JP2003319611A - 突極型回転電機 - Google Patents

突極型回転電機

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JP2003319611A
JP2003319611A JP2002116386A JP2002116386A JP2003319611A JP 2003319611 A JP2003319611 A JP 2003319611A JP 2002116386 A JP2002116386 A JP 2002116386A JP 2002116386 A JP2002116386 A JP 2002116386A JP 2003319611 A JP2003319611 A JP 2003319611A
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axial direction
salient
pole
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Nobuyuki Yasu
信行 安
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】突極型回転電機において、回転子と固定子との
エアーギャップを通した軸方向への分流風損を生じさせ
ることなく、回転子からの冷却空気を強制的に固定子鉄
心のダクトへ流し、冷却効率を高めて主機効率を向上さ
せること。 【解決手段】回転子リム2の一方の回転側面と他方の回
転側面それぞれの外周部分に磁極5の高さに対応する幅
の円環板23を設置し、該円環板23の外周端部にはそ
の全周に渡り固定子鉄心8の両側面に設置した絶縁円筒
24の内周面にゼロ以下のギャップでフリーに接触する
集毛体19を取り付ける。これにより回転子リム2の外
周における各磁極間空間6の軸方向の両側端を円環板2
3により塞いだ状態とし、また回転子Xと固定子Yとの
エアーギャップ18の軸方向の両側端を前記円環板23
の外周端部に設けた集毛体19により塞いだ状態とし、
回転子通風ダクト3から磁極間空間6に導かれた空気の
軸方向への分流を阻止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中低速大容量の水
車発電機などとして使用される突極型回転電機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】図10は従来の突極型回転電機の軸方向
の断面構成を示す図である。
【0003】図11は従来の突極型回転電機の回転方向
の断面構成を示す図である。
【0004】従来の突極型回転電機では、その回転軸1
Aを中心にした回転子スパイダ1および回転子リム2の
回転による遠心ファン効果を利用した半径方向の通風冷
却方式がとられている。
【0005】この種の突極型回転電機内の冷却空気は、
図10および図11で示すように、まず、回転子スパイ
ダ1と回転子リム2において半径方向に設けられた回転
子リム通気ダクト3を介して、磁極5間の空間6へ導か
れる(矢印a1)。この磁極間空間6へ導かれた空気
は、固定子鉄心ダクト7を通り(矢印a2)、固定子鉄
心8および該鉄心8内の固定子巻線9を冷却し、この固
定子鉄心ダクト7を抜けた後、固定子枠10の気室11
を経て空気冷却器12に入る(矢印a3)。
【0006】隣接する磁極5間にある各磁極間空間6そ
れぞれの軸方向の空間一端および他端には、その空間6
の断面形状(この場合は略扇形)に対応させた仕切板1
7が設置される。この仕切板17は、回転子Xの磁極空
間6に沿って軸方向に分流する空気の流れを押さえる働
きをする。
【0007】しかし、回転子Xと固定子Yとのエアーギ
ャップ18は完全に塞がれたわけではないので、回転子
Xの磁極空間6から軸方向に分流して当該回転子Xの両
側へ流出する空気は(矢印a4)、その一部が固定子枠
10の軸方向の一側面および他側面に合わせて設置され
た通風案内板13によって、固定子巻線9の端部に沿い
(矢印a5)該固定子枠10の通気穴14から気室11
へ導かれ(矢印a6)、固定子巻線9の端部の冷却を行
う。
【0008】そして、気室11から空気冷却器12を通
り冷却された空気は(矢印a3)、通風案内板13と外
被15の間に形成された通路を通り(矢印a7)、回転
子スパイダ1へと循環する(矢印a8)。
【0009】一方、回転子Xの磁極空間6から軸方向に
分流する空気(矢印a4)の残りは、通風案内板13と
回転子Xとの間に施された空気しゃ閉部16から漏れ
(矢印a9)、回転子スパイダ1へと循環する。
【0010】なお、図11において、21は磁極5の頭
部に設けた制動巻線バーの両端を短絡している短絡板で
あり、各磁極5の頭部の短絡板21は、短絡板接続片2
