JP2003316091A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003316091A
JP2003316091A JP2003038714A JP2003038714A JP2003316091A JP 2003316091 A JP2003316091 A JP 2003316091A JP 2003038714 A JP2003038714 A JP 2003038714A JP 2003038714 A JP2003038714 A JP 2003038714A JP 2003316091 A JP2003316091 A JP 2003316091A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成装置の置かれた環境等に拘わらず、
感光ドラムの非画像形成領域(紙間、初期回転、後回
転)にトナーのカブリが発生して転写ローラに蓄積する
ことによる紙裏汚れの防止できる画像形成装置を提供す
る。 【解決手段】 感光ドラム101と、一次帯電器102
と、露光器103と、現像器104と、転写器109を
有し、転写電流検知部109bが検知した転写電流値I
aに基づいて、感光ドラムの非画像形成領域に対して現
像装置に設定される現像バイアスを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像形成装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置、静電記録装置等の画像形
成装置の一般的な動作について、図22を参照しつつ説
明する。
【0003】図22は典型的な画像形成装置の一例を示
す全体構成図であり、電子写真プロセスを用いて転写材
上に画像を形成する画像形成装置を示すものである。
【0004】1はドラム型の像担持体である電子写真感
光体(以下、感光ドラムと記す)であり、図22におけ
る矢印R9方向に所定の周速度(プロセススピード)を
もって回転駆動され、この感光ドラム1に対して、帯
電、画像露光、現像、転写、クリーニング等の画像形成
プロセスが実行される。
【0005】転写材への画像形成を行う前述の画像形成
プロセスについて説明すると、まず始めに、回転駆動さ
れる感光ドラム1は一次帯電器2によって表面が所定の
極性、及び所定の電位になるよう帯電処理される。な
お、以下においてはマイナス極性に帯電処理される感光
ドラム1を使用するものとして説明する。
【0006】次に、表面が所定の電位のマイナス極性に
帯電処理された感光ドラム1の表面は、画像情報書き込
み手段としての露光器3(例えば、原稿画像の投影露光
器や、画像変調されたレーザビームの走査露光器など)
による画像露光がなされることで、画像露光された部分
(露光明部)の帯電電位が減衰して感光ドラム1の表面
に露光画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0007】そして、感光ドラム1の表面に形成された
静電潜像は、現像部位N6において、現像器4の現像ロ
ーラ4aによりトナー像が現像されて、可転写のトナー
像として順次に可視画像化される。
【0008】なお、一様に帯電処理された感光ドラム1
の表面を露光して現像する方式としては、帯電した感光
体表面に画像情報のバックグラウンド部(画像を形成し
ない部分)に対応して露光して、バックグラウンド部以
外の部分(画像を形成する部分)を現像する正規現像方
式と、画像情報の部分に対応して露光して、露光部分を
現像する反転現像方式がある。
【0009】その後、現像部位N6にて感光ドラム1の
表面に形成されたトナー画像は、転写部位N5において
転写手段により、給紙装置13から給紙された転写材
(転写紙)に転写される。なお、前述の転写手段として
は、例えば、ローラ形状の接触転写帯電器(以下、転写
ローラ9と記す)を用いることができる。転写ローラ9
は、例えば、芯金と芯金の周りに形成した弾性層からな
るものであり、感光ドラム1に対して所定の押圧力をも
って圧接させて転写部位N5(転写ニップ部)を形成さ
せてあり、感光ドラム1の回転に順方向(図22におけ
るR1方向)に、転写部位N5における感光ドラム1の
回転周速度と略同一の周速度で回転するものである。
【0010】また、給紙装置13から給紙された転写材
は、レジストローラ15により搬送されるものであり、
感光ドラム1の表面に形成されたトナー像の先端部が転
写部位N5に到達したとき、転写材の先端部も同時に転
写部位N5に到来するタイミングになるように転写材は
転写部位N5に搬送される。
【0011】転写部位N5に搬送された転写材は、感光
ドラム1からトナー像が転写されるとともに、感光ドラ
ム1に密着して転写部位N5で挟持されつつ搬送されて
いく。また、転写部位N5に転写材の先端部が到来して
から、転写材の後端部が転写部位N5を通過するまでの
間、転写ローラ9の芯金には不図示の転写バイアス(電
圧)電源から所定のプラス極性の転写バイアス(電圧)
が印加される。
【0012】そして、転写材が転写部位N5を挟持搬送
されていく過程において、接触転写帯電器としての転写
ローラ9によって形成される転写電界の作用(マイナス
極性のトナーがプラス極性の転写ローラ9により引き付
けられる作用)及び転写部位N5における押圧力によ
り、感光ドラム1側のトナー像は、転写材に順次転写さ
れていく。
【0013】その後、転写材の後端が転写部位N5を通
過すると、転写材は感光ドラム1の表面から分離されて
定着器12に搬送され、転写材に転写されたトナー像が
永久固着像として転写材面に定着処理され、画像形成物
(コピー、プリント)として排紙される。
【0014】また、転写材の後端が転写部位N5を通過
した後に、感光ドラム1の表面はクリーニングブレード
10aによって残留トナーや紙粉等の付着汚染物が除去
(清掃)され、引き続き画像形成を行う場合は、再び帯
電ローラ繰り返して画像形成に供される。なお、残留ト
ナーや紙粉等は、廃トナー容器11へ収容される(例え
ば、特許文献1参照)。
【0015】
【特許文献1】特開平06−175514号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した画像形成
装置においては、画像形成装置を長期間使用するに当た
り、現像器4の使用の度合いにより現像器4内のトナー
の劣化が起こり、十分な電荷を保持していないトナー
(以下、低トリボトナー)が発生したり、本来の電荷極
性と反対に帯電(これを本来の電荷極性の正規トナーに
対し反転トナーと呼ぶ)したトナーが発生してしまうこ
とがある。
【0017】このため、感光ドラム1上の、反転現像方
式による画像形成領域の未露光部分や、連続して転写材
に画像を形成する際の紙間に相当する領域や初期回転時
における現像ローラ4aを通過する領域等の感光ドラム
101の非画像形成領域に、前述した低トリボトナーや
反転トナーが転移してしまう、いわゆるカブリという現
象が発生する場合がある。また、カブリを構成するトナ
ーをカブリトナーという。
【0018】なお、カブリは反転現像方式による画像形
成領域の未露光部分の電位と現像バイアスの電位との差
が大きい場合に発生しやすく、この差は装置の置かれた
環境(湿度、温度)により異なるものである。
【0019】転写材にトナー像が転写される画像形成領
域でのカブリトナーは、転写ニップ部N5にて転写材に
直接的に転写されるものであり、転写ローラ9に直接転
写されることはない。また、転写材に転写されるカブリ
トナーの量も、感光ドラム1上の画像形成動作1回分の
量であるため、このカブリは通常の使用において紙上で
はほとんど目立たない程度である。したがって、画像形
成領域におけるカブリトナーが転写材上に形成される画
像に与える影響は、それほど大きくないものといえる。
【0020】これに対し、感光ドラム上における非画像
形成領域でのカブリトナーは、転写材に直接的に転写さ
れずに直接転写ローラ9に転移するため、徐々に転写ロ
ーラ9に蓄積され、蓄積されたカブリトナーが転写材の
通過時に転写材の裏面(画像形成面に対向する面)に汚
れとして現れてしまうという問題がある。
【0021】本発明は上記の従来技術を鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、画像形成装置の
置かれた環境に拘わらず、感光ドラムの非画像形成領域
(紙間、初期回転、後回転)にトナーのカブリが発生し
て転写ローラに蓄積することによる紙裏汚れを防止でき
る画像形成装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明にあっては、転写材に形成する画像を担持する
像担持体と、前記像担持体を所定の電位に帯電させる帯
電手段と、所定の電位に帯電された前記像担持体の画像
形成領域を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前
記転写材に形成する画像を前記像担持体上に形成すべ
く、前記像担持体上の静電潜像を現像する現像手段であ
って、前記像担持体の前記画像形成領域に対して前記現
像手段に設定される電圧と、前記像担持体の非画像形成
領域に対して前記現像手段に設定される電圧が異なる現
像手段と、前記現像手段により前記像担持体上に形成さ
れた画像を前記転写材に転写する転写手段と、前記転写
手段に流れる転写電流を検知する転写電流検知手段と、
前記現像手段に設定される電圧を制御する制御手段であ
って、前記転写電流検知手段が検知した転写電流値に基
づいて、前記像担持体の前記非画像形成領域に対して前
記現像手段に設定される電圧を制御する制御手段と、を
有することを特徴とする。
【0023】本発明によれば、転写電流検知手段により
検知した転写電流に基づいて、像担持体の非画像形成領
域に対して現像手段に設定される電圧を最適化し、非画
像形成領域から転写手段へ転移するトナーをなくすこと
で、転写手段へのトナーの蓄積によって発生する紙裏汚
れを防止し、良好な画像形成が可能となる。
【0024】前記像担持体の使用履歴情報を記憶する記
憶手段を有し、前記制御手段は、前記転写電流検知手段
が検知した転写電流値と、前記記憶手段に記憶された前
記像担持体の使用履歴情報に基づいて、前記像担持体の
非画像形成領域に対して前記現像手段に設定される電圧
を制御することが好適である。
【0025】この構成によれば、使用によって変化する
像担持体の特性を考慮して現像手段に設定される電圧が
制御されるため、長期にわたって最適な電圧制御が可能
となり、常に良好な画像形成が可能となる。
【0026】前記使用履歴情報は、前記像担持体の使用
開始からの回転時間に関する情報であるとよい。
【0027】前記使用履歴情報は、前記像担持体の使用
開始からの前記帯電手段の動作時間に関する情報である
とよい。
【0028】転写材の種類を判別する判別手段と、前記
転写手段に印加される電圧を制御する転写電圧制御手段
であって、前記判別手段により判別された転写材の種類
に応じて前記転写手段に印加される電圧を制御する転写
電圧制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記判別手
段により判別された転写材の種類に応じて前記像担持体
の前記非画像形成領域に対して前記現像手段に設定され
る電圧を制御することが好適である。
【0029】この構成によれば、転写材の種類によって
異なる転写特性を考慮して現像手段に設定される電圧が
制御されるため、転写材の種類に拘わらず常に良好な画
像形成が可能となる。
【0030】また、本発明の他の態様にあっては、転写
材に形成する画像を担持する複数の像担持体と、前記複
数の像担持体の各々に対して設けられ、前記像担持体を
所定の電位に帯電させる複数の帯電手段と、前記複数の
像担持体の各々に対して設けられ、所定の電位に帯電さ
れた前記像担持体の画像形成領域を露光して静電潜像を
形成する複数の露光手段と、前記複数の像担持体の各々
に対して設けられ、前記転写材に形成する画像を前記像
担持体上に形成すべく、前記像担持体上の静電潜像を現
像する複数の現像手段であって、前記像担持体の前記画
像形成領域に対して前記現像手段に設定される電圧と、
前記像担持体の非画像形成領域に対して前記現像手段に
設定される電圧が異なる複数の現像手段と、前記複数の
像担持体の各々に対して設けられ、前記現像手段により
前記像担持体上に形成された画像を前記転写材に転写す
る複数の転写手段と、前記複数の転写手段の少なくとも
1つに設けられ、前記転写手段に流れる転写電流を検知
する転写電流検知手段と、前記現像手段に設定される電
圧を制御する制御手段であって、前記転写電流検知手段
が検知した転写電流値に基づいて、前記像担持体の前記
非画像形成領域に対して前記現像手段に設定される電圧
を制御することを特徴とする。
【0031】本発明によれば、複数の像担持体を有す
る、例えばフルカラープリンタにおいても、転写電流検
知手段により検知した転写電流に基づいて、像担持体の
非画像形成領域に対して現像手段に設定される電圧を最
適化し、非画像形成領域から転写手段へ転移するトナー
をなくすことで、転写手段へのトナーの蓄積によって発
生する紙裏汚れを防止し、良好な画像形成が可能とな
る。
【0032】前記転写電流検知手段は、前記複数の転写
手段のいずれか1つに設けられ、前記制御手段は、前記
転写電流値に基づいて、前記像担持体の前記非画像形成
領域に対して前記現像手段に設定される電圧を制御する
ことが好適である。
【0033】この構成によれば、1つの転写電流検知手
段により検知した転写電流値に基づいて複数の現像手段
に設定される電圧を制御することでコストの低減を図る
ことができる。
【0034】前記転写電流検知手段は、前記複数の転写
手段の各々に設けられ、前記制御手段は、複数の前記転
写電流値に基づいて、前記像担持体の前記非画像形成領
域に対して設定される電圧を前記複数の現像手段の各々
について制御するようにしてもよい。
【0035】前記複数の像担持体の各々に設けられ、前
記像担持体の使用履歴情報を記憶する複数の記憶手段を
有し、前記制御手段は、前記転写電流検知手段が検知し
た転写電流値と、前記記憶手段に記憶された前記像担持
体の使用履歴情報に基づいて、前記像担持体の非画像形
成領域に対して前記現像手段に設定される電圧を制御す
ることが好適である。
【0036】この構成によれば、使用によって変化する
像担持体の特性を考慮して現像手段に設定される電圧が
制御されるため、長期にわたって最適な電圧制御が可能
となり、常に良好な画像形成が可能となる。
【0037】前記使用履歴情報は、前記像担持体の使用
開始からの回転時間に関する情報であるとよい。
【0038】前記使用履歴情報は、前記像担持体の使用
開始からの前記帯電手段の動作時間に関する情報である
とよい。
【0039】転写材の種類を判別する判別手段と、前記
複数の転写手段の各々に印加される電圧を制御する転写
電圧制御手段であって、前記判別手段により判別された
転写材の種類に応じて前記複数の転写手段の各々に印加
される電圧を制御する転写電圧制御手段と、を有し、前
記制御手段は、前記判別手段により判別された転写材の
種類に応じて前記像担持体の前記非画像形成領域に対し
て前記現像手段に設定される電圧を制御することが好適
である。
【0040】この構成によれば、転写材の種類によって
異なる転写特性を考慮して現像手段に設定される電圧が
制御されるため、転写材の種類に拘わらず常に良好な画
像形成が可能となる。
【0041】前記制御手段は、前記転写電流検知手段が
検知した転写電流値が大きくなるのにしたがって、前記
像担持体の前記非画像形成領域に対して前記現像手段に
設定される電圧を低くするとよい。
【0042】前記非画像形成領域は、画像を連続して複
数の転写材に形成する際に前記現像手段を通過する像担
持体上の領域であって、前記複数の転写材の搬送間隔に
相当する領域であるとよい。
【0043】前記非画像形成領域は、画像形成を開始す
べく前記像担持体を回転させて前記帯電手段により前記
