JP2003322269A - 電磁弁およびそれを備えた空気調和機 - Google Patents

電磁弁およびそれを備えた空気調和機

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JP2003322269A
JP2003322269A JP2002131863A JP2002131863A JP2003322269A JP 2003322269 A JP2003322269 A JP 2003322269A JP 2002131863 A JP2002131863 A JP 2002131863A JP 2002131863 A JP2002131863 A JP 2002131863A JP 2003322269 A JP2003322269 A JP 2003322269A
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plunger
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press
solenoid
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JP2002131863A
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Hisashi Komaki
牧 久 司 古
Tamotsu Yamazaki
崎 保 山
Shigetoshi Nakajima
島 重 利 中
Kazuto Aihara
原 一 登 相
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Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弁体とプランジャーとを堅固に連結でき、横
方向へのガタつきがなく、カシメ部分が緩むことがな
く、弁閉時に弁体が弁座に垂直に当接することができる
とともに、回転トルクが低下して弁体が回転することが
なく、弁を完全に閉止することが可能で、繰り返しの連
続使用、耐久試験においても、弁としての機能に優れた
電磁弁を提供する。 【解決手段】 弁室と弁室に形成した弁座とを備えた弁
本体と、弁本体の上部に立設したプランジャーチューブ
と、プランジャーチューブの外周に配設されたソレノイ
ドコイルと、プランジャーチューブの内部を上下動可能
に配設した有底筒状のプランジャーと、プランジャーの
底部の連結孔に弁体頭部がカシメ固定された弁体とを備
え、ソレノイドコイルに通電することによって、プラン
ジャーが上下動し、弁体が上下動することによって、弁
体の下端の弁部分が弁座に離接するように構成した電磁
弁であって、プランジャーの底部の連結孔に弁体を圧入
して固定したことを特徴とするである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、双方向型
電磁弁などの電磁弁およびこの電磁弁を備えた空気調和
機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、除湿運転を行える空気調和機
として、室内交換器が2分割され、その2個の弁室交換
器間に、弁閉状態で、絞り弁となるような電磁弁(サイ
クルドライ弁)が設けられた冷媒循環回路を備えたもの
がある。そして、除湿運転時には、絞り弁として作用す
る電磁弁を介して冷媒が流れることによって、2分割さ
れた室内交換器のうちの上流側の室内交換器が凝縮器と
して作用し、下流側の室内交換器が蒸発器として作用す
るようになっている。
【0003】これによって、室内空気に対して、下流側
の室内交換器によって冷却・除湿を行い、上流側の室内
交換器によって加熱を行い、温度を下げずに除湿を行う
ことができる空気調和機が知られている(例えば、特開
平11−51514号公報参照)。図6は、このような
空気調和機として、特開2001−108136号公報
に開示された双方向形電磁弁2が知られている。
【0004】この電磁弁2では、内方に弁室4、弁座6
が形成された弁本体8に、第1の継手10と第2の継手
12とが、それぞれ接続されている。一方、段付きに形
成された磁性ガイド14ならびにプランジャー16など
