JP2003325057A - 育苗ポットの移動用トレー - Google Patents

育苗ポットの移動用トレー

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JP2003325057A JP2002138259A JP2002138259A JP2003325057A JP 2003325057 A JP2003325057 A JP 2003325057A JP 2002138259 A JP2002138259 A JP 2002138259A JP 2002138259 A JP2002138259 A JP 2002138259A JP 2003325057 A JP2003325057 A JP 2003325057A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 形状がシンプルで取扱が容易で、育苗ポット
の形を崩すおそれの少ない、運搬時などでの育苗ポット
の飛び出しを防止できる育苗ポットの移動用トレーを提
供しようとする。 【解決手段】 育苗ポットの収納部が連設されてなるト
レーにおいて、該収納部の開口部縁から縦突起が上部に
突出し、該縦突起の上端部から横突起が該育苗ポットの
上縁の一部を覆うように張り出された育苗ポットの移動
用トレーである。又、横突起が十文字型の棒状で水平方
向に回動自在な育苗ポットの移動用トレーである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、育苗ポット苗が運
搬中に飛び出すのが防止された、育苗ポットの移動用ト
レーに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】薄くて鉢状に成形され
た育苗ポットは、育苗の作業性を高めると同時に、その
まま出荷できる利点があり、従来より、種々の苗栽培に
広く用いられてきた。通常、育苗ポットは、個々の育苗
ポットが一個ずつ収容される収納部が連続して設けられ
たトレーか、あるいは、仕切りのない箱状であって育苗
ポットを纏めて収めるトレーに収容されて取り扱われ
る。前者のトレーでは、育苗ポットの型崩れや転倒など
が生じにくい特徴がある。
【0003】しかしながら、トレーの移動時、特に、出
荷に伴う運搬中には、トラックの激しい振動や、積み降
ろし時の強い衝撃などを受けて、育苗ポット苗が収納部
から飛び出してしまい、苗を傷つけるトラブルが発生し
やすい。そして、このようなトラブルが生じると、出荷
先は、傷ついた苗だけでなくトレー全体の苗を引き取ら
ない場合が多く、出荷元にとって大きな損失になってい
る。
【0004】これに対し、本願発明者は育苗ポットの飛
び出しを防止できる移動用トレーを提案をした(特開2
001−136835号公報)。この移動用トレーにお
いては、図18に示されるように、移動用トレー110
の枠114内に、育苗ポットの収納部116が縦横に格
子状に連設されており、収納部116は四隅が円弧状の
略正方形とされている。また、それぞれの収納部116
は桟124によって区切られており、各収納部116の
開口部120の四隅の縁から、舌状の突起122が開口
部120の内側に向けて張り出されている。そして、桟
124の、収納部116の四辺を形成する部分のそれぞ
れには、窪み126が設けられている。収納部116の
深さは収納される育苗ポット(図示せず)の高さより大
きくされていて、突起122は、育苗ポットの上縁を覆
うように設けられている。
【0005】収納部116が育苗ポットの高さより深く
されているので、育苗ポットを引き出す時に、育苗ポッ
トの上縁部分を手で摘むのが、桟124や枠114に邪
魔されて難しいことがある。本例の移動用トレー110
では、桟124に、指先の幅より広い窪み126が設け
られているので、この窪み126部分で育苗ポットの上
縁部分を容易に摘むことができて、移動用トレー110
