JP2003314595A - パーキングブレーキ - Google Patents

パーキングブレーキ

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JP2003314595A
JP2003314595A JP2002119498A JP2002119498A JP2003314595A JP 2003314595 A JP2003314595 A JP 2003314595A JP 2002119498 A JP2002119498 A JP 2002119498A JP 2002119498 A JP2002119498 A JP 2002119498A JP 2003314595 A JP2003314595 A JP 2003314595A
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link
brake
drum
input
casing
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JP2002119498A
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Hiroshi Okubo
洋志 大久保
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リンク部材に起因する車両乗り降りの際の軋
み音を防止する。 【解決手段】 リンク部材6は、第1アンカボルト11
3と第1リンク107における当該第1アンカボルト1
13に対向する部位107bとの間から第2アンカボル
ト112と第2リンク108における当該第2アンカボ
ルト114に対向する部位108bとの間にわたって底
板部10aが配置され、パーキングレバーからの入力の
際にアンカボルト113,114と底板部10aとが面
接触して第1リンク107及び第2リンク108の移動
を制限するケーシング10を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドラム式であって
クロスプル型の車両用パーキングブレーキに係り、非制
動時における一対のブレーキシュー端部間の距離をリン
ク部材で規制するリンクストップ形式のパーキングブレ
ーキに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ドラム式であってクロスプル型の
パーキングブレーキは、平面図である図6に示すような
構成となっている。すなわち、ブレーキドラム101内
に一対のブレーキシュー102,103が配置され、そ
の一対のブレーキシュー102,103の一方の端部間
がアジャスタ104によって連結されると共に、当該一
対のブレーキシュー102,103の他方の端部102
a,103a間が、リターンスプリング105によって
当該端部102a,103a間が狭くなる方向に付勢さ
れている。
【0003】その他方の端部102a,103a間に
は、当該端部102a,103a間に沿って延在するリ
ンク部材106が介装されて、非制動時における当該他
方の端部102a,103a間の距離を規制している。
また、そのリンク部材106は、パーキングレバーから
の入力によって作動することで前記他方の端部102
a,103a間の距離を広げて一対のブレーキシュー1
02,103をブレーキドラム101に押し付けて制動
を行う構成となっている。
【0004】リンク部材106の構成を説明すると、図
7及び図8に示すように、リンク部材106は、第1リ
ンク107と第2リンク108とから構成されている。
第1リンク107は、略Y字形状となっていて、一方の
ブレーキシュー102の端部102aを当接する当接凹
部107aを有すると共に他方のブレーキシュー103
の端部103a側に向けて延在し、その延在方向端部に
入力部109が設けられている。その入力部109に
は、パーキングレバーに接続するケーブル110の端部
が接続され、当該ケーブル110は、入力部109から
バックプレート111側に延びている。
【0005】また、第2リンク108は、図8に示すよ
うに、第1リンク107を挟んで対向配置される2枚の
板材から構成されている。その第2リンク108は、一
方のブレーキシュー102の端部102a側で第1リン
ク107に対し回動可能にピン116により連結して、
他方のブレーキシュー103の端部103a側に向けて
延在し、その延在方向端部には、当該他方のブレーキシ
ュー103の端部103aを当接する当接凹部108a