2によって接続されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このような回転子Xの
磁極間空間6から矢印a4で示すような軸方向への分流
は、通風案内板13の内側を固定子巻線9の端部に沿っ
て通る流路(矢印a5)の通路抵抗が固定子鉄心ダクト
7のもの(矢印a2)より低いため発生し、その分流し
た空気の流れ(矢印a4)による風損は大きく、全風損
の1/3近くを占めている。
【0012】そして、空気しゃ閉部16から漏れ、回転
子スパイダ1に循環される空気(矢印a9)は、回転子
リム2の通気ダクト3内を通過し磁極間空間6に達する
までの間に回転子の巻線におけるジュール損により既に
加熱されており、その状態のまま再び回転子スパイダ1
から回転子リム2の通気ダクト3へ再循環されることに
なるので、冷却能力の低下を招き主機効率が低下する要
因となっていた。
【0013】本発明は、このような課題に鑑みなされた
もので、回転子と固定子とのエアーギャップを通した軸
方向への分流風損を生じさせることなく、回転子からの
冷却空気を強制的に固定子鉄心ダクトへ流し、冷却効率
を高めて主機効率を向上させることが可能になる突極型
回転電機を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の請求
項1に係る突極型回転電機は、突極型の磁極を設けた回
転子と、この回転子の外周に設置された固定子とを有す
る突極型回転電機であって、前記磁極を固定する回転子
リムの軸方向の一端側と他端側それぞれの外周部に前記
磁極の半径方向の高さに対応する幅で設けられた円環板
と、この円環板の外周端部に相対向して前記固定子の軸
方向の一端側と他端側それぞれに設けられた絶縁円筒
と、前記円環板または前記円筒のうち少なくとも何れか
一方の全周にわたって設けた集毛体とを備えたことを特
徴とする。
【0015】このような、本発明の請求項1に係る突極
型回転電機では、回転子リム外周の各磁極相互間の空間
がその軸方向の一端と他端において円環板により塞がれ
るのと共に、この円環板または該円環板の外周端部に相
対向して固定子の軸方向の一端側と他端側それぞれに設
けた絶縁円筒の全周にわたり例えばその対向面とゼロ以
下または微少なギャップでフリーに接触するようにして
設けた集毛体により、回転子リムの回転範囲外周と固定
子内周との隙間が軸方向の一端と他端において塞がれる
ので、回転子リムの内部から磁極相互間の空間に送り込
まれた冷却風は軸方向へ分流せず強制的に固定子側へ送
られることになる。
【0016】また、本発明の請求項2に係る突極型回転
電機は、突極型の磁極を設けた回転子と、この回転子の
外周に設置された固定子とを有する突極型回転電機であ
って、前記磁極相互間の空間の前記回転子の軸方向の一
端および他端に設置され、当該空間の軸方向への連通を
仕切る仕切板と、この仕切板の外周端部およびこれと回
転方向に連続する前記磁極の軸方向の一端と他端それぞ
れの外周部にその全周にわたって設けられた集毛体とを
備えたことを特徴とする このような、本発明の請求項2に係る突極型回転電機で
は、各磁極相互間の空間がその回転子の軸方向の一端と
他端において仕切板により塞がれるのと共に、この仕切
板の外周端部およびこれと回転方向に連続する磁極外周
部の軸方向の一端と他端それぞれの全周にわたり例えば
固定子内周面とゼロ以下または微少なギャップでフリー
に接触するようにして設けた集毛体によって、回転子リ
ムの回転範囲外周と固定子内周との隙間が軸方向の一端
と他端において塞がれるので、回転子リムの内部から磁
極相互間の空間に送り込まれた冷却風は軸方向へ分流せ
ず強制的に固定子側へ送られることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0018】(第1実施形態)図1は本発明の第1実施
形態に係る突極型回転電機の軸方向の断面構成を示す図
である。
【0019】この突極型回転電機の回転子Xは、円筒状
あるいは多角筒状の固定子枠10の中心を鉛直方向に貫
通する回転軸1Aと、この回転軸1Aを中心に結合され
た回転子スパイダ1と、この回転子スパイダ1の外周側
に固定されさらにその外周面に複数の突極型の磁極5を
有する回転子リム2からなる。
【0020】磁極5は、回転子鉄心とこの回転子鉄心に
巻かれて励磁を行う回転子巻線で構成される。
【0021】また、回転子リム2における一方の回転側
面と他方の回転側面それぞれの外周部分には、磁極5の
高さに略対応する幅の円環板23が設置され、この回転
子リム2の両側の最外周部に設置した円環板23の外周
端部には、その全周に渡り先端を回転半径外方に向けた
集毛体19が取り付けられる。
【0022】なお、この円還板23は、外周部に至るそ
の内径側において、磁極空間6の軸方向を封止するよう
に加工しておく。
【0023】この集毛体19は、例えば0.05mmから0.
