JP2003316099A - エンドレスベルト、中間転写ベルト、該ベルトを用いたプロセスカートリッジ、これらを用いた画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

エンドレスベルト、中間転写ベルト、該ベルトを用いたプロセスカートリッジ、これらを用いた画像形成方法及び画像形成装置

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JP2003316099A JP2002125994A JP2002125994A JP2003316099A JP 2003316099 A JP2003316099 A JP 2003316099A JP 2002125994 A JP2002125994 A JP 2002125994A JP 2002125994 A JP2002125994 A JP 2002125994A JP 2003316099 A JP2003316099 A JP 2003316099A
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秀和 松田
Akihiko Nakazawa
明彦 仲沢
Takashi Kusaba
隆 草場
Ryota Kashiwabara
良太 柏原
Yuji Sakurai
有治 櫻井
Tsunenori Ashibe
恒徳 芦邊
Atsushi Tanaka
篤志 田中
Hiroyuki Kobayashi
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンドレスベルトに蛇行防止部材を確実に高
精度に取り付けることができ、かつ強固な接着強度が得
られ、また、繰り返し使用する過酷な耐久を行っても特
性に変化がなく、初期と同様な特性を維持し、長期に亘
って蛇行制御が可能なエンドレスベルトを提供すること
にある。 【解決手段】 電子写真装置に用いられるエンドレスベ
ルトにおいて、該エンドレスベルトは、両面粘着テープ
を介して蛇行防止部材が取り付けられており、該両面粘
着テープは補強基材を有し、該補強基材の少なくとも一
面の粘着剤層の厚さが100μmを超え、両面の粘着剤
層の厚さが500μm以下であり、かつ、エンドレスベ
ルトの内周長左右差が平均内周長に対して±0.5%以
内の範囲であることを特徴とする電子写真装置用エンド
レスベルト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やレーザー
プリンター等の電子写真方式に用いられるエンドレスベ
ルト、該エンドレスベルトからなる中間転写ベルト、該
中間転写ベルトを有するプロセスカートリッジ、これら
を用いた画像形成方法及び画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真装置等の中間転写部材、
転写搬送部材、像坦持部材、定着部材等には、剛体から
なるドラムのほかにフレキシブルなエンドレスベルトが
使用されている。
【0003】図1は電子写真プロセスを利用し、エンド
レスベルトを中間転写ベルトとして用いたフルカラー画
像形成装置(複写機あるいはレーザービームプリンタ
ー)である。
【0004】第1の画像担持体として繰り返し使用され
る回転ドラム型の電子写真感光体(以下感光ドラムと記
す)1は、矢示の方向に所定の周速度(プロセススピー
ド)をもって回転駆動される。
【0005】感光ドラム1は、回転過程で一次帯電器2
により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。32
は一次帯電器の電源であり、ここでは直流に交流を重畳
して印加しているが、直流のみでもよい。次いで、不図
示の露光手段(フルカラー原稿画像の色分解・結像露光
光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に対応
して変調されたレーザービームを出力するレーザースキ
ャナによる走査露光系等)による露光光3を受けること
により目的のフルカラー画像の第1の色成分像(例えば
イエロー色成分像)に対応した静電潜像が形成される。
【0006】次いで、その静電潜像が第1の現像器(イ
エロー色現像器41)により第1色であるイエロートナ
ーYにより現像される。この時、第2〜第4の現像器
(マゼンタ色現像器42、シアン色現像器43及びブラ
ック色現像器44)の各現像器は作動−オフになってい
て感光ドラム1には作用せず、上記第1色のイエロート
ナー画像は上記第2〜第4の現像器により影響を受けな
い。
【0007】中間転写ベルト5は、矢印方向に感光ドラ
ム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。感光ド
ラム1上に形成担持された上記第1色のイエロートナー
画像が、感光ドラム1と中間転写ベルト5とのニップ部
を通過する過程で、一次転写ローラー6から中間転写ベ
ルト5に印加される一次転写バイアスにより形成される
電界により、中間転写ベルト5の外周面に順次一次転写
されていく。
【0008】中間転写ベルト5に対応する第一色のイエ
ロートナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面は、
クリーニング装置13により清掃される。
【0009】以下、同様に第2色のマゼンタトナー画
像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナ
ー画像が順次中間転写ベルト5上に重ね合わせて転写さ
れ、目的のフルカラー画像に対応した合成フルカラート
ナー画像が形成される。
【0010】二次転写ローラー7で、二次転写対向ロー
ラー8に対応し平行に軸受させて中間転写ベルト5の下
面部に離間可能な状態に配設してある。
【0011】感光ドラム1から中間転写ベルト5への第
1〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための一次転
写バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源
30から印加される。その印加電圧は、例えば+100
V〜2kVの範囲である。
【0012】感光ドラム1から中間転写ベルト5への第
1〜第3色のトナー画像の一次転写工程において、二次
転写ローラー7は中間転写ベルト5から離間させること
も可能である。
【0013】中間転写ベルト5上に転写された合成フル
カラートナー画像の第2の画像担持体である転写材Pへ
の転写は、二次転写ローラー7が中間転写ベルト5に当
接されると共に、給紙ローラー11から転写材ガイド1
0を通って、中間転写ベルト5と二次転写ローラー7と
の当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送さ
れ、二次転写バイアスが電源31から二次転写ローラー
7に印加される。この二次転写バイアスにより中間転写
ベルト5から第2の画像担持体である転写材Pへ合成フ
ルカラートナー画像が二次転写される。トナー画像の転
写を受けた転写材Pは、定着器15へ導入され加熱定着
される。
【0014】転写材Pへの画像転写終了後、中間転写ベ
ルト5には離接自在に配置されたクリーニング用帯電部
材9が当接され、感光ドラム1とは逆極性のバイアスを
印加することにより、転写材Pに転写されずに中間転写
ベルト5上に残留している転写残トナーに一次転写時と
逆極性の電荷が付与される。33はバイアス電源であ
る。ここでは、直流に交流を重畳して印加している。一
次転写時と逆極性に帯電された前記転写残トナーは、感
光ドラム1とのニップ部及びその近傍において感光ドラ
ム1に静電的に転写されることにより、中間転写体がク
リーニングされる。この工程は一次転写と同時に行うこ
とができるため、スループットの低下を生じない。
【0015】また、別の例として、エンドレスベルトを
転写搬送ベルトとして用いた画像形成装置の一例の概略
図を図2に示す。
【0016】図2に示された画像形成装置は、色分解像
重ね合わせ転写方式を用いたフルカラー画像形成装置の
一つの型式として、複数の感光体に夫々異なる色のトナ
ー像を形成し、この各感光体に順次接触して搬送される
1枚の転写材に位置を合わせて、各感光体上のトナー像
を転写し、フルカラー画像を得るようにしたものであ
る。
【0017】図2に示された画像形成装置は、装置本体
320内の上部に電子写真プロセス手段として4つの画
像形成部I、II、III、IVを並設しており、各画
像形成部I〜IVは、像担持体としての感光ドラム30
1Y、301M、301C、301BK、一次帯電器と
しての一次帯電ローラー302Y、302M、302
C、302BK、露光部303Y、303M、303
C、303BK、現像器304Y、304M、304
C、304BK及びクリーナ305Y、305M、30
5C、305BKを含んで構成されている。なお、現像
器304Y、304M、304C、304BKにはそれ
ぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、
ブラック(BK)のトナーが収容されている。
【0018】また、上記画像形成部I〜IVの下方には
転写装置310が設けられており、該転写装置310
は、駆動ローラー311と従動ローラー312及びテン
ションローラー313の間に張設された無端状の転写搬
送ベルト314と、各画像形成部I〜IVの感光ドラム
301Y、301M、301C、301BKにそれぞれ
対向して配置された転写帯電器315Y、315M、3
15C、315BKを含んで構成されている。
【0019】他方、装置本体320内の底部には、記録
媒体として複数枚の転写材Pを積層収容してなるカセッ
ト306が設置されており、該カセット306内の転写
材Pは給紙ローラー307によって1枚ずつ送り出さ
れ、搬送ガイド308を経てレジストローラ309まで
搬送される。
【0020】そして、装置本体320内の上記転写材P
の搬送方向下流側には分離帯電器316及び定着器31
7が配設されており、装置本体320の外には排紙トレ
イ318が取り付けられている。
【0021】そして、各画像形成部I〜IVにおいて
は、感光ドラム301Y、301M、301C及び30
1BKが矢印方向に所定の速度で回転駆動され、これら
は一次帯電ローラー302Y、302M、302C及び
302BKによってそれぞれ一様に帯電処理される。こ
