JP7458893B2 - 取引約定計算装置および無効電力取引システム - Google Patents

取引約定計算装置および無効電力取引システム Download PDF

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Description

本開示は、分散型エネルギーリソースを保有する需要家と配電事業者との間における取引を約定する取引約定計算装置および無効電力取引システムに関する。
電力系統の適正な電圧維持の考え方は、電気事業法施行規則に規定されており、低圧需要家の電圧について、標準電圧100Vに対して101±6V、標準電圧200Vに対して202±20V以内に維持する必要がある。発電設備などが低圧配電系統に大量に連系すると、低圧需要家の電圧が適正値を逸脱するような電圧上昇問題が発生する。
従来、電圧上昇問題に対する需要家側の対策は、電力品質確保に係る系統連系技術要件ガイドラインに規定されている。具体的には、発電設備などからの逆潮流によって低圧需要家の電圧が適正値を逸脱する恐れがあるとき、発電設備などを保有する需要家は、発電設備などに進相無効電力制御機能、出力制御機能、または力率一定制御機能を付加することによって自動的に電圧を調整していた。配電事業者(DSO:Distribution System Operator、以下「DSO」という)側の対策としては、SVR(Step Voltage Regulator)、TVR (Thyristor type step Voltage Regulator)、またはSVC(Static Var Compensator)などの電圧制御機器を高圧配電系統に設置することによって、高圧配電系統の電圧を調整していた。
また、配電系統に接続された複数の分散型電源の無効電力の制御方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1は、複数の電圧調整点のそれぞれの無効電力感度係数に基づいて決定された制御優先順位に応じて、複数の分散型電源の無効電力を制御する技術である。
さらに、配電網に接続された複数のバッテリー装置の充電スケジュールおよび各時刻の力率を制御する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2は、配電系統の安定状態を保ったまま、発電設備から供給される有効電力をより多く取り入れるために必要な複数のバッテリー装置の無効電力を決定し制御する技術である。
特開2009-153333号公報 特開2016-32339号公報
従来では、発電設備の導入量がさらに増加すると、出力制御機能による出力抑制を迫られる需要家(発電設備などを保有する需要家)が増加する懸念がある。結果として、当該需要家は、収益の面で不利益になり、公平性を保てなくなる。一方、DSO側としては、発電設備の導入箇所および導入量の不確実さを考慮しつつ、費用対効果が最も高くなるように電圧制御機器とその設置場所を選定しなくてはならないため、設備計画問題の複雑さが増す。また、配電系統に接続された分散型電源の無効電力を有効活用できず、電圧制御機器の設置の必要性が高まるため、結果として配電系統の安定化に必要なコストが増大する恐れがある。
特許文献1の技術では、配電系統に接続された分散型電源の無効電力を有効活用し、配電系統の安定化を実現することができるため、複雑な設備計画問題を解く必要が抑えられる利点と、配電系統の安定化に必要なコストが増大しにくい利点がある。しかし、無効電力の制御効果が高い地点に接続された分散型電源から無効電力を制御しているため、発電設備などを保有する需要家の収益面での公平性は考慮されていない。
特許文献2の技術では、発電設備から供給される有効電力がより多くなるため、発電設備などを保有する需要家の収益面での公平性を極力保つことができる利点がある。配電系統に接続されたバッテリー装置の無効電力を有効活用し、電圧制御機器を設置することなく配電系統の安定化を実現することができるため、複雑な設備計画問題を解く必要が抑えられる利点がある。しかし、配電系統に接続したバッテリー装置全てを制御可能なリソースとみなし、その接続時間に応じてインセンティブを付与しているため、配電系統の安定化に必要なコストの観点で改善の余地がある。
上記より、従来では、配電系統の安定化に必要なコストを安価にすることと、発電設備などを保有する需要家の収益面での公平性を確保することとを両立することができなかった。
本開示は、このような問題を解決するためになされたものであり、配電系統の安定化に必要なコストを安価にすることと、発電設備などを保有する需要家の収益面での公平性を確保することとを両立することが可能な取引約定計算装置および無効電力取引システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本開示による取引約定計算装置は、配電系統の安定化に必要な無効電力調整力と、当該無効電力調整力の単価との組み合わせである買い入札情報を作成する買い入札情報作成部と、複数の需要家のそれぞれが保有する売り入札者端末装置から送信された、各需要家が保有する分散型エネルギーリソースにおける無効電力調整力と、当該無効電力調整力の単価と、当該無効電力調整力を1時間容量一杯で運用した時の単価である無効電力量の単価との組み合わせである売り入札情報を受け付ける売り入札情報受付部と、買い入札情報作成部が作成した買い入札情報と、売り入札情報受付部が受け付けた売り入札情報とに基づいて、各分散型エネルギーリソースが調整可能な無効電力調整力の約定量と、当該約定量の単価である約定単価とを決定する取引約定部と、取引約定部が決定した約定量と無効電力量の単価とに基づいて、各分散型エネルギーリソースが制御すべき無効電力制御量を計算する無効電力制御量計算部と、無効電力制御量計算部が計算した無効電力制御量を各分散型エネルギーリソースに通知する無効電力制御量通知部とを備える。
