体をはじめとする生体内に広
く存在する天然の有機化合物である乳酸の重合体であ
り、工業的にはトウモロコシ等から取り出したデンプン
を原料に作られ、土壌中でも1〜3年程度で形状崩壊、
分解する事が知られている。 【0012】本発明の濾材は、少なくとも1種の天然系
抗菌抗カビ剤を含む生分解性繊維からなることが必要で
ある。濾材中のこの天然系抗菌抗カビ剤を含む生分解性
繊維に細菌やかびが捕捉・不活性化され、繁殖が抑制さ
れるからである。 【0013】本発明の濾材に用いられる生分解性を有す
る単繊維の原料繊維は、特に限定されるものではなく、
例えば、セルロース系、ポリ乳酸系、脂肪族ポリエステ
ル系、ポリビニルアルコール系等の生分解性繊維を単独
に又は混合してなる。また、濾材により多くの機能性を
持たせるために、難燃性を持つ繊維や脱臭作用を持つ繊
維などを適宜使用することもできる。単繊維の繊度は2
デニール〜100デニールが好ましい。2デニール以下
であると通気抵抗の上昇が著しく、100デニール以上
であるとエレクトレット繊維との混合性が低下するから
である。 【0014】本発明の濾材に用いられる天然系抗菌抗カ
ビ剤を含む生分解性繊維は、前記生分解性を有する繊維
の表面及び/又は内部に、天然系抗菌抗カビ剤を保持し
た繊維をいう。 【0015】本発明の濾材に用いられる抗菌抗カビ剤
は、天然系抗菌抗カビ剤であることが必要である。天然
系抗菌抗カビ剤は天然物に由来しているため、生産から
廃棄まで含めた全過程で有害な物質を生じないからであ
る。また、土壌等に埋設して濾材を生分解処理する場合
も、天然物に由来しているためその毒性等の面で環境に
与える影響が小さいからである。 【0016】上記の天然系抗菌抗カビ剤は、特に限定さ
れるものではなく例えば下記の抗菌抗カビ剤が挙げられ
る。植物精油成分として、アニス油、オリガナム油、カ
シア油、ガーニック油、キャラウェイ油、クミン、グロ
ーブ、コリアンダー、シナモン油、スペアミント油、タ
イム油、バーチ油、ピメント、ベイ油、ユーカリ油、レ
モングラス油、ローレル等が挙げられる。漢方用薬とし
て、インチンコウ、ウイキョウ、メンオウギ、オウレ
ン、オウバク、オウゴン、ガイヨウ、カンゾウ、キョウ
ニン、ケイヒ、コウボク、シソ葉、シャクヤク、センキ
ュウ、ダイオウ、チョウジ、トウニン、ボタンピ等が挙
げられる。その他にも、エゴノキ抽出物、カワラヨモギ
抽出物、ホオノキ抽出物、レンギョウ抽出物、ペクチン
分解物、プロタミン、ポリリジン、キトサン、ヨモギ、
アロエ、シソ、ドクダミ、甘草、カラシ抽出物、キトサ
ンおよびその塩、ヒノキチオール、柑橘種子抽出物、シ
ョウガ抽出物、茶抽出物、生大豆抽出物、紅麹抽出物、
ホッコシ抽出物、孟宗竹抽出物、モミガラ抽出物、リゾ
チーム、ピメンタ抽出物、ペッパー抽出物、プロポリス
等が挙げられる。入手の容易性、抗菌抗カビ特性からヒ
ノキチオール、キトサン類、茶抽出物が特に好ましい。
これら天然系抗菌抗カビ剤の添加量は、薬剤の作用の強
さにより異なるが、繊維重量に対して少なくとも5%以
上含まれている事が好ましい。 【0017】繊維の表面及び/又は内部に、抗菌抗カビ
剤を保持させる方法は、特に限定されるものではない
が、例えば、含浸加工、添着加工、スプレー加工などに
より繊維表面に添着する方法や繊維の製造段階で練り込
む方法などが挙げられる。保持させる場合に、その固着
性からバインダーが必要な場合は、濾材の生分解性を犠
牲にしないために、生分解性を有するバインダーの選定
が必要である。バインダーの原料としては、特に限定さ
れず、前記の生分解性を有する層の原料繊維と同様な物
が使用できる。特にポリビニルアルコールは生分解性と
接着性の点で好ましい。 【0018】本発明の濾材を構成する繊維集合体は、一
般的な布帛製造設備で作製し得る。エレクトレット繊維
と抗菌繊維、およびその他の生分解性繊維の混合は、開
綿機や梳綿機などで行われる。梳綿機から流出されたフ
リースは、そのままニードルパンチ加工や熱処理加工に
より濾材とすることができる。 【0019】本発明の濾材を構成する繊維集合体には、
前記のエレクトレット繊維と抗菌繊維の他にも、生分解
性を有する消臭繊維および補強繊維など他の機能を有す
る繊維を混合することも可能である。特に、消臭繊維を
混合することにより、本発明の濾材にさらに消臭機能を
