JP2003312954A - エレベータ巻上機の人力駆動装置 - Google Patents

エレベータ巻上機の人力駆動装置

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JP2003312954A
JP2003312954A JP2002115770A JP2002115770A JP2003312954A JP 2003312954 A JP2003312954 A JP 2003312954A JP 2002115770 A JP2002115770 A JP 2002115770A JP 2002115770 A JP2002115770 A JP 2002115770A JP 2003312954 A JP2003312954 A JP 2003312954A
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hoisting machine
drive
driving
rotating member
chain
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JP2002115770A
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English (en)
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Tetsuji Kibe
部 哲 治 木
Akira Yamamoto
本 明 山
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Toshiba Elevator and Building Systems Corp
Original Assignee
Toshiba Elevator Co Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B5/00Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators
    • B66B5/02Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators responsive to abnormal operating conditions
    • B66B5/027Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators responsive to abnormal operating conditions to permit passengers to leave an elevator car in case of failure, e.g. moving the car to a reference floor or unlocking the door

Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動抵抗の大きいエレベータ巻上機をも人力
によって容易かつスムーズに駆動することができるエレ
ベータ巻上機の人力駆動装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係るエレベータ巻上機の人力駆
動装置100は、左右一対のクランクペダル26,27
を作業員の脚力によって駆動することにより駆動側回転
部材25を回転させるものであるから、作業員の体重を
利用することができる。これにより、駆動側回転部材2
5を腕力により駆動する場合に比較し、より大きな駆動
力をより長く作用させることができるから、駆動抵抗の
大きいエレベータ巻上機10をも迅速に人力運転してエ
レベータの乗りかごをスムーズに昇降させ、救出運転を
速やかに行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータの巻上
機を人力で駆動するための装置に関し、より詳しくは、
エレベータの巻上機を作業員の脚力によって駆動するこ
とにより迅速かつ安全なエレベータの人力運転を可能と
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、釣瓶式のエレベータにおいては、
図7に示したようにメインシーブ1に巻き付けたメイン
ロープ2の両端に乗りかご3および釣合錘4をそれぞれ
取り付けるとともに、モータに連結された巻上機を用い
てメインシーブ1を正逆両方向に回転させることにより
乗りかご3を昇降させている。
【0003】ところで、エレベータの据付、調整、保守
の各作業を行う際や停電に伴う救出運転を行う際には、
巻上機のモータに電力を供給することができない。ま
た、乗りかご3と釣合錘4の重量が釣り合っている場合
や両者の重量差が小さい場合には、巻上機のブレーキを
手動で解除しても乗りかご3が昇降しない。そこで、図
8に示したように巻上機5の回転軸6にターニングハン
ドル7を取り付けるとともに、このターニングハンドル
7の取手7aを作業者が掴んで回すことにより巻上機5
の回転軸6を手で駆動し、乗りかご3を昇降させてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エレベ
ータの昇降行程の増加および乗りかごの大容量化に伴っ
て巻上機の駆動抵抗が増加しているため、ターニングハ
ンドル7を手で回して巻上機5を駆動する作業は困難な
ものとなりつつあり、作業員の肉体的な負担が大きい。
特に、停電等に伴う救出運転の際には巻上機5を人力で
駆動する作業を迅速に行う必要があるが、作業員の肉体
的な疲労によって救出時間が長くなることを防止するた
めに、救出作業を行う作業員の人数を増やす等の対策を
取らなくてはならない。
【0005】また、小さな力で巻上機を駆動できるよう
にターニングハンドル7の腕7bの長さを大きくする
と、巻上機5の周囲に配設されている機器類や機械室の
床面等にターニングハンドル7の先端がぶつかってしま