像担持体の表面を所定電位に帯電させる際に、前記現像
手段を通過する像担持体上の領域であるとよい。
【0044】前記画像形成領域は、画像形成を終了すべ
く前記像担持体を回転させて前記帯電手段により前記像
担持体の表面を所定電位に帯電させる際に、前記現像手
段を通過する像担持体上の領域であるとよい。
【0045】前記制御手段は、前記像担持体の画像形成
領域において前記露光手段により露光された露光領域に
おける電位と、前記像担持体の前記画像形成領域に対し
て前記現像手段に設定される電圧との差を前記転写電流
値に拘わらず一定とするとよい。
【0046】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、この発明
の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただ
し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、
材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載が
ない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣
旨のものではない。また、以下の説明で一度説明した部
材についての材質、形状などは、特に改めて記載しない
限り初めの説明と同様のものである。
【0047】(第1の実施の形態)以下、図面に基づい
て本発明の第1の実施の形態について説明する。
【0048】電子写真装置、静電記録装置等の画像形成
装置の動作について、図1を参照して説明する。図1は
第1の実施の形態における画像形成装置の全体構成を示
す概略断面図である。図1に示す画像形成装置は、電子
写真方式を用いて転写材上に画像を形成する画像形成装
置を示すものであり、例えば、レーザービームプリンタ
を示すものである。なお、以下の説明において画像形成
装置は、マイナスの帯電特性の感光ドラム101、及び
マイナスの電荷を帯びるトナーを使用して、反転現像を
行うものとして説明する。もちろん本発明はかかる反転
現像を行う画像形成装置のみに限定されるものではな
く、正規現像を行う装置についても適用できるものであ
る。
【0049】図1に示す画像形成装置は、像担持体とし
てのドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」と
いう)101を備えている。感光ドラム101は、画像
形成装置本体A(以下単に「装置本体A」という)によ
って回転自在に支持されており、駆動手段(不図示)に
よって矢印R1方向に回転駆動される。
【0050】感光ドラム101の周囲には、その回転方
向(R1)に沿って、感光ドラム表面を一様に帯電する
一次帯電器102、帯電後の感光ドラム101表面に画
像情報に応じた静電潜像を形成する露光器103、静電
潜像を現像する現像器104、感光ドラム101上のト
ナー像を紙等の転写材に転写する転写器109、感光ド
ラム101上の一次転写残トナーを除去するクリーニン
グ装置110が配置されている。
【0051】続いて、上述の各部材等について補足説明
をする。
【0052】感光ドラム101は、アルミニウムの円筒
状の芯金の表面に、例えば、マイナスの帯電極性を有す
るOPC(有機光半導体)感光層(以下、感光層)を設
けて構成されている。なお、感光層は、電荷発生層(Ch
arge Carrier Generation Layer:CG層)及び電荷輸送
層(Charge Carrier Transport Layer:以下CT層とい
う)からなり、CT層の膜厚は、本実施の形態では初期
状態で15μmであり、耐久使用により摩耗して約10
μm程度まで使用されるものである。
【0053】帯電手段としての一次帯電器102は、感
光ドラム101の表面に接触配置された帯電ローラ10
2aと、感光ドラム101の表面を所望の表面電位Vd
に帯電させるためにDC電圧を帯電ローラ102aに印
加する帯電高圧電源S3とを有し、感光ドラム101表
面を均一に帯電するいわゆるDC帯電ローラ方式のもの
である。なお、帯電高圧電源S3が帯電ローラ102a
に印加するDC電圧は、帯電電圧制御部102bにより
制御される。
【0054】露光手段としての露光器103は、例え
ば、画像情報に応じたレーザー光を発光するレーザー発
振器、ポリゴンミラー等を有し、帯電後の感光ドラム表
面を走査して光照射部分の電荷を除去することにより感
光ドラム101の表面に静電潜像を形成する。
【0055】現像手段としての現像器104は、感光ド
ラム101表面に接触可能に配置された現像ローラ10
4aと、これに所望の現像電圧に印加する現像高圧電源
S1とを有している。また現像器104には、摩擦によ
ってマイナスの電荷を帯びるネガトナーが収納されてお
り、ネガトナーは、感光ドラム101の表面の静電潜像
の電荷が除去された部分(露光部分)に付着して現像さ
れる。これにより静電潜像はトナー像として現像される
ことになる。なお、現像高圧電源S1が現像ローラ10
4aに印加する現像電圧は、現像電圧制御部104bに
より設定される。また、現像ローラ104aは後述する
画像形成コントローラ105により感光ドラム101に
対して当接、離間可能となっており、画像形成を行う際
に感光ドラム101に当接される。
【0056】転写手段としての転写器109は、感光ド
ラム101の表面に接触するよう感光ドラム101と対
向する位置に配置された転写ローラ109aと、転写ロ
ーラ109aに所望の転写バイアスTを印加する転写高
圧電源S2と、転写ローラ109aに流れる電流を検知
する転写電流検知部109bと、を有し、感光ドラム1
01と転写ローラ109aとが対向する転写ニップ部N
1で紙等の転写材を挟み込み、転写材の裏面からプラス
の電圧を印加することにより感光ドラム101上のトナ
ー像を転写材に転移させる、いわゆる転写ローラ方式の
ものである。なお、転写高圧電源S2が転写ローラ10
9aに印加する転写バイアスTは、後述する画像形成コ
ントローラ105からの指示に基づいて転写電圧制御部
109cにより制御される。
【0057】転写ローラ109aに印加される転写バイ
アスTは、予め画像形成動作前に転写ローラ109aに
一定のDC定電圧を印加して、そのときの転写ローラ1
09aと感光ドラム101の間に流れる転写電流値Ia
を転写電流検知部109bにより検知し、転写電流値I
aと、転写材の材質を検知する材質検知部114により
判断される転写材の材質(厚さ、電気抵抗値、水分含有
量、種類(普通紙、OHTシート等))により決定さ
れ、決定された転写バイアスTが転写材へのトナー像の
転写時に転写ローラ109aに印加される。
【0058】クリーニング装置110は、感光ドラム1
表面に当接されて感光ドラム表面に付着している一次転
写残トナーを掻き落とすクリーニングブレード110a
を備えている。
【0059】感光ドラム101、帯電ローラ102a、
現像器104、クリーニング装置110はカートリッジ
として一体的に構成され、画像形成装置本体に対し着脱
可能とすることで消耗品の交換性を向上させている。
【0060】また、以上説明した画像形成装置を構成す
る各部を制御するのは、画像形成コントローラ105で
ある。画像形成コントローラ105はパーソナルコンピ
ュータ等の外部装置から送信される画像情報及びプリン
ト指示を受信して処理する画像処理コントローラ106
と接続されており、画像処理コントローラ106からの
指示に応じて画像形成装置を構成する各部を制御するも
のである。例えば、帯電高圧電源S3から帯電ローラ1
02aに印加されるDC電圧を設定する帯電電圧制御部
102bや、現像高圧電源S1から現像ローラ104a
に印加される現像電圧を設定する現像電圧制御部104
bや、転写高圧電源S2から転写ローラ109aに印加
される転写バイアスTを設定する転写電圧制御部109
cを統括して制御する。
【0061】なお、前述した転写材の種類(普通紙、O
HTシート等)は、外部装置からプリントすべき画像デ
ータと共に画像処理コントローラ106へ送信されたコ
マンドや、画像形成コントローラ105に接続されたオ
ペレーションパネル等の操作部から入力された信号に基
づいて、画像形成コントローラ105が判別するもので
ある。
【0062】次に、上述の構成を有する画像形成装置の
動作について説明する。
【0063】感光ドラム101の表面は、一次帯電器1
02によって、直流電圧−500VにVth(感光ドラ
ムの放電開始電圧)に相当する電圧−500Vを足した
直流電圧−1000Vが帯電ローラ102aに印加され
ることで、N/N環境(23℃/60%Rh)において
は−500Vに均一に帯電される。
【0064】感光ドラム101が帯電された後の感光ド
ラム101の表面電位Vdは、第1の実施の形態で用い
ているDC帯電ローラ方式においては、帯電ローラ10
2aに印加する電圧や、画像形成装置の置かれた環境
や、CT層の膜厚で変化する感光ドラムの放電開始電圧
Vth等により変動するものである。
【0065】放電開始電圧Vthは、環境の変化H/H
(温度30℃/湿度80%Rh)→L/L(温度15℃
/湿度10%Rh)で約50V増加し、CT層膜厚の変
化(15μm→10μm)で約50V減少する。
【0066】図2は、感光ドラムの未露光部分の明部電
位(表面電位)Vd、画像形成領域に対して設定される
現像バイアスV0、露光部分の明部電位Vlの環境によ
る変化を複数のCT層の膜厚について示した図である。
【0067】具体的には、帯電ローラ102aに一定電
圧(−1000V)を印加した時に、横軸を環境の変
化、縦軸を感光ドラムの電位としたグラフである。な
お、図2の中における丸印はCT層膜厚が10μmであ
る場合を示し、四角印はCT層膜厚が15μmである場
合を示すものである。また、環境の変化における丸印及
び四角印が打たれている3つの環境が先ほど説明したH
/H(温度30℃/湿度80%Rh)、N/N環境(2
3℃/60%Rh)、L/L(温度15℃/湿度10%
Rh)に対応している。また、縦軸について左から右に
(H/H環境からL/L環境に移行する)につれ、温度
及び湿度は徐々に低くなる。
【0068】次いで露光器103によって感光ドラム1
01上の画像形成領域に対して画像情報に応じた露光が
行われて静電潜像が形成される。ここで、画像形成領域
とは、感光ドラム101上の領域であって、露光器10
3によって画像情報に応じた露光(レーザビーム等によ
る走査)が可能な領域に所定のマージンを持たせた領域
を示すものであり、画像を形成する転写材のサイズに応
じた領域である。また非画像形成領域とは、感光ドラム
101上の領域であって、露光器103によって画像情
報に応じた露光(レーザビーム等による走査)が行われ
ないよう露光が強制的に停止される領域を示す。非画像
形成領域とは、例えば、初期回転時における現像ローラ
104aを通過する感光ドラム101上の領域、連続し
て転写材に画像を形成する際の紙間に相当する感光ドラ
ム101上の領域、後回転時における現像ローラ104
aを通過する感光ドラム101の上の領域をいう。
【0069】なお、初期回転とは、転写材への画像形成
に先立って、前準備として感光ドラム101の表面電位
を安定させるために行う動作であり、帯電高圧電源S3
による帯電ローラ102aへの電圧の印加、現像高圧電
源S1による現像ローラ104aへの電圧の印加、転写
高圧電源S2による転写ローラ109aへの電圧の印加
を所定時間行うことにより、感光ドラム101の表面電
位を安定させる。
【0070】また、紙間とは、複数の転写材に連続して
画像を形成する場合に、転写材と転写材との間の画像形
成が行われない部分を示すものである。
【0071】また、後回転とは、画像形成動作を終了す
る際に、次回の画像形成動作に備えて、感光ドラム10
1の表面電位を安定させるために行う動作であり、前述
の初期回転動作と同様の処理を行うものである。
【0072】そして、露光器103によって露光された
後の感光ドラム101の表面は、未露光部分(画像形成
領域における画像のバックグラウンド部分であって露光
器により露光されなかった部分)の暗部電位Vdが−5
00V、露光部分(画像形成領域における画像部分であ
って露光器により露光された部分)の明部電位Vlが−
100Vとなる。
【0073】CT層の膜厚が15μmである場合(感光
ドラム101が新品である場合)について説明すると、
現像器104の現像ローラ104aには、現像高圧電源
S1から−280Vの現像バイアスが印加される。そし
て、現像バイアスV0の−280Vに対して感光ドラム
101表面の未露光部分の電位(表面電位)Vdは−5
00Vであり、現像バイアスV0の方が220Vだけ電
位が高いので、現像器104に収納されているマイナス
極性に帯電されたネガトナーは感光ドラム101の表面
へは付着しない。ただし、トナーの耐久劣化の程度によ
りトナーの帯電量は異なってしまい、若干量カブリトナ
ーとして感光ドラムに付着することがある。
【0074】また、感光ドラム101の画像形成領域に
対して設定される現像バイアスV0の−280Vに対し
て感光ドラム101の表面の露光部分における明部電位
Vlは−100Vであり、現像バイアスV0の方が18
0Vだけ電位が低いので、現像器104に収納されてい
るマイナス極性に帯電されたネガトナーは感光ドラム1
01の表面へ付着してトナー像として顕像化(現像)さ
れる。
【0075】この画像形成領域に対して設定される現像
バイアスV0は、変動する感光ドラムの暗部電位Vd、
明部電位Vlに応じて画像濃度を一定にするために、現
像バイアスV0と明部電位Vlとの電位差(以下、現像
コントラスト)が180Vで一定になるよう画像形成コ
ントローラ105により制御される(図2参照)。
【0076】感光ドラム101と転写ローラ109aと
は、概略同じ周速度でそれぞれ矢印R1方向、矢印R2
方向に回転し、転写ローラ109aには転写高圧電源S
2によって転写バイアスTが印加される。これにより、
感光ドラム101上のトナー像は転写ニップ部N1にお
いて、感光ドラム101と転写ローラ109aとの電位
差によって形成される転写電界の作用(マイナス極性の
トナーがプラス極性の転写ローラ109aにより引き付
けられる作用)及び転写ニップ部N1における押圧力に
より、感光ドラム101上のトナー像は、給紙装置11
3から搬送された紙等の転写材に転写される。
【0077】このとき、転写材に転写されないで感光ド
ラム101の表面に残った転写残トナーは、クリーニン
グ装置110のクリーニングブレード110aによって
除去され、廃トナー容器111に収納される。
【0078】トナー画像が転写された転写材は、定着器
112により定着されて永久定着画像として形成された
後、排紙ローラ116により排出される。
【0079】以上、画像形成装置の動作について説明し
たが、感光ドラム101表面の未露光部分(表面電位V
dである部分)が現像ローラ104aを通過する際に、
トナーの耐久劣化の程度によりトナーの帯電量は異なっ
てしまい、若干量カブリトナーとして感光ドラム付着し
てしまう問題について、以下に詳述する。
【0080】画像形成装置を長期間使用するに当たり、
現像器104の使用の度合いにより現像器104内のト
ナーの劣化が起こり、十分な電荷を保持していないトナ
ー(以下、低トリボトナー)が発生したり、本来の電荷
極性と反対に帯電(これを本来の電荷極性の正規トナー
に対し反転トナーと呼ぶ)したトナーが発生してしまう
ことがある。
【0081】このため、感光ドラム101上の、反転現
像方式による画像形成領域の未露光部分や、連続して転
写材に画像を形成する際の紙間に相当する領域や初期回
転時における現像ローラ104aを通過する領域等の感
光ドラム101の非画像形成領域に、前述した低トリボ
トナーや反転トナーが転移してしまう、いわゆるカブリ
という現象が発生する場合がある。また、カブリを構成
するトナーをカブリトナーという。
【0082】転写材にトナー像が転写される画像形成領
域でのカブリトナーは、転写ニップ部N1にて転写材に
