JP2003324845A - 電力供給システムおよび電力料金決済システム - Google Patents
電力供給システムおよび電力料金決済システムInfo
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Abstract
る発電能力を確保しながら、電力供給系統総体としての
コスト/パフォーマンスを改善する手段を備えた電力供
給システムおよび電力料金決済システムを提供する。 【解決手段】 需要家3と発電業者2とが電力会社1の
送電線ネットワークを介して契約を締結する電力供給シ
ステムにおいて、電力会社1は、電力系統の周波数,電
圧,負荷の少なくとも一つの計測値と需要家3から発電
業者2への発電量要求値とに基づき発電業者2への発電
量指令修正値を計算する発電量指令修正値計算手段と、
発電量指令修正値と発電業者2の発電量計測値とに基づ
き発電業者2の電力系統安定化に対する寄与率を計算す
る寄与率計算手段とを備え、算出した発電量指令修正値
を発電業者2に送信する。発電業者2は、受信した発電
量指令修正値を発電量目標値として発電する。電力会社
1は、寄与率に基づいて決定した料金を発電業者2に支
払う。
Description
社の送電線ネットワークを介して契約相手の需要家に電
力を供給する電力供給システムおよび電力料金決済シス
テムに係り、特に、電力系統安定化および電力料金の公
平妥当な決済手順に関する。
の施行により、一般電気事業者(電力会社)により独占的
になされていた需要者への電力供給の一部が自由化さ
れ、特別高圧(20,000V以上)で受電し使用規模が2,000
kW以上の特別規模需要者(需要家)を対象とした電力供
給への新規参入が認められた。
者)は、一定の条件を満たす限り、電力会社の既存の送
電線ネットワークを利用して、需要家に電力を小売りす
る小売託送ができるようになった。
安価な電力を使用できるようになった。
ク(電力系統)を利用する条件としては、法令や系統連係
技術要件などの遵守および電力会社の給電指令の遵守に
加え、30分単位の電力需要に追随して託送契約電力を
供給する同時同量運転が定められている。
電業者が需要家に対して電力を託送できず、同時同量運
転が実施されなかった場合、発電業者は、電力会社に対
して事故時補給電力料金(ペナルティ料金)を支払う。
は、電力会社所有の発電設備が補償することになる。
る電気事業法のさらなる改正により、電力の卸売り単価
が時間単位で売買されるスポット形市場が導入される場
合、市場取引の結果として、時間帯の境目で発電量指令
が変更されるので、時間帯初めの10〜20分間は、系
統周波数の変動による電力品質の悪化が懸念されてい
る。
に複数台接続されている場合、複数台の発電設備が一斉
に起動停止または負荷運転すると、電力系統には、局所
的な電圧の変動が生ずる可能性がある。
1〜数秒周期で系統全体が動揺する電力動揺現象とな
り、電力系統の安定度が損なわれる。
ため、発電業者には、30分間の同時同量運転が、ま
た、電力会社の発電設備には、急速負荷運転や部分負荷
運転などのより厳しい運転条件が課せられる。
発電設備の起動停止による電圧変動は、電力系統におい
ては、電力の品質を低下させる外乱であり、30分単位
での同時同量運転によって10〜20分間の電力品質を
高めることは、困難である。
社所有の大出力発電設備で補償した場合、負荷変化運転
または部分負荷運転などの回数が増大し、大出力発電設
備の運転コストが増大する。
要家の電力設備を電力市場自由化に伴う電力取引の契約
に基づいて制御する電力設備制御手段を設けた電力系統
安定化システムを提案している。
幅に上回ることが予想される場合に、どの発電業者の発
電機を遮断すれば、電力会社が発電業者に支払う金銭的
補償を最少にできるかという観点で電力設備制御手段が
構成されている。
が得られれば、発電業者が発電機を自己都合で遮断する
ことは基本的に自由なので、電力会社は、依然として、
夏期の最大需要に対応する発電能力の発電設備を自ら確
保しなければならず、総体としてのコスト/パフォーマ
ンスが改善されたとはいえなかった。
の電力を安定供給する発電能力を確保しながら、電力供
給系統総体としてのコスト/パフォーマンスを改善する
手段を備えた電力供給システムおよび電力料金決済シス
テムを提供することである。
成するために、発電業者が電力会社の送電線ネットワー
クを介して契約相手の需要家に電力を供給する電力供給
システムにおいて、電力会社が、電力系統の周波数,電
圧,負荷の少なくとも一つの計測値と需要家から発電業
者への発電量要求値とに基づき発電業者に対する発電量
指令修正値を計算する発電量指令修正値計算手段と、発
