JP2889515B2 - 鉢物運搬用コンテナ及び鉢物運搬用コンテナセット - Google Patents

鉢物運搬用コンテナ及び鉢物運搬用コンテナセット

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JP2889515B2
JP2889515B2 JP7238703A JP23870395A JP2889515B2 JP 2889515 B2 JP2889515 B2 JP 2889515B2 JP 7238703 A JP7238703 A JP 7238703A JP 23870395 A JP23870395 A JP 23870395A JP 2889515 B2 JP2889515 B2 JP 2889515B2
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幸敏 酒井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、観葉植物などの植
木を植えた鉢物運搬用コンテナ及び鉢物運搬用コンテナ
セットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の観葉植物などの植木を植えた鉢物
は合成樹脂製の運搬用コンテナに入れて運搬される。こ
の運搬用コンテナは合成樹脂で成型する際に、成形直後
の冷却工程において側壁部分が収縮変形して波打ってし
まって、このため、運搬用コンテナの大きさをあるサイ
ズの鉢物を複数個がたつかないようにぴったりと入れる
ような大きさに設計した場合、側壁の波打ちにより複数
個の鉢物を設計通りに入れることができない事態にな
る。このため、従来にあっては、波打ちを防止するため
に側壁外面に上下にわたる縦リブを多数形成していた。
【0003】また、従来にあっては、運搬用コンテナは
高さが一種類しかなくて、一種類の高さの運搬用コンテ
ナで、背の高い鉢物、背の低い鉢物、苗床等を入れて運
搬していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来例に
あっては、側壁の波打ちを防止するために側壁に上下に
わたる縦リブを多数形成していたので、金型の製作コス
トが高くなるという問題の他、洗浄乾燥に長時間を要
し、縦リブ両サイドの洗い残しの問題が発生した。更に
また、従来の鉢物運搬用コンテナは、一般的に鉢部分の
みを納めることができる程度の高さなので、鉢に植えた
植物の背が低い場合には鉢物運搬用容器の上部からあま
り高く突出しないので運搬に当たって植物を傷めること
がないが、背が高い植物の場合には運搬に当たって鉢物
運搬用コンテナの上部から植物が高く突出してしまっ
て、これを保護することができず、植物を傷めてしまう
という問題がある。
【0005】次いで、従来にあっては、一種類の高さの
鉢物運搬用コンテナで、背の高い鉢物、背の低い鉢物、
苗床等を入れて運搬していたので、背の高い植物を植え
た鉢物の場合には安定して収納することができないと共
に、背の低い鉢物、特に小さな鉢物を複数個トレーや板
状支持体に納めた状態でトレーや板状支持体ごと収納し
たり、あるいは苗床を収納した場合には、トレーや板状
支持体や苗床を出し入れするのが面倒であった。
【0006】そこで、背の高い鉢物運搬用コンテナと背
の低い鉢物運搬用コンテナとの2種類を用意して、それ
ぞれ高さの異なる鉢物運搬用コンテナに背の高い鉢物と
背の低い鉢物とを区分けして入れて運搬することが考え
られるが、これだと、空の状態で運搬したり、ストック
しておく際に、背の高い鉢物運搬用コンテナと、背の低
い鉢物運搬用コンテナとを別々に独立して運搬したり、
あるいはストックしておかなければならず、余分なスペ
ースを取るという問題がある。
