JP2003318167A - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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JP2003318167A
JP2003318167A JP2002125467A JP2002125467A JP2003318167A JP 2003318167 A JP2003318167 A JP 2003318167A JP 2002125467 A JP2002125467 A JP 2002125467A JP 2002125467 A JP2002125467 A JP 2002125467A JP 2003318167 A JP2003318167 A JP 2003318167A
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JP
Japan
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thin film
substrate
sheet
film
sheet film
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JP2002125467A
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Inventor
Tsutomu Kamiyama
勉 上山
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シートフィルムと基板とを均一に相互に押し
付けてシートフィルムに形成した薄膜を基板に対して表
面が平坦で均一な膜厚をもって転写することができる薄
膜形成装置を提供する。 【解決手段】 シートフィルムFの裏面側で、その上面
がシートフィルムFの裏面に対して当接自在に第2のプ
レート5が配置されるとともに、さらに第2のプレート
5の下面側にシート状の支持部材9が配置されている。
この支持部材9はシート状弾性部材で構成されており、
その上面中央部で第2のプレート5を支持している。ま
た、支持部材9の周縁部は押圧機構10と接続されてお
り、この押圧機構10から与えられる流体圧力に応じて
基板W側に押圧されて第2のプレート5をシートフィル
ムFの裏面に当接させる。このようにシートフィルムF
側では流体圧力を利用してシートフィルムFを基板Wに
押し付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シートフィルム
の表面に形成された薄膜を基板に対向させた状態でシー
トフィルムと基板とを互いに押し付けてシートフィルム
の表面に形成された薄膜を基板に転写して基板に薄膜を
形成する薄膜形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIの製造に用いるウエハの大
口径化や液晶パネルなどの大面積化に伴い、大面積に適
合した薄膜形成方法が必要となってきた。また、LSI
製造技術における多層配線技術の分野においては、多層
配線を実現するために絶縁膜の表面を高い精度で平坦化
する必要があり、大面積化に加えて、薄膜形成における
表面の平坦化技術への要求も高まってきている。そこ
で、これらの要求を満足すべく、加圧転写方法によって
基板に薄膜を形成する薄膜形成技術が提案されている。
【0003】この薄膜形成装置としては、例えば特開2
001−135623号公報に記載された装置がある。
この装置では、処理容器の内部に形成される薄膜形成室
内において、例えば図5(a)に示すように、加熱ヒー
タ101を内蔵する第1のプレート102が設けられて
おり、薄膜形成対象となる半導体ウエハや液晶パネル用
ガラス基板など(以下、「基板」という)Wを保持可能
となっている。また、薄膜形成室内には、第1のプレー
ト102の下方に加熱ヒータ103を内蔵する第2のプ
レート104が第1のプレート102と対向しながら配
置されている。さらに、シートフィルムFに形成される
薄膜TFを第1のプレート102上の基板Wに対向させ
ながら基板Wと第2のプレート104との間にシートフ
ィルムFが配置されるとともに、その周辺部がフィルム
保持機構(図示省略)によって保持されている。
【0004】そして、同図(b)に示すように、この状
態のまま基板Wを保持する第1のプレート102と、シ
