JP2003318500A - プリント回路用基板およびそれを用いたプリント回路基板 - Google Patents
プリント回路用基板およびそれを用いたプリント回路基板Info
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Abstract
プリント回路用基板の反りが極めて小さく、半導体実装
時に接合不良が発生しにくいメッキ型のプリント回路基
板を提供すること。 【解決手段】耐熱性絶縁フイルムの少なくとも片面に耐
熱性樹脂層と導電性金属層を順次積層したプリント回路
用基板であって、耐熱性樹脂層が少なくとも比表面積4
0m2/g以上の微粒子と樹脂成分から構成されており、
導電性金属層がメッキ層であることを特徴とするプリン
ト回路用基板。
Description
に関する。特に、高性能の電子機器、とりわけ小型軽量
化に好適な高い接着力を有するプリント回路用基板に関
する。さらに詳しくは、半導体パッケージにおけるFP
C(Flexyble Print Curcuit)、CSP(Chip Size Pack
age)、BGA(Ball Grid Array)、COF(Chip On Fil
m)などに利用されるプリント回路用基板に関する。
としては、ポリイミド樹脂フィルムに接着剤を介して銅
箔を貼り合わせた「3層型ラミネート」品が、カメラ、
プリンター、パソコン、など各種電気機器で広く一般に
使用されている。3層型プリント回路用基板に使用され
ている接着剤は、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系など
が単独あるいは混合されて用いられている。これらの樹
脂中には不純物イオンが含まれるため絶縁信頼性が低下
する問題がある。またその耐熱性も、接着剤の耐熱性が
ポリイミドに対して劣るため、ポリイミド樹脂フィルム
の優れた特性が十分に活かされていないのが実状であ
る。さらに貼り合わせる銅箔の厚みが薄い場合には取り
扱いが困難なため、一般には18μm以上の厚みのもの
が使用されており、80μmピッチ(配線幅40μm、
ギャップ40μm)以下のパターニングを行うには銅が
厚すぎてエッチング率が低下し、銅箔表面側の回路幅と
接着剤面側の回路幅が大きく異なり、あるいはエッチン
グ全体が細り、ファインピッチ配線が得られないという
欠点がある。このような問題を有しているため、接着剤
で銅箔を貼り合わせた「3層型ラミネート」品は高密度
実装配線には限界があり、小型、軽量化する高性能な電
子機器用途には不都合なのである。
コーティングして耐熱性絶縁層を形成する「2層型キャ
スト」品は、耐熱性、絶縁信頼性の面では良い特性を得
ることができるが、これも銅箔の厚みが薄くなると取り
扱いが困難になるため、一般に銅箔の厚みは18μm以
上のものが使用されている。したがって、「3層型ラミ
ネート」品と同様にファインピッチ配線が得られないと
いう欠点がある。
ポリイミドフィルム上に真空蒸着、スパッタリング、イ
オンプレーティング、銅メッキなどの方法で導電性金属
層を形成させた、いわゆる接着剤のない2層型プリント
回路用基板が提案されている。現在上市されている「2
層型メッキ」品は、銅層とポリイミドとの密着力(90
度剥離強度)が6N/cm程度あり、100μm以上の
配線パターン幅では、エッチング、レジスト剥離などの
配線パターン形成工程によるパターン脱落は少なく良好
である。しかしながら、配線パターン形成後、150℃
で10日間の熱負荷試験後の密着力は2N/cm程度以
下まで低下するという問題がある。
めに、種々の提案がされている。例えば、特開平4−3
29690号公報には、フィルム上にクロム系セラミッ
ク蒸着層/銅または銅合金蒸着層/銅メッキ層からなる
構成のフレキシブルな電気回路用キャリアーが提案され
ている。しかし、この方法では、例えば150℃で10
日間の熱負荷試験をした後の接着力低下の防止効果は不
十分であり、また、配線加工し、無電解スズメッキを施
した後の接着力が低下するなどの問題がある。特開平1
−321687号公報には、フィルム表面に樹脂層を介
して金属蒸着層を設け、その上に厚膜の金属層をメッキ
法で積層した「3層型メッキ」品が提案されている。フ
ィルムと金属層の間に樹脂層を設けることにより接着力
は向上するが、一般的に樹脂層を積層すると、フィルム
と樹脂層の線膨張係数などの違いにより、プリント回路
用基板の反りが発生しやすくなるという問題が生じる。
特にフレキシブル基板用には折り曲げ性などの点から2
5μm厚などの薄いフィルムが用いられるため、この反
りの問題は無視できないレベルとなる。また、半導体実
装時にワイヤーボンディング、フリップチップで接合す
る際、樹脂層の弾性率が低いと接合不良が多発し問題と
なることがある。 また、特開平5−29398号公報
には、ポリアミド樹脂を主成分とする熱硬化型の接着剤
層に無機粒子を添加したTAB用テープが提案されてい
る。しかしながら、ここで紹介されているTABテープ
は、プリント回路用基板の反り低減には効果が小さいも
のである。また、接着剤層の弾性率も大きく向上しない
ため、半導体実装時のワイヤーボンディング、フリップ
チップでの接合において、接合不良は改善されていな
い。
「2層型メッキ」品は、メッキ銅層とポリイミド界面の
初期接着力が不十分で、かつ配線形成し無電解スズメッ
キした後の熱負荷試験を施した後の接着力低下が大き
く、また、「3層型メッキ」品は接着力は向上するが、
フィルムと金属層の間に設けた樹脂層の影響で反りが大
きくなり、さらに、半導体実装時に接合不良が多発する
などの問題があった。
着力を有しかつ熱負荷後の接着力が高く、プリント回路
用基板の反りが極めて小さく、半導体実装時に接合不良
が発生しにくいメッキ型のフレキシブルプリント回路用
基板を提供することにある。
性絶縁フイルムの少なくとも片面に耐熱性樹脂層と導電