本開示によると、取引約定計算装置は、買い入札情報作成部が作成した買い入札情報と、売り入札情報受付部が受け付けた売り入札情報とに基づいて、各分散型エネルギーリソースが調整可能な無効電力調整力の約定量と、当該約定量の単価である約定単価とを決定する取引約定部と、取引約定部が決定した約定量と無効電力量の単価とに基づいて、各分散型エネルギーリソースが制御すべき無効電力制御量を計算する無効電力制御量計算部と、無効電力制御量計算部が計算した無効電力制御量を各分散型エネルギーリソースに通知する無効電力制御量通知部とを備えるため、配電系統の安定化に必要なコストを安価にすることと、発電設備などを保有する需要家の収益面での公平性を確保することとを両立することが可能となる。
実施の形態による配電系統の一例を示す概略図である。 実施の形態による無効電力取引システムの構成の一例を示す図である。 実施の形態による取引約定計算装置の構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態による取引約定計算装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 実施の形態による売り入札者端末装置の構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態における売り入札者端末装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 実施の形態による無効電力取引に参加可能なPV用PCSの運転可能範囲の一例を示す図である。 実施の形態による無効電力取引に参加可能なBESS用PCSの運転可能範囲の一例を示す図である。 実施の形態によるPV用PCSの無効電力調整力の一例を示す概略図である。 実施の形態によるBESS用PCSの無効電力調整力の一例を示す概略図である。 実施の形態による買い入札情報のデータスキーマの一例を示す図である。 実施の形態による売り入札情報のデータスキーマの一例を示す図である。 実施の形態による取引約定計算装置および売り入札者端末装置の処理フローの一例を示す図である。 実施の形態によるある時間における無効電力調整力の単価を決定するフローチャートである。 実施の形態による無効電力制御量の計算に係る動作の一例を示すフローチャートである。
<実施の形態>
<構成>
図1は、本実施の形態による配電系統の一例を示す概略図である。
一般的に、発電事業者は、電力系統へ特別高圧で電力を供給する。当該電力は、基幹系統101および送電系統102を経由し、配電系統103に供給される。配電系統103において、配電用変電所104は、特別高圧で供給された電圧を6.6kVの高圧に降圧し、配電用変電所104の下流側に接続された複数のフィーダ105(フィーダ1、2、・・・、N)に供給する。各フィーダ105では、柱上変圧器が100Vまたは200Vの低圧に降圧し、各需要家106に供給する。一部の需要家106は、蓄電システム107または太陽光発電システム108などの分散型エネルギーリソースを保有している。
本実施の形態による取引約定計算装置および無効電力取引システムは、各フィーダ105、または配電用変電所104と配電用変電所104の下流側に接続された複数のフィーダ105とを対象に設ける。以下では、各フィーダ105を対象として取引約定計算装置および無効電力取引システムが設けられているものとして説明する。
図2は、本実施の形態による無効電力取引システム201の構成の一例を示す図である。
無効電力取引システム201は、複数の売り入札者端末装置203と、複数の売り入札者端末装置203と通信ネットワーク204を介して連携する取引約定計算装置202とで構成される。なお、売り入札者端末装置203は分散型エネルギーリソースを保有する需要家が保有してもよく、取引約定計算装置202はDSOが保有してもよい。
図3は、本実施の形態による取引約定計算装置202の構成の一例を示すブロック図である。
取引約定計算装置202は、無効電力調整力必要量受付部212と、買い入札情報作成部213と、情報保管部214と、通信部215と、売り入札情報受付部216と、取引約定部217と、約定結果通知部218と、系統状態監視部219と、無効電力制御量計算部220と、無効電力制御量通知部221とを備えている。
無効電力調整力必要量受付部212は、取引約定計算装置202が対象とするフィーダ105の電圧を適正範囲内に維持するために必要となる、当該フィーダ105を複数に分割した区間毎および時間毎の無効電力調整力の必要量と、無効電力調整力の単価との組み合わせの入力を受け付ける。ここで、時間毎とは、例えば、1日を等間隔な48コマに分割した各コマ(30分)のことをいう。