付与することは有効である。 【0020】また、本発明の濾材を構成する繊維集合体
をスパンボンド、湿式不織布、乾式不織布、ネットなど
の補強材シートや、活性炭シート、活性炭素繊維シート
などの脱臭材シート、さらには他の抗菌材シートなどと
貼り合わせてもよい。 【0021】本発明の濾材を構成する繊維集合体におけ
る単繊維の混合比は、特に限定されるものではなく、所
望の粒子状物質除去性能や抗菌性能の他、濾材剛性、消
臭性能などの機能によって種々の混合比を設定すること
ができる。しかしながら、粒子状物質除去性能の観点か
らエレクトレット化されたポリ乳酸繊維が全繊維のうち
10%以上、また抗菌性能の観点から天然系抗菌抗カビ
剤を含む生分解性繊維が全繊維のうち10%以上含まれ
ていることが好ましい。 【0022】本発明の濾材の目付は5〜200g/m2
が好ましい。5g/m2以下であると捕集効率が十分で
はなく、200g/m2以上であると通気抵抗が高くな
り濾材への通風が困難となるからである。 【0023】本発明の濾材を構成する繊維集合体には、
生分解性を有する熱融着性繊維が含まれることが好まし
い。熱カレンダーロール、熱エンボスロール、熱風オー
ブン、エアースルーオーブンなどにより加熱処理ことに
より、熱融着性繊維を介して各繊維が相互に融着され、
繊維脱落のない濾材が得られる。この際の加熱温度は、
各繊維の素材によって異なるが、100〜140℃が好
ましく、より好ましくは110〜120℃である。また
成形温度に合わせて熱融着性繊維を選定することもでき
る。生分解性を有する熱融着性繊維の材質としては、特
に限定されないがポリ乳酸共重合体、ポリビニルアルコ
ールなどが使用できる。 【0024】以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳
しく説明するが、本発明は下記の実施例に何等限定され
るものではない 【0025】 【実施例】まず、本実施例で用いた濾材の試験方法を以
下に示す。 (抗菌抗かび性能)抗菌性としては菌数測定法、抗かび
性能はJISZ2911.6.2.2(繊維製品の試
験;湿式法)に準拠して実施した。菌数測定法は濾材に
試験菌のブイヨン懸濁液を注加し、密閉容器で、温度3
7℃、18時間培養後の生菌数を計測し、植菌数に対す
る増減値を求めた。培養直前の生菌数は約43万個に調
整し、試験菌は黄色葡萄状球菌で実施した。 抗菌性(−)=C/D 但し、C:培養後の生菌数 D:培養直前の生菌数 抗かび性能はJISZ2911.6.2.2(繊維製品
の試験;湿式法)に準じ、JIS無機寒天培地に濾材を
貼付し、指定の4菌株の胞子懸濁液を噴霧し、温度27
±1℃で14日間培養する。14日後の黴の生育面積を
求めた。試験菌はAspergillus nige
r、Penicilliumcitrinum、Cha
etomium globosum、Myrotyec
ium verrucariaの4種類混合菌種で実施
した。 【0026】(生分解処理性)生分解処理性はJIS
K 6953(2000)プラスチックー制御されたコ
ンポスト条件下の好気的究極生分解度及び崩壊度の求め
方に準拠して実施。形状崩壊を起こすまでの日数が30
日以内であり、かつ、抗菌剤が天然系であるものを生分
解処理性良好とした。 【0027】(粒子状物質除去性能)直径47mmの円
板状の濾材を下流側が真空ポンプに接続されている濾過
面積12.5cm2 のステンレス製フィルターホルダー
に装着した。該フィルターホルダーにはフィルターの上
下流側にサンプリング管が取り付けられており、そのサ
ンプリング管から空気をサンプリングしてレーザーパー
ティクルカウンターで粒子個数濃度が測定できるように
した。真空ポンプにより、濾材に流速10cm/sで室
内空気を導入し、濾材の上下流側の0.3μmの粒子個
数濃度を測定し、その比から粒子捕集効率を求めた。こ
の粒子捕集効率が高いものほど粒子状物質除去性能が高
い濾材といえる。 【0028】[実施例1]ポリ乳酸繊維(8デニール)
に、ヒノキチオールをスプレー塗布し、これを115℃
で1分間熱処理して抗菌性繊維(A)を得た。抗菌剤の
添着量は繊維に対して約15重量%であった。これを厚
さ8μm、平均スプリット幅80μmのポリ乳酸製フィ