ートフィルムFを保持する第2のプレート104とを相
互に近接移動させることによって基板Wとシートフィル
ムFとを相互に押し付けてシートフィルムF上の薄膜T
Fを基板Wに転写する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の薄
膜形成装置において使用されているシートフィルムFは
薄くて柔らかく弾性変形しやすいため、上記のようにし
て基板Wへの薄膜TFの転写を行う際、第1のプレート
102が第2のプレート104に対して相対的に傾斜し
ていると、弾撥力のばらつきによりシートフィルムFの
各部の変形量が異なり、基板Wの全面を均一な加重圧力
でシートフィルムFに相対的に押し付けることができ
ず、表面が平坦で均一な膜厚の薄膜を基板Wに転写する
ことができないという問題が発生する。
【0006】また、図5(b)の1点鎖線円EPに示す
ように、薄膜TFのエッジ部では基板Wとシートフィル
ムFとが離れて微小空間が形成されている。このため、
薄膜TFのエッジ部の全てが基板Wに押し付けられて転
写処理が確実に行われているわけではなく、実際にシー
トフィルムFを剥がした際にエッジ部の転写を良好に行
うことができない場合があった。
【0007】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、シートフィルムと基板とを均一に相互に押し付け
てシートフィルムに形成した薄膜を基板に対して表面が
平坦で均一な膜厚をもって転写することができる薄膜形
成装置を提供することを第1の目的とする。
【0008】また、この発明は、上記第1の目的を達成
した上で、さらに薄膜のエッジ部を基板と確実に密着さ
せてエッジ部を確実に基板に転写することができる薄膜
形成装置を提供することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、シートフィ
ルムの表面に形成された薄膜を基板に対向させた状態で
シートフィルムと基板とを互いに押し付けて薄膜を基板
に転写して基板に薄膜を形成する薄膜形成装置であっ
て、上記第1の目的を達成するため、その一方主面をシ
ートフィルムの裏面に当接可能に配置されたプレート部
材と、プレート部材の他方主面側に配置された支持部材
と、流体圧力によって支持部材を基板側に押圧する押圧
手段とを備えている。そして、支持部材は押圧手段によ
り基板側に押圧されることでプレート部材の他方主面お
よび側面部に沿って変形しながらプレート部材をシート
フィルムの裏面に当接させて流体圧力をシートフィルム
に与えるように構成している。
【0010】このように構成された発明では、押圧手段
から支持部材に対して流体圧力が基板側に向けて与えら
るのに応じてプレート部材がシートフィルムを基板側に
押圧する。このとき、支持部材はプレート部材の他方主
面および側面部に沿って変形しながらプレート部材に対
して流体圧力が基板側に向けて加わることとなる。した
がって、プレート部材全体に均一な圧力が印加され、そ
の結果、シートフィルムは基板に向けて均一な圧力で押
し付けられ、シートフィルムに形成した薄膜が均一に転
写される。
【0011】ここで、押圧手段からの流体圧力によって
支持部材をプレート部材の他方主面および側面部に沿っ
て変形させるためには、支持部材を弾性体で構成するの
が望ましい。
【0012】また、プレート部材の一方主面とシートフ
ィルム上の薄膜との大小関係ならびに両者の配置関係を
適切に設定することで薄膜のエッジ部を基板と確実に密
着させてエッジ部を確実に基板に転写することが可能と
なり、上記第2の目的を達成することができる。例え
ば、プレート部材の一方主面がシートフィルム上の薄膜
よりも狭くなるように設定するとともに、押圧手段によ
り支持部材を基板側に押圧した際に支持部材からの流体
圧力を受けてプレート部材がシートフィルム上の薄膜の
略中央部を基板側に押圧するように構成するのが望まし
い。というのも、このように構成することで、薄膜の略
中央部をプレート部材により押圧する一方、そのプレー
ト部材の周辺領域において支持部材が直接シートフィル
ムの裏面に当接して該薄膜のエッジ部を基板側に押圧す
ることとなり、薄膜の略中央部はもちろんのことエッジ
部に対しても均一な圧力を加えることができるからであ
る。
【0013】また、プレート部材の一方主面がシートフ
ィルム上の薄膜とほぼ同じ大きさとなっている場合に
も、押圧手段により支持部材を基板側に押圧した際に支
