JP2003324890A - 小型コアレスモータ - Google Patents

小型コアレスモータ

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JP2003324890A
JP2003324890A JP2002125687A JP2002125687A JP2003324890A JP 2003324890 A JP2003324890 A JP 2003324890A JP 2002125687 A JP2002125687 A JP 2002125687A JP 2002125687 A JP2002125687 A JP 2002125687A JP 2003324890 A JP2003324890 A JP 2003324890A
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bearing
motor
cylindrical
hole
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JP2002125687A
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Toshio Suzuki
敏生 鈴木
Tokukazu Sato
徳和 佐藤
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Namiki Precision Jewel Co Ltd
Original Assignee
Namiki Precision Jewel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性と耐久性を兼ね備えたステータ部軸受構
造を有する小型モータとする。 【解決手段】 モータのステータ構造が、軸線方向中心
に回転軸を挿通配置するための貫通孔を設けた片端側と
して、小径にしぼり成形した段部を有する略円筒状のハ
ウジング形状とし、かつ前記ハウジングの小径片端側の
貫通孔内方縁に軸受を設けると共に、他方ハウジング内
径内には、前記しぼり成形したハウジング段部及びその
前後ハウジングの円筒内周壁に嵌合する形状で、別体に
射出成形された軸受一体構造の樹脂軸受ハウスが、接着
により固定配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小径サイズの円筒
型コアレスモータにおけるステータ部軸受構造に関する
ものであり、例えば、携帯電話の無音呼び出し方式に用
いられる偏心分銅を回転軸に取り付けた振動発生用の小
型モータに応用される。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の小型コアレスモータを用
いた振動発生用モータ(以下、振動モータという)は、
図7で示すような、略半円筒状の偏心分銅Wを、ハウジ
ング61の外方に突出する回転軸62の軸端に備えて、モー
タの回転動作時に、偏心分銅Wの小刻みなふれ回り振動
力の発生による無音呼出方式の体感振動アラーム装置と
して用いられる。
【0003】そのモータ部は、外装のハウジング61の片
端側を略円筒凸状に変形しぼり成形した小径円筒部61a
を備え、その回転軸出力側は、ハウジング61の小径円筒
部61a側より片軸端を外方に突出させて、回転軸62をハ
ウジング61の軸線方向中心に挿通配置し、ハウジング61
の小径円筒部端に嵌合装着する軸受63で回転自在に挿通
支持することにより構成されている。
【0004】また、ハウジング61内部は、円筒状マグネ
ット64が、軸受ハウス65の円筒外周面に嵌合固着され、
その軸受ハウス65を前記小径筒状に絞り成形した円筒状
ハウジング61の小径円筒部61a内径嵌合部L1に圧入し、
さらに回転軸62を前記軸受63の他端側で保持する軸受66