のように帯電処理された各感光ドラム301Y、301
M、301C及び301BKに対して画像情報に応じた
露光が露光部303Y、303M、303C及び303
BKによってなされると、各感光ドラム301Y、30
1M、301C及び301BKには静電潜像が形成さ
れ、各静電潜像は各現像器304Y、304M、304
C及び304BKによって現像されてイエロートナー
像、マゼンタトナー像、シアントナー像及びブラックト
ナー像としてそれぞれ顕像化される。
【0022】一方、前述のようにカセット306から搬
送ガイド308を経てレジストローラ309まで搬送さ
れた転写材Pは、レジストローラ309によってタイミ
ングを合わされて転写装置310に送り出され、該転写
装置310の転写搬送ベルト314に吸着されてこれと
共に移動して各画像形成部I〜IVを通過し、その過程
で該転写材Pには転写帯電器315Y、315M、31
5C及び315BKの作用によってイエロートナー像、
マゼンタトナー像、シアントナー像及びブラックトナー
像が重ねて転写される。
【0023】そして、上述のように各カラートナー像の
転写を受けた転写材Pは、分離帯電器316によって除
電されて転写搬送ベルト314から分離された後、定着
器317に搬送されてフルカラートナー像の加熱定着を
受け、最後に装置本体320から排出されて排紙トレイ
318上に積載される。
【0024】前記転写搬送ベルトによるフルカラー画像
形成装置は、転写材を各記録装置に順次搬送しながら各
色画像を重畳転写するため、一工程でフルカラー画像が
形成されるので、画像出力時間が速いという利点があ
る。
【0025】このような利点のため、すでに市場におい
てはエンドレスベルトを転写搬送ベルトとして用いたフ
ルカラー複写機やフルカラープリンター等が稼動し始め
ている。
【0026】次に、エンドレスベルトを感光ベルトとし
て用いたフルカラー画像形成装置の一例の概略図を図3
に示す。
【0027】感光ベルト51は、駆動ローラー52及び
従動ローラー53に張架されている。それ以外は、図1
の装置構成と変わらない。
【0028】電子写真装置の中核となる感光体として、
エンドレスベルト状電子写真感光体を用いる場合、フレ
キシビリティに優れ、電子写真装置内における帯電、露
光、現像、転写、クリーニング等の感光体周辺ユニット
が作像に適した配置になるように感光体形状を比較的任
意に設定でき、装置の小型化やスピードアップを図るこ
とができるという利点がある。
【0029】また、感光ベルトの内周長を大きく取れる
ことにより、長寿命化が図れるというメリットもある。
更に、感光ベルトの内周長を大きくとることにより、比
較的大きな平面部を形成できるため、フラッシュ全面露
光を可能とし、装置の高速化にも十分に対応できる。
【0030】このような利点のため、すでに市場におい
てはエンドレスベルトを感光ベルトとして用いたフルカ
ラー複写機やフルカラープリンター等が稼動し始めてい
る。
【0031】上記中間転写ベルト、転写搬送ベルトある
いは感光ベルト等のエンドレスベルトは、通常、画像形
成装置中で、その内周面側に配置された2本以上のロー
ラーにより張架、支持され、任意の張力を与えられなが
ら回転駆動されている。ところが、支持するローラーの
直径、フレ、その回転軸の真直度、各々のローラーの平
行度に僅かな誤差やばらつきがあるため、エンドレスベ
ルトが回転駆動中に左右に蛇行することは不可避であ
る。エンドレスベルトが左右に蛇行することにより、露
光位置や転写位置がズレ、画像ズレが発生してしまう。
また、多色画像形成装置の場合には、ベルト上あるいは
ベルト上で搬送される紙上での色重ね時に、各色の作像
位置がズレるため、色ズレを生じてしまう。
【0032】そこで、このようなエンドレスベルトの蛇
行を防止するために、これまで様々な提案がなされてい
る。ここ近年では、ベルトの内面側に蛇行防止部材を設
けて蛇行を防止する方法が数多く提案されている。例え
ば、この蛇行防止部材の断面形状に嵌合するような溝を
外周面に全周に亘って設けたローラーを用い、蛇行防止
部材を内周面に全周に亘って設けたエンドレスベルト
を、このローラーの溝に蛇行防止部材を嵌合させつつ回
転させることによって蛇行を防止する。また別の例とし
て、エンドレスベルトの両端部に設けられた蛇行防止部
材の内側同士の距離とほぼ同じ長さのローラーを用い、
このローラーに該ベルトを軸架し、ベルト両端の蛇行防
止部材とローラーとを嵌合させつつ回転させることによ
って蛇行を防止する。また更に別の例としては、ベルト
の蛇行防止部材が嵌合する段差部を軸方向端部に設けた
ローラーを用いることによって、エンドレスベルトの蛇
行を防止する。上記に例を挙げた方法によって、エンド
レスベルトを蛇行させることなくスムーズに走行させる
ことができる。これにより画像ズレや、色ズレのない良
好な画像の形成が可能となる。
【0033】エンドレスベルトに蛇行防止部材を設ける
方法として、以下のような方法がこれまでに提案されて
いる。
【0034】特開昭57−214167号公報には、蛇
行防止部材をエンドレスベルトの裏面に接着剤を用いて
接着する方法が開示されている。この方法では、接着剤
自体のハンドリングが煩雑であり、自動化が難しいとい
う欠点がある。また、接着剤が完全に硬化するまでの
間、蛇行防止部材とエンドレスベルトとを何らかの方法
で保持しておかないと、接着剤の持つ流動性から次第に
取り付け位置が変化してしまうという問題があり、蛇行
防止部材がズレないように固定、支持しておく必要があ
るため、生産性を向上させることができなかった。ま
た、接着剤のズレにより、その取り付け精度を低下させ
てしまうという欠点を有しており、更に接着剤のはみ出
しのコントロールが困難であり、ベルトの走行性に悪影
響を及ぼすという問題があった。
【0035】このように、接着による方法では、耐久性
には優れているものの、精度が悪く、非効率的なためコ
スト高であり、しかも作業環境の悪化が挙げられ、満足
のいくものではなかった。
【0036】他方、特開昭59−230950号公報の
ようにホットメルト接着剤をそのまま蛇行防止部材とし
て用いたり、実公平7−45092号公報のように常温
硬化性のシリコーンゴムを塗布してそれをそのまま蛇行
防止部材として用いたりする方法があるが、このような
方法では、蛇行防止部材の形状寸法精度を一定に製造す
ることが困難であり、蛇行防止部材の真直度が悪く、ベ
ルトの安定走行に支障をきたし、生産性・自動化に欠け
コストも嵩むことからあまり好ましい方法とは言えなか
った。
【0037】上記のような問題点を解決すること、及
び、近年、装置の低価格化に伴い、安価で、かつ精度良
くエンドレスベルトに蛇行防止部材を取り付けることを
目的として、従来のような接着剤を用いる方法ではな
く、両面粘着テープを用いる方法が、提案されている。
両面粘着テープを用いる方法では、貼着後すぐに接着強
度が発現し、ハンドリングが容易であり、位置決めし易
く、自動化に向いているという長所がある。結果として
寸法精度良く蛇行防止部材をエンドレスベルトに貼着す
ることが可能となる。
【0038】上記のように両面粘着テープを使用して蛇
行防止部材をエンドレスベルトに取り付けるという方法
は大きなメリットがあるが、どのような両面粘着テープ
を用いても精度良く取り付けられるというわけではな
い。
【0039】例えば、特開昭62−50873号公報の
ように、蛇行防止部材のエンドレスベルトへの取り付け
の際に、粘着剤だけからなる、いわゆる補強基材のない
両面粘着テープを使用した場合には、両面粘着テープは
蛇行防止部材の伸縮に応じて自在に伸縮してしまい、蛇
行防止部材が部分的に伸びたり縮んだりしてベルトに貼
着されてしまい、そもそも精度良くエンドレスベルトに
蛇行防止部材を取り付けることが困難となっていた。
【0040】また、粘着剤だけからなる両面粘着テープ
は剥離強度が弱く、高温下で使用した場合には、時間の
経過につれ、徐々にずれてくるという問題をはらんでお
り、長期間の使用には耐えないといった欠点があった。
【0041】上述のような問題点を解決する方法とし
て、例えば、特開平7−187435号公報等では、補
強基材を有する両面粘着テープを用いた例が開示されて
いる。確かに補強基材を有する両面粘着テープを用いる
ことで、取り付け精度を向上させることが可能である。
しかし、接着強度及びその持続性という点においては、
未だ不十分な点が多かった。
【0042】両面粘着テープの粘着層として、例えば、
特開平7−187435号公報及び特開平8−2251
78号公報では、接着層の厚さを5〜100μmと規定
している。通常、エンドレスベルトあるいは蛇行防止部
材は、画像形成上及び機械特性上、非粘着性や滑り性を
要求され、これらを満たす材料として、例えばフッ素樹
脂のような接着性の乏しいものが使用される場合が多
く、実際に両面共に上記公報に記載の範囲の粘着剤厚さ
では画像特性と接着強度とを両立することが困難であ
り、電子写真装置に用いられるエンドレスベルトとして
は性能を満足し得なかった。
【0043】以上のように、エンドレスベルトに対する
蛇行防止部材の取り付けにおいて、耐久性、取り付け精
度及び接着強度の全てを満足できるような方法というの
は未だ得られていない。
【0044】更に、どんなに優れた蛇行防止部材を使用
し、精度良くエンドレスベルトに取り付けられていたと
しても、蛇行防止部材のみでエンドレスベルトの蛇行を
防止することは困難であり、最終的に画像形成装置中で
中間転写ベルト、転写搬送ベルト又は感光ベルト等とし
て機能するためには、蛇行防止部材が取り付けられる以
前のエンドレスベルト自身の精度、とりわけ内周長の左
右差がエンドレスベルトの走行性を左右する非常に重要
な因子となっており、これについても熟慮する必要があ
る。にもかかわらず、これまでは、蛇行防止部材につい
てのみの提案は数多くなされてはいるものの、エンドレ
スベルト自体の内周長の精度にまでは何ら言及されてい
なかった。
【0045】一方、上記のようなエンドレスベルトの寿
命は、通常、画像形成装置本体の寿命よりも短く、現状
では交換が必須となっている。これらに加えて、プリン
ターや複写機では感光体や現像器、現像剤等、多くの部
品について交換が必要となっている。これらの交換部品
をユニット化して本体から容易に着脱する方法として特
開平8−137181号公報には、中間転写ベルトと感
光体とをそれぞれ独立したユニットとして本体から容易
に着脱できるように配置した開示がなされている。
【0046】ところが、この手段では交換ユニットの数
