JP2003318670A - 比較回路および光通信受信装置 - Google Patents

比較回路および光通信受信装置

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JP2003318670A
JP2003318670A JP2002125584A JP2002125584A JP2003318670A JP 2003318670 A JP2003318670 A JP 2003318670A JP 2002125584 A JP2002125584 A JP 2002125584A JP 2002125584 A JP2002125584 A JP 2002125584A JP 2003318670 A JP2003318670 A JP 2003318670A
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emitter
circuit
differential pair
transistor
signal
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Daisuke Murakami
大助 村上
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 増幅後の大きなレベルの信号に対してオフセ
ットを付与する構成を採った場合、オフセット量が抵抗
値などのばらつきに依存することになるため、特に小信
号の場合に最適な閾値を設定するのが難しい。 【解決手段】 エミッタサイズの異なる2組の差動アン
プ回路11,12を用意し、これら差動アンプ回路1
1,12の対応するトランジスタ間でベース同士および
コレクタ同士を接続し、各エミッタに流れる電流を電流
制御回路13によって制御することにより、エミッタサ
イズnで決まる±VTln(n)の範囲内で任意の入力
オフセット量を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、比較回路および光
通信受信装置に関し、特に閾値が可変な比較回路および
これを光受信した信号の論理の増幅を行う論理増幅回路
として用いた光通信受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信WDM(Wavelength Division Mul
tiplex;波長分割多重)は、光ファイバーケーブルの伝送
容量を大幅に拡大する伝送技術の一つである。この伝送
技術を用いた受光信号を電気信号に変換した場合、図1
2に示すように、波長多重の特異性によってアイパター
ンの片側だけがノイズ量増大になるため、光受信した信
号、例えばNRZ(non-return-to-zero)信号の論理、即
ち“1”/“0”を判定する論理判定回路の判定閾値
(以下、単に閾値と記す)を当該NRZ信号のセンター
値に対して多少ずらす必要がある(オフセット閾値)。
そのため、比較回路としては、閾値が可変な構成のもの
が用いられる。
【0003】閾値が可変な比較回路として、従来、図1
3に示す回路構成のものが一般的に知られている。この
従来例に係る比較回路は、差動アンプ回路101を基本
回路とし、この基本回路の他にオフセット付与回路10
2を持つ構成となっている。差動アンプ回路101は、
エミッタが共通に接続され、各ベース間に信号Vinが
入力される差動対トランジスタQ101,Q102と、
これら差動対トランジスタQ101,Q102の各コレ
クタと電源Vccとの間に接続された負荷抵抗R10
1,R102と、差動対トランジスタQ101,Q10
2のエミッタ共通接続点とグランドとの間に接続された
電流源I101とから構成されている。
【0004】オフセット付与回路102は、差動アンプ
回路101の差動対トランジスタQ101,Q102と
各コレクタがそれぞれ接続され、各ベース間にバイアス
電圧Vbiasが印加されるトランジスタQ103,Q
104と、これらトランジスタQ103,Q104の各
エミッタに各一端がそれぞれ接続され、かつ各他端が共
通に接続されたエミッタ抵抗R103,R104と、こ
れらエミッタ抵抗R103,R104の共通接続点(各
他端)とグランドとの間に接続された電流源I102と
から構成されている。
【0005】このオフセット付与回路102において