を取り付け、さらに、磁気ギャップを隔ててマグネット
64を内径内に収容する円筒状の巻線コイル67を配置する
と共に、この巻線コイル67を軸受66より側方に延在する
回転軸62の軸線上に装着するコイルホルダー68で保持す
ることにより構成されている。
【0005】その他、コイルホルダー68に備える整流子
68aと、ブラシホルダー69で保持するブラシ69aとによる
整流機構と、給電端子71を組み付け、エンドキャップ70
を装着することにより、軸受ハウス65の外周に嵌合固定
されるマグネット64側を磁気駆動系の固定子側とし、回
転軸62線上に保持される巻線コイル67側を磁気駆動系の
回転子側として組み立てられている。
【0006】しかし、このコアレスモータの内部構造で
は、組み付ける軸受ハウス65の片側を、片端に取り付け
る軸受66の径に合わせて大径筒状にしぼり成形するに
は、ハウジング小径円筒部61aの嵌合部側を含めて軸受
ハウス65部材全体を肉薄設計にしなければならず、マグ
ネット64の保持状態の強度的な問題、又、部品を組み立
てる際、ハウジング61との嵌合精度にも幾つかの問題が
あった。さらに加えて軸受66の配置スペースが、円筒状
のマグネット64の軸方向より外方の有効長さ寸法L2を必
要とする基本設計となり、磁気効率の点と省スペース設
計の問題を含めて改良の課題となっていた。
【0007】これら課題に対し、前記軸受ハウスの金属
部分及び部品点数を削減し、軽量化を図ると共に、組立
工数、組立時間を省いてコストダウンを図り、かつ組立
精度も向上でき、品質的に安定したコアレスモータを提
供することを目的とした発明の一例として、我々が先に
出願した特開2001-298891号のコアレスモータが挙げら
れる。
【0008】この先願発明のコアレスモータにおいて
は、図5に示すように、貫通孔Nを中心位置に設けて片
側を塞いだ円筒状のハウジング41を備え、そのハウジン
グ41の貫通孔Nを介してハウジング41内外で一体にイン
サート成形される樹脂モールド体Mにより、回転軸42を
支持する外方片側の軸受部45aと、回転軸42の軸線上に
嵌挿配置される軸受ハウス45、及び他端の軸受部45b
と、を連続させて一体形状に形成し、この樹脂モールド
体Mをモータ内部組立の構造ベースとして、前述記載の
回転子並びに固定子を夫々組み立てることにより円筒型
コアレスモータを完成させている。(前述と同一の構
成、役割のものは符号の説明を省略する。)
【0009】また図6に示すように、このモータの軸受
ハウス45とハウジング41との関係は、片側が一部塞さが
れた金属製のハウジング41の開口部貫通孔Nに、樹脂モ
ールド体Mをハウジング41の内外を挟んで射出成形する
ことにより形成されている。この樹脂モールド体Mによ
って、前記従来の図7に示すような回転軸62を回転自在
に支持する両端の軸受63と軸受66、及び回転軸62の軸線
上に嵌挿配置する軸受ハウス65とが連続させて一体に形
成されている。
【0010】このように構成する従来改良型のコアレス
モータ構造では、樹脂モールド体Mで一体に形成した軸
受部45aと軸受ハウス45端部の他方の軸受部45bとを連続
して備えることにより、モータ全体の軽量化と部品点数
の削減を図ることができたものである。さらに図6に示
すように、樹脂モールド体Mとハウジング41とのモール
ド固定の回転方向の回転ズレF、及び振動等によるラジ
アル方向の固定ズレEを防止するため、凹凸形状のアン
カー部Qをハウジング41側の貫通孔N近傍に設け、抜け止
めとガタツキ・ズレ等を防止し、固定の安定化を図って
いる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしこの従来改良型
のコアレスモータにおいても、幾つかの隠れた問題が発
生することが判明した。この樹脂モールド体Mからなる
軸受構造(軸受部45a、45b部分)は、図5に示すとお
り、偏心分銅Wを先端に保持固定する回転軸42近傍の軸