電量指令修正値を目標に発電した発電業者の発電量計測
値と発電量指令修正値とに基づき発電業者の電力系統安
定化に対する寄与率を計算する寄与率計算手段とを備え
た電力供給システムを提案する。
が予想される場合に、どの発電業者の発電機を遮断すれ
ば、電力会社が発電業者に支払う金銭的補償を最少にで
きるかという観点でシステムを構成していた。
で遮断することは基本的に自由であり、電力会社は、依
然として、夏期の最大需要に対応する発電能力の発電設
備を自ら確保しなければならず、総体としてのコスト/
パフォーマンスが改善されたとはいえなかった。
者の電力系統安定化に対する寄与率を計算する手段を備
えたので、発電業者が電力系統安定化に協力しようとす
る動機付けとなり、電力会社は、発電業者の発電設備も
ある程度計算に入れて発電能力を確保し、総体としての
コスト/パフォーマンスを改善できる。
を介して契約相手の需要家に電力を供給する電力供給シ
ステムにおいて、電力会社が、電力系統の周波数,電
圧,負荷の少なくとも一つの計測値と需要家から発電業
者への発電量要求値とに基づき需要家の発電量要求値に
対する相対値としての系統安定化指令を計算する系統安
定化指令計算手段を備え、発電業者が、電力会社からの
系統安定化指令と需要家からの発電量要求値との和を発
電量目標値として計算する手段を備え、電力会社が、系
統安定化指令と発電量要求値と発電量目標値を目標に発
電した発電業者の発電量計測値とに基づき発電業者の電
力系統安定化に対する寄与率を計算する寄与率計算手段
とを備えた電力供給システムを提案する。
が、発電量指令修正値を計算することから、既存の電力
会社のシステムにも比較的容易に適用できる。
ークを介して契約相手の需要家に電力を供給する電力供
給システムにおいて、電力会社が、電力系統の周波数,
電圧,負荷の少なくとも一つの計測値と需要家から発電
業者への発電量要求値とに基づき発電業者に対する発電
量指令修正値を計算する発電量指令修正値計算手段と、
発電量指令修正値を目標に発電した発電業者の発電量計
測値と発電量指令修正値とに基づき発電業者の電力系統
安定化に対する寄与率を計算する寄与率計算手段とを備
えた電力供給システムを提案する。
統を所有している場合にも、本発明を適用できる。
ークを介して契約相手の需要家に電力を供給する電力供
給システムにおいて、電力会社が、電力系統の周波数,
電圧,負荷の少なくとも一つの計測値と需要家から発電
業者への発電量要求値とに基づき需要家の発電量要求値
に対する相対値としての系統安定化指令を計算する系統
安定化指令計算手段を備え、発電業者が、電力会社から
の系統安定化指令と需要家からの発電量要求値との和を
発電量目標値として計算する手段を備え、電力会社が、
系統安定化指令と発電量要求値と発電量目標値を目標に
発電した発電業者の発電量計測値とに基づき発電業者の
電力系統安定化に対する寄与率を計算する寄与率計算手
段とを備えた電力供給システムを提案する。
統を所有している場合にも、本発明を適用できる。
て、寄与率計算手段は、電力系統の周波数,電圧,負荷
の少なくとも一つを制御する発電量指令の時系列信号と
発電設備の発電量計測値の時系列信号とに基づき発電量
指令と発電量計測値との相関係数を計算する手段と、当
該相関係数を用いて電力系統安定化に対する寄与率を計
算する手段とすることができる。
データから相関係数を求めるので、発電量の推移に即し
た寄与率を計算できる。
を介して契約相手の需要家に電力を供給して当該需要家
から電力料金を受け取り電力系統の託送料金および同時
同量運転が実施されなかった場合のペナルティ料金とを
電力会社に支払う電力料金決済システムにおいて、電力
会社が、電力系統の周波数,電圧,負荷の少なくとも一
つの計測値と需要家から発電業者への発電量要求値とに
基づき発電業者に対する発電量指令修正値を計算する発
電量指令修正値計算手段と、発電量指令修正値を目標に
発電した発電業者の発電量計測値と発電量指令修正値と
に基づき発電業者の電力系統安定化に対する寄与率を計
算する寄与率計算手段と、寄与率に基づき発電業者に払
い戻す系統安定化料金を計算する手段と、電力系統の託
送料金およびペナルティ料金と系統安定化料金との差額
を計算する手段とを備えた電力料金決済システムを提案
する。
定化に対する寄与率を計算する手段を備え、系統安定化
料金を発電業者に払い戻すので、発電業者が電力系統安
定化に協力しようとする動機付けとなり、電力会社は、
発電業者の発電設備もある程度計算に入れて発電能力を
確保し、総体としてのコスト/パフォーマンスを改善で
きる。
を介して契約相手の需要家に電力を供給して当該需要家
から電力料金を受け取り電力系統の託送料金および同時
