JP2003100728A - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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JP2003100728A
JP2003100728A JP2001290771A JP2001290771A JP2003100728A JP 2003100728 A JP2003100728 A JP 2003100728A JP 2001290771 A JP2001290771 A JP 2001290771A JP 2001290771 A JP2001290771 A JP 2001290771A JP 2003100728 A JP2003100728 A JP 2003100728A
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film
heating
thin film
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JP2001290771A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Kamiyama
勉 上山
Izuru Izeki
出 井関
Norio Sato
昇男 佐藤
Katsuyuki Machida
克之 町田
Oku Kuraki
億 久良木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短いタクトタイムで、しかも基板への薄膜の
転写を良好に行うことができる薄膜形成装置を提供す
る。 【解決手段】 第1のプレート4側では、制御部3から
与えられるランプ制御信号に基づきランプコントローラ
44が加熱ランプ43を点灯させることで加熱ランプ4
3から放射される熱線が石英製ステージ42を通過して
基板Wに照射される。こうして基板Wを加熱制御する。
一方、第2のプレート5側では、制御部3から与えられ
るランプ制御信号に基づきランプコントローラ54が加
熱ランプ53を点灯させることで加熱ランプ53から放
射される熱線が石英製ステージ52を通過してシートフ
ィルム8に照射される。こうしてシートフィルム8を加
熱制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、シートフィルム
に形成される絶縁膜などの薄膜を基板に転写することに
よって該基板に前記薄膜を形成する薄膜形成装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIの製造に用いるウエハの大
口径化や液晶パネルなどの大面積化に伴い、大面積に適
合した薄膜形成方法が必要となってきた。また、LSI
製造技術における多層配線技術の分野においては、多層
配線を実現するために絶縁膜の表面を高い精度で平坦化
する必要があり、大面積化に加えて、薄膜形成における
表面の平坦化技術への要求も高まってきている。そこ
で、これらの要求を満足すべく、加圧転写方法によって
基板に薄膜を形成する薄膜形成技術が提案されている。
【0003】この薄膜形成装置としては、例えば特開平
10−189566号公報に記載された装置がある。こ
の装置では、処理容器の内部に形成される薄膜形成室内
において、加熱ヒータを内蔵する試料台が設けられてお
り、薄膜形成対象となる半導体ウエハや液晶パネル用ガ
ラス基板など(以下、「基板」という)を保持可能とな
っている。また、薄膜形成室内には、試料台の下方に転
写板が試料台と対向しながら配置されており、シートフ
ィルムに形成される薄膜を試料台上の基板に対向させな
がら、該シートフィルムを保持している。なお、この転
写板にも、試料台と同様に、加熱ヒータが設けられてお
り、転写板に保持されたシートフィルムを加熱可能とな
っている。
【0004】また、この薄膜形成室には真空ポンプが連
通されており、基板を試料台によって保持するととも
に、シートフィルムを転写板に保持し、さらに薄膜形成
室を密閉した後、真空ポンプによって薄膜形成室内を排
気する。また、真空ポンプで薄膜形成室内を排気減圧し
ながら、基板を保持する試料台と、シートフィルムを保
持する転写板とを相互に近接移動させることによって、
基板とシートフィルムとを相互に押し付けてシートフィ
ルム上の薄膜を基板に転写する。こうして、基板上に薄