買い入札情報作成部213は、無効電力調整力必要量受付部212に入力された区間毎および時間毎の無効電力調整力と単価との組み合わせ、区間情報、および買い入札者を識別するID情報を含む買い入札情報を作成する。
情報保管部214は、買い入札情報作成部213が作成した買い入札情報、複数の売り入札者端末装置203の各々から受け付けた売り入札情報、買い入札情報に対応した取引の約定結果、および売り入札情報に対応した取引の約定結果などを保管する。
通信部215は、通信ネットワーク204を介して、複数の売り入札者端末装置203の各々と相互にデータを通信する。
売り入札情報受付部216は、通信部215を介して、複数の売り入札者端末装置203の各々から送信された売り入札情報を受け付ける。
取引約定部217は、買い入札情報と売り入札情報とに基づいて、区間毎および時間毎に無効電力調整力の取引を成立させ、区間毎および時間毎の無効電力調整力の約定単価とその約定量とを決定する。
約定結果通知部218は、通信部215を介して、複数の売り入札者端末装置203の各々に対して約定結果を通知する。約定結果は、売り入札者端末装置203が所属する区間における時間毎の約定単価と、売り入札者端末装置203が管理する分散型エネルギーリソースの約定量とを含む。
系統状態監視部219は、取引約定計算装置202が対象とするフィーダ105内で計測した各地点の電圧などの情報を取得する、または当該フィーダ105内で計測した限られた地点の電圧などの情報を用いて配電系統モデルの状態推定を行うことによって各地点の電圧などの情報を得る。
無効電力制御量計算部220は、無効電力調整力の範囲内で、配電系統の電圧を適正範囲内に維持することを可能な限り少ないコストで実現するために必要となる分散型エネルギーリソース毎の無効電力制御量を計算する。
無効電力制御量通知部221は、通信部215を介して、無効電力制御量計算部220が計算した分散型エネルギーリソース毎の無効電力制御量を、各売り入札者端末装置203に通知する。
図4は、本実施の形態による取引約定計算装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
取引約定計算装置202は、キーボードおよびマウスなどの入力装置255と、ディスプレイモニタなどの出力装置256と、演算処理装置であるCPU(Central Processing Unit)253と、ハードディスクドライブなどの主記憶装置252と、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の二次記憶装置251と、例えばインターネットなどの通信ネットワーク204に接続するための通信機器254とを備えている。
図5は、本実施の形態による売り入札者端末装置203の構成の一例を示すブロック図である。
売り入札者端末装置203は、BESS(Battery Energy Storage System)充放電計画受付部231と、PV(Photovoltaic)出力予測受付部232と、情報保管部233と、売り入札情報作成部234と、売り入札情報通知部235と、通信部236と、約定結果受付部237と、無効電力制御量受付部238と、制御部239とを備えている。
BESS充放電計画受付部231は、EMS(Energy Management System)などから幅を持ったBESSの充放電計画の入力を受け付ける。幅を持ったBESSの充放電計画は、幅を持ったPV出力予測値、および消費電力の予測値などを入力として、BCP(Business Continuity Planning)および電気料金の低減などを目的とした蓄電システムの充放電計画を立案するなどの方法によって得られる。
PV出力予測受付部232は、EMSなどから幅を持ったPV出力予測値の入力を受け付ける。
情報保管部233は、幅を持ったBESSの充放電計画、幅を持ったPV出力予測値、および売り入札情報に対応した取引の約定結果などの情報を保管する。
売り入札情報作成部234は、幅を持ったBESSの充放電計画、および幅を持ったPV出力予測値などを入力として、需要家(売り入札者端末装置203を保有する需要家)が保有する分散型エネルギーリソースの、時間毎の無効電力調整力と無効電力調整力の単価と、無効電力調整力を1時間容量一杯で運用した時の単価である無効電力量の単価との組み合わせ、売り入札者を識別するID情報、および分散型エネルギーリソースの種別情報を含む売り入札情報を作成する。
売り入札情報通知部235は、通信部236を介して、取引約定計算装置202に売り入札情報を通知する。
通信部236は、通信ネットワーク204を介して、取引約定計算装置202と相互にデータを通信する。
約定結果受付部237は、通信部236を介して、取引約定計算装置202から約定結果を受け付ける。
無効電力制御量受付部238は、通信部236を介して、取引約定計算装置202から分散型エネルギーリソース毎の無効電力制御量を受け付ける。
制御部239は、需要家(売り入札者端末装置203を保有する需要家)が保有する分散型エネルギーリソースに対して、無効電力制御量、および無効電力制御量を出力するための力率などを必要ならば計算し、通知する。分散型エネルギーリソースは、通知された無効電力制御量となるように無効電力の出力を制御する。