3mm程度の線径の樹脂系材料を束ねて形成されるもの
で、この集毛体19の先端を、固定子鉄心8の両側面に
設置した円筒24の内周面に対し、ゼロ以下または微少
(0.1〜5mm)なギャップでフリーに接触させる構成とす
る。
【0024】なお、円筒24は、絶縁物からなり、その
内径は固定子鉄心8の内径と略同一とされる。
【0025】ここで、回転子リム2の外周における各磁
極間空間6の軸方向の両側端は、前記円環板23により
塞がされた状態となり、また、回転子Xと固定子Yとの
エアーギャップ18の軸方向の両側端は、前記円環板2
3の外周端部の全周に渡り固定子Y側の絶縁円筒24に
対しゼロ以下または微少(0.1〜5mm)なギャップとして設
けた集毛体19により塞がれた状態となる。
【0026】固定子鉄心8は、外被15に固定された固
定子枠10に設けられた気室11に対応させて取り付け
られ、該固定子枠10の外周には、その気室11に対応
させて空気冷却器12が設置される。
【0027】なお、回転子スパイダ1の側面には、外被
15内の空間に連通する通気穴4が形成され、回転子リ
ム2には、前記スパイダ1内の空間と磁極間空間6とを
半径方向に結ぶ通風ダクト3が形成され、さらに、固定
子鉄心8には、その内周側の空間と外周側の空間とを結
ぶ鉄心ダクト7が形成される。
【0028】次に、前記構成の第1実施形態の突極型回
転電機における空気冷却作用について説明する。
【0029】この突極型回転電機における冷却空気は、
回転子スパイダ1および回転子リム2による遠心ファン
効果により、回転子リム2において半径方向に設けられ
た回転子リム通気ダクト3を介し、磁極5間の空間6へ
導かれる(矢印a1)。
【0030】ここで、回転子リム2の両側面には、磁極
間空間6の軸方向の両端を塞ぐように円環板23を設置
し、またこの円環板23の外周全周にわたって固定子Y
側とのギャップをゼロ以下または微少(0.1〜5mm)なギャ
ップにしてフリーに接触するようにした集毛体19を設
けているので、磁極間空間6へ導かれた冷却空気のほと
んどは軸方向に分流することなく固定子鉄心ダクト7へ
導かれる。
【0031】そして、この固定子鉄心ダクト7へ導かれ
た冷却空気は、固定子鉄心8および鉄心内の固定子巻線
9を冷却し(矢印a2)、該固定子鉄心ダクト7を抜け
た後、固定子枠10の気室11を経て空気冷却器12に
入る(矢印a3)。
【0032】そして、空気冷却器12を通り、冷却され
た空気は、外被15の内側を通り、回転子スパイダ1へ
と循環する(矢印a3,a5,a8)。
【0033】したがって、前記構成の第1実施形態の突
極型回転電機によれば、回転子磁極間空間6から軸方向
への冷却空気の流出を、円環板23およびこの外周に固
定子Y側へ接触するように設けた集毛体19によって阻
止でき、回転子リム2およびその磁極5や巻線を冷却し
た空気が該回転子Xから強制的に固定子鉄心ダクト7へ
流れるので、回転子磁極間6から軸方向への通風系によ