が多く、ユーザーの操作が煩雑になる。更に、各ユニッ
トがそれぞれ独立して設計、配置されているため、本体
の大型化やコストの上昇を招く等の問題も生じる。
【0047】この問題を解決する手段として、交換部品
である中間転写ベルトと感光体とを一体のユニットとし
て本体から同時に着脱し、交換する手段が好適であり、
特開平6−110261号公報、特開平10−1773
29号公報及び特開平11−30944号公報で開示さ
れている。
【0048】しかし、中間転写ベルトと感光体とを一体
ユニットとして構成し、本体に容易に着脱できる中間転
写体−感光体一体カートリッジとする方法は、画像形成
装置本体を設置した際に中間転写ベルトをセットする場
合と異なり、中間転写ベルト−感光体一体ユニットゆえ
の問題が発生する。
【0049】中間転写ベルト−感光体一体ユニットは、
画像形成装置本体とは異なり、流通段階で多くの振動を
受けたり、高温高湿の環境下に置かれたりすることが多
く、実際に装置本体に設置されて使用される環境よりも
過酷な環境下に置かれることが多い。このような過酷な
環境下に置かれても、中間転写ベルトに取り付けられた
蛇行防止部材がズレたり剥がれたりするようなことがあ
ってはならず、貼り付け精度と接着強度とを長期に亘っ
て維持していなければならない。
【0050】しかし、前述の公報では中間転写ベルト−
感光体一体カートリッジが輸送や保管時に受ける振動
や、過酷環境下への放置等に対する対策、提案等は何ら
なされておらず、しかも、中間転写ベルト及びその蛇行
防止部材の構成については何ら言及されていない。この
ように、前述の開示では、必ずしも流通過程における品
質の変化を考慮した設計がされていると言えないため、
製造後のカートリッジについて厳重な保管や使用期間の
制限等、管理費用の増大やユーザークレームの増加等の
問題を生じる恐れがある。
【0051】これらに加えてランニングコストの削減は
重要な課題であり、交換部品となる中間転写ベルト−感
光体一体カートリッジはより一層のコストダウンが必要
であるが、これを考慮した中間転写体−感光体一体カー
トリッジに関する提案はこれまでになされていない。
【0052】以上のように中間転写体−感光体一体カー
トリッジにおける課題を完全に解決した画像形成装置は
未だ得られていない。
【0053】以上述べてきたように、プロセスカートリ
ッジあるいは画像形成装置に使用されるエンドレスベル
トにおいて、その走行性、蛇行防止にまつわる課題を完
全に解決したエンドレスベルトは未だ得られていない。
【0054】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、エン
ドレスベルトに蛇行防止部材を確実に高精度に取り付け
ることができ、かつ強固な接着強度が得られ、また、繰
り返し使用する過酷な耐久を行っても特性に変化がな
く、初期と同様な特性を維持し、長期に亘って蛇行制御
が可能なエンドレスベルトを提供することである。
【0055】本発明の別の目的は、上記エンドレスベル
トを用いた画像形成装置及び画像形成方法を提供するこ
とである。
【0056】本発明の更に別の目的として、エンドレス
ベルトの中でもとりわけ中間転写ベルト−感光体一体カ
ートリッジ用中間転写ベルト、メンテナンスが容易で装
置の小型化とコストダウンが図れ、使用環境にかかわら
ず、初期と同様な良好な画像が得られる中間転写ベルト
−感光体一体カートリッジ、このカートリッジを用いた
画像形成装置及び画像形成方法を提供することである。
【0057】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、電子写
真装置に用いられるエンドレスベルトにおいて、該エン
ドレスベルトは、両面粘着テープを介して蛇行防止部材
が取り付けられており、該両面粘着テープは補強基材を
有し、該補強基材の少なくとも一面の粘着剤層の厚さが
100μmを超え、両面の粘着剤層の厚さが500μm
以下であり、かつ、エンドレスベルトの内周長左右差が
平均内周長に対して±0.5%以内の範囲であることを
特徴とする電子写真装置用エンドレスベルト、該エンド
レスベルトを用いた画像形成装置及び画像形成方法が提
供される。
【0058】また、本発明に従って、上記エンドレスベ
ルトからなる中間転写ベルト、該ベルトを用いた中間転
写ベルト−感光体一体カートリッジ、該カートリッジを
有する画像形成装置及び画像形成方法が提供される。
【0059】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
細に説明する。
【0060】本発明において、エンドレスベルトへの蛇
行防止部材の取り付けには両面粘着テープを使用する。
その際、蛇行防止部材のエンドレスベルトへの取り付け
精度及び蛇行防止部材自身の加工精度の面から、両面粘
着テープは粘着剤だけからなるものではなく、粘着剤中
に何らかの補強基材を有するものを用いる。補強基材を
有しているために、蛇行防止部材そのものの加工がし易
く、よって加工精度に優れており、また、加工後の寸法
の安定性があり、エンドレスベルトへの貼り付けの際に
も、非常に高精度に貼り付けることができ、しかも長期
に亘ってその取り付け精度を維持することが可能とな
る。
【0061】なお、本発明における両面粘着テープと
は、常温で短時間、僅かな圧力を加えただけで接着でき
るものを示し、両面感圧性粘着テープ、両面テープ及び
両面接着テープ等と同義語として定義され、これらを包
含する。
【0062】蛇行防止部材はその取り付け精度のみなら
ず、エンドレスベルトの寄り力が蛇行防止部材に加わっ
ても、十分にその応力に耐えうるだけの接着強度が必要
であり、補強基材を有する両面粘着テープを使用するこ
とにより、粘着剤のみからなる両面粘着テープでは得ら
れなかった接着強度を得ることが可能となり、蛇行防止
部材にかかるズレ・剥離の応力を十分に分散できる。ま
た、補強基材を用いた両面粘着テープを使用することに
より、初期と同様の接着強度を長期に亘って維持するこ
とができる。
【0063】また、両面粘着テープを用いることによ
り、従来接着等では困難であった自動化もし易くなり、
より低コストでエンドレスベルトを製造できるというメ
リットもある。
【0064】しかし、ただ、補強基材を有していればよ
いというわけではなく、両面粘着テープの粘着剤の厚さ
も蛇行防止部材のエンドレスベルトへの取り付け精度、
取り付け強度及びその耐久性に大きく影響を及ぼす重要
な因子であることが分かってきた。
【0065】鋭意研究した結果、取り付け精度、接着強
度を長期に維持するためにはある程度の粘着剤の厚みが
必要で、両面粘着テープは補強基材を有し、かつ少なく
とも片面の粘着剤層が100μmを超え、両面の粘着剤
層の厚さが500μm以下となるものが、精度良く貼り
付けが可能で、かつ蛇行防止部材のエンドレスベルトへ
の十分な接着強度が得られ、長期に亘って接着強度と貼
り付け精度を維持することが可能となることがわかっ
た。
【0066】粘着剤層の厚さが両面共に100μm以下
の場合には、接着性の乏しい材質に対しては接着強度が
不足してしまい、ベルト寄り力が発生した時に蛇行防止
部材にかかる応力に対し、十分に耐えきれず、高精度の
位置制御が困難となってしまう。
【0067】また、逆に粘着剤層の厚さが両面とも50
0μmを超える場合には、粘着剤の伸縮性が大き過ぎて
取り付け精度に悪影響を及ぼしたり、蛇行防止部材にか
かる応力によっては、蛇行防止部材がズレてしまう。
【0068】本発明においては少なくとも片面が100
μmを超えていればよく、もう一方の面についてはこの
限りではない。粘着剤の厚さは、被着体の材質が持つ接
着性に応じて決定すればよい。
【0069】また、本発明ではエンドレスベルトの走行
性の観点から鋭意検討した結果、上述のような構成を持
つ蛇行防止部材取り付け用の両面粘着テープを使用した
上で、更にエンドレスベルト自体の内周長の左右差をあ
る範囲に抑えこむことによって、課題を達成するに至っ
た。すなわち、少なくともエンドレスベルトの内周長左
右差を平均内周長に対して±0.5%以内の範囲に納め
る必要があることがわかった。
【0070】上記のような蛇行防止部材取り付け用の両
面粘着テープを使用した場合、蛇行防止部材に寄り力が
加わったとしても、エンドレスベルトの内周長左右差が
平均内周長に対して±0.5%以内の範囲であれば、蛇
行防止部材の接着性が優れているために、蛇行防止部材
はズレることなく安定して走行することができる。しか
し、エンドレスベルト自体の内周長左右差が平均内周長
に対して±0.5%以内の範囲外では、蛇行防止部材に
かかる寄り力は大きくなり、蛇行防止部材をエンドレス
ベルトに取り付けている両面粘着テープが寄り力に耐え
られなくなってしまい、蛇行防止部材がズレたり、つい
には剥離してしまったりしてしまうことさえあり、ベル
トとして機能できなくなってしまう。
【0071】このように、蛇行防止部材取り付け用の両
面粘着テープの構成と、エンドレスベルト自身の内周長
左右差の精度とが相俟って、画像形成装置に用いられる
機能性エンドレスベルトとして、格別の効果を発揮する
ことができる。
【0072】また、長期に亘って性能を維持するために
は、蛇行防止部材自体の物理特性についても考慮する必
要がある。エンドレスベルトは、画像形成装置中でロー
ラーに巻架され回転駆動しており、その時、蛇行防止部
材はローラーに巻きかかる時の曲げ応力や、回転駆動中
に発生する寄り力を常に受けているが、蛇行防止部材と
して機能するためにはこれらのストレスに対しても十分
に耐え得ることが要求される。しかし、蛇行防止部材の
材質としては、弾性体からなるものが使用されることが
多く、上記のような繰り返し変形応力による永久変形
は、機能上大きな問題となる。
【0073】このような観点から、蛇行防止部材として
弾性体を用いる場合、その圧縮残留歪は40%以下に抑
えるのが好ましい。圧縮残留歪の値が40%を超える場
合には、蛇行防止部材にかかる繰り返し変形応力によっ
て蛇行防止部材が変形しその変形が元に戻り難くなり、
ベルト走行性を著しく低下させ、初期と同様の性能を長
期に亘って維持するのが困難となってしまう。
【0074】また、本発明の蛇行防止部材付きエンドレ
スベルトは、中間転写ベルトと感光体とを一体としたプ
ロセスカートリッジに用いられる中間転写ベルトとして
も非常に好適に用いることができる。
【0075】中間転写ベルトと感光体とを一体のカート
リッジとして扱う場合、本発明の構成の蛇行防止部材を