性金属層を順次積層したプリント回路用基板であって、
耐熱性樹脂層が少なくとも比表面積40m2/g以上の微
粒子と樹脂成分から構成されており、導電性金属層がメ
ッキ層であることを特徴とするプリント回路用基板をそ
の骨子とする。
は、耐熱性絶縁フィルムの少なくとも片面に耐熱性樹脂
層、及び、導電性金属層を有し、3つの層がこの順に積
層されてなるプリント回路用基板である。従って発明の
効果を妨げない限り、耐熱性絶縁フィルムと耐熱性樹脂
層の間や、耐熱性樹脂層と導電性金属層の間に前記3つ
の層以外のその他の層が挿入されていても良く、それが
1層または複数層のいずれかであってもよい。また、耐
熱性絶縁フィルム、耐熱性樹脂層または導電性金属層の
少なくともいずれかの層が複数の層よりなるものであっ
ても良い。
方法等を用いたエッチングなどにより金属層が形成され
た電気回路であり、好ましくは15〜150μmのピッ
チ、より好ましくは20〜100μmのピッチを有する
回路である。
しては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化
亜鉛、酸化マグネシウム、石英粉、炭酸マグネシウム、
炭酸カリウム、硫酸バリウム、無機顔料などが挙げられ
る。これらの微粒子は疎水性または親水性の表面処理が
必要に応じて施されていても良い。
m2/g以上、好ましくは60m2/g以上、さらに好まし
くは80m2/g以上である。耐熱性樹脂層の弾性率の向
上、プリント回路用基板の反り低減にはできるだけ小さ
な粒子径の微粒子を使う方が有利だからである。
子表面積で定義されるものである。測定法には透過法、
吸着法、浸漬熱法などがあるが、吸着法が用いられるこ
とが多い。吸着法は試料表面に大きさのわかった分子や
イオンを吸着させて、その量から試料の比表面積を測定
する方法である。気相中ならびに液相中での吸着が可能
であるが、液相吸着の装置は市販されていないので、気
相吸着法が主に用いられる。
テンシャルエネルギーの谷より小さければ、気体分子は
粒子表面に吸着することができる。温度を上げると分子
の運動エネルギーは谷の深さより大きくなり、脱着す
る。吸着力は圧力が高いほど多く、温度一定で圧力を上
げながら平衡吸着量を測定すると、吸着等温線と呼ばれ
る吸着パターンが得られる。粒子の表面が比較的平滑で
吸着気体と化学反応をおこさない(物理吸着)場合に
は、吸着等温線はBETの式でよく近似される。
は、N2の吸着等温線を測定し、該等温線にBET多分
子層吸着理論を適用する公知の方法で求めたものであ
る。
は、微粒子の粒度分布があるので一義的に相関するもの
ではなく、計算値と実測値では異なるものであるが、例
えばシリカの場合、比表面積が40m2/g、90m2/
g、200m2/gであると一次粒子の平均粒子径は各
々、約50nm、約20nm、約12nmである。
凝集構造をとっているため、これを機械的に分散させる
必用がある。分散は微粒子のみで機械的衝撃を与えて分
散する乾式法、溶剤または樹脂溶液に混練させてから機
械的衝撃を与えて分散する湿式法があり、具体的な分散
方法としては、ボールミル、サンドグラインダー、3本
ロールミル、高速度衝撃ミルなど、種々の方法がとりう
る。微粒子の微分散安定化の目的で分散剤、界面活性剤
などを必要に応じて添加しても良い。
微粒子の微分散安定性は、樹脂溶液の粘度および/また
は降伏値から判断することができる。粘度はずり応力s
(単位:Pa)とずり速度D(s-1)の比から、また、
降伏値Sc(Pa)は、Cassonプロット(下記
式)より求めた。なお、ここでηcは、Casson粘
度(Pa・s)を表す。 (s)1/2 = (Sc)1/2 + (ηc・D)1/2 降伏値が小さいほど樹脂溶液は微分散安定化されてお
り、降伏値が大きいほど樹脂溶液は凝集していると言え
る。
耐熱性樹脂層の弾性率の向上、プリント回路用基板の反
り低減には効果は大きいが、凝集しやすくなる傾向が大
きくなる。微粒子が凝集した樹脂溶液を塗工して耐熱性
樹脂層を形成すると、塗布欠点が多く出るので好ましく
ない。したがって微粒子の比表面積は420m2/g以下
が好ましく、より好ましくは380m2/g以下、さらに
好ましくは240m2/g以下である。
樹脂層に、ある特定範囲にある粒子径の微粒子を含有さ
せることにより、耐熱性絶縁フィルムと導電性金属層の
接着力が向上するだけでなく、プリント回路用基板の反
りが低減し、耐熱性樹脂層の弾性率が高くなり、その結
果、半導体実装時の接合不良が軽減されることがわかっ
た。
電性金属層をエッチングして電気回路を形成する際に操
作性が悪くなり、プリント回路基板の寸法安定性が低下
するため好ましくない。したがってプリント回路用基板
の反りはできるだけ小さくするのが好ましい。
リップチップの工程で負荷される温度領域における耐熱
性樹脂層の弾性率が接合信頼性に大きく影響する。特に
ワイヤーボンディングの場合は150〜200℃の温度
領域で高速で接合を行うため、弾性率の高い耐熱性樹脂
層が望まれる。本発明においては、150〜200℃に
おける耐熱性樹脂層の弾性率は30MPa以上が好まし
く、より好ましくは60MPa以上、さらに好ましくは
80MPa以上である。
としては、例えば、エポキシ系樹脂、フェノール系樹
脂、アクリロニトリル系樹脂、ブタジエン系樹脂、ウレ
タン系樹脂、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系樹
脂、ポリエーテルイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹
脂、ポリイミド系樹脂などの耐熱性樹脂からなる樹脂を
単独あるいは混合して用いることができる。上記樹脂の
中でも特に耐熱性、絶縁信頼性、接着性の点から、ポリ
イミド系樹脂が好ましく用いられる。
の前駆体であるポリアミド酸またはそのエステル化合物
を加熱あるいは触媒等により、イミド環や、その他の環
