JP2003317953A - 有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス装置、有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装置及び電子機器 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス装置、有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装置及び電子機器

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JP2003317953A
JP2003317953A JP2002126631A JP2002126631A JP2003317953A JP 2003317953 A JP2003317953 A JP 2003317953A JP 2002126631 A JP2002126631 A JP 2002126631A JP 2002126631 A JP2002126631 A JP 2002126631A JP 2003317953 A JP2003317953 A JP 2003317953A
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Japan
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organic
ultraviolet
manufacturing
adhesive
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JP2002126631A
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Hidekazu Kobayashi
英和 小林
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、有機EL装置の製造工程で照射さ
れる紫外線から画素領域を保護して、有機EL装置のダ
ークスポットの数を低減し、製品寿命を延ばすことを可
能とする有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方
法、有機エレクトロルミネッセンス装置、有機エレクト
ロルミネッセンス装置の製造装置及び電子機器を提供す
る。 【解決手段】 封止基板を有機EL基板に接着するため
の接着剤として紫外線硬化型の接着剤を用い、封止基板
が接着された有機EL基板(有機EL装置1)を基板保
持ステージ3に載せた状態で、その有機EL装置1の接
着剤を含む部位に紫外線源2から放射された紫外線を照
射する工程を有し、基板保持ステージ3の表面3’に、
紫外線吸収処理が施されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話などの携
帯機器、パーソナルコンピュータ又はテレビなどのディ
スプレイとして用いられる有機エレクトロルミネッセン
ス装置の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス装
置、有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装置及び
電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機EL(エレクトロルミネッセ
ンス)装置の製造工程においては、有機EL基板を封止
するために、接着剤で有機EL基板に封止基板を貼り合
わせている。そして、接着剤を硬化させるために紫外線
を封止部分に照射する。ここで、紫外線を有機EL基板
側から照射する場合は、画素領域を紫外線から保護する
ために、その画素部分については黒いテープを貼るなど
していた。一方、紫外線を封止基板側から照射する場合
は、陰極が画素領域に対して紫外線カット層として働く
ため、紫外線に対する防護策を何ら取っていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記黒
いテープによる紫外線防護方法では、基板周辺の紫外線
硬化部分(接着剤部分)については紫外線の遮蔽がなさ
れていないので、その基板周辺から基板内への紫外線の
回り込みが生じ、その紫外線が基板内で複雑に反射して
画素領域に到達することで、ダークスポットを増やし、
表示劣化及び点灯寿命の短縮化を招いていたという問題
点を有していた。また、UVを封止基板側から照射する
場合にも、基板周辺からUVが画素領域に回り込む問題
が同様にあった。
【0004】本発明は、有機EL装置の製造工程で照射
される紫外線から画素領域を保護することを可能とし
て、有機EL装置のダークスポットの数を低減し、製品
寿命を延ばすことを可能とする有機エレクトロルミネッ
センス装置の製造方法、有機エレクトロルミネッセンス
装置、有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装置及
び電子機器の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明の電気光学装置の製造方法は、基板上に
形成された電極間に少なくとも発光層を配置した構造を
有してなる有機EL基板と、前記有機EL基板に接着さ
れて前記電極及び発光層を封止する封止基板とを有して
なる有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法であ
って、前記封止基板を前記有機EL基板に接着するため
の接着剤として紫外線硬化型の接着剤を用い、前記封止
基板が接着された有機EL基板を基板保持ステージに載
せた状態で、前記接着剤を含む部位に紫外線を照射する
工程を有し、前記基板保持ステージにおける前記有機E
L基板が載せられる面に、紫外線吸収処理が施されてい
ることを特徴とする。このような製造方法によれば、有
機EL装置の製造工程において、接着剤を硬化させるた
めに照射された紫外線が基板保持ステージで反射するこ
とが無くなるので、従来、基板保持ステージで反射して
有機EL装置内の画素領域にまで回り込んでいた紫外線
を除去することが可能となり、有機EL装置におけるダ
ークスポットの数を低減させて表示品質を向上させ、製
品寿命を延ばすことが可能となる。
【0006】また、本発明の電気光学装置の製造方法
は、基板上に形成された電極間に少なくとも発光層を配
置した構造を有してなる有機EL基板と、前記有機EL
基板に接着されて前記電極及び発光層を封止する封止基
板とを有してなる有機エレクトロルミネッセンス装置の
製造方法であって、前記封止基板を前記有機EL基板に
接着するための接着剤として紫外線硬化型の接着剤を用
い、前記接着剤を硬化させる紫外線として、300ナノ
メートルより短い波長の成分が他の波長成分よりも低減
された紫外線を用いることを特徴とする。このような製
造方法によれば、有機EL装置の画素領域は主に有機材
料で形成されているが、その有機材料を劣化させる30
0ナノメートルより短い波長成分の紫外線について低減
した紫外線(例えば、300nm〜400nmの紫外
線)で接着剤を硬化させるので、有機EL層へのダメー
ジが少なく、有機EL装置におけるダークスポットの数
を低減させて表示品質を向上させ、製品寿命を延ばすこ
とが可能となる。
【0007】また、本発明の電気光学装置の製造方法
は、基板上に形成された電極間に少なくとも発光層を配
置した構造を有してなる有機EL基板と、前記有機EL
基板に接着して前記電極及び発光層を封止する封止基板
とを有してなる有機エレクトロルミネッセンス装置の製
造方法であって、前記封止基板を前記有機EL基板に接
着するための接着剤として紫外線硬化型の接着剤を用
い、前記接着剤を硬化させる紫外線の放射源と前記有機
EL基板との間に、300ナノメートルより短い波長の
紫外線を吸収又は反射するフィルタを挿入して、前記接
着剤を含む部位に前記フィルタを透過した紫外線を照射
する工程を有することを特徴とする。このような製造方
法によれば、有機EL装置の画素領域は主に有機材料で
形成されているが、その有機材料を劣化させる300ナ
ノメートルより短い波長成分の紫外線についてフィルタ
で除去し、残りの成分の紫外線(例えば、300nm〜
400nmの紫外線)で接着剤を硬化させるので、有機
EL装置におけるダークスポットの数を低減させて表示
品質を向上させ、製品寿命を延ばすことが可能となる。