から育苗ポットを引き出すのが楽になる。
【0006】しかしながら、このような窪み126を桟
124や枠114に設けることは、移動用トレー110
の形状を複雑にし、製造コストの増加をもたらし、又、
移動用トレー110の取り扱い時に窪み126の角にも
のを引っ掛けるなどのトラブルが生じやすかった。又、
収納部116を育苗ポットの高さより単に浅くした場合
は、育苗ポットの上縁118部分が突起122で倒され
育苗ポットの形が崩れ、中の土が押されたり、苗の根の
部分にダメージを及ぼすおそれがある。
【0007】又、従来の移動用トレー110は、育苗ポ
ットの出し入れの際、突起122が育苗ポットにひっか
かりやすく邪魔になって、この点で育苗ポットの出し入
れが容易でないという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者は、従
来技術の上述の問題点に鑑み、形状がシンプルで取扱が
容易で、育苗ポットの形を崩すおそれの少ない、運搬時
などでの育苗ポットの飛び出しを防止できる育苗ポット
の移動用トレーを提供しようとする。
【0009】更に、育苗ポットの出し入れが簡単な育苗
ポットの移動用トレーを提供しようとする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
【0011】本発明の要旨とするところは、育苗ポット
の収納部が連設されてなるトレーにおいて、該収納部の
開口部縁から縦突起が上部に突出し、該縦突起の上端部
から横突起が該育苗ポットの上縁の一部を覆うように張
り出された育苗ポットの移動用トレーであることにあ
る。
【0012】前記トレーは、前記開口部が略正方形とさ
れ得、少なくともその一隅に前記縦突起が設けられ得
る。
【0013】前記トレーは、前記縦突起及び前記横突起
を含んで押さえ部材が構成され得、該押さえ部材が着脱
自在に設けられ得る。
【0014】前記トレーは、前記横突起が棒状であり
得、前記横突起の先端部が前記育苗ポットの上縁の一部
を覆うように張り出され、前記横突起が、前記開口部縁
の前記横突起が張り出された位置を中心に水平方向に回
動自在とされ得る。
【0015】又、本発明の要旨とするところは、前記ト
レーの縦突起を構成する台座と、該台座の上端部から横
に張り出し、前記横突起を構成する突起部と、該台座の
下端から下方に突出し、前記開口部縁に設けられた嵌合
孔に嵌合する嵌合片とを備える育苗ポットの移動用トレ
ー用押え部材であることにある。
【0016】前記嵌合片は、縦方向の割りを有し得る。
前記嵌合片は、根元にくびれ部を有し得る。
【0017】更に、本発明の要旨とするところは、育苗
ポットの収納部が連設されてなるトレーにおいて、該収
納部の開口部縁から、棒状の横突起が、該横突起の先端
部が該育苗ポットの上縁の一部を覆うように、張り出さ
れ、該横突起が該開口部縁の該横突起が張り出された位
置を中心に水平方向に回動自在とされた育苗ポットの移
動用トレーであることにある。
【0018】前記トレーは、複数の前記横突起を台座か
ら放射状に突出させた押え部材を含み得、隣接の前記横
突起のなす角度が略90度又は略180度であり得る。
【0019】前記トレーは、4個の前記横突起を備え
得、前記角度が略90度であり得る。
【0020】又、本発明の要旨とするところは、台座
と、前記トレーを構成し該台座から突出する前記横突起
と、該台座の下端から下方に突出し、前記開口部縁に設
けられた嵌合孔に嵌合する嵌合片とを備える育苗ポット
の移動用トレー用押え部材であることにある。
【0021】更に、本発明の要旨とするところは、前記
押え部材と前記嵌合孔とを含む、育苗ポットの移動用ト
レー構造であることにある。
【0022】更に又、本発明の要旨とするところは、前
記押え部材と前記嵌合孔とを含み、前記嵌合片が前記嵌
合孔に嵌合され、前記前記縦突起と前記開口部縁とが溶
着又は接着により固定された育苗ポットの移動用トレー