直接的に転写されるものであり、転写ローラ109aに
直接転写されることはない。また、転写材に転写される
カブリトナーの量も、感光ドラム101上の画像形成動
作1回分の量であるため、このカブリは通常の使用にお
いて紙上ではほとんど目立たない程度である。したがっ
て、画像形成領域におけるカブリトナーが転写材上に形
成される画像に与える影響は、それほど大きくないもの
といえる。
【0083】これに対し、感光ドラム上における非画像
形成領域でのカブリトナーは、転写材に直接的に転写さ
れずに直接転写ローラ109aに転移するため、徐々に
転写ローラ109aに蓄積され、蓄積されたカブリトナ
ーが転写材の通過時に転写材の裏面(画像形成面に対向
する面)に汚れとして現れてしまうという問題がある。
【0084】このカブリの問題に対し、従来は画像形成
動作終了時等に転写ローラ109aにクリーニングバイ
アスを印加すること等を行い、転写ローラ109aに蓄
積したトナーをクリーニングする方法が知られている
が、連続プリントを行っている間など転写ローラ109
aのクリーニングが行われない状況において、やはり転
写材の裏面(画像形成面に対向する面)に汚れとして現
れてしまうという問題がある。
【0085】そこで、第1の実施の形態として、カブリ
による転写材への影響の大きい、非画像形成領域にカブ
リトナーが発生しないよう、感光ドラム101の非画像
形成領域が現像ローラ104aを通過する際に現像電圧
制御部104bに設定される現像バイアス(電圧)を適
切に制御する方法を説明する。
【0086】まず、画像形成動作を開始するのに先立っ
て、感光ドラム101と転写ローラ109aを不図示の
駆動手段によってそれぞれ矢印R1、矢印R2方向に回
転させる。
【0087】この時、転写ローラ109aへ転写高圧電
源S2より1000VのDC電圧が印加される。この
時、電圧を印加した際の転写ローラ109aと感光ドラ
ム101の間に流れる転写電流値Iaを転写電流検知部
109bにて検知する。なお、転写高圧電源S2から一
定の電圧(1000V)を転写ローラ109aに印加す
る場合であっても、画像形成装置の置かれた環境によっ
ては、転写電流検知部109bにて検知される転写電流
値Iaは異なるものとなる。転写電流値Iaが異なるも
のとなるのは、画像形成装置の置かれた環境によって、
転写ローラ109a等からなる転写部の抵抗値が変化す
るからである。
【0088】図3は、非画像形成領域での現像バイアス
制御における転写電流値Iaと現像バイアス制御値Vと
の関係を示す図、図4は、非画像形成領域での現像バイ
アス制御における転写電流値Iaと現像バイアス制御値
Vとの関係を示すテーブルである。
【0089】図3において、縦軸は、感光ドラム101
の非画像形成領域が現像ローラ104aを通過する際
に、感光ドラム101へトナーが転移してカブリトナー
となることがないよう設定されている現像バイアス制御
値Vを示すものである。そして、横軸である転写ローラ
109aに流れる転写電流値Iaに対して、それぞれ異
なる現像バイアス制御値Vを設定することで、画像形成
装置の置かれた環境に応じた適切な現像バイアスを現像
ローラ104aに印加して、カブリトナーが発生するこ
とを防止することができる。なお、転写電流値Iaと現
像バイアス制御値Vとの関係は、予め実験により定めた
ものであり、図4に示すようなテーブルとして画像形成
コントローラ105が備えるメモリ(記憶部)等に記憶
させておく。なお、テーブルの定め方については後述す
る。
【0090】転写電流検知部109bは、図1に示すよ
うに転写電圧制御部109cと接続されており、転写電
圧制御部109cは転写ローラ109aに流れる電流値
Iaに基づいて、現像高圧電源S1が現像ローラ104
aに印加する現像バイアス制御値Vを設定する。例え
ば、転写電圧制御部109cを介して転写電流検知部1
09bから画像形成コントローラ105に入力される転
写電流値Iaの値が55μAであった場合、図4のテー
ブルに示すように50μAと70μAの間の値であるの
で、画像形成コントローラ105は現像バイアス制御値
Vとして−370Vを設定する。そして、現像電圧制御
部104bは画像形成コントローラ105により設定さ
れた現像バイアス制御値V(図4から−370Vを設
定)を現像ローラ104aに印加するよう現像高圧電源
S1を制御する。
【0091】なお、第1の実施の形態においては、図4
に示す変換テーブルをもとに現像バイアス制御値Vを適
宜選択したが、転写電流値Iaと現像バイアス制御値V
の関係が簡単な関数(例えば1次関数)で表される場合
は、係る関数を表す変換式を用いて算出してもよい。こ
の場合、変換式を用いることで、使用するメモリの容量
を節約でき、また、処理速度の向上を図ることができ
る。
【0092】以上、感光ドラム101の非画像形成領域
が現像ローラ104aを通過する際に、現像ローラ10
4aに印加される現像バイアス値の設定方法について説
明した。
【0093】次に、感光ドラム101の非画像形成領域
に対する現像バイアスを設定するタイミングについて、
図5を参照して説明する。
【0094】図5は転写材に2ページ分の画像を連続し
て形成する場合に、現像ローラ104aに印加される現
像バイアス(電圧)の変化を時系列で示した図である。
【0095】まず始めに、タイミングT1において、感
光ドラム101の駆動を開始し、その後タイミングT2
において、画像形成装置の置かれた環境に応じた現像バ
イアス制御値Vを図4に示すテーブルにより設定するた
めに、転写高圧電源S2から転写ローラ109aに一定
の転写バイアスT(1000V)を印加して、その際に
転写ローラ109aに流れる転写電流値Iaを転写電流
検知部109bで検知する。以上が図5における転写電
流検知であり、タイミングT3にて動作を終了する。
【0096】その後、タイミングT4において、初期回
転の開始に伴って現像ローラ104aの回転が開始され
るとともに、転写電流検知動作により決定された非画像
形成領域での現像バイアス制御値Vが現像ローラ104
aに印加される。なお、T4において、現像ローラ10
4aは感光ドラム101から離間された状態となってい
る。そして、タイミングT5において、現像ローラ10
4aが帯電ローラ102aにより暗部電位Vdに帯電処
理されている感光ドラム101に当接される。
【0097】初期回転動作が終了して感光ドラム101
上の画像形成領域が現像ローラ104aと対向する位置
へ到達すると(タイミングT6)、現像バイアスを現像
バイアス制御値Vから、画像形成を行うための現像バイ
アスV0(図2参照)に変更する。そして、タイミング
T7において紙間に対応する部分が現像ローラ104a
と対向する位置へ到達すると、現像バイアスを、画像形
成時の現像バイアスV0(例えば−280V)から、非
画像形成領域における現像バイアス制御値Vへ変更す
る。
【0098】また、2ページ目の画像についての画像形
成領域が現像ローラ104aと対向する位置へ到達する
と、再び現像バイアスを現像バイアス制御値Vから、画
像形成を行うための現像バイアスV0(図2参照)に変
更する。その後更に2ページ目の画像の画像形成領域が
通過したタイミング(タイミングT9)で、現像バイア
スを、画像形成時の現像バイアスV0(例えば−280
V)から、非画像形成領域における現像バイアス制御値
Vへ変更する。
【0099】なお、以上の説明において転写電流値Ia
の検知は画像形成を行う際に行うものとしているが、他
の態様としてもよい。例えば、画像形成装置への電源投
入時に転写電流値Iaの検知を行って検知結果を画像形
成コントローラ105等が備えるメモリに記憶させてお
き、毎回の画像形成時(1つのプリントジョブを実行す
る毎)にはメモリに記憶された転写電流値Iaに基づい
て非画像形成領域の現像バイアス制御値Vを設定しても
良い。また、画像形成装置の置かれた環境の変化がわか
ればよいので、転写電流値Iaを検知してから所定時間
が経過するごとに新たに転写電流値Iaの検知を行って
もよい。
【0100】ここで、転写電流検知に対して、画像形成
装置の置かれた環境及び感光ドラム101のCT層の膜
厚が与える影響を、図6を参照しつつ説明する。図6は
転写ローラ109aに一定の転写バイアスT(1000
V)を印加した際における、画像形成装置が置かれた環
境、及びCT層の膜厚に応じた転写電流値Iaの変化を
示す図である。
【0101】図6に示すように、転写ローラ109aに
流れる転写電流値Iaは、転写ローラ109aに印加さ
れる転写バイアスTが一定であっても、画像形成装置の
置かれた環境により変動する転写ローラ109aの抵抗
値、及び感光ドラム101のCT層の膜厚により変動す
る。具体的には、画像形成装置の置かれた環境における
温度及び湿度が低いほど転写ローラ109aの抵抗値が
高くなって転写電流値Iaの値が低くなり、また感光ド
ラム101の膜厚が厚くなるほどCT層の静電容量が低
下し、転写電流値Iaの値が低くなる。
【0102】図6に示した、画像形成装置が置かれた環
境、及びCT層の膜厚に応じた転写電流値Iaの変化
と、図2に示した感光ドラムの表面電位及び現像バイア
スの環境による変動との関係を図7、図8に示す。
【0103】図7は、転写電流値Iaの変化と、感光ド
ラムの表面電位Vd及び非画像形成領域における現像バ
イアスの適正範囲を示す図であり、図8は、転写電流値
Iaの変化と、感光ドラムの表面電位Vd及び画像形成
領域に印加される現像バイアスV0を示す図である。
【0104】トナーの耐久使用による劣化により地カブ
リ及び反転カブリが発生してしまうことは、既に説明し
たが、図7における領域A1はCT層の膜厚が10μm
であるときに、環境等により変化しえる感光ドラムの表
面電位Vdに対してカブリ(地カブリおよび反転カブ
リ)を発生しない現像バイアス制御値Vの適正範囲を示
している。なお、領域A1は実験により定めた領域であ
り、領域A1より現像バイアス制御値Vが低い(バック
コントラストが100V以下である)場合は地カブリが
生じ、領域A1より現像バイアス制御値Vが高い(バッ
クコントラストが200V以上である)場合は反転カブ
リが生じてしまう。
【0105】また、図7における領域A2は膜厚が15
μmであるときに、環境等により変化しえる表面電位V
dに対してカブリを発生しない現像バイアス制御値Vの
適正範囲を示している。なお、領域A2はA1と同様に
実験により定めた領域であり、領域A2より現像バイア
ス制御値Vが低い(バックコントラストが100V以下
である)場合は地カブリが生じ、領域A2より現像バイ
アス制御値Vが高い(バックコントラストが200V以
上である)場合は反転カブリが生じてしまう。
【0106】以上のことから、CT層の膜厚に拘わら
ず、地カブリも反転カブリも生じないように現像バイア
ス制御値Vを設定するには、領域A1及びA2の重複す
る領域における現像バイアス制御値Vを設定するよう制
御すればよい。そして、図4に示すテーブルとして設定
した転写電流値Iaに対する現像バイアス制御値Vは、
図7の階段状の実線で示す値であり、領域A1及びA2
の重複する領域における現像バイアス制御値となるよう
設定されている。
【0107】なお、図8は、転写電流値Iaの変化と、
感光ドラムの表面電位Vd及び画像形成領域に対して設
定される現像バイアスV0を示す図であるが、図7との
比較のために説明する。
【0108】図8において画像形成領域における適正な
現像バイアスV0では、図7における領域A1及び領域
A2の範囲をはみ出る領域が発生するが、画像形成領域
で発生するカブリトナーの量は、領域A1及び領域A2
の範囲内にいる時に比べ増加するものの、画像形成領域
のトナーは転写時に転写材に直接転写されるので、さほ
ど目立つものではなかった。これは紙に対しては1回の
現像工程でのカブリのみが転写されるためである。
【0109】これに対し、非画像形成領域におけるカブ
リは、転写ローラ109aに直接転移してしまうため回
転を重ねるにつれて転写ローラ109aに蓄積してい
く。このため、紙等の転写材が感光ドラム101と転写
ローラ109aの間に搬送されると、蓄積されたカブリ
トナーが転写材の裏面に転移してトナー汚れとして現れ
てしまう。
【0110】よって第1の実施の形態では画像濃度等を
考慮する必要のない非画像形成領域においては、図7の
グラフより転写ローラ109aの検知電流Iaを用いて
おおよその感光ドラム101の暗部電位Vdを推定し、
それに対しバックコントラストが100〜200Vの範
囲になる現像バイアスを選択できるように設定してい
る。
【0111】こうして得られた制御テーブルが前記図4
の転写電流値Iaと現像バイアス制御値Vとの関係を示
すテーブルである。
【0112】以上のようにすることで、環境による転写
ローラ109a等からなる転写部の抵抗値の変動や感光
ドラムのCT層の膜厚変動によらずバックコントラスト
を一定範囲に抑えることができ、非画像形成領域におけ
るカブリの発生を防止又は低減し、カブリによるトナー
が転写ローラに蓄積して紙裏汚れなどを起こさない程度
にまで抑制することができる。
【0113】第1の実施の形態の構成において、L/
L、N/N、H/H環境それぞれにおいて、カートリッ
ジの耐久寿命である1万枚の耐久試験を行ったが、耐久
試験を通じて紙裏のトナー汚れを起こすことなく良好な
プリント結果を得ることができた。
【0114】第1の実施の形態においては、転写手段と
して、転写ローラを用いているが、転写ブラシ、転写ブ
ラシローラ等を用いても同様の効果を得ることができ
る。
【0115】また、第1の実施の形態で示している各電
圧値等の初期設定値は特にこれに限定されるものでな
く、第1の実施の形態における効果が得られるものであ
れば、適宜選択すれば良い。
【0116】(第2の実施の形態)以下、図面に基づい
て第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形
態における画像形成装置は、第1の実施の形態を複数色
からなるフルカラー画像を形成することができるフルカ
ラー画像形成装置に適用したものである。
【0117】図9は、本発明の第2の実施の形態におけ
るフルカラー画像形成装置の全体構成を示す概略断面図
である。
【0118】図9に示す画像形成装置は、電子写真方式
を用いて転写材上に画像を形成する画像形成装置を示す
ものであり、例えば、レーザービームプリンタを示すも
のである。第2の実施の形態は、第1の実施の形態と同
様の画像形成の各部(感光ドラム、帯電装置、現像器、
クリーニング装置等)を一体として形成したカートリッ
ジ200をイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4
色のトナーの各々について用意し、それを転写材搬送ベ
ルトEと平行に一列にならべ、各カートリッジが転写材
搬送ベルトEにより搬送される転写材上に各色のトナー
像を順次積層形成して、転写材上にフルカラー像を形成
するフルカラー画像形成装置である。なお、各カートリ
ッジは、画像形成装置の本体に対し、着脱可能に構成さ
れている。
【0119】図9に示す画像形成装置は、像担持体とし
てのドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」と
いう)201Y、201M、201C、201Kを備え
ている。感光ドラム201は、画像形成装置本体B(以
下単に「装置本体B」という)によって回転自在に支持
されており、駆動手段(不図示)によって矢印R5方向
に回転駆動される。
【0120】なお、以下の説明においては、イエロー
(Y)のカートリッジ204Yを構成する各部について
説明するが、マゼンタ(M)のカートリッジ204M、
シアン(C)のカートリッジ204C、ブラック(K)
のカートリッジ204Kについても、同様の構成を有
し、同様の動作をするものとし、説明を省略する。
【0121】感光ドラム201Yの周囲には、その回転
方向(R5)に沿って、感光ドラム表面を一様に帯電す
る一次帯電器202Y、帯電後の感光ドラム201Y表