持部材からの流体圧力を受けてプレート部材がシートフ
ィルム上の薄膜全体を基板側に押圧するように構成する
のが望ましく、このように構成することでプレート部材
の周辺領域において支持部材が直接シートフィルムの裏
面に当接してエッジ部の周囲でシートフィルムを基板に
密着させ、薄膜の略中央部はもちろんのことエッジ部に
対しても均一な圧力を加えることができる。
【0014】さらに、基板を加熱したり、シートフィル
ム上の薄膜を加熱するように構成してもよく、このよう
に加熱手段を設けることで薄膜転写を良好に行うことが
可能となる。特に、薄膜を加熱する薄膜加熱手段として
は、例えばプレート部材に設けるように構成したり、支
持部材に対して流体圧力を与えるために用いられる流体
を加熱する流体加熱部で構成するようにしてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、この発明にかかる薄膜形
成装置の一実施形態を示す図である。また、図2は図1
の薄膜形成装置の部分拡大断面図である。この薄膜形成
装置は、その内部が後述するようにして転写処理を行う
薄膜形成室11となっている処理容器1を有している。
また、この処理容器1の側面底部には、排気口12が設
けられており、この排気口12に薄膜形成室11の圧力
を調整する圧力制御ユニット2が接続されている。
【0016】この圧力制御ユニット2では、バタフライ
バルブ21を介して真空ポンプ22が薄膜形成室11と
連通されており、バタフライバルブ21を開いた状態
で、装置全体を制御する制御部3からの動作信号に応じ
て真空ポンプ22が作動すると、薄膜形成室11内が排
気減圧される。また、圧力制御ユニット2には、バタフ
ライバルブ21の開度をコントロールするバルブコント
ローラ23が設けられており、制御部3からの開度信号
に応じてバルブコントローラ23がバタフライバルブ2
1の開閉、さらには開度を調整することで薄膜形成室1
1からの排気量を調整し、薄膜形成室11内の圧力(真
空度)を制御可能となっている。なお、この実施形態で
は、薄膜形成室11内の圧力を精度良く制御するため
に、薄膜形成室11内の圧力を測定する圧力計31を設
け、この圧力計31の測定結果を制御部3に出力し、こ
の測定結果に基づくフィードバック制御を実行してい
る。
【0017】また、この処理容器1の上面周縁部には、
導入口13が設けられており、この導入口13を介して
一定流量の窒素ガスが薄膜形成室11内に供給されてい
る。すなわち、この導入口13はマスフローコントロー
ラ14を介して窒素ガス供給源(図示省略)と接続され
ており、制御部3から与えられるガス供給信号に基づき
マスフローコントローラ14が導入口13を介して薄膜
形成室11に供給される窒素ガスの流入量をコントロー
ルしている。なお、この実施形態では、後で説明する転
写処理を良好に行うために窒素ガスを供給しているが、
薄膜形成室11に供給するガス種はこれに限定されるも
のではなく、転写処理に適したガスを供給すればよい。
【0018】こうして圧力調整の対象となっている薄膜
形成室11には、第1、第2のプレート4,5が上下に
対向して収容されている。これらのプレートのうち、第
1のプレート4は、第2のプレート5と対向する下面に
薄膜形成対象である基板Wを保持可能となっている。こ
こで、薄膜形成対象となる基板Wとしては、例えば円板
状に形成された半導体ウエハと、この半導体ウエハ上に
電極配線としてAl配線をパターニング形成した構造を
有するものがあり、以下においては、この基板Wのパタ
ーニング形成面側に後述する絶縁膜(薄膜)を転写する
場合について説明する。
【0019】この第1のプレート4の下面には、平坦性
を確保するために研磨された石英板41が設けられてお
り、この石英板41に基板Wが装着される。このように
基板Wと直接接触する板材41として石英を用いた理由
は、石英が基板Wを汚染する物質を含まないこと、およ
び加工性がよく、必要とする平坦性が容易に得られるこ
となどからである。
【0020】また、第1のプレート4には、基板加熱手
段として加熱ヒータ61が内蔵されている。この加熱ヒ
ータ61は制御部3から与えられる基板温度信号に基づ
きヒータコントローラ62によって制御され、例えば2
5°C〜300°Cの間で加熱制御される。そして、第
1のプレート4は処理容器1内に吊設され、加重モータ
7によって昇降されるように構成されている。
【0021】また、もう一方のプレート、つまり第2の