状構造を形成したポリマーである。ここで、ポリアミド
酸またはそのエステル化合物は、テトラカルボン酸成分
とジアミン成分を選択的に組み合わせて得られる。
ン酸二無水物が挙げられ、例えば、環状炭化水素を持つ
脂環式テトラカルボン酸二無水物、芳香族環又は芳香族
複素環を含む芳香族テトラカルボン酸二無水物が挙げら
れる。好ましくは芳香族テトラカルボン酸である。
シシクロペンチル酢酸二無水物、1,2,3,4−シクロ
ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シク
ロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,5−
シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,4,
5−ビシクロヘキセンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、
1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラ
ヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト
[1,2−C]フラン−1,3−ジオン、3,3´,4,4
´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2
´,3,3´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水
物、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二
無水物、2,2´,3,3´−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、2,3,3´,4´−ビフェニルテトラカル
ボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、、3,3´,
4,4´−ビフェニルトリフルオロプロパンテトラカル
ボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカル
ボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカ
ルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラ
カルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラ
カルボン酸二無水物、3,3″,4,4″−パラターフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、3,3″,4,4″−メ
タターフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,
6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,
2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水
物、4,4´−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジ
フタル酸無水物、3,3´,4,4´−ジフェニルスルホ
ンテトラカルボン酸二無水物、2,2´,3,3´−ジフ
ェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,
4,4´−ジフェニルスルホキシドテトラカルボン酸二
無水物、2,2´,3,3´−ジフェニルスルホキシドテ
トラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ジフェニ
ルスルフィドテトラカルボン酸二無水物、2,2´,3,
3´−ジフェニルスルフィドテトラカルボン酸二無水物
等が挙げられる。これらのテトラカルボン酸二無水物は
単独または混合して用いることができる。
耐熱性の点からテトラカルボン酸成分中の20重量%以
上が好ましく、より好ましくは40重量%以上、さらに
好ましくは50重量%以上である。
分中にシロキサン系ジアミンを含むことにより、導電性
金属層との接着性が向上するので、好ましく用いること
ができる。ジアミン成分中のシロキサン系ジアミンの量
は30モル%以上、好ましくは30〜95モル%、さら
に好ましくは40〜90モル%である。
一般式(1)で表されるものが挙げられる。
た、R1およびR2は、それぞれ同一または異なっていて
よく、低級アルキレン基またはフェニレン基を示す。R
3〜R6は、それぞれ同一または異なっていてよく、低級
アルキル基、フェニル基またはフェノキシ基を示す。
ミンの具体例としては、1,1,3,3−テトラメチル
−1,3−ビス(4−アミノフェニル)ジシロキサン、
1,1,3,3−テトラフェノキシ−1,3−ビス(4
−アミノエチル)ジシロキサン、1,1,3,3,5,
5−ヘキサメチル−1,5−ビス(4−アミノフェニ
ル)トリシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニル
−1,3−ビス(2−アミノエチル)ジシロキサン、
1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ビス(3−
アミノプロピル)ジシロキサン、1,1,5,5−テト
ラフェニル−3,3−ジメチル−1,5−ビス(3−ア
ミノプロピル)トリシロキサン、1,1,5,5−テト
ラフェニル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(4−
アミノブチル)トリシロキサン、1,1,5,5−テト
ラフェニル−3,3−ジメトキシ−1,5−ビス(5−