構造であることにある。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る育苗ポットの
移動用トレーの実施態様について、図面に基づいて詳し
く説明する。
【0024】図1は、本発明に係わる育苗ポットの移動
用トレーの、特に有用な実施態様の一例を示すものであ
る。移動用トレー10の枠14内には、育苗ポットの収
納部16が縦横に格子状に連設されており、収納部16
は四隅が円弧状の略正方形とされている。また、それぞ
れの収納部16は桟24によって区切られており、各収
納部16の開口部20の四隅の縁から、縦突起22aが
上方に突出されている。更に縦突起22aの上端部から
舌状の横突起22bが開口部20の内側に向けて張り出
されている。
【0025】図2の断面模式図に示すように、収納部1
6の深さDは収納される育苗ポット12の高さHBより
小さくされていて、横突起22bは、育苗ポット12の
上縁18を覆うように設けられている。収納部16の深
さDと縦突起22aの高さHをあわせた長さは、育苗ポ
ット12の高さに略等しくされている。横突起22bと
縦突起22aは、移動用トレー10に固定あるいは係止
される方法は特に限定されない。ネジやピンやクリップ
などの係止具を用いてもよいが、できれば、部品数の少
ない単純な機構とされるのが好ましい。例えば、図2、
図3、図4、図5に示されるように、一体に成形された
横突起22bと縦突起22aを含んで成る押さえ部材3
9aに設けた嵌合片63を、桟24又は枠14に設けた
嵌合孔25に押し込んで嵌合させる方法でもよい。
【0026】図3、図4、図5に横突起22bに相当す
る横方向に突出する突起部70と、縦突起22aに相当
する台座72とを含んで成る押さえ部材39aのそれぞ
れ要部斜視図、平面図、背面図を示す。符号は図2と共
通である。嵌合片63は台座72の下端から下方に突出
する。嵌合片63は円柱形であってもよいが、図3に示
すように、先細の裁頭円錐形であり、かつ下縁部から上
方に縦に切られた割り67を有するものであることが好
ましい。割り67は背面視十文字に設けられることが好
ましい。この形状を有する嵌合片63は、嵌合孔25に
押し込まれるとき周壁が外側に付勢されつつ内側に撓む
ので、最後まで押し込みやすく、かつ、いったん押し込
まれた嵌合片63は、周壁が外側に付勢されているので
引き抜かれにくく、確実な装着ができる。更に、嵌合6
3は、根元に径が細いくびれ部64を有し、このくびれ
部64により嵌合孔25との嵌合が確実なものとなる。
押さえ部材39aは、ポリプロピレン、ポリエチレン等
の成形用樹脂から押し出し成形により製造することが出
来る。
【0027】本例の移動用トレー10は、次のようにし
て用いられる。まず、育苗ポット12を収納部16の開
口部20から押し入れるが、突起22に触る側壁部分は
内側に変形して挿入される。収納部16は、育苗ポット
12の高さより浅いので、収納部16の底に達するまで
育苗ポット12が深く押し込まれると、育苗ポット12
の上縁18が桟24からはみだし、横突起22bの下に
潜るように広がる。育苗ポット12が空である時は勿
論、用土19がすでに入れられていたり、苗が植え込ま
れたりしていても、通常、用土19が育苗ポット12の
上縁18まで満たされることはない。したがって、横突
起22bに側面を押されれば、上縁18部分が容易に曲
げられて変形するので、育苗ポット12は収納部16へ
容易に挿入される。特に用土19量が多くて、用土19
部分が横突起22bに引っ掛かる時には、手指で育苗ポ
ット12の変形を助けながら挿入する場合もある。
【0028】育苗ポット12が収納された移動用トレー
10は、育苗の過程で、生産現場を移動させられたり、
製品になってから出荷先に運ばれたりするが、育苗ポッ
ト12の上縁18が横突起22bによって蓋するように
覆われているため、激しい上下動を受けても、横突起2
2bに上側を遮られて、育苗ポット12が移動用トレー
10から飛び出すことはなくなる。