【0008】また、本発明の電気光学装置の製造方法
は、基板上に形成された電極間に少なくとも発光層を配
置した構造を有してなる有機EL基板と、前記有機EL
基板に接着して前記電極及び発光層を封止する封止基板
とを有してなる有機エレクトロルミネッセンス装置の製
造方法であって、前記封止基板を前記有機EL基板に接
着するための接着剤として紫外線硬化型の接着剤を用
い、前記封止基板が接着された基板を基板保持ステージ
に載せた状態で、前記接着剤を含む部位に紫外線を照射
する工程を有し、前記基板保持ステージにおける前記有
機EL基板が載せられる面に、紫外線吸収処理が施して
あり、前記紫外線を照射する工程では、前記紫外線の放
射源と前記有機EL基板との間に、300ナノメートル
より短い波長の紫外線を吸収又は反射するフィルタを挿
入して、前記接着剤を含む部位に前記フィルタを透過し
た紫外線を照射することを特徴とする。このような製造
方法によれば、有機EL装置の製造工程において、接着
剤を硬化させる紫外線が基板保持ステージで反射するこ
とが無くなるので、従来、基板保持ステージで反射して
有機EL装置内の画素領域にまで回り込んでいた紫外線
を除去することが可能となり、さらに、有機EL装置の
画素領域をなす有機材料を劣化させる300ナノメート
ルより短い波長成分の紫外線についてフィルタで除去
し、残りの成分の紫外線(例えば、300nm〜400
nmの紫外線)で接着剤を硬化させるので、有機EL層
へのダメージが少なく、有機EL装置におけるダークス
ポットの数をさらに低減させて表示品質を向上させ、さ
らに製品寿命を延ばすことが可能となる。
【0009】また、本発明の電気光学装置の製造方法
は、紫外線吸収処理が施された前記基板保持ステージが
紫外線吸収フィルム及び紫外線吸収シートのうちの少な
くとも一方を配置したものからなることが好ましい。こ
のような製造方法によれば、紫外線吸収フィルム及び紫
外線吸収シートによって、接着剤を硬化させるために照
射された紫外線が基板保持ステージで反射することが無
くなるので、従来、基板保持ステージで反射して有機E
L装置内の画素領域にまで回り込んでいた紫外線を除去
することが可能となり、有機EL装置におけるダークス
ポットの数を低減させて表示品質を向上させ、製品寿命
を延ばすことが可能となる。また、基板保持ステージか
ら紫外線吸収フィルム又は紫外線吸収シートを取り外す
ことも容易となるので、基板保持ステージを含む製造装
置を他の目的の製造装置として用いることも容易とな
る。
【0010】また、本発明の電気光学装置の製造方法
は、紫外線吸収処理が施された前記基板保持ステージが
表面に紫外線吸収剤を塗布したものからなることが好ま
しい。このような製造方法によれば、基板保持ステージ
の表面に紫外線吸収剤を塗布することによって、接着剤
を硬化させるために照射された紫外線が基板保持ステー
ジで反射することが無くなるので、従来、基板保持ステ
ージで反射して有機EL装置内の画素領域にまで回り込
んでいた紫外線を除去することが可能となり、有機EL
装置におけるダークスポットの数を低減させて表示品質
を向上させ、製品寿命を延ばすことが可能となる。ま
た、基板保持ステージを加熱したときに、その基板保持
ステージの温度分布の均一化が容易となり、有機EL装
置の温度調節を高精度に行うことが可能となる。
【0011】また、本発明の電気光学装置の製造方法
は、前記フィルタがソーダガラスからなることが好まし
い。このような製造方法によれば、簡便かつ安価な手段
によって、有機EL装置の画素領域に到達する紫外線を
低減することが可能となる。
【0012】また、本発明の電気光学装置の製造方法
は、前記接着剤を硬化させる紫外線を前記有機EL基板
側から照射することが好ましい。このような製造方法に
よれば、封止基板として不透明な材質を用いることが可
能となり、例えば、封止基板として価格の安い金属製の
封止缶などを用いることが可能となる。
【0013】また、本発明の電気光学装置の製造方法
は、前記封止基板が紫外線透過性の材料からなり、前記
接着剤を硬化させる紫外線を当該封止基板側から照射す
ることが好ましい。このような製造方法によれば、接着
剤を硬化させる紫外線を封止基板側から照射することが
可能となり、電気光学装置の画素領域への紫外線の直射
を陰極によって遮蔽することが可能となる。
【0014】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス装置は、前記有機エレクトロルミネッセンス装置の
製造方法によって製造されたことを特徴とする。このよ
うな有機エレクトロルミネッセンス装置によれば、ダー
クスポットなどの表示の初期劣化を大幅に低減した表示
装置となり、製品寿命を延ばすことが可能となる。
【0015】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス装置は、マトリクス状に形成された複数の走査線及
び複数のデータ線と、前記走査線とデータ線に接続され
たスイッチング手段と、前記スイッチング手段に接続さ
れた画素電極とを有することが好ましい。このような有
機エレクトロルミネッセンス装置によれば、アクティブ
表示手段としての有機エレクトロルミネッセンス装置に
ついて、ダークスポットなどの表示の初期劣化を大幅に
低減することが可能となり、製品寿命を延ばすことが可
能となる。
【0016】また、本発明の電気機器は、前記有機エレ
クトロルミネッセンス装置を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、電気機器の表示部についての初期劣化
及び表示品質を大幅に改善することが可能となり、製品
寿命を延ばすことが可能となる。
【0017】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス装置の製造装置は、基板上に形成された電極間に少
なくとも発光層を配置した構造を有してなる有機EL基
板と、前記有機EL基板に紫外線硬化型の接着剤で接着
されることで前記電極及び発光層を封止する封止基板と
を有してなる有機エレクトロルミネッセンス装置の製造
装置であって、前記接着剤を硬化させるための紫外線を
照射するときに、前記封止基板が接着された有機EL基
板が載せられる基板保持ステージを有し、前記基板保持
ステージにおける前記有機EL基板が載せられる面に
は、紫外線吸収処理が施されていることを特徴とする。
このような有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装
置によれば、有機EL装置の製造時において、接着剤を
硬化させるために照射された紫外線が基板保持ステージ
で反射することが無くなるので、従来、基板保持ステー
ジで反射して有機EL装置内の画素領域にまで回り込ん
でいた紫外線を除去することが可能となり、ダークスポ
ットの数が従来よりも大幅に少なくて表示品質が高く、
製品寿命の長い有機EL装置を製造することが可能とな
る。
【0018】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス装置の製造装置は、基板上に形成された電極間に少
なくとも発光層を配置した構造を有してなる有機EL基
板と、前記有機EL基板に紫外線硬化型の接着剤で接着
されることで前記電極及び発光層を封止する封止基板と
を有してなる有機エレクトロルミネッセンス装置の製造
装置であって、前記接着剤を硬化させる紫外線として、
300ナノメートルより短い波長の成分が他の波長成分
よりも低減された紫外線を放射する紫外線放射手段を有
することを特徴とする。このような有機エレクトロルミ
ネッセンス装置の製造装置によれば、有機EL装置の画
素領域の有機材料を劣化させる300ナノメートルより
短い波長成分の紫外線について低減した紫外線(例え
ば、300nm〜400nmの紫外線)で接着剤を硬化
させるので、ダークスポットの数が従来よりも大幅に少
なくて表示品質が高く、製品寿命の長い有機EL装置を
製造することが可能となる。
【0019】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス装置の製造装置は、基板上に形成された電極間に少
なくとも発光層を配置した構造を有してなる有機EL基
板と、前記有機EL基板に紫外線硬化型の接着剤で接着
されることで前記電極及び発光層を封止する封止基板と
を有してなる有機エレクトロルミネッセンス装置の製造
装置であって、前記接着剤を硬化させる紫外線の放射源