は、バイアス電圧Vbiasの電圧値およびエミッタ抵
抗R103,R104の各抵抗値によって決まる電流が
差動アンプ回路101の負荷抵抗R101,R102に
流れる各電流に加算されることによって差動アンプ回路
101に対してオフセットが付与され、このオフセット
付与によって比較回路の閾値が変化することになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の従来例に係る比較回路では、差動アンプ回路101
の出力端、即ち増幅後の大きなレベルの信号に対してオ
フセットを付与する構成を採っているため、ゲインのな
い入力端でオフセットを付与する場合よりもオフセット
量を大きく設定する必要があるとともに、オフセット量
がバイアス電圧Vbiasの電圧値およびエミッタ抵抗
R103,R104の各抵抗値によって決まり、当該オ
フセット量がこれら抵抗値などのばらつきに依存するこ
とになるため、特に入力信号が小信号の場合に最適な閾
値を設定するのが難しいという課題があった。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、特に信号レベルが小
さくかつ高速の信号においてDCオフセット処理に最適
な比較回路およびこれを用いた光通信受信装置を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による比較回路
は、エミッタサイズがn:m(n>m)で各エミッタが
共通に接続されてなる第1の差動対トランジスタと、エ
ミッタサイズがm:nで各エミッタが共通に接続され、
前記第1の差動対トランジスタと対応するトランジスタ
間でベース同士およびコレクタ同士が接続されてなる第
2の差動対トランジスタと、前記第1,第2の差動対ト
ランジスタの各エミッタに流れる電流を制御する電流制
御手段とを備えた構成となっている。この比較回路は、
例えば光通信受信装置において、光受信した信号の論理
の増幅を行う論理増幅回路として用いられる。
【0009】上記構成の比較回路またはこれを論理判定
回路として用いた光通信受信装置において、対応するト
ランジスタ間でベース同士およびコレクタ同士が接続さ
れてなる第1,第2の差動対トランジスタの各エミッタ
に流れる電流を制御することで、エミッタサイズm,n
で決まる範囲内で任意の入力オフセット量を、ゲインの
ない入力端で持たせることができる。その際、その可変
幅がトランジスタの物性で決まり、ばらつきがないた
め、任意のオフセット量を高精度にて設定できる。した
がって、特に信号レベルが小さくかつ高速の信号におい
てDCオフセット処理に最適となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の一
実施形態に係る比較回路の構成例を示す回路図である。
図1から明らかなように、本実施形態に係る比較回路
は、2組の差動アンプ回路11,12および電流制御回
路13を有する構成となっている。
【0011】差動アンプ回路11は、エミッタサイズが
異なる、即ちエミッタサイズがn:1(n>1)、本例
では4:1の差動対トランジスタQ11,Q12と、ト
ランジスタQ11のコレクタと電源Vccとの間に接続
された負荷抵抗R11とを有する構成となっている。こ
の差動アンプ回路11において、差動対トランジスタQ
11,Q12の各エミッタが共通に接続されており、ト
ランジスタQ11のベースには入力信号Vinが、トラ
ンジスタQ12には入力信号Vinと逆相の入力信号V
inbがそれぞれ入力される。
【0012】差動アンプ回路12は、エミッタサイズが
1:n、本例では1:4の差動対トランジスタQ13,
Q14と、トランジスタQ14のコレクタと電源Vcc
との間に接続された負荷抵抗R12とを有する構成とな
っている。この差動アンプ回路12において、差動対ト
ランジスタQ13,Q14の各エミッタが共通に接続さ
れており、トランジスタQ13は差動アンプ回路11の
トランジスタQ11とベース同士およびコレクタ同士が
それぞれ共通に接続され、トランジスタQ14は差動ア
ンプ回路11のトランジスタQ12とベース同士および
コレクタ同士がそれぞれ共通に接続されている。
【0013】そして、負荷抵抗R12とトランジスタQ
12,Q14の各コレクタとの共通接続点から出力信号