膜を形成すると、基板とシートフィルムとを元の位置に
移動させた後、薄膜形成室内を大気圧に戻し、薄膜が形
成された基板と、薄膜転写後のシートフィルムとを処理
容器から搬出している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来装置で
は、基板を加熱するために試料台にニクロム線などの発
熱体からなる加熱ヒータが設けられるとともに、シート
フィルムを加熱するために転写板にも基板側と同様の加
熱ヒータが設けられている。これらの加熱ヒータには、
それぞれヒータ制御部が電気的に接続されており、基板
用ヒータ制御部からの制御信号によって基板用加熱ヒー
タに通電して試料台を加熱し、基板を所望の温度に加熱
するとともに、フィルム用ヒータ制御部からの制御信号
によってフィルム用加熱ヒータに通電して転写台を加熱
し、シートフィルムを所望の温度に加熱している。
【0006】しかしながら、加熱ヒータを構成している
ニクロム線などの発熱体は熱応答性が悪く、通電を開始
してから基板やシートフィルムが所望温度に達するまで
に比較的長い時間を必要としてしまい、薄膜形成装置の
タクトタイムが長くなる傾向にある。
【0007】また、この問題を解決するために、基板や
シートフィルムがそれぞれ試料台や転写板を搬送されて
くる前に両者を予め加熱ヒータにより加熱しておくこと
も考えられるが、次のような別の問題が発生する。すな
わち、薄膜を基板に良好に転写するためには薄膜がある
程度の流動性を有している必要がある。しかしながら、
上記のように予熱する場合、基板やシートフィルムがそ
れぞれ試料台や転写板を搬送されてきた時点より試料台
や転写板から放出される熱によって加熱されることとな
り、基板への薄膜の転写を行う前までにシートフィルム
に形成された薄膜が不必要に乾燥してしまう。その結
果、転写開始時点ですでに薄膜の流動性が損なわれてし
まい、基板への薄膜の転写を良好に行うことができない
場合がある。
【0008】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、短いタクトタイムで、しかも基板への薄膜の転写
を良好に行うことができる薄膜形成装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、シートフィ
ルムに形成される薄膜を基板に転写することによって該
基板に薄膜を形成する薄膜形成装置であって、上記目的
を達成するため、基板を保持する基板保持手段と、基板
保持手段に対向配置され、薄膜を基板に向けた状態でシ
ートフィルムを保持するフィルム保持手段と、基板保持
手段およびフィルム保持手段のうち少なくとも一方を移
動させることで、基板とシートフィルムとを相互に押し
付けて薄膜を基板に転写する加重手段と、基板保持手段
およびフィルム用保持手段のうち少なくとも一方に設け
られ、その保持手段により保持される保持対象物を加熱
ランプによって加熱する加熱手段とを備えている(請求
項1)。
【0010】このように構成された発明では、基板保持
手段およびフィルム用保持手段のうち少なくとも一方に
加熱手段が設けられている。この加熱手段は加熱ランプ
を有しており、加熱ランプによって保持対象物を加熱し
ている。例えば加熱手段が基板保持手段のみに設けられ
ている場合には加熱ランプは基板保持手段により保持さ
れている保持対象物、つまり基板を加熱する。また、加
熱手段がフィルム保持手段のみに設けられている場合に
は加熱ランプはフィルム保持手段により保持されている
保持対象物、つまりシートフィルムを加熱する。さら
に、加熱手段が基板保持手段およびフィルム保持手段の
両方に設けられている場合には加熱ランプは基板および
シートフィルムの両方を保持対象物として加熱する。こ
のように加熱ランプによって加熱する場合、ニクロム線
などの発熱体を用いた従来装置よりも短時間で保持対象
物(基板やシートフィルム)は所望温度まで加熱され
る。
【0011】ここで、基板を加熱するためには、例えば
加熱手段として基板用加熱部を設ければよい。具体的に
は、基板保持手段を基板用本体部と、加熱ランプから放
射される熱線を透過可能な材料で構成され、しかも基板
を臨むように基板用本体部に形成された凹部を塞ぐよう
に基板用本体部に取り付けられた透明板とで構成し、加
熱ランプを基板用本体部の凹部に埋設するように構成す
ればよい。この場合、加熱ランプからの熱線が透明板を
介して基板に照射されて基板が効率良く加熱されて短時