と前記有機EL基板との間に配置されるとともに、30
0ナノメートルより短い波長の紫外線を吸収又は反射す
るフィルタを有することを特徴とする。このような有機
エレクトロルミネッセンス装置の製造装置によれば、有
機EL装置の画素領域の有機材料を劣化させる300n
mより短い波長成分の紫外線をフィルタで除去し、残り
の成分の紫外線(例えば、300nm〜400nmの紫
外線)で接着剤を硬化させるので、ダークスポットの数
が従来よりも大幅に少なくて表示品質が高く、製品寿命
の長い有機EL装置を製造することが可能となる。
【0020】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス装置の製造装置は、基板上に形成された電極間に少
なくとも発光層を配置した構造を有してなる有機EL基
板と、前記有機EL基板に紫外線硬化型の接着剤で接着
されることで前記電極及び発光層を封止する封止基板と
を有してなる有機エレクトロルミネッセンス装置の製造
装置であって、前記接着剤を硬化させる紫外線を照射す
るときに前記封止基板が接着された有機EL基板が載せ
られるステージであるとともに、当該ステージにおける
有機EL基板が載せられる面に紫外線吸収処理が施され
ている基板保持ステージと、前記接着剤を硬化させる紫
外線の放射源と前記有機EL基板との間に配置されると
ともに、300ナノメートルより短い波長の紫外線を吸
収又は反射するフィルタとを有することを特徴とする。
このような有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装
置によれば、有機EL装置の製造時において、接着剤を
硬化させる紫外線が基板保持ステージで反射することが
無くなるので、従来、基板保持ステージで反射して有機
EL装置内の画素領域にまで回り込んでいた紫外線を除
去することが可能となり、さらに、有機EL装置の画素
領域をなす有機材料を劣化させる300ナノメートルよ
り短い波長成分の紫外線についてフィルタで除去し、残
りの成分の紫外線(例えば、300nm〜400nmの
紫外線)で接着剤を硬化させるので、ダークスポットの
数が従来よりもさらに大幅に少なくて表示品質が高く、
製品寿命がさらに長い有機EL装置を製造することが可
能となる。
【0021】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス装置の製造装置は、前記基板保持ステージは、前記
紫外線吸収処理として、紫外線吸収フィルム及び紫外線
吸収シートのうちの少なくとも一方が当該基板保持ステ
ージに配置されてなることが好ましい。このような有機
エレクトロルミネッセンス装置の製造装置によれば、紫
外線吸収フィルム及び紫外線吸収シートによって、紫外
線が基板保持ステージで反射することが無くなるので、
従来、有機EL装置内の画素領域にまで回り込んでいた
紫外線を除去することが可能となり、ダークスポットの
数が従来よりもさらに大幅に少なくて表示品質が高く、
製品寿命がさらに長い有機EL装置を製造することが可
能となる。また、基板保持ステージから紫外線吸収フィ
ルム又は紫外線吸収シートを取り外すことも容易となる
ので、基板保持ステージを含む製造装置を他の目的の製
造装置として用いることも容易となる。
【0022】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス装置の製造装置は、前記基板保持ステージの表面に
は、前記紫外線吸収処理として、紫外線吸収剤が塗布さ
れていることが好ましい。このような有機エレクトロル
ミネッセンス装置の製造装置によれば、基板保持ステー
ジの表面に紫外線吸収剤を塗布することによって、紫外
線が基板保持ステージで反射することが無くなるので、
従来、基板保持ステージで反射して有機EL装置内の画
素領域にまで回り込んでいた紫外線を除去することが可
能となり、ダークスポットの数が従来よりも大幅に少な
くて表示品質が高く、製品寿命が長い有機EL装置を製
造することが可能となる。また、基板保持ステージを加
熱したときに、その基板保持ステージの温度分布の均一
化が容易となり、有機EL装置の温度調節を高精度に行
うことが可能となる。
【0023】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス装置の製造装置は、前記フィルタがソーダガラスか
らなることが好ましい。このような有機エレクトロルミ
ネッセンス装置の製造装置によれば、簡便かつ安価な製
造装置によって、表示品質が高く、製品寿命が長い有機
EL装置を製造することが可能となる。
【0024】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス装置の製造装置は、前記接着剤を硬化させる紫外線
を前記有機EL基板側から照射する紫外線照射手段を有
することが好ましい。このような有機エレクトロルミネ
ッセンス装置の製造装置によれば、封止基板として不透
明な材質を用いることが可能となり、例えば、封止基板
として価格の安い金属製の封止缶などを用いることが可
能となる。
【0025】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス装置の製造装置は、前記接着剤を硬化させる紫外線
を前記封止基板側から照射する紫外線照射手段を有する
ことが好ましい。このような有機エレクトロルミネッセ
ンス装置の製造装置によれば、接着剤を硬化させる紫外
線を封止基板側から照射することが可能となり、電気光
学装置の画素領域への紫外線の直射を陰極によって遮蔽
することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る有機EL装置
の製造方法について、図面を参照して説明する。本製造
方法は、有機EL装置の製造過程において、接着剤を硬
化させるために紫外線照射を行う際、有機EL装置と紫
外線源の間に所望波長の紫外線を吸収する部材(フィル
タ)を設けるか、又は紫外線吸収処理が施された処理基
板(基板保持ステージ)上に有機EL装置を載置するも
のである。
【0027】(第1実施形態)本発明の第1実施形態に
係る有機EL装置の製造方法について図1を参照して説
明する。図1は、本実施形態に係る有機EL装置の製造
方法を示す模式概念図である。有機EL装置の製造過程
において、有機EL基板を封止するために、先ず、一対
の電極とその電極間に配置した発光層とを透明基板上に
作り込んで有機EL基板を形成し、その有機EL基板
に、紫外線硬化型の接着剤を塗布し、封止基板を貼り付
けて有機EL装置1を形成する。その後、接着剤を硬化
させるために、紫外線源2から接着剤に紫外線を照射す
る。
【0028】本実施形態では、図1に示すように、有機
EL基板に封止基板を貼り合わせた状態(接着剤が硬化
していない状態)の有機EL装置1を基板保持ステージ
3に載せ、紫外線源2から放射された紫外線を有機EL
装置1に照射する。ここで、紫外線源2に対峙する基板
保持ステージ3の表面3’には、紫外線吸収剤が塗布さ
れている。紫外線源2としては、例えばハイテックスD
バルブを用い、紫外線照射装置としては、例えばハイテ
ックスF−300を用いる。
【0029】一例として、紫外線源2から放射される紫
外線の強度を40[mW/cm2]、その紫外線の波長
を350nmとして、160秒間だけ基板保持ステージ
3上の有機EL装置1に照射した。こうして接着剤が硬
化された有機EL基板1に所定の電圧を印加して、点灯
させたところ、点欠陥は41[個/cm2]であった。
一方、紫外線吸収剤が塗布されていない基板保持ステー
ジ上に有機EL装置1を載せ、紫外線源2から放射され
る紫外線の照射条件は前記一例と同一とした場合は、点
欠陥は110[個/cm2]であった。したがって、基
板保持ステージ3の表面3’に紫外線吸収剤を塗布する
ことで、点欠陥を60パーセント以上除去することがで
きた。
【0030】なお、基板保持ステージ3(紫外線吸収剤
が塗布されていない基板保持ステージも含む)は、温度
調節機能を備え、基板保持ステージ3上の温度を摂氏2
3±1度以内に調節した。また、紫外線源2及び紫外線
照射装置としては、他の装置も用いることができる。紫
外線の照射条件、強度、照射時間及び加熱温度は、有機
EL装置1の製造で用いる紫外線硬化型接着剤に合わせ
て最適化する。これらの条件は、特に記載がない限り、
以下の実施形態においても同様とした。また、本実施形
態では、有機EL装置1の封止構造として、ガラス缶を
用いた缶封止構造をとっており、内部に乾燥剤を封入し