用いることによって、流通段階で晒される過酷な環境下
においても接着性及び取り付け精度を維持でき、耐久性
に優れ、長期に亘って使用可能な中間転写ベルトが得ら
れる。
【0076】一方、中間転写ベルト−感光体一体カート
リッジとした場合には、カートリッジは消耗品として扱
われることとなるため、より安価に製造できることが必
須課題となる。そのため、それを構成する部品も安価で
あることが望まれる。本発明のようにエンドレスベルト
への蛇行防止部材の取り付けに、安価で購入可能な両面
粘着テープを使用することで、低コスト化が実現できて
好ましい。
【0077】また、カートリッジの小型化とコストダウ
ンのため、中間転写ベルトのクリーニング機構は転写残
トナーを逆極性に帯電させて、一次転写時と同時に感光
体に戻す一次転写同時クリーニング方式を用いるのが好
ましい。具体的には中間転写ベルト上に離接可能に配置
したクリーニングローラーに電圧を印加して二次転写残
トナーに一次転写時と逆極性の電荷を与え、続く一次転
写部において一次転写電界により感光体に戻す手段であ
る。もちろん、トナーを逆極性に帯電する手段は、ロー
ラー以外の、例えばコロナ帯電機やブレード等を用いて
もよく、中間転写ベルト上の転写残トナーに電荷を付与
できるものであれば、どの手段を用いても構わない。中
間転写ベルト上から感光体に戻されたトナーは、クリー
ニングブレード等の感光体のクリーニング機構で除去さ
れる。この方式によれば、カートリッジの小型化と低コ
スト化に大きな効果がある。
【0078】また、駆動機構が簡単で部品点数の削減や
小型化に適し、より安価に製造できるという点で、中間
転写ベルトは少なくとも2本のローラーで張架する方式
が好ましい。
【0079】中間転写ベルトに張力をかけるテンション
ローラーは、中間転写ベルトの伸びに対応するために中
間転写ベルトの伸び方向に対して少なくとも1mmスラ
イドすることが好ましく、中間転写ベルトがスリップす
ることなく確実に駆動するためには5N以上の力で中間
転写ベルトを張架することが好ましい。
【0080】以下、本発明の中間転写ベルト−感光体一
体カートリッジについてより具体的に説明する。本発明
のカートリッジは、図4に示されるように少なくとも中
間転写ベルト5と感光体1、感光体のクリーニング部材
13及び中間転写ベルトのクリーニング部材9が一体の
ユニットとして構成され、画像形成装置本体と容易に着
脱できるようになっている。本発明の中間転写ベルトの
クリーニングは、前述のように転写残トナーを一次転写
と逆の極性に帯電させ、一時転写部で感光体に戻すため
に必要な機構であり、本図では中抵抗の弾性体からなる
クリーニングローラー9を装備している。感光体のクリ
ーニングは、ブレードクリーニングである。本カートリ
ッジには廃トナー容器も一体となっており、中間転写ベ
ルト−感光体双方の転写残トナーもカートリッジ交換時
に同時に廃棄されるため、メンテナンス性の向上に貢献
している。また、中間転写ベルト5は、二次転写対向ロ
ーラー8とテンションローラー12の2本のローラーで
張架され部品点数の削減と小型化を図っている。ここ
で、二次転写対向ローラー8は駆動ローラーであると同
時にクリーニングローラーの対向ローラーとなってい
る。中間転写ベルトに従動して回転するテンションロー
ラー12は、スライドする機構を有しており、圧縮ばね
により矢印の方向に圧接され、中間転写ベルトに張力を
与えている。そのスライド幅は1〜5mm程度で、ばね
の圧力合計は5〜100N程度である。また、感光体1
と駆動ローラー8は非図示のカップリングを有し、本体
から回転駆動力が伝達されるようになっている。
【0081】本発明において、エンドレスベルトを中間
転写ベルトとしてプロセスカートリッジに用いる場合、
中間転写ベルトと感光体とを一体のカートリッジとして
いるが、ユーザーが使用する時点で一体であればよく、
その製造過程での取り扱いや回収後の分解のし易さ等を
考慮すると、例えば中間転写ベルトユニットと感光体ユ
ニットのように幾つかのユニットに分離可能な設計を行
った方が好ましい。
【0082】以下、本発明をより具体的に説明する。
【0083】本発明における両面粘着テープの補強基材
の材質、特性については、取り付け精度を維持できるも
のであれば何ら制限はないが、例えば、クラフト紙、和
紙及びクレープ紙等の紙;レーヨン(スフ)、綿、アセ
テート、ガラス、ポリエステル及びビニロン等の単独又
は混紡等の織布;ポリエチレン及びポリプロピレン等の
割布;レーヨン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、
ポリエステル及びガラス等の不織布類;セロハン、アセ
テート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン;ポリウレタン、天然ゴム、スチレンブタジエンゴ
ム、ブチルゴム及びポリクロロプレンゴム等の単独又は
混合物のゴムシート;ポリウレタン、ポリエチレン、ブ
チルゴム、ポリクロロプレンゴム及びアクリルゴム等の
発泡体等が挙げられる。
【0084】この中でも特に好適に用いられる材料とし
て、レーヨン、ポリプロピレン、芳香族ポリアミド、ポ
リエステル及びガラス等の不織布が挙げられる。これら
は加工性が良好で、加工精度、取り付け精度に優れ、安
価に入手でき、接着(粘着)強度を著しく向上させる効
果がある。両面粘着テープの補強基材の厚さについては
特に制限はないが、通常、25μm〜500μm程度の
ものを用いる。
【0085】両面粘着テープの粘着剤(接着剤)として
は、ゴム系(ウレタンゴム、天然ゴム系、スチレン−ブ
タジエンゴム系、イソブチレンゴム系、イソブレンゴム
系、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン
−ブタジエンブロック共重合体等)、アクリル系及びシ
リコーン系等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではなく、更に、上記の材料やその他の材料を2種以上
組み合わせて使用してもよい。これらの中では、アクリ
ル系粘着剤を使用した両面粘着テープが、接着強度に優
れており、好ましい。
【0086】両面粘着テープの粘着剤層の厚さとして
は、前述の通り少なくとも片面が100μmを超え50
0μm以下となればよい。もちろん、設計上に制限がな
ければ両面とも100μmを超えていてもよい。エンド
レスベルトあるいは蛇行防止部材の接着性を考慮して、
粘着剤層の厚さを適宜決定すればよい。
【0087】補強基材を有する両面粘着テープについて
は、一般に市販のものを用いてよい。市販のもので粘着
剤の厚さが不足する場合には、補強基材を有する両面粘
着テープに、更に粘着剤層だけからなる両面粘着テープ
を重ねて使用してもよい。この場合には、すでに補強基
材を有する両面粘着テープに重ねているので、粘着剤層
だけからなる両面粘着テープの持つデメリットは解消さ
れ、本発明の効果を十分に発揮することが可能である。
【0088】蛇行防止部材の材質については、エンドレ
スベルトの蛇行を防止するのに十分な強度を有していれ
ばどのようなものを用いても構わない。例えば、イソプ
レンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、
エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、ニトリル
ゴム、ポリウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、シ
リコーンゴム及びフッ素ゴム等が挙げられ、これらのソ
リッドや発泡体等が例示できるが、これらに限定される
ものではない。特に、材質としては、圧縮残留歪が他の
材質に比較して優れているポリウレタンゴムやシリコー
ンゴムのようなものが好ましい。また、これらの発泡体
は、柔軟性に優れており、エンドレスベルトの屈曲性に
及ぼす影響が少なく、安定したベルト走行性が得られて
好ましい。
【0089】また、蛇行防止部材の断面形状はエンドレ
スベルトの蛇行を防止できるような断面形状であればど
のような形状でもよく、正方形、長方形、台形、半円形
及び三角形等の様々な形状が挙げられるが、これらに限
定されるものでなく、蛇行を防止できる形状であれば、
任意の断面形状を選択することができる。一般に加工の
容易さ、コスト等の理由から断面形状は正方形又は長方
形のものが使用される。
【0090】本発明における蛇行防止部材の製法として
は、まず、材料となる合成ゴムを所定の厚さのシート状
に成形し、その後、そのシートの全面に両面粘着テープ
を貼り付け、両面粘着テープが設けられたゴムシートを
所望の断面形状となるように短冊状に切断、加工する。
それから、必要に応じて、エンドレスベルトの内周長又
は外周長に合致するような長さに切断する。このように
して、所望の断面形状を有する、予め両面粘着テープの
貼り付けられたエンドレスベルトの蛇行防止部材が得ら
れる。
【0091】また、別の蛇行防止部材の製法として、熱
可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー又はゴム等を、予め
所望の断面形状が得られるように設計されたダイスを有
する押出成形機より押し出し、連続的に蛇行防止部材を
成形し、そのある一面に両面粘着テープを設け、両面粘
着テープ付き蛇行防止部材としたものを用いても差し支
えない。
【0092】上記の製法は、具体的な例を示したに過ぎ
ず、これらに限定されるものではない。また、蛇行防止
部材は、具体的には、幅1〜10mm、厚さ0.3〜5
mm程度の寸法のものが好ましいが、この範囲に限定さ
れるものではない。
【0093】蛇行防止部材の幅が狭過ぎたり、厚さが小
さ過ぎたりする場合には、十分な蛇行防止効果が得られ
ない。逆に蛇行防止部材の幅が広過ぎては、ベルトとし
て機能する部分の面積が狭くなってしまう上に、それを
組み込んで使用する装置の大型化を招いてしまう。ま
た、蛇行防止部材の厚みが大きい場合には、エンドレス
ベルト内周長と蛇行防止部材の内周長との差が大きくな
ってしまい、エンドレスベルトを実際に使用する際、エ
ンドレスベルトを張架しているローラーにエンドレスベ
ルトが巻き付いた時に、エンドレスベルトの曲げに対
し、蛇行防止部材が追随せずに、ベルトの走行に支障を
きたし、好ましくない。
【0094】蛇行防止部材は、通常エンドレスベルト裏
面の端部に設けるが、裏面でも表面でも、また、端部に