面に画像情報に応じた静電潜像を形成する露光器203
Y、静電潜像を現像する現像器204Y、感光ドラム2
01Y上のトナー像を紙等の転写材に転写する転写器2
09Y、感光ドラム201Y上の一次転写残トナーを除
去するクリーニング装置210Yが配置されている。
【0122】なお、各部材の詳細については、第1の実
施の形態で説明したものと同様であり、第2の実施の形
態における感光ドラム201Y、一次帯電器202Y、
露光器203Y、現像器204Y、転写器209Y、ク
リーニング装置210Yは第1の実施形態の感光ドラム
101、一次帯電器102、露光器103、現像器10
4、転写器109、クリーニング装置110にそれぞれ
相当するものとする。なお、イエロー(Y)以外の他色
のカートリッジについても同様とする。
【0123】また、以上説明した画像形成装置を構成す
る各部を制御するのは、画像形成コントローラ105で
ある。画像形成コントローラ105はパーソナルコンピ
ュータ等の外部装置から送信される画像情報及びプリン
ト指示を受信して処理する画像処理コントローラ106
と接続されており、画像処理コントローラ106からの
指示に応じて画像形成装置を構成する各部を制御するも
のである。例えば、帯電高圧電源S3が帯電ローラ20
2Yaに印加するDC電圧を制御する帯電電圧制御部1
02bや、現像高圧電源S1が現像ローラ204Yaに
印加する現像電圧を制御する現像電圧制御部104b
や、転写高圧電源S2が転写ローラ209Yaに印加す
る転写バイアスTを制御する転写電圧制御部109cを
統括して制御する。なお、イエロー(Y)以外の他色の
カートリッジに備えられた帯電ローラ202a(202
Ma、202Ca、202Ka)や現像ローラ204a
(204Ma、204Ca、204Ka)や転写ローラ
209aへの電圧の印加についても画像形成コントロー
ラ105が制御するものとする。
【0124】以上の構成を有する第2の実施の形態の画
像形成装置において、感光ドラム201YのCT層の膜
厚や、画像形成装置の置かれた環境に拘わらず地カブリ
も反転カブリも生じないように現像バイアス制御値Vを
設定するために、第1の実施の形態と同様に、転写電流
検知部109bが検知する転写電流値Iaと適切な(地
カブリも反転カブリも生じない)現像バイアス制御値V
を予め実験にて求めて画像形成コントローラ105に変
換テーブルとして記憶させておく。そして、画像形成を
行う際には、転写電流検知部109bが検知した転写電
流値Iaと変換テーブルとを用いて、感光ドラム201
YのCT層の膜厚や、画像形成装置の置かれた環境に応
じた適切な、非画像形成領域における現像バイアス制御
値Vを設定して、カブリの発生しない画像形成を行うこ
とができる。この転写電流知Iaから現像バイアス制御
値Vを設定する動作は第1の実施の形態で説明したもの
と同様である。
【0125】なお、イエロー(Y)のカートリッジ20
4Y以外の、マゼンタ(M)のカートリッジ204M、
シアン(C)のカートリッジ204C、ブラック(K)
のカートリッジ204Kについても同様の構成を有する
ので、各カートリッジにおける現像バイアス制御値V
は、各カートリッジの転写電流検知部(不図示)が検知
した転写電流知Iaと、予め定めておいた変換テーブル
とに基づいてイエロー(Y)のカートリッジと同様の方
法で設定することができる。ここで、変換テーブルは各
色で共通のテーブルとして図4に示すものを用いてもよ
いし、各色毎にそれぞれ異なる変換テーブルを作成する
こととしてもよい。
【0126】なお、第2の実施の形態は、第1の実施の
形態と異なり、感光ドラム201Yと転写ローラ209
Yaの間には転写材搬送ベルトEが介在することとなる
ので、転写電流検知部109bは、転写材搬送ベルトE
を介して転写ローラ209Yaと感光ドラム201の間
に流れる電流を検知することとなる。そして、転写材搬
送ベルトE上にカブリトナーが蓄積することなく、紙裏
汚れの発生を防止することができる。
【0127】なお、以上の説明においてはイエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)ブラック(K)
の各々のカートリッジ200において、転写電流値Ia
を検知して各色の現像ローラ104aが非画像形成領域
に対して設定される電圧を制御するものとしたが、イエ
ロー(Y)についてのみ転写電流値Iaを検知し、その
転写電流値Iaが他の色(マゼンタ(M)、シアン
(C)、ブラック(K))の転写ローラ109aに流れ
る転写電流値であるものとして、あるいはイエロー
(Y)について検知された転写電流値Iaに各色ごとに
補正を加えて各色ごとの転写電流値Iaを算出して非画
像形成領域の現像バイアスの制御を行っても良い。
【0128】前者の場合、各色トナーの特性によりカブ
リが抑制されるバックコントラストの範囲も違う場合も
あるため、各色ごとに転写電流の検知値Iaに対する現
像バイアス制御値Vのテーブルを予め作成し適応させる
ことも効果的である。
【0129】後者の場合、イエロー(Y)についてのみ
転写電流値Iaを検知する場合は、転写電流検知部を複
数設ける必要がないので、コストダウン、電源基盤の小
型化等のメリットが生まれる。
【0130】第2の実施の形態において、L/L、N/
N、H/H環境のそれぞれにおいて、カートリッジの耐
久寿命である1万枚のフルカラープリント耐久を行った
が、第1の実施の形態と同様、耐久を通じて紙裏のトナ
ー汚れを起こすことなく良好なプリント結果が得られ
た。
【0131】転写材搬送ベルトE裏面から転写バイアス
をかける転写手段も、本実施の形態の転写ローラに限ら
ず、ブレード形状、ブラシ形状、ブラシローラ等々が使
用可能である。
【0132】(第3の実施の形態)以下、図面に基づい
て第3の実施の形態について説明する。なお、第3の実
施の形態における画像形成装置は、第1の実施の形態に
おいての図1と同様の構成を有する。したがって、画像
形成装置各部の機能、動作等については第1の実施の形
態にて説明したものと同様であるので説明を省略する。
【0133】第1の実施の形態は、感光ドラム101と
転写ローラ109aに流れる転写電流値Iaを検知し、
その検知結果に基づいて予め記憶されたテーブルの中か
ら、非画像形成領域においてカブリの発生しない適切な
現像バイアス制御値Vを設定するものであった。
【0134】第3の実施の形態は、第1の実施の形態の
変形例であり、転写電流値Iaの検知結果に加え、感光
ドラムのCT層の膜厚の変動に応じて、非画像形成領域
においてカブリの発生しない適切な現像バイアスを設定
するものである。
【0135】一般に、感光ドラムの電荷輸送層であるC
T層の膜厚は感光ドラムが使用されるにしたがって薄く
なり、それにつれて放電開始電圧も減少するものであ
る。したがって、感光ドラムの使用量(CT層の膜厚)
によらず、常に一定の帯電電圧を帯電高圧電源S3から
帯電ローラ102aに印加した場合、感光ドラムの帯電
電位が感光ドラムが新品である場合(CT層の膜厚が厚
い場合)と、新品でない場合(CT層の膜厚が薄い場
合)とで異なっているため、非画像形成領域のカブリを
更に悪化させる可能性がある。
【0136】図10は、感光ドラムの未露光部分の明部
電位(表面電位)Vd、画像形成領域に対して設定され
る現像バイアスV0、露光部分の明部電位Vlの環境に
よる変動を複数のCT層の膜厚について示した図であ
り、帯電ローラ102aに一定電圧(−1000V)を
印加した時に、横軸を環境の変化、縦軸を感光ドラムの
電位としたグラフである。
【0137】なお、図10の中における丸印(●)はC
T層膜厚が10μmである場合を示し、四角印(■)は
CT層膜厚が12μmである場合を示し、三角印(▲)
はCT層膜厚が15μmを示す。
【0138】また、環境の変化における丸印、四角印及
び三角印が打たれている3つの環境が先ほど説明したH
/H(温度30℃/湿度80%Rh)、N/N環境(2
3℃/60%Rh)、L/L(温度15℃/湿度10%
Rh)に対応している。また、横軸について左から右に
(H/H環境からL/L環境に)移行するにつれ、温度
及び湿度は徐々に低くなる。
【0139】CT層の膜厚が15μmである場合(感光
ドラム101が新品である場合)について説明すると、
現像器104の現像ローラ104aには、現像高圧電源
S1から−280Vの現像バイアスV0が印加される。
そして、現像バイアスV0の−280Vに対して感光ド
ラム101表面の未露光部分の電位(表面電位)Vdは
−500Vであり、現像バイアスV0の方が220Vだ
け電位が高いので、現像器104に収納されているマイ
ナス極性に帯電されたネガトナーは感光ドラム101の
表面へは付着しない。ただし、トナーの耐久劣化の程度
によりトナーの帯電量は異なってしまい、若干量カブリ
トナーとして感光ドラムに付着することがある。
【0140】また、感光ドラム101の画像形成領域に
対して設定される現像バイアスV0の−280Vに対し
て感光ドラム101の表面の露光部分における明部電位
Vlは−100Vであり、現像バイアスV0の方が18
0Vだけ電位が低いので、現像器104に収納されてい
るマイナス極性に帯電されたネガトナーは感光ドラム1
01の表面へ付着してトナー像として顕像化(現像)さ
れる。
【0141】この画像形成領域における現像バイアスV
0は、変動する感光ドラムの暗部電位Vd、明部電位V
lに応じて画像濃度が一定とするために、現像バイアス
V0と明部電位Vlとの電位差(以下、現像コントラス
ト)が180Vで一定になるように画像形成コントロー
ラ105により制御される(図10参照)。
【0142】以上、CT層の膜厚が15μmである場合
(図10における三角印)について説明したが、CT層
の膜厚が変化した場合(12μm、10μmである場
合)には、未露光部分の明部電位(表面電位)Vd、現
像バイアスV0、露光部分の明部電位Vlがそれぞれ異
なってくる。
【0143】第3の実施の形態においては、画像形成装
置の置かれた環境の変動に加え、CT層の膜厚に応じて
現像バイアスを適切に制御するものであるので、非画像
形成領域(非通紙領域)の現像バイアス制御の方法につ
いて以下に、説明する。
【0144】まず、画像形成動作を開始するのに先立っ
て、感光ドラム101と転写ローラ109aを不図示の
駆動手段によってそれぞれ矢印R1、矢印R2方向に回
転させる。
【0145】これと前後して、現像器104を含むカー
トリッジに搭載された記憶手段、例えばROM120の
情報より、感光ドラム101のCT層の膜厚dを予測す
る。ここで、記憶手段としては、電気的、磁気的に記録
を保持できる手段等であればよく、RAM、磁気ディス
ク、光ディスク等を用いることができる。より好ましく
は、常時通電する必要がなく、省スペースである不揮発
性の記憶手段、具体的には、EPROM(Erasable and
Programmable ROM)を用いるとよい。
【0146】ROM120には、感光ドラム101が回
転するときにおける単位時間当たりの削れ量α(μ
m)、帯電ローラ102aが印加する一次帯電バイアス
印加時の単位時間当たりの削れ量β(μm)が予め記憶
されている。そして、ROM120には更に、感光ドラ
ムの使用初期におけるCT層膜厚のd1、感光ドラムの
使用初期からの総回転時間T1、感光ドラムの使用初期
からの帯電バイアスの総印加時間T2等の、感光ドラム
101の使用履歴情報をROM120に記憶させておく
ものとする。
【0147】なお、ROM120の構成は図23に示す
ものであり、感光ドラムの回転に伴う単位時間あたりの
削れ量αは120−aの記憶領域に、一次帯電バイアス
の印加に伴う単位時間あたりの削れ量βは120−bの
記憶領域に、感光ドラムの使用初期におけるCT層の膜
厚d1は120−cの記憶領域に、感光ドラムの使用初
期からの総回転時間T1は120−dの記憶領域に、感
光ドラムの使用初期からの帯電バイアスの総印加時間T
2は120−eの記憶領域にそれぞれ記憶させておくも
のとする。
【0148】また、T1、T2の値は、画像形成を行う
につれて変化する値であり、例えば外部装置から入力さ
れるプリントジョブが終了して後回転が行われるタイミ
ングでROM120の記憶領域120−d及び120−
eの値を更新するものとする。
【0149】なお、ROM120は画像形成コントロー
ラ105と通信可能に構成されており、画像形成コント
ローラ105はROMへのデータの書き込み及び読み出
しをすることができる。
【0150】そして、以上のα、β、d1、T1、T2
から、例えば以下の式1で感光ドラム101のCT層の
膜厚dを算出する。
【0151】
【数1】
【0152】なお、以下の説明においては、CT層の膜
厚として、10μm、12μm、15μmの3種類を判
別しているが、例えば上記の式で計算されるdの値が9
μm以上かつ11μm未満場合はCT層の膜厚が10μ
mであるとし、dの値が11μm以上かつ13μm未満
場合はCT層の膜厚が12μmであるとし、dの値が1
3μm以上である場合はCT層の膜厚が15μmである
とすることで、3種類の判別を行えばよい。
【0153】また、感光ドラム101の使用履歴として
は、感光ドラムの使用初期からの総回転時間T1、感光
ドラムの使用初期からの帯電バイアスの総印加時間T2
を用いることとしたが、それらに限られるものではな
く、例えば、感光ドラムの使用初期からの総回転数、感
光ドラムの使用初期からの現像バイアスの総印加時間、
感光ドラムの使用初期からの転写バイアスの総印加時間
等を用いてもよい。
【0154】感光ドラム101と転写ローラ109aを
不図示の駆動手段によってそれぞれ矢印R1、矢印R2
方向に回転させた後、転写ローラ109aへ転写高圧電
源S2より1000VのDC電圧を印加する。この時、
電圧を印加した際の転写ローラ109aと感光ドラム1
01の間に流れる転写電流値Iaを転写電流検知部10
9bにて検知する。
【0155】図10は、前述のとおり、感光ドラムの表
面電位Vd、画像形成領域に対して設定される現像バイ
アスV0及び露光部分の明部電位Vlの環境による変動
を複数のCT層の膜厚について示した図であり、CT層
の膜厚が薄くなるほど、感光ドラムの表面電位Vd及び
露光部分の明部電位Vlはマイナス方向に大きくなり、
それに伴って感光ドラム101の画像形成領域に対して
設定される現像バイアスV0も大きくなっていることが
分かる。
【0156】図11は、非画像形成領域での現像バイア
ス制御における転写電流値Iaと現像バイアス制御値V
との関係を複数のCT層の膜厚について示した図であ
る。
【0157】図11において、縦軸は、感光ドラム10
1の非画像形成領域が現像ローラ104aを通過する際
に、感光ドラム101へトナーが転移してカブリトナー
となることがないよう設定されている現像バイアス制御
値Vを示すものであり、横軸は転写ローラ109aに流
れる転写電流値Iaを示すものである。そして、横軸で
ある転写ローラ109aに流れる転写電流値Iaに対し
て、それぞれ異なる現像バイアス制御値を設定すること
で、画像形成装置の置かれた環境に応じた適切な現像バ
イアス制御値Vを現像ローラ104aに印加して、カブ
リトナーが発生することを防止することができる。な
お、転写電流値Iaと現像バイアス制御値Vとの関係
は、予め実験により定めたものであり、図12に示すよ
うなテーブルとして画像形成コントローラ105が備え
るメモリ(記憶部)等に記憶させておく。
【0158】なお、第3の実施の形態においては、図1
1に示す変換テーブルをもとに電圧値を適宜選択した
が、転写電流値Iaと現像バイアス制御値Vの関係が簡
単な関数(例えば1次関数)で表される場合は、係る関
数を表す変換式を用いてもよい。この場合、変換式を用
いることで、使用するメモリの容量を節約でき、また、
処理速度の向上を図ることができる。
【0159】画像形成コントローラ105は、この転写
電流値IaとROM120から算出されたCT層の膜厚
から、図12のテーブルを用いて非画像形成領域に印加
される現像バイアス制御値Vを選択する。例えば、転写