の駆動源を収容する、非磁性体のステンレスなどから形
成された筒状のプランジャーチューブ18の先端部は、
断面略コ字状の外箱20の下端から突出されている。こ
の外箱20から突出されたプランジャーチューブ18の
先端部は弁本体8内に挿入され、ろう付によって弁本体
8に固定されている。
【0005】そして、この弁本体8内に立設されたプラ
ンジャーチューブ18の内方には、吸引子22が収容さ
れている。この吸引子22は、プランジャーチューブ1
8に挿入された後、このプランジャーチューブ18をカ
シメることによって、プランジャーチューブ18の先端
部に移動不能に取り付けられている。さらに、プランジ
ャー16には、弁体頭部24aと、棒状の軸部分24b
と、スカート状に拡開した弁部分24cとから構成され
る弁体24が、一体に取り付けられており、この弁体2
4は、弁室4内に上下動可能に収容されている。
【0006】すなわち、弁体24は、弁体24の弁体頭
部24aを、プランジャー16の連結孔11内に挿入し
た後、この弁体24の弁体頭部24aを、カシメる(2
4d)ことによって、プランジャーチューブ18の先端
部に移動不能に取り付けられている。なお、図示しない
が、プランジャー16の連結孔11の周囲に複数の溝を
設け、カシメ時に弁体24の弁体頭部24aが塑性変形
して、プランジャーの複数の溝に食い込むように構成す
ることにより充分な連結力を得るようにしている。
【0007】また、プランジャー16の底面と吸引子2
2の内方突部22aとの間には、圧縮スプリング30が
介装され、この圧縮スプリング30の付勢力によって弁
体24ならびに弁体24と一体のプランジャー16と
が、磁性ガイド14側に押圧されている。従って、この
ような双方向形電磁弁2では、弁座6と弁部分24cと
は、非通電時において、図6に示したように互いに離反
した状態に配置されており、これにより第1の継手10
と第2の継手12との間は、開とされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の双方向形電磁弁2では、プランジャー16と弁体
24との結合は、プランジャー16の連結孔11内に弁
体24の弁体頭部24aがカシメ24dられることによ
ってなされている。しかしながら、図7の部分拡大図に
示したように、弁体24の棒状の軸部分24bの外周
と、プランジャー16の連結孔11の下方に延設された
フランジ部13の内周には、ガタ(隙間)15が存在す
るため、横方向には弁体24の弁体頭部24aのカシメ
部24dだけで支持していることになる。
【0009】さらに、プランジャー16とプランジャー
チューブ18との間と、吸引子22と弁体24との間に
も、それぞれクリアランス(隙間)が存在しているた
め、通電時に、弁体24が弁座6に垂直に当接しない
で、斜めに傾斜した当接する場合があり、このため弁が
完全に閉止されずに、冷媒などが僅かに漏洩することに
なり、弁本来の機能が損なわれることにもなり、さらに
は、繰り返しの連続使用、耐久試験によってこのカシメ
が緩んでいっそうガタ(隙間)15が発生して弁本来の
機能が損なわれることにもなる。
【0010】また、このようなガタ(隙間)15が発生
して、カシメが緩んでしまうことによって、回転方向に
緩みが生じて、回転トルクが低下して、弁体が回転して
しまい、弁が完全に閉止されずに、冷媒などが漏洩する
ことになり、弁本来の機能が損なわれることにもなる。
本発明は、このような現状に鑑み、弁体とプランジャー
とを堅固に連結でき、横方向へのガタつきがなく、カシ
メ部分が緩むことがなく、弁閉時に弁体が弁座に垂直に
当接することができるとともに、回転トルクが低下して
弁体が回転することがなく、弁を完全に閉止することが
可能で、繰り返しの連続使用、耐久試験においても、弁
としての機能に優れた電磁弁を提供することを目的とす
る。
【0011】また、本発明は、このような電磁弁を用い
た冷暖房、除湿能力に優れた空気調和機を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述したよう
な従来技術における課題及び目的を達成するために発明
なされたものであって、本発明の電磁弁は、弁室と弁室
に形成した弁座とを備えた弁本体と、前記弁本体の上部
に立設したプランジャーチューブと、前記プランジャー