る風損が少なくなり、主機の冷却効率を高めることがで
き、効率の良い回転電機を提供できる。
【0034】(第2実施形態)図2は本発明の第2実施
形態に係る突極型回転電機の軸方向の断面構成を示す図
である。
【0035】この第2実施形態の突極型回転電機におい
て、前記第1実施形態の突極型回転電機(図1参照)と
同一の構成部分については同じ符号を付しその説明を省
略する。
【0036】この第2実施形態の突極型回転電機では、
固定子鉄心8の両側面に当該固定子鉄心8の内径と略同
じ内径をもって設置した絶縁円筒24の内周面全周に渡
り、その先端を回転半径内方に向けた集毛体19が取り
付けられる。
【0037】この集毛体19は、例えば0.05mmから0.
3mm程度の線径の樹脂系材料を束ねて形成されるもの
で、この集毛体19の先端を、回転子リム2の両側面外
周に磁極間空間6の軸方向両端を塞ぐように設置した円
環板23の外周面に対し、ゼロ以下または微少(0.1〜5m
m)なギャップでフリーに接触させる構成とする。
【0038】ここで、回転子リム2の外周における各磁
極間空間6の軸方向の両側端は、前記円環板23により
塞がされた状態となり、また、回転子Xと固定子Yとの
エアーギャップ18の軸方向の両側端は、前記固定子Y
側の絶縁円筒24の内周面の全周に渡り回転子X側の円
環板23の外周面に対しゼロ以下または微少(0.1〜5mm)
なギャップとして設けた集毛体19により塞がれた状態
となる。
【0039】このため、第1実施形態で説明した空気冷
却作用と同様に、回転子磁極間空間6から軸方向への冷
却空気の流出を、円環板23およびこの円環板23の外
周面に固定子Y側から接触するように設けた集毛体19
によって阻止でき、回転子リム2およびその磁極5や巻
線を冷却した空気が該回転子Xから強制的に固定子鉄心
ダクト7へ流れるので、回転子磁極間6から軸方向への
通風系による風損が少なくなり、主機の冷却効率を高め
ることができ、効率の良い回転電機を提供できる。
【0040】さらに、集毛体19を固定子Y側に配置す
ることにより、回転子X側に配置した第1実施形態に比
べて遠心力の影響を無くすことができるため、集毛体1
9の破損など、機械的なダメージを抑制することができ
る。
【0041】(第3実施形態)図3は本発明の第3実施
形態に係る突極型回転電機の軸方向の断面構成を示す図
である。
【0042】この第3実施形態の突極型回転電機におい
て、前記第1実施形態の突極型回転電機(図1参照)と
同一の構成部分については同一の符号を付けその説明を
省略する。
【0043】この第3実施形態の突極型回転電機では、
回転子リム2における一方の回転側面と他方の回転側面
それぞれの外周部分に、磁極5の高さに略対応する幅の
円環板23が設置され、この円環板23の外周端部に
は、その全周に渡り先端を回転半径外方に向けた集毛体
19aが取り付けられる。
【0044】これと共に、固定子鉄心8の両側面に、当
該固定子鉄心8の内径と略同じ内径をもった絶縁円筒2