受部45a部分では、モータの動作時において軸支する加
重付加が大きく、仮に補助的な軸受45bとの間に設けた
回転軸42との間の小さな油溜まり部の保油容量のみで
は、モータを長期的に使用した場合、条件によっては油
切れの問題が発生し、継時的に耐久性が低下する恐れが
あることが確認されている。
【0012】このため軸受部の信頼性を向上させる目的
で、暫定的に油溜まり部を大きくし、保油量の増大を行
うことも一部で考えられたが、トータル的に設計上の耐
久性アップを図り、上記課題を目的とした恒久対策の新
構造が望まれていた。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に係
る本発明のコアレスモータでは、筐体となる外装ハウジ
ングと、前記ハウジングの軸線方向中心に挿通配置され
る回転軸をハウジング内部で回転自在に支持する軸受
と、前記回転軸と同軸線位置に配置されるハウジング側
に一体に固定される軸受ハウスと、前記軸受ハウスの外
周に嵌合し保持固定される円筒状マグネットと、前記ハ
ウジングの一端側に配置されるブラシ機構及び給電端子
と、からなるモータのステータ側に対し、磁気ギャップ
を隔てて前記円筒状マグネットを径内に収容する円筒状
の巻線コイルと、前記巻線コイルを回転の同軸線円周上
に保持するコイルホルダー及びその中心に位置する出力
回転軸とを備え、さらに、整流機構を前記コイルホルダ
ーの一部に備えた前記回転軸一体の回転部をモータのロ
ータ側とした円筒型コアレスモータにおいて、前記モー
タのステータ構造が、軸線方向中心に回転軸を挿通配置
するための貫通孔を設けた略円筒状のハウジング形状を
有し、かつ前記ハウジングの貫通孔内方縁に軸受を設け
ると共に、他方ハウジング内径内には、ハウジングの円
筒内周壁に嵌合する形状で、別体に成形された軸受一体
構造の樹脂軸受ハウスが、固定配置されている小型コア
レスモータとしている。
【0014】また同様に、請求項2に係る本発明のコア
レスモータでは、筐体となる外装ハウジングと、前記ハ
ウジングの軸線方向中心に挿通配置される回転軸をハウ
ジング内部で回転自在に支持する軸受と、前記回転軸と
同軸線位置に配置されるハウジング側に一体に固定され
る軸受ハウスと、前記軸受ハウスの外周に嵌合し保持固
定される円筒状マグネットと、前記ハウジングの一端側
に配置されるブラシ機構及び給電端子と、からなるモー
タのステータ側に対し、磁気ギャップを隔てて前記円筒
状マグネットを径内に収容する円筒状の巻線コイルと、
前記巻線コイルを回転の同軸線円周上に保持するコイル
ホルダー及びその中心に位置する出力回転軸とを備え、
さらに、整流機構を前記コイルホルダーの一部に備えた
前記回転軸一体の回転部をモータのロータ側とした円筒
型コアレスモータにおいて、前記モータのステータ構造
が、軸線方向中心に回転軸を挿通配置するための貫通孔
を設けた片端側として、小径にしぼり成形した凸型の段
部を有する略円筒状のハウジング形状を有し、かつ前記
ハウジングの小径片端側の貫通孔内方縁に軸受を設ける
と共に、他方ハウジング内径内には、前記しぼり成形し
たハウジング段部及びその前後ハウジングの円筒内周壁
に嵌合する形状で、別体に成形された軸受一体構造の樹
脂軸受ハウスが、固定配置されている小型コアレスモー
タとしている。
【0015】より具体的には、請求項3に示すように、
前記ハウジング内径内の軸方向に固定配置される樹脂軸
受ハウスの形状が、前記回転軸を挿通配置するための略
円筒状の細長胴体部と、前記ハウジングの貫通孔側の突
き当たり面及びその前後ハウジングの円筒内周壁と嵌合
する形の前記略円筒細長胴体部外周に形成される略円盤
部と、からなるステータ部軸受け構造を有する小型コア
レスモータとしている。
【0016】これにより、本来の剛性と耐久性が必要と
される出力回転軸に取り付けた偏心分銅近傍の軸受部と
しての役割と、他方補助的な支持構造の軸受部としての