【0007】本発明は上記の点に鑑みて発明したもので
あって、その第1の課題とするところは、リブを少なく
しても成型直後の冷却で変形して波打ちがない比較的背
の高い容器を提供でき、また、背の高い植物を植えた鉢
物を収納する場合に鉢物運搬用コンテナより上方に高く
飛び出した背の高い植物を運搬中に保護することができ
る鉢物運搬用コンテナを提供することにあり、また、第
2の課題とするところは、鉢物運搬用コンテナとして高
さの異なるものを設けることで、背の高い鉢物、背の低
い鉢物を区分けして搬送することが可能であり、また、
空になった背の異なる2種類の鉢物運搬用コンテナをコ
ンパクトに一まとめにしてちょうど背の高い第1の運搬
用コンテナと同じ外形状態にできて、運搬やストックに
当たってスペースを取らないようにできる鉢物運搬用コ
ンテナセットを提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の鉢物運搬用コンテナは、上方が開口し且つ上
方に行くほど対向する側壁1間の距離が長くなるように
側壁1が傾斜した合成樹脂製の容器2の上下方向の略中
間部分において内方に段落した環状段部3を全周にわた
って形成し、側壁1の環状段部3よりも下方に位置する
下部側壁部1aをリブが存在しない平坦面とし、側壁1
の上端部の外面側に全周にわたって横リブ4を設け、上
端開口部5の縁の上面の内周側と外周側とに2列に上方
に向けて突条21を突設して突条21間に別体の筒状体
6の下端部を上端開口部に連続するようにはめ込んで支
持できるようにした筒状体嵌め込み部7を設けて成るこ
とを特徴とするものである。
【0009】また、本発明の鉢物運搬用コンテナセット
は、上方が開口し且つ上方に行くほど対向する側壁1間
の距離が長くなるように側壁1が傾斜した合成樹脂製の
容器2の上下方向の略中間部分において内方に段落した
環状段部3を全周にわたって形成し、側壁1の環状段部
3よりも下方に位置する下部側壁部1aをリブが存在し
ない平坦面とし、側壁1の上端部の外面側に全周にわた
って横リブ4を設け、上端開口部5の縁の上面部に上端
開口部5に連続するように別体の筒状体6の下端部をは
め込んで取付けるための筒状体嵌め込み部7を設けた構
成の背の高い第1の鉢物運搬用コンテナAと、上方が開
口し且つ上方に行くほど対向する側壁11間の距離が長
くなるように側壁11が傾斜した合成樹脂製の容器体1
2の短辺側の側壁11に内外及び上方に開口する側部開
口18を形成すると共に容器体12の上下高さを第1の
鉢物運搬用コンテナAの下端から環状段部3までの高さ
とほぼ等しくして第1の鉢物運搬用コンテナAの環状段
部3より下部の部分が嵌め込み自在となり且つ容器体1
2の上端の外周寸法が第1の鉢物運搬用コンテナAの上
端の外周寸法と略同じとなった背の低い第2の鉢物運搬
用コンテナBとよりなることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を添付図
面に基づいて説明する。図1乃至図9には背の高い第1
の鉢物運搬用コンテナAが示してある。この第1の鉢物
運搬用コンテナAは、上方が開口した合成樹脂製の容器
2を主体としており、該容器2は上方が開口した平面視
正方形又は長方形状をしており(図に示す実施形態では
平面視長方形状をしている)、上方に行くほど対向する
側壁1間の距離が長くなるように側壁1が傾斜してい
る。この合成樹脂製の容器2の上下方向の略中間部分に
は内方に向けて段落する環状段部3が全周にわたって形
成してある。
【0011】ここで、容器2の側壁1の環状段部3より
も下方に位置する下部側壁部1aはリブが存在しない平
坦面となっている。一方、容器2の側壁1の上端部の外
周面部には全周にわたって開口部5の周囲を補強する程