Voutが、負荷抵抗R11とトランジスタQ11,Q
13の各コレクタとの共通接続点から出力信号Vout
と逆相の出力信号Voutbがそれぞれ導出される。
【0014】電流制御回路13は、差動アンプ回路11
側の差動対トランジスタQ11,Q12および差動アン
プ回路12側の差動対トランジスタQ13,Q14の各
エミッタ共通接続点にコレクタがそれぞれ接続された差
動対トランジスタQ15,Q16と、これら差動対トラ
ンジスタQ15,Q16の各エミッタ間に接続された抵
抗R13と、トランジスタQ15,Q16の各エミッタ
とグランド(GND)との間に接続された電流源I1
1,I12とから構成されている。
【0015】この電流制御回路13において、トランジ
スタQ15のベースにはコントロール信号、即ちコント
ロール電圧Vcontが外部から入力され、トランジス
タQ16のベースには基準電圧Vrefが印加される。
そして、電流制御回路13は、コントロール電圧Vco
ntの基準電圧Vrefに対する電位差に応じて、差動
対トランジスタQ11,Q12の各エミッタに流れる電
流と差動対トランジスタQ13,Q14の各エミッタに
流れる電流とを制御する。
【0016】次に、上記構成の比較回路における回路動
作について説明する。2組の差動アンプ回路11,12
の回路動作は基本的に同じであることから、ここでは簡
単のために、一方の差動アンプ回路11に全電流2Ie
が流れた場合を例にとって説明するものとする。
【0017】差動アンプ回路11において、トランジス
タQ11,Q12のエミッタ共通接続点に流れる電流は
2Ieであるから、トランジスタQ11、Q12各エミ
ッタに流れる電流が等しい場合、即ちトランジスタQ1
1、Q12各エミッタに電流Ieが流れるときのトラン
ジスタQ11、Q12のベース・エミッタ間電圧Vbe
1、Vbe2は、 Vbe1=VTln{(Ie/4)/Is} Vbe2=VTln(Ie/Is) で表される。ここで、VT=kT/qであり、kはボル
ツマン定数、Tは絶対温度、qは電子の電荷(素電荷)
である。また、Isは逆飽和電流である。
【0018】したがって、入力DC電圧差ΔV(Vin
−Vinb)は、 ΔV=Vbe1−Vbe2 =−VTln4 となる。ここで、VT=26mVであるため、差動対ト
ランジスタQ11,Q12のエミッタサイズn:1が
4:1である本回路例の場合には、ΔV(Vin−Vi
nb)が−36mVとなる。因みに、n=2の場合はΔ
V=−18mV、n=10の場合はΔV=−60mVと
なる。このことは、エミッタサイズ(トランジスタ数)
nで入力DC電圧差ΔVが決まることを意味している。
【0019】本実施形態に係る比較回路においては、こ
のような回路動作を行う2組の差動アンプ回路11,1
2を用い、これら差動アンプ回路11,12について、
対応するトランジスタ間、即ちエミッタサイズnのトラ
ンジスタQ11とエミッタサイズ1のトランジスタQ1
3との間およびエミッタサイズ1のトランジスタQ12
とエミッタサイズnのトランジスタQ14との間でベー
ス同士およびコレクタ同士を接続して各エミッタに流れ
る電流を電流制御回路13によって制御する構成を採っ
ている。したがって、本実施形態に係る比較回路におい
ては、入力DC電圧差ΔV(Vin−Vinb)が、±
Tln(n)の範囲でコンパレート可能となる。
【0020】図2に、最大入力DC電圧差ΔV(Vin
−Vinb)に対する出力電流Iout(Iout1,
Iout2)の特性を示す。同図において、実線で示す
特性は、コントロール電圧Vcontを基準電圧Vre
fに対して低く設定した場合(Vcont=“L”)を
示し、点線で示す特性は、コントロール電圧Vcont
を基準電圧Vrefに対して高く設定した場合(Vco
nt=“H”)を示している。また、図3には、n=1
0、Vcont=“H”、電流制御回路13の電流源I
11,I12の各電流値I=100μAの場合における
ΔV−Iout1,Iout2の特性を示している。
【0021】上述したように、エミッタサイズの異なる
2組の差動アンプ回路11,12を用いて比較回路を構
成し、これら差動アンプ回路11,12の対応するトラ
ンジスタ間でベース同士およびコレクタ同士を接続して
各エミッタに流れる電流を制御することにより、エミッ
タサイズnで決まる±VTln(n)の範囲内で任意の
入力オフセット量を得ることができる。特に、ゲインの
