JP2003318383A - 固体撮像素子およびその製造方法 - Google Patents

固体撮像素子およびその製造方法

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JP2003318383A
JP2003318383A JP2002116942A JP2002116942A JP2003318383A JP 2003318383 A JP2003318383 A JP 2003318383A JP 2002116942 A JP2002116942 A JP 2002116942A JP 2002116942 A JP2002116942 A JP 2002116942A JP 2003318383 A JP2003318383 A JP 2003318383A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信号電荷の読み出し効率を向上するととも
に、電荷読み出しのための電圧を低くし、信号電荷読み
出し時のノイズを低減する。 【解決手段】 光電変換部4の信号電荷蓄積領域14の
表面に転送電極20をマスクとして、P型の不純物を
ドーピングすることにより第1正孔蓄積層161を形成
し、さらに、第1正孔蓄積層161を形成した後の信号
電荷蓄積領域14の受光用表面に、側壁絶縁膜26をマ
スクとして、第1正孔蓄積層161より深い位置までP
型の不純物をドーピングすることにより第2正孔蓄積
層を形成する。これにより、実質的な光の入射開口とな
る側壁絶縁膜26で囲まれた領域と対応する正孔蓄積層
16の厚さを厚くし、かつ正孔蓄積層16の外周部分を
薄くした2段構造にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板上にマ
トリクス状に配置された光電変換部および光電変換部の
信号電荷を転送する垂直転送部を備える固体撮像素子お
よびその製造方法に関し、特に光電変換部の表面に形成
される正孔蓄積層を改良した固体撮像素子およびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5により固体撮像素子の基本構成につ
いて説明する。図5は固体撮像素子の1画素分の構造を
示す断面図である。この図5において、固体撮像素子5
0は、入射光量に応じた信号電荷を蓄積する光電変換部
52と、この光電変換部52から読み出された信号電荷
を垂直方向に転送する垂直転送部54を備え、光電変換
部52はN型シリコン基板56上にマトリクス状に配列
されるものであり、垂直転送部54は、マトリクスに配
列された光電変換部52の各列ごとに隣接して配設され
る。
【0003】N型シリコン基板56の深部には、オーバ
フローバリアを形成するP型ウエル層58が形成されて
おり、光電変換部52は、P型ウエル層58に形成され
たN型の信号電荷蓄積領域521および、この信号電荷
蓄積領域521の表面領域に形成されたP型の浅い正
孔蓄積層522によって構成されている。また、信号電
荷蓄積領域521および正孔蓄積層522の非電荷読出
し側にはP型のチャネルストップ領域62が隣接して形
成されている。垂直転送部54は、P型領域60の表面
領域に形成されたN型の信号電荷転送領域541およ
び、この信号電荷転送領域541上にシリコン酸化膜か
らなる絶縁層(図示せず)を介して形成されたポリシリ
コンからなる転送電極542によって構成されている。
また、スミアを抑圧するために信号電荷転送領域541
の下方にP型領域543が形成されている。
【0004】このような構造の固体撮像素子50におい
て、光電変換部52の信号電荷蓄積領域521の表面領
域に形成されるP型の正孔蓄積層522は、図6のよ
うに、転送電極542をマスクとするセルフアライメン
ト技術を用いて1回のドーピングにより形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の固体撮像素子50において、光電変換部52か
ら信号電荷を読み出す場合は、図7(A)に示す転送電
極542に印加される電圧を徐々に大きくしていくと、
光電変換部52の信号電荷蓄積領域521に蓄積された
信号電荷は、図5の矢印Aに示す経路で垂直転送部54
の信号電荷転送領域541に転送される。この信号電荷
読み出し時における光電変換部52及び垂直転送部54
のポテンシャル分布を図7(B)に示す。この図7
(B)において、曲線71は信号電荷読み出し時におけ
る初期状態のポテンシャルを示し、曲線72は初期状態