【0029】出荷先などで育苗ポット12を取り出す時
は、桟24から上方にはみ出した部分の育苗ポット12
の上縁18を手で摘んで引き上げる。特に用土量が多い
場合などには、挿入時と同様に、手指で育苗ポット12
の変形を助けながら引出すこともある。
【0030】収納部16が育苗ポット12の高さより浅
くされているので、育苗ポット12を引き出す時に、育
苗ポット12の上縁18部分を容易に手で摘むことがで
きて、移動用トレー10から育苗ポット12を引き出す
のが非常に楽になる。
【0031】本発明の移動用トレー10は、図18に記
された従来の移動用トレーのような、桟24の窪み26
を有しないので、桟24に窪み26による段差でつくら
れる角がない。従って、移動用トレーの取り扱い中にそ
の角にものを引っ掛けるといったトラブルがない。又、
収納部16からはみでた育苗ポット12の上縁18部分
は、育苗ポット12の全周にわたるので、周上の任意の
位置で上縁18部分を指で摘むことができ、育苗ポット
12の取り出し操作が容易になる。
【0032】押さえ部材は、図6の断面模式図に示すよ
うに、横突起22cの部分と縦突起22dの部分とが滑
らかな曲線状につながっているものであってもよい。
【0033】本発明の移動用トレーに設けられる収納部
は、本例の略正方形の開口部形状に限定されるものでは
ない。例えば、開口部20が円形であってもよいし、あ
るいは、六角形や八角形の開口部とされてもよい。
【0034】横突起22bは、図1に例示されるよう
に、又図7(a)に示されるように、縦横の桟24が交
差する収納部16の隅に設けられる。しかしながら、育
苗ポット12の飛び出しをより確実に防止するように、
図7(b)に示されるように、対向する二隅に設けられ
ることもある。図7(c)に示されるように、隣り合う
二隅に設けられることもある。また本発明は、図7
(d)に示されるように、略正方形の各辺に横突起22
bを設ける場合や、図7(e)に示されるように、略正
方形の各隅に横突起22bを設ける場合を含め、水平突
起の数や配設場所が自由に選択されるものであり、上述
の数例に限定されるものではない。
【0035】また、横突起22bの形状も特に限定され
ない。例えば、図8(a)は、図1に示されるのと同様
の、扇状横突起22bを示し、同図(b)は略三角形の
横突起22bを示し、同図(c)は、育苗ポット12に
向く側が凹の三日月状の横突起22bを示している。横
突起22bの厚みや大きさや形状は、移動用トレー10
に収容する育苗ポット12の形状や大きさや固さなどに
よって、最適に設計されるものである。
【0036】押さえ部材の形状は特に限定されない。例
えば、図9(a)に示される押さえ部材39は横突起2
4bを備え、1本の桟24に縦突起24aを介して固定
されて、横突起24bがその両側の6個の収納部16を
覆い、同図(b)に示される押さえ部材40は、横突起
25bを備え、横突起25bが縦突起25aを介してそ
の両側の8個の収納部16を覆う短冊状の形状とされて
いる。また、同図(c)に示される押さえ部材41は横
突起26bを備え、横突起26bが、1個の収納部16
の周囲に沿って縦突起26aを介して装着され、その収
納部16の四隅と、隣接する4個の収納部16の一辺
と、対角する4個の収納部16の一隅とを覆う、ロの字
形の形状とされている。
【0037】また、図10に示される押さえ部材43
も、本発明の特に有用な実施態様の一例である。押さえ
部材43は横突起28bを備え、縦突起28aを介して
装着され、隣接する2列の収納部16列の間に横突起2
8bの部分が長い短冊状として設けられ、この2列の収
納部16全部の端部を押さえている。1個の押さえ部材
43で、2列全部の沢山の育苗ポット12を押さえるこ
とができるので効率がよく、押さえ部材43の着脱が、
移動用トレー10の横からだけでできるので大変便利で
ある。押さえ部材43を連続的に設けて、各収納部16
の四隅が押さえられるようにされてもよいし、隔列毎に