ない比較回路の入力端でオフセットを持たせる構成を採
っており、しかも±VTln(n)の可変幅がトランジ
スタの物性で決まり、ばらつきがないため、任意のオフ
セット量を高精度にて設定できる。したがって、特に信
号レベルが例えば±60mV以下と小さくかつ数GHz
〜10GHz程度の高速の信号においてDCオフセット
処理に最適な比較回路を実現できる。
【0022】ここで、トランジスタのコレクタに寄生容
量が付くのは避けられなく、これら寄生容量の容量値が
差動対トランジスタ間で異なり、寄生容量の容量値と負
荷抵抗の抵抗値とで決まる時定数が変わると、比較回路
において、特に数GHz〜10GHz程度とデータレー
トが高い光通信の場合のように、高速の信号を扱う場合
には周波数特性が変化する。その結果、出力信号Vou
t,Voutbの振幅が、周波数特性が変化することに
よって変動してしまう。
【0023】これに対して、本実施形態に係る比較回路
では、差動アンプ回路11,12のエミッタサイズを同
じに設定する一方、エミッタサイズnのトランジスタQ
11とエミッタサイズ1のトランジスタQ13との間お
よびエミッタサイズ1のトランジスタQ12とエミッタ
サイズnのトランジスタQ14との間でベース同士およ
びコレクタ同士を接続し、負荷抵抗R11,R12に対
して同じトランジスタ数が接続されるようにしているこ
とで、コレクタに付く寄生容量が差動アンプ回路11,
12間でほぼ等しくなるため、扱う信号が特に高速の信
号の場合でも周波数特性が変化することはなく、したが
って出力信号Vout,Voutbの振幅が安定するこ
とになる。
【0024】なお、本実施形態においては、差動アンプ
回路11,12のエミッタサイズをn:1に設定すると
したが、これに限られるものではなく、n:m(n>
m)のエミッタサイズであれば良い。エミッタサイズが
n:mの比較回路の場合には、入力DC電圧差ΔV(V
in−Vinb)が、±VTln(m/n)の範囲でコ
ンパレート可能となる。
【0025】このとき、負荷抵抗R11,R12に流れ
る電流Iout1,Iout2は、
【数1】 で表される。ここで、ΔV=Vin−Vinb、X=
(Vcont−Vref)/(I・Rc)である。な
お、Iは電流制御回路13の電流源I11,I12の各
電流値、Rcは抵抗R13の抵抗値である。
【0026】図4〜図6に、電源電圧Vccが3.3
V、基準電圧Vrefが1.5V、入力信号Vinbが
2.5V(固定)の条件下でのシミュレーション結果を
示す。図4は、Vinb=2.5Vに対して入力信号V
inのセンター値がDC的に−34mVずれた場合のシ
ミュレーション結果を示している。この場合には、コン
トロール電圧Vcontを基準電圧Vrefに対して高
く、具体的にはVcont=1.8Vに設定することに
なる。
【0027】図5は、Vinb=2.5Vに対して入力
信号Vinのセンター値が一致している場合のシミュレ
ーション結果を示している。この場合には、Vcont
=Vrefに設定することになる。図6は、Vinb=
2.5Vに対して入力信号Vinのセンター値がDC的
に+34mVずれた場合のシミュレーション結果を示し
ている。この場合には、コントロール電圧Vcontを
基準電圧Vrefに対して低く、具体的にはVcont
=1.2Vに設定することになる。
【0028】図7には、基準電圧Vinbを2.5Vに
固定した場合において、入力信号Vinを2.0Vから
3.0Vへスイープさせたときに、コントロール電圧V
contを1.2Vから1.8Vに変えることで、出力
の交わるポイントが変化する様子を示している。
【0029】これらのシミュレーション結果から明らか
なように、比較回路の閾値に対してセンター値がずれた
信号Vinが入力される場合に、コントロール電圧Vc
ontによって差動アンプ回路11,12の各エミッタ
に流れる電流を制御し、エミッタサイズnで決まる±V
Tln(n)の範囲内で任意の入力オフセット量を設定
して信号Vinのセンター値に対して閾値を一致させる
ことで、元々一致している場合(図5)とほぼ同じ振幅
の出力信号Vout,Voutbを得ることができる。
【0030】次に、本実施形態に係る比較回路の実用回
路例を示し、これら実用回路例について説明する。
【0031】(第1実用回路例)図8は、第1実用回路