が形成されている。
【0006】また、図7に示すように、バックプレート
111から各リンク107,108に向けて第1アンカ
ボルト113及び第2アンカボルト114それぞれが突
出しており、当該各アンカボルト113,114の頭部
が各リンク107,108のバックプレート側端面10
7a,108aに当接することで、各リンク107,1
08がパーキングレバーからの入力方向R(以下、レバ
ー入力方向という場合もある。)に移動することを規制
している。
【0007】また、第2リンク108を構成する2枚の
板材間に回動規制板115が架け渡されていて、一対の
ブレーキシュー102,103の端部102a,103
a間が狭くなる方向への第2リンク108に対する第1
リンク107の回動量を規制して、非制動時における当
該端部102a,103a間の距離を規制している。符
号112はアンカブロックである。
【0008】以上のようにリンク部材106の作動によ
って制動動作を行うパーキングブレーキにあっては、第
1リンク107の入力部109にパーキングレバーから
の入力Fがあると、つまり、当該レバー入力部109が
バックプレート111側に引かれると、両リンク10
7,108の当接凹部107a,108a間が広がるよ
うにリンク部材106が作動する。この結果、第1リン
ク107に当接しているブレーキシュー102がブレー
キドラム101に当接し、その反力で第2リンク108
に当接するブレーキシュー103もブレーキドラム10
1に押し付けられて制動が行われる。
【0009】ここで、クロスプル型のパーキングブレー
キにあっては、パーキングレバーのストロークを小さく
する等の観点から、非制動時における、各リンク10
7,108のバックプレート側端面107b,108b
と当該リンク107,108に対向する各アンカボルト
113,114の上面とを当接させるように設計する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、パーキング
レバーからの引き力(例えば40kNが作用する)が第
1リンク107の入力部109に掛かると、図7に示す
ように、当該引き力に応じた荷重Fa,Fbが一対のア
ンカボルト113,114に伝達されることになると共
に、パーキングブレーキが制動・非制動を繰り返すたび
に各リンク107,108のバックプレート側端面10
7b,108bはそれぞれのアンカボルト113,11
4上を摺動するため、経時的に当該アンカボルト11
3,114の頭部に疵が生じる。
【0011】また、車両を実際に使用する前であって
も、パーキングブレーキを掛けた状態で車両をトレーラ
輸送する際に、当該トレーラ輸送中にリンク107,1
08とアンカボルト113,114との間に前後進入力
があることから、当該アンカボルト113,114の頭
部に疵が生じる場合がある。なお、リンクストップ形式
では、アンカブロック112とブレーキシュー102,
103との間に非制動時であっても、シュー摩耗による
アジャスタによるシューウエブ分を考慮して、2mm程
度のクリアランスが必要なため、また、制動時にはシュ
ーセンタクリアランス分のクリアランスも加わり、アン
カストップ形式に比べて、トレーラ輸送中における前記
摺動量が大きくなり、アンカストップ形式に比べてアン
カボルト113,114頭部に疵が付きやすい。
【0012】そして、この疵が所定以上になると、サス
ペンションジオメトリによって、パーキングブレーキを
作動させた状態で乗り降りを行う際の車高変化で車輪が
僅かに回転し、その回転によってブレーキシュー10
2,103と一体化したリンク107,108がアンカ
ボルト113,114上を摺動する。このため、パーキ
ングブレーキを制動状態としてアンカボルト113,1
14の所要の荷重が負荷された状態で乗り降りを行う
と、疵によってスティックスリップが発生し、その振動
がスプラッシュガード及びロータに伝わることで、キー
キー音やギーギー音などの軋み音が発生するおそれがあ
る。
【0013】また、これに対し特開2001−2081
12号公報では、各リンク107,108の上下動を各
ブレーキシュー102,103で拘束させ、これにより
パーキングブレーキの引き力をブレーキシュー102,
103の曲げ力に分担させることで、各リンク107,
108からアンカボルト113,114への入力を小さ
くして、アンカボルト113,114頭部の疵付きを低
減させることで軋み音の発生を防止する構造が提案され
ている。
【0014】すなわち、図9に示すように、非制動時
に、各リンク107,108のバックプレート側端面1