チューブの外周に配設されたソレノイドコイルと、前記
プランジャーチューブの内部を上下動可能に配設した有
底筒状のプランジャーと、前記プランジャーの底部の連
結孔に弁体頭部がカシメ固定された弁体とを備え、前記
ソレノイドコイルに通電することによって、プランジャ
ーが上下動し、弁体が上下動することによって、弁体の
下端の弁部分が弁座に離接するように構成した電磁弁で
あって、前記プランジャーの底部の連結孔に弁体を圧入
して固定したことを特徴とする。
【0013】このように構成することによって、弁体と
プランジャーとが圧入によって、弁体とプランジャーと
堅固に連結できる。従って、弁体の横方向へのガタつき
がなく、弁体のカシメ部分が緩むことがなく、弁閉時に
弁体が弁座に垂直に当接することができるとともに、回
転トルクが低下して弁体が回転することがなく、弁を完
全に閉止することが可能で、繰り返しの連続使用、耐久
試験においても、弁としての機能に優れている。
【0014】また、本発明の電磁弁は、前記弁体の圧入
部分が弁体頭部の下方の棒状の軸部分に形成されるとと
もに、前記プランジャーの圧入部分が、プランジャーの
底部の連結孔に下方に延設したフランジ部の下方部分に
形成されていることを特徴とする。このように構成する
ことによって、プランジャーのフランジ部の下方部分に
形成した圧入部分に、弁体の弁体頭部の下方の棒状の軸
部分に形成した圧入部分が堅固に圧入されて連結される
ことになり、弁体とプランジャーと堅固に連結できる。
【0015】また、本発明の電磁弁は、前記弁体の圧入
部分の圧入先端部の外周縁にテーパー面を形成するとと
もに、前記プランジャーの底部の連結孔に下方に延設し
たフランジ部の下端内周に、前記弁体のテーパー面を案
内するテーパー案内面を形成したことを特徴とする。こ
のように構成することによって、弁体をプランジャーの
底部の連結孔に圧入する際に、弁体の圧入部分の圧入先
端部の外周縁に形成されたテーパー面が、プランジャー
の底部の連結孔の下端内周に形成されたテーパー案内面
に案内されることになるので、圧入作業が容易になると
ともに、バリが発生するのを防止することができる。
【0016】また、本発明の電磁弁は、前記プランジャ
ーのテーパー案内面の圧入方向と垂直な方向となすテー
パー傾斜角度Aと、前記弁体のテーパー面の圧入方向と
なすテーパー傾斜角度Bとの関係が、A>Bであること
を特徴とする。このようにテーパー傾斜角度Aとテーパ
ー傾斜角度Bとの関係が、A>Bとなるように、プラン
ジャーのテーパー案内面と弁体のテーパー面を形成する
ことによって、弁体のテーパー面が、プランジャーのテ
ーパー案内面によってより案内され易くなるので、圧入
作業が容易になるとともに、バリが発生するのを防止す
ることができる。
【0017】また、本発明の電磁弁は、前記テーパー傾
斜角度Aが、50°〜70°であり、前記テーパー傾斜
角度Bが、35°〜70°であることを特徴とする。こ
のようにテーパー傾斜角度Aとテーパー傾斜角度Bを設
定することによって、弁体のテーパー面が、プランジャ
ーのテーパー案内面によってより案内され易くなるの
で、圧入作業が容易になるとともに、バリが発生するの
を防止することができる。
【0018】また、本発明の電磁弁は、前記弁体と前記
弁座との間には、弁体または弁座の少なくともいずれか
に、弁閉時に流体の流れを一部許容する絞り通路が形成
されていることを特徴とする。このような構成であれ
ば、空気調和機の冷凍サイクルにおいて、除湿用膨張弁
として用いれば、冷房時に除湿を図ることができる。
【0019】また、本発明の空気調和機は、圧縮機と、
室外熱交換器と、膨張弁と、第1の室内熱交換器と第2
の室内熱交換器と、これらの第1の室内熱交換器と第2
の室内熱交換器との間に配設した除湿用膨張弁と、これ
らの間を冷媒が循環するように接続された循環経路と、
冷房モードと暖房モードの冷媒の流れ方向を反転させる
ための四方弁とを備え、冷房モードにおいて、前記除湿
用膨張弁の流量を制御することによって除湿運転可能に
構成された空気調和機であって、前記除湿用膨張弁が、
前述に記載の電磁弁であることを特徴とする。
【0020】このような空気調和機によれば、コストダ
ウンを図ることができる他、長期にわたり、安定した弁
操作を行わすことができるとともに、冷房時の能力が低