なお、分散型エネルギーリソースを保有する需要家は、ほとんどの場合でPCS(Power Conditioning Subsystem)を保有している。無効電力取引に参加可能なPCSは、ある範囲で無効電力の出力を自由に調整可能な機能を備える必要がある。以下では、PV用のPCSのことを「PV用PCS」といい、BESS用のPCSのことを「BESS用PCS」という。
図5の例では、需要家が分散型エネルギーリソースとして蓄電システム107および太陽光発電システムを保有している場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、需要家が蓄電システム107のみを保有している場合、売り入札者端末装置203のPV出力予測受付部232は不要である。また、需要家が太陽光発電システムのみを保有している場合、売り入札者端末装置203のBESS充放電計画受付部231は不要である。
図6は、実施の形態における売り入札者端末装置203のハードウェア構成の一例を示す図である。
売り入札者端末装置203は、キーボードおよびマウスなどの入力装置265と、ディスプレイモニタなどの出力装置266と、演算処理装置であるCPU263と、ハードディスクドライブなどの主記憶装置262と、DRAM等の二次記憶装置261と、例えばインターネットなどの通信ネットワーク204に接続するための通信機器264とを備えている。
図7は、本実施の形態による無効電力取引に参加可能なPV用PCSの運転可能範囲の一例を示す図である。
図7に示すグラフにおいて、横軸は有効電力Pを示し、縦軸は無効電力Qを示している。グラフ中の円は、PV用PCSの皮相電力容量を半径とした円である。例えば、グラフ中の斜線部で示す運転可能範囲内で制御量を指令可能なPV用PCSであれば、有効電力の出力によって無効電力の出力可能範囲を変えることができる。このように、PV用PCSの運転可能範囲を指定することができる場合、グラフ中に示すPV出力の予測範囲の下限値を用いることによって、無効電力の出力をある一定時間継続して可能なQからQまでの範囲を求めることができ、QからQまでの範囲内で無効電力を制御することができる。なお、PV出力の予測範囲の下限値とは、ある一定時間におけるPV出力の予測範囲の下限値のうちの最低出力のことである。
図8は、本実施の形態による無効電力取引に参加可能なBESS用PCSの運転可能範囲の一例を示す図である。
図8に示すグラフにおいて、横軸は有効電力Pを示し、縦軸は無効電力Qを示している。グラフ中の円は、BESS用PCSの皮相電力容量を半径とした円である。例えば、グラフ中の斜線部で示す運転可能範囲内で制御量を指令可能なBESS用PCSであれば、有効電力の出力にほとんどよらず無効電力の出力可能範囲を変えることができる。
無効電力調整力(ΔkVar)とは、実需給時点で無効電力の出力をある一定時間調整することが可能な無効電力容量のことである。一定時間とは、例えば、1日を等間隔な48コマに分割した1コマ分の時間である。また、無効電力容量は、進相側無効電力の容量だけでなく、遅相側無効電力の容量を含めてもよい。以下では、無効電力容量とは、進相側無効電力の容量とする。
取引約定計算装置202の取引約定部217で取引が成立して無効電力調整力の供出の責務を負った分散型エネルギーリソースは、約定した無効電力調整力の範囲内で、取引約定計算装置202の無効電力制御量通知部221から通知された無効電力制御量に一定時間応じなくてはならない。
図9は、本実施の形態によるPV用PCSの無効電力調整力の一例を示す概略図である。
PV用PCSについて、取引が成立し、グラフ内の双方向ベクトルで表される無効電力調整力(ΔkVar)の供出の責務を負った場合、約定した無効電力調整力の範囲内で無効電力制御量の指令に応じなくてはならない。
図10は、本実施の形態によるBESS用PCSの無効電力調整力の一例を示す概略図である。
BESS用PCSについて、取引が成立し、グラフ内の双方向ベクトルで表される無効電力調整力(ΔkVar)の供出の責務を負った場合、約定した無効電力調整力の範囲内で無効電力制御量の指令に応じなくてはならない。
図11は、本実施の形態による買い入札情報のデータスキーマの一例を示す図である。
取引約定計算装置202の買い入札情報作成部213が作成する買い入札情報は、無効電力取引システム201が対象とするフィーダ105を複数に分割した区間毎および時間毎の無効電力調整力(ΔkVar(買))と、無効電力調整力の単価(ΔkVar単価)との組み合わせ、区間情報、および買い入札者を識別するID情報を含む。本開示では、区間毎および時間毎の無効電力調整力と、無効電力調整力の単価との組み合わせの数を特に限定しないが、以下の説明では、区間毎および時間毎の無効電力調整力と、無効電力調整力の単価との組み合わせの数を15組とする。なお、図中の#1~#15は、組み合わせ番号を示している。
例えば、区間Aにおいて、2000年10月10日の0:00~0:30に、ΔkVar(買)とΔkVar単価との1つ目の組み合わせを(ΔkVar(買),ΔkVar単価)=(500kVar,1円/kVar)と指定し、2つ目の組み合わせを(400kVar,3円/kVar)と指定したとすると、ΔkVar単価が1円/kVar以下の場合は、ΔkVarを500kVar購入する意思があることを意味する。また、ΔkVar単価が3円/kVar以下で1円/kVarより高い場合は、ΔkVarを400kVar購入する意思があることを意味する。