役割の比重分担に合わせた軸受ハウス一体の軸受構造と
し、それぞれのもつ構造的な利点を合わせもつものとし
た。
【0017】また、請求項4に係る本発明のコアレスモ
ータでは、前記ハウジング内径内の軸方向に固定配置さ
れる樹脂軸受ハウスの略円盤部片面または両面に、接着
剤溜まりの凹部が円周上に形成され、接着によりハウジ
ング内径内に固定配置されている小型コアレスモータと
している。
【0018】これにより、ハウジング内径内に固定配置
される前記しぼり成形した段部及びその前後ハウジング
の円筒内周壁に嵌合する形状での嵌め合い接着固定に比
べ、凹部接着剤溜まり部分での表面積増大によるアンカ
ー効果により、接着強度がアップし、より強固に固定さ
れる。
【0019】また、請求項5に係る本発明のコアレスモ
ータでは、前記樹脂軸受ハウスの材質がすべり特性を有
し、かつ射出成形法等による樹脂成形体からなるステー
タ構造である小型コアレスモータとしている。
【0020】より具体的には、すべり軸受としての滑性
の特性に優れた材質のもので、射出成形に適し、加工精
度がよく、剛性があり、耐久性に優れ、コスト的に軸受
部として使用できる素材材料であれば軸受ハウス素材と
してさらに良く、樹脂射出成形に適したものが選ばれ
る。
【0021】また、請求項6に係る本発明のコアレスモ
ータでは、前記モータ内部のステータ構造において、軸
線方向中心に回転軸を挿通配置するための貫通孔を設け
た略円筒状のハウジングと、前記ハウジングの片端側貫
通孔の内方縁に配置した軸受と、他方ハウジング内径内
に位置するハウジングの円筒内周壁に嵌合する樹脂軸受
ハウスと、の3つの部材間に形成される間隙内に、回転
軸を挿通する軸受孔の内面に通じる油溜まり部を設けた
保油構造を備えた小型コアレスモータとしている。
【0022】これにより、従来の回転軸回りの少量な保
油量に比べ、十分すぎるほどの保油量を確保することが
でき、また樹脂軸受ハウス側の軸受部はもとより、ハウ
ジングの小径片端側の貫通孔内方縁に設ける他方軸受側
として、例えば、焼結タイプの含油軸受材料からなる軸
受にした場合においても、継時的に消耗した分、保油空
間から給油することが可能である。
【0023】また、請求項7に係る本発明のコアレスモ
ータでは、前記モータの出力回転軸端部に、略半円筒状
の偏重心な偏心分銅を配置し、モータ回転軸の動作時
に、体感振動による無音呼び出しの振動発生用モータと
したことを特徴としている。
【0024】より具体的には、携帯電話等の内部で使用
される振動発生用の小型モータとして、偏心分銅を出力
回転軸に取り付けて動作させた場合、モータの回転運動
のふれ回り力による体感振動を得ることができ、さらに
上記構造によりモータ本体側が軽量化され、よりコンパ
クトで長寿命な振動モータが可能となる。
【0025】また本発明のコアレスモータにおいては、
給電機構である接続端子部が、円筒状のハウジングの開
口端側に配置固定されるブラシホルダー又はエンドキャ
ップの端面から円筒軸方向外方に延びて設けた平板状の
端子形状からなる給電端子部を図では備えているが、こ
の給電端子部分に関しては特に限定はなく、一般的なリ
ード線タイプ、コネクター付き、板バネ形状、コイルバ
ネ形状、導電性ゴム等の弾性体導通物の使用形態におい
ても接続が可能であり、多種多様な仕様により設計変更
ができるものであることは言うまでもない。
【0026】
【発明の実施の形態】図1〜図4、及び図8に、本発明
のコアレスモータの内部構造の一例と、ステータ部のハ
ウジング及び軸受ハウス細部の構造の一例を示す。
【0027】図1は、回転軸に偏心分銅を取り付けた小
型コアレスモータ内部の側断面概略図を示しており、図
において、1はモータ筐体の外装部であるハウジング、2
は出力軸の回転軸、3はハウジング小径円筒部側に配置
される軸受、4は希土類元素を含む円筒状マグネット、5
は樹脂成形体からなる軸受ハウス、7は円筒状の巻線コ