下することなく、安定した冷房時の除湿運転が可能であ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(実施
例)を図面に基づいてより詳細に説明する。図1は本発
明の電磁弁を双方向形電磁弁に適用した実施例を示した
縦断面図、図2は、図1の部分拡大断面図、図3は、図
2のI部の部分拡大断面図、図4は、図3の部分の概略
説明図である。
【0022】図1の実施例の電磁弁は、図6に示した従
来の双方向形電磁弁2と同様な構成であり、図6と同一
の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な
説明を省略する。この電磁弁40では、図2に示したよ
うに、プランジャー16の底部の連結孔11に弁体24
を圧入して固定している。
【0023】すなわち、弁体24の弁体頭部24aの下
方の棒状の軸部分24bの一部分が段部42を形成して
圧入部分44が構成されており、図3に示したように、
この圧入部分の外径Cが、プランジャー16の連結孔1
1の下方に延設されたフランジ部13の下方部分に形成
した圧入部分46の内径Dよりも僅かに大きく(C>
D)なるように構成されている。
【0024】そして、この弁体24の弁体頭部24a
を、プランジャー16の連結孔11の下方に延設された
フランジ部13内に挿入することによって、弁体24の
圧入部分44を、フランジ部13の内周の圧入部分46
に圧入して、フランジ部13の下端48を、弁体24の
段部42の端部42aに当接することによって、プラン
ジャー16の底部の連結孔11に弁体24を圧入して固
定するようになっている。
【0025】このように構成することによって、プラン
ジャー16の圧入部分46に、弁体24の圧入部分44
が堅固に圧入されて連結されることになり、弁体24と
プランジャー16とを堅固に連結できる。従って、弁体
24の横方向へのガタつきがなく、弁体24のカシメ部
分24dが緩むことがなく、弁閉時に弁体24が弁座6
に垂直に当接することができるとともに、回転トルクが
低下して弁体24が回転することがなく、弁を完全に閉
止することが可能で、繰り返しの連続使用、耐久試験に
おいても、弁としての機能に優れている。
【0026】また、この圧入の際の圧入を容易にするた
めに、図4に示したように、弁体24の圧入部分44の
圧入先端部44aの外周縁にテーパー面44bが形成さ
れている。一方、プランジャー16の底部の連結孔11
に下方に延設したフランジ部13の下方部分の圧入部分
46の下端内周46aに、弁体24のテーパー面44b
を案内するテーパー案内面46bが形成されている。
【0027】このように構成することによって、弁体2
4をプランジャー16の底部の連結孔11に圧入する際
に、弁体24の圧入部分44に形成されたテーパー面4
4bが、図4の矢印で示したように、プランジャー16
の圧入部分46に形成されたテーパー案内面46bに案
内されることになるので、圧入作業が容易になるととも
に、バリが発生するのを防止することができる。
【0028】この場合、弁体24の圧入部分44と、プ
ランジャー16の圧入部分46によって形成される圧入
代Eは、弁体24の圧入部分44の外径Cと、プランジ
ャー16の圧入部分46の内径Dとの差(C−D)の1
/2の大きさである。また、この圧入代Eの大きさとし
ては、圧入による弁体24とプランジャー16との連結
力を考慮すれば、0.005mm〜0.08mm、好ま
しくは、0.005mm〜0.05mmとするのが望ま
しい。
【0029】また、圧入深さHとしては、圧入による弁
体24とプランジャー16との連結力を考慮すれば、
0.7〜1.4、好ましくは、0.9〜1.2とするの
が望ましい。また、図4に示したように、プランジャー
16のテーパー案内面46bの圧入方向Fと垂直な方向
Gとなすテーパー傾斜角度Aと、弁体24のテーパー面
44bの圧入方向Fとなすテーパー傾斜角度Bとの関係
が、A>Bであるのが望ましい。
【0030】このようにテーパー傾斜角度Aとテーパー
傾斜角度Bとの関係が、A>Bとなるように、プランジ
ャー16のテーパー案内面46bと弁体24のテーパー
面44bを形成することによって、弁体24のテーパー
面44bが、プランジャー16のテーパー案内面46b
によってより案内され易くなるので、圧入作業が容易に