度の剛性を有する横リブ4が設けてある。添付図面に示
す実施形態においては、容器2の側壁1の上端部の外周
面部に全周にわたって上下2列に横リブ4が設けてあ
り、上の横リブ4が容器2の上端開口部5の口縁部の上
面(すなわちフランジ部)となっている。勿論容器2の
側壁1の上端部の外周面部に全周にわたって形成する横
リブ4は図のように上下2列に形成したものにのみ限定
されない。また、容器2の側壁1のコーナ部分の外側及
び短辺側の側壁1にはそれぞれ環状段部3から連続して
中間横リブ4aが外方に向けて突出している。更に、容
器2の側壁1の環状段部3よりも上方に位置する上部側
壁の短辺側には取手用開口20が形成してある。
【0012】容器2の上端開口部5の口縁部の上面(す
なわち実施形態においては上の横リブ4の上面)には上
端開口部5に連続するように別体の筒状体6の下端部を
はめ込んで取付けるための筒状体嵌め込み部7を設けて
ある。筒状体嵌め込み部7は上端開口部5の口縁部の上
面の内周側と外周側とに2列に上方に向けて突条21を
突設して構成してあり、該内周側と外周側の突条21間
に段ボール紙その他のシート状のもので筒状に形成した
筒状体6の下端部を嵌め込んで支持できるようにしてあ
る。突条21の対向面には小突起22を設けてあって、
筒状体6の下端部をはめ込んだ際に筒状体6に小突起2
2が強く圧接して筒状体6がより確実に支持されるよう
にしてある。ここで、図6の実施形態のように、内周側
と外周側とに対向して設けた突条21の対向面に複数の
小突起22を設け、対向する小突起22が互いにずれて
位置することで、対向する突条21間にはめ込まれた筒
状体6の下端部の嵌め込み部分が対向する小突起22に
より波状となるように押し付けて支持することができ
て、より確実な支持ができるようになっている。
【0013】容器2の下面部には通気用の多数の孔23
が設けてある。上記のような構成の鉢物運搬用コンテナ
Aにおいて、合成樹脂製の容器2の上下方向の略中間部
分に内方に向けて段落する環状段部3を全周にわたって
形成する構成とすることで、該環状段部3によって合成
樹脂による成型直後の収縮による波打ちの発生を防止
し、従来のように波打ち防止のための多数のリブを必要
としなくなったものである。したがって、合成樹脂製の
容器2の上下方向の略中間部分に内方に向けて段落する
環状段部3を全周にわたって形成することで、容器2の
側壁1の環状段部3よりも下方に位置する下部側壁部1
aがリブの存在しない平坦面とし、且つ上部側壁部にお
いてリブを極力減らしても、成型直後の収縮による波打
ち、特に内側への反りが防止できるようになっていると
共に、運搬物収納後における側壁1の外脹らみを環状段
部3により防止できるようにしている。ここで、リブと
してはすでに述べたように、容器2の上端開口部5の周
囲を補強するために側壁1の上端部の外周面部に全周に
わたって設けた横リブ4と、コーナを補強をするために
コーナ部分に設けたリブと、取手用開口20を設けるこ
とによる強度の低下を防止するために短辺側に設けた中
間横リブ14aだけでよく、リブの数を最小限に押さえ
た構造となっており、このように、リブの数を最小限に
押さえることで、金型構造を簡略化してコストダウンを
図るばかりか、園芸業者と市場間の流通に適する商品名
や業者名の印刷スペースを確保できるようにしている。
【0014】次に、図10乃至図16には背の低い第2
の鉢物運搬用コンテナBが示してある。この第2の鉢物
運搬用コンテナBは、上方が開口した合成樹脂製の容器
体12を主体としており、該容器体2は上方が開口した
平面視正方形又は長方形状をしており(図に示す実施形
態では平面視長方形状をしている)、上方に行くほど対
向する側壁11間の距離が長くなるように側壁11が傾
斜している。