例に係る構成を示す回路図であり、図中、図1と同等部
分には同一符号を付して示している。本実用回路例にお
いては、比較回路10の出力信号Vout,Voutb
を例えば2段構成のアンプ回路21を通して導出する一
方、コントロール電圧Vcontの入力端子22と基準
電圧Vrefの入力端子23との間に可変電圧源24を
接続し、出力信号Vout,Voutbを監視しながら
可変電圧源24によるコントロール電圧ΔVcontを
最適な電圧値に設定する構成を採っている。このコント
ロール電圧ΔVcontを制御することにより、入力信
号Vinに対して最適なオフセット量(閾値)を設定す
ることが可能となる。
【0032】(第2実用回路例)図9は、第2実用回路
例に係る構成を示す回路図であり、図中、図8と同等部
分には同一符号を付して示している。本実用回路例で
は、比較回路10の出力信号Vout,Voutbを例
えば2段構成のアンプ回路21を通して導出する一方、
当該アンプ回路21の中段から出力信号Vout,Vo
utbを取り出して抵抗R21,R22およびコンデン
サC21からなる積分回路25で積分し、その積分結果
をコントロール電圧Vcontの入力端子22と基準電
圧Vrefの入力端子23との間にコントロール電圧Δ
Vcontとしてフィードバックする構成を採ってい
る。
【0033】この第2実用回路例においては、入力信号
Vinが入力信号Vinbよりも高く、コントロール電
圧Vcontが基準電圧Vrefよりも高い場合には、
出力信号Voutが出力信号Voutbよりも高くな
る。この大小関係にある出力信号Vout,Voutb
が積分回路25で積分され、その積分結果が入力端子2
2,23間にコントロール電圧ΔVcontとしてフィ
ードバックされることにより、基準電圧Vrefがコン
トロール電圧Vcontよりも高くなり、Vout=V
outbのところで安定する。
【0034】(第3実用回路例)図10は、第3実用回
路例に係る構成を示す回路図であり、図中、図1と同等
部分には同一符号を付して示している。本実用回路例で
は、2組の差動アンプ回路11A,12Aの各々におい
て、差動対トランジスタを複数段、本例では2段縦積み
にした構成を採っている。
【0035】具体的には、エミッタサイズ4のトランジ
スタQ11のエミッタにエミッタサイズ4のトランジス
タQ21の各ベース・コレクタが接続され、エミッタサ
イズ1のトランジスタQ12のエミッタにエミッタサイ
ズ1のトランジスタQ22のベース・コレクタが接続さ
れ、これらトランジスタQ21,Q22のエミッタが共
通に接続されている。また、エミッタサイズ1のトラン
ジスタQ13のエミッタにエミッタサイズ1のトランジ
スタQ23のベース・コレクタが接続され、エミッタサ
イズ4のトランジスタQ14のエミッタにエミッタサイ
ズ4のトランジスタQ24の各ベース・コレクタが接続
され、これらトランジスタQ23,Q24のエミッタが
共通に接続されている。
【0036】一方、電流制御回路13Aは、差動対トラ
ンジスタ(PNP)Q15A,Q16Aとこれらトラン
ジスタQ15A,Q16Aの各エミッタ間に接続された
抵抗R13からなる差動回路に加えて、当該差動回路で
生成された電流を差動アンプ回路11A,12Aの各エ
ミッタに伝達するカレントミラー回路を有する構成とな
っている。
【0037】カレントミラー回路は、トランジスタQ2
1,Q22のエミッタ共通接続点とグランドとの間に接
続されたトランジスタQ25およびこのトランジスタQ
25とベースが共通接続され、トランジスタQ15Aの
コレクタとグランドとの間に接続されたダイオード接続
構成のトランジスタQ26と、トランジスタQ23,Q
24のエミッタ共通接続点とグランドとの間に接続され
たトランジスタQ27およびこのトランジスタQ27と
ベースが共通接続され、トランジスタQ16Aのコレク
タとグランドとの間に接続されたダイオード接続構成の
トランジスタQ28とから構成されている。
【0038】この第3実用回路例では、2組の差動アン
プ回路11A,12Aの各々において、差動対トランジ
スタを複数段縦積みにしたことで、最大入力DC電圧差
ΔVを縦積み段数に対応して大きく設定することができ
る。ここで、縦積み段数をaとした場合、最大入力DC
電圧差ΔVは、 ΔV=±aVT・ln(n) で表される。
【0039】また、電流制御回路13Aにおいて、差動