アミノペンチル)トリシロキサン、1,1,3,3−テ
トラメチル−1,3−ビス(2−アミノエチル)ジシロ
キサン、1,1,3,3−テトラメチル−1,3−ビス
(3−アミノプロピル)ジシロキサン、1,1,3,3
−テトラメチル−1,3−ビス(4−アミノブチル)ジ
シロキサン、1,3−ジメチル−1,3−ジメトキシ−
1,3−ビス(4−アミノブチル)ジシロキサン、1,
1,5,5−テトラメチル−3,3−ジメトキシ−1,
5−ビス(2−アミノエチル)トリシロキサン、1,
1,5,5−テトラメチル−3,3−ジメトキシ−1,
5−ビス(4−アミノブチル)トリシロキサン、1,
1,5,5−テトラメチル−3,3−ジメトキシ−1,
5−ビス(5−アミノペンチル)トリシロキサン、1,
1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(3
−アミノプロピル)トリシロキサン、1,1,3,3,
5,5−ヘキサエチル−1,5−ビス(3−アミノプロ
ピル)トリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキ
サプロピル−1,5−ビス(3−アミノプロピル)トリ
シロキサンなどが挙げられる。上記シロキサン系ジアミ
ンは単独でも良く、2種以上を混合しても良い。
性を低下させない範囲でその他のジアミンを添加するこ
とができる。その具体例としては、1,3−ジアミノシ
クロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4
´−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、3,3´
−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、4,4´−
ジアミノ−3,3´−ジメチルジシクロヘキシルメタ
ン、4,4´−ジアミノ−3,3´−ジメチルジシクロヘ
キシル、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジア
ミン、4,4´−ジアミノジフェニルエーテル、3,3´
−ジアミノジフェニルエーテル、3,4´−ジアミノジ
フェニルエーテル、3,3´−ジアミノジフェニルメタ
ン、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、2,5−ジア
ミノトルエン、o−トリジン、3,3´−ジメチル−4,
4´−ジアミノジフェニルメタン、、ジアミノベンズア
ニリド、4,4´−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフ
ェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、2,2
−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキ
サフルオロプロパン、4,4´−ジアミノジフェニルス
ルホン、3,3´−ジアミノジフェニルスルホン、3,4
´−ジアミノジフェニルスルホン、4,4´−ジアミノ
ジフェニルスルフィド、3,3´−ジアミノジフェニル
スルフィド、3,3´−ジアミノジフェニルスルホキシ
ド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ス
ルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル]スルホンなどが挙げられる。中でも耐熱性の点か
ら、芳香族ジアミンを用いるのが好ましい。
法によって合成される。例えば、テトラカルボン酸成分
とジアミン成分を選択的に組み合わせ、所定のモル比
で、溶媒中で0〜80℃で反応させることにより合成す
ることができる。
ば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルア
セトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミ
ド系極性溶媒、また、β−プロピオラクトン、γ−ブチ
ロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクト
ン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトンなどのラ
クトン系極性溶媒、他には、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール
などを挙げることができる。これらは単独で用いても良
いし、2種以上を混合して用いても良い。
0重量%が好ましく、さらに好ましくは10〜40重量
%である。ポリアミド酸の分子量の調節は、テトラカル
ボン酸成分またはジアミン成分を当モルにする、また
は、いずれかを過剰にすることにより行われる。テトラ
カルボン酸成分またはジアミン成分のどちらかを過剰と
した場合、ポリマー鎖末端を酸成分またはアミン成分な
どの末端封止剤で封止することがある。一般的に、酸成
分の末端封止剤としてはジカルボン酸またはその無水物
が用いられ、アミン成分の末端封止剤としてはモノアミ
ンが用いられる。このとき、酸成分またはアミン成分の
末端封止剤を含めたテトラカルボン酸成分の酸当量とジ
アミン成分のアミン当量を等モルにすることが好まし
い。末端封止剤の具体例としては、安息香酸、無水フタ
ル酸、テトラクロロ無水フタル酸、無水マレイン酸、ア
ニリンなどが用いられる。
の含有量は2〜60重量%が好ましく、より好ましくは
3〜50重量%、さらに好ましくは5〜40重量%であ
る。微粒子の含有量が2重量%未満だと耐熱性樹脂層の
弾性率の向上、プリント回路用基板の反り低減への効果
が小さくなり、60重量%を越えると樹脂溶液の微分散
安定化が困難になり、耐熱性絶縁フィルムに塗工した際
の欠点が発生しやすくなる。また、導電性金属層との接