設けられて、各収納部16の二隅だけが押さえられるよ
うにされてもよい。
【0038】図11に示される押さえ部材44は横突起
29bを備え、縦突起29aを介して装着され、隣接す
る2列の収納部16列間に設けられた2個の短冊状横突
起29bが、繋ぎ部48によって連結され、コの字形の
形状とされている。1個の押さえ部材44で、3列の育
苗ポット12を押さえることができるので、さらに効率
が上がり便利である。
【0039】押さえ部材の効率を最も高めるには、ただ
1個の押さえ部材で移動用トレー10内の全ての育苗ポ
ット12を押さえることである。図12に示される押さ
え部材45は横突起30bを備え、縦突起30aを介し
て装着され、移動用トレー10全幅に亘り、横突起30
bが繋ぎ部48によって櫛状に連結されたものであり、
全ての収納部16に対し、その一部を覆っている。ま
た、図13に示される押さえ部材46は、移動用トレー
の本体部11と同形の格子状とされ、横突起31bを備
え縦突起31aを介して装着され、全ての収納部16の
四隅を覆うことができる。押さえ部材45または押さえ
部材46によれば、ただ一度の着脱操作で、全ての育苗
ポット12を固定または解放できるので、格別に便利で
ある。
【0040】押さえ部材を着脱自在とする必要のない場
合は、図14の断面図に示すような横突起32bと縦突
起32aと突起片66aを備える押さえ部材51の突起
片66aを嵌合孔25に押し込んだのち、接着もしくは
融着もしくは溶着により桟24と突起片66aや縦突起
32aとを接合することにより、桟24と押さえ部材5
1とが確実に固定される。
【0041】本発明の更に他の態様を説明する。図15
(a)は、十字型に棒状の横突起30jを配置した押さ
え部材60jである。押さえ部材60jの他の部分の構
成と符号は、図3に示す押さえ部材39aと同様であ
る。図15(b)は、縦突起22aがなく、扁平な台座
72jの側縁から各横突起30jが放射状に突出した押
さえ部材60kである。図15に示す押さえ部材60j
や押さえ部材60kの嵌合片63を図2に示すような桟
24又は枠14(図1)に設けた嵌合孔25に押し込ん
で嵌合させ、桟24又は枠14に押さえ部材60jや押
さえ部材60kが取り付けられる。
【0042】図16は、桟24に取り付けられた状態の
押さえ部材60j又は押さえ部材60kを示す平面図で
ある。4個の横突起30jが縦突起22a(台座72)
から放射状に突出し、隣接の横突起30jのなす角度が
略90度である。これにより、各横突起30jがその先
端部で各育苗ポット12の縁部を押える。
【0043】育苗ポットを収納部16に入れるときと、
収納されている育苗ポット12を収納部16から取り出
すときには、横突起30jを水平方向に台座72を中心
に45度回転させてそれぞれの横突起30jが各桟24
に平行に、即ち各桟24の上にくる点線に示す位置にも
ってくる。横突起30jの回転により、嵌合孔25に押
し込まれている嵌合片63が回転する。
【0044】これにより横突起30jに妨げられること
なく育苗ポット12の出し入れが出来る。育苗ポット1
2を収納部16に収納した後に横突起30jを45度回
転させて各育苗ポット12の縁部上方に持ってくる。
【0045】図17(a)のように、本発明の押さえ部
材60mは、横突起30jが台座72に2個が180度
の角度で、即ち1直線に取り付けられていてもよい。育
苗ポット12の出し入れの際には、横突起30jを水平
方向に台座72を中心に45度回転させてそれぞれの横
突起30jを、各桟24に平行に、即ち各桟24の上に
くる点線に示すCD又はABの位置にもってくる。
【0046】図17(b)のように、押さえ部材60n
が、2個の横突起30jを台座72に90度の角度をな
して取り付けたものでもよい。育苗ポット12の出し入
れの際には、それぞれの横突起30jを、各桟24に平
行に、即ち各桟24の上にくる点線に示すAD又はBC
の位置にもってくる。