た。そして、紫外線は封止基板側から照射した。この有
機EL装置1の構造及び紫外線の照射方向は、下記第2
乃至第4実施形態でも同様である。
【0031】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態に係る有機EL装置の製造方法について図2を参照
して説明する。図2は、本実施形態に係る有機EL装置
の製造方法を示す模式概念図である。有機EL装置の製
造過程において、有機EL基板を封止するために、先
ず、一対の電極とその電極間に配置した発光層とを透明
基板上に作り込んで有機EL基板を形成し、その有機E
L基板に、紫外線硬化型の接着剤を塗布し、封止基板を
貼り付けて有機EL装置1を形成する。その後、接着剤
を硬化させるために、紫外線源2から接着剤に紫外線を
照射する。この製造過程は、上記第1実施形態と同じで
ある。
【0032】本実施形態では、図2に示すように、有機
EL基板に封止基板を貼り合わせた状態(接着剤が硬化
していない状態)の有機EL装置1をステージ30上に
載せ、紫外線源2から放射された紫外線であって紫外線
カットフィルタ4を透過した紫外線を有機EL装置1に
照射する。ここで、第1実施形態と異なり、紫外線源2
に対峙するステージ30の表面には、紫外線吸収剤は塗
布されていない。また、紫外線源2と有機EL装置1の
間に配置した紫外線吸収フィルタ4としては、例えば、
ソーダガラスを用いる。紫外線源2としては、例えばハ
イテックスDバルブを用い、紫外線照射装置としては、
例えばハイテックスF−300を用いる。
【0033】一例として、厚み1.1mmのソーダガラ
スを紫外線吸収フィルタ4として用い、紫外線源2から
放射される紫外線の強度を40[mW/cm2]、その
紫外線の波長を350nmとして、160秒間だけ基板
保持ステージ3上の有機EL装置1に照射した。こうし
て接着剤が硬化された有機EL基板1に所定の電圧を印
加して、点灯させたところ、点欠陥は30[個/c
2]であった。一方、紫外線吸収フィルタ4を除去
し、その他の紫外線の照射条件は前記一例と同一とした
場合は、点欠陥は110[個/cm2]であった。した
がって、紫外線吸収フィルタ4を用いることで、点欠陥
を約73パーセント除去することができた。
【0034】なお、基板保持ステージ3(紫外線吸収剤
が塗布されていない基板保持ステージも含む)は、温度
調節機能を備え、基板保持ステージ3上の温度を摂氏2
3±1度以内に調節した。紫外線吸収フィルタ4として
は、ソーダガラス以外でもよく、300nmより短い波
長の紫外線を吸収できるものであればよく、400nm
より長い波長の光を吸収するものであってもよい。
【0035】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施
形態に係る有機EL装置の製造方法について図3を参照
して説明する。図3は、本実施形態に係る有機EL装置
の製造方法を示す模式概念図である。本実施形態は、上
記第1実施形態と第2実施形態を組み合わせたものであ
る。具体的には、有機EL装置の製造過程において、有
機EL基板を封止するために、先ず、一対の電極とその
電極間に配置した発光層とを透明基板上に作り込んで有
機EL基板を形成し、その有機EL基板に、紫外線硬化
型の接着剤を塗布し、封止基板を貼り付けて有機EL装
置1を形成する。その後、接着剤を硬化させるために、
紫外線源2から接着剤に紫外線を照射する。この製造過
程は、上記第1及び第2実施形態と同じである。
【0036】本実施形態では、図3に示すように、有機
EL基板に封止基板を貼り合わせた状態(接着剤が硬化
していない状態)の有機EL装置1を基板保持ステージ
3に載せ、紫外線源2から放射された紫外線であって紫
外線カットフィルタ4を透過した紫外線を有機EL装置
1に照射する。ここで、紫外線源2に対峙する基板保持
ステージ3の表面3’には、紫外線吸収剤が塗布されて
いる。また、紫外線源2と有機EL装置1の間に配置し
た紫外線吸収フィルタ4としては、例えば、ソーダガラ
スを用いる。このように、本実施形態は、上記第1実施
形態と第2実施形態を組み合わせた形態である。紫外線
源2としては、例えばハイテックスDバルブを用い、紫
外線照射装置としては、例えばハイテックスF−300
を用いる。
【0037】一例として、厚み1.1mmのソーダガラ
スを紫外線吸収フィルタ4として用い、紫外線源2から
放射される紫外線の強度を40[mW/cm2]、その
紫外線の波長を350nmとして、160秒間だけ基板
保持ステージ3上の有機EL装置1に照射した。こうし
て接着剤が硬化された有機EL基板1に所定の電圧を印
加して、点灯させたところ、点欠陥は5[個/cm2
であった。一方、紫外線吸収剤が塗布されていない基板
保持ステージ上に有機EL装置1を載せ、かつ、紫外線
吸収フィルタ4を除去し、その他の紫外線の照射条件は
前記一例と同一とした場合は、点欠陥は110[個/c
2]であった。したがって、基板保持ステージ3の表
面3’に紫外線吸収剤を塗布し、さらに紫外線吸収フィ
ルタ4を用いることで、点欠陥を約95パーセント除去
することができた。なお、基板保持ステージ3(紫外線
吸収剤が塗布されていない基板保持ステージも含む)
は、温度調節機能を備え、基板保持ステージ3上の温度
を摂氏23±1度以内に調節した。
【0038】(第4実施形態)次に、本発明の第4実施
形態に係る有機EL装置の製造方法について図4を参照
して説明する。図4は、本実施形態に係る有機EL装置
の製造方法を示す模式概念図である。有機EL装置の製
造過程において、有機EL基板を封止するために、先
ず、一対の電極とその電極間に配置した発光層とを透明
基板上に作り込んで有機EL基板を形成し、その有機E
L基板に、紫外線硬化型の接着剤を塗布し、封止基板を
貼り付けて有機EL装置1を形成する。その後、接着剤
を硬化させるために、紫外線源2から接着剤に紫外線を
照射する。この製造過程は、上記第1乃至第3実施形態
と同じである。
【0039】本実施形態では、図4に示すように、紫外
線源2に対峙するステージ30の表面に紫外線吸収シー
ト5を配置している。そして、有機EL基板に封止基板
を貼り合わせた状態(接着剤が硬化していない状態)の
有機EL装置1を紫外線吸収シート5上に載せ、紫外線
源2から放射された紫外線を有機EL装置1に照射す
る。紫外線源2としては、例えばDバルブを用い、紫外
線照射装置としては、例えばハイテックスF−300を
用いる。
【0040】一例として、紫外線吸収シート5として黒
いビニールシートを用い、紫外線源2から放射される紫
外線の強度を40[mW/cm2]、その紫外線の波長
を350nmとして、160秒間だけ紫外線吸収シート
5上の有機EL装置1に照射した。こうして接着剤が硬
化された有機EL基板1に所定の電圧を印加して、点灯
させたところ、点欠陥は43[個/cm2]であった。
一方、紫外線吸収シート5を除去し、その他の紫外線の
照射条件は前記一例と同一とした場合は、点欠陥は11
0[個/cm2]であった。したがって、紫外線吸収シ
ート5を用いることで、点欠陥を約61パーセント除去
することができた。
【0041】なお、基板保持ステージ3(紫外線吸収剤
が塗布されていない基板保持ステージも含む)は、温度
調節機能を備え、基板保持ステージ3上の温度を摂氏2
3±1度以内に調節した。紫外線吸収シート5の代わり
に、薄いフィルム状のものを用いてもよい。
【0042】(第5実施形態)次に、本発明の第5実施
形態に係る有機EL装置の製造方法について図5乃至図
9を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る有機
EL装置の製造方法を示す模式概念図である。本実施形
態は、紫外線から有機EL装置を保護するために、有機
EL装置に貼り付けるマスクに関するものである。有機
EL装置は、基板上に発光層及び電極からなる有機EL
素子層14を作り込んだ有機EL基板11と、有機EL
素子層14を封止するために有機EL基板11に接着層
13を介して接着される封止基板12とを具備する。そ
して、有機EL装置には、有機EL基板11として透明
基板を用いて有機EL基板11側から光を発する基板側
発光型と、封止基板12として透明なガラス缶等を用い
て封止基板12側から光を発する封止側発光型とがあ
る。
【0043】図6及び図7は基板側発光型の有機EL装
置を示す要部断面図であり、図6は陰極と封止基板間に
空間を設けない構成の有機EL装置を示し、図7は陰極
と封止基板間に空間を設ける構成の有機EL装置を示