プレート5は、上記第1のプレート4と同様の理由から
例えば石英板で構成されており、本発明の「プレート部
材」に相当する。そして、この第2のプレート5はフィ
ルム保持緊張機構8により保持されたシートフィルムF
の裏面(薄膜TFが形成されていない面)側に配置され
ており、シートフィルムFの裏面に対して当接可能とな
っている。そして、第2のプレート5においても、第1
のプレート4と同様に、薄膜加熱手段として加熱ヒータ
63が内蔵されており、制御部3から与えられる薄膜温
度信号に基づきヒータコントローラ64によって制御さ
れ、例えば25°C〜300°Cの間で加熱制御され
る。なお、基板Wと薄膜TFの各温度については、基板
Wや薄膜TFの種類やサイズ等に応じた値に設定すれば
よく、本実施形態では各温度を個別に制御している。
【0022】図3は、フィルム保持緊張機構の構成およ
び動作を示す図である。フィルム保持緊張機構8は、シ
ートフィルムFを保持するフィルム保持機能とシートフ
ィルムFを緊張させるフィルム緊張機能を兼ね備えたも
のであり、以下のように構成することで両機能を発揮さ
せている。すなわち、フィルム保持緊張機構8は、同図
(a)に示すようにシートフィルムFの外周縁部の表裏
面を挟持する一対の挾持体81a,81bと、これらの
挾持体81a,81bを上下動させるエアシリンダ等の
アクチュエータ82a,82bとを備え、シートフィル
ムFが適宜な供給機構によって供給されてフィルム仮置
き台83上に載置されると、アクチュエータ82a,8
2bが作動して挾持体81a,81bによりシートフィ
ルムFを挟持するように構成されている。挾持体81
a,81bはそれぞれリング状に形成され、アクチュエ
ータ82a,82bはシートフィルムFの周方向に等間
隔をおいて複数個設けられ、挾持体81a,81bをそ
れぞれ保持している。
【0023】また、フィルム保持緊張機構8は、上記の
ようにして保持されたシートフィルムFに対して熱が加
えられることで熱膨張したシートフィルムFに所望の張
力を加えて緊張させるためのもので、フレーム84に下
向きに取付けられたアクチュエータとしてのエアシリン
ダ85と、このアクチュエータ85の作動によって同図
(b)に示すように下降することによりシートフィルム
Fの外周部、厳密には一対の挾持体81a,81bより
内側部分を押圧する円形の押えリング86とで構成され
ている。エアシリンダ85はシートフィルムFの外周部
に周方向に等間隔をおいて複数個配設され、その可動ロ
ッドの先端に押えリング86が取付けられている。な
お、全てのエアシリンダ85は制御部3からの駆動信号
によって同期して作動するように構成されている。
【0024】図1および図2に戻って説明を続ける。上
記したようにフィルム保持緊張機構8により保持された
シートフィルムFの裏面側で、その上面(本発明の「一
方主面」に相当)がシートフィルムFの裏面に対して当
接自在に第2のプレート5が配置されているが、さらに
第2のプレート5の下面(本発明の「他方主面」に相
当)側にシート状の支持部材9が配置されている。この
支持部材9はシート状弾性部材で構成されており、その
上面中央部で第2のプレート5を支持している。より具
体的には、支持部材9の中央部は第2のプレート5の下
面および側面部に沿って変形することで該下面および側
面部と密着しつつ第2のプレート5を下方から支持して
いる。
【0025】また、支持部材9の周縁部は押圧機構10
と接続されており、この押圧機構10から与えられる流
体圧力に応じて基板W側(図1および図2の上方側)に
押圧されて第2のプレート5をシートフィルムFの裏面
に当接させるように構成されている。すなわち、この押
圧機構10は、支持部材9と協働して第2のプレート5
の下面側で閉空間SPを形成するベース部材10aと、
閉空間SPに流体を供給する流体供給部10bとを有し
ている。そして、制御部3から与えられる流体供給信号
に基づき流体供給部10bが閉空間SPに供給する流体
10cの量を制御することで支持部材9に与える流体圧
力を任意に設定可能となっている。
【0026】次に、上記した薄膜形成装置を使用した薄
膜形成手順について説明する。本実施形態においては、
第1のプレート4の下面に基板Wがパターニング形成面
(電極配線を形成した面)を下に向けて装着される。ま
た、第2のプレート5の上方には、シートフィルムFが
絶縁膜などの薄膜TFを上に向けて供給され、その外周