【0047】図17(c)のように、押さえ部材60p
が、1個の横突起30jを台座72に取り付けたもので
もよい。育苗ポット12の出し入れの際には、それぞれ
の横突起30jを、各桟24に平行に、即ち各桟24の
上にくる点線に示すA、B、C又はDの位置にもってく
る。
【0048】本発明においては、移動用トレー10の材
質は、成形性とコストに優れたポリプロピレンなどのプ
ラスチックが好ましく用いられる。また、紙屑などがリ
サイクル使用された成形品なども好ましく用いられる。
【0049】以上、本発明の移動用トレーについて詳細
に説明してきたが、本発明は上述の引用例示に限定され
ず、収納部の配設方法、突起の形状や配設方法、押さえ
部材の材質や形状や係止方法などにつき、その趣旨を逸
脱しない範囲内で種々なる改良、修正、変化を加えた態
様で実施し得るものである。
【0050】
【発明の効果】本発明に係わる、突起を備えた移動用ト
レーによれば、育苗ポットの上縁が突起によって蓋する
ように覆われるため、激しい上下動を受けても、突起に
上側を遮られて、育苗ポットが移動用トレーから飛び出
すことはなくなる。かつ、収納部からはみでた育苗ポッ
トの上縁部分が、育苗ポットの全周にわたるので、周上
の任意の位置で上縁部分を指で摘むことができ、育苗ポ
ットの取り出し操作が容易になる。
【0051】又、本発明に係わる、突起を備えた移動用
トレーによれば、育苗ポットの上縁が回動可能な棒状の
突起によって覆われるため、育苗ポットの出し入れが簡
単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る移動用トレーの一例を示す斜視図
である。
【図2】本発明に係り、図1に示される移動用トレーの
収納部を示し、横突起を横切る断面図である。
【図3】本発明に係り、押さえ部材の形状例を説明する
要部斜視図である。
【図4】図3の押さえ部材の平面図である。
【図5】図3の押さえ部材の背面図である。
【図6】本発明に係り、他の態様の図1に示される移動
用トレーの収納部を示し、横突起を横切る断面図であ
る。
【図7】本発明に係り、収納部での横突起の配設例を示
し、同図(a)は一隅に、同図(b)は対向する二隅
に、同図(c)は隣り合う二隅に、同図(d)は四辺
に、同図(e)は四隅に横突起が設けられた例である。
【図8】本発明に係り、突起の形状例を示し、同図
(a)は扇状、同図(b)は略三角形、同図(c)は三
日月状の例である。
【図9】本発明に係り、押さえ部材の他の形状例を説明
する、移動用トレーの上面図であり、同図(a)と同図
(b)は短冊状、同図(c)はロの字形の例である。
【図10】本発明に係り、押さえ部材の他の形状例を説
明する、移動用トレーの上面図である。
【図11】本発明に係り、押さえ部材の他の形状例を説
明する、移動用トレーの上面図である。
【図12】本発明に係り、押さえ部材の他の形状例を説
明する、移動用トレーの上面図である。
【図13】本発明に係り、押さえ部材の他の形状例を説
明する、移動用トレーの上面図である。
【図14】本発明に係り、押さえ部材の固定手段を例示
する縦断面図である。
【図15】図15(a)は、本発明に係り、押さえ部材
の形状の他の例を説明する要部斜視図である。図15
(b)は、本発明に係り、押さえ部材の形状の更に他の
例を説明する要部斜視図である。
【図16】本発明に係り、収納部での図15の押さえ部
材における横突起の配設例を示す上面模式図である。
【図17】図17(a)図17(b))図17(c)
は、本発明に係り、それぞれに異なる態様の押さえ部材
における形状及び横突起の配設例を示す上面模式図であ
る。
【図18】従来例に係る育苗ポット用トレーの一例を示
す斜視図である。
【符号の説明】
10、110:移動用トレー 12、56:育苗ポット 14、114:枠 16、116:収納部 18:上縁 19、55:用土 20、120:収納部の開口部 22a、22d、24a、26a、30a〜32a:縦