す。図8及び図9は封止側発光型の有機EL装置を示す
要部断面図であり、図8は陰極と封止基板間に空間を設
けない構成の有機EL装置を示し、図9は陰極と封止基
板間に空間を設ける構成の有機EL装置を示す。
【0044】図5(a)、(b)は、図8又は図9に示
すような封止側発光型の有機EL装置1’に対しての2
つの紫外線照射状態を示している。図5(a)では、有
機EL装置1’の封止基板12側をステージ300の上
面に着けた状態で、その有機EL装置1’をステージ3
00上に置いている。そして、接着層13の接着剤を硬
化させる紫外線20は、有機EL装置1’の有機EL基
板11側から照射する。この場合は、有機EL基板11
が不透明な部材で形成されるので、有機EL基板11が
紫外線20の遮蔽部材(マスク)となり、有機EL素子
層14の画素領域を紫外線20の直射から保護する。そ
こで、この場合は、有機EL装置1’に対して特にマス
ク部材を貼り付ける等をする必要がない。
【0045】図5(b)では、有機EL装置1’の有機
EL基板11側をステージ300の上面に着けた状態
で、その有機EL装置1’をステージ300上に置いて
いる。そして、接着層13の接着剤を硬化させる紫外線
20は、有機EL装置1’の封止基板12側から照射す
る。この場合は、封止基板12は透明であり有機EL素
子層14の画素領域を紫外線20の直射から保護するた
めの部材が有機EL装置1’自身にはない。そこで、こ
の場合は、封止基板12にマスク21を貼り付けてから
紫外線20を照射する。
【0046】図5(c)、(d)は、図6又は図7に示
すような基板側発光型の有機EL装置1”に対しての2
つの紫外線照射状態を示している。図5(c)では、有
機EL装置1”の封止基板12側をステージ300の上
面に着けた状態で、その有機EL装置1”をステージ3
00上に置いている。そして、接着層13の接着剤を硬
化させる紫外線20は、有機EL装置1”の有機EL基
板11側から照射する。この場合は、有機EL基板11
は透明であり有機EL素子層14の画素領域を紫外線2
0の直射から保護するための部材が有機EL装置1”自
身にはない。そこで、この場合は、有機EL基板11に
マスク21を貼り付けてから紫外線20を照射する。
【0047】図5(d)では、有機EL装置1” の有
機EL基板11側をステージ300の上面に着けた状態
で、その有機EL装置1”をステージ300上に置いて
いる。そして、接着層13の接着剤を硬化させる紫外線
20は、有機EL装置1”の封止基板12側から照射す
る。この場合は、有機EL素子層14の画素領域を紫外
線20の直射から保護するために、封止基板12として
金属の缶を用いることにより、封止基板12が遮蔽部材
(マスク)となる。そこで、この場合は、有機EL装置
1”に対して特にマスク部材を貼り付ける等をする必要
がない。この図5(d)に示す形態が上記第1乃至第4
実施形態での紫外線照射状態を示している。
【0048】図5において、ステージ300の表面に
は、紫外線吸収剤を塗布するのが好ましい。また、紫外
線20としては、上記の紫外線吸収フィルタ4を透過さ
せた紫外線を用いるのが好ましい。
【0049】一例として、図5(c)に示すように、基
板側発光型の有機EL装置1”に、有機EL基板11側
から紫外線20を照射して接着剤を硬化させたときの点
欠陥の発生状況について実験した。そして、図3に示す
紫外線源2と、紫外線カットフィルタ4と、紫外線吸収
剤が塗布されている基板保持ステージ3とを用いた。
【0050】すなわち、有機EL基板11に金属の缶か
らなる封止基板12を貼り合わせた状態(接着剤が硬化
していない状態)の有機EL装置1”を紫外線吸収剤が
塗布されているステージ300(基板保持ステージ3)
に載せ、紫外線カットフィルタ4を透過した紫外線20
を有機EL装置1”に照射する。紫外線カットフィルタ
4としては、ソーダガラスを用いる。
【0051】ここで、有機EL装置1”の有機EL基板
11にマスク21を貼り付けてから、紫外線20を有機
EL基板11側から照射する。マスク21としては、紫
外線カットフィルムを用いた。そして、紫外線源2とし
ては、例えばDバルブを用い、紫外線照射装置として
は、例えばハイテックスF−300を用いる。また、厚
み1.1mmのソーダガラスを紫外線吸収フィルタ4と
して用い、紫外線源2から放射される紫外線の強度を4
0[mW/cm2]、その紫外線の波長を350nmと
して、160秒間だけステージ300上の有機EL装置
1”に照射した。こうして接着剤が硬化された有機EL
基板1”に所定の電圧を印加して、点灯させたところ、
点欠陥は5[個/cm2]であった。
【0052】一方、紫外線吸収剤が塗布されていない基
板保持ステージ上に有機EL装置1”を載せ、かつ、紫
外線吸収フィルタ4を除去し、その他の紫外線の照射条
件は前記一例と同一とした場合は、点欠陥は110[個
/cm2]であった。したがって、ボトムエミッション
型の有機EL装置1”へ有機EL基板11側から紫外線
20を照射する場合でも、有機EL基板11にマスク2
1を貼り付け、第3実施形態と同様に、ステージ300
の表面に紫外線吸収剤を塗布し、さらに紫外線吸収フィ
ルタ4を用いることで、点欠陥を約95パーセント除去
することができた。なお、ステージ300は、温度調節
機能を備え、ステージ300上の温度を摂氏±1度以内
に調節した。
【0053】(第6実施形態)本実施形態では、上記第
3実施形態の製造方法で作成された有機EL装置1の点
灯寿命について述べる。例えば、緑のEL材料を用いた
有機EL装置1において、初期輝度1600[Cd/m
2]で定電流駆動した場合、輝度が半減するまでの寿命
(輝度半減寿命)は291時間であった。比較例とし
て、第3実施形態の紫外線対策をしない場合、同様の測
定において輝度半減寿命は117時間であった。したが
って、上記第3実施形態の製造方法を用いることによ
り、有機EL装置1の点灯寿命を約150パーセント延
ばすことができた。
【0054】(第7実施形態)本実施形態は、図5
(b)に示すように、封止基板側12から光を発する封
止側発光型の有機EL装置1’において、紫外線20を
封止基板12側から照射して接着剤を硬化させる製造方
法について述べる。
【0055】有機EL装置の製造過程において、先ず、
基板に発光層を含む有機層(EL層)を形成した後に透
明電極を形成し、さらに保護層を形成し、その後に紫外
線硬化型の封止剤(接着剤)を介して基板と封止基板を
貼り合わせ、図8に示すような構造とする。この有機E
L装置’の構造は、図9に示すように陰極と封止基板間
に空間を設ける構成の缶封止構造としてもよいが、缶封
止構造の場合は乾燥剤を画素領域以外の部位に配置する
必要がある。また、この缶封止構造の場合は、画素領域
には、紫外線20を遮蔽する部材が有機EL装置1’自
身にはないので、その画素領域にマスク21を貼り付け
てから紫外線20を照射する必要がある。マスク21と
しては、紫外線カットフィルムを用いる。
【0056】封止基板12としては、例えば、ガラス基
板を用いるが、透明でガスバリア性に優れていれば例え
ば、プラスチック、プラスチックのラミネートフィル
ム、ラミネート成形基板などのガラス基板以外の部材、
またはガラスのラミネートフィルムなどを用いてもよ
い。また、保護層としては紫外線を吸収する部材を用い
るのが好ましい。
【0057】(電気光学装置の具体例)以下、本実施形
態の具体例に係る電気光学装置について図7を参照しな
がら説明する。図7は、図5(c)又は図5(d)に示
すような、基板側発光型の有機EL装置を示している。
図7において、有機EL装置50は、光を透過可能な基
板(光透過層、図5の有機EL基板11に相当)52
と、基板52の一方の面側に設けられ一対の陰極(電
極)57及び陽極(透明電極)58に挟持された有機エ
レクトロルミネッセンス材料からなる発光層(EL層)
55と正孔注入/輸送層56とからなる有機EL素子
(発光素子、図5の有機EL素子層14に相当)59
と、封止基板320(図5の封止基板12に相当)を有
している。 また、封止基板320と基板52は接着層
(図示せず)で接着されており、封止基板320及び接
着層によって有機EL素子59が封止されている。
【0058】ここで、図7に示す有機EL装置50は、
発光層55からの発光を基板52側から装置外部に取り
出す形態(基板側発光型)である。そこで、有機EL装
置50の製造時において、図5(c)のように、基板5
2側から接着剤を硬化させる紫外線を照射させる場合、