設ける場合には片端でも両端でも、更に端部でなく中央
部でも、エンドレスベルトの機能を損ねない範囲であれ
ばどこに設けても差し支えない。
【0095】本発明の特性を有するエンドレスベルトを
得る手段は特に限定されるものではなく、エンドレスベ
ルトの原材料となる材料や各種の添加剤の選択あるいは
成形方法によって、本発明の範囲になるようにすればよ
い。
【0096】エンドレスベルトの成形方法はシームレス
ベルトの製造が可能で、かつ製造効率が高くてコストを
抑制できる製造方法が好ましい。その手段として、環状
ダイスから連続溶融押し出しし、その後、必要な長さに
切断してベルトを製造する方法が挙げられる。例えばイ
ンフレーション成形等が好適である。特に、本発明のよ
うな内周長の左右差の小さいエンドレスベルトを得るた
めの成形方法としては好ましい。
【0097】以下に本発明に用いるエンドレスベルトの
製造方法の一態様を説明する。
【0098】図5に本発明のエンドレスベルトの成形装
置の一例を示す。本装置は基本的には、押し出し機、押
し出しダイス及び気体吹き込み装置よりなる。
【0099】まず、成形用樹脂、導電剤及び添加剤等を
所望の処方に基づき、予め予備混合後、混練分散をせし
めた成形用原料を押し出し機100に具備したホッパー
102に投入する。押し出し機100は、成形用原料が
後工程でのベルト成形が可能となる溶融粘度となり、ま
た、原料相互が均一分散するように設定温度及び押し出
し機のスクリュー構成は選択される。成形用原料は、押
し出し機100中で溶融混練され溶融体となり環状ダイ
ス103に入る。環状ダイス103は、気体導入路10
4が配設されており、気体導入路104より空気が環状
ダイス103の中央に吹き込まれることによりダイス1
03を通過した溶融体は径方向に拡大膨張し、筒状フィ
ルム110となる。
【0100】この時吹き込まれる気体は、空気以外に窒
素、二酸化炭素又はアルゴン等を選択することができ
る。膨張した成形体は、外部冷却リング105により冷
却されつつ上方向に引き上げられる。通常、インフレー
ション装置では安定板106でチューブを左右から押し
潰して、シート状に折り畳み、ピンチローラー107で
内部のエアーが抜けないように挟持して一定速度で引き
取る方法がとられる。次いで、引き取られたフィルムを
カット装置108で切断し、所望の大きさの筒状フィル
ムを得る。
【0101】次に、この筒状フィルムに表面平滑性や寸
法を調整したり、成形の際にフィルムについた折り目を
除去したりする等の目的で型を使用した加工を行う。
【0102】具体的には、熱膨張率の異なる材料で作ら
れた直径の異なる一組の円筒型を使用する方法がある。
小径の円筒型(内型)の熱膨張率は、大径の円筒型(外
型)の熱膨張率より大きくなるようにし、この内型に成
形した筒状フィルムを被せた後、その内型を外型内に挿
入して、内型と外型で筒状フィルムを挟み込むようにす
る。内型と外型の間のギャップは、加熱する温度と内・
外型の熱膨張率の差及び必要とされる圧力で計算して求
める。内側から、内型、筒状フィルム、外型の順でセッ
トされた型を樹脂の軟化点温度付近まで加熱する。加熱
により熱膨張率の大きい内型は外型の内径以上に膨張し
ようとするため、筒状フィルム全面に均一な圧力がかか
る。この時、軟化点付近に達した樹脂フィルムの表面は
平滑に加工した外型内面に押し付けられ、樹脂フィルム
表面の平滑性が向上する。その後、冷却してフィルムを
型から外すことで平滑な表面性を得ることができる。
【0103】本発明のような内周長の左右差の小さいエ
ンドレスベルトを得る方法としては、このような方法を
用いることがより好ましい。
【0104】更に、ベルト位置情報を検知するために、
ベルト自体の表面とは反射率の異なる位置検知部材の取
り付けを行ってもよい。最終的に精密カット等を行って
電子写真用ベルトを製造する。
【0105】また、これまでの説明は単層ベルトに関し
てであったが、2層の場合は図6に示されるように更に
押し出し機101を追加配置し、押し出し機100の混
練溶融体と同時に2層用の環状ダイス103へ、押し出
し機101の混練溶融体を送り込み、2層同時に拡大膨
張させ2層ベルトを得ることができる。
【0106】もちろん3層以上の時は、層数に応じ相応
に押し出し機を準備すればよい。このようにこの方法は
単層のみならず、多層構成の電子写真用ベルトを一段工
程で、かつ短時間に寸法精度良く、成形することが可能
である。この短時間成形が可能ということは、量生産及
び低コスト生産が可能であることを十分示唆するもので
ある。
【0107】本発明における環状ダイスと成形された円
筒状フィルムの厚さ比は、環状ダイスのギャップ(スリ
ット)の幅に対して成形された円筒状フィルムの厚さの
比較であり、前者に対して後者は1/3以下であること
が好ましく、更に好ましくは1/5以下である。
【0108】同様に環状ダイスと成形された円筒状フィ
ルムの直径の比率とは、環状ダイス103のダイスリッ
トの外径に対して、筒状フィルム110の外径の比をパ
ーセントで表すもので、50%〜400%の範囲が好ま
しい。
【0109】これらは材料の延伸状態を現すものであ
り、厚さ比が1/3より大きい場合は延伸が不十分で強
度の低下や抵抗及び厚さのムラ等の不具合が生じ易い。
一方で外径が400%を超える場合や50%未満の場合
では過剰に延伸されており、成形安定性が低下したり本
発明に必要な厚さを確保することが難しくなる。
【0110】本発明のエンドレスベルトに用いられる成
形用原料のうちの主たる材料である熱可塑性樹脂は、本
発明の特性を満たしていれば特に制約はないが、例え
ば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリカーボネート、ポリサルホンやポリエーテル
サルホン及びポリフェニレンサルファイド等の硫黄含有
樹脂、ポリフッ化ビニリデン及びポリエチレン−四フッ
化エチレン共重合体等のフッ素含有樹脂、ポリウレタン
樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリ塩化ビニリデ
ン、熱可塑性ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂及び変性
ポリフェニレンオキサイド樹脂等やこれらの各種変性樹
脂や共重合体を1種類あるいは2種類以上を使用するこ
とができる。ただし、上記材料に限定されるものではな
い。
【0111】また、画像形成装置中で機能性エンドレス
ベルトとして使用する際には、その電子写真プロセスに
合わせた抵抗値の調整が必要となる。本発明の電子写真
用ベルトの電気抵抗値を調節するために混合する添加剤
は特に制限されるものではないが、抵抗を調整する導電
性フィラーとしてはカーボンブラックや各種の導電性金
属酸化物等があり、非フィラー系抵抗調整剤としては各
種金属塩やグリコール類等の低分子量のイオン導電材や
エーテル結合や水酸基等を分子内に含んだ帯電防止樹脂
又は電子導電性を示す有機高分子化合物等である。ここ
で必要なのは、各添加剤と樹脂等のエンドレスベルトを
構成する成分の分散状態であり、粒子の凝集や一部成分
の極端な分離が生じていては本発明の効果は得られな
い。材料及びその配合量と分散手段の選択が重要であ
る。
【0112】また、本発明のエンドレスベルトの厚さや
幅は画像形成装置の大きさや出力する用紙サイズに合わ
せて適宜決定すればよい。
【0113】エンドレスベルトの厚さは、通常25〜5
00μm程度である。厚さが25μm未満では、成形安
定性に欠け、厚さムラを生じ易く、耐久強度も不十分
で、ベルトの破断や割れが発生することがある。一方で
500μmを超えると材料が増しコストが高くなる上
に、ローラー等の張架軸部位での内面と外面の周速差が
大きくなり、外面の収縮による画像飛び散り等の問題が
発生し易い。また、屈曲耐久性の低下やベルトの剛性が
高くなり過ぎて駆動トルクが増大し、本体の大型化やコ
スト増加を招くといった問題も生じる。
【0114】また、エンドレスベルトの幅は通常100
mm〜500mmの範囲である。100mm未満では対
応できる用紙サイズに制限があり過ぎ、500mmを超
える場合には、装置本体の大型化を招いてしまい好まし
くない。
【0115】また、本発明により得られるエンドレスベ
ルトを感光ベルトとして使用する場合には、上記に示し
た材料や製法を用いて得られた円筒状フィルムの上に更
に導電層や有機感光層を設ける。
【0116】なお、本発明においては、エンドレスベル
トを電子写真装置の中間転写ベルト、転写搬送ベルト又
は感光ベルトとして用いる例を挙げているが、これらの
用途に限定されるわけでなく、例えば定着ベルト、帯電
ベルト、分離ベルト及び現像ベルト等の様々な機能性ベ
ルトとして使用可能であることは言うまでもない。ま
た、中間転写ベルトをプロセスカートリッジ用エンドレ
スベルトとして用いているが、これ以外の用途のエンド
レスベルトでも画像形成装置本体から容易に着脱自在な
ようにユニット化して使用しても差し支えない。
【0117】以下に本発明に関わる諸特性の測定方法を
示す。
【0118】<内周長の測定方法>図7のようにエンド
レスベルト130を2本のローラー110及び120で
張架し、そのローラー間の距離を測定する。各々のロー
ラーの外径を等しくした場合には、次式によりベルト内
周長が算出される;ベルト内周長=(一方のローラーの
中心から他方のローラーの中心までの距離)×2+ロー
ラーの外周長
【0119】このようにして測定したベルト長手方向一
端の内周長と他端の内周長との差を、ベルト内周長の左
右差とする。また、平均内周長は、右側の内周長と、左
側の内周長との平均値である。ベルトの幅によって内周
長の左右差は変化するので、測定を行う場合には、中間
転写ベルトが実際に製品として使われる幅で行う。ま
た、ベルト端部に補強テープや蛇行防止部材等が取り付
けられていない状態で測定するのが好ましい。どうして
も測定不可能な場合には、これらの影響が無視できるよ
うにして測定を行う。例えば、蛇行防止部材がベルト内
面の端部に取り付けられている場合には、ローラーに蛇
行防止部材の断面形状よりも大きくなるような溝を掘っ
て測定する。
【0120】この時、ローラーの外径は、ベルトの内周
長に合わせて、2本のローラーが入る大きさであれば特
に制限はないが、通常外径20mm〜60mm程度のも
のを使用するのがよい。また、ローラーの長さはベルト
の幅よりも長いものとする。
【0121】この時、ローラー自身の自重を利用した