着力も低下傾向となる。
樹脂成分のみから構成されていても良いし、本発明の効
果を損なわない範囲で、その他の成分を含んでいても良
い。例えば、顔料や充填剤などを含むことができる。
ルムは、融点が280℃以上、好ましくは300℃以
上、より好ましくは350℃以上のもの、あるいはJI
S C4003で規定される長時間連続使用の最高許容
温度が121℃以上、好ましくは150℃以上、より好
ましくは200℃以上のもののいずれかでの条件を満足
する高分子樹脂フィルムであればよい。前記数値範囲の
下限値を下回ると長期耐熱信頼性が劣るため好ましくな
い。
3〜150μm、より好ましくは5μm〜75μm、さ
らに好ましくは5μm〜50μmである。3μm未満で
は、支持体としての強度が不足することがある。また、
150μmを越えると柔軟性不足となり、折り曲げが困
難で好ましくない場合があるからである。
は、芳香族ポリイミド系樹脂、ポリフェニレンサルファ
イド系樹脂、芳香族ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミ
ド系樹脂、芳香族ポリエステル系樹脂などがあり、具体
的な製品としては、東レ・デュポン(株)製「カプト
ン」、宇部興産(株)製「ユーピレックス」、鐘淵化学
工業(株)製「アピカル」、東レ(株)製「ミクトロ
ン」、(株)クラレ製「ベキトラ」などが挙げられる。
これらの中でも芳香族ポリイミド系樹脂が特に好ましく
用いられる。
いは両面は、コロナ放電処理や低温プラズマ処理などの
放電処理、あるいは公知のウエットプロセス処理など、
目的に応じ接着性改良の処理が施されているのが好まし
い。特に、適当な放電処理を施すことが好ましい。
ラズマ処理、コロナ放電処理などがあり、これらの処理
を施すことによって、ポリイミドフィルム等で構成され
た耐熱性絶縁フィルムと耐熱性樹脂層との接着性を大幅
に向上させることができる。
e、CO2 、CO、空気、水蒸気などの雰囲気中で放電
処理する方法をいう。処理の条件は、処理装置、処理ガ
スの種類、流量、電源の周波数などによって異なるが、
適宜最適条件を選択することができる。
ができ、その方法としては、特に限定されないが、例え
ばドラム状電極と複数の棒状電極からなる対極電極を有
する内部電極型の放電処理装置内に被処理基材をセット
し、処理ガスを1〜1,000Pa,好ましくは、5〜
100Paに調整した状態で電極間に直流あるいは交流
の高電圧を印加して放電を行い、前記処理ガスのプラズ
マを発生させ、該プラズマに基材表面をさらして処理す
る方法が挙げられる。低温プラズマ処理の条件として
は、処理装置、処理ガスの種類、圧力、電源の周波数な
どによって異なるが、適宜最適条件を選択することがで
きる。上記処理ガスとしては、特に限定されるものでは
ないが、Ar、N2 、He、CO2 、CO、空気、水蒸
気、O2、CF4 などを単独であるいは混合して用いる
ことができる。
理と比較して接着性向上の効果が小さいので、積層する
耐熱性樹脂層を適切なものに選択することが肝要であ
る。
ましい態様を挙げて、耐熱性絶縁フィルムと耐熱性樹脂
層の積層方法について詳細に説明する。
処理あるいはコロナ放電処理などしたポリイミドフィル
ム上に、耐熱性樹脂層を設けるために上記した微粒子、
樹脂成分を含む溶媒溶液を均一に塗工する。この塗工方
法としてはロールコータ、ナイフコータ、密封コータ、
コンマコータ、ドクターブレードフロートコータなどを
使用することができる。次に、耐熱性絶縁フィルムに塗
工した溶液の溶媒を、通常、60℃以上200℃以下の
範囲の温度で連続的または断続的に1〜60分間、加熱
除去する。
ルム上に形成される耐熱性樹脂層の厚みは、好ましくは
0.05〜10μm、より好ましくは0.1〜8μm、
さらに好ましくは0.3〜6μmであるが、目的に応じ
適宜選定することができる。耐熱性樹脂層の厚みが0.
05μm未満では塗工時にピンホールなどの欠点が出る
ことがある。また、厚みが10μmを越えると、プリン
ト回路用基板またはプリント回路基板の反りが大きくな
る傾向がある。
キュアを施した方が好ましい。加熱キュアの条件として
は、通常、温度200℃〜350℃で約5分〜30分で
あるが、樹脂の組成、膜厚などによって適宜選択するこ
とができる。
有する金属より構成されているならば、特に限定される
ものではなく、例えば、アルミニウム、銅、パラジウ
ム、ニッケル、クロム、SUS、コバルト、金等の金属
を単独または合金として使用することができるが、電気
特性に優れる点から、銅単独または銅を含み銅を主成分
とする金属が好ましく使用される。。 導電性金属層は
多層になっていてもかまわない。たとえば、耐熱性樹脂
層の表面に前記金属を蒸着またはスパッタリングなどに
よって薄く形成し、その上に同種または異種の金属層を
形成するなどである。
る。メッキ層とすることにより、膜の特性制御および厚
みの制御が容易となる。メッキ層においては、一般に電
子顕微鏡による断面結晶像において、厚さ方向に発達し
た結晶が観察される。典型的には、前記結晶の厚さ方向
の長さは銅層の厚みの、好適には90%以上より好適に
は95%以上である。一般に前記銅層の基部には銅層と
は成分の異なる異種成分や銅のスパッタ層などが形成さ
れる。
特に限定されるものではなく、通常の硫酸銅メッキ法が
使用できる。導電性金属層が銅層の場合、厚みは1〜1
8μmの範囲が好ましい。1μmより薄いとピンホール
が発生しやすくなり、18μmより厚いとメッキ銅の厚
みコントロールが難しくなる。。より好ましくは3μm
以上12μm以下である。
は種々の方法で測定することができる。本発明において
は、得られたプリント回路用基板の断面をSEM(走査
型電子顕微鏡)で観察することによって耐熱性樹脂層、
導電性樹脂層の膜厚を測定することができる。また、導
電性金属層の場合、配線パターンをエッチングして導電
性金属層が残っている部分とエッチングした部分の膜厚