電流値Iaが60μAであり、CT層の膜厚が12μm
であるとの情報がROM120に記憶されている場合
は、画像形成コントローラ105は、転写電流値Iaが
“50μA〜”の欄において“CT層の膜厚=12μ
m”についての現像バイアス制御値Vとして、−365
Vを設定する。そして、画像形成コントローラ105か
らの指示に基づいて、現像電圧制御部104bは、感光
ドラム101の非画像形成領域において現像バイアス制
御値(電圧)Vが現像ローラ104aに印加されるよう
に制御する。
【0160】以上、感光ドラム101の非画像形成領域
が現像ローラ104aを通過する際に、現像ローラ10
4aに印加する現像バイアス制御値Vの設定方法につい
て説明したが、感光ドラム101の非画像形成領域に現
像バイアスが印加されるタイミングについては、第1の
実施の形態における、図5において説明したものと同様
であるので省略する。
【0161】ここで、転写電流検知に対して、画像形成
装置の置かれた環境及び感光ドラム101のCT層の膜
厚が与える影響を、図13の図を参照しつつ説明する。
図13は転写ローラ109aに一定の転写バイアスT
(1000V)を印加した際における、画像形成装置が
置かれた環境に応じた転写電流値Iaの変化を複数のC
T層の膜厚について示した図である。
【0162】図13に示すように、転写ローラ109a
に流れる転写電流値Iaは、転写ローラ109aに印加
される転写バイアスTが一定であっても、画像形成装置
の置かれた環境により変動する転写ローラ109aの抵
抗値、及び感光ドラム101のCT層の膜厚により変動
する。具体的には、画像形成装置の置かれた環境におけ
る温度及び湿度が低いほど転写ローラ109aの抵抗値
が高くなって転写電流値Iaの値が低くなり、また感光
ドラム101のCT層の膜厚が厚くなるほどCT層に電
流が流れにくくなって転写電流値Iaの値が低くなる。
【0163】図13に示した、画像形成装置が置かれた
環境、及びCT層の膜厚に応じた転写電流値Iaの変化
と、図2に示した感光ドラムの表面電位Vd及び現像バ
イアスの環境による変動との関係を図14、図15、図
16に示す。
【0164】図14、図15、図16は、転写電流値I
aの変化と、感光ドラムの表面電位Vd及び非画像形成
領域における現像バイアス制御値Vの適正範囲の環境に
よる変動を示す図であり、図14はCT層の膜厚が15
μmであるとき、図15はCT層の膜厚が12μmであ
るとき、図16はCT層の膜厚が10μmであるときを
示す。
【0165】トナーの耐久使用劣化により地カブリ及び
反転カブリが発生してしまうことは、既に説明したが、
図14における領域A3はCT層の膜厚が15μmであ
るときに、環境等により変化しえる表面電位Vdに対し
てカブリを発生しない現像バイアス制御値Vの適正範囲
を示している。なお、領域A3は実験により定めた領域
であり、領域A3より現像バイアス制御値Vが低い(バ
ックコントラストが140V以下である)場合は地カブ
リが生じ、領域A3より現像バイアス制御値Vが高い
(バックコントラストが180V以上である)場合は反
転カブリが生じてしまう。
【0166】以上のことから、CT層の膜厚が15μm
である場合に、地カブリも反転カブリも生じないように
現像バイアス制御値Vを設定するには、領域A3におけ
る現像バイアス制御値Vを設定するよう制御すればよ
い。そして、図12にてテーブルとして設定した転写電
流値Iaに対する現像バイアス制御値Vは、図14の階
段状の点線で示す値であり、領域A3における現像バイ
アスとなるよう設定されている。
【0167】また、図15はCT層の膜厚が12μmで
ある場合を、図16はCT層の膜厚が10μmである場
合を示すものであり、図14と同様に図15については
領域A4に、図16については領域A5における現像バ
イアスとなるよう現像バイアス制御値Vを設定するもの
とする。
【0168】なお、図14、図15、図16のいずれに
おいても、画像形成領域における現像バイアスであるV
0は、地カブリ及び反転カブリの発生しない現像バイア
スの領域(図14における領域A3、図15における領
域A4、図16における領域A5)からはみ出るもので
あるが、画像形成領域で発生するカブリトナーの量は、
領域内にある時に比べ増加するものの、紙などの転写材
に転写された状態ではさほど目立つものではなかった。
これは紙に対しては1回の現像工程でのカブリのみが転
写されるためである。
【0169】これに対し、初期回転等の非画像形成時の
カブリは、転写ローラ109aに直接転移してしまうた
め回転を重ねるにつれて転写ローラ109aに蓄積して
いく。このため、紙等の転写材が感光ドラム101と転
写ローラ109aの間に搬送されると、蓄積されたカブ
リトナーが転写材裏面に転移してトナー汚れとして現れ
てしまう。
【0170】よって第3の実施の形態では画像濃度等を
考慮する必要のない非画像形成領域においては、図1
4、図15、図16のグラフより転写ローラ109aの
検知電流値Iaを用いておおよその感光ドラム101の
暗部電位Vdを推定し、それに対しバックコントラスト
が140〜180Vの範囲になる現像バイアスを選択で
きるように設定している。
【0171】また、感光ドラムCT層の膜厚毎に、バッ
クコントラスト140V以上180V以下の領域は異な
っており、本実施例におけるCT層の実使用領域である
10μm以上15μm以下の領域全てにおいて、上記範
囲のバックコントラストを満たすことができないため、
感光ドラムのCT層の膜厚の情報を使用することで、よ
り適正にカブリを防止することができる。
【0172】こうして得られた制御テーブルが図12の
転写電流値Iaと現像バイアス制御値Vとの関係を示す
テーブルである。
【0173】以上のようにすることで、環境変動、感光
ドラムのCT層の膜厚変動によらずバックコントラスト
を一定範囲に抑えることができ、非画像形成領域におけ
るカブリの発生を防止又は低減し、カブリによるトナー
が転写ローラに蓄積して紙裏汚れなどを起こさない程度
にまで抑制することができる。
【0174】第3の実施の形態における構成では、L/
L、N/N、H/H環境それぞれにおいて、カートリッ
ジの耐久寿命である1万枚の耐久を行ったが、耐久を通
じて紙裏のトナー汚れを起こすことなく良好なプリント
結果が得られた。
【0175】第3の実施の形態においては、転写手段と
して、転写ローラを用いているが、転写ブラシ、転写ブ
ラシローラ等を用いても同様の効果を得ることができ
る。
【0176】また、第3の実施の形態で示している各電
圧値等の初設定値は特にこれに限定されるものでなく、
本発明の効果が得られるものであれば、適宜異なる値の
ものを選択しても良い。
【0177】(第4の実施の形態)以下、図面に基づい
て本発明の第4の実施の形態について説明する。第4の
実施の形態は、第3の実施の形態をフルカラー画像形成
装置へ応用した実施の形態であり、転写電流値Iaの検
知結果に加え、感光ドラムのCT層の膜厚の変動に応じ
て、非画像形成領域においてかぶりの発生しない適切な
現像バイアスを設定するものである。
【0178】なお、第4の実施の形態におけるフルカラ
ー画像形成装置は、第2の実施の形態において説明した
図9と同様の構成を有する。したがって、画像形成装置
各部の機能、動作等については第2の実施の形態にて説
明したものと同様であるので説明を省略する。
【0179】以下、第4の実施の形態における画像形成
装置の動作について説明する。
【0180】まず、画像形成動作を開始するのに先立っ
て、感光ドラム201(201Y、201M、201
C、201K)と転写ローラ209a(209Ya、2
09Ma、209Ca、209Ka)を不図示の駆動手
段によってそれぞれ矢印R5、矢印R6方向に回転させ
る。
【0181】これと前後して、現像器204(204
Y、204M、204C、204K)を含む各カートリ
ッジの各々に搭載された記憶手段、例えばROM120
(120Y、120M、120C、120K)の情報よ
り、感光ドラム201のCT層の膜厚d(感光ドラム2
01YのCT層の膜厚をdy、感光ドラム201MのC
T層の膜厚をdm、感光ドラム201CのCT層の膜厚
をdc、感光ドラム201KのCT層の膜厚をdkとす
る)を予測する。ここで、記憶手段としては、電気的、
磁気的に記録を保持できる手段等であればよく、RA
M、磁気ディスク、光ディスク等を用いることができ
る。より好ましくは、常時通電する必要がなく、省スペ
ースである不揮発性の記憶手段、具体的には、EPRO
M(Erasable and Programmable ROM)を用いるとよ
い。
【0182】ROM120(120Y、120M、12
0C、120K)には、感光ドラム201が回転すると
きにおける単位時間当たりの削れ量α(μm)、帯電ロ
ーラ102a(102Ya、102Ma、102Ca、
102Ka)が印加する一次帯電バイアス印加時の単位
時間当たりの削れ量β(μm)が予め記憶されている。
更にROM120(120Y、120M、120C、1
20K)には、感光ドラムの使用初期におけるCT層膜
厚のd1、感光ドラムの使用初期からの総回転時間T
1、感光ドラムの使用初期からの帯電バイアスの総印加
時間T2等の、感光ドラム201の使用履歴情報をRO
M120に記憶させておくものとする。そして、以上の
α、β、d1、T1、T2から、例えば、d=d1−
(α×T1+β×T2)のような計算式で感光ドラム2
01のCT層の膜厚dを算出する。
【0183】なお、ROM120(120Y、120
M、120C、120K)の構成については、図23で
説明したものと同様とし、各色のROM120(120
Y、120M、120C、120K)は画像形成コント
ローラ105と通信可能に構成されている。
【0184】また、イエロー(Y)の感光ドラム201
Yの使用初期(新品)におけるCT層の膜厚をd1y
と、回転時間をT1yと、一次バイアス印加時間T2y
とし、マゼンタ(M)の感光ドラム201Mの使用初期
におけるCT層の膜厚をd1mと、回転時間をT1m
と、一次バイアス印加時間T2mとし、シアン(C)の
感光ドラム201Cの使用初期におけるCT層の膜厚を
d1cと、回転時間をT1と、一次バイアス印加時間T
2cとし、ブラック(K)の感光ドラム201Kの使用
初期におけるCT層の膜厚をd1kと、回転時間をT1
kと、一次バイアス印加時間T2kとして、各色の感光
ドラムのCT層の膜厚d(dy、dm、dc、dk)を
求めると以下の式2で算出される。
【0185】
【数2】
【0186】なお、感光ドラム101の使用履歴として
は、感光ドラムの使用初期からの総回転時間T1、感光
ドラムの使用初期からの帯電バイアスの総印加時間T2
を用いることとしたが、それらに限られるものではな
く、例えば、感光ドラムの使用初期からの総回転数、感
光ドラムの使用初期からの現像バイアスの総印加時間、
感光ドラムの使用初期からの転写バイアスの総印加時間
等を用いてもよい。
【0187】感光ドラム201Yと転写ローラ209Y
aを不図示の駆動手段によってそれぞれ矢印R5、矢印
R6方向に回転させた後、転写ローラ209Yaへ転写
高圧電源S2より1000VのDC電圧を印加する。こ
の時、電圧を印加した際の転写ローラ209Yaと感光
ドラム201Yの間に流れる転写電流値Iyaを転写電
流検知部209Ybにて検知する。
【0188】このとき、M、C、Kの転写ローラ209
a(209Ma、209Ca、209Ka)と感光ドラ
ム201(201M、201C、201K)の間に流れ
る転写電流値Ia(それぞれ、Ima、Ica、Ika
とする)は測定しないが、一定の電圧を転写ローラ20
9aに印加したときに流れる転写電流値Iaは感光ドラ
ム201のCT層の膜厚に反比例するので、転写ローラ
209Yaに流れる転写電流知Iyaと、CT層の膜厚
d(dy、dm、dc、dk)の値から以下の式3によ
り求めることができる。
【0189】
【数3】
【0190】したがって、イエロー(Y)の転写ローラ
209Yaにて転写電流検知部109bが検知した転写
電流値Iya及び、各カートリッジのROM120に記
憶された感光ドラム201のCT層の膜厚情報に基づい
て、マゼンタ(M)の転写ローラ209Ma、シアン
(C)の転写ローラ209Ca、ブラック(K)の転写
ローラ209Kaに流れる転写電流値Ima、Ica、
Ikaを求めることができる。そして、現像バイアス制
御値Vは、転写電流値Iya、Ima、Ica、Ika
に基づいて図12を用いて各色ごとに設定するものとす
る。
【0191】次に各色の転写ローラ209a(209M
a、209Ca、209Ka)に流れる転写電流値Ia
(Iya、Ima、Ica、Ika)に基づいて、各色
の現像ローラ204a(204Ya、204Ma、20
4Ca、204Ka)から感光ドラム201の非画像形
成領域に対して設定される現像バイアスの設定方法につ
いて説明する。
【0192】画像形成コントローラ105は、この転写
電流値IaとROM120から算出されたCT層の膜厚
から、図12のテーブルを用いて感光ドラム201(2
01M、201C、201K)の非画像形成領域に対し
て設定される現像バイアス制御値Vを選択する。例え
ば、転写電流値Iaが60μAであり、CT層の膜厚が
12μAであるとの情報がROM120に記憶されてい
る場合は、画像形成コントローラ105は、現像バイア
ス制御値Vとして、−365Vを設定する。そして、画
像形成コントローラ105からの指示に基づいて、現像
電圧制御部104bは、感光ドラム201の非画像形成
領域において現像バイアス(電圧)Vが現像ローラ20
4aに印加されるように制御する。
【0193】なお、図9においてはイエローの転写ロー
ラ209Yaについてのみ、転写電圧制御部109c、
転写高圧電源S2が備えられているものと図示している
が、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)に
ついても不図示の転写電圧制御部109c(109m
c、109cc、109kc)、転写高圧電源S2m、
S2c、S2kが備えられているものとする。また、現
像高圧電源S1も、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブ
ラック(K)について不図示の転写高圧電源S1m、S
1c、S1kが、帯電高圧電源S3も、マゼンタ
(M)、シアン(C)、ブラック(K)について不図示
の帯電高圧電源S3m、S3c、S3kが備えられてい
るものとする。
【0194】そして、各色の現像ローラ204a(20
4Ya、204Ma、204Ca、204Ka)に印加
される現像バイアス制御値Vは、それぞれCT層の膜厚
d(dy、dm、dc、dk)の情報と転写電流Iaに
基づいて図12のテーブルを用いて設定するものとす
る。
【0195】次に、各色の現像ローラ204a(204
Ya、204Ma、204Ca、204Ka)に印加す
る現像バイアスの他の設定方法について説明する。
【0196】前述の説明における現像バイアス制御値の
設定方法は、イエロー(Y)の転写ローラ209Yaに
流れる転写電流知Iyaと各色の感光ドラム201の膜
厚d(dy、dm、dc、dk)に基づいて、各色の転
写ローラ209aに流れる転写電流値Ia(Ima、I
ca、Ika)を算出し、図12に示すテーブルに基づ
いて、現像バイアス制御値Vを設定するものであった。
【0197】それに対し、以下に説明する方法は、イエ
ロー(Y)の転写ローラ209Yaに流れる転写電流知
Iyaと各色の感光ドラム201の膜厚d(dy、d
m、dc、dk)に基づいて、各色の転写ローラ209
aに流れる転写電流知Ia(Ima、Ica、Ika)
を算出することなく、新たなテーブルに基づいて各色の
現像ローラ204aに印加する現像バイアスを設定する
ものである。新たなテーブルとは、図20に示すテーブ
ルであり、画像形成コントローラ105のメモリ(不図
示)等に記憶させておくものとする。
【0198】図20のテーブルを用いた現像バイアスの
設定方法について説明する。図20にはTable.