り、ローラーの両端部に重りをつるしたり、バネ等を利
用して押圧したり、引張ったりして、ベルトにテンショ
ンをかける。かける荷重は、20Nとし、その誤差は±
10%以内とする。この時、ベルトにかかる荷重は左右
に偏りなく、ほぼ均等にかかるようにする。
【0122】<体積抵抗率の測定方法>測定装置は抵抗
計に超高抵抗計R8340A(アドバンテスト社製)、
試料箱は超高抵抗測定用試料箱TR42(アドバンテス
ト社製)を使用するが、主電極は直径25mm、ガード
・リング電極は内径41mm、外径49mmとする。
【0123】サンプルは次のように作製する。まず、電
子写真用ベルトを直径56mmの円形に打ち抜き機又は
鋭利な刃物で切り抜く。切り抜いた円形片の片面は、そ
の全面をPt−Pd蒸着膜により電極を設け、もう一方
の面はPt−Pd蒸着膜により直径25mmの主電極と
内径38mm、外径50mmのガード電極を設ける。P
t−Pd蒸着膜は、マイルドスパッタE1030(日立
製作所製)で蒸着操作を2分間行うことにより得られ
る。蒸着操作を終了したものを測定サンプルとする。
【0124】測定雰囲気は23℃/55%RHとし、測
定サンプルは予め同雰囲気下に12時間以上放置してお
く。測定はディスチャージ10秒、チャージ30秒、メ
ジャー30秒とし、印加電圧100Vで測定を行う。
【0125】<蛇行防止部材の圧縮残留歪測定方法>本
発明における圧縮残留歪の測定方法とは、JIS K6
401に準ずる。この規格は、フォーム(発泡体)の圧
縮残留歪に関するものであるが、本発明においては、蛇
行防止部材がフォームでなくソリッドのゴムのような場
合においても本測定方法を適用する。ソリッドのゴムの
場合は、日本工業規格においては圧縮永久歪と表現され
ているが、本発明においては圧縮永久歪を圧縮残留歪と
同義としてとらえることとする。
【0126】ただし、試験温度は70℃、試験時間は2
2時間、試験片の厚さ25mm、試験片に与える歪は5
0%とする。サンプルの大きさが上記規格に規定の大き
さより小さい場合には、厚みだけを25mmに合わせて
圧縮残留歪を測定する。
【0127】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明をより
詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は質量部を意
味する。
【0128】(実施例1) ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF) 72部 ポリエーテル含有帯電防止樹脂 10部 スルホン酸塩系界面活性剤 0.2部 金属酸化物粒子 20部 2軸押し出し機を用い、上記の配合1を210℃で溶融
混練して各材料を混合し、直径約2mmのストランドで
押し出してカットし、ペレットとした。これを成形用原
料1とする。
【0129】次に、図5の成形装置において、成形用ダ
イス103は単層用環状ダイスとし、ダイスリットの外
径が100mmのものを用いた。ダイスリットの幅は
0.8mmとした。この成形装置の材料ホッパー102
へ十分に加熱乾燥させた前記成形用原料1を投入し、加
熱溶融してダイスから210℃で円筒状に押し出した。
ダイスの周囲には外部冷却リング105が設置されてお
り、押し出されたフィルムに周囲から空気を吹き付け、
冷却を行う。また、押し出された筒状フィルムの内部に
は気体導入路104より空気を吹き込み、直径140m
mまで拡大膨張した後、引き取り装置で一定の速度で連
続的に引き取った。環状ダイス103の直径と成形され
た円筒状フィルムの直径の比率は140%となる。な
お、空気の導入は直径が所望の値になった時点で停止し
ている。更に、ピンチローラーに続くカット装置108
で筒状フィルムをカットする。厚さムラが安定した後、
長さ290mmで切断して筒状フィルム1を成形した。
【0130】この筒状フィルム1を熱膨張率の異なる金
属からなる一組の円筒体を用いてサイズの調整、表面平
滑性の調整及び折り目の除去を行った。熱膨張率の高い
円筒体(内型)に筒状フィルム1を被せて、それを、内
面を平滑に加工した円筒体(外型)に挿入し、170℃
で20分間加熱する。室温まで冷却後、内・外型から筒
状フィルムを外し、円筒状フィルムを得た。なお、この
円筒状フィルムの厚さは86μmで、体積抵抗率を測定
したところ7.1×1010Ω・cmであった。
【0131】厚さ1.5mmのポリウレタンフォーム
(圧縮残留歪4.7%)に、厚さ50μmの不織布基材
の一方の面には厚さ55μm、他方の面には厚さ155
μmのアクリル系粘着剤が設けられた両面粘着テープ
を、厚さ155μmの面がポリウレタンフォーム側にな
るように貼り合わせ、幅5mm、長さ438mmにカッ
トして蛇行防止部材とした。
【0132】上記で得られた円筒状フィルムに、この蛇
行防止部材を取り付け、更に両端部をカットして、幅2
50mmの中間転写ベルトを作製した。
【0133】<中間転写ベルトの内周長測定>上記によ
り得られた中間転写ベルトの内周長を図7に示す方法で
測定した。測定結果は以下の通り; 内周長:右440mm、左438mm、左右差2mm 左右の内周長の平均値に対する、左右差の割合は、 2÷{(440+438)÷2}×100=0.46% であった。
【0134】蛇行防止部材の貼り付け精度(真直度)は
0.2mmであり、大変優れていた。また、蛇行防止部
材の初期接着性は大変優れていた。
【0135】<画像評価>得られた中間転写ベルトを図
1の電子写真装置にセットし、80g/m2紙にフルカ
ラー画像のプリント試験を行った。この際に使用した現
像装置は600dpiのデジタルレーザー方式とした。
得られた画像を目視で評価したところ色ずれのない良好
なフルカラー画像が得られた。続けて毎分4枚のスピー
ドで連続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に
画像の評価を行ったところ、初期と同様の色ずれのない
良好な画像が得られ、この中間転写ベルトは良好な性能
を有していることが確認された。初期及び耐久プリント
中に、画像に悪影響を及ぼすような中間転写ベルトの左
右への蛇行は発生しなかった。また、5000枚耐久後
のベルトを観察したところ、蛇行防止部材のズレや剥離
は確認されなかった。
【0136】この中間転写ベルトの蛇行防止部材の構
成、内周長平均値に対する左右差の割合、蛇行防止部材
の貼り付け精度(真直度)、初期接着性、画像ズレ、耐
久プリント後の蛇行防止部材の剥離の評価結果をまとめ
て表1に示す。
【0137】(実施例2)配合比を下記に変更し、押し
出し時の筒状フィルムの直径を220mmとした以外
は、実施例1と同様にして円筒状フィルムを得た。
【0138】 PVDF 88部 ポリエーテル含有帯電防止樹脂 8部 スルホン酸塩系界面活性剤 4部 なお、この円筒状フィルムの厚さは103μmで、体積
抵抗率を測定したところ5.8×109Ω・cmであっ
た。
【0139】厚さ2mmのポリウレタンフォーム(圧縮
残留歪3.9%)に、厚さ55μmの不織布基材の一方
の面には厚さ55μm、他方の面には厚さ115μmの
アクリル系粘着剤が設けられた両面粘着テープを、厚さ
115μmの面がポリウレタンフォーム側になるように
貼り合わせ、幅6mm、長さ688mmにカットして蛇
行防止部材とした。
【0140】上記で得られた円筒状フィルムに、この蛇
行防止部材を取り付け、更に両端部をカットして、幅3
20mmの転写搬送ベルトを作製した。
【0141】この転写搬送ベルトについて実施例1と同
様の方法で内周長の測定を行ったところ、下記の通り; 周長:右688mm、左690mm、左右差2mm 左右の周長の平均値に対する、左右差の割合は、 2÷{(688+690)÷2}×100=0.29% であった。
【0142】また、蛇行防止部材の貼り付け精度(真直
度)は0.3mmであり、大変優れていた。更に、蛇行
防止部材の初期接着性も大変優れていた。
【0143】得られた転写搬送ベルトを図2の画像成形
装置に組み込んで画像プリント試験を行った。得られた
画像を目視で評価したところ色ずれのない良好なフルカ
ラー画像が得られた。続けて毎分16枚のスピードで連
続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の
評価を行ったところ、初期と同様の色ずれのない良好な
画像が得られ、この転写搬送ベルトは良好な性能を有し
ていることが確認された。初期及び耐久プリント中に、
画像に悪影響を及ぼすような転写搬送ベルトの左右への
蛇行は発生せず、非常に安定した走行性を有しているも
のであった。また、5000枚耐久後のベルトを観察し
たところ、蛇行防止部材のズレや剥離は確認されなかっ
た。
【0144】この転写搬送ベルトの蛇行防止部材の構
成、内周長平均値に対する左右差の割合、蛇行防止部材
の貼り付け精度(真直度)、初期接着性、画像ズレ、耐
久プリント後の蛇行防止部材の剥離の評価結果をまとめ
て表1に示す。
【0145】(実施例3)配合比を下記に変更し、樹脂
の特性に合わせて混練、成形及び型加熱温度をそれぞれ
260℃に上げ、押し出し時の筒状フィルムの直径を2
50mmとした以外は、実施例1と同様にして円筒状フ
ィルムを得た。
【0146】 ポリカーボネート 98.5部 無機金属塩 1.5部
【0147】なお、このベルトの厚さは90μmで、体
積抵抗率を測定したところ9.5×1011Ω・cmであ
った。
【0148】得られた円筒状フィルムの表面に更に導電
層、有機感光層を設け、感光性円筒状フィルムを作製し
た。
【0149】厚さ1.5mmのポリウレタンフォーム
(圧縮残留歪3.1%)に、厚さ50μmのポリエステ
ル基材の一方の面には厚さ175μm、他方の面には厚
さ175μmのアクリル系粘着剤が設けられた両面粘着
テープを貼り合わせ、幅5.5mm、長さ800mmに
カットして蛇行防止部材とした。
【0150】上記で得られた感光性円筒状フィルムに、
この蛇行防止部材を取り付け、両端部をカットして、直
径255mm、幅330mmの感光ベルトを作製した。
【0151】この感光ベルトについて実施例1と同様の
方法で内周長の測定を行ったところ、下記の通り; 周長:右800mm、左802mm、左右差2mm 左右の周長の平均値に対する、左右差の割合は、 2÷{(800+802)÷2}×100=0.25% であった。
【0152】また、蛇行防止部材の貼り付け精度(真直
度)は0.3mmであり、大変優れていた。更に、蛇行
防止部材の初期接着性も大変優れていた。