同量運転が実施されなかった場合のペナルティ料金とを
電力会社に支払う電力料金決済システムにおいて、電力
会社が、電力系統の周波数,電圧,負荷の少なくとも一
つの計測値と需要家から発電業者への発電量要求値とに
基づき需要家の発電量要求値に対する相対値としての系
統安定化指令を計算する系統安定化指令計算手段を備
え、発電業者が、電力会社からの系統安定化指令と需要
家からの発電量要求値との和を発電量目標値として計算
する手段を備え、電力会社が、系統安定化指令と発電量
要求値と発電量目標値を目標に発電した発電業者の発電
量計測値とに基づき発電業者の電力系統安定化に対する
寄与率を計算する寄与率計算手段と、寄与率に基づき発
電業者に払い戻す系統安定化料金を計算する手段と、電
力系統の託送料金およびペナルティ料金と系統安定化料
金との差額を計算する手段とを備えた電力料金決済シス
テムを提案する。
が、発電量指令修正値を計算することから、既存の電力
会社のシステムにも比較的容易に適用できる。
ークを介して契約相手の需要家に電力を供給して当該需
要家から電力料金を受け取り電力系統の託送料金を系統
運用会社に支払い同時同量運転が実施されなかった場合
のペナルティ料金を電力会社に支払う電力料金決済シス
テムにおいて、電力会社が、電力系統の周波数,電圧,
負荷の少なくとも一つの計測値と需要家から発電業者へ
の発電量要求値とに基づき発電業者に対する発電量指令
修正値を計算する発電量指令修正値計算手段と、発電量
指令修正値を目標に発電した発電業者の発電量計測値と
発電量指令修正値とに基づき発電業者の電力系統安定化
に対する寄与率を計算する寄与率計算手段と、寄与率に
基づき発電業者に払い戻す系統安定化料金を計算する手
段と、電力系統の託送料金およびペナルティ料金と系統
安定化料金との差額を計算する手段とを備えた電力料金
決済システムを提案する。
統を所有している場合にも、本発明を適用できる。
ークを介して契約相手の需要家に電力を供給して当該需
要家から電力料金を受け取り電力系統の託送料金を系統
運用会社に支払い同時同量運転が実施されなかった場合
のペナルティ料金を電力会社に支払う電力料金決済シス
テムにおいて、電力会社が、電力系統の周波数,電圧,
負荷の少なくとも一つの計測値と需要家から発電業者へ
の発電量要求値とに基づき需要家の発電量要求値に対す
る相対値としての系統安定化指令を計算する系統安定化
指令計算手段を備え、発電業者が、電力会社からの系統
安定化指令と需要家からの発電量要求値との和を発電量
目標値として計算する手段を備え、電力会社が、系統安
定化指令と発電量要求値と発電量目標値を目標に発電し
た発電業者の発電量計測値とに基づき発電業者の電力系
統安定化に対する寄与率を計算する寄与率計算手段と、
寄与率に基づき発電業者に払い戻す系統安定化料金を計
算する手段と、電力系統の託送料金およびペナルティ料
金と系統安定化料金との差額を計算する手段とを備えた
電力料金決済システムを提案する。
統を所有している場合にも、本発明を適用できる。
いて、寄与率計算手段が、電力系統の周波数,電圧,負
荷の少なくとも一つを制御する発電量指令の時系列信号
と発電設備の発電量計測値の時系列信号とに基づき発電
量指令と発電量計測値との相関係数を計算する手段と、
当該相関係数を用いて電力系統安定化に対する寄与率を
計算する手段とからなる電力料金決済システムを提案す
る。
データから相関係数を求めるので、発電量の推移に即し
た寄与率を計算できる。
いて、系統安定化料金の払い戻し率を変更する手段を備
えた電力料金決済システムを提案する。
段を備えたので、経済状況や発電コストの推移などに応
じて、払い戻し係数γを変更できる。
発電設備を用いて系統の周波数変動を補償するので、周
波数変動分を多数の機器に割り当て、電力の周波数変動
を容易に補償し、高品質の電力を供給できる。
用いて系統の電圧変動を補償するので、系統で局地的に
発生する電圧の動揺を電力会社管内の電力系統全体に波
及する前に抑制し、高品質の電力を供給できる。
力系統を発電業者の発電設備により補正するので、系統
周波数または電力の微小変動に対して、電力会社所有の
発電設備を部分負荷運転または負荷変化運転することな
く、電力系統を安定化できる。
備の運用コストを削減できる。
本発明による電力供給システムおよび電力料金決済シス
テムの実施形態を説明する。
および電力料金決済システムの実施形態1における電力
会社,発電業者,需要家の関係を示す図である。
は、例えば、相対契約を結んでいる。発電業者2が所有
する発電設備で発生した電力12は、電力会社1所有の
電力系統経由で需要家3に送電され、需要家3所有の受