07b,108bと当該リンク107,108に対応す
る各アンカボルト113,114上面との間に間隙xが
形成されるように設定されている。このようなリンク部
材106の作動によって制動動作を行うパーキングブレ
ーキにあっては、非制動時には、各リンク107,10
8はともにアンカボルト113,114の頭部と当接し
ていないために、前記入力Fによって各リンク107,
108は、アンカボルト113,114側に変位して、
それぞれのリンク107,108のバックプレート側端
面107b,108bが対応するアンカボルト113,
114の頭部に当接することで、それ以上のレバー入力
方向Rへの移動が規制される。このように各リンク10
7,108がアンカボルト113,114側に移動する
と、当接凹部107a,108aに嵌合しているブレー
キシュー102,103には、図10に示すように、リ
ンク107,108のレバー入力方向Rへの変位量(≒
x)に応じた量だけバックプレート111側に撓むよう
に曲げ力が入力Fされる。この結果、パーキングレバー
からの入力Fの一部が、撓んだブレーキシュー102,
103の反力Wa,Wbで分担されることとなり、制動
時におけるリンク107,108からアンカボルト11
3,114に伝達される荷重Fa,Fbが低減する。
【0015】しかし、このように構成されているリンク
部材106のように、ブレーキシュー102,103の
反力Wa,Wbで分担して、リンク107,108から
アンカボルト113,114に伝達される荷重Fa,F
bを低減するようにしても、アンカボルト113,11
4頭部の疵付き防止に対して必ずしも十分な対策効果を
得ているとはいえなかった。例えば、前述したようなト
レーラ輸送中の前後進入力が予想を越える回数となった
場合などには、疵が付く可能性があり、軋み音の発生防
止として十分な対策効果を得ることができるとはいえな
い。
【0016】そこで、本発明は、前述のような問題点に
着目してなされたもので、リンク部材に起因する車両乗
り降りの際の軋み音を防止することができるパーキング
ブレーキの提供を目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記問題を解決するため
に、請求項1記載のドラム式のパーキングブレーキは、
車輪と一体に回転するブレーキドラムの内周面へのブレ
ーキシューの押し付け制動を外部入力で動作するリンク
機構により行うように構成され、前記外部入力に伴う前
記リンク機構の移動を制限するためのアンカ部材を備え
ているドラム式のパーキングブレーキにおいて、前記リ
ンク機構における前記アンカ部材の対向部位であって、
前記制動の際に前記アンカ部材に対して略平行移動する
部位と前記アンカ部材との間にケーシング部材を介在さ
せ、前記アンカ部に前記ケーシング部材を面接触させて
前記外部入力に伴う前記リンク機構の移動を制限するこ
とを特徴としている。
【0018】また、請求項2記載のドラム式のパーキン
グブレーキは、車輪と一体に回転するブレーキドラム
と、前記ブレーキドラムの内周面に対面して配置された
一対のブレーキシューと、当該一対のブレーキシューで
対向する端部間に当該端部の対向方向に延在するように
介装され、非制動時における前記対向する端部間の距離
を規制すると共に、パーキングレバーからの入力により
前記対向する端部間の距離を広げて前記一対のブレーキ
シューを前記ブレーキドラムの内周面に押し付け制動を
行うリンク部材と、前記パーキングレバーからの入力方
向への前記リンク部材の移動を制限するアンカ部材と、
を備えているドラム式のパーキングブレーキであって、
前記リンク部材は、第1リンク及び第2リンクを備え、
前記第1リンクは、一方のブレーキシューの端部に当接
する当接部を有すると共にその当接部から他方のブレー
キシューの端部側に向けて離れた位置に前記パーキング
レバーからの入力部を有し、前記第2リンクは、他方の
ブレーキシューの端部に当接する当接部を有すると共に
その当接部から一方のブレーキシューの端部側に向けて
離れた位置で前記第1リンクに対して回動可能に連結し
ており、前記アンカ部材と前記第1リンクにおける当該
アンカ部材に対向する部位との間から前記アンカ部材と
前記第2リンクにおける当該アンカ部材に対向する部位
との間にわたって配置され、前記アンカ部材と面接触す
ることで前記パーキングレバーからの入力による前記第
1リンク及び第2リンクの移動を制限するケーシング部
を備えていることを特徴としている。
【0019】また、請求項3記載のドラム式のパーキン
グブレーキは、請求項3記載のドラム式のパーキングブ