図12は、実施の形態による売り入札情報のデータスキーマの一例を示す図である。
売り入札者端末装置203の売り入札情報作成部234が作成する売り入札情報は、売り入札者端末装置203を保有する需要家が保有する分散型エネルギーリソースの時間毎の無効電力調整力(ΔkVar(売))と、無効電力調整力の単価(ΔkVar単価)と、無効電力調整力を1時間容量一杯で運用した時の単価である無効電力量の単価(kVarh単価)との組み合わせ、売り入札者を識別するID情報、および分散型エネルギーリソースの種別情報を含む。本開示では、時間毎の無効電力調整力と、無効電力調整力の単価と、無効電力調整力を1時間容量一杯で運用した時の単価である無効電力量の単価との組み合わせの数を特に限定しないが、以下の説明では、時間毎の無効電力調整力と、無効電力調整力の単価と、無効電力調整力を1時間容量一杯で運用した時の単価である無効電力量の単価との組み合わせの数を15組とする。なお、図中の#1~#15は、組み合わせ番号を示している。
例えば、2000年10月10日の0:00~0:30に、ΔkVar(売)と、ΔkVar単価と、kVarh単価との1つ目の組み合わせを(ΔkVar(売),ΔkVar単価,kVarh単価)=(10kVar,1円/kVar,2円/kVarh)と指定し、2つ目の組み合わせを(20kVar,2円/kVar,4円/kVarh)と指定したとすると、ΔkVar単価が2円/kVar以上の場合は、ΔkVarを20kVar販売する意思があることを示し、20kVarの無効電力の出力を1時間継続した時の単価が4円/kVarhであることを意味する。また、ΔkVar単価が1円/kVar以上で2円/kVar未満の場合は、ΔkVarを10kVar販売する意思があることを示し、10kVarの無効電力の出力を1時間継続した時の単価が2円/kVarhであることを意味する。
<動作>
図13は、本実施の形態による取引約定計算装置202および売り入札者端末装置203の処理フローの一例を示す図である。図13に示すように、処理フローは、調達フェーズ(ステップS101~ステップS107)と運用フェーズ(ステップS108~ステップS112)とに分けられる。
まず、調達フェーズの処理フローについて説明する。
ステップS101において、取引約定計算装置202の買い入札情報作成部213は、買い入札情報を作成する。
ステップS102において、売り入札者端末装置203の売り入札情報作成部234は、売り入札情報を作成する。
ステップS103において、売り入札情報通知部235は、売り入札情報作成部234が作成した売り入札情報を、通信部236を介して取引約定計算装置202に通知する。
ステップS104において、取引約定計算装置202の売り入札情報受付部216は、売り入札者端末装置203から通知された売り入札情報を受け付ける。
なお、取引約定計算装置202の買い入札情報作成部213が買い入札情報を作成するタイミングは、取引約定計算装置202の売り入札情報受付部216が売り入札者端末装置203から通知された売り入札情報を受け付けた後でもよい。
買い入札情報作成部213による買い入札情報の作成、および売り入札情報受付部216による売り入札情報の受け付けは、例えば、無効電力調整力(ΔkVar)の受け渡し開始時刻の30分前までに行う。
ステップS105において、取引約定計算装置202の取引約定部217は、無効電力調整力(ΔkVar)の受け渡し開始時刻の30分前に、売り入札者端末装置203から通知された売り入札情報に含まれる売り入札者を識別するID情報から、当該売り入札者端末装置203が所属する区間を特定する。そして、取引約定部217は、取引約定計算装置202からの買い入札情報と複数の売り入札者端末装置203からの売り入札情報とを区間別および時間別に統合し、統合した買い入札情報と売り入札情報とに基づいてブラインドシングルプライスオークションなどの方法で取引を成立させる。これにより、区間毎および時間毎の約定単価と約定量が決定される。
ステップS106において、取引約定計算装置202の約定結果通知部218は、取引の約定結果として、当該売り入札者端末装置203が所属する区間の時間毎の約定単価と、当該売り入札者端末装置203が管理する分散型エネルギーリソースの約定量とを売り入札者端末装置203に通知する。
ステップS107において、売り入札者端末装置203の約定結果受付部237は、取引約定計算装置202から通知された取引の約定結果を受け付ける。
次に、運用フェーズの処理フローについて説明する。
無効電力調整力(ΔkVar)の受け渡し開始時刻に到達した後、ステップS108において、取引約定計算装置202の系統状態監視部219は、無効電力取引システム201が対象とするフィーダ105内で計測した各地点の電圧などの情報、または当該フィーダ内で計測した限られた地点の電圧などの情報を用いて配電系統の状態推定を行うことで得られる各地点の電圧などの情報から、無効電力取引システム201が対象とするフィーダ105の電圧を監視する。