電設備で消費される。需要家3は、受電量に応じた電力
料金14を発電業者2に支払う。
する電力(発電量指令)を電力会社1および発電業者2に
送信する。発電業者2は、需要家3の発電量指令に従
い、発電業者2所有の発電設備を駆動し、発電する。電
力会社1は、需要家3の発電量指令と発電業者2の電力
発生量を監視し、電力発生量が30分以内で同時同量を
満たしているかどうかを判定していた。
力会社1が、需要家3から送信された発電量指令10を
電力系統の周波数変動または電圧変動を補償するための
信号(周波数制御指令,電圧制御指令)で修正し、発電業
者2に送信する。本発明では、修正後の発電量指令を発
電量指令修正値11という。
に相当する電力分と電力会社1からの周波数制御,電圧
制御分に相当する電力分とを電力系統に供給する。
を得るとともに、発生した電力12の電力系統安定化に
対する寄与率に応じて、電力会社1から系統安定化料金
15を得る。
者,需要家の間における信号,エネルギー,料金の流れ
を詳細に示す図である。
に発電量指令10を出力する。
と系統周波数,系統電圧の測定値とから、系統周波数,
電圧変動を制御するための発電量指令を計算し、この信
号を発電量指令修正値11として発電業者2に出力す
る。
1の送信手段としては、インターネット,通信衛星を介
した無線,電力線を用いた信号搬送,または電力系統内
で独自に敷設した専用線などの種々の方法が考えられ
る。本発明は、これら通信方法には依存しない。
り込み、この値を追従するように発電業者2の発電設備
で電力12を発生する。
量指令として出力した発電量は、需要家3が電力系統に
接続した受電設備で消費する。
者2の発電設備から需要家3の受電設備まで、電力会社
1の電力系統を使用して移動したとみなされるので、発
電業者2は、電力会社1に対して電力系統の使用料金す
なわち託送料金16を支払う。
用料金14を支払う。
11と発電業者2の電力12とを計測し、発電量指令修
正値11と電力12とを比較する。発電業者2は、30
分以内で同時同量制御がされていなかった場合、電力会
社1に対してペナルティ料金17を支払う。
系統の周波数変動または電圧変動の安定化に寄与した場
合、電力会社1は、寄与率に応じて発電業者2に対して
系統化安定化料金15を支払う。
talは、数式1で求められる。
7,Gsは系統安定化料金15であり、Gtotalの符号が
負の場合、電力会社1は、発電業者2に対してGtotal
の金額を支払う。
電力会社1−発電業者2間で締結される契約条項内で定
義されたものとする。
する発電設備で周波数制御または電圧制御運転を実施し
た場合のプラント運転効率の損失分を原資として決定す
る。系統安定化料金Gsの算定方法は、後述する。
テムおよび電力料金決済システムの実施形態の系統構成
の一例を示す図である。
の発電設備112,需要家3の受電設備113は、それ
ぞれ電力系統200に接続されている。電力会社1,発
電業者2および需要家3は、相互に発電量指令を入力,
出力するための計算機121,122,123を備えて
いる。これらの計算機は、インターネットまたは独自の
専用線201で接続されている。なお、本発明の計算機
は、発電量指令を相互に入力,出力するだけでなく、受
電設備または発電設備の監視制御に併用してもよい。
いるので、発電業者2が発電設備112で発生した電力
を需要家3に託送する際には、託送料金が発生する。
図2で説明した発電量指令と、電力発生量,託送料金,
ペナルティ料金,系統安定化料金などの各種情報と、発
電設備,受電設備の運転状態とを表示する。
発電業者2および電力会社1に対する発電量指令を入力
する。
画面表示の一例を示す図である。
量指令修正値に従い、発電設備を運用する。そのため、
発電業者2の表示画面は、需要家発電量指令1と電力会
社発電量指令修正値2とを表示する。発電業者2の発電
実績である発電量計測値3は、電力会社発電量指令修正
値2に追従した波形となる。
発電量指令をトレンドグラフとして示してある。トレン
ド表示に代えてまたはトレンド表示と並べて、現在値を
強調表示/数値表示する方式も考えられる。
力手段の一例を示す図である。図5においては、電力会
社1における入力手段を制御盤に設置した操作ボタンと
して表している。系統周波数制御時、電力会社1は、周
波数制御ボタンaを押して周波数制御を開始する。
会社1が所有する発電設備を示す管内発電設備選択ボタ
ンbと、電力会社1と契約した発電業者2が所有する発
電設備を示す契約発電設備選択ボタンcとを選択でき
る。
選択ボタンcとは、任意に選択可能であり、双方の設備
を同時に周波数制御に利用することも可能である。
業者2の発電設備に対して個々に周波数制御を指示でき