間で所望温度に加熱される(請求項2)。
【0012】一方、シートフィルムを加熱するために
は、例えば加熱手段としてシートフィルム用加熱部を設
ければよい。具体的には、フィルム保持手段をフィルム
用本体部と、加熱ランプから放射される熱線を透過可能
な材料で構成され、しかもシートフィルムを臨むように
フィルム用本体部に形成された凹部を塞ぐようにフィル
ム用本体部に取り付けられた透明板とで構成し、加熱ラ
ンプをフィルム用本体部の凹部に埋設するように構成す
ればよい。この場合、加熱ランプからの熱線が透明板を
介してシートフィルムに照射されてシートフィルムが効
率良く加熱されて短時間で所望温度に加熱される(請求
項3)。
【0013】なお、透明板としては石英製のものを用い
ることができる(請求項4)。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、この発明にかかる薄膜形
成装置の一実施形態を示す図である。また、図2および
図3は図1の薄膜形成装置の部分拡大断面図である。こ
の薄膜形成装置は、その内部が後述するようにして転写
処理を行う薄膜形成室11となっている処理容器1を有
している。また、この処理容器1の側面底部には、排気
口12が設けられており、この排気口12に薄膜形成室
11の圧力を調整する圧力制御ユニット2が接続されて
いる。
【0015】この圧力制御ユニット2では、バタフライ
バルブ21を介して真空ポンプ22が薄膜形成室11と
連通されており、バタフライバルブ21を開いた状態
で、装置全体を制御する制御部3からの動作信号に応じ
て真空ポンプ22が作動すると、薄膜形成室11内が排
気減圧される。また、圧力制御ユニット2には、バタフ
ライバルブ21の開度をコントロールするバルブコント
ローラ23が設けられており、制御部3からの開度信号
に応じてバルブコントローラ23がバタフライバルブ2
1の開閉、さらには開度を調整することで薄膜形成室1
1からの排気量を調整し、薄膜形成室11内の圧力(真
空度)を制御可能となっている。なお、この実施形態で
は、薄膜形成室11内の圧力を精度良く制御するため
に、薄膜形成室11内の圧力を測定する圧力計31を設
け、この圧力計31の測定結果を制御部3に出力し、こ
の測定結果に基づくフィードバック制御を実行してい
る。
【0016】また、この処理容器1の上面周縁部には、
導入口13が設けられており、この導入口13を介して
一定流量の窒素ガスが薄膜形成室11内に供給されてい
る。すなわち、この導入口13はマスフローコントロー
ラ14を介して窒素ガス供給源(図示省略)と接続され
ており、制御部3から与えられるガス供給信号に基づき
マスフローコントローラ14が導入口13を介して薄膜
形成室11に供給される窒素ガスの流入量をコントロー
ルしている。なお、この実施形態では、後で説明する基
板Wへの絶縁膜(薄膜)の転写を良好に行うために窒素
ガスを供給しているが、薄膜形成室11に供給するガス
種はこれに限定されるものではなく、転写処理に適した
ガスを供給すればよい。
【0017】こうして圧力調整の対象となっている薄膜
形成室11には、第1、第2のプレート4,5が上下に
対向して収容されている。これらのプレートのうち、第
1のプレート4は、図2に示すように、基板用本体部4
1と、その基板用本体部41の下面側で基板Wを保持可
能な石英製のステージ42と、基板Wを加熱する加熱ラ
ンプ43とで構成されており、本発明の「基板保持手
段」として機能している。ここで、薄膜形成対象となる
基板Wとしては、例えば円板状に形成された半導体ウエ
ハと、この半導体ウエハ上に電極配線としてAl配線を
パターニング形成した構造を有するものがあり、以下に
おいては、この基板Wのパターニング形成面側に後述す
る絶縁膜(薄膜)を転写する場合について説明する。
【0018】この基板用本体部41の下面側(図2の下
方側)には、基板Wの平面サイズとほぼ同程度、あるい
は若干小さい平面サイズで、しかも図2に示すように基
板Wを望むように凹部411が形成されている。この凹
部411内には4本の加熱ランプ43が埋設されるとと
もに、さらに凹部411を塞ぐように凹部411の開口
に石英製ステージ42が配置されている。この石英製ス
テージ42は加熱ランプ43から放出される熱線に対し
て透明である。そして、石英製ステージ42の下面に、
パターニング形成面側を第2のプレート5に向けた状態
で、基板Wを保持可能となっている。