レーキにおいて、前記ケーシング部が、第1リンク又は
第2リンクのいずれか一方に形成されていることを特徴
としている。
【0020】
【発明の効果】請求項1に係る発明によれば、リンク機
構が外部入力により変位しようとするが、ケーシング部
材を介してアンカ部材によりその変位が規制される。そ
して、このとき、ケーシング部材とアンカ部材との接触
は面接触である。また、請求項2に係る発明によれば、
第1リンクにパーキングレバーからの入力があると、第
1リンク及び第2リンクはともにその入力方向に変位し
ようとするが、ケーシング部を介してアンカ部材により
レバー入力方向への移動が規制される。そして、このと
き、ケーシング部とアンカ部材との接触は面接触であ
る。
【0021】このように、請求項1及び2に係る発明で
は、ケーシング部材或いはケーシング部とアンカ部材と
が面接触していることから、当該アンカ部材への面圧を
抑えることができる。これにより、アンカ部材に疵を付
き難くして、幅狭で深い疵も生ずることもないといった
効果を生み出すことで、リンクとアンカ部材とが接触す
ることに起因する、車両からの乗り降り時の軋み音発生
を防止できるという効果がある。
【0022】さらに、請求項3に係る発明によれば、一
体としたり或いは固着したりしてケーシング部をリンク
に形成することで、リンクとケーシング部とが連結部の
軸方向に相対移動してしまうことによる部材間の摺動或
いはガタをなくすことができる。この結果、そのような
部材間で生じるような摺動或いはガタに起因する異音の
発生を防止できるという効果がある。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。なお、前述の従来例と
同様な部品には同一の符号を付して説明する。図1及び
図2は、第1の実施の形態に係る非制動時におけるリン
ク部材6を示し、図1はその側面図であり、図2はその
斜視図である。
【0024】第1の実施の形態のパーキングブレーキの
基本構成は、前記従来例と同様であり、ブレーキドラム
101内に一対のブレーキシュー102,103が配置
され、その一対のブレーキシュー102,103の一方
の端部間がアジャスタ104によって連結されると共
に、当該一対のブレーキシュー102,103の他方の
端部102a,103a間が、リターンスプリング10
5によって当該端部102a,103a間が狭くなる方
向に付勢されている(図6参照)。
【0025】前記他方の端部102a,103a間に
は、当該端部102a,103a間に沿って延在するリ
ンク部材6が介装されて、非制動時における当該他方の
端部102a,103a間の距離を規制している。ま
た、そのリンク部材6は、パーキングレバーからの入力
Fによって作動して他方の端部102a,103a間の
距離を広げて一対のブレーキシュー102,103をブ
レーキドラム101に押し付けて制動を行う構成となっ
ている。
【0026】リンク部材6は、車輪と一体に回転するブ
レーキドラムの内周面へのブレーキシュー102,10
3の押し付け制動を外部入力で動作するリンク機構をな
し、図1及び図2に示すように、第1リンク107、第
2リンク108及びケーシング10から構成されてい
る。ここで、ケーシング10は、本発明の適用により設
けられた構成要素である。
【0027】第1リンク107は、略Y字形状となって
いて、一方のブレーキシュー102の端部102aを当
接する当接凹部107aを有すると共に他方のブレーキ
シュー103の端部103aに向けて延在し、その延在
方向端部に、前記押し付け制動のための外部入力がなさ
れる入力部109が設けられている。その入力部109
には、パーキングレバーに接続するケーブル110の端
部が接続され、当該ケーブル110は、入力部109か
らバックプレート111側に延びていて、パーキングレ
バーから入力部109への入力方向Rがバックプレート
111側となっている。
【0028】また、第2リンク108は、第1リンク1
07を挟んで対向配置される2枚の板材から構成されて
いる。その第2リンク108は、一方のブレーキシュー
102の端部103a側において、第1リンク107に
ピン16で連結してレバー入力方向Rに沿った方向にの
み相対的に回動可能となっている。さらに、第2リンク
108は、他方のブレーキシュー103の端部103a
側に向けて延在し、その延在方向端部に当該他方のブレ
ーキシュー103の端部103aを当接する当接凹部1
08aが設けられている。
【0029】また、ケーシング10は、ケーシング部或
いはケーシング部材をなし、底板部10aと支持部10