るよう、それぞれの発電設備に対応する選択ボタンd〜
gがある。これらの設備を同時に周波数制御に利用して
もよい。
よび電力料金決済システムの処理手順を示すフローチャ
ートである。
量指令を決定し、発電業者2および電力会社1に出力す
る。需要家3は、受電設備の運用計画に従い発電量指令
を手動で入力してもよいし、受電設備の運転状況を計測
し、瞬時瞬時の発電量指令を計算機を用いて決定しても
よい。
取り込む。ただし、発電業者2は、この段階では、発電
設備の運転目安および需要家3側の電力需要を把握する
ためにのみ発電量指令を使用し、実際の運転制御には使
用しない。
取り込む。電力需要の変動,周波数の変動,電圧の変動
などを電力系統から計測し、電力系統の負荷(系統負荷)
を計算する。この系統負荷を用いて、電力系統内の発電
設備(電力会社1所有のものと発電業者2所有のものと
を含む)への発電量指令を計算する。
法としては、電力系統における有効電力発生量および無
効電力発生量の予測方法や、制約条件のもとで系統に接
続した設備の電力指令値を最適化する方法などがある。
れているように、系統内のコンダクタンスおよび複数発
電設備の電圧位相角差から得られる送電損失の和を目的
関数として、各設備の有効電力および無効電力の指令値
をラグランジュ関数を解いて求める。
ける周波数変動,電圧低下などの変動を電力会社1の所
有する発電設備のみで最適制御する方法である。
の発電設備を含めることができる。このとき、ラグラン
ジュ関数には、発電業者2が所有する発電設備の運転状
態(運転中,休止中など)や、各設備の運用範囲などが制
約条件として加えられる。
備における負荷配分を決定するための制約条件の一つと
して、需要家3からの発電量指令を用いる。
電量指令修正値を発電業者2に出力する。このとき、修
正値は、需要家3の発電量指令を周波数制御,電圧制御
などの修正量で補正したものである。
量指令に追従するよう発電設備を運転する。運転の結果
得られた電力は、系統経由で需要家3に託送されるほ
か、電力の一部は、系統の周波数制御,電圧制御,負荷
調整などに用いられる。また、発電業者2は、発電量実
績を電力会社1に出力する。
実績とを比較し、発電量実績の系統安定度に対する寄与
率を計算する。
電量実績との時系列データから相関係数を求める方法が
考えられる。
発電量実績との推移の一例を示す図である。電力会社1
が計算した発電量指令修正値(D)と、発電業者2が所有
する発電設備の発電量実績とをトレンドグラフとして示
してある。ここでは、3社の発電業者が電力会社と契約
していると仮定し、発電量実績をそれぞれp(1),p(2),
p(3)と仮定している。
異なるので、各設備で負荷追従性が異なる。そのため、
電力会社1が発電業者2に対して同一の発電量指令(D)
を出力した場合、発電設備からは、それぞれに異なる発
電量の過渡応答特性が得られる。
と比べて、発電量指令(D)への追従性が最も高い。
比べて応答性が低い。発電設備p(3)では、発電量指令
(D)に対して位相遅れが生じている。
は3台)の発電設備の系統安定度に対する寄与率r(i)
は、例えば、数式2を用いて計算できる。
Dx(t)は時刻tにおける発電量指令,tは時刻,nは評
価区間内の時系列データ個数,p−(i)は発電設備iの発
電量平均値,D−は発電量指令平均値,i,jは系統に
接続された発電業者2のシリアル番号を表す添字であ
る。
は、プラント運転効率の損失分を原資Glとして数式3
で計算できる。
から発電業者2への払い戻し係数である。経済状況や発
電コストの推移などに応じて、払い戻し係数γを変更す
る手段を備えてもよい。払い戻し係数γを1とすれば、
プラント運転効率損失分の原資は、本発明の契約を締結
したすべての発電業者2で分配される。
金は、すべての発電設備に対して原資Glを寄与率に従
って比例配分した。
計算式には限定されない。例えば、数式3では、すべて
の発電業者2に対して系統安定化料金を支払うよう原資
が分配される。これに対して、所定の寄与率に達した発
電業者2にのみ、系統安定化を支払うなどの方法も考え
られる。
共分散を用いた。2種類以上の波形に対して類似度を同
時に計算し、得られた類似度を用いて寄与率を計算して
もよい。
料金を計算した後、一定時間内での同時同量制御実績か
ら発電業者2に対するペナルティ料金および託送料金を
計算する。
金は、いずれも電力会社1と発電業者2間での取引であ
り、これらの金額の差額が電力会社1と発電業者2との
間の精算額となる。
転効率の損失分の算定方法を説明する。運転効率の損失
には、発電設備運転時の定常状態における損失と過渡状
態における損失との2種類がある。
すなわち発電負荷に対する燃料消費量を示す図である。