4が設置され、この絶縁円筒24の内周面には、その全
周に渡り先端を回転半径内方に向けた集毛体19bが取
り付けられる。
【0045】この回転子X側および固定子Y側の各集毛
体19a,19bは、例えば0.05mmから0.3mm程度
の線径の樹脂系材料を束ねて形成されるもので、回転子
X側の集毛体19aの先端と固定子Y側の集毛体19b
の先端とを、ゼロ以下または微少(0.1〜5mm)なギャップ
でフリーに接触させる構成とする。
【0046】ここで、回転子リム2の外周における各磁
極間空間6の軸方向の両側端は、前記円環板23により
塞がされた状態となり、また、回転子Xと固定子Yとの
エアーギャップ18の軸方向の両側端は、前記回転子X
側の円環板23の外周端部の全周に渡り半径外方へ向け
て設けた集毛体19aと、これにゼロ以下または微少
(0.1〜5mm)なギャップとして固定子Y側の絶縁円筒24
の内周全周に渡り半径内方へ向けて設けた集毛体19b
とにより塞がれた状態となる。
【0047】このため、これまでの実施形態で説明した
空気冷却作用と同様に、回転子磁極間空間6から軸方向
への冷却空気の流出を、円環板23およびこの円環板2
3の外周面に固定子Yの方向へ向けて設けた集毛体19
aとこの回転側集毛体19aの先端にゼロ以下または微
少(0.1〜5mm)なギャップで固定子Y側から接触するよう
に絶縁円筒24の内周面に設けた集毛体19bとにより
阻止でき、回転子リム2およびその磁極5や巻線を冷却
した空気が該回転子Xから強制的に固定子鉄心ダクト7
へ流れるので、回転子磁極間6から軸方向への通風系に
よる風損が少なくなり、主機の冷却効率を高めることが
でき、効率の良い回転電機を提供できる。
【0048】さらに、集毛体19a,19bを回転子X
側および固定子Y側の両方に設けることにより、集毛体
19a,19bの径方向の長さを短くすることができる
ので、エアーギャップ18における圧力ヘッドによる集
毛体19a,19bのたわみ変位を抑制することが可能
となり、気密性の向上を図ることができる。
【0049】(第4実施形態)図4は本発明の第1実施
形態の変形例としての第4実施形態に係る突極型回転電
機の軸方向の断面構成を示す図である。
【0050】これまでに説明してきたものと同一の構成
部分については同じ符号を付しその説明を省略する。
【0051】この第4実施形態の突極型回転電機では、
回転子リム2の外周における磁極間空間6それぞれの軸
方向の空間一端および他端に、その空間6の断面形状
(この場合は略扇形)に対応させた仕切板17が設置さ
れる。この仕切板17は、回転子Xの磁極空間6に沿っ
て軸方向に分流する空気の流れを押さえる働きをする。
【0052】そして、この仕切板17の外周端部とこれ
に回転方向に連続する磁極5の一端側と他端側それぞれ
の外周部分には、その全周に渡り先端を回転半径外方に
向けた集毛体19が取り付けられる。
【0053】この集毛体19は、例えば0.05mmから0.