ステップS109において、取引約定計算装置202の無効電力制御量計算部220は、無効電力制御量を既に売り入札者端末装置203の少なくとも1つに通知している場合、または監視対象の全ての地点の電圧が適正範囲内にない場合、約定した無効電力調整力(ΔkVar)の範囲内で、配電系統の電圧を適正範囲に維持することを可能な限り少ないコストで実現するために必要となる分散型エネルギーリソース毎の無効電力制御量を計算する。
ステップS110において、取引約定計算装置202の無効電力制御量通知部221は、無効電力制御量計算部220が計算した分散型エネルギーリソース毎の無効電力制御量を各売り入札者端末装置203に通知する。
ステップS111において、売り入札者端末装置203の無効電力制御量受付部238は、分散型エネルギーリソース毎の無効電力制御量を受け付ける。
ステップS112において、売り入札者端末装置203の制御部239は、当該売り入札者端末装置203が管理する分散型エネルギーリソースに対して、無効電力制御量および無効電力制御量を出力するための力率などを計算し、通知する。
なお、運用フェーズ後に行われる精算フェーズとしては、例えば、約定結果を用いて、無効電力調整力(ΔkVar)の供出に係る対価と、無効電力量の単価と無効電力量の出力実績、無効電力制御量を用いて、無効電力量の出力に係る対価を、DSOから需要家に支払う方法がある。
<売り入札情報の作成方法>
売り入札者端末装置203の売り入札情報作成部234による売り入札情報の作成方法の詳細について説明する。
売り入札情報の作成方法は、PCSの出力可能範囲の違いにより、PV用PCSの場合とBESS用PCSの場合とでわずかに異なるが、基本的な考えは同じである。以下では、PV用PCSの場合における売り入札情報の作成方法について述べる。
<PV用PCSの場合における売り入札情報の作成方法>
無効電力調整力の単価は、幅を持ったPV出力予測値、皮相電力容量、指定可能な力率の範囲、およびPVシステムのイニシャルコストと運用可能な想定年数を入力にして、予め設定した無効電力調整力の量毎に、その容量に相当する単価を決定する。
無効電力量の単価は、幅を持ったPV出力予測値、皮相電力容量、および有効電力量の単価を入力にして、当該無効電力調整力の量毎に、無効電力調整力を1時間容量一杯で運用した時に失われる収益の期待値を計算し、無効電力量の単価に変換することによって決定する。これらにより、無効電力調整力と、無効電力調整力の単価と、無効電力量の単価との組み合わせを求める。なお、有効電力量の単価は、例えば、FIT(Feed in Tariff)価格、または小売電気事業者と事前に契約した情報から計算される単価である。
図14は、ある時間における無効電力調整力の単価を決定するフローチャートである。Iは、無効電力調整力と、無効電力調整力の単価と、無効電力量の単価との組み合わせ番号の集合であり、iは集合Iの要素である。
ステップS201において、無効電力の出力をある一定時間継続可能な無効電力容量の最大値ΔkVar_ub[kVar]を求める。下記の式(1)は、無効電力の出力をある一定時間継続可能な無効電力容量の最大値ΔkVar_ub[kVar]を計算する式である。なお、PV出力の予測範囲の下限値をP_lb[kW]、皮相電力容量S[kVA]、指定可能な力率の範囲の下限をcosφ’とする。
Figure 0007458893000001
ステップS202において、i=1を代入する。
ステップS203において、予め設定した無効電力調整力の量と、無効電力の出力をある一定時間継続可能な無効電力容量とを比較し、判定結果が偽である場合は、計算を終了する。一方、判定結果が正である場合は、ステップS204に移行する。
ステップS204において、iが16未満であるか否かを判定し、判定結果が偽である場合は、計算を終了する。一方、判定結果が正である場合は、ステップS205に移行する。
ステップS205において、予め設定した無効電力調整力の量ΔkVar[kVar]を確保した時の、有効電力の容量Pc[kW]を求める。下記の式(2)は、有効電力の容量Pc[kW]を計算する式である。
Figure 0007458893000002
ステップS206において、無効電力調整力の単価C_ΔkVar[円/kVar]を求める。PVシステムのイニシャルコストEt[円]を運用可能な想定時間Tt[0.5h]で除算することによって、ある一定時間(0.5時間)の皮相電力容量のコストDs[円/0.5h]を求める(下記の式(3))。皮相電力容量のコストDs[円/0.5h]を皮相電力容量S[kVA]で除算することによって、皮相電力容量の単価Cs[円/kVA]を求める(下記の式(4))。従来、有効電力の容量を主に使用していたことから、有効電力の容量の単価Cp[円/kW]は、皮相電力容量の単価Cs[円/kVA]と等しいとみなす(下記の式(5))。その後、有効電力の容量のコストDp[円/0.5h](下記の式(6))と、無効電力調整力のコストD_ΔkVar[円/0.5h](下記の式(7))との和が皮相電力容量のコストDs[円/0.5h]と等しくなるように(下記の式(8))、無効電力調整力の単価C_ΔkVar[円/kVar]を決定する(下記の式(9))。下記の式(3)~式(9)は、無効電力調整力の単価C_ΔkVar[円/kVar]を計算する式である。
Figure 0007458893000003
Figure 0007458893000004
Figure 0007458893000005
Figure 0007458893000006
