JP2003323892A - 二次電池用正極材料の製造方法及びそれを用いた非水系二次電池 - Google Patents

二次電池用正極材料の製造方法及びそれを用いた非水系二次電池

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JP2003323892A
JP2003323892A JP2002128958A JP2002128958A JP2003323892A JP 2003323892 A JP2003323892 A JP 2003323892A JP 2002128958 A JP2002128958 A JP 2002128958A JP 2002128958 A JP2002128958 A JP 2002128958A JP 2003323892 A JP2003323892 A JP 2003323892A
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Shoji Higuchi
章二 樋口
Mitsuhisa Wada
満久 和田
Motoyuki Toki
元幸 土岐
Hajime Kinoshita
肇 木下
Shizukuni Yada
静邦 矢田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストが低くかつ簡易な製造プロセス
で、製造ロット間で粒径や粒度分布のばらつきが少な
く、かつ電池の内部抵抗が小さくなるような二次電池の
正極材料の少なくとも一部として、特に好適に用いられ
る特性を有する鉄リン酸リチウムと導電性微粒子との混
合物を再現性良く合成できる二次電池用正極材料の製造
方法、並びに、高容量かつ放電電圧が極めて安定した二
次電池特性を示す二次電池を提供する。 【解決手段】 化学組成がLiFePO4で示される鉄リン酸
リチウムと導電性微粒子との混合物を含む二次電池用正
極材料の製造方法であって、リチウム化合物と、2価の
鉄化合物と、リン酸化合物とを密封容器中、極性溶媒と
不活性ガスとともに混合し、該混合物を、100℃以上
250℃以下の温度範囲内で反応させる際に、反応液中
に導電性微粒子を混合しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繰り返し充放電可
能な二次電池用の正極材料として、特に好適に用いられ
る鉄リン酸リチウムと導電性微粒子との混合物を含む二
次電池用正極材料の製造方法、及び鉄リン酸リチウムと
導電性微粒子との混合物を用いた非水系二次電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】化学組成がLiFePO4 で示される鉄リン酸
リチウム及びこれを正極材料とする二次電池について
は、例えば、米国特許第5910382号及び、ジャー
ナル・オブ・エレクトロケミカルソサイエティー、14
4巻、1188頁、1997年(J.Electroche
m.Soc.,144,1188,1997)、ジャー
ナル・オブ・エレクトロケミカルソサイエティー、14
4巻、1609頁、1997年(J.Electroc
hem.Soc.,144,1609,1997)等に
記載されている。また、上記鉄リン酸リチウムの類縁化
合物についても、特開平9−134724号公報や、特開平9−
171827号公報等に開示されている。
【0003】上記公報等によれば、炭酸リチウム等のリ
チウム化合物と、2価の鉄化合物、例えばシュウ酸鉄や
酢酸鉄、及びリン酸ニ水素アンモニウム等のリン酸化合
物を原料として、窒素やアルゴン等の不活性ガス気流
下、650℃〜800℃程度の高温で焼成することによ
って、LiFePO4で示される鉄リン酸リチウムを得る方法
が記載されている。また、得られた前記鉄リン酸リチウ
ムを正極材料の一部として、二次電池を構成する技術に
ついても記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の方法では、焼成温度を管理していても、得られた鉄
リン酸リチウムの粒径や粒度分布が製造ロットごとにば
らつくという問題点を有している。このため、上記従来
の製造方法では、所望する鉄リン酸リチウムを再現性良
く製造することが困難であり、大量生産には不適であ
る。従って、上記製造方法により得られたLiFePO4で示
される鉄リン酸リチウムは、二次電池の正極材料として
は、実用に耐え得ないものであるという問題点を有して
いる。
【0005】また、LiFePO4で示される鉄リン酸リチウ
ムは、物質固有の電子伝導性またはイオン伝導性の少な
くともどちらか一方が低いために、二次電池の正極材料
として用いた場合、電池の内部抵抗が大きくなり、実用
電流密度では、実用的な電池容量を取出すことができな
かった。
【0006】本発明は以上のような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、製造コストが小さくかつ簡