【0015】ここで、容器体12の短辺側の側壁11に
は内外及び上方に開口する側部開口18を形成してあ
る。容器体12の上下高さは前述の第1の鉢物運搬用コ
ンテナAの下端から環状段部3までの高さとほぼ等しく
してある。容器体12の側壁11には下端部より少し上
方位置において側方に突出する下横リブ部25が突設し
てあり、この下横リブ部25は短辺側の側部開口18部
分の下縁部分においては上方に凹設した取手用凹部26
を有している。そして、第2の鉢物運搬用コンテナBを
スタッキング状態とした際には、図16に示すように下
段の第2の鉢物運搬用コンテナB内に上段の第2の鉢物
運搬用コンテナBの下端部がはめ込まれると共に下段の
第2の鉢物運搬用コンテナBの上端開口部の口縁部の上
面に上段の第2の鉢物運搬用コンテナBの下横リブ部2
5が載置されるようになっている。また、容器体12の
上端の外周寸法は第1の鉢物運搬用コンテナAの上端の
外周寸法と略同じとなっている。
【0016】ところで、第2の鉢物運搬用コンテナBの
主体を構成する容器体12の側壁11の短辺側に内外及
び上方に開口する側部開口18を形成したのは、小さな
鉢物を複数トレーや板状支持体35に納めた状態でトレ
ーや板状支持体35ごと収納したり、あるいは苗床を収
納した場合には、上記側部開口18から手を入れてトレ
ーや板状支持体35、あるいは苗床の側端部を掴んで上
方に持ち上げて取り出せるようにするためであり、収納
にあたっても、トレーや板状支持体35、あるいは苗床
の側端部を手で掴んだまま手を側部開口18に入れなが
ら第2の鉢物運搬用コンテナB内に入れて収納すること
ができるようにするためである。
【0017】上記のような背の高い鉢物運搬用コンテナ
Aと、背の低い鉢物運搬用コンテナBとを用意して、観
葉植物や花等の植物31を植木鉢30に植えた鉢物Cを
収納して搬送し、店頭においては、通常該鉢物運搬用コ
ンテナに鉢物Cを収納した状態で展示販売に供するもの
である。ここで、上記のように背の高い鉢物運搬用コン
テナAと、背の低い鉢物運搬用コンテナBとを設けるこ
とで、背の高い鉢物Cは背の高い鉢物運搬用コンテナA
に収納して搬送、展示販売を行い、また、背の低い鉢物
Cは背の低い鉢物運搬用コンテナAに収納して搬送、展
示販売を行うというように、区分けして搬送するもので
ある。背の高い鉢物運搬用コンテナAに収納する背の高
い鉢物Cのうち、植物31の背が高くて背の高い高い鉢
物運搬用コンテナAに収納した場合に、鉢物運搬用コン
テナAより上方に高く飛び出すような場合には、筒状体
嵌め込み部7に段ボール紙その他のシート状のもので筒
状に形成した筒状体6の下端部を嵌め込んで支持させる
ことで、該背の高い植物31の鉢物運搬用コンテナAよ
り上方に高く突出した部分を筒状体6により保護し、運
搬中に該植物31が傷まないようにすることができる。
ここで、植木鉢30は…6号、7号、8号…というよう
に大きさにより種類分けしてある(すなわち一般に植木
鉢30の口径が…6寸、7寸、8寸…のものをそれぞれ
…6号、7号、8号…と称している)ので、上記植木鉢
30のうち任意のサイズ(例えば8号)の植木鉢30を
鉢物運搬用コンテナAに入れた際に、該植木鉢30の下
面が鉢物運搬用コンテナAの底面に載置されると共に植
木鉢30の鍔部33が環状段部3に載置されるように、
背の高い鉢物運搬用コンテナAの低面から環状段部3ま
での高さを設定してあり、このようにすると、該当する
サイズの植木鉢30を背の高い鉢物運搬用コンテナA内
に収納すると、図8のように植木鉢30は下面を鉢物運
搬用コンテナAの底面に載置し且つ鍔部33を環状段部
3に載置して、上下2箇所による支持で安定して支持す
ることができるようになる。もちろん、背の高い鉢物運
搬用コンテナA内には植木鉢30の高さが環状段部3よ