bとが一体とされた構成をなしている。底板部10a
は、第1リンク107のバックプレート側端面107b
と第1アンカボルト113との間から第2リンク108
のバックプレート側端面108bと第2アンカボルト1
14との間にわたるように略長方形の板状をなし、当該
各リンク107,108のバックプレート側端面107
b,108bと各アンカボルト113,114頭部とが
両面に接触されている。また、底板部10aは、その幅
が第2リンク108の幅と略等しくなっている。そし
て、この底板部10aの短辺方向の側端に支持部10b
が立設されている。
【0030】支持部10bは、ブレーキシュー102の
端部102aに向けて延在し、その延在方向端部に、各
リンク107,108とを回転自在にしているピン16
が連結されている。これにより、ケーシング10は、第
1リンク107と一体に動くようになっている。なお、
第2リンク108をケーシングと称する場合もあり、こ
の場合、第2リンク108は第1ケーシングをなし、ケ
ーシング10は第2ケーシングをなす。
【0031】また、バックプレート111から各リンク
107,108に向けて、アンカ部材を構成する第1ア
ンカボルト113及び第2アンカボルト114がそれぞ
れ突出しており、当該アンカボルト113,114の頭
部が前記ケーシング10の底板部10aを介して各リン
ク107,108がレバー入力方向Rに移動することを
規制している。
【0032】ここで、パーキングレバーは、足で操作す
るものであっても良いし、手で操作するものであっても
良い。次に、このような構成からなるパーキングブレー
キの動作、作用、効果等について説明する。車両を停止
状態とするためにパーキングレバーが制動方向に操作さ
れると、第1リンク107の入力部109にバックプレ
ート111側に向かう入力Fが掛かり、当該レバー入力
部109がバックプレート111側に引かれ、両リンク
107,108の当接凹部107a,108a間が広が
るようにリンク部材6が作動する。この結果、第1リン
ク107に当接しているブレーキシュー102がブレー
キドラム101に当接し、その反力で第2リンク108
に当接するブレーキシュー103もブレーキドラム10
1に押し付けられて制動が行われる。
【0033】このとき、入力Fによって各リンク10
7,108は、レバー入力方向Rに移動しようとする
が、当該各リンク107,108とピン16により一体
とされているケーシング10の底板部10aがアンカボ
ルト113,114頭部と当接しているので、レバー入
力方向Rへの移動が規制される。そして、この場合、入
力Fによって両リンク107,108は、当接凹部10
7a,108a間が広がるように動作する、すなわちピ
ン16を中心として回転動作するが、その回転動作によ
りバックプレート側端面107a,108aがケーシン
グ10の底板部10a(図3における上面)と摺動する
ことなく離間するように動作するので、その結果、バッ
クプレート側端面107a,108aが他の部材と摺動
することに起因して従来において発生していたキーキー
音やギーギー音などの軋み音が発生してしまうことを防
止できる。
【0034】また、ケーシング10の底板部10aがア
ンカボルト113,114頭部の上面全体と面接触して
いることから、アンカボルト113,114頭部への面
圧を抑えることができ、たとえ、制動時に、ケーシング
10の底板部10aがアンカボルト113,114頭部
に対して摺動しても両者の間に掛かる面圧を大幅に低減
しているので、当該アンカボルト113,114頭部の
上面に疵を付き難くして、幅狭で深い疵も生ずることを
防止することができる。
【0035】次に第2の実施の形態を説明する。図3及
び図4は、第2の実施の形態に係るリンク部材6を示
し、図3はその側面図であり、図4はその斜視図であ
る。第2の実施の形態のパーキングブレーキの基本構成
については、前述の第1の実施の形態と同様であり、こ
こでは、その基本構成の説明は省略する。そして、第2
の実施の形態のパーキングブレーキでは、第1の実施の
形態と同様にリンク部材6にケーシング11を備えてい
るが、そのケーシング11が第2リンク108に固定さ
れている点に特徴がある。
【0036】すなわち、ケーシング11は、底板部11
aと固定部11bとが一体とされた構成をなしている。
底板部11aは、前述の第1の実施の形態と同様に、第
1リンク107のバックプレート側端面107bと第1
アンカボルト113との間から第2リンク108のバッ
クプレート側端面108bと第2アンカボルト114と
の間にわたるように略長方形の板状をなし、当該各リン