3mm程度の線径の樹脂系材料を束ねて形成されるもの
で、この集毛体19の先端を、固定子鉄心8の一端側と
他端側それぞれの内周面に対し、ゼロ以下または微少
(0.1〜5mm)なギャップでフリーに接触させる構成とす
る。
【0054】この場合、必要に応じて固定子鉄心8にお
ける集毛体19との対峙箇所を、集毛体19の寸法に合
うように予め面一に加工しておくことが望ましい。
【0055】ここで、回転子リム2の外周における各磁
極間空間6の軸方向の両側端は、前記仕切板17により
塞がされた状態となり、また、回転子Xと固定子Yとの
エアーギャップ18の軸方向の両側端は、前記仕切板1
7の外周端部およびこれに続く磁極5の一端側および他
端側の外周の全周に渡り固定子鉄心8の内周面に対しゼ
ロ以下または微少(0.1〜5mm)なギャップとして設けた集
毛体19により塞がれた状態となる。
【0056】このため、先の実施形態で述べた円環板2
3と円筒24との組み合わせによる場合との相違がある
ものの、空気冷却作用として、回転子磁極間空間6から
軸方向への冷却空気の流出を、仕切板17、および仕切
板17の外周端部とこれに続く磁極5の一端側および他
端側の外周の全周にわたって固定子鉄心8の内側面とゼ
ロ以下または微少(0.1〜5mm)なギャップで接触するよう
に設けた集毛体19により阻止でき、回転子リム2およ
びその磁極5や巻線を冷却した空気が該回転子Xから強
制的に固定子鉄心ダクト7へ流すことができる。
【0057】したがって、回転子磁極間6から軸方向へ
の通風系による風損が少なくなり、主機の冷却効率を高
めることができ、効率の良い回転電機を提供できるよう
になる。
【0058】さらに、第1実施形態のような円還板23
や円筒24を新たに設置することなく、既存の仕切板1
7を利用して集毛体19を配置できるので、工程を減ら
すことが可能となる。
【0059】なお、本実施形態において、集毛体19を
配置する部位を仕切板17としているが、仕切板17に
替えて短絡板21および短絡板接続片22に配置するこ
とも可能である(図8参照)。すなわち、各回転子磁極
5の頭部には、当該磁極頭部に設けた制動巻線バーの両
端を短絡する短絡板21が設けられ、この各磁極頭部に
設けた短絡板21は、その回転方向に隣接する短絡板2
1が短絡板接続片22により接続されることから、短絡
板21および短絡板接続片22の連続により形成される
回転子Xの外周面における軸方向の一端側と他端側に、
それぞれその全周に渡り先端を半径外方へ向けた集毛体
19を埋め込むことによる配置としても上述と同様の空
気冷却作用が得られる。
【0060】(第5実施形態)図5は本発明の第4実施
形態の変形例としての第5実施形態に係る突極型回転電
機の軸方向の断面構成を示す図である。
【0061】これまでに説明してきたものと同一の構成
部分については同じ符号を付しその説明を省略する。
【0062】この第5実施形態の突極型回転電機では、
回転子リム2の外周における磁極間空間6それぞれの軸
方向の空間一端および他端に、その空間6の断面形状
(この場合は略扇形)に対応させた仕切板17が設置さ
れる。この仕切板17は、回転子Xの磁極空間6に沿っ
て軸方向に分流する空気の流れを押さえる働きをする。
【0063】そして、固定子鉄心8の一端側と他端側の
内周面には、その全周に渡り先端を回転半径内方に向け
た集毛体19が取り付けられる。
【0064】この集毛体19は、例えば0.05mmから0.
3mm程度の線径の樹脂系材料を束ねて形成されるもの
で、この集毛体19の先端を、回転子Xの外周面に対
し、ゼロ以下または微少(0.1〜5mm)なギャップで、先の
実施形態で述べた短絡板21と短絡板接続片22の連続
により形成される部位において、フリーに接触させる構
成とする。
【0065】ここで、回転子リム2の外周における各磁
極間空間6の軸方向の両側端は、前記仕切板17により
塞がされた状態となり、また、回転子Xと固定子Yとの
エアーギャップ18の軸方向の両側端は、前記固定子鉄
心8の一端側および他端側の内周の全周に渡り回転子X
の外周面に対しゼロ以下または微少(0.1〜5mm)なギャッ
プとして設けた集毛体19により塞がれた状態となる。
【0066】このため、これまでの実施形態で説明して