の差から算出することができる。耐熱性樹脂層の場合、
プリント回路用基板の導電性金属層をエッチングした部
分の膜厚を測定し、既知の耐熱性絶縁フィルムの膜厚を
差し引くことにより算出することができる。
性樹脂層と接する側に通常はニッケル、クロム等よりな
る異種成分層を有していることが好ましく、その厚みは
好ましくは2nm〜30nmである。なお、前記異種成
分層には主成分(銅等)が含まれていても良いし、厚さ
方向に成分濃度勾配を有して分布していても良い。
を50nm以上スパッタまたは蒸着で積層するのも好ま
しい態様である。この場合、導電性金属層の総厚みは4
00nm以内とすることが好ましい。
積層した主成分(銅等)層(以下、単にスパッタ主成分
層という)がある場合も含めて、一般的に、金属基礎層
と呼ばれる。即ち、金属基礎層とは、異種成分層、また
は、異種成分層/スパッタ主成分層よりなるものであ
る。なお、特にメッキにより主成分層を設ける場合に
は、前記金属基礎層が2nmより薄いとピンホールが発
生することがある。また、金属基礎層が400nmより
厚いと導電性金属層の形成に長時間を要する。この金属
基礎層の上に電気メッキ法によって厚み1〜18μmの
銅層を形成することが好適である。
のパターンを使用し、金属箔を90度の方向に50mm
/分の速度で引き剥がした時の値を意味する。耐熱性絶
縁フィルムに銅層をメッキ法で積層した「2層型メッ
キ」品は銅層の接着界面が平坦であり、上記の測定方法
では通常約5N/cmの接着強度が得られる。
金属層を形成しているため、金属層の接着界面は平坦で
あるが、従来のものに比べ8N/cm以上の接着力を得
ることが可能である。また、耐熱性接着層が非常に薄い
ので、耐熱性絶縁フイルムが本来有している特性を損な
わない利点も有している。
電性金属層上にレジスト層を形成し、レジスト層を露光
・現像することにより配線パターンに合った形状にレジ
ストをパターニングし、パターニングしたレジストをエ
ッチングマスクとして導電性金属層をエッチングして配
線パターンを形成し、配線パターン形成後にレジストを
除去することにより得ることができる。
の断面は、導電性金属層をエッチングする際、厚み方向
にエッチングされながら、幅方向にもエッチングされて
いく(サイドエッチング)ため、トップ(金属層表面)
の線幅がボトム(耐熱性樹脂層に接している面)の線幅
よりも狭くなるテーパー形状になる傾向がある。導電性
金属層の厚みが厚くなると、トップの線幅がボトムの線
幅よりも狭くなる傾向が大きくなる。例えば、80μm
ピッチ(配線幅40μm、ギャップ40μm)の配線パ
ターンの場合、ボトム線幅40μmに対し、トップ線幅
が20μm以上であれば、良好なパターン形状で、半導
体を実装する際に接合不良が出ない。これに対し、トッ
プ線幅が20μmより小さくなると半導体を実装する際
に接合不良が出やすくなる傾向になる。。サイドエッチ
ングを減らすため、導電性金属層の厚みを上記した値に
制御することが好ましい。
フィルムの片面あるいは両面に金属層を有しているの
で、セミアディティブ方式あるいはサブトラクティブ方
式を用いて配線を形成することにより片面あるいは両面
配線板を形成することができる。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、以下の説明で、接着性、熱負荷試験、スズメッキ後
の熱負荷試験、プリント配線用基板の反り、耐熱性樹脂
層の弾性率、ワイヤーボンディング性は次の方法で評価
および測定を行った。
エッチングし、該2mm幅の金属層を TOYO BOLDWIN社
製”テンシロン”UTM-4-100にて引っ張り速度5
0mm/分、90゜剥離で測定した。
エッチングし、150℃に設定された熱風オーブン中に
240時間おいた後取り出し、(1)に記載した方法で
接着強度を評価した。
エッチングした後、東京応化(株)製のスズメッキ液L
T-34を用い、液温度70℃、メッキ時間5分で無電
解スズメッキし、水洗・乾燥した。150℃に設定され
た熱風オーブン中に240時間おいた後取り出し、
(1)に記載した方法で接着強度を評価した。
ットして平らな板の上に静置し、4角の反り高さを測定
し、その平均値を反りの値とした。
さになるようにバーコーターで塗布後、80℃で10
分、150℃で10分乾燥し、さらに窒素雰囲気下26
0℃で30分加熱処理を行い熱硬化させた。次に電解銅
箔を塩化第2鉄溶液で全面エッチングし、耐熱性樹脂層
の単膜を得た。これを所定の形状に切り出し、弾性率を
測定した。測定は、セイコーインスルメンツ(株)製
DMS6100を用い、室温から250℃の範囲を振動
周波数1Hz、昇温速度5℃/分で測定した。
ンディングを100ヶ所行い、位置ずれ、リードパター
ンの剥がれ、変形ばどに起因する接合不良の有無をSE
Mを用いて観察した。
却装置、および攪拌装置を付した反応釜にN,N−ジメ
チルアセトアミド 4405gを入れ、窒素気流下でビス(3
−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン 397.6g
(1.6mol)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル 8
0.1g(0.4mol)を溶解させた後、3,3´,4,4´−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物 580.0g(1.8
mol)、ピロメリット酸二無水物 43.6g(0.2mol)を加
え、30℃で1時間攪拌後、60℃で5時間攪拌して反
応させたことにより、20重量%ポリアミド酸溶液(P
A1)を得た。
却装置、および攪拌装置を付した反応釜にN,N−ジメ
チルアセトアミド 4240gを入れ、窒素気流下でビス(3
−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン 372.8g