このままでは、紫外線が透明な基板50及び透明な陽極
5等を紫外線が突き抜け有機EL素子層の画素領域にダ
メージを与える。そこで、画素領域を紫外線の直射から
保護するために、基板52にマスクを貼り付けてから紫
外線を照射する。
【0059】一方、図5(d)に示すように、封止基板
320側から接着剤を硬化させる紫外線を照射させる場
合は、封止基板320として金属の缶を用いることによ
り、封止基板320が遮蔽部材(マスク)となる。そこ
で、この場合は、有機EL装置50に対して特にマスク
部材を貼り付ける等をする必要がない。この場合、封止
基板320の材料としては、金属のラミネートフィルム
を用いても良い。
【0060】基板52の形成材料としては、光を透過可
能な透明あるいは半透明材料、例えば、透明なガラス、
石英、サファイア、あるいはポリエステル、ポリアクリ
レート、ポリカーボネート、ポリエーテルケトンなどの
透明な合成樹脂などが挙げられる。特に、基板52の形
成材料としては、安価なガラスが好適に用いられる。一
方、基板52と反対側(封止基板320側)から発光を
取り出す形態(図8又は図9に示す封止側発光型)の場
合には、基板52は不透明であってもよく、その場合、
アルミナ等のセラミック、ステンレス等の金属シートに
表面酸化などの絶縁処理を施したもの、熱硬化性樹脂、
熱可塑性樹脂などを用いることができる。
【0061】陽極58は、インジウム錫酸化物(IT
O:Indium Tin Oxide)等からなる透明電極であって光
を透過可能である。正孔注入/輸送層56は、例えば、
高分子系材料として、ポリチオフェン、ポリスチレンス
ルホン酸、ポリピロール、ポリアニリン及びこの誘導体
などが例示される。また、低分子系材料を使用する場合
は、正孔注入層と正孔輸送層を積層して形成するのが好
ましい。その場合、正孔注入層の形成材料としては、例
えば銅フタロシアニン(CuPc)や、ポリテトラヒド
ロチオフェニルフェニレンであるポリフェニレンビニレ
ン、1,1−ビス−(4−N,N−ジトリルアミノフェ
ニル)シクロヘキサン、トリス(8−ヒドロキシキノリ
ノール)アルミニウム等が挙げられるが、特に銅フタロ
シアニン(CuPc)を用いるのが好ましい。また、正
孔輸送層としては、トリフェニルアミン誘導体(TP
D)、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチ
ルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体等からな
る。具体的には、特開昭63−70257号、同63−
175860号公報、特開平2−135359号、同2
−135361号、同2−209988号、同3−37
992号、同3−152184号公報に記載されている
もの等が例示されるが、トリフェニルジアミン誘導体が
好ましく、中でも4,4’−ビス(N(3−メチルフェ
ニル)−N−フェニルアミノ)ビフェニルが好適とされ
る。
【0062】なお、正孔輸送層または正孔注入層のいず
れか一方を形成してもよい。
【0063】発光層55の形成材料としては、高分子発
光体や低分子の有機発光色素、すなわち各種の蛍光物質
や燐光物質などの発光物質が使用可能である。発光物質
となる共役系高分子の中ではアリーレンビニレン又はポ
リフルオレン構造を含むものなどが特に好ましい。低分
子発光体では、例えばナフタレン誘導体、アントラセン
誘導体、ペリレン誘導体、ポリメチン系、キサテン系、
クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキノ
リンおよびその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テト
ラフェニルシクロペンタジエン誘導体等、または特開昭
57−51781、同59−194393号公報等に記
載されている公知のものが使用可能である。陰極7はカ
ルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)やマグネシウ
ム(Mg)、金(Au)、銀(Ag)等からなる金属電
極が好ましい。
【0064】なお、陰極57と発光層55との間に、必
要に応じて電子輸送層や電子注入層を設けてもよい。電
子輸送層の形成材料としては、特に限定されることな
く、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタンお
よびその誘導体、ベンゾキノンおよびその誘導体、ナフ
トキノンおよびその誘導体、アントラキノンおよびその
誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタンおよびその
誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチ
レンおよびその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒ
ドロキシキノリンおよびその誘導体の金属錯体等が例示
される。具体的には、先の正孔輸送層の形成材料と同様
に、特開昭63−70257号、同63−175860
号公報、特開平2−135359号、同2−13536
1号、同2−209988号、同3−37992号、同
3−152184号公報に記載されているもの等が例示
され、特に2−(4−ビフェニリル)−5−(4−t−
ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、ベ
ンゾキノン、アントラキノン、トリス(8−キノリノー
ル)アルミニウムが好適とされる。
【0065】図示しないが、本実施形態の有機EL装置
50はアクティブマトリクス型であり、実際には複数の
データ線と複数の走査線とが格子状に基板52に配置さ
れる。そして、データ線や走査線に区画されたマトリク
ス状に配置された各画素毎に、従来は、スイッチングト
ランジスタやドライビングトランジスタ等の駆動用TF
Tを介して上記の有機EL素子59が接続されている。
そして、データ線や走査線を介して駆動信号が供給され
ると電極間に電流が流れ、有機EL素子59の発光層5
5が発光して基板52の外面側に光が射出され、その画
素が点灯する。
【0066】本実施形態の有機EL装置50は、上記第
1乃至第7実施形態の製造方法で製造することにより、
接着剤硬化工程における画素領域への紫外線の侵入を防
ぐことができるので、従来の有機EL装置と比べてダー
クスポットの数を大幅に低減することができ、点灯寿命
も大幅に延ばすことができる。また、図6、図8及び図
9に示す有機EL装置50も、上記第1乃至第7実施形
態の製造方法で製造することにより、図7に示す有機E
L装置50と同様の効果を奏することができる。
【0067】図10は本実施形態に係る電気光学装置
を、有機エレクトロルミネッセンス素子を用いたアクテ
ィブマトリクス型の表示装置(電気光学装置)に適用し
た場合の一例を示すものである。
【0068】この有機EL装置S1は、図5における有
機EL基板11上に形成された有機EL素子層14(又
は図6〜図9の有機EL素子59)に相当し、回路図で
ある図10に示すように基板上に、複数の走査線131
と、これら走査線131に対して交差する方向に延びる
複数の信号線132と、これら信号線132に並列に延
びる複数の共通給電線133とがそれぞれ配線されたも
ので、走査線131及び信号線132の各交点毎に、画
素(画素領域素)ARが設けられて構成されたものであ
る。
【0069】信号線132に対しては、シフトレジス
タ、レベルシフタ、ビデオライン、アナログスイッチを
備えるデータ線駆動回路390が設けられている。一
方、走査線131に対しては、シフトレジスタ及びレベ
ルシフタを備える走査線駆動回路380が設けられてい
る。また、画素領域ARの各々には、走査線131を介
して走査信号がゲート電極に供給される第1のトランジ
スタ322と、この第1のトランジスタ322を介して
信号線132から供給される画像信号を保持する保持容
量capと、保持容量capによって保持された画像信
号がゲート電極に供給される第2のトランジスタ324
と、この第2のトランジスタ324を介して共通給電線
133に電気的に接続したときに共通給電線133から
駆動電流が流れ込む画素電極323と、この画素電極
(陽極)323と対向電極(陰極)222との間に挟み
込まれる発光部(発光層)360とが設けられている。
【0070】このような構成のもとに、走査線131が
駆動されて第1のトランジスタ322がオンとなると、