ルムスプリット型エレクトレット繊維(B)とA/Bの
混合比として50/50で開綿機と梳綿機で均一混合し
て目付200g/m2のシート状繊維集合体を作製し
た。得られた繊維集合体をニードルパンチ処理し、実施
例1の濾材を得た。 【0029】[実施例2]茶カテキンを練り込んだポリ
ビニルアルコール繊維(8デニール)(A)と、厚さ8
μm、平均スプリット幅80μmのポリ乳酸製フィルム
スプリット型エレクトレット繊維(B)をA/Bの混合
比として50/50で開綿機と梳綿機で均一混合して2
00g/m2 のシート状繊維集合体を作製した。得られ
た繊維集合体をニードルパンチ処理し、実施例1の濾材
を得た。 【0030】[比較例1]ポリエチレンテレフタレート
繊維(8デニール)に、ヒノキチオールをスプレー塗布
し、これを115℃で1分間熱処理して抗菌性繊維
(A)を得た。抗菌剤の添着量は繊維に対して約15重
量%であった。抗菌性繊維(A)と厚さ8μm、平均ス
プリット幅80μmのポリ乳酸製フィルムスプリット型
エレクトレット繊維(B)を、A/Bの混合比として5
0/50で開綿機と梳綿機で均一混合して200g/m
2 のシート状繊維集合体を作製した。得られた繊維集合
体をニードルパンチ処理し、比較例1の濾材を得た。 【0031】[比較例2]ポリ乳酸繊維(8デニール)
に、ヒノキチオールをスプレー塗布し、これを115℃
で1分間熱処理して抗菌性繊維(A)を得た。抗菌剤の
添着量は繊維に対して約15重量%であった。これを厚
さ8μm、平均スプリット幅80μmのポリプロピレン
製フィルムスプリット型エレクトレット繊維(B)とA
/Bの混合比として50/50で開綿機と梳綿機で均一
混合して目付200g/m2 のシート状繊維集合体を作
製した。得られた繊維集合体をニードルパンチ処理し、
比較例2の濾材を得た。 【0032】[比較例3]ポリ乳酸繊維(8デニール)
に、チアベンダゾールをスプレー塗布し、これを115
℃で1分間熱処理して抗菌性繊維(A)を得た。抗菌剤
の添着量は繊維に対して約15重量%であった。これを
厚さ8μm、平均スプリット幅80μmのポリ乳酸製フ
ィルムスプリット型エレクトレット繊維(B)とA/B
の混合比として50/50で開綿機と梳綿機で均一混合
して目付200g/m2のシート状繊維集合体を作製し
た。得られた繊維集合体をニードルパンチ処理し、比較
例3の濾材を得た。 【0033】上述した濾材について、先に説明した方法
により捕集効率、抗菌性、抗カビ性、生分解性の試験を
実施した。結果を第1表に示す。 【0034】 【表1】 【0035】比較例1の濾材はエレクトレット繊維は生
分解性を有するが、抗菌抗カビ繊維が生分解性を有して
いないため、濾材として生分解処理性が良好でない。比
較例2は、比較例1と同様エレクトレット繊維が生分解
性を有していないため、濾材として生分解処理性が良好
でない。比較例3は抗菌抗カビ繊維、エレクトレット繊
維共に生分解性は良好であるが、抗菌抗カビ剤が天然系
で無いため濾材として生分解処理性が良好でない。 【0036】これら比較例に対して、抗菌抗カビ繊維、
エレクトレット繊維共に生分解性繊維を用い、抗菌抗カ
ビ剤として天然系抗菌抗カビ剤を用いている実施例1お
よび2では、細菌、カビを不活性化し繁殖を抑制し、生
分解処理性も良好で、かつ、粒子捕集効率も優れてい
る。 【0037】 【発明の効果】以上のことから、高い効率で粒子状物質
を除去でき、捕捉した細菌やかびの繁殖を抑制するとと
もに生分解処理性に優れた廃棄処理が容易な濾材を提供
できるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // D06M 101:32 D06M 101:32

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくとも2種以上の生分解性を有する
    単繊維が均一に混合されてなる繊維集合体からなる濾材
    であって、前記単繊維の少なくとも1種がエレクトレッ
    ト化されたポリ乳酸繊維からなり、且つ、前記単繊維の
    少なくとも1種が天然系抗菌抗カビ剤を含む生分解性繊
    維からなることを特徴とする濾材。
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