【0153】得られた感光ベルトを図3の画像成形装置
に組み込んで画像プリント試験を行った。得られた画像
を目視で評価したところ色ずれのない良好なフルカラー
画像が得られた。続けて毎分16枚のスピードで連続5
000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の評価
を行ったところ、初期と同様の色ずれのない良好な画像
が得られ、この感光ベルトは良好な性能を有しているこ
とが確認された。初期及び耐久プリント中に、画像に悪
影響を及ぼすような感光ベルトの左右への蛇行は発生せ
ず、非常に安定した走行性を有しているものであった。
また、5000枚耐久後のベルトを観察したところ、蛇
行防止部材のズレや剥離は確認されなかった。
【0154】この感光ベルトの蛇行防止部材の構成、内
周長平均値に対する左右差の割合、蛇行防止部材の貼り
付け精度(真直度)、初期接着性、画像ズレ、耐久プリ
ント後の蛇行防止部材の剥離の評価結果をまとめて表1
に示す。
【0155】(実施例4)実施例1で用いたものと同じ
中間転写ベルトを図4の中間転写ベルト−感光体一体カ
ートリッジに組み込んだ。この時のテンションローラー
のバネ圧は左右合計で20N、スライド量は2.5m
m、テンションローラー及び駆動ローラーの直径はφ2
8mmで感光体は直径47mmのアルミニウムシリンダ
ー上に有機感光層を形成した有機感光ドラムを用いた。
【0156】続いて、このカートリッジを図1の電子写
真装置にセットし、80g/m2紙にフルカラー画像の
プリント試験を行った。この際に使用した現像装置は6
00dpiのデジタルレーザー方式とした。得られた画
像を目視で評価したところ色ずれ、色ムラ及び転写抜け
等の問題のない良好なフルカラー画像が得られた。続け
て毎分4枚のスピードで連続5000枚の耐久プリント
試験を行い、同様に画像の評価を行ったところ、初期と
同様の良好な画像が得られ、中間転写ベルト1を用いた
中間転写ベルト−感光体カートリッジは良好な性能を有
していることが確認された。初期及び耐久プリント中
に、画像に悪影響を及ぼすような中間転写ベルトの左右
への蛇行は発生しなかった。
【0157】この中間転写ベルトの蛇行防止部材の構
成、内周長平均値に対する左右差の割合、蛇行防止部材
の貼り付け精度(真直度)、初期接着性、画像ズレ、耐
久プリント後の蛇行防止部材の剥離の評価結果をまとめ
て表1に示す。
【0158】(実施例5)厚さ1.5mmのCR(クロ
ロプレンゴム)スポンジ(圧縮残留歪35%)に、厚さ
50μmの不織布基材の一方の面には厚さ450μm、
他方の面には厚さ50μmのアクリル系粘着剤が設けら
れた両面粘着テープを、厚さ450μmの面がポリウレ
タンフォーム側になるように貼り合わせ、幅5mm、長
さ438mmにカットして蛇行防止部材とした。
【0159】この蛇行防止部材を実施例1で得られたも
のと同様の円筒状フィルムに取り付け、中間転写ベルト
を得た。
【0160】蛇行防止部材の貼り付け精度(真直度)は
0.2mmであり、大変優れていた。更に、蛇行防止部
材の初期接着性も大変優れていた。
【0161】得られた中間転写ベルトを図1の画像成形
装置に組み込んで画像プリント試験を行った。得られた
画像を目視で評価したところ色ずれのない良好なフルカ
ラー画像が得られた。続けて毎分16枚のスピードで連
続5000枚の耐久プリント試験を行い、同様に画像の
評価を行ったところ、初期と同様の色ずれのない良好な
画像が得られ、この転写搬送ベルトは良好な性能を有し
ていることが確認された。初期及び耐久プリント中に、
画像に悪影響を及ぼすような転写搬送ベルトの左右への
蛇行は発生せず、非常に安定した走行性を有しているも
のであった。また、5000枚耐久後のベルトを観察し
たところ、蛇行防止部材のズレや剥離は確認されなかっ
た。
【0162】この中間転写ベルトの蛇行防止部材の構
成、内周長平均値に対する左右差の割合、蛇行防止部材
の貼り付け精度(真直度)、初期接着性、画像ズレ、耐
久プリント後の蛇行防止部材の剥離の評価結果をまとめ
て表1に示す。
【0163】(比較例1)両面粘着テープが補強基材を
有さず粘着剤だけからなるもの(厚さ120μm)を用
いた以外は、実施例1と同様の蛇行防止部材を、実施例
1で得られた円筒状フィルムと同様のものに取り付け、
中間転写ベルトを得た。
【0164】蛇行防止部材の円筒状フィルムへの貼り付
け精度(真直度)は0.8mmであり、劣っていた。
【0165】この中間転写ベルトを図1の画像形成装置
に取り付けて、画像プリント試験を行った。初期から色
ズレが大きく使用に耐えないものであった。
【0166】この中間転写ベルトの蛇行防止部材の構
成、内周長平均値に対する左右差の割合、蛇行防止部材
の貼り付け精度(真直度)、初期接着性、画像ズレ、耐
久プリント後の蛇行防止部材の剥離の評価結果をまとめ
て表2に示す。
【0167】(比較例2)両面粘着テープが厚さ50μ
mの不織布基材の両面に厚さ25μmの粘着剤が設けら
れたものを用いた以外は、実施例2と同様の蛇行防止部
材を、実施例2で得られた円筒状フィルムと同様のもの
に取り付け、転写搬送ベルトを得た。
【0168】この転写搬送ベルトを図2の画像形成装置
に取り付けて、画像プリント試験を行った。プリント初
期は色ズレのない画像が得られたが、約500枚プリン
トした時点で蛇行防止部材が剥離してしまった。
【0169】この転写搬送ベルトの蛇行防止部材の構
成、内周長平均値に対する左右差の割合、蛇行防止部材
の貼り付け精度(真直度)、初期接着性、画像ズレ、耐
久プリント後の蛇行防止部材の剥離の評価結果をまとめ
て表2に示す。
【0170】(比較例3)両面粘着テープを厚さ50μ
mのポリエステル基材の一方の面には厚さ1100μ
m、他方の面には厚さ55μmのアクリル系粘着剤が設
けられたものとして、粘着剤厚さ1100μmの面が蛇
行防止部材側になるように貼り合わせた以外は、実施例
3と同様の蛇行防止部材を使用し、実施例3で得られた
円筒状フィルムと同様のものに取り付け、感光ベルトを
得た。
【0171】この感光ベルトを図3の画像形成装置に取
り付けて、画像プリント試験を行ったところ、初期から
色ズレが大きく使用に耐えないものであった。
【0172】この感光ベルトの蛇行防止部材の構成、内
周長平均値に対する左右差の割合、蛇行防止部材の貼り
付け精度(真直度)、初期接着性、画像ズレ、耐久プリ
ント後の蛇行防止部材の剥離の評価結果をまとめて表2
に示す。
【0173】(比較例4)円筒状フィルムを金型による
処理を行わなかった以外は、実施例1と同様の蛇行防止
部材を使用し中間転写ベルトを得た。
【0174】得られた中間転写ベルトの内周長平均値に
対する左右差の割合は0.90%であり、非常に悪いも
のであった。このベルトを図1の画像形成装置に取り付
けて、プリント試験を行ったところ、初期から蛇行防止
部材のローラーへの乗り上げが発生した。
【0175】この中間転写ベルトの蛇行防止部材の構
成、内周長平均値に対する左右差の割合、蛇行防止部材
の貼り付け精度(真直度)、初期接着性、画像ズレ、耐
久プリント後の蛇行防止部材の剥離の評価結果をまとめ
て表2に示す。
【0176】(比較例5)厚さ1.5mmのポリエチレ
ンフォーム(圧縮残留歪45%)に、厚さ50μmの不
織布基材の両面に厚さ25μmの粘着剤が設けられた両
面粘着テープを貼り合わせ、幅5mm、長さ438mm
にカットして蛇行防止部材とした。
【0177】この蛇行防止部材を実施例1で得られたも
のと同様の円筒状フィルムに取り付け中間転写ベルトを
作製した。得られた中間転写ベルトを図1の画像形成装
置に取り付けて、プリント試験を行った。プリント初期
は色ズレのない画像が得られたが、プリント枚数の増加
に伴い、徐々に色ズレ量が多くなり、約500枚プリン
トした時点で許容レベルを超え、一部に蛇行防止部材の
剥離が見られ、耐久性に乏しいものであった。この中間
転写ベルトの蛇行防止部材の構成、内周長平均値に対す
る左右差の割合、蛇行防止部材の貼り付け精度(真直
度)、初期接着性、画像ズレ、耐久プリント後の蛇行防
止部材の剥離の評価結果をまとめて表2に示す。
【0178】
【表1】
【0179】
【表2】
【0180】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、エン
ドレスベルトに対して精度良く貼り付け可能で、かつ強
靭な接着強度を長期に亘って維持できる蛇行防止部材、
及び長期に亘って安定して走行可能な蛇行防止部材付き
エンドレスベルトを提供することが可能となった。
【0181】更に、本発明によれば、電子写真装置本体
の小型化、低コスト化、高画質化、メンテナンスの簡素
化、ランニングコストの低減を達成することが可能とな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中間転写ベルト及び中間転写ベルト−
感光体一体カートリッジを用いたフルカラー画像形成装
置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の転写搬送ベルトを用いたフルカラー画
像形成装置の概略構成を示す図である。
【図3】本発明の感光ベルトを用いたフルカラー画像形
成装置の概略構成を示す図である。
【図4】本発明の中間転写ベルト及びそれを用いた中間
転写ベルト−感光体一体カートリッジの概略図である。
【図5】本発明の中間転写ベルト(単層)の成形装置の
概略構成を示す図である。
【図6】本発明の中間転写ベルト(2層)の成形装置の
概略構成を示す図である。
【図7】本発明のエンドレスベルトの内周長の測定方法
を示す概略図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 一次帯電器 3 露光光 5 中間転写ベルト 6 一次転写ローラー 7 二次転写ローラー 8 二次転写対向ローラー 9 クリーニング用帯電部材 10 転写材ガイド 11 給紙ローラー 12 テンションローラー 13 クリーニング装置 15 定着器 30、31、33 バイアス電源 32 一次帯電器電源 41 イエロー色現像装置 42 マゼンタ色現像装置 43 シアン色現像装置 44 ブラック色現像装置 51 感光ベルト 52 駆動ローラー 53 従動ローラー 100、101 1軸押し出し機 102 ホッパー 103 環状ダイス 104 気体導入路 105 外部冷却リング 106 安定板 107 ピンチローラー 108 カット装置 110 筒状フィルム 120、130 ローラー 140 エンドレスベルト 301Y、301M、301C、301BK 感光ドラ