そのときの信号線132の電位が保持容量capに保持
され、該保持容量capの状態に応じて、第2のトラン
ジスタ324の導通状態が決まる。そして、第2のトラ
ンジスタ324のチャネルを介して共通給電線133か
ら画素電極323に電流が流れ、さらに発光層360を
通じて対向電極222に電流が流れることにより、発光
層360は、これを流れる電流量に応じて発光するよう
になる。
【0071】(電子機器)上記実施形態の電気光学装置
を備えた電子機器の例について説明する。図11は、携
帯電話の一例を示した斜視図である。図11において、
符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上
記の電気光学装置を用いた表示部を示している。
【0072】図12は、腕時計型電子機器の一例を示し
た斜視図である。図12において、符号1100は時計
本体を示し、符号1101は上記の電気光学装置を用い
た表示部を示している。
【0073】図13は、ワープロ、パソコンなどの携帯
型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図13に
おいて、符号1200は情報処理装置、符号1202は
キーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置
本体、符号1206は上記の電気光学装置を用いた表示
部を示している。
【0074】図11から図13に示す電子機器は、上記
実施形態の電気光学装置を備えているので、製品寿命が
長く、長期にわたって安定した発光特性(表示特性)を
維持することができる。また、上記実施形態の製造方法
によって、製造コストを従来のものよりも低減すること
ができる。
【0075】なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に
限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範
囲において種々の変更を加えることが可能であり、実施
形態で挙げた具体的な材料や層構成などはほんの一例に
過ぎず、適宜変更が可能である。
【0076】図1〜図4における紫外線源2としては、
紫外線ランプを用いることができ、例えば、高圧水銀ラ
ンプ、キセノンランプ及びマイクロ波励起タイプのフュ
ージョンランプを用いることができる。
【0077】図2及び図3における紫外線カットフィル
タ4としては、吸収波長が300nmよりも短いものが
好ましい。また、紫外線カットフィルタ4は、400n
mよりも長い波長の光をカットする特性をも有するも
の、即ちバンドパスフィルタとしてもよい。
【0078】また、上記実施形態における有機EL装置
の製造に用いる基板には、TFT素子などのアクティブ
素子が形成してあってもよい。また、有機EL装置の封
止の形態としては、陰極上に空洞を設けない封止でもよ
いし、空洞を設ける所謂缶封止であってもよい。
【0079】また、紫外線照射による接着剤の硬化時
に、ステージの温度を上昇させることにより有機EL装
置を加熱してもよい。また、封止基板として紫外線を透
過させるものを用いる場合には、封止基板側又は有機E
L基板側から紫外線を照射することができる。
【0080】また、封止基板として紫外線が透過しない
ものを用いる場合には、有機EL基板側から紫外線を照
射することになるが、有機EL基板側から紫外線を照射
する場合、例えば、図5(c)に示すように、画素領域
を紫外線から保護する手段(例えば、マスク21)を講
じる。
【0081】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、有機EL装置の製造工程で照射される紫外線か
ら有機EL装置の画素領域を保護することが可能とな
り、有機EL装置のダークスポットの数を低減させて表
示品質を向上させ、製品寿命を延ばすことが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る有機EL装置の
製造方法を示す模式概念図である。
【図2】 本発明の第2実施形態に係る有機EL装置の
製造方法を示す模式概念図である。
【図3】 本発明の第3実施形態に係る有機EL装置の
製造方法を示す模式概念図である。
【図4】 本発明の第4実施形態に係る有機EL装置の
製造方法を示す模式概念図である。
【図5】 本発明の第5実施形態に係る有機EL装置の
製造方法を示す模式概念図である。
【図6】 空間を設けない構成のボトムエミッション型
の有機EL装置を示す要部断面図である。
【図7】 空間を設ける構成のボトムエミッション型の
有機EL装置を示す要部断面図である。
【図8】 空間を設けない構成のトップエミッション型
の有機EL装置を示す要部断面図である。
【図9】 空間を設ける構成のトップエミッション型の
有機EL装置を示す要部断面図である。
【図10】 アクティブマトリクス型の表示装置を示す
回路図である。
【図11】 本実施形態の電気光学装置を備えた電子機
器の一例を示す図である。
【図12】 本実施形態の電気光学装置を備えた電子機
器の一例を示す図である。
【図13】 本実施形態の電気光学装置を備えた電子機
器の一例を示す図である。
【符号の説明】
1、1’、1” 有機EL装置 2 紫外線源 3 基板保持ステージ 3’ 基板保持ステージの表面 4 紫外線カットフィルタ 5 紫外線吸収シート 11 有機EL基板 12 封止基板 13 接着層 14 有機EL素子層 20 紫外線 21 マスク 30 ステージ 50 有機EL装置 52 基板 55 発光層(EL層) 56 正孔輸送層(正孔注入層) 57 陰極 58 陽極 59 有機EL素子 300 ステージ 320 封止基板

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された電極間に少なくとも
    発光層を配置した構造を有してなる有機EL基板と、前
    記有機EL基板に接着されて前記電極及び発光層を封止
    する封止基板とを有してなる有機エレクトロルミネッセ
    ンス装置の製造方法であって、 前記封止基板を前記有機EL基板に接着するための接着
    剤として紫外線硬化型の接着剤を用い、 前記封止基板が接着された有機EL基板を基板保持ステ
    ージに載せた状態で、前記接着剤を含む部位に紫外線を
    照射する工程を有し、 前記基板保持ステージにおける前記有機EL基板が載せ
    られる面に、紫外線吸収処理が施されていることを特徴
    とする有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上に形成された電極間に少なくとも
    発光層を配置した構造を有してなる有機EL基板と、前
    記有機EL基板に接着されて前記電極及び発光層を封止
    する封止基板とを有してなる有機エレクトロルミネッセ
    ンス装置の製造方法であって、 前記封止基板を前記有機EL基板に接着するための接着
    剤として紫外線硬化型の接着剤を用い、 前記接着剤を硬化させる紫外線として、300ナノメー
    トルより短い波長の成分が他の波長成分よりも低減され
    た紫外線を用いることを特徴とする有機エレクトロルミ
    ネッセンス装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 基板上に形成された電極間に少なくとも
    発光層を配置した構造を有してなる有機EL基板と、前
    記有機EL基板に接着して前記電極及び発光層を封止す
    る封止基板とを有してなる有機エレクトロルミネッセン
    ス装置の製造方法であって、 前記封止基板を前記有機EL基板に接着するための接着
    剤として紫外線硬化型の接着剤を用い、 前記接着剤を硬化させる紫外線の放射源と前記有機EL
    基板との間に、300ナノメートルより短い波長の紫外
    線を吸収又は反射するフィルタを挿入して、前記接着剤
    を含む部位に前記フィルタを透過した紫外線を照射する
    工程を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッ
    センス装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 基板上に形成された電極間に少なくとも
    発光層を配置した構造を有してなる有機EL基板と、前
    記有機EL基板に接着して前記電極及び発光層を封止す
    る封止基板とを有してなる有機エレクトロルミネッセン