なるとともに、バリが発生するのを防止することができ
る。
【0031】また、この場合、テーパー傾斜角度Aが、
50°〜70°であり、テーパー傾斜角度Bが、35°
〜70°であるのが望ましい。このようにテーパー傾斜
角度Aとテーパー傾斜角度Bを設定することによって、
弁体のテーパー面が、プランジャーのテーパー案内面に
よってより案内され易くなるので、圧入作業が容易にな
るとともに、バリが発生するのを防止することができ
る。
【0032】このように構成される本発明の電磁弁40
では、組み立ての際に、弁体24に吸引子22を挿入
し、吸引子22に圧縮スプリング30を挿入する。その
後、弁体24の弁体頭部24aに、プランジャー16を
連結孔11に圧入する。この圧入の際に、弁体24のテ
ーパー面44bが、プランジャー16のテーパー案内面
46bによって案内されて圧入が容易となる。その後、
弁体頭部24aを連結孔11内でカシメ(24d)を行
えばよい。
【0033】なお、この場合、プランジャー16と弁体
24の材質としては、特に限定されるものではなく、例
えば、プランジャー16が硬度の高いステンレス鋼製
で、弁体24を硬度の低い黄銅のように、硬度の異なる
異種金属から構成して、圧入を容易にするのが望まし
い。しかしながら、プランジャー16と弁体24の材質
を、例えば、ステンレス鋼製と同種の金属から構成し
て、上記のテーパー傾斜角度Aとテーパー傾斜角度Bを
選択することによって、圧入を容易にすることももちろ
ん可能である。
【0034】なお、弁体24の弁部分24cには、図9
に示したように、その周面に切込溝41が一個以上形成
されているため、弁部分24bが弁座6に着座した状態
にあるときに、流体の絞り通路が、第1の継手46と第
2の継手48との間に構成されることになる。従って、
この絞り通路の大きさを適宜設定することにより、絞り
弁としての機能を持たせることができる。なお、絞り通
路を形成するための切込溝41は、他の形状に形成され
ていても良い。また、このような切込溝41は、弁体2
4側に設けるのではなく、場合によっては、弁座6側に
設けることもできる。
【0035】このように構成される本発明の電磁弁40
の作動について、空気調和機について用いた実施例につ
いて説明する。図5は、空気調和機80の一例を示す概
略図である。図5に示したように、この空気調和機80
は、圧縮機60と、室外熱交換器61と、第1の室内熱
交換器62と、第2の室内熱交換器63と、これらをル
ープ的に接続する冷媒通路65〜73と、室外熱交換器
61と第1の室内熱交換器62との間の冷媒通路67,
68,69に設けられた膨張弁64と、冷房モードと暖
房モードとの切換のためにループ的に接続された冷媒通
路65〜73における冷媒の流れ方向を反転するための
四方弁74とを備えている。
【0036】第1の室内熱交換器62と第2の室内熱交
換器63との間の冷媒通路70には、上述した構成の本
発明の電磁弁40が接続されている。この場合、電磁弁
40の第1の継手10は、第1の室内熱交換器62の出
口側に接続され、第2の継手12が、第2の室内熱交換
器63の入口側に接続されている。
【0037】そして、冷房モードでは、図5において矢
印で示した方向に冷媒が循環する。この際、電磁弁40
において、第1の継手10から第2の継手12に冷媒が
流れる場合であり、電磁弁40が弁開している状態の場
合に、冷房モードが得られる。また、この冷房モード
は、電磁弁40において、第1の継手10から第2の継
手12に冷媒が流れる場合であり、電磁弁40が弁閉し
ている状態の場合に、弁体24と弁座6との間には、図
9に示したように、流体の流れを一部許容する絞り通路
が形成されているので、電磁弁40が絞り弁として作用
し、冷房用のサイクルドライモード(冷房時除湿)が得
られる。
【0038】なお、暖房モードでは、図5において矢印
で示した方向とは逆方向に冷媒が循環する。この際、電
磁弁40において、第2の継手12から第1の継手10
に冷媒が流れる場合であり、電磁弁40が弁開している
状態であって、暖房モードが得られるようになってい
る。
【0039】
【実施例1】プランジャー16としてSUS430ステ
ンレス鋼を用いて、弁体24として黄銅(C3771
B)を用いて、弁体24の圧入部分44の外径Cを2.