【0019】また、加熱ランプ43は、図1に示すよう
に、ランプコントローラ44と電気的に接続されてお
り、制御部3から与えられるランプ制御信号に基づきラ
ンプコントローラ44が加熱ランプ43を点灯/消灯制
御する。このため、例えば制御部3から加熱ランプ43
を点灯させる旨のランプ制御信号がランプコントローラ
44に与えられると、加熱ランプ43が点灯し、加熱ラ
ンプ43から放射される熱線が石英製ステージ42を通
過して基板Wに照射される。これによって、25°C〜
300°Cの間で加熱制御される。このように、この実
施形態では、加熱ランプ43およびランプコントローラ
44によって本発明の「基板用加熱部」が構成されてい
る。なお、この実施形態では4本の加熱ランプ43を凹
部411内で並列配置しているが、ランプ本数や配置な
どについては任意であり、この点に関しては後で説明す
るフィルム用加熱部においても全く同様である。
【0020】また、この基板用加熱部が設けられた第1
のプレート4は、図1に示すように、処理容器1内に吊
設され、加重モータ71によって昇降されるように構成
されている。
【0021】また、もう一方のプレート、つまり第2の
プレート5は、第1のプレート4の下方に軸線を一致さ
せて配設され、その上面でシートフィルム8を保持可能
となっており、本発明の「フィルム保持手段」として機
能している。すなわち、この第2のプレート5は、フィ
ルム用本体部51と、そのフィルム用本体部51の上面
側でシートフィルム8を保持可能な石英製のステージ5
2と、シートフィルム8を加熱する加熱ランプ53とで
構成されている。このシートフィルム8は基板Wより大
きい円形に形成され、表面には薄膜となる絶縁膜81が
形成されている。本実施形態においては、シートフィル
ム8として熱可塑性樹脂フィルム82を用いている。薄
膜としてはSOG材料の絶縁膜形成用塗布液を用い、こ
れをシートフィルム8上に塗布することにより1μm以
上の厚さで絶縁膜81が形成されている。
【0022】このフィルム用本体部51の上面側には、
基板Wの平面サイズよりも若干大きな平面サイズで、し
かも図3に示すようにシートフィルム8を望むように凹
部511が形成されている。この凹部511内には4本
の加熱ランプ53が埋設されるとともに、さらに凹部5
11を塞ぐように凹部511の開口に石英製ステージ5
2が配置されている。この石英製ステージ52は加熱ラ
ンプ53から放出される熱線に対して透明である。そし
て、石英製ステージ52の上面に、シートフィルム8に
形成された絶縁膜81を上記のように第1のプレート4
に保持された基板Wに向けた状態で、シートフィルム8
が載置可能となっている。
【0023】また、フィルム用本体部51の周縁部に
は、フィルム保持・緊張部9が配置されており、石英製
ステージ52に載置されたシートフィルム8を絶縁膜8
1の転写時に保持するとともに、後で詳述するタイミン
グでシートフィルム8を緊張させる。
【0024】また、加熱ランプ53は、図1に示すよう
に、ランプコントローラ54と電気的に接続されてお
り、制御部3から与えられるランプ制御信号に基づきラ
ンプコントローラ54が加熱ランプ53を点灯/消灯制
御する。このため、例えば制御部3から加熱ランプ53
を点灯させる旨のランプ制御信号がランプコントローラ
54に与えられると、加熱ランプ53が点灯し、加熱ラ
ンプ53から放射される熱線が石英製ステージ52を通
過してシートフィルム8に照射される。これによって、
シートフィルム8が25°C〜300°Cの間で加熱さ
れる。このように、この実施形態では、加熱ランプ53
およびランプコントローラ54によって本発明の「フィ
ルム用加熱部」が構成されており、上記した「基板用加
熱部」と「フィルム用加熱部」とが本発明の「加熱手
段」に相当する。
【0025】さらに、第2のプレート5は、支え板72
上において複数の圧縮コイルばね73によって弾性支持
されて配設されることにより、基板Wとシートフィルム
8を押し付けたとき加重圧力が均一になるようにしてい
る。また、支え板72は、支柱74によって上下動自在
に保持され、加重モータ75によって昇降されるように
構成されている。このように、この実施形態では、加重
モータ71,75によって2つのプレート4,5を互い
に逆方向に昇降移動させることで次に説明する薄膜形成
手順(転写処理)を行っており、加重モータ71,75
が本発明の「加重手段」として機能している。
【0026】次に、上記した薄膜形成装置を使用した薄