り低いものあるいは環状段部3よりもかなり高いものも
収納して搬送することができるのは勿論である。環状段
部3より低い高さの植木鉢30を収納し且つ収納状態で
植物31が環状段部3よりも下に位置するものの場合に
は、図7のように背の高い鉢物運搬用コンテナAを上下
に積み重ねたスタッキング状態でも搬送することが可能
となる。
【0018】一方、背の低い第2の鉢物運搬用コンテナ
Bには背の低い鉢物Cを収納して搬送するものである
が、背の低い鉢物Cは複数直接背の低い第2の鉢物運搬
用コンテナB内に入れて搬送してもよいが、図15のよ
うに板状支持体35に複数の背の低い鉢物Cを納めた状
態で板状支持体35ごと背の低い第2の鉢物運搬用コン
テナB内に入れてもよい。この場合、板状支持体35に
は複数の鉢嵌め込み凹部37又は鉢嵌め込み孔が設けて
あって、複数の板状支持体35に背の低い鉢物Cの植木
鉢30が嵌め込み支持される。したがって、複数の背の
低い鉢物Cを複数まとめて板状支持体35に納めて背の
低いコンテナBに収納して搬送することができるように
なっている。図15には板状支持体35の例を示した
が、板状支持体35の代わりに複数の鉢物Cを納めるト
レーであってもよい。また、板状支持体35やトレーの
代わりに、背の低い第2の鉢物運搬用コンテナBに苗床
を収納して搬送するようにしてもよい。なお、背の低い
第2の鉢物運搬用コンテナBは図16のように積み重ね
てスタッキング状態とすることができるものである。
【0019】ところで、展示販売中、背の低い鉢物運搬
用コンテナBが空になった場合にあるいは、背の高さの
異なる2種類の鉢物運搬用コンテナA、Bがいずれも空
になって搬送したり、ストックしておく場合には、図1
7のように、背の低い第2の鉢物運搬用コンテナA内に
背の高い第1の鉢物運搬用コンテナAの環状段部3より
下部の部分を嵌め込み、第2の鉢物運搬用コンテナBの
側壁11の内面を第1の鉢物運搬用コンテナAの側壁1
の外面と近接対向させると共に第2の鉢物運搬用コンテ
ナB環状段部3の下面部と第2の鉢物運搬用コンテナB
の上端開口部の口縁部の上面とを近接対向させる(当接
してもよい)。ここで、側壁1の環状段部3よりも下方
に位置する下部側壁部1aをリブが存在しない平坦面と
してあることで、図17に示すようにネスティング状態
において下部側壁部1aの外面と側壁11の内面との間
にリブが存在せず、リブの分だけ、下部側壁部1aの外
面と側壁11の内面とを近づけることが可能であり、こ
の結果、第1の鉢物運搬用コンテナAの環状段部3より
下方の部分の内部のサイズと第2の鉢物運搬用コンテナ
Bの内部のサイズとをほぼ同じにできてサイズの統一化
が図れるものである。また、第2の鉢物運搬用コンテナ
Bの上端の外周寸法を第1の鉢物運搬用コンテナAの上
端の外周寸法と略同じとしてあることで、図17に示す
ようにネスティング状態において第2の鉢物運搬用コン
テナBの外側端が第1の鉢物運搬用コンテナAよりも外
側方に飛び出すことなく面一にネスティングされ、実質
的に第1の鉢物運搬用コンテナAを搬送するのと同じス
ペースでネスティング状態の第1の鉢物運搬用コンテナ
Aと第2の鉢物運搬用コンテナBとを一対として搬送し
たり、一対としてストックしておくことができ、紛失防
止に役立つものである。
【0020】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明にあって
は、上方が開口し且つ上方に行くほど対向する側壁間の
距離が長くなるように側壁が傾斜した合成樹脂製の容器
の上下方向の略中間部分において内方に段落した環状段
部を全周にわたって形成し、側壁の環状段部よりも下方
に位置する下部側壁部をリブが存在しない平坦面とし、
側壁の上端部の外面側に全周にわたって横リブを設け、