より大きい電圧V1を転送電極542に印加した時の光
電変換部52及び垂直転送部54のポテンシャルを示
し、曲線73は上記電圧V1より大きい電圧V3を転送
電極542に印加して信号電荷読み出しを可能にした時
のポテンシャルを示している。
【0006】また、この図7(B)において、74は初
期状態における光電変換部52と垂直転送部54との境
界領域の初期状態電位障壁を示し、75は電圧V1を印
加した時の光電変換部52と垂直転送部54との境界領
域における電位障壁を示し、76は信号電荷転送領域5
41において、曲線71で示すポテンシャルと電圧V1
を印加した時の曲線72で示すポテンシャルとの最小ポ
テンシャル差を示し、77は信号電荷転送領域541に
おいて、曲線71で示すポテンシャルと電圧V3を印加
した時の曲線73で示すポテンシャルとの最小ポテンシ
ャル差を示している。
【0007】しかし、上記のような従来の固体撮像素子
50では、P型正孔蓄積層522を1回のドーピング
により形成する方式を採っているため、このP型正孔
蓄積層522と信号電荷転送領域541との境界での電
界強度が急に変化し、その境界領域における初期状態電
位障壁74及び電圧V1印加時の電位障壁75が大きく
なる。その結果、電荷を完全に読み出し時には大きな電
圧V3を印加しなければ、信号電荷を読み出せないとい
う問題があった。また、信号電荷の読み出し側と逆の側
での光電変換部52と垂直転送部54との間の電界強度
も強いため、アバランシェブレークダウン等で電荷が発
生して、ノイズ等の原因になり易いという問題があっ
た。
【0008】本発明は、上記のような従来の問題を解決
するためになされたもので、信号電荷の読み出し効率を
向上できるとともに、電荷読み出しのための電圧を低く
し、信号電荷読み出し時のノイズを低減できる固体撮像
素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、半導体基板上に光電変換部が形成されている
とともに前記光電変換部に蓄積された信号電荷を転送す
る電荷転送部を有し、かつ前記光電変換部の受光用表面
に正孔蓄積層を形成してなる固体撮像素子であって、前
記正孔蓄積層は、前記受光用表面に該受光用表面の全域
に亘り所定の深さに形成された第1正孔蓄積層と、前記
第1正孔蓄積層の表面領域を周囲から中央に向け縮小し
た所定面積の表面領域に前記第1正孔蓄積層を通して前
記光電変換部の内部に達する深さに形成された前記第1
正孔蓄積層より厚い層の第2正孔蓄積層とから構成され
ることを特徴とする。
【0010】また、本発明は、半導体基板上に光電変換
部を形成するとともに前記光電変換部に蓄積された信号
電荷を転送する電荷転送部を形成してなる固体撮像素子
の製造方法であって、前記受光用表面に不純物をドーピ
ングして第1正孔蓄積層を該受光用表面の全域に亘り所
定の深さに形成する第1の工程と、前記第1正孔蓄積層
の表面領域に該表面領域を周囲から中央に向け縮小した
所定面積の不純物ドーピング領域を形成する第2の工程
と、前記不純物ドーピング領域に前記第1正孔蓄積層を
通して不純物をドーピングすることにより前記光電変換
部の内部に達する深さの第2正孔蓄積層を形成する第3
の工程とを備えることを特徴とする。
【0011】本発明の固体撮像素子では、光電変換部の
受光用表面に第1正孔蓄積層と、これより表面面積が小
さく、かつドーピング深さを大きくした第2正孔蓄積層
を2層に形成し、これにより、実質的な光の入射開口領
域と対応する正孔蓄積層の厚さを厚くし、かつ正孔蓄積
層の外周部分を薄くした2段構造にしたので、光電変換
部から垂直転送部に電荷を読み出す時に、正孔蓄積層と
垂直転送部との境界箇所での電界強度が緩やかに変化
し、光電変換部から垂直転送部へ電荷を効率よく転送で
きるとともに、電荷読み出しのための電圧を低くでき、
かつ信号電荷読み出し時のノイズを低減できる。
【0012】本発明にかかる固体撮像素子の製造方法で
は、第1の工程で受光用表面に不純物をドーピングして
第1正孔蓄積層を形成し、第2の工程で第1正孔蓄積層
の表面領域に該表面領域を周囲から中央に向け縮小した
所定面積の不純物ドーピング領域を形成し、第3の工程
で不純物ドーピング領域に第1正孔蓄積層を通して光電
変換部の内部に達する深さまで不純物をドーピングする
ことにより第2正孔蓄積層を形成し、これにより、実質
的な光の入射開口領域と対応する正孔蓄積層の厚さを厚
くし、かつ正孔蓄積層の外周部分を薄くした2段構造に
したので、光電変換部から垂直転送部に電荷を読み出す