易な製造プロセスで、製造ロット間で粒径や粒度分布の
ばらつきが少なく、かつ電池の内部抵抗が小さくなるよ
うな二次電池の正極材料の少なくとも一部として、特に
好適に用いられる特性を有する鉄リン酸リチウムと導電
性微粒子の混合物を再現性良く合成できる二次電池用正
極材料の製造方法、及び、高容量かつ放電電圧が極めて
安定した二次電池特性を示す二次電池を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上記目
的を達成するために鋭意検討した。その結果、化学組成
がLiFePO4で示される鉄リン酸リチウムと導電性微粒子
との混合物が二次電池の正極材料として優れた特性を有
することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、請求項1に記載の鉄リン酸リチ
ウムと導電性微粒子との混合物からなる二次電池用正極
材料の製造方法は、リチウム化合物と、2価の鉄化合物
と、リン酸化合物とを密封容器中、極性溶媒と不活性ガ
スとともに混合し、該混合物を、100℃以上250℃
以下の温度範囲内で反応させる際に、該反応液中に導電
性微粒子を混合しておくことを特徴としている。
【0009】請求項2に記載の二次電池用正極材料の製
造方法は、請求項1に記載の二次電池用正極材料の製造
方法において導電性微粒子が金属微粒子であることを特
徴としている。
【0010】請求項3に記載の二次電池用正極材料の製
造方法は、請求項1に記載の二次電池用正極材料の製造
方法において導電性微粒子が炭素同素体からなる微粒子
であることを特徴としている。
【0011】請求項4に記載の二次電池用正極材料の製
造方法は、請求項1に記載の二次電池用正極材料の製造
方法において導電性微粒子が導電性高分子からなる微粒
子であることを特徴としている。
【0012】請求項5に記載の二次電池用正極材料の製
造方法は、請求項1に記載の二次電池用正極材料の製造
方法において、少なくとも2価鉄化合物に含まれる鉄イ
オンとリン酸化合物に含まれるリン酸イオンとのモル比
が、1:0.5〜1:2であることを特徴としている。
【0013】上記の構成によれば、安価でかつ簡易な製
造プロセスで化学組成がLiFePO4で示される鉄リン酸リ
チウムの製造ロット間で粒径のばらつきが少なくなると
ともに鉄リン酸リチウム粒子間に均一に導電性微粒子が
分布しているので、二次電池の正極材料として優れた特
性を示す鉄リン酸リチウムと導電性微粒子との混合物を
安定して提供することができる。
【0014】請求項6に記載の非水系二次電池は、正極
が少なくとも請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次
電池用正極材料の製造方法で得られた二次電池用正極材
料を含むことを特徴としている。
【0015】請求項7に記載の非水系二次電池は、正極
が少なくとも請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次
電池用正極材料の製造方法で得られた二次電池用正極材
料を含み、負極が少なくともリチウムを吸蔵、放出可能
な材料を含むことを特徴としている。
【0016】上記構成によれば、実用電流密度におい
て、高容量かつ放電電圧が極めて安定した二次電池特性
を示す二次電池を得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態について説明
すれば以下のとおりである。本発明に係る、化学組成が
LiFePO4で示される鉄リン酸リチウムと導電性微粒子と
の混合物の内、化学組成がLiFePO4で示される鉄リン酸
リチウムの合成原料としては、各種のリチウム化合物と
2価の鉄化合物とリン酸化合物とを適宜組み合わせて用
いられる。
【0018】上記合成原料としてのリチウム化合物とし
ては、例えば、フッ化リチウム、塩化リチウム、臭化リ
チウム、ヨウ化リチウム、炭酸リチウム、水酸化リチウ
ム、リン酸リチウム等が挙げられる。
【0019】2価の鉄化合物としては、例えば、フッ化
鉄、塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄、硫酸鉄、リン酸鉄、シ
ュウ酸鉄、酢酸鉄等が挙げられる。
【0020】上記リン酸化合物としては、例えば、オル
トリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、三リン酸、四リン
酸、リン酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、
リン酸リチウム、リン酸鉄等が挙げられる。
【0021】導電性微粒子としては、極性溶媒に不溶で
あって、化学組成がLiFePO4で示される鉄リン酸リチウ
ムの合成原料、反応中間体および生成物と反応しない各
種の金属微粒子、炭素同素体からなる微粒子および導電
性高分子からなる微粒子を用いることができる。