対トランジスタQ15A,Q16Aおよび抵抗R13か
らなる差動回路で生成された電流を、カレントミラー回
路によって差動アンプ回路11A,12Aの各エミッタ
に伝達する構成を採ったことで、特に電源電圧Vccが
低い場合に、差動アンプ回路11A,12Aの差動対ト
ランジスタを複数段縦積みしても、差動アンプ回路11
A,12Aの各エミッタと基準電位点であるグランドと
の間にトランジスタが1個ずつ介在するだけであるた
め、ダイナミックレンジを十分に確保できる。
【0040】以上説明した本発明の実施形態あるいはそ
の実用回路例に係る比較回路は、一例として、光通信受
信装置において、光受信したNRZ信号の論理、即ち
“1”/“0”を判定する論理判定回路として用いるこ
とができる。
【0041】図11は、本発明に係る光通信受信装置の
構成例を示すブロック図である。図11において、光信
号が光検出器(PD)31で受光され、ここで電気信号
に変換されて信号電流(NRZ信号)として出力され
る。この信号電流はトランスインピーダンスアンプ32
でI(電流)−V(電圧)変換された後、NRZ信号の
“1”/“0”を増幅する論理増幅回路33に供給され
る。
【0042】この論理増幅回路33の出力は、リタイミ
ング回路34およびクロックリカバリ回路35に供給さ
れる。クロックリカバリ回路35は、受信データからそ
れに含まれるクロック成分を抽出し、このクロック成分
に位相同期した新たなクロック信号を生成してリタイミ
ング回路34に供給する。リタイミング回路34は、ク
ロックリカバリ回路35から与えられるクロック信号に
基づいて、論理増幅回路33の出力である受信データを
リタイミング(一種の波形整形)して次段の信号処理系
に供給する。
【0043】このように、例えばNRZのデジタルデー
タを用いる光通信において、その受信装置の入力部でN
RZ信号の論理(“1”/“0”)の増幅を行う論理増
幅回路33として、先述した実施形態あるいはその実用
回路例に係る比較回路が用いられる。
【0044】これによれば、当該比較回路は特に信号レ
ベルが例えば±60mV以下と小さくかつ数GHz〜1
0GHz程度の高速の信号においてDCオフセット処理
に最適であるため、光通信WDM技術を用いた受光信号
を電気信号に変換した際に、波長多重の特異性によって
アイパターンの片側だけがノイズ量増大になったとして
も、NRZ信号のセンター値に対して最適な閾値を設定
できる。その結果、論理増幅回路33での確実な論理判
定、ひいては本光通信受信装置の確実な受信動作が行え
ることになる。
【0045】なお、本適用例では、先述した実施形態あ
るいはその実用回路例に係る比較回路を光通信受信装置
の論理判定回路として用いた場合を例に挙げたが、この
適用例に限られるものではなく、閾値が可変な比較回路
全般に適用可能である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
エミッタサイズの異なる2組の差動アンプ回路を用意
し、これら差動アンプ回路の対応するトランジスタ間で
ベース同士およびコレクタ同士を接続して各エミッタに
流れる電流を制御する構成としたことにより、エミッタ
サイズで決まる範囲内で任意の入力オフセット量を、ゲ
インのない入力端で持たせることができ、しかもその可
変幅がトランジスタの物性で決まり、ばらつきがないた
め、任意のオフセット量を高精度にて設定できることに
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る比較回路の構成例を
示す回路図である。
【図2】最大入力DC電圧差に対する出力電流の特性を
示す特性図である。
【図3】n=10、Vcont=“H”、I=100μ
AのΔV−Iout1,Iout2の特性を示す特性図
である。
【図4】Vinb=2.5Vに対して入力信号Vinの
センター値がDC的に−34mVずれた場合のシミュレ
ーション結果を示す図である。
【図5】Vinb=2.5Vに対して入力信号Vinの
センター値が一致している場合のシミュレーション結果
を示す図である。
【図6】Vinb=2.5Vに対して入力信号Vinの
センター値がDC的に+34mVずれた場合のシミュレ
ーション結果を示す図である。
【図7】基準電圧Vinbを2.5Vに固定した場合に
おいて、入力信号Vinを2.0Vから3.0Vへスイ