時に、正孔蓄積層と垂直転送部との境界箇所での電界強
度が緩やかに変化し、光電変換部から垂直転送部へ電荷
を効率よく転送できるとともに、電荷読み出しのための
電圧を低くでき、かつ信号電荷読み出し時のノイズを低
減できる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態例につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明による固体撮
像素子の一例を示す一部の概略平面図、図2は図1のA
−A線に沿う断面図、図3は本発明による固体撮像素子
への正孔蓄積層の製造工程を示す説明図、図4は本発明
による固体撮像素子の信号電荷読み出し時のポテンシャ
ル分布を示す図である。
【0014】この実施の形態に示す固体撮像素子2は、
図1及び図2に示したように、入射光量に応じた信号電
荷を蓄積する光電変換部4と、この光電変換部4から読
み出された信号電荷を垂直方向に転送する垂直転送部6
を備え、光電変換部4はN型シリコン基板8上に垂直及
び水平方向にマトリクス状に配列され、垂直転送部6
は、マトリクス状に配列された光電変換部4の各列ごと
に隣接して配設される。
【0015】シリコン基板8の深部には、オーバフロー
バリアを形成するP型ウエル層10が形成されてお
り、光電変換部4は、P型ウエル層10上に形成され
たN型の信号電荷蓄積領域14および、この信号電荷蓄
積領域14の受光用表面に形成されたP型の正孔蓄積
層16によって構成されている。この正孔蓄積層16
は、信号電荷蓄積領域14の表面近くで発生し、雑音源
となる暗電流を抑制するもので、信号電荷蓄積領域14
の受光用表面に対して形成される表面積およびドーピン
グ深さの異なるP型の第1正孔蓄積層161とP
の第2正孔蓄積層162との2段構造で構成されてい
る。
【0016】また、垂直転送部6は、P型ウエル層1
0の上層に形成されたN型の信号電荷転送領域18およ
び、この信号電荷転送領域18上にシリコン酸化膜から
なる絶縁層30を介して形成されたポリシリコン等から
なる転送電極20によって構成されている。また、スミ
アを抑圧するために信号電荷転送領域18の下方にP型
領域22が形成されている。また、垂直転送部6と反対
側の非読み出し箇所である光電変換部4の側部にはP型
のチャネルストップ領域24が隣接して形成されてい
る。また、図1及び図2に示すように、信号電荷蓄積領
域14の受光領域を除く受光用表面の周囲は、電荷転送
部6の転送電極20により包囲された構造になってお
り、この転送電極20の内側壁部には、第1正孔蓄積層
161の表面領域を周囲から中央に向け縮小するように
して、第1正孔蓄積層161の表面領域より小さい所定
面積の表面領域を設定する側壁絶縁膜26が設けられて
いる。
【0017】次に、図1及び図2と図3を参照して、本
実施の形態における固体撮像素子の製造方法について説
明する。図1および図2に示すように、まず、N型(第
1導電型)のシリコン基板8にP型(第2導電型)の
ウエル層10を形成する。次に、撮像領域に対応してP
型のウエル層10の上層に光電変換部4を構成するN
型の信号電荷蓄積領域14を形成する。これらはイオ
ン注入等の処理をシリコン基板8に順次施すことにより
形成される。なお、信号電荷蓄積領域14の受光用表面
に形成される正孔蓄積層16は、電荷転送部6が形成さ
れた後に、その転送電極20及び側壁絶縁膜26を利用
して形成される。また、P型のウエル層10はN
の信号電荷蓄積領域14と共にN型のシリコン基板8方
向にNPN構造を作り、このNPN構造は、光電変換部
4が強い光で過剰に発生した信号電荷が一定のポテンシ
ャルを超えると、シリコン基板8側に排出する縦型オー
バフロードレイン構造を構成している。
【0018】前記ウエル層10の上層において、光電変
換部4を構成する信号電荷蓄積領域14の図中左側に設
けられた電荷読み出し用領域28の外側には、例えばC
CD構造の垂直転送部6を構成するN型の信号電荷転送
領域18を形成する。また、信号電荷転送領域18の下
方には、スミアを抑制するために、P型領域22を形成
する。これらはイオン注入等の処理をシリコン基板に順
次施すことにより形成される。さらに、光電変換部4を
構成する信号電荷蓄積領域14の図中右側に隣接してP
型の画素間チャネルストップ領域24を形成する。こ
れもイオン注入等の処理をシリコン基板8に順次施すこ
とにより形成される。また、シリコン基板8の表面上に
は、垂直転送部6を構成するポリシリコン等からなる転