縁部がフィルム保持緊張機構8によって保持される。な
お、この段階では、フィルム保持緊張機構8によるシー
トフィルムFの緊張は行われておらず、また流体供給部
10bから閉空間SPに供給されている流体10cの量
は比較的少なく、図2(a)に示すように第2のプレー
ト5はシートフィルムFの下方に離間している。
【0027】こうして、基板WおよびシートフィルムF
の搬入および装着が完了すると、制御部3が予めメモリ
(図示省略)に記憶されている転写プログラムにしたが
って装置各部を制御し、次に説明する転写処理を実行し
て薄膜TFを基板Wに転写する。
【0028】まず、制御部3から与えられる開閉信号に
応じてバタフライバルブ21が開いて真空ポンプ22に
よる薄膜形成室11の排気減圧を開始する。すると、薄
膜形成室11の圧力は徐々に低下していく。また、これ
と並行して、制御部3からのガス供給信号に応じてマス
フローコントローラ14は導入口13から供給される窒
素ガスの流量を一定量に維持する。
【0029】そして、所望の圧力まで減圧されると、ヒ
ータコントローラ62からの制御信号によって加熱ヒー
タ61に通電して第1のプレート4を加熱し、基板Wを
所望の温度に加熱する。また、シートフィルムF側につ
いても、ヒータコントローラ64からの制御信号によっ
て加熱ヒータ63に通電して第2のプレート5を加熱す
るとともに、制御部3より流体供給部10bに信号が送
られ、閉空間SPに流体10cを供給することでプレー
ト5の昇降移動を開始する。これによって第2のプレー
ト5がシートフィルムFの位置まで上昇してプレート5
の上面がシートフィルムFに接触する。これによって、
シートフィルムFは加熱されて伸張し波状の弛みが発生
する。そこで、この実施形態では、フィルム保持緊張機
構8によってシートフィルムFを緊張させて熱膨張によ
る波状の弛みを取り除いている。
【0030】また、シートフィルムFの緊張とともに、
加重モータ7の駆動によって第1のプレート4を下降さ
せて基板WをシートフィルムFに押し付けて基板Wへの
薄膜TFの転写を開始する。このように、この実施形態
では、基板WとシートフィルムFとを相互に押し付けて
いるが、特にシートフィルムF側では流体圧力を利用し
て第2のプレート5をシートフィルムFの裏面に当接さ
せ、これによってシートフィルムFを基板Wに押し付け
ているため、その押圧力を精度良く制御することができ
る。というのも、制御部3からの信号に応じて流体供給
部10bから閉空間SPに与える流体供給量を制御する
ことで押圧力を任意に設定することができるからであ
る。しかも、流体圧力を支持部材9に作用させた際、支
持部材9はプレート5の下面および側面部に沿って変形
しながらプレート5に対して基板W側に向けて流体圧力
が加わることとなるため、第2のプレート5全体に均一
な圧力が印加されることとなり、その結果、シートフィ
ルムFは基板Wに向けて均一な圧力で押し付けられてシ
ートフィルムFに形成した薄膜TFを均一に転写するこ
とができる。
【0031】これに加えて、この実施形態では図2
(a)に示すようにプレート5の上面5aがシートフィ
ルムF上の薄膜TFよりも狭くなるように設計されてい
る、つまりプレート5の幅H5が薄膜TFの幅Htfより
も小さく、押圧機構10により支持部材9を基板W側に
押圧した際には、支持部材9からの流体圧力を受けてプ
レート5がシートフィルムF上の薄膜TFの略中央部を
基板W側に押圧するように構成している。このため、プ
レート5の周辺領域(図2(b)中の符号Rで示す領
域)においては、支持部材9が直接シートフィルムFの
裏面に当接して薄膜TFのエッジ部EGを基板W側に押
圧することとなり、薄膜TFの中央のみならずエッジ部
EGに対しても均一な圧力を加えることができる。した
がって、薄膜TFのエッジ部EGを基板Wと確実に密着
させてエッジ部EGを確実に基板Wに転写することがで
きる。
【0032】なお、こうして基板WとシートフィルムF
とを相互に押し付けている間も、基板Wとシートフィル
ムFは所定の温度となるように加熱されるとともに、薄
膜形成室11の圧力も所定値に制御されている。
【0033】そして、一連の加重操作が終了して転写処
理が完了すると、加重の状態が零となるように制御部3
から加重モータ7に信号を送るとともに、流体供給部1
0bに信号を送り、第1、第2のプレート4,5を元の
初期位置に復帰させる。また、両プレート4,5が初期
位置に戻った後、バタフライバルブ21を閉じるととも