(1.5mol)、パラフェニレンジアミン 54.1g(0.5mol)
を溶解させた後、3,3´,4,4´−ジフェニルスル
ホンテトラカルボン酸二無水物 515.5g(1.6mol)、
3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無
水物 117.7g(0.4mol)を加え、30℃で1時間攪拌
後、60℃で5時間攪拌して反応させたことにより、2
0重量%ポリアミド酸溶液(PA2)を得た。
却装置、および攪拌装置を付した反応釜にN,N−ジメ
チルアセトアミド 5653gを入れ、窒素気流下でビス(3
−アミノフェノキシフェニル)エーテル 768.8g(2.0mo
l)を溶解させた後、3,3´,4,4´−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物 644.4g(2.0mol)を加
え、30℃で1時間攪拌後、60℃で5時間攪拌して反
応させたことにより、20重量%ポリアミド酸溶液(P
A3)を得た。
ール系樹脂溶液の調整) ヘンケルジャパン(株)製のポリアミド樹脂 ”マクロ
メルト”6030 250g(50重量)、油化シェルエポキ
シ(株)製のエポキシ樹脂 ”エピコート”828 105g
(21重量%)、昭和高分子(株)製のフェノール樹脂 C
KM−1636145g(29重量%)をイソプロピルアルコ
ール 680gとクロロベンゼン 1760gに溶かし、17重量
%のポリアミド/エポキシ/フェノール系樹脂溶液(PA
4)を得た 製造例5(微粒子分散樹脂溶液の作製) ビーカーに日本アエロジル(株)製シリカ微粒子“AE
ROSIL”90G(比表面積:90m2/g) 135g、
ポリアミド酸溶液(PA1) 75g、N,N−ジメチルア
セトアミド 290gを入れてよく撹拌した後、3本ロール
を用いて混練し、固形分濃度30重量%、微粒子/樹脂
比が90/10(重量%)のスラリーを作成した。得ら
れたスラリー 118.5gにポリアミド酸溶液(PA1) 62
2.3g、N,N−ジメチルアセトアミド 59.2gを添加して
よく撹拌し、固形分濃度20重量%の微粒子分散樹脂溶
液(DP1)を得た。
製) 微粒子分散樹脂溶液が表1に示したような組成になるよ
うに、微粒子、ポリアミド酸溶液の種類、混合比を変え
た以外は製造例5と同様の操作を行い、固形分濃度20
重量%の微粒子分散樹脂溶液(DP2〜10)を得た。
(株)製シリカ微粒子“AEROSIL”130(比表
面積:130m2/g)、日本アエロジル(株)製シリカ
微粒子“AEROSIL”200(比表面積:200m
2/g)、デグサ・ヒュルス社製シリカ微粒子“AERO
SIL”OX50(比表面積:50m2/g)、デグサ・
ヒュルス社製二酸化チタン微粒子(比表面積:45m2/
g)、(株)アドマテックス製“アドマファイン”SO
−E2(比表面積:8m2/g)である。
ROSIL”OX50(比表面積:50m2/g) 135g
にヘンケルジャパン(株)製のポリアミド樹脂”マクロ
メルト”6030 15gをクロロベンゼン 350gに溶かし
たポリアミド溶液を添加してよく撹拌した後、3本ロー
ルを用いて混練し、固形分濃度30重量%、微粒子/樹
脂比が9/1のスラリーを作製した。得られたスラリー
118.5gに、ヘンケルジャパン(株)製のポリアミド樹
脂 ”マクロメルト”6030 60.5g、油化シェルエポ
キシ(株)製のエポキシ樹脂 ”エピコート”828 2
6.9g、昭和高分子(株)製のフェノール樹脂 CKM−
1636 37.1gをイソプロピルアルコール 128gとクロ
ロベンゼン 429gに溶かしたポリアミド/エポキシ/フェ
ノール系樹脂溶液を添加してよく撹拌し、固形分濃度2
0重量%、微粒子/樹脂比が20/80(重量%)の微
粒子分散樹脂溶液(DP11)を得た。
O−E2(比表面積:8m2/g)に代えた以外は製造例
13と同様の操作を行い、固形分濃度20重量%、微粒
子/樹脂比が20/80(重量%)の微粒子分散樹脂溶
液(DP12)を得た。
かじめAr雰囲気中で低温プラズマ処理した25μmの
ポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製“カプト
ン”100EN)に、乾燥後の膜厚が1μmになるよう
にバーコーターで塗工し、100℃で5分、さらに13
0℃で10分乾燥した。該塗工品を290℃で30分加
熱処理を行い、イミド化および残存溶媒の除去を行っ
た。上記作製フィルムの接着剤塗工面にスパッタ装置
(日電アネルバ(株)製 SPL−500)を用いて、
Cr層を厚み10nm設け、次いでその上に銅層を0.
2μmの厚さでスパッタにより積層した。スパッタ後直
ちに硫酸銅浴を用い、電流密度2A/dm2の条件で銅
厚みが8μmとなるようにメッキをし、プリント回路用
基板を得た。
外は実施例1と同様の操作を行い、プリント回路用基板
を得た。
リイミドフィルムを宇部興産(株)製“ユーピレック
ス”25Sに代えた以外は実施例1と同様の操作を行
い、プリント回路用基板を得た。
ムを表2のごとく代えた以外は実施例1と同様の操作を
行い、プリント回路用基板を得た。
あらかじめAr雰囲気中で低温プラズマ処理した25μ
mのポリイミドフィルム(東レ・デュポン(株)製“カ
プトン”100EN)に、乾燥後の膜厚が2μmになる
ようにバーコーターで塗工し、80℃で10分、さらに
130℃で30分乾燥した。該塗工品を160℃で30
分加熱処理を行い、樹脂の硬化および残存溶媒の除去を
行った。以降は、実施例1と同様の操作を行って銅層を
形成し、プリント回路用基板を得た。
外は実施例16と同様の操作を行い、プリント回路用基
板を得た。
リイミドフィルムを表2のごとく代えた以外は実施例1
と同様の操作を行い、プリント回路用基板を得た。
リイミドフィルムを表2のごとく代えた以外は実施例1