において効率最大となり、部分負荷においては負荷に対
する燃料消費量の割合が大きいことが知られている。蒸
気タービンやボイラの熱負荷が部分負荷時に効率を下げ
ること、発電負荷に比例しない所内動力などの一定損失
があることなどが原因とされている。
分負荷)として運転した場合、このときの燃料消費量
は、Gf(x)であり、Gf(x)−Gf0(x)が燃料の損失すな
わちプラント運転効率の損失となる。
料の損失は、燃料調達費用に影響する。そこで、本実施
形態1では、部分負荷での燃料調達費用を損失の原資の
一つとする。
すなわち負荷変化運転時における燃料流量2をトレンド
グラフで示す図である。
備では、燃料の燃焼によりボイラ内で蒸気を発生させ、
蒸気タービンを駆動する。
0〜30分程度であることから、発電量指令1が変わる
負荷変化運転時には、この応答遅れを補償するため、燃
料流量先行制御指令3を投入し、負荷応答性を高めてい
る。
昇時には、燃料流量2として示すように、燃料を先行的
に投入し、負荷下降時には、燃料を先行的に減少させ
る。
制御指令が基準値に対して非対称となる。
先行制御指令3の時間積分と負荷下降時の燃料流量先行
制御指令3の時間積分との差を損失の原資の一つとす
る。
失の原資を燃料流量から計算している。
により効率が低下する諸要因,例えば薬剤の使用量,海
水または純水の使用量,起動停止時の燃料使用量などか
ら損失の原資を計算してもよい。
1は、需要家3の発電量指令を取り込み、発電量指令に
周波数変動および電圧変動に対する補正量を追加して発
電業者2に出力した。
発電量指令に対して、電力系統を安定化させるための相
対的な指令(系統安定化指令)を発電業者2に出力し、発
電業者2が、需要家3の発電量指令と加算し、この加算
値を発電量指令修正値としてもよい。
ムおよび電力料金決済システムの実施形態2における電
力会社,発電業者,需要家の関係を示す図である。
発電業者2が、発電量指令修正値を計算する。この場合
も、電力会社1は、発電量指令および系統安定化指令の
加算結果と電力発生量とを監視し、電力系統の安定度へ
の寄与率に応じて系統安定化料金を発電業者2に支払
う。
とは、例えば、相対契約を結んでいる。
い。この場合も、電力会社1は、発電量指令修正値と電
力発生量とを監視し、電力系統の安定度の寄与率に応じ
て系統安定化料金を発電業者2に支払う。
力会社1が電力系統を所有していた。そのほかに、系統
運用会社が電力系統を所有しているケースも考えられ
る。
および電力料金決済システムの実施形態3における電力
会社,電力系統を所有する系統運用会社,発電業者,需
要家の関係を示す図である。
電業者2,需要家3に加えて、系統運用会社4が接続さ
れている。
発電業者2,発電業者2は発電規模が中小規模の業者と
する。また、発電業者2と需要家と3が契約していると
仮定する。
1,発電業者2,系統運用会社4に発電量指令10を出
力する。
定化のための契約を締結しており、電力系統における系
統周波数,系統電圧などを計測し、計測値に基づいて発
電業者2に発電量指令修正値11を出力する。発電業者
2は、発電量指令修正値11に基づいて発電し、電力1
2を系統運用会社4が所有する電力系統を経由し、需要
家3に託送する。
電量実績21とを比較し、発電量実績の系統安定度に対
する寄与率を計算する。本発明における寄与率の計算式
は、上記実施形態1の具体的な数式の例には限定されな
い。
を計算し、これを発電業者2に支払う。
して運用している場合、電力会社1は、自社の発電設備
で同時同量運転を実施できないとき、発電業者2と同様
に、ペナルティ料金24を系統運用会社4に支払うこと
になる。
や系統電圧などの電力系統の制御を中小規模の発電業者
2に対して委託する契約に相当する。
2に対して電力系統制御を委託する契約,系統運用会社
4の電力系統制御を電力会社1が委託して実施する契約
なども考えられる。本発明は、この場合にも適用可能で
ある。
の発電設備を用いて系統の周波数変動を補償するので、
周波数変動分を多数の機器に割り当て、電力の周波数変
動を容易に補償し、高品質の電力を供給できる。
用いて系統の電圧変動を補償するので、系統で局地的に
発生する電圧の動揺を電力会社管内の電力系統全体に波
及する前に抑制し、高品質の電力を供給できる。
力系統を発電業者の発電設備により補正するので、系統
周波数または電力の微小変動に対して、電力会社所有の
発電設備を部分負荷運転または負荷変化運転することな
く、電力系統を安定化できる。
備の運用コストを削減できる。
決済システムの実施形態1における電力会社,発電業
者,需要家の関係を示す図である。
号,エネルギー,料金の流れを詳細に示す図である。