A、Table.B、Table.Cの3つのテーブル
からなるテーブルをあらわしたものであり、感光ドラム
201YのCT層の膜厚dyにより、Table.A、
Table.B、Table.Cのいずれかを選択す
る。また、各テーブルにおいて、“制御対象のCT層の
膜厚”とあるのは、例えばマゼンタ(M)の現像ローラ
204Maに印加される現像バイアスを設定する際の、
感光ドラム201MのCT層の膜厚dmを意味するもの
である。そして、制御対象のCT層の膜厚と転写ローラ
209aに流れる転写電流知Iyaから現像バイアス制
御値Vを選択する。
【0199】一例として、イエロー(Y)の感光ドラム
201YのCT層の膜厚dyが12μmであり、転写電
流値Iyaが38μAであった場合に現像ローラ204
Yaに印加される現像バイアス制御値Vの設定方法につ
いて説明する。
【0200】まずイエロー(Y)の感光ドラム201Y
のCT層の膜厚dyが12μmであることから、Tab
le.Bを選択する。そして、制御対象の感光ドラムも
イエロー(Y)であるので、Table.Bの中からC
T層12μmで転写電流値Iya=38μAに該当する
のは、Iyaが30μA以上50μA未満である場合で
あるので、その場合の現像バイアス制御値である−35
0Vを選択する。
【0201】以上、感光ドラム201(201Y、20
1M、201C、201K)の非画像形成領域に対して
現像ローラ204a(204Ya、204Ma、204
Ca、204Ka)から印加される現像バイアス制御値
Vの設定方法について説明したが、次に感光ドラム20
1(201Y、201M、201C、201K)の非画
像形成領域に対する現像バイアスの設定タイミングにつ
いて図21を使って説明する。
【0202】図21は転写材に2ページ分の画像を連続
して形成する場合に、現像ローラ204a(204Y
a、204Ma、204Ca、204Ka)に印加され
る現像バイアス(電圧)の変化を時系列で示した図であ
る。図21では下から、イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順となってい
る。
【0203】まず始めに、タイミングT1において、感
光ドラム201の駆動を開始し、その後タイミングT2
において、画像形成装置の置かれた環境に応じた現像バ
イアス制御値Vを図12に示すテーブルにより設定する
ために、転写高圧電源S2から転写ローラ209Yaに
転写バイアスTを印加して、その際に転写ローラ209
Yaに流れる電流値をタイミングT3において転写電流
検知部109bで検知する。
【0204】その後、タイミングT4において、現像ロ
ーラ204Yaの回転が開始されるとともに、転写電流
検知動作により決定された非画像形成領域での現像バイ
アス制御値Vが現像ローラ204aに印加される。な
お、タイミングT4は各色ごとに異なるものであり、イ
エロー(Y)ではタイミングT4y、マゼンタ(M)で
はタイミングT4m、シアン(C)ではタイミングT4
c、ブラック(K)ではタイミングT4kとなる。
【0205】その後タイミングT5において、現像ロー
ラ204aが帯電ローラ202aにより暗部電位Vdに
帯電処理されている感光ドラム201に当接される。な
お、現像ローラ204a(204Ya、204Ma、2
04Ca、204Ka)が感光ドラム201(201
Y、201M、201C、201K)に当接するタイミ
ングは各色共通のタイミングT5となる。
【0206】初期回転動作が終了してトナー画像が形成
される画像形成領域が現像ローラ204aと対向する位
置へ到達するタイミングT6(T6y、T6m、T6
c、T6k)で、現像バイアスを現像バイアス制御値V
から、画像形成領域に対して設定される現像バイアスV
0に変更する。そして、タイミングT7(T7y、T7
m、T7c、T7k)において紙間に対応する部分が現
像ローラ204aと対向する位置へ到達すると、現像バ
イアスを、画像形成領域に対して設定される現像バイア
スV0から、非画像形成領域に対して設定される現像バ
イアス制御値Vに変更する。
【0207】また、2ページ目の画像についての画像形
成領域が現像ローラ204aと対向する位置へ到達する
と、再び現像バイアスを非画像形成領域に対して設定さ
れる現像バイアス制御値Vから、画像形成領域に対して
設定される現像バイアスV0に変更する。その後更に2
ページ目の画像の画像形成領域が通過したタイミングT
9(T9y、T9m、T9c、T9k)で、現像バイア
スを、画像形成領域に対して設定される現像バイアスV
0から、非画像形成領域における現像バイアス制御値V
に変更する。なお、タイミングT6からタイミングT9
は各色ごとに異なり、図21に示すとおりとなる。
【0208】その後、2ページの画像形成が終了したこ
とにより後回転処理(次回の画像形成動作に備えて、感
光ドラム101の表面電位を安定させるために行う動
作)を開始し、タイミングT10にて現像ローラ204
aを感光ドラム201から離間させた後のタイミングT
11にて終了する。
【0209】なお、第4の実施の形態は、第3の実施の
形態と異なり、感光ドラム201Yと転写ローラ209
Yaの間には転写材搬送ベルトEが介在することとなる
ので、転写電流検知部109bは、転写材搬送ベルトE
を介して転写ローラ209Yaと感光ドラム201の間
に流れる電流を検知することとなる。そして、転写材搬
送ベルトE上にカブリトナーが蓄積することなく、紙裏
汚れの発生を防止することができる。
【0210】なお、以上の説明においては、転写電流検
知部109bはイエロー(Y)についての転写電流値I
aを検知し、他の色の転写ローラ209aに流れる転写
電流値Ia(Ima、Ica、Ika)は検知しないも
のとしたが、イエロー(Y)以外のカートリッジについ
ても、イエロー(Y)と同様に各転写ローラ209M
a、209Ca、209Kaのそれぞれに転写電流値I
aを検知する検知部を設け、各色について非画像形成領
域の現像バイアスの制御を行ってもよい。
【0211】イエロー(Y)についてのみ転写電流値I
aを検知する場合は、転写電流検知部を複数設ける必要
がないので、コストダウン、電源基盤の小型化等のメリ
ットが生まれる。
【0212】一方、各色トナーの特性によりカブリが抑
制されるバックコントラストの範囲も違う場合もあるた
め、各色ごとに転写電流の検知値Iaに対する現像バイ
アス制御値Vのテーブルを予め作成し適応させることは
効果的である。
【0213】また、CT層の膜厚情報については、イエ
ロー(Y)のカートリッジ200Y、マゼンタ(M)の
カートリッジ200M、シアン(C)カートリッジ20
0C、ブラック(K)カートリッジ200Kの各々につ
いて設けられたROM120に記憶させて、各カートリ
ッジについて転写電流値Ia及びCT層の膜厚情報に基
づいて、適切な現像バイアス制御値を設定するものとし
た。一方、イエロー(Y)のカートリッジ200Yにの
みROM120を設け、イエロー(Y)の感光ドラム2
01YのCT層の膜厚を他の色の感光ドラム201にお
けるCT層の膜厚とみなし、図12のテーブルに基づい
て、各色の現像ローラ204aに印加する現像バイアス
制御値を設定しても良い。
【0214】第4の実施の形態において、L/L、N/
N、H/H環境のそれぞれにおいて、カートリッジの耐
久寿命である1万枚のフルカラープリント耐久を行った
が、第3の実施の形態と同様、耐久を通じて紙裏のトナ
ー汚れを起こすことなく良好なプリント結果が得られ
た。
【0215】転写材搬送ベルトE裏面から転写バイアス
をかける転写手段も、本実施の形態の転写ローラに限ら
ず、ブレード形状、ブラシ形状、ブラシローラ等々が使
用可能である。
【0216】(第5の実施の形態)以下、図面に基づい
て、本発明の第5の実施形態について説明する。なお、
第5の実施の形態における画像形成装置は、第3の実施
の形態において引用した、第1の実施の形態における図
1と同様の構成を有する。したがって、画像形成装置各
部の機能、動作等については第1の実施の形態にて説明
したものと同様であるので説明を省略する。
【0217】第1の実施の形態は、感光ドラム101と
転写ローラ109aに流れる転写電流値Iaを検知し、
その検知結果に基づいて予め記憶されたテーブルの中か
ら、非画像形成領域においてカブリの発生しない適切な
現像バイアス制御値Vを設定するものであった。
【0218】第5の実施の形態は、第1の実施の形態の
変形例であり、転写電流値Iaの検知結果に加え、画像
形成領域に対して設定される転写バイアスTに応じて、
非画像形成領域においてカブリの発生しない適切な現像
バイアスを設定するものである。
【0219】前述したとおり、図1に示した画像形成装
置は、感光ドラム101から転写材へ画像を転写する方
式として転写ローラ方式を用いている。
【0220】転写ローラ方式とは、感光ドラム101と
転写ローラ109aの間に紙等の転写材を挟み込み、転
写材の裏面からプラスの電圧を印加することにより、感
光ドラム101上のトナー像を転写材に転移させる方式
をいう。
【0221】第1の実施の形態でも説明したが、感光ド
ラム101の非画像形成領域に地カブリや反転カブリが
発生するか否かは、感光ドラム101の表面電位Vdに
対する現像バイアス(バックコントラスト)が所定の範
囲にあるかどうかによる。バックコントラストが所定値
以下である場合は地カブリが生じ、バックコントラスト
が所定値以上である場合は反転カブリが生じてしまう。
【0222】すなわち、感光ドラム101の表面電位V
dに基づいて適切な現像バイアスを設定してバックコン
トラストを所定の範囲内とすることがカブリの防止に必
要である。しかしながら、特定の環境又は画像形成条件
における転写ローラ109aから感光ドラム101の画
像形成領域に対して設定される転写バイアス(電圧)T
の値によっては、感光ドラム101の表面電位Vdが影
響を受けることがある。
【0223】詳述すると、転写バイアスTは感光ドラム
101上のトナー像が形成された画像形成領域が転写ロ
ーラ109aを通過する際に印加されるものであり、感
光ドラム101に対してプラスの電荷を与えるものであ
る。転写ローラ109aによりプラスの電荷を与えられ
た部分は、その後帯電ローラ102aを通過する際にマ
イナスの帯電バイアスを付与されるが、プラスの電荷の
付与量によっては、所望の帯電電位まで帯電されない。
これは、画像形成領域において転写ローラ109aには
プラスの電圧が印加され、感光ドラム101にプラスの
電荷を与えるが、感光ドラム101はマイナスの電荷を
保持する特性を持っているため、転写部材からのプラス
電荷の影響で、帯電ローラ102aにより帯電処理され
た後の感光ドラム101の表面電位Vdが通常より減衰
してしまうからである。
【0224】転写ローラ109aに印加される電圧は、
予め画像形成動作前に転写ローラ109aに一定のDC
定電圧(例えば1000V)を印加したときに転写ロー
ラ109aと感光ドラム101の間に流れる転写電流値
Iaを前記転写電流検知部109bにより検知し、転写
電流値Iaとホストコンピュータからの転写材情報(普
通紙、厚紙、光沢紙、OHPシート、等の紙の材質に関
わるものや、紙サイズ、両面印刷の有無、等が含まれ
る)に基づいて決定する。その一例を示したのが図17
である。
【0225】図17は、転写電流検知部109bで検知
した転写電流値Iaと、転写材の種類(普通紙、厚紙、
光沢紙、OHTシート)や、両面プリントにかかる2ペ
ージ目のプリントであるかを示す転写材情報によって、
選択される転写バイアス(電圧)Tを示すものである。
図17のテーブルにおける各転写バイアス値は、画像形
成コントローラ105に備えられた不図示のメモリ等に
記憶されており、画像形成コントローラ105は、画像
形成を行うに際して、画像処理コントローラ106を介
して外部装置から入力される転写材情報や、転写電圧制
御部109cから出力される転写電流値Iaの検知結果
に基づいてテーブルから転写バイアスを選択し、選択さ
れた転写バイアスが印加されるよう転写電圧制御部10
9cを制御する。
【0226】例えば、外部装置から普通紙の転写材に対
して両面印刷を行うべき旨の指示が送信されて片面がプ
リントされた後に裏面(第2面)の画像形成を行う場合
であって、転写電流値Iaが60μAであった場合は、
図17の転写バイアステーブルから1600Vを選択し
て転写ローラ109aに印加する。
【0227】以上の如く設定される転写バイアスTを転
写ローラ109aに印加した際に感光ドラム101の表
面電位Vdに与える影響を検討したところ、図17の転
写バイアステーブルにおいて色塗(数字が太字)してあ
る値を選択した場合に、感光ドラム101の表面電位V
dが30V程度低下(N/N環境においては−500V
→−470V)することが確認された。
【0228】以上の検討結果をふまえた、第5の実施の
形態における画像形成装置の動作について以下に説明す
る。
【0229】第5の実施の形態においては、図4のテー
ブルに加え、図18のテーブルを画像形成コントローラ
105が備えるメモリ等に記憶させておくものである。
画像形成コントローラ105は、転写ローラ109aに
印加した転写バイアスTが図17に示す色塗(数字が太
字)部分に相当するものでない場合は、図4のテーブル
から現像バイアス制御値Vを設定し、転写ローラ109
aに印加した転写バイアスTが図17に示す色塗(数字
が太字)部分に相当するものである場合は、図18のテ
ーブルから現像バイアス制御値Vを設定する。
【0230】例えば、転写電流値Iaが20μAであ
り、普通紙の第2面目(2ページ目)へのプリントであ
る場合は、転写バイアスとして2000Vが選択される
が、色塗部分に相当するものであるので、図18から現
像バイアス制御値として−320Vを選択する。これ
は、通常時に非画像領域へ印加される現像バイアス制御
値の−350Vより30Vプラス側にシフトさせた電圧
である。
【0231】そして、画像形成コントローラ105から
の指示に基づいて、現像電圧制御部104bは、感光ド
ラム101の非画像形成領域において現像バイアス制御
値(電圧)Vが現像ローラ104aに印加されるように
制御することで、バックコントラストの範囲を一定の範
囲内に維持することができる。
【0232】以上、感光ドラム101の非画像形成領域
が現像ローラ104aを通過する際に、現像ローラ10
4aに印加する現像バイアス制御値Vの設定方法につい
て説明したが、感光ドラム101の非画像形成領域に現
像バイアスを印加するタイミングについては、第1の実
施の形態における、図5及びその説明において明らかに
したので省略する。
【0233】以上のようにすることで、環境変動、感光
ドラムのCT層の膜厚変動、転写バイアスの大小によら
ずバックコントラストを一定範囲に抑えることができ、
非画像形成領域におけるカブリの発生を防止又は低減
し、カブリによるトナーが転写ローラに蓄積して紙裏汚
れなどを起こさない程度にまで抑制することができる。
【0234】第5の実施の形態の構成において、L/
L、N/N、H/H環境それぞれにおいて、カートリッ
ジの耐久寿命である1万枚の耐久を、転写材の種類を多