送電極20が絶縁膜30を介して設けられる。
【0019】次に、信号電荷蓄積領域14の受光用表面
に正孔蓄積層16を形成する場合について、図3を参照
して説明する。まず、図3(A)に示すように、信号電
荷蓄積領域14の受光用表面の周囲を取り囲むように設
けられた転送電極20をマスクとするセルフアライメン
ト方式を利用して、P型の不純物(ドーパント)42
を信号電荷蓄積領域14の受光用表面にレーザドーピン
グ法等によりドーピングして、第1正孔蓄積層161を
受光用表面の表面側に浅く形成する。
【0020】次に、図3(B)に示すように、第1正孔
蓄積層161を形成した後の信号電荷蓄積領域14の受
光用表面及び転送電極20を含むシリコン基板の全表面
に、シリコン窒化物またはポリシリコン、シリコン酸化
物等からなる薄膜44をCVD法等により形成する。し
かる後、薄膜44を形成したシリコン基板表面全体を、
例えばドライエッチング法などによりエッチバックし
て、図3(C)に示すように、転送電極20の内側壁部
に側壁絶縁膜26を形成する。この側壁絶縁膜26は、
第1正孔蓄積層161の表面領域を周囲から中央に向け
縮小するように設定するものであり、後述する第2正孔
蓄積層162を形成する時の受光用表面へのドーピング
範囲を決定する。次に、図3(D)に示すように、転送
電極20の内側壁部に形成した側壁絶縁膜26をマスク
とするセルフアライメント方式を利用して、P型の不
純物(ドーパント)46を側壁絶縁膜26で囲まれた信
号電荷蓄積領域14の受光用表面にレーザドーピング法
等により第1正孔蓄積層161より深くドーピングし
て、第2正孔蓄積層162を形成する。
【0021】なお、このような固体撮像素子2の上面に
は、図示省略したが、パッシベーション膜、平坦化膜、
カラーフィルタ、マイクロレンズ等が配置され、光電変
換部4の光の入射を制御するようになっている。
【0022】このように構成された本実施の形態に示す
固体撮像素子2において、光電変換部4から信号電荷を
読み出すに際し、転送電極20に電圧が印加されると、
光電変換部4の信号電荷蓄積領域14に蓄積された信号
電荷は、図1の電荷読み出し用領域28を通して垂直転
送部6の信号電荷転送領域18に転送される。ここで、
信号電荷蓄積領域14の受光用表面には、図4(A)に
示すように、第1正孔蓄積層161と、この第1正孔蓄
積層161の表面面積より小さい第2正孔蓄積層162
とが2層化して形成されることにより、正孔蓄積層16
全体の外周部分が外方に行くにつれ厚さが薄くなる2段
構造になる。このため、信号電荷読み出し時において、
転送電極20に印加される電圧を初期状態から増大方向
へ順に変化した時の光電変換部4及び垂直転送部6のポ
テンシャル分布は図4(B)に示すようになる。
【0023】すなわち、図4(B)において、曲線41
は信号電荷読み出し時の初期状態における光電変換部4
及び垂直転送部6のポテンシャルを示し、曲線42は初
期状態より大きい電圧V1を転送電極20に印加した時
の光電変換部4及び垂直転送部6のポテンシャルを示
し、曲線43は上記電圧V1より大きい電圧V2(V2
<V3)を転送電極20に印加して信号電荷読み出しを
可能にした時のポテンシャルを示している。また、この
図4(B)において、44は初期状態における光電変換
部4と垂直転送部6との境界領域の初期状態電位障壁を
示し、45は電圧V1を印加した時の光電変換部4と垂
直転送部6との境界領域における電位障壁を示し、46
は信号電荷転送領域14において、曲線41で示すポテ
ンシャルと電圧V1を印加した時の曲線42で示すポテ
ンシャルとの最小ポテンシャル差を示し、47は信号電
荷転送領域14において、曲線41で示すポテンシャル
と電圧V2を印加した時の曲線43で示すポテンシャル
との最小ポテンシャル差を示している。
【0024】この図4(B)から明らかなように、図7
(B)に示す従来のポテンシャル分布図と比較すると、
本実施の形態において、電圧V1を印加した時の光電変
換部4と垂直転送部6との境界領域における電位障壁4
5は図7(B)に示す従来の電位障壁75より低くする
ことができる。また、本実施の形態の曲線41で示すポ
テンシャルと電圧V2を印加した時の曲線43で示すポ
テンシャルの最小ポテンシャル差47と、これに対応す
る従来の最小ポテンシャル差77とを比較した場合、本
実施の形態に示す最小ポテンシャル差47の方が小さな
る。したがって、本実施の形態においては、電荷を完全
に読み出すのに必要な電圧V2を従来の電圧V3より低