Figure 0007458893000007
Figure 0007458893000008
Figure 0007458893000009
ステップS207において、iに1を加算し、ステップS203に移行する。
以上により、ある時間における無効電力調整力の単価を決定することができる。なお、必要に応じて、無効電力調整力の単価に、経費に係る単価などを加算しても差し支えない。
無効電力量の単価は、無効電力調整力の量毎に、無効電力調整力を1時間容量一杯で運用した時に失われる収益の期待値E_Pc[円]を計算し(下記の式(10))、無効電力量の単価に変換することによって決定する(下記の式(11))。
下記の式(10),(11)は、無効電力量の単価C_kVarh[円/kVarh]を計算する式である。なお、t1はある一定時間の開始時刻、t2はある一定時間の終了時刻、t2-t1はある一定時間[h]、P_der[kW]は分散型エネルギーリソースの有効電力、f_Pderは確率変数を分散型エネルギーリソースの有効電力P_der[kW]とする確率密度関数、C_kWh[円/kWh]は有効電力量の単価である。Pc[kW]は有効電力の容量のことであり、上記の式(2)で計算した結果を用いる。
Figure 0007458893000010
Figure 0007458893000011
以上により、ある時間における無効電力量の単価を決定することができる。なお、必要に応じて、無効電力量の単価に、経費に係る単価などを加算しても差し支えない。
<分散型エネルギーリソース毎の無効電力制御量の計算方法>
取引約定計算装置202の無効電力制御量計算部220による分散型エネルギーリソース毎の無効電力制御量の計算方法の詳細について説明する。
図15は、無効電力制御量の計算に係る動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS301において、無効電力制御量計算部220は、監視対象の配電系統における全ての地点の電圧が適正範囲内であるか否かを判定する。判定結果が偽である場合は、ステップS303に移行する。一方、判定結果が真である場合は、ステップS302に移行する。
ステップS302において、無効電力制御量計算部220は、無効電力制御量を既に売り入札者端末装置203に指令している状態を継続していないか否かを判定する。判定結果が偽の場合は、ステップS303に移行する。一方、判定結果が真の場合は、処理を終了する。
ステップS303において、無効電力制御量計算部220は、約定した無効電力調整力(ΔkVar)の範囲内で、配電系統の電圧を適正範囲に維持することを可能な限り少ないコストで実現するために必要となる、分散型エネルギーリソース毎の無効電力制御量を計算する。
分散型エネルギーリソース毎の無効電力制御量は、運用コスト最小化を目的とした最適潮流計算問題を解くことで求めることができる。
ここで、ある時刻における監視対象系統の最適潮流計算問題を以下に示す。
(集合)
N:対象系統の分散型エネルギーリソースおよび需要家の集合(n∈N)
I:無効電力調整力と、無効電力調整力の単価と、無効電力量の単価との組み合わせ番号の集合(i∈I)
(定数)
:適正電圧下限[V]
:適正電圧上限[V]
ΔkVar:無効電力調整力の量[kVar]
ΔkVar_con:無効電力調整力の約定量[kVar]
D_kVarh:無効電力量のコスト[円]
C_kVarh:無効電力量の単価[円/kVarh]
Δt:無効電力制御量計算部の演算周期[h]
u:区分区間の線形関数の定数項[円・kVar/kVarh]
M:任意の大きな定数
Pl:自家消費有効電力[kW]
Pder:分散型エネルギーリソースの有効電力[kW]
Ql:自家消費無効電力[kVar]
(変数)
Qder:分散型エネルギーリソースの無効電力(無効電力制御量)[kVar]
b:区分区間を表現するバイナリ変数の要素となるバイナリ変数(b[0][n]=0)
V:電圧[V]
(従属変数)
B:区分区間を表現するバイナリ変数
(目的関数)
Figure 0007458893000012
(制約式)
Figure 0007458893000013
Figure 0007458893000014
Figure 0007458893000015
Figure 0007458893000016
Figure 0007458893000017
Figure 0007458893000018
fp、fq:潮流方程式
式(12)は、無効電力制御量に係る運用コストを最小化する目的関数である。式(13)は、各需要家の無効電力量に係る運用コストを表す式である。式(14)は、区分区間を表現するバイナリ変数を表す式である。式(15)は、どの区分区間に属するか判別するための制約式である。式(16)は、電圧が取り得る範囲を表す制約式である。式(17)は、無効電力制御量が取り得る範囲を表す制約式である。式(18)は、潮流方程式である。
上記の最適潮流計算問題を解いた結果として得られる分散型エネルギーリソースの無効電力が、分散型エネルギーリソース毎の無効電力制御量と等価である。
<効果>