26mm≦C≦2.30mmと、プランジャー16の圧
入部分46の内径Dを2.20mm≦D≦2.25mm
として、弁体24にプランジャー16を圧入して本発明
の双方向形電磁弁を構成した。
【0040】比較として、従来の図6に示した構造の電
磁弁も作製した。これらの本発明品と従来品について、
印加電圧として定格電圧〜0V、作動頻度として、ON
0.5秒、OFF 1.5秒、差圧0MPaで、耐久
試験を3万回行って、初期トルクと耐久後トルクを測定
した。その結果、本発明品では、耐久試験の後にも、回
転トルクの低下が見られず、20台についてもそのばら
つきは見られなかった。これに対して、従来品では、2
0台について耐久試験を行った結果、回転トルクが低下
して、20台中2台においてトルクが0N・mのものが
あり、ばらつきが大きかった。
【0041】また、本発明品について、テーパー傾斜角
度Aとテーパー傾斜角度Bを様々変更して、バリの発生
数量を測定して、その結果、バリの発生が見られない範
囲について調べた。その結果を図8のグラフに示した。
その結果から、図8の斜線に示したように、テーパー傾
斜角度Aとテーパー傾斜角度Bとの関係が、A>Bとす
るのが望ましく、しかも、テーパー傾斜角度Aが、50
°〜70°であり、テーパー傾斜角度Bが、35°〜7
0°であるのが、バリの発生を抑えることができるため
に望ましい。
【0042】以上、本発明の好ましい実施例を説明した
が、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上
記実施例では、本発明の電磁弁を空気調和機について用
いた実施例について説明したが、冷蔵装置、冷凍装置、
エアコンなどの膨張弁としても適用することができるな
ど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能で
ある。
【0043】
【発明の効果】本発明の電磁弁によれば、弁体とプラン
ジャーとが圧入によって、弁体とプランジャーと堅固に
連結できるようになっている。従って、弁体の横方向へ
のガタつきがなく、弁体のカシメ部分が緩むことがな
く、弁閉時に弁体が弁座に垂直に当接することができる
とともに、回転トルクが低下して弁体が回転することが
なく、弁を完全に閉止することが可能で、繰り返しの連
続使用、耐久試験においても、弁としての機能に優れて
いる。
【0044】また、本発明の電磁弁によれば、プランジ
ャーのフランジ部の下方部分に形成した圧入部分に、弁
体の弁体頭部の下方の棒状の軸部分に形成した圧入部分
が堅固に圧入されて連結されることになり、弁体とプラ
ンジャーと堅固に連結できる。さらに、本発明の電磁弁
によれば、弁体をプランジャーの底部の連結孔に圧入す
る際に、弁体の圧入部分の圧入先端部の外周縁に形成さ
れたテーパー面が、プランジャーの底部の連結孔の下端
内周に形成されたテーパー案内面に案内されることにな
るので、圧入作業が容易になるとともに、バリが発生す
るのを防止することができるなどの幾多の顕著で特有な
作用効果を奏する極めて優れた発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の電磁弁を双方向形電磁弁に適
用した実施例を示した縦断面図である。
【図2】図2は、図1の部分拡大断面図である。
【図3】図3は、図2のI部の部分拡大断面図である。
【図4】図4は、図3の部分の概略説明図である。
【図5】図5は、空気調和機の一例を示す概略図であ
る。
【図6】図6は、従来の電磁弁の概略縦断面図である。
【図7】図7は、従来の電磁弁の部分拡大断面図であ
る。
【図8】図8は、テーパー傾斜角度Aとテーパー傾斜角
度Bとの関係を示すグラフである。
【図9】図9は、本発明の電磁弁の弁部分を拡大して示
した正面図である。
【符号の説明】