突起 22b、22c、30j、24b〜26b、30b〜3
2b:横突起 24、124:桟 25:嵌合孔 28:育苗ポットの開口部 30:育苗ポットの隅部 32:育苗ポットの底 33:育苗ポット12底の縁 39〜41、43〜46、51、39a、60j、60
k、60m、60n、60p:押さえ部材 63:嵌合片 64:くびれ部 67:割り 70:突起部 72:台座 122:突起 126:窪み

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 育苗ポットの収納部が連設されてなるト
    レーにおいて、該収納部の開口部縁から縦突起が上部に
    突出し、該縦突起の上端部から横突起が該育苗ポットの
    上縁の一部を覆うように張り出された育苗ポットの移動
    用トレー。
  2. 【請求項2】 前記開口部が略正方形とされ、少なくと
    もその一隅に前記縦突起が設けられた請求項1に記載す
    る育苗ポットの移動用トレー。
  3. 【請求項3】 前記縦突起及び前記横突起を含んで押さ
    え部材が構成され、該押さえ部材が着脱自在に設けられ
    た請求項1に記載の育苗ポットの移動用トレー。
  4. 【請求項4】 前記横突起が棒状であり、前記横突起の
    先端部が前記育苗ポットの上縁の一部を覆うように張り
    出され、前記横突起が、前記開口部縁の前記横突起が張
    り出された位置を中心に水平方向に回動自在とされた請
    求項1乃至3のいずれかに記載の育苗ポットの移動用ト
    レー。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のトレ
    ーの縦突起を構成する台座と、該台座の上端部から横に
    張り出し、前記横突起を構成する突起部と、該台座の下
    端から下方に突出し、前記開口部縁に設けられた嵌合孔
    に嵌合する嵌合片とを備える育苗ポットの移動用トレー
    用押え部材。
  6. 【請求項6】 前記嵌合片が縦方向の割りを有する請求
    項5に記載の移動用トレー用押え部材。
  7. 【請求項7】 前記嵌合片が根元にくびれ部を有する請
    求項5又は6に記載の移動用トレー用押え部材。
  8. 【請求項8】 育苗ポットの収納部が連設されてなるト
    レーにおいて、該収納部の開口部縁から、棒状の横突起
    が、該横突起の先端部が該育苗ポットの上縁の一部を覆
    うように、張り出され、該横突起が該開口部縁の該横突
    起が張り出された位置を中心に水平方向に回動自在とさ
    れた育苗ポットの移動用トレー。
  9. 【請求項9】 複数の前記横突起を台座から放射状に突
    出させた押え部材を含み、隣接の前記横突起のなす角度
    が略90度又は略180度である請求項8に記載の育苗
    ポットの移動用トレー。
  10. 【請求項10】 4個の前記横突起を備え、前記角度が
    略90度である請求項9に記載の育苗ポットの移動用ト
    レー。
  11. 【請求項11】 台座と、請求項8乃至10のいずれか
    に記載のトレーを構成し該台座から突出する前記横突起
    と、該台座の下端から下方に突出し、前記開口部縁に設
    けられた嵌合孔に嵌合する嵌合片とを備える育苗ポット
    の移動用トレー用押え部材。
  12. 【請求項12】 請求項5乃至7のいずれか、又は請求
    項11に記載の押え部材と前記嵌合孔とを含む、育苗ポ
    ットの移動用トレー構造。
  13. 【請求項13】 請求項5乃至7のいずれかに記載の押
    え部材と前記嵌合孔とを含み、前記嵌合片が前記嵌合孔
    に嵌合され、前記前記縦突起と前記開口部縁とが溶着又
    は接着により固定された育苗ポットの移動用トレー構
    造。
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