6と同様の操作を行い、プリント回路用基板を得た。
ミドフィルム(東レ・デュポン(株)製“カプトン”1
00EN)の表面に、実施例1で用いたスパッタ装置で
Crを厚み10nm設け、次いでその上に銅を0.2μ
mスパッタした。スパッタ後、直ちに硫酸銅浴を用い、
電流密度2A/dm2の条件で銅厚みが8μmとなるよ
うにメッキをし、プリント回路用基板を得た。
ス”25Sに代えた以外は比較例10と同様の操作を行
い、プリント回路用基板を得た。
樹脂層の150℃、200℃での弾性率を測定した。ま
た、得られたプリント配線基板のワイヤーボンディング
による接合性、反り、接着力を測定した。結果をまとめ
て表2に示す。
材フィルムとメッキ銅の接着力が強く、かつ150℃、
240時間の熱負荷後の接着力低下が少なく、さらにス
ズメッキ後にも接着力低下がなかった。また、プリント
回路用基板の反りは小さく、十分に実用範囲であり、さ
らに、耐熱性樹脂層の弾性率が高いため、ワイヤーボン
ディングによる接合において接合不良は見られなかっ
た。一方、比較例は、ワイヤーボンディング性、反り、
接着力の少なくとも1つが劣っていた。
スト膜をリバースコーターで乾燥後の膜厚が4μmにな
るように塗布、乾燥後、配線パターンが80μmピッチ
(配線幅40μm、ギャップ幅40μm)になるように
マスク露光し、アルカリ現像液で配線パターンを形成
後、銅箔を第二塩化鉄水溶液でウエットエッチング処理
した。残ったフォトレジスト膜を除去して銅配線パター
ンを形成し、プリント回路基板を得た。上記方法で得ら
れたプリント回路基板の配線パターンを顕微鏡で観察
し、銅配線のボトムとトップの線幅を測定したところ、
ボトムの線幅が39μm、トップの線幅が32μmで、
良好な配線パターンを得ることができた。
樹脂溶液(PA4)を、あらかじめアルゴン雰囲気中で
低温プラズマ処理しておいた厚さ25μmのポリイミド
フィルム(東レ・デュポン(株)製“カプトン”100
EN)に、乾燥後の膜厚が6μmになるようにリバース
コーターで塗工し、80℃で10分、さらに130℃で
30分乾燥した。上記作製フィルムの接着剤塗工面に、
80℃で5分予備乾燥後、厚さ18μmの電解銅箔を表
面温度140℃に加熱したロールラミネーターで線圧2
kg/cm、速度1m/分で張り合わせ、さらに窒素雰囲
気下で加熱ステップキュア[(60℃、30分)+(1
00℃、1時間)+(160℃、2時間)]を行った
後、室温まで除冷し、プリント回路用基板を得た。上記
プリント回路用基板を実施例18と同じ操作を行い、プ
リント回路基板を得た。上記方法で得られたプリント回
路基板の配線パターンを顕微鏡で観察し、銅配線のボト
ムとトップの線幅を測定したところ、ボトムの線幅が3
8μm、トップの線幅が12μmであり、配線パターン
の形状は不良であった。
却装置、および攪拌装置を付した反応釜にN,N−ジメ
チルアセトアミド 2090gを入れ、窒素気流下で4,4’
−ジアミノジフェニルエーテル 200.2g(1.0mol)を溶
解させた後、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸二無水物 322.2g(1.0mol)を加え、30
℃で1時間攪拌後、60℃で5時間攪拌して反応させた
ことにより、20重量%のポリアミド酸溶液を得た。得
られたポリアミド酸溶液を厚さ18μmの電解銅箔の凹
凸面に、硬化後の膜厚が25μmになるようにリバース
コーターで塗工し、80℃で10分、140℃で30分
乾燥した。その後290℃で30分熱硬化させ、プリン
ト回路用基板を得た。上記プリント回路用基板を実施例
18と同じ操作を行い、プリント回路基板を得た。上記
方法で得られたプリント回路基板の配線パターンを顕微
鏡で観察し、銅配線のボトムとトップの線幅を測定した
ところ、ボトムの線幅が41μm、トップの線幅が16
μmであり、配線パターンの形状は不良であった。
たメッキ層との初期接着力が高く、高温度熱負荷後にも
接着力低下が極めて少なく、加えて、プリント回路用基
板の反りが小さく、半導体実装時に接合不良が発生しな
いメッキタイプのプリント回路用基板を提供できる。
Claims (7)
- 【請求項1】耐熱性絶縁フイルムの少なくとも片面に耐
熱性樹脂層と導電性金属層を順次積層したプリント回路
用基板であって、耐熱性樹脂層が少なくとも比表面積4
0m2/g以上の微粒子と樹脂成分から構成されており、
導電性金属層がメッキ層であることを特徴とするプリン
ト回路用基板。 - 【請求項2】耐熱性樹脂層に含まれる微粒子の量が2〜
60重量%であることを特徴とする請求項1記載のプリ
ント回路用基板。 - 【請求項3】耐熱性樹脂層の樹脂成分がポリイミド系樹
脂であることを特徴とする請求項1または2記載のプリ
ント回路用基板。 - 【請求項4】ポリイミド系樹脂が芳香族テトラカルボン
酸とジアミンを主成分とし、ジアミンとして下記一般式
(1)で表されるシロキサン系ジアミンを含むことを特
徴とする請求項3記載のプリント回路用基板。 【化1】 (ただし、式中nは1以上の整数を示す。また、R1お
よびR2は、それぞれ同一または異なっていてよく、低
級アルキレン基またはフェニレン基を示す。R3〜R
6は、それぞれ同一または異なっていてよく、低級アル
キル基、フェニル基またはフェノキシ基を示す。) - 【請求項5】耐熱性樹脂層の厚みが0.05〜10μm
の範囲にあることを特徴とする請求項1記載のプリント
回路用基板。 - 【請求項6】導電性金属層が銅を含み、かつ、その厚み
が1〜18μmの範囲であることを特徴とする請求項1
記載のプリント回路用基板。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれか記載のプリント回
路用基板を用いたプリント回路基板。
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