膜形成手順について説明する。本実施形態においては、
図2に示すように、第1のプレート4の下面に基板Wが
パターニング形成面(電極配線を形成した面)を下に向
けて装着される。また、第2のプレート5のステージ5
2の上方には、図3の1点鎖線で示したシートフィルム
8が絶縁膜81を上に向けて供給され、外周縁部がフィ
ルム保持・緊張部9によって保持される。なお、この段
階では、フィルム保持・緊張部9によるシートフィルム
8の緊張は行われていない。
【0027】こうして、基板Wおよびシートフィルム8
の搬入および装着が完了すると、制御部3が予めメモリ
(図示省略)に記憶されている転写プログラムにしたが
って装置各部を制御し、次に説明する転写処理を実行し
て絶縁膜81を基板Wに転写する。
【0028】まず、所定時刻に制御部3からバルブコン
トローラ23に、バタフライバルブ21を10%開く旨
の開度信号が出力される。この信号を受けてバルブコン
トローラ23は完全に閉じられたバタフライバルブ21
を一部開いて作動させて真空ポンプ22による最大排気
量の約10%で薄膜形成室11の排気減圧を開始する。
【0029】そして、所望の圧力まで減圧されると、ラ
ンプコントローラ44からの制御信号によって加熱ラン
プ43を点灯させて基板Wを所望の温度に加熱する。ま
た、シートフィルム8側についても、ランプコントロー
ラ54からの制御信号によって加熱ランプ53を点灯さ
せることでシートフィルム8を所望の温度に加熱する。
ここで、この実施形態では、ランプから放出された熱線
をステージを介して基板Wやシートフィルム8に直接的
に照射することで加熱する、いわゆるランプ加熱を行っ
ているため、基板Wおよびシートフィルム8を短時間で
昇温することが可能となっている。また、加熱開始と同
時、あるいは少し遅れて、制御部3より加重モータ75
に信号が送られ、プレート5の昇降移動を開始する。こ
れによって第2のプレート5がシートフィルム8の位置
まで上昇してステージ52をシートフィルム8に接触さ
せる。ここで、加熱ランプ53により加熱されるシート
フィルム8は伸張し波状の弛みが発生するため、この実
施形態では、シートフィルム8の加熱開始後の所定タイ
ミング、例えばステージ52がシートフィルム8に接触
した時点でフィルム保持・緊張部9によってシートフィ
ルム8を緊張させて熱膨張による波状の弛みを取り除い
ている。
【0030】また、シートフィルム8の緊張とともに、
加重モータ71の駆動によって第1のプレート4を下降
させて基板Wをシートフィルム8に押し付けて基板Wへ
の絶縁膜81の転写を開始するとともに、バタフライバ
ルブ21を100%開く旨の開度信号を受けてバルブコ
ントローラ23がバタフライバルブ21を完全に開いて
真空ポンプ22による最大排気量で薄膜形成室11を排
気減圧する。こうすることで、薄膜形成室11の圧力が
急激に低下しながら、同時に基板Wへの絶縁膜81の転
写が実行される。この転写中においては、バタフライバ
ルブ21を全開させた状態のまま、基板Wとシートフィ
ルム8とは所定の加重で一定時間加圧される。その間も
基板Wとシートフィルム8は所定の温度となるようにラ
ンプ加熱されている。
【0031】そして、一連の加重操作が終了して転写処
理が完了すると、ランプコントローラ44,54から消
灯信号をそれぞれ加熱ランプ43,53に与えて両加熱
ランプ43,53を消灯して第1,第2のプレート4,
5の加熱を停止すると同時に、加重の状態が零となるよ
うに制御部3から加重モータ71,75に信号を送り、
第1、第2のプレート4,5を元の初期位置に復帰させ
る。また、両プレート4,5が初期位置に戻った後、バ
タフライバルブ21を閉じるとともに、真空ポンプ22
を停止させる。
【0032】次に、薄膜形成室11の圧力が大気圧に戻
るのを待って、絶縁膜81を挟んでシートフィルム8と
一体となった状態の基板Wを薄膜形成室11から取り出
し、シートフィルム8を剥離することによって絶縁膜8
1が形成された基板Wを得る。
【0033】以上のように、この実施形態によれば、第
1のプレート4に基板用加熱部(加熱ランプ43および
ランプコントローラ44)を設けるとともに、第2のプ
レート5にフィルム用加熱部(加熱ランプ53およびラ
ンプコントローラ54)を設け、加熱ランプ43,53
によって基板Wおよびシートフィルム8をランプ加熱す
るように構成しているので、ニクロム線などの発熱体を