くすることができる。また、読み出し側と反対側の障壁
から、電荷転送部のポテンシャルの最も低い側までの電
界強度の変化は、従来例が急激に変化しているのに対
し、本実施の形態においては緩やかに変化しているのが
分かる。これにより本実施の形態における固体撮像素子
の方がアバランシェブレークダウン等で電荷が発生し
て、ノイズ等の原因になる確率を低くすることができ
る。
【0025】したがって、この実施の形態による固体撮
像素子によれば、光電変換部4の信号電荷蓄積領域14
の表面に転送電極20をマスクとして、P型の不純物
をドーピングすることにより第1正孔蓄積層161を形
成し、さらに、第1正孔蓄積層161を形成した後の信
号電荷蓄積領域14の受光用表面に、側壁絶縁膜26を
マスクとして、第1正孔蓄積層161より深い位置まで
型の不純物をドーピングすることにより第2正孔蓄
積層を形成し、これにより、実質的な光の入射開口とな
る側壁絶縁膜26で囲まれた領域と対応する正孔蓄積層
16の厚さを厚くし、かつ正孔蓄積層16の外周部分を
薄くした2段構造にしたので、光電変換部4から垂直転
送部6に電荷を読み出す時に、正孔蓄積層16と垂直転
送部6との境界箇所での電界強度が緩やか変化され、こ
れにより、光電変換部4から垂直転送部6へ電荷を効率
よく転送できる。また、光電変換部4と垂直転送部6と
の境界領域における電位障壁を低くできるため、電荷読
み出しのための電圧を低くでき、しかも、信号電荷読み
出し時のノイズを低減できる。
【0026】また、この実施の形態によれば、第1正孔
蓄積層161は転送電極20をマスクとして、セルフア
ライメント方式で光電変換部4の表面に形成され、さら
に、第2正孔蓄積層162は側壁絶縁膜26をマスクと
して、セルフアライメント方式で光電変換部4の表面に
形成される構成になっているため、マスク合わせなしで
第1正孔蓄積層161及び第2正孔蓄積層162を光電
変換部4の表面に正確に形成するとこができる。
【0027】なお、本実施の形態例では、第2正孔蓄積
層162を光電変換部4の表面に形成する場合、転送電
極20の内側壁部に側壁絶縁膜26を形成し、この側壁
絶縁膜26をマスクとして用いる場合について説明した
が、本発明はこれに限らず、例えば、レジストにより光
電変換部4の表面に転送電極20の内側より狭くパター
ニングして、第2正孔蓄積層162を形成するようにし
てもよい。また、本実施の形態例では、光電変換部4は
マトリクス状に配列されているとしたが、光電変換部4
が一列に配列されたリニアイメージセンサーなどにも本
発明は効果的に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明の固体撮像素
子及びその製造方法によれば、光電変換部の受光用表面
に第1正孔蓄積層と、これより表面面積の小さく、かつ
ドーピング深さを大きくした第2正孔蓄積層を2層に形
成し、これにより、実質的な光の入射開口領域と対応す
る正孔蓄積層の厚さを厚くし、かつ正孔蓄積層の外周部
分を薄くした2段構造にしたので、光電変換部から垂直
転送部に電荷を読み出す時に、正孔蓄積層と垂直転送部
との境界箇所での電界強度が緩やかに変化し、光電変換
部から垂直転送部へ電荷を効率よく転送できる。また、
本発明によれば、光電変換部と垂直転送部との境界領域
における電位障壁を低くできるため、電荷読み出しのた
めの電圧を低くでき、しかも、信号電荷読み出し時のノ
イズを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による固体撮像素子の一例を示す一部の
概略平面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】本発明による固体撮像素子への正孔蓄積層の製
造工程を示す説明図である。
【図4】本発明による固体撮像素子の信号電荷読み出し
時のポテンシャル分布を示す図である。
【図5】固体撮像素子の1画素分の構造を示す断面図で
ある。
【図6】従来における固体撮像素子の光電変換部の表面
に正孔蓄積層を形成した場合の一部の断面図である。
【図7】従来における固体撮像素子の信号電荷読み出し
時のポテンシャル分布を示す図である。
【符号の説明】
2……固体撮像素子、4……光電変換部、6……垂直電
荷部、8……シリコン基板、10……P型ウエル層、
14……信号電荷蓄積領域、16……正孔蓄積層、16
1……第1正孔蓄積層、162……第2正孔蓄積層、1
8……信号電荷転送領域、20……転送電極、22……