    ス装置の製造方法であって、 前記封止基板を前記有機EL基板に接着するための接着
    剤として紫外線硬化型の接着剤を用い、 前記封止基板が接着された基板を基板保持ステージに載
    せた状態で、前記接着剤を含む部位に紫外線を照射する
    工程を有し、 前記基板保持ステージにおける前記有機EL基板が載せ
    られる面に、紫外線吸収処理が施してあり、 前記紫外線を照射する工程では、前記紫外線の放射源と
    前記有機EL基板との間に、300ナノメートルより短
    い波長の紫外線を吸収又は反射するフィルタを挿入し
    て、前記接着剤を含む部位に前記フィルタを透過した紫
    外線を照射することを特徴とする有機エレクトロルミネ
    ッセンス装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 紫外線吸収処理が施された前記基板保持
    ステージは、紫外線吸収フィルム及び紫外線吸収シート
    のうちの少なくとも一方を配置したものからなることを
    特徴とする請求項1又は4記載の有機エレクトロルミネ
    ッセンス装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 紫外線吸収処理が施された前記基板保持
    ステージは、表面に紫外線吸収剤を塗布したものからな
    ることを特徴とする請求項1又は4記載の有機エレクト
    ロルミネッセンス装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記フィルタは、ソーダガラスからなる
    ことを特徴とする請求項3又は4記載の有機EL装置の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記接着剤を硬化させる紫外線を前記有
    機EL基板側から照射することを特徴とする請求項1乃
    至7のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセ
    ンス装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記封止基板は、紫外線透過性の材料か
    らなり、前記接着剤を硬化させる紫外線を当該封止基板
    側から照射することを特徴とする請求項1乃至7のいず
    れか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれか一項に記載
    の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法によっ
    て製造されたことを特徴とする有機エレクトロルミネッ
    センス装置。
  11. 【請求項11】 前記有機エレクトロルミネッセンス装
    置は、マトリクス状に形成された複数の走査線及び複数
    のデータ線と、前記走査線とデータ線に接続されたスイ
    ッチング手段と、前記スイッチング手段に接続された画
    素電極とを有することを特徴とする請求項10記載の有
    機エレクトロルミネッセンス装置。
  12. 【請求項12】 請求項10又は11に記載の有機エレ
    クトロルミネッセンス装置を備えたことを特徴とする電
    子機器。
  13. 【請求項13】 基板上に形成された電極間に少なくと
    も発光層を配置した構造を有してなる有機EL基板と、
    前記有機EL基板に紫外線硬化型の接着剤で接着される
    ことで前記電極及び発光層を封止する封止基板とを有し
    てなる有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装置で
    あって、 前記接着剤を硬化させるための紫外線を照射するとき
    に、前記封止基板が接着された有機EL基板が載せられ
    る基板保持ステージを有し、 前記基板保持ステージにおける前記有機EL基板が載せ
    られる面には、紫外線吸収処理が施されていることを特
    徴とする有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装
    置。
  14. 【請求項14】 基板上に形成された電極間に少なくと
    も発光層を配置した構造を有してなる有機EL基板と、
    前記有機EL基板に紫外線硬化型の接着剤で接着される
    ことで前記電極及び発光層を封止する封止基板とを有し
    てなる有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装置で
    あって、 前記接着剤を硬化させる紫外線として、300ナノメー
    トルより短い波長の成分が他の波長成分よりも低減され
    た紫外線を放射する紫外線放射手段を有することを特徴
    とする有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装置。
  15. 【請求項15】 基板上に形成された電極間に少なくと
    も発光層を配置した構造を有してなる有機EL基板と、
    前記有機EL基板に紫外線硬化型の接着剤で接着される
    ことで前記電極及び発光層を封止する封止基板とを有し
    てなる有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装置で
    あって、 前記接着剤を硬化させる紫外線の放射源と前記有機EL
    基板との間に配置されるとともに、300ナノメートル
    より短い波長の紫外線を吸収又は反射するフィルタを有
    することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス装
    置の製造装置。
  16. 【請求項16】 基板上に形成された電極間に少なくと
    も発光層を配置した構造を有してなる有機EL基板と、
    前記有機EL基板に紫外線硬化型の接着剤で接着される
    ことで前記電極及び発光層を封止する封止基板とを有し
    てなる有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装置で
    あって、 前記接着剤を硬化させる紫外線を照射するときに前記封
    止基板が接着された有機EL基板が載せられるステージ
    であるとともに、当該ステージにおける有機EL基板が
    載せられる面に紫外線吸収処理が施されている基板保持
    ステージと、 前記接着剤を硬化させる紫外線の放射源と前記有機EL
    基板との間に配置されるとともに、300ナノメートル
    より短い波長の紫外線を吸収又は反射するフィルタとを
    有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス
    装置の製造装置。
  17. 【請求項17】 前記基板保持ステージは、前記紫外線
    吸収処理として、紫外線吸収フィルム及び紫外線吸収シ
    ートのうちの少なくとも一方が当該基板保持ステージに
    配置されてなることを特徴とする請求項13又は16記
    載の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装置。
  18. 【請求項18】 前記基板保持ステージの表面には、前
    記紫外線吸収処理として、紫外線吸収剤が塗布されてい
    ることを特徴とする請求項13又は16記載の有機エレ
    クトロルミネッセンス装置の製造装置。
  19. 【請求項19】 前記フィルタは、ソーダガラスからな
    ることを特徴とする請求項3又は4記載の有機EL装置
    の製造装置。
  20. 【請求項20】 前記接着剤を硬化させる紫外線を前記
    有機EL基板側から照射する紫外線照射手段を有するこ
    とを特徴とする請求項13乃至19のいずれか一項に記
    載の有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装置。
  21. 【請求項21】 前記接着剤を硬化させる紫外線を前記
    封止基板側から照射する紫外線照射手段を有することを
    特徴とする請求項13乃至19のいずれか一項に記載の
    有機エレクトロルミネッセンス装置の製造装置。
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