以上で説明した取引約定計算装置および無効電力取引システムによれば、DSOとしては、配電系統に分散する分散型エネルギーリソースの無効電力調整力(ΔkVar)を必要な時に必要な場所から必要な量を調達することができるため、発電設備の導入箇所および導入量の不確実さを考慮した複雑な設備計画問題を解く必要を抑えられる。また、各需要家に公平な機会を与え、より安価に無効電力調整力(ΔkVar)を調達することができるため、配電系統の安定化にかかるコストをできる限り安価にすることができる。さらに、出力抑制を迫られていた分散型エネルギーリソースを保有する需要家としては、無効電力制御量を供出するために出力を抑制した場合であっても、無効電力量の供出に係る収益が得られ、収益の面で不利益を緩和することができるため、公平性を極力保つことができる。
なお、本開示の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
101 基幹系統、102 送電系統、103 配電系統、104 配電用変電所、105 フィーダ、106 需要家、107 蓄電システム、108 太陽光発電システム、201 無効電力取引システム、202 取引約定計算装置、203 売り入札者端末装置、204 通信ネットワーク、212 無効電力調整力必要量受付部、213 買い入札情報作成部、214 情報保管部、215 通信部、216 売り入札情報受付部、217 取引約定部、218 約定結果通知部、219 系統状態監視部、220 無効電力制御量計算部、221 無効電力制御量通知部、231 BESS充放電計画受付部、232 PV出力予測受付部、233 情報保管部、234 売り入札情報作成部、235 売り入札情報通知部、236 通知部、237 約定結果受付部、238 無効電力制御量受付部、239 制御部、251 二次記憶装置、252 主記憶装置、253 CPU、254 通信機器、255 入力装置、256 出力装置、261 二次記憶装置、262 主記憶装置、263 CPU、264 通信機器、265 入力装置、266 出力装置。

Claims (5)

  1. 配電系統の安定化に必要な無効電力調整力と、当該無効電力調整力の単価との組み合わせである買い入札情報を作成する買い入札情報作成部と、
    複数の需要家のそれぞれが保有する売り入札者端末装置から送信された、各前記需要家が保有する分散型エネルギーリソースにおける無効電力調整力と、当該無効電力調整力の単価と、当該無効電力調整力を1時間容量一杯で運用した時の単価である無効電力量の単価との組み合わせである売り入札情報を受け付ける売り入札情報受付部と、
    前記買い入札情報作成部が作成した前記買い入札情報と、前記売り入札情報受付部が受け付けた前記売り入札情報とに基づいて、各前記分散型エネルギーリソースが調整可能な無効電力調整力の約定量と、当該約定量の単価である約定単価とを決定する取引約定部と、
    前記取引約定部が決定した前記約定量と、前記無効電力量の単価とに基づいて、各前記分散型エネルギーリソースが制御すべき無効電力制御量を計算する無効電力制御量計算部と、
    前記無効電力制御量計算部が計算した前記無効電力制御量を各前記分散型エネルギーリソースに通知する無効電力制御量通知部と、
    を備える、取引約定計算装置。
  2. 前記無効電力調整力は、実需給時点において、無効電力の出力を予め定められた時間調整することが可能な無効電力容量である、請求項1に記載の取引約定計算装置。
  3. 前記無効電力制御量計算部は、前記無効電力制御量に係る運用コスト最小化を目的とした最適潮流計算問題を解いて、前記分散型エネルギーリソースごとの前記無効電力制御量を求める、請求項1または2に記載の取引約定計算装置。
  4. 複数の需要家のそれぞれが保有する売り入札者端末装置と、各前記売り入札者端末装置と通信ネットワークを介して接続された取引約定計算装置とを備える無効電力取引システムであって、
    前記売り入札者端末装置は、
    各前記需要家が保有する分散型エネルギーリソースにおける無効電力調整力と、当該無効電力調整力の単価と、当該無効電力調整力を1時間容量一杯で運用した時の単価である無効電力量の単価との組み合わせである売り入札情報を作成する売り入札情報作成部を有し、
    前記取引約定計算装置は、
    配電系統の安定化に必要な無効電力調整力と、当該無効電力調整力の単価との組み合わせである買い入札情報を作成する買い入札情報作成部と、
    前記売り入札者端末装置から送信された前記売り入札情報を受け付ける売り入札情報受付部と、
    前記買い入札情報作成部が作成した前記買い入札情報と、前記売り入札情報受付部が受け付けた前記売り入札情報とに基づいて、各前記分散型エネルギーリソースが調整可能な無効電力調整力の約定量と、当該約定量の単価である約定単価とを決定する取引約定部と、
    前記取引約定部が決定した前記約定量と、前記無効電力量の単価とに基づいて、各前記分散型エネルギーリソースが制御すべき無効電力制御量を計算する無効電力制御量計算部と、
    前記無効電力制御量計算部が計算した前記無効電力制御量を各前記分散型エネルギーリソースに通知する無効電力制御量通知部と、
    を有する、無効電力取引システム。
  5. 前記分散型エネルギーリソースは、前記無効電力制御量通知部から通知された前記無効電力制御量となるように無効電力の出力を制御する、請求項4に記載の無効電力取引システム。
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