用いた従来装置よりも短時間で基板Wおよびシートフィ
ルム8(保持対象物)を所望温度まで加熱することがで
きる。そこで、この実施形態では、加熱を開始してから
比較的短時間後に基板Wへのシートフィルム8の押付け
を行って基板Wへの絶縁膜81の転写を行うように構成
しているので、装置のタクトタイムを短縮することがで
きる。
【0034】また、ランプ加熱を用いたことで基板Wお
よびシートフィルム8の昇温時間を数秒程度に抑えるこ
とができ、第1,第2のプレート4,5の予熱が必要な
くなるので、絶縁膜81が不必要に乾燥されるのを防止
することができる。その結果、転写開始時点においても
絶縁膜81の流動性は損なわれず、基板Wへの絶縁膜8
1の転写を良好に行うことができる。
【0035】なお、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。例えば、上記実施形態では、加熱手段によって基板
Wおよびシートフィルム8を加熱しているが、いずれか
一方のみを加熱する場合には、加熱対象となる保持対象
物のみを加熱すればよい。つまり、基板Wのみを加熱す
る場合には基板用加熱部を第1のプレート4に設ければ
よく、シートフィルム8のみを加熱する場合にはフィル
ム用加熱部を第2のプレート5に設ければよい。
【0036】また、上記実施形態では、プレート42,
52を石英材料で形成しているが、この材料はこれに限
定されるものではなく、加熱ランプ43,53から放出
される熱線を透過可能な材料であれば如何なる材料を用
いてもよい。
【0037】また、上記実施形態では、第1のプレート
4を基板保持手段として機能させるとともに、第2のプ
レート5をフィルム保持手段として機能させているが、
第2のプレート5を基板保持手段として機能させるとと
もに、第1のプレート4をフィルム保持手段として機能
させるように構成してもよい。
【0038】また、上記実施形態では、シートフィルム
8を円板状に形成し、一枚ずつ第1、第2のプレート
4,5間に供給し、シートフィルム8を押圧するように
した薄膜形成装置に適用したが、ロール状のシートフィ
ルムを用いた薄膜形成装置にもそのまま適用することが
できる。また、上記した実施形態では、第1のプレート
4と第2のプレート5を加重モータ71,75によって
昇降させるようにしたが、いずれか一方のみが昇降する
構成とすることも可能である。また、加重機構としてモ
ータ71,75を用いて加重するようにしているが、こ
れに限らず、第1、第2のプレート4,5を加圧する機
構であれば他の手段であってもよい。
【0039】また、上記実施形態では、熱可塑性合成樹
脂フィルムによるシートフィルム8を用いたが、これに
限らず、金属系フィルムなどでもよいことはいうまでも
ない。
【0040】さらに、上記実施形態では、シートフィル
ム8に絶縁膜を形成するようにしたが、シートフィルム
上に形成可能な薄膜であれば絶縁膜に限るものではな
く、他の薄膜、例えば金属系の薄膜を形成してもよい。
さらに、上記した実施形態では、半導体基板に薄膜を形
成する例を示したが、これに限らず、電子部品材料関係
であればマルチチップモジュール等の実装関係の基板や
液晶関係の基板にも適用できることはいうまでもない。
【0041】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、基板
保持手段およびフィルム用保持手段のうち少なくとも一
方に加熱ランプを有する加熱手段を設け、その加熱手段
が設けられた保持手段により保持される保持対象物を加
熱ランプによって加熱するように構成しているので、ニ
クロム線などの発熱体を用いた従来装置よりも短時間で
保持対象物を所望温度にまで加熱することができる。し
たがって、タクトタイムを短縮することができるととも
に、保持手段を予熱しておく必要がなくなるため、予熱
の影響を受けることなく基板への薄膜の転写を良好に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる薄膜形成装置の一実施形態を
示す図である。
【図2】図1の薄膜形成装置における基板用加熱部の部
分拡大断面図である。
【図3】図1の薄膜形成装置におけるフィルム用加熱部
の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