きた空気冷却作用と同様、回転子磁極間空間6から軸方
向への冷却空気の流出を、仕切板17、および固定子鉄
心8の一端側と他端側の内周全周にわたって回転子Xの
外周面とゼロ以下または微少(0.1〜5mm)なギャップで接
触するように設けた集毛体19により阻止でき、回転子
リム2およびその磁極5や巻線を冷却した空気が該回転
子Xから強制的に固定子鉄心ダクト7へ流れるので、回
転子磁極間6から軸方向への通風系による風損が少なく
なり、主機の冷却効率を高めることができ、効率の良い
回転電機を提供できるようになる。
【0067】さらに、既存の短絡板21と短絡板接続片
22を用いて、これに集毛体19を配置する構成として
いることから、工程を減らすことが可能となる。
【0068】なお、本実施形態と第4実施形態とを組み
合わせ、集毛体19の配置を内周および外周の両方から
行うようにしてもよい(図6)。この場合、これまでの
空気冷却作用が得られることに加え、集毛体19の径方
向の長さを短くすることができるので、第3実施形態で
述べたように気密性を高めることができる。
【0069】さらに、図7に示すように、集毛体19…
を軸方向に複数段備える構成としてもよい。この図にお
いては、第1実施形態の構成に集毛体の段落数をそれぞ
れ1段ずつ増した様子を示すものであり、第1実施形態
で述べた空気冷却作用をさらに高めることが可能とな
る。なお、集毛体を複数段設ける構成は、集毛体19の
配置箇所を替えることで先の実施形態の何れにも適用す
ることができる。
【0070】(第6実施形態)図9は本発明の第6実施
形態に係る突極型回転電機の回転方向の断面構成を示す
図である。
【0071】この第6実施形態の突極型回転電機におい
て、これまで説明した実施形態と同一の構成部分につい
ては、それと同一の符号を付してその説明を省略する。
【0072】この第6実施形態の突極型回転電機では、
回転子リム2の外周における磁極間空間6の軸方向一端
および他端をそれぞれ塞ぐように設置した仕切板17
の、隣接する各磁極5の回転子巻線と対向接触する側の
箇所、つまり各仕切板17の回転方向の両端部に、仕切
板用集毛体20を設けて構成する。
【0073】この仕切板用集毛体20は、例えば0.05m
mから0.3mm程度の線径の樹脂系材料を束ねて形成さ
れるもので、この仕切板用集毛体20の作用により、当
該仕切板17と隣接各磁極5の回転子巻線とが接触する
箇所の摩擦力は殆ど無くなるようになる。
【0074】したがって、前記構成の第6実施形態の突
極型回転電機によれば、回転子Xにおける磁極間空間6
の軸方向一端および他端を塞ぐ仕切板17を設けると共
に、各磁極頭部の短絡板21およびその短絡板接続片2
2の外周面における軸方向の一端と他端の全周に渡り、
固定子Yの内周面に対してゼロ以下または微少(0.1〜5m
m)なギャップでフリーに接触するようにした集毛体19
を設けているので、回転子リム2内から磁極間空間6に
抜けた冷却空気が軸方向に分流して漏れ出すことなく、
その殆どを固定子鉄心8のダクト7へ強制的に流すこと
ができ、主機の冷却効率を高めて効率の良い回転電機を
実現できるばかりか、前記仕切板17の回転方向の両端
部には、隣接する各磁極5との摩擦を低減させる仕切板
用集毛体20を設けているので、例えば固定子Yの中に
回転子Xが組み込まれた状態での磁極5単体での分解を
容易に行うことができ、磁極分解時に回転子巻線の表面
を傷つけにくい突極型回転電機を提供できるようにな
る。
【0075】なお、この第6実施形態において説明した
仕切板17の回転方向両端部に対し、隣接する各磁極5
との摩擦を低減させるための仕切板用集毛体20を設け
る構成は、前記第4,第5実施形態のそれぞれの突極型
回転電機において設けた仕切板17にも同様に実施する
ことができる。
【0076】
【発明の効果】本発明によれば、回転子と固定子とのエ
アーギャップを通した軸方向への分流風損を生じさせる
ことなく、回転子からの冷却空気を強制的に固定子鉄心
ダクトへ流し、冷却効率を高めて主機効率を向上させる
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る突極型回転電機の
軸方向の断面構成を示す図。
【図2】本発明の第2実施形態に係る突極型回転電機の