に、真空ポンプ22を停止させる。
【0034】次に、薄膜形成室11の圧力が大気圧に戻
るのを待って、制御部3からマスフローコントローラ1
4にガス供給の停止信号を発する。これにより、薄膜形
成室11への窒素ガスの供給は停止する。また、薄膜T
Fを挟んでシートフィルムFと一体となった状態の基板
Wを薄膜形成室11から取り出し、シートフィルムFを
剥離することによって薄膜TFが形成された基板Wを得
る。
【0035】以上のように、この実施形態によれば、流
体圧力を利用してシートフィルムFを基板Wに押し付け
ているため、シートフィルムFを基板Wに向けて均一な
圧力で押し付けることができ、シートフィルムFに形成
した薄膜TFを均一に転写することができる。また、プ
レート5の周辺領域Rにおいては、支持部材9が直接シ
ートフィルムFの裏面に当接して薄膜TFのエッジ部E
Gを基板W側に押圧するように構成しているので、上記
したように薄膜TFのエッジ部EGを基板Wと確実に密
着させてエッジ部EGを確実に基板Wに転写することが
できる。
【0036】なお、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。例えば、上記実施形態ではプレート5と薄膜TFと
の大小関係が H5<Htf となるように設定しているが、例えば図4に示すように
両者がほぼ同一となるように構成しても、上記と同様の
作用効果が得られる。
【0037】また、上記実施形態では、シートフィルム
Fを円板状に形成し、一枚ずつ第1、第2のプレート
4,5間に供給し、シートフィルムFを押圧するように
した薄膜形成装置に適用したが、ロール状のシートフィ
ルムを用いた薄膜形成装置にもそのまま適用することが
できる。また、上記した実施形態では、第1のプレート
4を加重モータ7によって昇降させるようにしたが、第
1のプレート4を固定配置して押圧機構10のみにより
基板WとシートフィルムFとを相互に押し付けるように
構成してもよい。
【0038】また、上記実施形態では、熱可塑性合成樹
脂フィルムによるシートフィルムFを用いたが、これに
限らず、金属系フィルムなどでもよいことはいうまでも
ない。
【0039】また、上記実施形態では、薄膜TFを加熱
するための薄膜加熱手段として第2のプレート5に加熱
ヒータ63を設けているが、薄膜加熱手段としては流体
を加熱する流体加熱部を設けるようにしてもよい。ま
た、加熱ヒータ63と流体加熱部を併用するようにして
もよいことはいうまでもない。
【0040】さらに、上記実施形態では、シートフィル
ムFに絶縁膜を薄膜TFとして形成しているが、シート
フィルム上に形成可能な薄膜であれば絶縁膜に限るもの
ではなく、他の薄膜、例えば金属系の薄膜を形成しても
よい。さらに、上記した実施形態では、半導体基板に薄
膜を形成する例を示したが、これに限らず、電子部品材
料関係であればマルチチップモジュール等の実装関係の
基板や液晶関係の基板にも適用できることはいうまでも
ない。
【0041】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、押圧
手段から支持部材に対して基板側に向けて流体圧力を与
えることでプレート部材がシートフィルムを基板側に押
圧するように構成しているので、プレート部材全体に均
一な圧力が印加されてシートフィルムを基板に向けて均
一な圧力で押し付けることができる。その結果、シート
フィルムに形成した薄膜を基板に対して表面が平坦で均
一な膜厚をもって転写することができる。
【0042】また、プレート部材の一方主面がシートフ
ィルム上の薄膜とほぼ同一、あるいは狭くなるように構
成し、押圧手段により支持部材を基板側に押圧した際に
支持部材からの流体圧力をプレート部材に与えるだけで
なく、プレート部材の周辺領域において支持部材を直接
シートフィルムの裏面に当接させるように構成している
ので、薄膜に対して均一な圧力を加えることができる。
したがって、薄膜のエッジ部を基板と確実に密着させて
エッジ部を確実に基板に転写することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる薄膜形成装置の一実施形態を
示す図である。
【図2】図1の薄膜形成装置の部分拡大断面図である。
【図3】フィルム保持緊張機構の構成および動作を示す
図である。
【図4】この発明にかかる薄膜形成装置の他の実施形態
を示す図である。
【図5】従来の薄膜形成装置の動作を示す図である。