ク107,108のバックプレート側端面107b,1
08bとアンカボルト113,114頭部とが両面に接
触されている。また、底板部11aは、その幅が第2リ
ンク108の幅と略等しくなっている。そして、この底
板部11aの短辺方向端部の略中央に固定部11bが立
設されている。固定部11bは、その端部が第2リンク
108の一方の板材の側面に溶接A等により固定されて
いる。
【0037】このような構成からなるパーキングブレー
キの動作、作用、効果等については次のようになる。動
作及び作用については、前述の第1の実施の形態の場合
と同様である。すなわち、車両を停止状態とするために
パーキングレバーが制動方向に操作されると、第1リン
ク107の入力部109にバックプレート111側に向
かう入力Fが掛かり、当該レバー入力部109がバック
プレート111側に引かれ、両リンク107,108の
当接凹部107a,108a間が広がるようにリンク部
材6が作動する。この結果、第1リンク107に当接し
ているブレーキシュー102がブレーキドラム101に
当接し、その反力で第2リンク108に当接するブレー
キシュー103もブレーキドラム101に押し付けられ
て制動が行われる。
【0038】このとき、入力Fによって各リンク10
7,108は、レバー入力方向Rに移動しようとする
が、当該各リンク107,108とピン16により一体
とされているケーシング11の底板部11aがアンカボ
ルト113,114頭部と当接しているため、レバー入
力方向Rへの移動が規制される。そして、この場合、入
力Fによって少なくとも第1リンク107がピン16を
中心として回転動作するが、その回転動作によりバック
プレート側端面107aがケーシング10の底板部10
aと摺動することなく離間するので、その結果、バック
プレート側端面107a,108aが他の部材と摺動す
ることに起因して従来において発生していたキーキー音
やギーギー音などの軋み音が発生してしまうことを防止
することができる。なお、第2リンク108については
ケーシング11と一体となっていることから、ケーシン
グ10との間で摺動も生じることはない。
【0039】また、ケーシング11の底板部11aがア
ンカボルト113,114頭部の上面全体と面接触して
いることから、アンカボルト113,114頭部への面
圧を抑えることができるので、たとえ、制動時に、ケー
シング11の底板部11aがアンカボルト113,11
4頭部に対して摺動しても両者の間に掛かる面圧を大幅
に低減しているので、当該アンカボルト113,114
頭部の上面に疵を付き難くして、幅狭で深い疵も生ずる
ことを防止することができる。
【0040】さらに、この第2の実施の形態では、特に
ケーシング11を第2リンク108に対して直接固定し
ているので、第1リンク107或いは第2リンク108
に対するガタをなくすことができる。例えば、前記第1
の実施の形態のように、ピン16に回転自在としてケー
シング11を取り付けている場合には、ケーシング11
についてピン16の軸方向へのガタが生じる可能性があ
る。このようにガタがあると、結果的に、そのガタ或い
は部材間の摺動に起因する異音の発生を引き起こしてし
まう。しかし、この第2の実施の形態では、ケーシング
11のガタ或いは他の部材との摺動をなくすことができ
るので、そのようなガタ等に起因する異音の発生を防止
することができる。
【0041】次に第3の実施の形態を説明する。図5
は、第3の実施の形態に係るリンク部材6を示す側面図
である。第3の実施の形態のパーキングブレーキの基本
構成については、前記第1及び第2の実施の形態と同様
であり、ここでは、その基本構成の説明は省略する。こ
の第3の実施の形態のパーキングブレーキでは、第1及
び第2の実施の形態でリンク部材6が備えているケーシ
ング11と同様な機能を第2リンク12が有している点
に特徴がある。
【0042】すなわち、第2リンク12は、第1リンク
107を挟んで対向配置される2枚の板材から構成され
ている。その第2リンク12は、一方のブレーキシュー
102の端部102a側で第1リンク107に対し回動
可能にピン16により連結して、他方のブレーキシュー
103の端部103a側に向けて延在し、その延在方向
端部には、当該他方のブレーキシュー103の端部10
3aを当接する当接凹部108aが形成されている。こ
のように、第2リンク12は本来の機能を実現するよう
な形状を有している。その一方で、第2リンク12は、
基体をなす2枚の板材のうちの一方の板材に底板部12
aを一体として有している。図5中に示す底板部12a