ープさせ、コントロール電圧Vcontを1.2Vから
1.8Vに変えたときの様子を示す図である。
【図8】第1実用回路例に係る構成を示す回路図であ
る。
【図9】第2実用回路例に係る構成を示す回路図であ
る。
【図10】第3実用回路例に係る構成を示す回路図であ
る。
【図11】本発明に係る光通信受信装置の構成例を示す
ブロック図である。
【図12】光通信WDM技術を用いた受光信号を電気信
号に変換した際に、波長多重の特異性によってアイパタ
ーンの片側だけがノイズ量増大になる様子を示す波形図
である。
【図13】閾値が可変な比較回路の従来例を示す回路図
である。
【符号の説明】 11,11A,12,12A…差動アンプ回路、13,
13A…電流制御回路、21…アンプ、24…可変電圧
源、25…積分回路、31…光検出器、32…トランス
インピーダンスアンプ、33…論理増幅回路、34…リ
タイミング回路、35…クロックリカバリ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 10/26 10/28 Fターム(参考) 5J039 DA04 DC05 KK16 KK18 MM16 NN01 5J066 AA01 AA12 CA13 FA10 HA02 HA08 HA25 HA29 HA44 KA00 KA02 KA05 KA09 KA31 MA11 MA21 ND03 ND07 ND22 ND23 ND24 PD02 SA13 TA01 TA02 TA06 5J500 AA01 AA12 AC13 AF10 AH02 AH08 AH25 AH29 AH44 AK00 AK02 AK05 AK09 AK31 AM11 AM21 AS13 AT01 AT02 AT06 DN03 DN07 DN22 DN23 DN24 DP02 5K102 AA01 AA52 AD01 AH22 KA28 KA39 MA02 MB14 MB15 MC23 MC30 MD01 MH03 MH14 MH22 MH23 PH31 RD01 RD02 RD15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エミッタサイズがn:m(n>m)で各
    エミッタが共通に接続されてなる第1の差動対トランジ
    スタと、 エミッタサイズがm:n(n>m)で各エミッタが共通
    に接続され、前記第1の差動対トランジスタと対応する
    トランジスタ間でベース同士およびコレクタ同士が接続
    されてなる第2の差動対トランジスタと、 前記第1,第2の差動対トランジスタの各エミッタに流
    れる電流を制御する電流制御手段とを備えたことを特徴
    とする比較回路。
  2. 【請求項2】 前記電流制御手段は、外部から与えられ
    るコントロール信号に応じて前記第1,第2の差動対ト
    ランジスタの各エミッタに流れる電流を制御することを
    特徴とする請求項1記載の比較回路。
  3. 【請求項3】 前記第1,第2の差動対トランジスタの
    コレクタから導出される出力信号を積分し、その積分結
    果を前記電流制御手段にそのコントロール信号としてフ
    ィードバックする手段を有することを特徴とする請求項
    1記載の比較回路。
  4. 【請求項4】 前記第1,第2の差動対トランジスタが
    複数段縦積みとなっていることを特徴とする請求項1記
    載の比較回路。
  5. 【請求項5】 光信号を受光し、この光信号を電気信号
    に変換して出力する光検出器と、前記光検出器の出力信
    号の論理の増幅を行う論理増幅回路とを具備する光通信
    受信装置であって、 前記論理増幅回路は、 エミッタサイズがn:m(n>m)で各エミッタが共通
    に接続されてなる第1の差動対トランジスタと、 エミッタサイズがm:n(n>m)で各エミッタが共通
    に接続され、前記第1の差動対トランジスタと対応する
    トランジスタ間でエミッタ同士およびコレクタ同士が接
    続されてなる第2の差動対トランジスタと、 前記第1,第2の差動対トランジスタの各エミッタに流
    れる電流を制御する電流制御手段とを有することを特徴
    とする光通信受信装置。
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