ム 302Y、302M、302C、302BK 一次帯電
ローラー 303Y、303M、303C、303BK 露光部 304Y、304M、304C、304BK 現像器 305Y、305M、305C、305BK クリーナ 306 給紙カセット 307 給紙ローラー 308 搬送ガイド 309 レジストローラ 310 転写装置 311 駆動ローラー 312 従動ローラー 313 テンションローラー 314 転写ベルト 315Y、315M、315C、315BK 転写帯電
器 316 分離帯電器 317 定着器 318 排紙トレイ 320 画像形成装置本体 P 転写材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草場 隆 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 柏原 良太 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 櫻井 有治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 芦邊 恒徳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田中 篤志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小林 廣行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H035 CA05 CB06 CD14 CF02 2H171 FA02 FA09 FA10 FA22 FA24 GA08 GA20 JA23 JA26 JA30 JA36 LA14 LA16 QA02 QA03 QA04 QA06 QA08 QA09 QA11 QA20 QA24 QA25 QA30 QB03 QB15 QB17 QB32 QB34 QC03 QC05 SA07 TA16 TA17 VA08 XA03 2H200 FA02 FA19 GA11 GA12 GA23 GA24 GA34 GA47 GA49 GB12 GB22 GB25 HA02 HA28 HB12 JA02 JA28 JB06 JB16 JB31 JB39 JB42 JB43 JC07 JC09 JC12 JC13 LA18 LA24 LA25 LA38 LB02 LB03 LB09 LB13 LB18 LB33 LC08 LC10 NA02

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真装置に用いられるエンドレスベ
    ルトにおいて、該エンドレスベルトは、両面粘着テープ
    を介して蛇行防止部材が取り付けられており、該両面粘
    着テープは補強基材を有し、該補強基材の少なくとも一
    面の粘着剤層の厚さが100μmを超え、両面の粘着剤
    層の厚さが500μm以下であり、かつ、エンドレスベ
    ルトの内周長左右差が平均内周長に対して±0.5%以
    内の範囲であることを特徴とする電子写真装置用エンド
    レスベルト。
  2. 【請求項2】 蛇行防止部材は、圧縮残留歪が40%以
    下の弾性体からなる請求項1に記載のエンドレスベル
    ト。
  3. 【請求項3】 エンドレスベルトは、潜像担持体上に形
    成された静電潜像を現像剤で顕在化した画像を中間転写
    ベルトに転写する一次転写手段と中間転写ベルトに転写
    された画像を更に転写材に転写する二次転写手段とを有
    する画像形成装置に用いられる中間転写ベルトである請
    求項1又は2に記載のエンドレスベルト。
  4. 【請求項4】 エンドレスベルトは、潜像担持体上に形
    成された静電潜像を現像剤で顕在化した画像を転写材に
    転写し、該転写材を担持して搬送する転写搬送ベルトで
    ある請求項1又は2に記載のエンドレスベルト。
  5. 【請求項5】 エンドレスベルトは、その表面に静電潜
    像を形成し、現像剤を坦持する感光ベルトである請求項
    1又は2に記載のエンドレスベルト。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のエンド
    レスベルトを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載のエンド
    レスベルトを用いたとを特徴とする画像形成方法。
  8. 【請求項8】 潜像担持体上に形成された静電潜像を現
    像剤で顕在化した画像を中間転写ベルトに転写する一次
    転写手段と中間転写ベルトに転写された画像を更に転写
    材に転写する二次転写手段とを有する画像形成装置に用
    いられる中間転写ベルトであり、 中間転写ベルトと潜像担持体とが同一のユニット内に配
    置され、画像形成装置本体と着脱自在に構成された中間
    転写ベルト−潜像担持体一体カートリッジに用いられる
    中間転写ベルトにおいて、 該中間転写ベルトは、両面粘着テープを介して蛇行防止
    部材が取り付けられており、該両面粘着テープは補強基
    材を有し、該補強基材の少なくとも一面の粘着剤層の厚
    さが100μmを超え、両面の粘着剤層の厚さが500
    μm以下であり、 かつ、中間転写ベルトの内周長左右差が平均内周長に対
    して±0.5%以内の範囲であることを特徴とする中間
    転写ベルト−潜像担持体一体カートリッジ用中間転写ベ
    ルト。
  9. 【請求項9】 上記蛇行防止部材は圧縮残留歪が40%
    以下の弾性体からなる請求項8に記載の中間転写ベルト
    −潜像担持体一体カートリッジ用中間転写ベルト。
  10. 【請求項10】 上記中間転写ベルトのクリーニング機
    構は残留した現像剤を一次転写時と逆の極性に帯電さ
    せ、中間転写ベルト上から一次転写と同時に潜像担持体
    に戻す機構である請求項8又は9に記載の中間転写ベル
    ト−潜像担持体一体カートリッジ用中間転写ベルト。
  11. 【請求項11】 中間転写ベルト上に、中間転写ベルト
    表面とは反射率の異なる位置検知部材を少なくとも1つ
    設けた請求項8〜10のいずれかに記載の中間転写ベル
    ト−潜像担持体一体カートリッジ用中間転写ベルト。
  12. 【請求項12】 潜像担持体上に形成された静電潜像を
    現像剤で顕在化した画像を中間転写ベルトに転写する一
    次転写手段と中間転写ベルトに転写された画像を更に転
    写材に転写する二次転写手段とを有する画像形成装置に
    用いられるプロセスカートリッジであり、 中間転写ベルトとそのクリーニング機構、潜像担持体と
    そのクリーニング機構、潜像担持体の帯電部材及び一次
    転写部材が同一のユニット内に配置され、画像形成装置
    本体と着脱自在に構成された中間転写ベルト−潜像担持
    体一体カートリッジにおいて、 該中間転写ベルトは、両面粘着テープを介して蛇行防止
    部材が取り付けられており、該両面粘着テープは補強基
    材を有し、該補強基材の少なくとも一面の粘着剤層の厚
    さが100μmを超え、両面の粘着剤層の厚さが500
    μm以下であり、 かつ、中間転写ベルトの内周長左右差が平均内周長に対
    して±0.5%以内の範囲であることを特徴とする中間
    転写ベルト−潜像担持体一体カートリッジ。
  13. 【請求項13】 中間転写ベルトが少なくとも2本のロ
    ーラーにより張架されている請求項12に記載の中間転
    写ベルト−感光体一体カートリッジ。
  14. 【請求項14】 中間転写ベルトを張架するローラーの
    少なくとも1つが1mm以上スライドし、かつ中間転写
    ベルトに対して5N以上の力をかける機構を有している
    請求項12又は13に記載の中間転写ベルト−感光体一
    体カートリッジ。
  15. 【請求項15】 潜像担持体上に形成された静電潜像を
    現像剤で顕在化した画像を中間転写ベルトに転写する一
    次転写手段と中間転写ベルトに転写された画像を更に転
    写材に転写する二次転写手段とを有する画像形成装置で
    あり、 中間転写ベルトとそのクリーニング機構、潜像担持体と
    そのクリーニング機構、潜像担持体の帯電部材及び一次
    転写部材が同一のユニット内に配置され、画像形成装置
    本体と着脱自在に構成された中間転写ベルト−潜像担持
    体一体カートリッジを用いて画像を形成する画像形成装
    置において、 該中間転写ベルトは、両面粘着テープを介して蛇行防止
    部材が取り付けられており、該両面粘着テープは補強基
    材を有し、該補強基材の少なくとも一面の粘着剤層の厚
    さが100μmを超え、両面の粘着剤層の厚さが500
    μm以下であり、 かつ、中間転写ベルトの内周長左右差が平均内周長に対
    して±0.5%以内の範囲であることを特徴とする中間
    転写ベルト−潜像担持体一体カートリッジを有する画像
    形成装置。
  16. 【請求項16】 潜像担持体上に形成された静電潜像を
    現像剤で顕在化し、得られた画像を中間転写ベルトに転
    写する一次転写工程と中間転写ベルトに転写された画像
    を更に転写材に転写する二次転写工程とを有する画像形
    成方法であり、 中間転写ベルトとそのクリーニング機構、潜像担持体と
    そのクリーニング機構、潜像担持体の帯電部材及び一次
    転写部材が同一のユニット内に配置され、画像形成装置
    本体と着脱自在に構成された中間転写ベルト−潜像担持
    体一体カートリッジを用いて画像を形成する画像形成方
    法において、 該中間転写ベルトは、両面粘着テープを介して蛇行防止
    部材が取り付けられており、該両面粘着テープは補強基
    材を有し、該補強基材の少なくとも一面の粘着剤層の厚
    さが100μmを超え、両面の粘着剤層の厚さが500
    μm以下であり、 かつ、中間転写ベルトの内周長左右差が平均内周長に対
    して±0.5%以内の範囲であることを特徴とする画像
    形成方法。
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