2 双方向形電磁弁 4 弁室 6 弁座 8 弁本体 10 第1の継手 11 連結孔 12 第2の継手 13 フランジ部 14 磁性ガイド 16 プランジャー 18 プランジャーチューブ 20 外箱 22 吸引子 22a 内方突部 24 弁体 24a 弁体頭部 24b 軸部分 24c 弁部分 24d カシメ部分 30 圧縮スプリング 40 電磁弁 41 切込溝 42 段部 42a 端部 44 圧入部分 44a 圧入先端部 44b テーパー面 46 圧入部分 46a 下端内周 46b テーパー案内面 48 下端 60 圧縮機 61 室外熱交換器 62 室内熱交換器 63 室内熱交換器 64 膨張弁 65 冷媒通路 67,68,69 冷媒通路 70 冷媒通路 74 四方弁 80 空気調和機 A テーパー傾斜角度 B テーパー傾斜角度 C 外径 D 内径 E 圧入代 F 圧入方向 H 圧入深さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中 島 重 利 埼玉県狭山市笹井535 株式会社鷺宮製作 所狭山事業所内 (72)発明者 相 原 一 登 埼玉県狭山市笹井535 株式会社鷺宮製作 所狭山事業所内 Fターム(参考) 3H106 DA23 DB02 DB12 DB23 DB32 DC02 DC17 DD03 EE20 EE35 GA15 GB06 GC23 JJ02 JJ03 JJ06 KK23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁室と弁室に形成した弁座とを備えた弁
    本体と、 前記弁本体の上部に立設したプランジャーチューブと、 前記プランジャーチューブの外周に配設されたソレノイ
    ドコイルと、 前記プランジャーチューブの内部を上下動可能に配設し
    た有底筒状のプランジ ャーと、前記プランジャーの底部の連結孔に弁体頭部が
    カシメ固定された弁体とを備え、 前記ソレノイドコイルに通電することによって、プラン
    ジャーが上下動し、弁体が上下動することによって、弁
    体の下端の弁部分が弁座に離接するように構成した電磁
    弁であって、 前記プランジャーの底部の連結孔に弁体を圧入して固定
    したことを特徴とする電磁弁。
  2. 【請求項2】 前記弁体の圧入部分が弁体頭部の下方の
    棒状の軸部分に形成されるとともに、 前記プランジャーの圧入部分が、プランジャーの底部の
    連結孔に下方に延設したフランジ部の下方部分に形成さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  3. 【請求項3】 前記弁体の圧入部分の圧入先端部の外周
    縁にテーパー面を形成するとともに、 前記プランジャーの底部の連結孔に下方に延設したフラ
    ンジ部の下端内周に、前記弁体のテーパー面を案内する
    テーパー案内面を形成したことを特徴とする請求項2に
    記載の電磁弁。
  4. 【請求項4】 前記プランジャーのテーパー案内面の圧
    入方向と垂直な方向となすテーパー傾斜角度Aと、 前記弁体のテーパー面の圧入方向となすテーパー傾斜角
    度Bとの関係が、A>Bであることを特徴とする請求項
    3に記載の電磁弁。
  5. 【請求項5】 前記テーパー傾斜角度Aが、50°〜7
    0°であり、前記テーパー傾斜角度Bが、35°〜70
    °であることを特徴とする請求項4に記載の電磁弁。
  6. 【請求項6】 前記弁体と前記弁座との間には、弁体ま
    たは弁座の少なくともいずれかに、弁閉時に流体の流れ
    を一部許容する絞り通路が形成されていることを特徴と
    する請求項1から5のいずれかに記載の電磁弁。
  7. 【請求項7】 圧縮機と、室外熱交換器と、膨張弁と、
    第1の室内熱交換器と第2の室内熱交換器と、これらの
    第1の室内熱交換器と第2の室内熱交換器との間に配設
    した除湿用膨張弁と、これらの間を冷媒が循環するよう
    に接続された循環経路と、冷房モードと暖房モードの冷
    媒の流れ方向を反転させるための四方弁とを備え、 冷房モードにおいて、前記除湿用膨張弁の流量を制御す
    ることによって除湿運転可能に構成された空気調和機で
    あって、 前記除湿用膨張弁が、請求項6に記載の電磁弁であるこ
    とを特徴とする空気調和機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100609017B1 (ko) 2004-12-21 2006-08-03 자화전자 주식회사 전동 팽창 밸브의 결합 구조
CN113039442A (zh) * 2018-11-19 2021-06-25 株式会社村田制作所 探头

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