を含めた斜線部が、第2リンク12において前記ケーシ
ング10,11として機能する部分に対応している。
【0043】底板部12aは、第1リンク107のバッ
クプレート側端面107bとアンカボルト113との間
から他方のアンカボルト114との間にかかるように略
長方形の板状をなし、第1リンク107のバックプレー
ト側端面107bとアンカボルト113,114頭部と
が両面に接触されている。なお、前記第1及び第2の実
施の形態では、第2リンク108のバックプレート側端
面108bが底板部10a,11aと当接するようにな
っていたが、すなわち、バックプレート側端面108b
が底板部10a,11aとが別構成となっていたが、こ
の第3の実施の形態では、第2リンク108のバックプ
レート側端面108bとされていた部分と底板部12a
とが一体とされている形状であってもよい。
【0044】このような構成にすることで、第2の実施
の形態のパーキングブレーキについても、前記第2の実
施の形態のパーキングブレーキが有している効果と同様
な効果が得られる。さらに、この第3の実施の形態で
は、第2リンク12が前記ケーシング10,11が一体
とされた形状をなしているので、別成形品を別組みする
ことを要しない構成を実現している。例えば、これによ
り、リンク部材6のレイアウトを有利にすることができ
るし、安価に実施することができる。
【0045】以上、本発明の実施の形態について説明し
た。しかし、本発明は、前述の実施の形態として実現さ
れることに限定されるものではない。例えば、前述の第
2の実施の形態では、ケーシング11を第2リンク10
8に固定し、或いは、第3の実施の形態では、第2リン
ク12についてケーシングが一体とされた形状であるこ
とを説明したが、これに限定されるものではない。すな
わち例えば、第2の実施の形態についていえば、ケーシ
ング11を第1リンク107に固定し、或いは、第3の
実施の形態についていえば、第1リンク107について
ケーシングが一体とされた形状であってもよい。
【0046】また、本発明の実施の形態に係るリンク部
材6は、前記図7等に示したように、第2リンク12,
108を構成する2枚の板材間に回動規制板を架け渡し
た構成としてもよい。以下、本発明の実施の形態による
アンカボルト113,114頭部の疵防止効果について
説明する。
【0047】前述したようにパーキングレバーからの引
き力が第1リンク107の入力部109に掛かると、当
該引き力に応じた荷重Fa,Fbが一対のアンカボルト
113,114に伝達されることになる。このとき、ア
ンカボルト113,114座面(頭部上面)で均一に前
記引き力が分担されていると仮定し、それぞれの座面が
受ける荷重をF、摺動部の接触面積をSFxとする
と、当該摺動部にかかる圧縮応力σFxは次式で示すこ
とができる。
【0048】σFx=F/SFx 例えば、一般的な形状とされる板厚5mmのリンクが摺
動する場合には、前記摺動部の接触面積Sは0.8m
程度である。さらに、パーキングブレーキからの引
き力が片側だけに偏って入る場合もあるが、すなわち、
いずれか一方のリンクのみがアンカボルト113,11
4座面と接触するような場合もあり、この場合には、当
該座面が受ける荷重はF=50kgf程度になる。こ
のような条件下では、前記圧縮応力σFxは62.5k
gf/mmになり、一般的なアンカボルト材料の降伏
点を超えてしまう。このように、降伏点を超えてしまっ
たときに摺動部に深い疵が付いてしまう。
【0049】一方、本発明を適用した場合、ケーシング
10,11の底板部10a,11a或いはケーシングの
機能の併有する第2リンク12の底板部12aが各アン
カボルト113,114座面全体と面接触により接触す
るようになるので、その接触面積も大きくなる。例え
ば、アンカーボルト113,114として一般的なもの
を使用した場合、接触面積SFxは200mm程度に
なる。このようなことから、圧縮応力σFxは、0.2
5kgf/mm2となり、従来の場合と比較して明らか
に小さい値となり、本発明の適用により疵付きの防止効
果が大きくなることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のリンク部材の構成
を示す側面図である。
【図2】前記第1の実施の形態のリンク部材の構成を示
す斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態のリンク部材の構成
を示す側面図である。
【図4】前記第2の実施の形態のリンク部材の構成を示
す斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態のリンク部材の構成
を示す側面図である。
【図6】リンクストップのパーキングブレーキを示す平
面図である。
【図7】従来のリンク部材の構成を示す側面図である。
【図8】前記従来のリンク部材の構成を示す平面図であ
る。
【図9】特開2001−208112号公報に開示され
ているリンク部材の構成を示す側面図である。
【図10】前記特開2001−208112号公報に開
示されているリンク部材の制動時の状態を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
6 リンク部材 10 ケーシング 10a 底板部 10b 支持部 11a 底板部 11b 固定部 12 ケーシング機能を備えた第2リンク 12a 底板部 16 ピン 101 ブレーキドラム 102 一方のブレーキシュー 102a 端部 103 他方のブレーキシュー 103a 端部 104 アジャスタ 105 リターンスプリング 106 リンク部材 107 第1リンク 107a 当接凹部 107b バックプレート側端面 108 第2リンク 108a 当接凹部 108b バックプレート側端面 109 入力部 110 ケーブル 111 バックプレート 112 アンカブロック 113,114 アンカボルト(アンカ部材) 115 回動規制板 116 ピン F パーキングレバーからの入力 Fa,Fb アンカボルトに伝達される荷重 Wa,Wb ブレーキシューの反力

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪と一体に回転するブレーキドラムの
    内周面へのブレーキシューの押し付け制動を外部入力で
    動作するリンク機構により行うように構成され、前記外
    部入力に伴う前記リンク機構の移動を制限するためのア
    ンカ部材を備えているドラム式のパーキングブレーキに
    おいて、 前記リンク機構における前記アンカ部材の対向部位であ
    って、前記制動の際に前記アンカ部材に対して略平行移
    動する部位と前記アンカ部材との間にケーシング部材を
    介在させ、前記アンカ部材に前記ケーシング部を面接触
    させて前記外部入力に伴う前記リンク機構の移動を制限
    することを特徴とするドラム式のパーキングブレーキ。
  2. 【請求項2】 車輪と一体に回転するブレーキドラム
    と、前記ブレーキドラムの内周面に対面して配置された
    一対のブレーキシューと、当該一対のブレーキシューで
    対向する端部間に当該端部の対向方向に延在するように
    介装され、非制動時における前記対向する端部間の距離
    を規制すると共に、パーキングレバーからの入力により
    前記対向する端部間の距離を広げて前記一対のブレーキ
    シューを前記ブレーキドラムの内周面に押し付け制動を
    行うリンク部材と、前記パーキングレバーからの入力方
    向への前記リンク部材の移動を制限するアンカ部材と、
    を備えているドラム式のパーキングブレーキであって、 前記リンク部材は、第1リンク及び第2リンクを備え、
    前記第1リンクは、一方のブレーキシューの端部に当接
    する当接部を有すると共にその当接部から他方のブレー
    キシューの端部側に向けて離れた位置に前記パーキング
    レバーからの入力部を有し、前記第2リンクは、他方の
    ブレーキシューの端部に当接する当接部を有すると共に
    その当接部から一方のブレーキシューの端部側に向けて
    離れた位置で前記第1リンクに対して回動可能に連結し
    ており、 前記アンカ部材と前記第1リンクにおける当該アンカ部
    材に対向する部位との間から前記アンカ部材と前記第2
    リンクにおける当該アンカ部材に対向する部位との間に
    わたって配置され、前記アンカ部材と面接触することで
    前記パーキングレバーからの入力による前記第1リンク
    及び第2リンクの移動を制限するケーシング部を備えて
    いることを特徴とするドラム式のパーキングブレーキ。
  3. 【請求項3】 前記ケーシング部は、第1リンク又は第
    2リンクのいずれか一方に形成されていることを特徴と
    する請求項2記載のドラム式のパーキングブレーキ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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