P型領域、24……チャネルストップ領域、26……側
壁絶縁膜、28……電荷読み出し用領域、30……絶縁
膜。
フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA01 AA05 AB01 BA13 CA04 CB13 DA23 EA01 EA07 FA06 FA13 FA26 5F049 MA02 MB03 NA01 NA04 NB05 PA10 QA03 QA14 RA03 RA08 SS03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に光電変換部が形成されて
    いるとともに前記光電変換部に蓄積された信号電荷を転
    送する電荷転送部を有し、かつ前記光電変換部の受光用
    表面に正孔蓄積層を形成してなる固体撮像素子であっ
    て、 前記正孔蓄積層は、前記受光用表面に該受光用表面の全
    域に亘り所定の深さに形成された第1正孔蓄積層と、前
    記第1正孔蓄積層の表面領域を周囲から中央に向け縮小
    した所定面積の表面領域に前記第1正孔蓄積層を通して
    前記光電変換部の内部に達する深さに形成された前記第
    1正孔蓄積層より厚い層の第2正孔蓄積層とから構成さ
    れる、ことを特徴とする固体撮像素子。
  2. 【請求項2】 前記光電変換部は、第1導電型の前記半
    導体基板上に形成された第2導電型の信号電荷蓄積領域
    を有し、前記第1及び第2正孔蓄積層は前記信号電荷蓄
    積領域の表面に形成され、かつ第1及び第2正孔蓄積層
    は第1導電型であることを特徴とする請求項1記載の固
    体撮像素子。
  3. 【請求項3】 前記電荷転送部の転送電極は前記受光表
    面の周囲を取り囲むように配置され、この転送電極の内
    側壁部には、前記第1正孔蓄積層の表面領域を周囲から
    中央に向け縮小した所定の表面領域を設定する側壁絶縁
    膜が形成されていることを特徴とする請求項1記載の固
    体撮像素子。
  4. 【請求項4】 半導体基板上に光電変換部を形成すると
    ともに前記光電変換部に蓄積された信号電荷を転送する
    電荷転送部を形成してなる固体撮像素子の製造方法であ
    って、 前記受光用表面に不純物をドーピングして第1正孔蓄積
    層を該受光用表面の全域に亘り所定の厚さに形成する第
    1の工程と、 前記第1正孔蓄積層の表面領域に該表面領域を周囲から
    中央に向け縮小した所定面積の不純物ドーピング領域を
    形成する第2の工程と、 前記不純物ドーピング領域に前記第1正孔蓄積層を通し
    て不純物をドーピングすることにより前記光電変換部の
    内部に達する第2正孔蓄積層を形成する第3の工程とを
    備える、 ことを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の工程において、前記受光用表
    面の受光領域を除くように設けられた前記電荷転送部の
    転送電極をマスクとして、不純物がドーピングされるよ
    うにしたことを特徴とする請求項4記載の固体撮像素子
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記半導体基板の表面全域に絶縁膜を形
    成し、この絶縁膜をエッチングにより、前記受光用表面
    の周囲を囲むように設けられた前記電荷転送部の転送電
    極の側壁部のみを残して側壁絶縁膜を形成し、この側壁
    絶縁膜をマスクとして前記第2正孔蓄積層を形成するた
    めの不純物ドーピング領域を形成するようにしたことを
    特徴とする請求項4記載の固体撮像素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記光電変換部の信号電荷蓄積領域が第
    2導電型のとき、前記第1及び第2正孔蓄積層は第1導
    電型であることを特徴とする請求項4記載の固体撮像素
    子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記側壁絶縁膜は、シリコン窒化物、ポ
    リシリコンまたはシリコン酸化物であることを特徴とす
    る請求項4記載の固体撮像素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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