数用いながら行ったが、耐久を通じて紙裏のトナー汚れ
を起こすことなく良好なプリント結果が得られた。
【0235】なお、第5の実施の形態においては、CT
層の膜厚を考慮するものではなかったが、第3の実施の
形態に示したように、CT層の膜厚情報を現像器、帯電
器、感光ドラム等を一体にして画像形成装置に着脱可能
に構成したカートリッジに設けられたメモリ等に記憶さ
せ、更にCT層の膜厚に応じた複数の“転写電流値Ia
から現像バイアス制御値Vへの変換テーブル”を用意し
ておいてもよい。
【0236】この場合は、画像形成動作において、画像
形成コントローラ105はメモリに記憶させたCT層の
膜厚を参照し、CT層の膜厚に応じた変換テーブルを用
いて現像バイアス制御値を設定するものとする。
【0237】例えば、図12に既に示した変換テーブル
に加え、図24に示す変換テーブルを用いるものとす
る。図17における色塗(数字が太字)部分でない場合
は図12を用い、図17における色塗(数字が太字)部
分である場合は図24を用いることで、バックコントラ
ストの範囲を一定の範囲内に維持することができる。
【0238】第5の実施の形態においては、転写手段と
して、転写ローラを用いているが、転写ブラシ、転写ブ
ラシロール等用いてもよい。
【0239】また、第5の実施の形態で示している各電
圧値等の初設定値は特にこれに限定されるものでなく、
本発明の効果が得られるものであれば、適宜選択すれば
よい。
【0240】なお、転写バイアスTが感光ドラムの表面
電位Vdに与える影響はトナー像の転写後に現れるた
め、例えば図5で示した初期回転の時(タイミングT4
からタイミングT6まで)は図4のテーブルにより転写
電流値Iaのみで決定した現像バイアスを印加して、ト
ナー像の転写後の紙間(タイミングT7からタイミング
T8まで)や後回転時(タイミングT9からT10ま
で)には図4及び図18にあらわしたテーブルを用いた
転写バイアスを考慮して現像バイアスを印加するように
してもよい。
【0241】また、連続プリントの途中において転写材
の種類が変わることで転写バイアスを変える場合や、両
面プリントなどで表面と裏面で定着器を通過の有無によ
り紙の抵抗が変わりそれに応じて転写バイアスをかえる
場合などでは、転写バイアスを変えた直後の紙間や後回
転の現像バイアスを図4及び図18にあらわしたテーブ
ルを用いて適正値に変更すること等も有効である。
【0242】(第6の実施の形態)以下、図面に基づい
て本発明の第6の実施の形態について説明する。第6の
実施の形態は、第5の実施の形態をフルカラー画像形成
装置へ応用した実施の形態であり、転写電流値Iaの検
知結果に加え、画像形成領域に対して設定される転写バ
イアスTに応じて、非画像形成領域においてカブリの発
生しない適切な現像バイアスを設定するものである。
【0243】なお、第6の実施の形態におけるフルカラ
ー画像形成装置は、第2の実施の形態における図9と同
様の構成を有する。したがって、画像形成装置各部の機
能、動作等については第2の実施の形態にて説明したも
のと同様であるので説明を省略する。
【0244】以下、第6の実施の形態における動作につ
いて説明する。
【0245】転写電流値Iaとホストコンピュータから
の転写材情報(普通紙、厚紙、光沢紙、OHPシート、
等の紙の材質に関わるものや、紙サイズ、両面印刷の有
無、等が含まれる)に基づいて図17に示したテーブル
に基づいて転写バイアスTを決定する。図17のテーブ
ルにおける各転写バイアス値は、画像形成コントローラ
105に備えられた不図示のメモリ等に記憶されてお
り、画像形成コントローラ105は、画像形成を行うに
際して、画像処理コントローラ106を介して外部装置
から入力される転写材情報や、転写電圧制御部109c
から出力される転写電流値Iaの検知結果に基づいてテ
ーブルから転写バイアスを選択し、選択された転写バイ
アスが印加されるよう転写電圧制御部109cを制御す
る。
【0246】例えば、外部装置から普通紙の転写材に対
して両面印刷を行うべき旨の指示が送信されて片面がプ
リントされた後に裏面(第2面)の画像形成を行う場合
であって、転写電流値Iaが60μAであった場合は、
転写バイアステーブルから1600Vを選択して転写ロ
ーラ109aに印加する。
【0247】画像形成コントローラ105は、転写ロー
ラ209Yaに印加した転写バイアスTが図17に示す
色塗(数字が太字)部分に相当するものでない場合は、
図12のテーブルから現像バイアス制御値Vを設定し、
転写ローラ209Yaに印加した転写バイアスTが図1
7に示す色塗(数字が太字)部分に相当するものである
場合は、図18のテーブルから現像バイアス制御値Vを
設定する。例えば、転写電流値Iaが20μAであり、
普通紙の第2面目(2ページ目)へのプリントである場
合は、転写バイアスとして2000Vが選択されるが、
色塗部分に相当するものであるので、図18から現像バ
イアス制御値として−320Vを選択する。これは、通
常時に非画像領域へ印加される現像バイアス制御値の−
350Vより30Vプラス側にシフトさせた電圧であ
る。
【0248】そして、画像形成コントローラ105から
の指示に基づいて、現像電圧制御部104bは、感光ド
ラム101の非画像形成領域において現像バイアス制御
値(電圧)Vが現像ローラ204Yaに印加されるよう
に制御することで、バックコントラストの範囲を一定の
範囲内に維持することができる。
【0249】以上、感光ドラム201Yの非画像形成領
域が現像ローラ204Yaを通過する際に、現像ローラ
204Yaに印加する現像バイアス制御値Vの設定方法
について説明したが、感光ドラム201Yの非画像形成
領域に対して設定される現像バイアスを印加するタイミ
ングについては、第1の実施の形態における、図5及
び、その説明において明らかにしたので省略する。
【0250】なお、第6の実施の形態は、第5の実施の
形態と異なり、感光ドラム201Yと転写ローラ209
Yaの間には転写材搬送ベルトEが介在することとなる
ので、転写電流検知部109bは、転写材搬送ベルトE
を介して転写ローラ209Yaと感光ドラム201の間
に流れる電流を検知することとなる。そして、転写材搬
送ベルトE上にカブリトナーが蓄積することなく、紙裏
汚れの発生を防止することができる。
【0251】なお、第6の実施の形態においては、CT
層の膜厚を考慮するものではなかったが、第4の実施の
形態に示したように、CT層の膜厚情報を現像器、帯電
器、感光ドラム等を一体にして画像形成装置に着脱可能
に構成したカートリッジに設けられたメモリ等に記憶さ
せ、更にCT層の膜厚に応じた複数の“転写電流値Ia
から現像バイアス制御値Vへの変換テーブル”を用意し
ておいてもよい。
【0252】この場合は、画像形成動作において、画像
形成コントローラ105はメモリに記憶させたCT層の
膜厚を参照し、CT層の膜厚に応じた変換テーブルを用
いて現像バイアス制御値を設定するものとする。
【0253】例えば、図12に既に示した変換テーブル
に加え、図24に示す変換テーブルを用いるものとす
る。図17における色塗(数字が太字)部分でない場合
は図12を用い、図17における色塗(数字が太字)部
分である場合は図24を用いることで、バックコントラ
ストの範囲を一定の範囲内に維持することができる。
【0254】また、以上の説明においてはイエロー
(Y)のカートリッジ200Yについて説明し、転写電
流検知部109bはイエロー(Y)についての転写電流
値Iaを検知するものとしたが、イエロー(Y)以外の
カートリッジについては、イエロー(Y)と同様に各転
写ローラ209Ma、209Ca、209Kaのそれぞ
れに転写電流値Iaを検知する検知部を設け、各色につ
いて非画像形成領域の現像バイアスの制御を行ってもよ
いし、イエロー(Y)についてのみ転写電流値Iaを検
知し、その検知結果に基づいて他の色(マゼンタ
(M)、シアン(C)、ブラック(K))の非画像形成
領域の現像バイアスの制御を行っても良い。前者の場
合、イエロー(Y)についてのみ転写電流値Iaを検知
する場合は、転写電流検知部を複数設ける必要がないの
で、コストダウン、電源基盤の小型化等のメリットが生
まれる。
【0255】また、後者の場合、各色トナーの特性によ
りカブリが抑制されるバックコントラストの範囲も違う
場合もあるため、各色ごとに転写電流の検知値Iaに対
する現像バイアス制御値Vのテーブルを予め作成し適応
させることも効果的である。
【0256】また、各感光ドラムに印加する転写バイア
スTを、上流側の感光ドラム201Yから感光ドラム2
01M、感光ドラム201C、感光ドラム201Kに移
行するにつれて順次変えていくような場合、それに合わ
せて各現像バイアスを別々に制御することも有効であ
る。
【0257】例えば、図19は、転写電流値Iaに対す
る転写材の種類、プリントモード、各カートリッジごと
の転写バイアス制御値を示したものである。この場合、
色塗部分(数字の太字)で非画像形成領域での現像バイ
アス制御値を図18のテーブルに基づいてプラス側に3
0Vシフトさせるよう制御を行うとよい。
【0258】また、第6の実施の形態では感光ドラムの
画像形成領域における転写バイアスTの影響を、転写電
流値Ia、転写材の種類やプリントモード(両面プリン
トの1ページ目か2ページ目か)等の転写材情報、各カ
ートリッジ別で判別しているが、このほか、感光ドラム
の画像形成領域における転写バイアスT値そのもの、転
写材の種別、転写材のサイズ、転写材の抵抗値(測定手
段を設けたり、抵抗値情報を画像形成装置に記憶したり
してもよい)、転写材の搬送速度、転写部材の抵抗値、
画像形成装置の置かれた環境の雰囲気温湿度、転写材使
用履歴(例えば両面印刷後かどうか)等のいずれか一
つ、又は複数、又は複数の項目を計算式により変換した
値を適宜選択し用いてもよい。
【0259】また、各色トナーの特性によりカブリが抑
制されるバックコントラストの範囲も違う場合もあるた
め、各色ごとの制御グラフを予め作成し適応させるもの
効果的である。
【0260】転写材搬送ベルトE裏面から転写バイアス
をかける転写部材も、本実施の形態の転写ローラに限ら
ず、ブレード形状、ブラシ形状、ブラシローラ等々が使
用可能である。
【0261】(第7の実施の形態)以下、図面に基づい
て本発明の第7の実施の形態を説明する。第7の実施の
形態における画像形成装置の構成、画像形成動作は第2
の実施の形態と同様のため省略する。
【0262】第7の実施の形態は、第6の実施の形態の
変形例であり、各カートリッジに不揮発性のメモリを備
えており、その中に感光ドラムの使用量に関する情報を
格納してあり、その情報に基づいて非画像形成領域にお
ける現像バイアスの補正量(シフト量)を設定するもの
である。
【0263】第6の実施の形態にて説明したように、画
像形成領域に印加される転写バイアスTにより感光ドラ
ムの表面電位Vdが減衰してしまうが、この減衰量が感
光ドラムのCT層の膜厚により若干差がでる場合があ
る。第7の実施の形態ではCT層の膜厚が11μmを下
回ると転写バイアスの影響が大きくなり、約50V低下
してしまうことが分かった。
【0264】そこで第7実施の形態では、第6の実施の
形態における現像バイアスの制御に加え、更に感光ドラ
ムのCT層の膜厚による現像バイアスの補正量(シフト
量)の設定を行っている。具体的にその方法を示す。
【0265】感光ドラム201Y、201M、201
C、201Kを含んだカートリッジ204Y、204
M、204C、204Kが装置本体Bに挿入されると、
装置本体Bはカートリッジ204Y、204M、204
C、204Kの各々に取り付けられている複数のROM
120(120Y、120M、120C、120K)に
格納されている感光ドラム201Y、201M、201
C、201Kの使用量情報(CT層の膜厚情報)を読み
込む。
【0266】第7の実施の形態ではカートリッジ204
Y、204M、204C、204Kの各々に取り付けら
れている複数のROM120(120Y、120M、1
20C、120K)には、感光ドラム201Y、201
M、201C、201Kの総回転時間T1と帯電バイア
スの総印加時間T2と現像ローラ総回転時間T3が格納
されており、感光ドラム201Y、201M、201
C、201KのCT層膜厚γは、a、b、cを予め定め
られた係数として、以下の式4により求められる。
【0267】
【数4】
【0268】この感光層膜厚αが11μm以下であった
場合、第6の実施の形態において用いられた非画像形成
領域の現像バイアス制御値を更にプラス側に20Vシフ
トすることを行う。詳細には、図18における現像バイ
アス制御値の各々をプラス側に20Vシフトさせた値を
現像バイアスとして設定する。
【0269】一方感光層膜厚が11μmより大きい場合
は、図18に示した値を現像バイアスとして設定する。
【0270】このように、各カートリッジにおいて転写
材搬送ベルトEを介して転写ローラ209aと感光ドラ
ム201の間に流れる電流Iaを測定し、図4と同様の
テーブルと、図17又は図19の転写バイアステーブ
ル、各カートリッジのROM120に格納されている感
光ドラムの使用量情報(CT層の膜厚情報)により、感
光ドラムの非画像形成領域(非通紙部)に対して設定さ
れる現像バイアスの制御を行うことにより、転写材搬送
ベルトE上にカブリトナーが蓄積することなく、紙裏汚
れの発生を防止することができる。
【0271】第7の実施の形態の構成において、L/
L、N/N、H/H環境それぞれにおいて、カートリッ
ジの耐久寿命である1万枚のフルカラープリント耐久を
行ったが、第6の実施の形態と同様、耐久を通じて紙裏
のトナー汚れを起こすことなく良好なプリント結果が得
られた。
【0272】測定する転写検知電流は、各カートリッジ
個別に測定してもよいが、どれか一つに限って測定し、
その結果を全てのカートリッジの制御に適応させてもよ
いのは第6の実施の形態と同様である。
【0273】また、感光ドラムのCT層の膜厚を推測す
るための感光体使用量情報も、第7の実施の形態の感光
ドラムの回転時間、帯電バイアス印加時間、現像ローラ
回転時間の他に、感光ドラム回転数、感光体にクリーニ
ング部材を動作させる時間(当接、離間などがある場
合)、転写バイアスT印加時間、像担持体の感光体層の
残膜厚、使用膜厚等のいずれか一つ、又は複数、又は複
数の項目を計算式により変換した値等を用いてもよい。
また、各情報を用いて計算された感光層の残膜厚、使用
膜厚そのものをメモリに記憶させてもよい。また、感光
ドラムが使用終了時まで取り外されないような場合、感
光ドラムの使用量情報を画像形成装置に記憶し、その値
を用いてもよい。
【0274】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
転写手段に流れる転写電流値に基づいて、像担持体の非
画像形成領域に対して現像手段に設定される電圧を制御
するので、画像形成装置の置かれた環境等に拘わらず、
感光ドラムの非画像形成領域(紙間、初期回転、後回
転)にトナーのカブリが発生して転写ローラに蓄積する