【0022】具体的には、金属微粒子としては、例え
ば、アルミニウム、銅、銀、パラジウム、白金、金など
の金属微粒子をそのままあるいは酸やアルカリで表面処
理したものを用いることができる。
【0023】炭素同素体からなる微粒子としては、例え
ば、黒鉛、活性炭、グラファイト、アモルファスカーボ
ン、フラーレン類、カーボンナノチューブ、各種有機物
の焼成体からなる炭化物などをそのままあるいは酸やア
ルカリで表面処理したものを用いることができる。
【0024】導電性高分子からなる微粒子としては、例
えば、ポリアセン、ポリアセチレン、ポリチオフェン、
ポリパラフェニレンビニレン、ポリパラフェニレンサル
ファイド、ポリアニリン、ポリピロールなどの微粒子を
そのままあるいは酸やアルカリで表面処理したものを用
いることができる。
【0025】化学組成がLiFePO4で示される鉄リン酸リ
チウムと導電性微粒子との混合物を製造する方法として
は、上記例示のリチウム化合物と、2価の鉄化合物と、
リン酸化合物とを適宜組み合わせて用い、用いるリチウ
ム化合物と、2価の鉄化合物と、リン酸化合物とを、当
該目的物質である鉄リン酸リチウムの化学量論比となる
ように混合し、さらに導電性微粒子を密封容器(耐圧容
器)中に入れて反応させる等の方法が挙げられる。
【0026】より具体的には、リチウム化合物と、2価
の鉄化合物と、リン酸化合物とを、少なくとも2価の鉄
イオンとリン酸イオンとのモル比が、1:0.5から
1:2となるように、好ましくは1:1となるように混
合する。
【0027】その際、各種の極性溶媒及び不活性ガス
を、ともに上記密封容器中に封入し、反応が高圧下で行
われるようにすることが特に好ましい。極性溶媒として
は、例えば、水、メタノール、エタノール、2−プロパ
ノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、
アセトン、シクロヘキサノン、2−メチルピロリドン、
エチルメチルケトン、2−エトキシエタノール、プロピ
レンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカ
ーボネート、ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルフ
ォオキシド;等を単独で用いた、あるいは2種以上混合
した溶媒等が挙げられる。不活性ガスとしては、例え
ば、窒素、アルゴン、炭酸ガス、一酸化炭素等を単独あ
るいは2種以上混合して用いることができる。
【0028】より具体的には、上記の合成原料を適当に
組み合わせ、極性溶媒及び不活性ガスを充填した耐圧容
器に密封し、100℃以上250℃以下の温度で、12
時間以上100時間以下、望ましくは12時間以上50
時間以下の間さらして導電性微粒子以外の内容物を反応
させる。次いで、前記耐圧容器を室温まで放冷した後内
容物を取り出すと、化学組成がLiFePO4で示される鉄リ
ン酸リチウムと導電性微粒子の混合物が得られる。
【0029】本発明の非水系二次電池は、正極、負極、
リチウム塩を含む非水系電解液を備えており、正極は少
なくとも上記に記載のLiFePO4で示される鉄リン酸リチ
ウムと導電性微粒子の混合物を含んでいる。
【0030】本発明の非水系二次電池の正極は、上記Li
FePO4で示される鉄リン酸リチウムと導電性微粒子が粉
体状で得られる場合、一般にバインダーで成形する事に
より得られる。また、上記成形において、必要に応じて
導電材を添加する事ができる。電極の成形は、所望の非
水系二次電池の形状、特性などを考慮しつつ、公知の方
法により行うことができる。本発明において導電材、バ
インダーは、特に限定されるものではないないが、具体
的には、導電材としてはアセチレンブラック、カーボン
ブラック、ケッチェンブラック、黒鉛等が例示され、バ
インダーとしてはポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリ四
フッ化エチレンなどのフッ素系樹脂;フッ素ゴム、SBR
などのゴム系材料;ポリエチレン、ポリプロピレンなど
のポリオレフィン;アクリル樹脂などが例示される。
【0031】導電材の配合量は本発明の正極材料、粒
径、形状、目的とする電極の目付量、強度などに応じて
適宜決定すれば良く、特に限定されるものではないが、
通常本発明の正極材料重量の1〜20%程度とすることが
好ましい。
【0032】また、バインダーの配合量は、本発明の正
極材料の種類、粒径、形状、目的とする電極の目付量、
強度などに応じて適宜決定すれば良く、特に限定される
ものではないが、通常本発明の正極材料重量の1〜30%
程度とすることが好ましい。
【0033】本発明において、負極を集電体上の片面あ
るいは両面に形成する事も可能である。この場合使用す
る集電体は、特に限定されるものではないが、アルミ
箔、ステンレス鋼箔等の金属箔、エキスパンドメタル、
発泡金属等などが挙げられる。