イル、8はコイルホルダー、9はブラシ台、10はエンドキ
ャップ、11は給電端子をそれぞれ示している。(以下、
前記従来例の説明と重複する内容は、説明を一部省略す
る。)
【0028】これらを備えることにより、回転軸2の軸
線上に保持されるロータ部の巻線コイル7側を回転子側
とし、他方軸受ハウス5の外周に嵌合固定されるマグネ
ット4側を固定子側として、磁気的なモータ駆動系が組
み立てられている。
【0029】ハウジング1は、材質が金属製のもので、
片端側が略円筒凸状に変形しぼり成形した小径円筒部1a
を有し、しぼり成形加工するにあたり、肉薄の円筒状ハ
ウジング材料としている。ここで前記従来例のハウジン
グ形状との違いとしては、小径円筒部1a(61a)の軸方
向の長さ寸法が短いことがあげられる。
【0030】これは前記従来例(図7)に示す軸受ハウ
スとハウジングとの固定構造が、内径嵌合部(L1)範囲
内での軸方向の圧入嵌合固定のみであったのに対し、本
発明においては図1〜4に示すように、回転軸を挿通配
置するための略円筒状の細長胴体部外周のみならず、前
記ハウジング側のしぼり成形された段部に突き当たる円
盤面5e、及びその前後ハウジングの円筒内周壁と嵌合す
る略円盤形状の外周面5gと、により嵌合及び接着固定さ
れるものである。つまり、ハウジング片端部のしぼり成
形された段部形状に合わせて、軸受ハウス側の外形嵌合
形状を一致させている。このため接合固定時の軸中心の
位置出し精度が得られやすく、軸受ハウス全体の軸芯の
傾きが少ない。
【0031】また、図3に示すように、樹脂成形体の軸
受ハウス5全体の形状が簡略化され、前記回転軸を挿通
配置するための略円筒状の細長胴体部と、前記ハウジン
グのしぼり成形された段部突き当たり面及びその前後ハ
ウジングの円筒内周壁と嵌合する前記略円筒細長胴体部
外周に形成される略円盤部と、のみにより構成され、さ
らに前記略円盤部には、接着剤溜まりの凹部が円盤面上
に簡略的に形成されている軸受ハウス形状としている。
【0032】これにより、射出成形が容易に行え、量産
性が図れる形状となり、コストが低減するする。また構
造上、本来、剛性と耐久性が必要とされる出力回転軸側
の軸受部の役割と、他方補助的な樹脂軸受ハウス内の軸
受部としての役割の分担に合わせた個別な軸受設計と
し、それぞれのもつ構造的な利点を合わせもつものとし
ている。
【0033】さらに図2および図3に示すように、構造
的に軸受ハウス5の細長胴体部外周と略円盤部とのコー
ナー部分に接着剤溜まり5dを設け、円筒状マグネット4
の端部での接着固定をより強固なものとしている。
【0034】また、樹脂軸受ハウスの材質は、すべり特
性を有し、射出成形による樹脂成形に適した材質からな
るものがよい。より具体的には、すべり軸受としての滑
性に優れた材質のもので、射出成形に適し、加工精度が
よく、剛性と耐久性に優れ、コスト的に軸受部として使
用できる素材材料であれば軸受ハウス素材としてさらに
良く、例えば硬質なPPS樹脂(ポリ・フェニレン・スル
フィド)や、成形性が良好なLCP(液晶ポリマー)など
が好ましい。本発明の実施例では硬質PPS樹脂を用いた
が、特に素材の限定はない。
【0035】さらに、このコアレスモータのステータ構
造では、図4に細部を示すように、軸線方向中心に回転
軸2を挿通配置するための貫通孔を設けた片端側を小径
にしぼり成形した略円筒状のハウジング1と、前記ハウ
ジング1の片端側貫通孔内方縁に配置した軸受3と、他方
ハウジング内径内に位置するしぼり成形段部及びその前
後のハウジング円筒内周壁に嵌合する樹脂軸受ハウス5
と、の3つの部材間に形成される間隙内に、回転軸を挿
通する軸受孔の内面に通じる油溜まり部の保油空間Rを
大きく設けている。
【0036】この保油空間Rは、従来の回転軸回りに設
けた保油量に比べ、充分な量を確保することができ、ま
た樹脂軸受ハウス側の軸受部はもとより、ハウジングの