軸方向の断面構成を示す図。
【図3】本発明の第3実施形態に係る突極型回転電機の
軸方向の断面構成を示す図。
【図4】本発明の第4実施形態に係る突極型回転電機の
軸方向の断面構成を示す図。
【図5】本発明の第5実施形態に係る突極型回転電機の
軸方向の断面構成を示す図。
【図6】本発明の第5実施形態に係る突極型回転電機の
軸方向の断面構成を示す図。
【図7】本発明の第5実施形態に係る突極型回転電機の
軸方向の断面構成を示す図。
【図8】本発明の第5実施形態に係る突極型回転電機の
回転方向の断面構成を示す図。
【図9】本発明の第6実施形態に係る突極型回転電機の
回転方向の断面構成を示す図。
【図10】従来の突極型回転電機の軸方向の断面構成を
示す図。
【図11】従来の突極型回転電機の回転方向の断面構成
を示す図。
【符号の説明】
X…回転子、Y…固定子、1A…回転軸、1…回転子ス
パイダ、2…回転子リム、3…回転子リム通気ダクト、
4…通気穴、5…磁極、6…磁極間空間、7…固定子鉄
心ダクト、8…固定子鉄心、9…固定子巻線、10…固
定子枠、11…気室、12…空気冷却器、15…外被、
17…仕切板、18…エアーギャップ、19,19a,
19b…集毛体、20…仕切板用集毛体、21…短絡
板、22…短絡板接続片、23…円環板、24…絶縁円
筒。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H002 AB07 AB09 AD05 AD08 AD09 AE08 5H609 BB03 BB19 BB20 PP02 PP06 PP08 PP09 QQ02 QQ12 QQ13 RR06 RR16 RR24 RR27 RR33 RR36 RR38 RR40 RR42 RR43 RR69 RR72 RR73

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 突極型の磁極を設けた回転子と、 この回転子の外周に設置された固定子とを有する突極型
    回転電機であって、 前記磁極を固定する回転子リムの軸方向の一端側と他端
    側それぞれの外周部に前記磁極の半径方向の高さに対応
    する幅で設けられた円環板と、 この円環板の外周端部に相対向して前記固定子の軸方向
    の一端側と他端側それぞれに設けられた絶縁円筒と、 前記円環板または前記円筒のうち少なくとも何れか一方
    の全周にわたって設けた集毛体とを備えたことを特徴と
    する突極型回転電機。
  2. 【請求項2】 突極型の磁極を設けた回転子と、 この回転子の外周に設置された固定子とを有する突極型
    回転電機であって、 前記磁極相互間の空間の前記回転子の軸方向の一端およ
    び他端に設置され、当該空間の軸方向への連通を仕切る
    仕切板と、 この仕切板の外周端部およびこれと回転方向に連続する
    前記磁極の軸方向の一端と他端それぞれの外周部にその
    全周にわたって設けられた集毛体とを備えたことを特徴
    とする突極型回転電機。
  3. 【請求項3】 前記集毛体は、軸方向に複数段にして設
    けられていることを特徴とする請求項1または請求項2
    に記載の突極型回転電機。
  4. 【請求項4】 突極型の磁極を設けた回転子鉄心に回転
    子と、 この回転子の外周に設置された固定子とを有する突極型
    回転電機であって、 前記磁極相互間の空間の前記回転子の軸方向の一端およ
    び他端に設置され、当該空間の軸方向への連通を仕切る
    仕切板と、 前記磁極の頭部に設けた制動巻線バーを短絡する短絡板
    と、 前記磁極頭部の回転方向に隣接する短絡板相互を接続す
    る短絡板接続片と、 前記短絡板およびこれと回転方向に連続する前記短絡板
    接続片の軸方向の一端と他端それぞれの外周面にその全
    周にわたって設けられた集毛体と、 を備えたことを特徴とする突極型回転電機。
  5. 【請求項5】 前記仕切板の前記磁極に面する回転方向
    の両端部に集毛体を設けたことを特徴とする請求項2ま
    たは請求項4に記載の突極型回転電機。
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