【0034】本発明の負極は、特に限定されるものでは
なく、少なくともリチウムを吸蔵、放出可能な材料を含
む事が望ましい。具体的には、リチウム金属、アルミ、
鉛、錫、珪素等とリチウムの合金、黒鉛、難黒鉛性炭素
材料、錫、チタン、珪素等の酸化物、マンガン、コバル
ト等の窒化物等が挙げられる。これら負極材料について
も、必要に応じてバインダー、導電材を混合し、正極同
様の方法で成形する事も可能であり、銅箔、ステンレス
鋼箔、チタン箔等の金属箔、エキスパンドメタル、発泡
金属等の集電体上に形成する事も可能である。
【0035】本発明のリチウム塩を含む非水系電解液と
しては、例えば、LiPF6、LiBF4、LiClO4などのリチウム
塩をプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチル
メチルカーボネート、ジメトキシエタン、γ−ブチルラ
クトン、酢酸メチル、蟻酸メチルなどの1種または2種以
上からなる有機溶媒に溶解したものを用いることができ
る。また、電解液の濃度は、特に限定されるものではな
いが、一般的に0.5〜2mol/l程度が実用的である。電解
液は、当然のことながら、水分が100ppm以下のものを用
いることが好ましい。
【0036】本発明の非水系二次電池の形状、大きさな
どは、特に限定されるものではなく、それぞれの用途に
応じて、円筒型、角型、フィルム電池、箱型など任意の
形状および寸法のものを選択すればよい。
【0037】本発明の鉄リン酸リチウムは、これを二次
電池の正極材料の一部として用いた場合、以下に述べる
ように良好な二次電池特性を示す。
【0038】
【実施例】以下において、実施例を示して本発明をさら
に説明するが、本発明は、これら実施例にのみ限定され
るものではない。
【0039】〔実施例1〕本発明に係るリチウム化合物
及びリン酸化合物としての、リン酸リチウム2.315
6g、及び本発明に係る2価の鉄化合物としての、2価
の塩化鉄4水和物3.9769gおよび銀微粒子0.1
500gを、耐圧容器中に蒸留水100mlとともに入
れ、アルゴンガス置換した後密閉した。この耐圧容器を
180℃のオイルバスに入れ、48時間反応させた。室
温まで放冷した後、内容物を取り出し、100℃で乾燥
させて粉末試料を3.2350g得た。得られた粉末試
料のX線回折パターンを図1に示した。このX線回折パタ
ーンおよび走査型電子顕微鏡観察から、得られた粉末試
料は化学組成がLiFePO4である鉄リン酸リチウムと銀微
粒子との混合物と同定できた。
【0040】上記、鉄リン酸リチウムと銀微粒子との混
合物80部に対し、導電材であるアセチレンブラックを10
部、バインダーであるポリ弗化ビニリデンン(PVdF)
を10重量部及びN-メチルピロリドン(NMP)を混合し、
正極合材スラリーを得た。該スラリーを厚さ20μmのア
ルミ箔の片面に塗布し、乾燥した後、プレスを行うこと
により、正極を得た。
【0041】次いで、上記で得られた正極と、負極に金
属リチウム、電解液としてエチレンカーボネートとエチ
ルメチルカーボネートを3:7重量比で混合した溶媒に1m
ol/lの濃度にLiPF6を溶解した溶液を用いて、非水系二
次電池をアルゴンドライボックス中で作製した。この二
次電池を0.2Cの電流で4.0Vまで充電し、4.0Vを印加
する定電流、電圧充電を8時間実施した。その後、0.2C
の電流で2.5Vまで放電し正極LiFePO4あたりの放電容量
(単位:mAh)を測定した。結果を表1に示す。また、そ
の後10サイクルまで上記充放電を繰り返したが、容量は
1回目に比べ96%と高い値を維持していた。
【0042】〔実施例2〕銀微粒子の代わりにアセチレ
ンブラック微粒子0.1500gを加えた以外は、実施
例1と同様に行い、乾燥粉末試料3.2130gを得
た。得られた粉末試料のX線回折パターンを図2に示し
た。このX線回折パターンおよび走査型電子顕微鏡観察
から、得られた粉末試料は化学組成がLiFePO4である鉄
リン酸リチウムとアセチレンブラック微粒子との混合物
と同定できた。
【0043】上記、鉄リン酸リチウムとアセチレンブラ
ック微粒子を用いる以外は、実施例1と同様に電池を作
製し、放電容量(単位:mAh)を測定した。結果を表1に
示す。
【0044】〔実施例3〕銀微粒子の代わりにポリアニ
リン粉末0.1500gを加えた以外は、実施例1と同
様に行い、乾燥粉末試料3.2314gを得た。得られ
た粉末試料のX線回折パターンを図3に示した。このX線
回折パターンおよび走査型電子顕微鏡観察から、得られ
た粉末試料は化学組成がLiFePO4である鉄リン酸リチウ
ムとポリアニリン微粒子との混合物と同定できた。
【0045】上記、鉄リン酸リチウムとポリアニリン微
粒子との混合物を用いる以外は、実施例1と同様に電池
を作製し、放電容量を測定した。結果を表1に示す。
【0046】〔比較例1〕炭酸リチウム0.370gと、
シュウ酸鉄1.799gと、リン酸ニ水素アンモニウム