小径片端側の貫通孔内方縁に設ける軸受側として、例え
ば、焼結タイプの含油軸受材料からなる軸受材料にした
場合においても、保油機構として働き、給油することが
可能となる。
【0037】モータの組立手順としては、図3に示す軸
受ハウス5の接着溜まり5d部分に接着剤を充填し、接合
面5fにマグネット4を接着固定し、次に図2に示すよう
に略円筒状のハウジング1の大径開口側から、接着剤溜
まり5c部分及びその近傍の接合面5eに接着剤を充填して
から前記マグネット4一体の軸受ハウス5を挿入し、接着
固定する。この時、軸受ハウス5とハウジング1との内外
径の嵌め合い嵌合により、同軸中心の軸芯合わせ、及び
軸倒れがなく、精度良く固定できる。
【0038】その後、ロータ部一式を同じく前記大径開
口部側から挿通させ、次にブラシ台9と給電端子11を取
り付けてからエンドキャップ10を被せる。この状態でモ
ータの出力回転軸を上方に向け、前記説明した保油空間
R部分に潤滑油を給油し、ハウジングの小径円筒部1a側
端部に軸受3を圧入固定する。
【0039】さらに、図1に示すように出力回転軸先端
に、略半円筒状の高比重合金からなる偏心分銅を取付
け、モータ回転軸の動作時に、体感振動による無音呼び
出し装置としての振動発生用モータとして完成させる。
【0040】これにより、携帯電話等の内部で使用され
る振動発生用の小型モータとして動作させた場合、モー
タの回転運動によるふれ回り力による振動アラーム装置
として機能する。さらに上記構造によりモータ本体側が
軽量化され、よりコンパクトで長寿命な小型軽量の振動
モータが得られる。
【0041】このように前記軸受ハウス5の形状に対
し、その略円盤部に円盤面5e及び外周面5gのハウジング
1との接合接触面を設け、さらに接着剤溜まり5cを前記
円盤面5eに付加することにより、接合部の密着強度はア
ップし、より強固な接合固着が可能となる。
【0042】さらに従来構造での油切れの心配がなくな
り、油切れによる振動モータ動作時のびびりや異音など
の騒音の発生もなく、長寿命化が実現できた。
【0043】また、図8に示す別の構造の樹脂ベアリン
グ構造においても、前記同様な作用効果が得られた。
【0044】
【発明の効果】以上のように、本発明のコアレスモー
タ、特にそのステータ構造によれば、前記ハウジング内
径内の軸方向に固定配置される樹脂軸受ハウスの形状
が、前記回転軸を挿通配置するための略円筒状の細長胴
体部と、前記ハウジングのしぼり成形された段部の突き
当たり面及びその前後ハウジングの円筒内周壁と嵌合す
る形の前記略円筒細長胴体部外周に形成される略円盤部
と、からなる一体形状で単純な軸受け構造としたので、
従来の金属インサートモールドを行わずに、軸受ハウス
自体が別体単独で射出成形することができるので、成形
が容易となり、量産性に図れ、歩留りの向上、コストの
低減が図れる。
【0045】これにより、本来の剛性と耐久性が必要と
される出力回転軸に取り付けた偏心分銅近傍の軸受部と
しての役割と、他方補助的な支持構造の軸受部としての
役割の比重分担に合わせた個別の軸受構造とし、それぞ
れのもつ構造的な利点を合わせもったモータのステータ
構造が可能となる。
【0046】また、ハウジング内径内の軸方向に固定配
置される樹脂軸受ハウスの略円盤部に、補強用の接着剤
溜まりの凹部溝を設けることにより、ハウジング内径内
に固定配置される前記しぼり成形した段部及びその前後
ハウジングの円筒内周壁に嵌合する樹脂軸受ハウス外形
形状での接着強度に比べ、付加する凹部接着剤溜まり部
分での表面積増大によるアンカー効果により、強固な接
着固定が可能となる。
【0047】また、軸線方向中心に回転軸を挿通配置す
るための貫通孔を設けた片端側を小径にしぼり成形した
略円筒状のハウジングと、前記ハウジングの片端側貫通
孔の内方縁に配置した軸受と、他方ハウジング内径内に
位置するしぼり成形段部及びその前後ハウジングの円筒