上端開口部の縁の上面の内周側と外周側とに2列に上方
に向けて突条を突設して突条間に別体の筒状体の下端部
を上端開口部に連続するようにはめ込んで支持できるよ
うにした筒状体嵌め込み部を設けてあるので、リブを少
なくしても成型直後の冷却で変形して波打ちすることが
ない比較的背の高い容器を提供することができるもので
あり、このように波打ち変形をしないので、決められた
サイズの鉢物を入れる際に、内側への変形により植木鉢
を入れることができないというような事態が生じること
がなく、また、環状段部により植木鉢をいれた場合にお
ける外膨らみも防止できるものであり、また、リブを出
来るだけ少なくできるので、特に汚れ易い下部側の壁の
リブを無くしたので、洗浄上問題なく、また金型が複雑
とならず、コストを低減することができるものである。
しかも、上端開口部の縁の上面の内周側と外周側とに2
列に上方に向けて突条を突設して突条間に別体の筒状体
の下端部を上端開口部に連続するようにはめ込んで支持
できるようにした筒状体嵌め込み部を設けてあるので、
背の高い植物を植えた鉢物を収納した際に植物が鉢物運
搬用コンテナより上方に高く飛び出す場合には筒状体嵌
め込み部に筒状体の下端部をはめ込むことで別体の筒状
体の下端部を上端開口部に連続して取付けることがで
き、筒状体により背の高い植物を保護できるものであ
る。
【0021】また、請求項2記載の発明にあっては、上
方が開口し且つ上方に行くほど対向する側壁間の距離が
長くなるように側壁が傾斜した合成樹脂製の容器の上下
方向の略中間部分において内方に段落した環状段部を全
周にわたって形成し、側壁の環状段部よりも下方に位置
する下部側壁部をリブが存在しない平坦面とし、側壁の
上端部の外面側に全周にわたって横リブを設け、上端開
口部の縁の上面部に上端開口部に連続するように別体の
筒状体の下端部をはめ込んで取付けるための筒状体嵌め
込み部を設けた構成の背の高い第1の鉢物運搬用コンテ
ナと、上方が開口し且つ上方に行くほど対向する側壁間
の距離が長くなるように側壁が傾斜した合成樹脂製の容
器体の短辺側の側壁に内外及び上方に開口する側部開口
を形成すると共に容器体の上下高さを第1の鉢物運搬用
コンテナの下端から環状段部までの高さとほぼ等しくし
て第1の鉢物運搬用コンテナの環状段部より下部の部分
が平坦面であるため洗い残しや塵芥の付着がなく、側壁
に擦傷を付けることがなく、内部に嵌め込み易くなり且
つ容器体の上端の外周寸法が第1の鉢物運搬用コンテナ
の上端の外周寸法と略同じとなった背の低い第2の鉢物
運搬用コンテナとよりなるので、背の高い鉢物、背の低
い鉢物を区分けしてそれぞれ背の異なる2種類の鉢物運
搬用コンテナに収納して搬送することが可能であって、
鉢物の搬送効率を向上することができ、搬送後の店頭に
おける展示においても鉢物運搬用コンテナに収納したま
ま背の高さの異なる鉢物を区分けして展示できるもので
あり、また、展示販売中、背の低い鉢物運搬用コンテナ
が空になった場合や、あるいは、空になった背の異なる
2種類の鉢物運搬用コンテナを搬送したり、ストックし
ておく際、背の低い第2の鉢物運搬用コンテナ内に背の
高い第1の鉢物運搬用コンテナの環状段部より下部の部
分を嵌め込むことで、コンパクトに一まとめにでき、し
かも、一まとめにした状態がちょうど背の高い第1の運
搬用コンテナと同じ外形状態にできて、展示販売や運搬
やストックに当たってスペースを取らないようにできる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の背の高い鉢物運搬用コンテナの斜視図
である。
【図2】同上の平面図である。
【図3】同上の下面図である。
【図4】同上の一部破断した正面図である。
【図5】同上の一部破断した側面図である。