4…第1のプレート(基板保持手段) 5…第2のプレート(フィルム保持手段) 8…シートフィルム 41…基板用本体部 42,52…石英製ステージ 43,53…加熱ランプ 44,54…ランプコントローラ 51…フィルム用本体部 71,75…加重モータ(加重手段) 81…絶縁膜(薄膜) 82…熱可塑性樹脂フィルム W…基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上山 勉 京都府京都市上京区堀川通寺之内上る4丁 目天神北町1番地の1 大日本スクリーン 製造株式会社内 (72)発明者 井関 出 京都府京都市上京区堀川通寺之内上る4丁 目天神北町1番地の1 大日本スクリーン 製造株式会社内 (72)発明者 佐藤 昇男 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 町田 克之 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 久良木 億 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 4F040 AA02 AA12 AB04 AC01 BA02 CA05 CA17 DB02 DB13 4F042 AA02 AA06 DB04 DB06 DB18 ED06 5F045 AB31 AB39 AF01 AF08 AF10 BB01 EB19 EK07

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートフィルムに形成される薄膜を基板
    に転写することによって該基板に前記薄膜を形成する薄
    膜形成装置において、 基板を保持する基板保持手段と、 前記基板保持手段に対向配置され、薄膜を前記基板に向
    けた状態でシートフィルムを保持するフィルム保持手段
    と、 前記基板保持手段および前記フィルム保持手段のうち少
    なくとも一方を移動させることで、前記基板と前記シー
    トフィルムとを相互に押し付けて前記薄膜を前記基板に
    転写する加重手段と、 前記基板保持手段および前記フィルム用保持手段のうち
    少なくとも一方に設けられ、その保持手段により保持さ
    れる保持対象物を加熱ランプによって加熱する加熱手段
    とを備えたことを特徴とする薄膜形成装置。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段は、前記基板保持手段に設
    けられて前記基板を加熱する基板用加熱部を備えてお
    り、 前記基板保持手段は、基板用本体部と、前記加熱ランプ
    から放射される熱線を透過可能な材料で構成され、しか
    も前記基板を臨むように前記基板用本体部に形成された
    凹部を塞ぐように前記基板用本体部に取り付けられた透
    明板とを有する一方、 前記基板用加熱手段は、前記加熱ランプとして前記基板
    用本体部の前記凹部に埋設されたランプを有する請求項
    1記載の薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段は、前記フィルム保持手段
    に設けられて前記シートフィルムを加熱するフィルム用
    加熱部を備えており、 前記フィルム保持手段は、フィルム用本体部と、前記加
    熱ランプから放射される熱線を透過可能な材料で構成さ
    れ、しかも前記シートフィルムを臨むように前記フィル
    ム用本体部に形成された凹部を塞ぐように前記フィルム
    用本体部に取り付けられた透明板とを有する一方、 前記フィルム用加熱手段は、前記加熱ランプとして前記
    フィルム用本体部の前記凹部に埋設されたランプを有す
    る請求項1または2記載の薄膜形成装置。
  4. 【請求項4】 前記透明板は石英製である請求項2また
    は3記載の薄膜形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008300533A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 薄膜形成装置および薄膜形成方法
JP2013030614A (ja) * 2011-07-28 2013-02-07 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 膜形成方法および膜形成装置

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