内周壁に嵌合する軸受ハウスと、の3つの部材間に形成
される間隙内に、回転軸を挿通する軸受孔の内面に通じ
る油溜まり部を設けた保油構造を備えたので、従来の回
転軸回りの少量な保油量に比べ、十分すぎるほどの保油
量をそこで確保することができ、また樹脂軸受ハウス側
の軸受部はもとより、ハウジングの小径片端側の貫通孔
内方縁に設ける他方軸受側においても、前記保油構造の
油溜まりの空間から、油を給油することが可能となり、
長寿命化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る振動コアレスモータの一例を示す
側断面概略図である。
【図2】同コアレスモータのステータ構造を示すハウジ
ング及び軸受ハウス形状の一例を示す側断面概略図であ
る。
【図3】本発明に係るコアレスモータを構成する軸受ハ
ウス形状の一例を示す正面図(a)、及び側断面図(b)、及
び背面図(c)、である。
【図4】本発明に係るコアレスモータ内部の保油構造
(保油空間)の一例を示す側断面部分拡大図である。
【図5】先願の従来例に係る振動コアレスモータの一例
を示す側断面概略図である。
【図6】同先願の従来例のハウジング並びに樹脂モール
ド体との組合せ部分を示す正面図(a)、及び側断面図
(b)、である。
【図7】従来例に係る振動コアレスモータの別の一例を
示す側断面概略図である。
【図8】本発明に係る振動コアレスモータの別の一例を
示す側断面概略図である。
【符号の説明】
1, 41, 61 ハウジング 1a, 61a 円筒小径部 2, 42, 62 回転軸 3, 63, 66 軸受 4, 44, 64 マグネット 5, 45, 65 軸受ハウス 5b, 45a, 45b 軸受部 5c, 5d 接着剤溜まり 5e, 5f 接合面 5g 外周面 7, 47, 67 巻線コイル 8, , 48, 68 コイルホルダー 9, 49, 69 ブラシ台 10, 50, 70 エンドキャップ 11, 51, 71 給電端子 68a 整流子 69a ブラシ W 偏心分銅 R 保油空間 M 樹脂モールド体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 7/065 H02K 7/065 7/08 7/08 A Fターム(参考) 3J011 PA03 QA20 SC01 3J017 AA01 DA01 DB09 5H604 BB01 BB07 BB14 CC01 CC04 CC12 DB01 PB03 QA03 QA08 5H605 AA04 BB05 BB09 BB19 CC03 CC04 DD09 EA07 EB06 EB28 GG18 5H607 AA12 BB01 BB04 BB14 BB17 CC01 DD03 DD19 EE57 GG09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体となる外装ハウジングと、前記ハウ
    ジングの軸線方向中心に挿通配置される回転軸をハウジ
    ング内部で回転自在に支持する軸受と、前記回転軸と同
    軸線位置に配置されるハウジング側に一体に固定される
    軸受ハウスと、前記軸受ハウスの外周に嵌合し保持固定
    される円筒状マグネットと、前記ハウジングの一端側に
    配置されるブラシ機構及び給電端子と、からなるモータ
    のステータ側に対し、磁気ギャップを隔てて前記円筒状
    マグネットを径内に収容する円筒状の巻線コイルと、前
    記巻線コイルを回転の同軸線円周上に保持するコイルホ
    ルダー及びその中心に位置する出力回転軸とを備え、さ
    らに、整流機構を前記コイルホルダーの一部に備えた前
    記回転軸一体の回転部をモータのロータ側とした円筒型
    コアレスモータであって、 前記モータのステータ構造が、軸線方向中心に回転軸を
    挿通配置するための貫通孔を設けた略円筒状のハウジン