1.150gとを、アルゴンガス気流下、650℃〜80
0℃の温度範囲内で焼成した。焼成後得られた化合物を
比較用の粉末試料とした。
【0047】上記で得られた鉄リン酸リチウムを用いる
以外は、実施例1と同様に電池を作製し、放電容量を測
定した。結果を表1に示す。
【0048】表1に示す放電容量の結果から明らかなよ
うに、本発明の鉄リン酸リチウムと導電性微粒子との混
合物を正極材料に用いた二次電池が、導電性微粒子を含
まない場合に比べて高容量であり、かつ、3.4〜3.
5V付近に平坦な動作電圧を有していた。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば一定
水準以上の特性を示す正極材料を再現性良く得ることが
でき、動作信頼性の高い二次電池を得られるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で得られた合成物のX線回折パター
ンを示すグラフである。
【図2】 実施例2で得られた合成物のX線回折パター
ンを示すグラフである。
【図3】 実施例3で得られた合成物のX線回折パター
ンを示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土岐 元幸 京都府京都市下京区中堂寺南町17番地 株 式会社関西新技術研究所内 (72)発明者 木下 肇 京都府京都市下京区中堂寺南町17番地 株 式会社関西新技術研究所内 (72)発明者 矢田 静邦 京都府京都市下京区中堂寺南町17番地 株 式会社関西新技術研究所内 Fターム(参考) 5H029 AJ02 AJ03 AJ06 AJ14 AK03 AL01 AL02 AL06 AL07 AL12 AM03 AM04 AM05 AM07 CJ08 CJ11 CJ28 DJ08 DJ16 EJ01 EJ04 EJ13 HJ02 HJ14 5H050 AA02 AA08 AA12 AA19 BA16 BA17 CA07 CB02 CB07 CB08 CB12 DA10 EA02 EA08 EA23 FA17 GA10 GA11 HA02 HA14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学組成がLiFePO4で示される鉄リン酸
    リチウムと導電性微粒子との混合物を含む二次電池用正
    極材料の製造方法であって、リチウム化合物と、2価の
    鉄化合物と、リン酸化合物とを密封容器中、極性溶媒と
    不活性ガスとともに混合し、該混合物を、100℃以上
    250℃以下の温度範囲内で反応させる際に、該反応液
    中に導電性微粒子を混合しておくことを特徴とする二次
    電池用正極材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 導電性微粒子が金属微粒子であることを
    特徴とする請求項1に記載の二次電池用正極材料の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 導電性微粒子が炭素同素体からなる微粒
    子であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用
    正極材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 導電性微粒子が導電性高分子からなる微
    粒子であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池
    用正極材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも2価の鉄化合物に含まれる鉄
    イオンとリン酸化合物に含まれるリン酸イオンとのモル
    比が、1:0.5〜1:2であることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の二次電池用正極材料の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 正極、負極、及びリチウム塩を含む非水
    系電解液を備えた非水系二次電池において、正極が少な
    くとも請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法で
    得られた二次電池用正極材料を含むことを特徴とする非
    水系二次電池。
  7. 【請求項7】 正極、負極、及びリチウム塩を含む非水
    系電解液を備えた非水系二次電池において、正極が少な
    くとも請求項1〜5のいずれか1項に記載の製造方法で
    得られた二次電池用正極材料を含み、負極が少なくとも
    リチウムを吸蔵、放出可能な材料を含むことを特徴とす
    る非水系二次電池。
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