【図6】同上の筒状体嵌め込み部を示し、(a)は拡大
断面図であり、(b)は拡大平面図であり、(c)は内
側の突条に設けた小突起部分の側面図であり、(d)は
外側の突条に設けた小突起部分の側面図である。
【図7】同上の背の高い鉢物運搬用コンテナ同士のスタ
ッキング状態の断面図である。
【図8】同上の背の高い鉢物運搬用コンテナ内に鉢物を
入れた場合の一例を示す断面図である。
【図9】同上の背の高い鉢物運搬用コンテナ内に鉢物を
入れた場合の他例を示す断面図である。
【図10】本発明の背の低い鉢物運搬用コンテナの斜視
図である。
【図11】同上の平面図である。
【図12】同上の下面図である。
【図13】同上の一部破断した正面図である。
【図14】同上の一部破断した側面図である。
【図15】同上の背の低い鉢物運搬用コンテナ内に鉢物
を入れた場合の一例を示す斜視図である。
【図16】同上の背の低い鉢物運搬用コンテナ同士のス
タッキング状態の断面図である。
【図17】同上の背の低い鉢物運搬用コンテナと背の高
い鉢物運搬用コンテナとをネスティングした状態の断面
図である。
【符号の説明】
1 側壁 1a 下部側壁部 2 容器 3 環状段部 4 横リブ 5 上端開口部 6 筒状体 7 筒状体嵌め込み部 11 側壁 12 容器体 18 側部開口 A 第1の鉢物運搬用コンテナ B 第2の鉢物運搬用コンテナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65D 21/02 B65D 85/52

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方が開口し且つ上方に行くほど対向す
    る側壁間の距離が長くなるように側壁が傾斜した合成樹
    脂製の容器の上下方向の略中間部分において内方に段落
    した環状段部を全周にわたって形成し、側壁の環状段部
    よりも下方に位置する下部側壁部をリブが存在しない平
    坦面とし、側壁の上端部の外面側に全周にわたって横リ
    ブを設け、上端開口部の縁の上面の内周側と外周側とに
    2列に上方に向けて突条を突設して突条間に別体の筒状
    体の下端部を上端開口部に連続するようにはめ込んで支
    持できるようにした筒状体嵌め込み部を設けて成ること
    を特徴とする鉢物運搬用コンテナ。
  2. 【請求項2】 上方が開口し且つ上方に行くほど対向す
    る側壁間の距離が長くなるように側壁が傾斜した合成樹
    脂製の容器の上下方向の略中間部分において内方に段落
    した環状段部を全周にわたって形成し、側壁の環状段部
    よりも下方に位置する下部側壁部をリブが存在しない平
    坦面とし、側壁の上端部の外面側に全周にわたって横リ
    ブを設け、上端開口部の縁の上面部に上端開口部に連続
    するように別体の筒状体の下端部をはめ込んで取付ける
    ための筒状体嵌め込み部を設けた構成の背の高い第1の
    鉢物運搬用コンテナと、上方が開口し且つ上方に行くほ
    ど対向する側壁間の距離が長くなるように側壁が傾斜し
    た合成樹脂製の容器体の短辺側の側壁に内外及び上方に
    開口する側部開口を形成すると共に容器体の上下高さを
    第1の鉢物運搬用コンテナの下端から環状段部までの高
    さとほぼ等しくして第1の鉢物運搬用コンテナの環状段
    部より下部の部分が内部に嵌め込み自在となり且つ容器
    体の上端の外周寸法が第1の鉢物運搬用コンテナの上端
    の外周寸法と略同じとなった背の低い第2の鉢物運搬用
    コンテナとよりなることを特徴とする鉢物運搬用コンテ
    ナセット。
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