    グ形状を有し、かつ前記ハウジングの貫通孔内方縁に軸
    受を設けると共に、他方ハウジング内径内には、ハウジ
    ングの円筒内周壁に嵌合する形状で、別体に成形された
    軸受一体構造の樹脂軸受ハウスが、固定配置されている
    ことを特徴とする小型コアレスモータ。
  2. 【請求項2】 筐体となる外装ハウジングと、前記ハウ
    ジングの軸線方向中心に挿通配置される回転軸をハウジ
    ング内部で回転自在に支持する軸受と、前記回転軸と同
    軸線位置に配置されるハウジング側に一体に固定される
    軸受ハウスと、前記軸受ハウスの外周に嵌合し保持固定
    される円筒状マグネットと、前記ハウジングの一端側に
    配置されるブラシ機構及び給電端子と、からなるモータ
    のステータ側に対し、磁気ギャップを隔てて前記円筒状
    マグネットを径内に収容する円筒状の巻線コイルと、前
    記巻線コイルを回転の同軸線円周上に保持するコイルホ
    ルダー及びその中心に位置する出力回転軸とを備え、さ
    らに、整流機構を前記コイルホルダーの一部に備えた前
    記回転軸一体の回転部をモータのロータ側とした円筒型
    コアレスモータであって、 前記モータのステータ構造が、軸線方向中心に回転軸を
    挿通配置するための貫通孔を設けた片端側として、小径
    にしぼり成形した凸型の段部を有する略円筒状のハウジ
    ング形状を有し、かつ前記ハウジングの小径片端側の貫
    通孔内方縁に軸受を設けると共に、他方ハウジング内径
    内には、前記しぼり成形したハウジング段部及びその前
    後ハウジングの円筒内周壁に嵌合する形状で、別体に成
    形された軸受一体構造の樹脂軸受ハウスが、固定配置さ
    れていることを特徴とする小型コアレスモータ。
  3. 【請求項3】 前記ハウジング内径内の軸方向に固定配
    置される樹脂軸受ハウスの形状が、前記回転軸を挿通配
    置するための略円筒状の細長胴体部と、前記ハウジング
    の貫通孔側の突き当たり面及びその前後ハウジングの円
    筒内周壁と嵌合する形の前記略円筒細長胴体部外周に形
    成される略円盤部と、からなることを特徴とする請求項
    1または2記載の小型コアレスモータ。
  4. 【請求項4】 前記ハウジング内径内の軸方向に固定配
    置される樹脂軸受ハウスの略円盤部片面または両面に、
    接着剤溜まりの凹部が円周上に形成され、接着によりハ
    ウジング内径内に固定配置されていることを特徴とする
    請求項1〜3記載の小型コアレスモータ。
  5. 【請求項5】 前記樹脂軸受ハウスの材質がすべり特性
    を有し、かつ射出成形法等による樹脂成形体からなるス
    テータ構造であることを特徴とする請求項1〜4記載の
    小型コアレスモータ。
  6. 【請求項6】 前記モータ内部のステータ構造におい
    て、軸線方向中心に回転軸を挿通配置するための貫通孔
    を設けた略円筒状のハウジングと、前記ハウジングの片
    端側貫通孔の内方縁に配置した軸受と、他方ハウジング
    内径内に位置するハウジングの円筒内周壁に嵌合する樹
    脂軸受ハウスと、の3つの部材間に形成される間隙内
    に、回転軸を挿通する軸受孔の内面に通じる油溜まり部
    を設けた保油構造を備えてなることを特徴とする請求項
    1〜5に記載の小型コアレスモータ。
  7. 【請求項7】 前記モータの出力回転軸端部に、略半円
    筒状の偏重心な偏心分銅を配置し、モータ回転軸の動作
    時に、体感振動による無音呼び出しの振動発生用モータ
    としたことを特徴とする請求項1〜6に記載の小型コア
    レスモータ。
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