【符号の説明】
5…第2のプレート(プレート部材) 5a…上面(プレート部材の一方主面) 9…支持部材 10…押圧機構 10a…ベース部材 10b…流体供給部 10c…流体 61…加熱ヒータ(基板加熱手段) 63…加熱ヒータ(薄膜加熱手段) EG…(薄膜の)エッジ部 F…シートフィルム R…(プレート部材の)周辺領域 SP…閉空間 TF…薄膜 W…基板

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートフィルムの表面に形成された薄膜
    を基板に対向させた状態で前記シートフィルムと前記基
    板とを互いに押し付けて前記薄膜を前記基板に転写して
    前記基板に薄膜を形成する薄膜形成装置において、 その一方主面を前記シートフィルムの裏面に当接可能に
    配置されたプレート部材と、 前記プレート部材の他方主面側に配置された支持部材
    と、 流体圧力によって前記支持部材を前記基板側に押圧する
    押圧手段とを備え、 前記支持部材は前記押圧手段により前記基板側に押圧さ
    れることで前記プレート部材の前記他方主面および側面
    部に沿って変形しながら前記プレート部材を前記シート
    フィルムの裏面に当接させて前記流体圧力を前記シート
    フィルムに与えることを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】 前記支持部材が弾性体である請求項1記
    載の薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】 前記プレート部材の前記一方主面は前記
    シートフィルム上の薄膜よりも狭くなっており、 前記支持部材が前記押圧手段により前記基板側に押圧さ
    れることで、前記プレート部材が前記シートフィルム上
    の薄膜の略中央部を前記基板側に押圧する一方、前記プ
    レート部材の周辺領域において前記支持部材が直接前記
    シートフィルムの裏面に当接して該薄膜のエッジ部を前
    記基板側に押圧する請求項1または2記載の薄膜形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記プレート部材の前記一方主面は前記
    シートフィルム上の薄膜とほぼ同じ大きさとなってお
    り、 前記支持部材が前記押圧手段により前記基板側に押圧さ
    れることで、前記プレート部材が前記シートフィルム上
    の薄膜全体を前記基板側に押圧する一方、前記プレート
    部材の周辺領域において前記支持部材が直接前記シート
    フィルムの裏面に当接する請求項1または2記載の薄膜
    形成装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも前記シートフィルムと前記基
    板とが互いに押し付けられているときに、前記基板を加
    熱する基板加熱手段をさらに備える請求項1ないし4の
    いずれかに記載の薄膜形成装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも前記シートフィルムと前記基
    板とが互いに押し付けられているときに、前記シートフ
    ィルム上の薄膜を加熱する薄膜加熱手段をさらに備える
    請求項1ないし5のいずれかに記載の薄膜形成装置。
  7. 【請求項7】 前記薄膜加熱手段は前記プレート部材に
    設けられる請求項6記載の薄膜形成装置。
  8. 【請求項8】 前記薄膜加熱手段は前記支持部材に対し
    て流体圧力を与えるために用いられる流体を加熱する流
    体加熱部を有する請求項6または7記載の薄膜形成装
    置。
  9. 【請求項9】 前記押圧手段は、前記支持部材と協働し
    て前記プレート部材の他方主面側で閉空間を形成するベ
    ース部材と、前記閉空間に流体を供給する流体供給部と
    を有する請求項1ないし8のいずれかに記載の薄膜形成
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008300533A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 薄膜形成装置および薄膜形成方法

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