ことによる紙裏汚れを防止する画像形成装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態における画像形成装置の全体
構成を示す概略断面図である。
【図2】感光ドラムの未露光部分の明部電位(表面電
位)Vd、画像形成領域に対して設定される現像バイア
スV0、露光部分の明部電位Vlの環境による変化を複
数のCT層の膜厚について示した図である。
【図3】非画像形成領域での現像バイアス制御における
転写電流値Iaと現像バイアス制御値Vとの関係を示す
図である。
【図4】非画像形成領域での現像バイアス制御における
転写電流値Iaと現像バイアス制御値Vとの関係を示す
テーブルである。
【図5】転写材に2ページ分の画像を連続して形成する
場合に、現像ローラ104aに印加される電圧の変化を
時系列で示した図である。
【図6】転写ローラ109aに一定の転写バイアスT
(1000V)を印加した際における、画像形成装置が
置かれた環境に応じた転写電流値Iaの変化を複数のC
T層の膜厚について示した図である。
【図7】転写電流値Iaの変化と、感光ドラムの表面電
位Vd及び非画像形成領域における現像バイアスの適正
範囲を示す図である。
【図8】転写電流値Iaの変化と、感光ドラムの表面電
位Vd及び画像形成領域における画像形成領域に対して
設定される現像バイアスV0を示す図である。
【図9】第2の実施の形態におけるフルカラー画像形成
装置の全体構成を示す概略断面図である。
【図10】感光ドラムの未露光部分の明部電位(表面電
位)Vd、画像形成領域に対して設定される現像バイア
スV0、露光部分の明部電位Vlの環境による変化を複
数のCT層の膜厚について示した図である。
【図11】非画像形成領域での現像バイアス制御におけ
る転写電流値Iaと現像バイアス制御値Vとの関係を複
数のCT層の膜厚について示した図である。
【図12】非画像形成領域での現像バイアス制御におけ
る転写電流値Iaと現像バイアス制御値Vとの関係を示
すテーブルである。
【図13】転写ローラ109aに一定の転写バイアスT
(1000V)を印加した際における、画像形成装置が
置かれた環境に応じた転写電流値Iaの変化を複数のC
T層の膜厚について示した図である。
【図14】転写電流値Iaの変化と、感光ドラムの表面
電位Vd及び非画像形成領域における現像バイアス制御
値Vの適正範囲の環境による変動を示す図(CT層の膜
厚=15μm)である。
【図15】転写電流値Iaの変化と、感光ドラムの表面
電位Vd及び非画像形成領域における現像バイアス制御
値Vの適正範囲の環境による変動を示す図(CT層の膜
厚=12μm)である。
【図16】転写電流値Iaの変化と、感光ドラムの表面
電位Vd及び非画像形成領域における現像バイアス制御
値Vの適正範囲の環境による変動を示す図(CT層の膜
厚=10μm)である。
【図17】転写電流値Iaと、転写材の種類や両面プリ
ントにかかる2ページ目のプリントであるかを示す転写
材情報によって、選択される転写バイアス(電圧)を示
す図である。
【図18】非画像形成領域での現像バイアス制御におけ
る転写電流値Iaと現像バイアス制御値との関係を示す
テーブル
【図19】転写電流値Iaに対する転写材の種類、プリ
ントモード、各カートリッジごとの転写バイアス制御値
を示した図である。
【図20】非画像形成領域での現像バイアス制御におけ
る転写電流値Iyaと現像バイアス制御値との関係を示
すテーブルである。
【図21】転写材に2ページ分の画像を連続して形成す
る場合に、現像ローラ204aに印加する電圧の変化を
時系列で示した図である。
【図22】画像形成装置の一例を示す全体構成の概略断
面図である。
【図23】プロセスカートリッジの備えるメモリの構成
を示す図である。
【図24】非画像形成領域での現像バイアス制御におけ
る転写電流値Iaと現像バイアス制御値との関係を示す
テーブルである。
【符号の説明】
1,101,201 感光ドラム 2,102,202 一次帯電器 3,103,203 露光器 4,104,204 現像器 4a,104a,204a 現像ローラ 9,109a,209a 転写ローラ 10,110 クリーニング装置 10a,110a クリーニングブレード 11,111 廃トナー容器 12,112 定着器 13,113 給紙装置 15 レジストローラ 102a,202a 帯電ローラ 102b 帯電電圧制御部 104b 現像電圧制御部 105 画像形成コントローラ 106 画像処理コントローラ 109 転写器 109b 転写電流検知部 109c 転写電圧制御部 114 材質検知部 116 排紙ローラ 120 ROM 200 カートリッジ A,B 装置本体 E 転写材搬送ベルト N1,N5 転写部位(転写ニップ部) N6 現像部位 S1 現像高圧電源 S2 転写高圧電源 S3 帯電高圧電源 T 転写バイアス T1 感光ドラムの使用初期からの総回転時間 T2 帯電バイアスの総印加時間 T3 現像ローラの総回転時間 V 現像バイアス制御値 V0 現像バイアス Vd 暗部電位 Vl 明部電位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願2002−46948(P2002−46948) (32)優先日 平成14年2月22日(2002.2.22) (33)優先権主張国 日本(JP) Fターム(参考) 2H027 DA01 DA13 DA14 DA32 DA39 DE04 DE07 DE09 EA05 EB04 EC06 ED02 ED03 ED08 ED09 ED24 ED27 EE01 EE07 EE08 EF09 HB02 HB05 HB06 HB13 HB14 HB16 HB17 ZA07 2H073 AA03 BA02 BA09 BA13 BA33 BA36 CA02 CA22 2H300 EA05 EB04 EB07 EB12 EB19 EB26 ED05 EF02 EF06 EF14 EF16 EG05 EG17 EH16 EJ09 EJ24 EJ25 EJ27 EJ33 EJ34 EJ39 EJ47 EK03 EL10 GG01 GG02 GG29 GG36 GG37 GG43 GG48 HH16 HH24 MM17 NN01 NN04 PP02 PP07 QQ03 QQ10 QQ11 QQ19 QQ25 QQ29 QQ30 RR07 RR10 RR11 RR24 RR44 RR45 RR49 TT01 TT06

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】転写材に形成する画像を担持する像担持体
    と、 前記像担持体を所定の電位に帯電させる帯電手段と、 所定の電位に帯電された前記像担持体の画像形成領域を
    露光して静電潜像を形成する露光手段と、 前記転写材に形成する画像を前記像担持体上に形成すべ
    く、前記像担持体上の静電潜像を現像する現像手段であ
    って、前記像担持体の前記画像形成領域に対して前記現
    像手段に設定される電圧と、前記像担持体の非画像形成
    領域に対して前記現像手段に設定される電圧が異なる現
    像手段と、 前記現像手段により前記像担持体上に形成された画像を
    前記転写材に転写する転写手段と、 前記転写手段に流れる転写電流を検知する転写電流検知
    手段と、 前記現像手段に設定される電圧を制御する制御手段であ
    って、前記転写電流検知手段が検知した転写電流値に基
    づいて、前記像担持体の前記非画像形成領域に対して前
    記現像手段に設定される電圧を制御する制御手段と、 を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記像担持体の使用履歴情報を記憶する記
    憶手段を有し、 前記制御手段は、前記転写電流検知手段が検知した転写
    電流値と、前記記憶手段に記憶された前記像担持体の使
    用履歴情報に基づいて、前記像担持体の非画像形成領域
    に対して前記現像手段に設定される電圧を制御すること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】前記使用履歴情報は、前記像担持体の使用
    開始からの回転時間に関する情報であることを特徴とす
    る請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】前記使用履歴情報は、前記像担持体の使用
    開始からの前記帯電手段の動作時間に関する情報である
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】転写材の種類を判別する判別手段と、 前記転写手段に印加される電圧を制御する転写電圧制御
    手段であって、前記判別手段により判別された転写材の
    種類に応じて前記転写手段に印加される電圧を制御する
    転写電圧制御手段と、を有し、 前記制御手段は、前記判別手段により判別された転写材
    の種類に応じて前記像担持体の前記非画像形成領域に対
    して前記現像手段に設定される電圧を制御することを特
    徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】転写材に形成する画像を担持する複数の像
    担持体と、 前記複数の像担持体の各々に対して設けられ、前記像担
    持体を所定の電位に帯電させる複数の帯電手段と、 前記複数の像担持体の各々に対して設けられ、所定の電
    位に帯電された前記像担持体の画像形成領域を露光して
    静電潜像を形成する複数の露光手段と、 前記複数の像担持体の各々に対して設けられ、前記転写
    材に形成する画像を前記像担持体上に形成すべく、前記
    像担持体上の静電潜像を現像する複数の現像手段であっ
    て、前記像担持体の前記画像形成領域に対して前記現像
    手段に設定される電圧と、前記像担持体の非画像形成領
    域に対して前記現像手段に設定される電圧が異なる複数
    の現像手段と、 前記複数の像担持体の各々に対して設けられ、前記現像
    手段により前記像担持体上に形成された画像を前記転写
    材に転写する複数の転写手段と、 前記複数の転写手段の少なくとも1つに設けられ、前記
    転写手段に流れる転写電流を検知する転写電流検知手段
    と、 前記現像手段に設定される電圧を制御する制御手段であ
    って、前記転写電流検知手段が検知した転写電流値に基
    づいて、前記像担持体の前記非画像形成領域に対して前
    記現像手段に設定される電圧を制御することを特徴とす
    る画像形成装置。
  7. 【請求項7】前記転写電流検知手段は、前記複数の転写
    手段のいずれか1つに設けられ、 前記制御手段は、前記転写電流値に基づいて、前記像担
    持体の前記非画像形成領域に対して前記現像手段に設定
    される電圧を制御することを特徴とする請求項6に記載
    の画像形成装置。
  8. 【請求項8】前記転写電流検知手段は、前記複数の転写
    手段の各々に設けられ、 前記制御手段は、複数の前記転写電流値に基づいて、前
    記像担持体の前記非画像形成領域に対して設定される電
    圧を前記複数の現像手段の各々について制御することを
    特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】前記複数の像担持体の各々に設けられ、前
    記像担持体の使用履歴情報を記憶する複数の記憶手段を
    有し、 前記制御手段は、前記転写電流検知手段が検知した転写
    電流値と、前記記憶手段に記憶された前記像担持体の使
    用履歴情報に基づいて、前記像担持体の非画像形成領域
    に対して前記現像手段に設定される電圧を制御すること
    を特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】前記使用履歴情報は、前記像担持体の使
    用開始からの回転時間に関する情報であることを特徴と
    する請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】前記使用履歴情報は、前記像担持体の使
    用開始からの前記帯電手段の動作時間に関する情報であ
    ることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】転写材の種類を判別する判別手段と、 前記複数の転写手段の各々に印加される電圧を制御する
    転写電圧制御手段であって、前記判別手段により判別さ
    れた転写材の種類に応じて前記複数の転写手段の各々に
    印加される電圧を制御する転写電圧制御手段とを有し、 前記制御手段は、前記判別手段により判別された転写材
    の種類に応じて前記像担持体の前記非画像形成領域に対
    して前記現像手段に設定される電圧を制御することを特
    徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】前記制御手段は、前記転写電流検知手段
    が検知した転写電流値が大きくなるのにしたがって、前
    記像担持体の前記非画像形成領域に対して前記現像手段
    に設定される電圧を低くすることを特徴とする請求項1
    乃至12のいずれかに記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】前記非画像形成領域は、画像を連続して
    複数の転写材に形成する際に前記現像手段を通過する像
    担持体上の領域であって、前記複数の転写材の搬送間隔
    に相当する領域であることを特徴とする請求項1乃至1
    3のいずれかに記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】前記非画像形成領域は、画像形成を開始
    すべく前記像担持体を回転させて前記帯電手段により前
    記像担持体の表面を所定電位に帯電させる際に、前記現
    像手段を通過する像担持体上の領域であることを特徴と
    する請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成装
    置。
  16. 【請求項16】前記画像形成領域は、画像形成を終了す
    べく前記像担持体を回転させて前記帯電手段により前記
    像担持体の表面を所定電位に帯電させる際に、前記現像
    手段を通過する像担持体上の領域であることを特徴とす
    る請求項1乃至13のいずれかに記載の画像形成装置。
  17. 【請求項17】前記制御手段は、前記像担持体の画像形
    成領域において前記露光手段により露光された露光領域
    における電位と、前記像担持体の前記画像形成領域に対
    して前記現像手段に設定される電圧との差を前記転写電
    流値に拘わらず一定とすることを特徴とする請求項1乃
    至16のいずれかに記載の画像形成装置。
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