力料金決済システムの実施形態の系統構成の一例を示す
図である。
例を示す図である。
を示す図である。
決済システムの処理手順を示すフローチャートである。
の推移の一例を示す図である。
負荷に対する燃料消費量を示す図である。
変化運転時における燃料流量2をトレンドグラフで示す
図である。
金決済システムの実施形態2における電力会社,発電業
者,需要家の関係を示す図である。
金決済システムの実施形態3における電力会社,電力系
統を所有する系統運用会社,発電業者,需要家の関係を
示す図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 発電業者が電力会社の送電線ネットワー
クを介して契約相手の需要家に電力を供給する電力供給
システムにおいて、 前記電力会社が、電力系統の周波数,電圧,負荷の少な
くとも一つの計測値と前記需要家から前記発電業者への
発電量要求値とに基づき前記発電業者に対する発電量指
令修正値を計算する発電量指令修正値計算手段と、 前記発電量指令修正値を目標に発電した前記発電業者の
発電量計測値と前記発電量指令修正値とに基づき前記発
電業者の電力系統安定化に対する寄与率を計算する寄与
率計算手段とを備えたことを特徴とする電力供給システ
ム。 - 【請求項2】 発電業者が電力会社の送電線ネットワー
クを介して契約相手の需要家に電力を供給する電力供給
システムにおいて、 前記電力会社が、電力系統の周波数,電圧,負荷の少な
くとも一つの計測値と前記需要家から前記発電業者への
発電量要求値とに基づき前記需要家の発電量要求値に対
する相対値としての系統安定化指令を計算する系統安定
化指令計算手段を備え、 前記発電業者が、前記電力会社からの前記系統安定化指
令と前記需要家からの発電量要求値との和を発電量目標
値として計算する手段を備え、 前記電力会社が、前記系統安定化指令と前記発電量要求
値と前記発電量目標値を目標に発電した前記発電業者の
発電量計測値とに基づき前記発電業者の電力系統安定化
に対する寄与率を計算する寄与率計算手段とを備えたこ
とを特徴とする電力供給システム。 - 【請求項3】 発電業者が系統運用会社の送電線ネット
ワークを介して契約相手の需要家に電力を供給する電力
供給システムにおいて、 電力会社が、電力系統の周波数,電圧,負荷の少なくと
も一つの計測値と前記需要家から前記発電業者への発電
量要求値とに基づき前記発電業者に対する発電量指令修
正値を計算する発電量指令修正値計算手段と、 前記発電量指令修正値を目標に発電した前記発電業者の
発電量計測値と前記発電量指令修正値とに基づき前記発
電業者の電力系統安定化に対する寄与率を計算する寄与
率計算手段とを備えたことを特徴とする電力供給システ
ム。 - 【請求項4】 発電業者が系統運用会社の送電線ネット
ワークを介して契約相手の需要家に電力を供給する電力
供給システムにおいて、 前記電力会社が、電力系統の周波数,電圧,負荷の少な
くとも一つの計測値と前記需要家から前記発電業者への
発電量要求値とに基づき前記需要家の発電量要求値に対
する相対値としての系統安定化指令を計算する系統安定
化指令計算手段を備え、 前記発電業者が、前記電力会社からの前記系統安定化指
令と前記需要家からの発電量要求値との和を発電量目標
値として計算する手段を備え、 前記電力会社が、前記系統安定化指令と前記発電量要求
値と前記発電量目標値を目標に発電した前記発電業者の
発電量計測値とに基づき前記発電業者の電力系統安定化
に対する寄与率を計算する寄与率計算手段とを備えたこ
とを特徴とする電力供給システム。 - 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか一項に記載
の電力供給システムにおいて、 前記寄与率計算手段が、前記電力系統の周波数,電圧,
負荷の少なくとも一つを制御する発電量指令の時系列信
号と発電設備の発電量計測値の時系列信号とに基づき前
記発電量指令と前記発電量計測値との相関係数を計算す
る手段と、当該相関係数を用いて電力系統安定化に対す
る寄与率を計算する手段とからなることを特徴とする電
力供給システム。 - 【請求項6】 発電業者が電力会社の送電線ネットワー
クを介して契約相手の需要家に電力を供給して当該需要
家から電力料金を受け取り電力系統の託送料金および同
時同量運転が実施されなかった場合のペナルティ料金と
を前記電力会社に支払う電力料金決済システムにおい
て、 前記電力会社が、電力系統の周波数,電圧,負荷の少な
くとも一つの計測値と前記需要家から前記発電業者への
発電量要求値とに基づき前記発電業者に対する発電量指
令修正値を計算する発電量指令修正値計算手段と、 前記発電量指令修正値を目標に発電した前記発電業者の
発電量計測値と前記発電量指令修正値とに基づき前記発
電業者の電力系統安定化に対する寄与率を計算する寄与
率計算手段と、 前記寄与率に基づき前記発電業者に払い戻す系統安定化
料金を計算する手段と、 前記電力系統の託送料金および前記ペナルティ料金と前
記系統安定化料金との差額を計算する手段とを備えたこ
とを特徴とする電力料金決済システム。 - 【請求項7】 発電業者が電力会社の送電線ネットワー
クを介して契約相手の需要家に電力を供給して当該需要
家から電力料金を受け取り電力系統の託送料金および同
時同量運転が実施されなかった場合のペナルティ料金と
を前記電力会社に支払う電力料金決済システムにおい
て、 前記電力会社が、電力系統の周波数,電圧,負荷の少な
くとも一つの計測値と前記需要家から前記発電業者への
発電量要求値とに基づき前記需要家の発電量要求値に対
する相対値としての系統安定化指令を計算する系統安定
化指令計算手段を備え、 前記発電業者が、前記電力会社からの前記系統安定化指
令と前記需要家からの発電量要求値との和を発電量目標
値として計算する手段を備え、 前記電力会社が、前記系統安定化指令と前記発電量要求
値と前記発電量目標値を目標に発電した前記発電業者の
発電量計測値とに基づき前記発電業者の電力系統安定化
に対する寄与率を計算する寄与率計算手段と、前記寄与
率に基づき前記発電業者に払い戻す系統安定化料金を計
算する手段と、前記電力系統の託送料金および前記ペナ
ルティ料金と前記系統安定化料金との差額を計算する手
段とを備えたことを特徴とする電力料金決済システム。 - 【請求項8】 発電業者が系統運用会社の送電線ネット
ワークを介して契約相手の需要家に電力を供給して当該
需要家から電力料金を受け取り電力系統の託送料金を前
記系統運用会社に支払い同時同量運転が実施されなかっ
た場合のペナルティ料金を前記電力会社に支払う電力料
金決済システムにおいて、 電力会社が、電力系統の周波数,電圧,負荷の少なくと
も一つの計測値と前記需要家から前記発電業者への発電
量要求値とに基づき前記発電業者に対する発電量指令修
正値を計算する発電量指令修正値計算手段と、 前記発電量指令修正値を目標に発電した前記発電業者の
発電量計測値と前記発電量指令修正値とに基づき前記発
電業者の電力系統安定化に対する寄与率を計算する寄与
率計算手段と、 前記寄与率に基づき前記発電業者に払い戻す系統安定化
料金を計算する手段と、 前記電力系統の託送料金および前記ペナルティ料金と前
記系統安定化料金との差額を計算する手段とを備えたこ
とを特徴とする電力料金決済システム。 - 【請求項9】 発電業者が系統運用会社の送電線ネット
ワークを介して契約相手の需要家に電力を供給して当該
需要家から電力料金を受け取り電力系統の託送料金を前
記系統運用会社に支払い同時同量運転が実施されなかっ
た場合のペナルティ料金を前記電力会社に支払う電力料
金決済システムにおいて、 電力会社が、電力系統の周波数,電圧,負荷の少なくと
も一つの計測値と前記需要家から前記発電業者への発電
量要求値とに基づき前記需要家の発電量要求値に対する
相対値としての系統安定化指令を計算する系統安定化指
令計算手段を備え、 前記発電業者が、前記電力会社からの前記系統安定化指
令と前記需要家からの発電量要求値との和を発電量目標
値として計算する手段を備え、 前記電力会社が、前記系統安定化指令と前記発電量要求
値と前記発電量目標値を目標に発電した前記発電業者の
発電量計測値とに基づき前記発電業者の電力系統安定化
に対する寄与率を計算する寄与率計算手段と、前記寄与
率に基づき前記発電業者に払い戻す系統安定化料金を計
算する手段と、前記電力系統の託送料金および前記ペナ
ルティ料金と前記系統安定化料金との差額を計算する手
段とを備えたことを特徴とする電力料金決済システム。 - 【請求項10】 請求項6ないし9のいずれか一項に記
載の電力料金決済システムにおいて、 前記寄与率計算手段が、前記電力系統の周波数,電圧,
負荷の少なくとも一つを制御する発電量指令の時系列信
号と発電設備の発電量計測値の時系列信号とに基づき前
記発電量指令と前記発電量計測値との相関係数を計算す
る手段と、当該相関係数を用いて電力系統安定化に対す
る寄与率を計算する手段とからなることを特徴とする電
力料金決済システム。 - 【請求項11】 請求項6ないし10のいずれか一項に
記載の電力料金決済システムにおいて、 前記系統安定化料金の払い戻し率を変更する手段を備え
たことを特徴とする電力料金決済システム。
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