う。このため、巻上機5の回転軸6に固定した取付部分
に対してハンドルの腕7bが半径方向にスライドできる
ようにし、その先端と周囲の機器類との干渉を防止する
ようにしたターニングハンドルも提案されている。
【0006】さらに、巻上機5を人力で駆動する際に
は、巻上機5に設けられているブレーキを解除して巻上
機5の回転軸6が回転できるようにする必要がある。こ
のとき、ブレーキを設けた部分とターニングハンドルを
設けた部分とが離れていると、ブレーキを手で操作する
作業とターニングハンドルを手で回す作業とを同時に行
うこと自体が困難であることに加え、救出運転等の緊急
時には作業を急ぐあまりブレーキ操作ミスを犯す可能性
もある。
【0007】そこで本発明は、上述した従来技術が有す
る問題点を解決し、巻上機を人力によって容易かつスム
ーズに駆動することができるとともに、巻上機を駆動す
る作業と巻上機のブレーキを操作する作業とを同時にか
つ確実に行うことができるエレベータ巻上機の人力駆動
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する請
求項1に記載の手段は、エレベータの巻上機を人力で駆
動するための装置であって、エレベータ巻上機を人力で
駆動する作業員によって駆動し回転される駆動側回転部
材と、前記駆動側回転部材を前記作業員の脚力によって
駆動するための駆動手段と、前記巻上機の回転軸と一体
に回転する巻上機側回転部材と、前記駆動側回転部材か
ら前記巻上機側回転部材に駆動力を伝達する駆動力伝達
手段と、を備えることを特徴としている。
【0009】ここで、駆動側回転部材および巻上機側回
転部材は、チェーンを巻き付けるスプロケット、ベルト
若しくはロープを巻き付けるプーリ、平歯車若しくは傘
歯車とすることができる。駆動手段は、駆動側回転部材
を作業員の脚力によって駆動し回転させることができる
ものであればどのようなものであっても良い。例えば、
駆動側回転部材の回転軸にラチェット(ワンウェイクラ
ッチ)を介して取り付けられて回転軸の軸線に対して半
径方向外側に延びるアーム部材とすることができる。そ
して、このアーム部材の先端上に作業員が片足で乗って
このアーム部材を踏み下げる作業と、ラチェットを空転
させつつアーム部材を足で持ち上げる作業とを繰り返す
ことにより、間歇的にではあるが駆動側回転部材を脚力
により駆動して回転させることができる。また、このよ
うなアーム部材を駆動側回転部材の回転軸に二つ取り付
けるとともに、これらのアーム部材の先端上に作業員が
左右の足で乗り、かつこれらのアーム部材を左右両足で
交互に踏み下げる作業と足で持ち上げる作業とを繰り返
すことにより、駆動側回転部材を脚力によってスムーズ
に駆動し回転させることもできる。さらに、駆動側回転
部材そのものを水車状に構成するとともに、この水車状
回転部材の各羽根上に作業員が左右の足で交互に乗るこ
とにより、駆動側回転部材を脚力により駆動して回転さ
せることもできる。また、駆動力伝達手段はスプロケッ
ト間に巻回されるチェーン、プーリ間に巻回されるベル
ト若しくはロープ、歯車同士を接続する動力伝達軸とす
ることができる。
【0010】すなわち、請求項1に記載したエレベータ
巻上機の人力駆動装置は、駆動側回転部材を作業員の脚
力により駆動するものであるから、作業員の体重を利用
することができる。これにより、駆動側回転部材を腕力
により駆動する場合に比較し、より大きな駆動力をより
長く作用させることができるから、駆動抵抗の大きいエ
レベータ巻上機をも迅速に運転してエレベータの乗りか
ごをスムーズに昇降させ、救出運転を速やかに行うこと
ができる。
【0011】なお、上述したアーム状部材若しくは水車
状回転部材を巻上機の回転軸に取り付けるとともに、こ
れらの部材を作業員の脚力によって直接駆動することに
より巻上機の回転軸を回転させることもできる。このと
き、請求項1に記載したエレベータ巻上機の人力駆動装
置においては、巻上機の回転軸に巻上機側回転部材を取
り付けるとともに、駆動側回転部材に負荷された駆動力
を駆動力伝達手段を介して巻上機側回転部材に伝達する
構造である。
【0012】また、請求項2に記載した手段は、請求項
1に記載したエレベータ巻上機の人力駆動装置に対し、
前記作業員が前記駆動手段を用いて前記駆動側回転部材
を回転させる際にその作業姿勢を保持するための手摺り
と、前記巻上機のブレーキを前記作業員が手動で操作す
るために前記手摺りに設けられたブレーキ操作手段と、
をさらに備えさせたことを特徴としている。
【0013】すなわち、請求項2に記載したエレベータ
巻上機の人力駆動装置は、手摺りを設けたことによって
作業員の姿勢を良好に保持することができる。そして、
駆動手段を足で操作するから、より一層大きな駆動力を
より一層長時間にわたって維持することができる。さら
に、手摺りに設けたブレーキ操作手段を手で操作しつ
つ、駆動側回転部材を足で駆動することができる。言い
換えると、ブレーキを操作する作業と駆動手段を操作す
る作業とを手と足とに分離したから、エレベータ救出運
転等の緊急時に作業を急ぐあまりブレーキ操作を誤るこ
とを確実に防止することができる。
【0014】また、請求項3に記載した手段は、請求項
1または2に記載したエレベータ巻上機の人力駆動装置
において、前記駆動手段が、前記駆動側回転部材と一体
に回転するクランクと、このクランクの先端に取り付け
られて前記作業員により踏み下げられる足踏みペダル
と、を有することを特徴としている。
【0015】すなわち、請求項3に記載したエレベータ
巻上機の人力駆動装置においては、駆動手段が自転車の
足踏みペダルに類似して構成される。これにより、駆動
側回転部材を正逆いずれの方向にも大きな駆動力でスム
ーズに駆動して高速に回転させることができる。なお、
作業員が着座するサドルを設けることもできる。
【0016】また、請求項4に記載した手段は、請求項
1乃至3のいずれかに記載したエレベータ巻上機の人力
駆動装置において、前記駆動力伝達手段が、前記駆動側
回転部材と前記巻上機側回転部材との間に巻回されるチ
ェーンと、前記チェーンの張り側および緩み側にそれぞ
れ係合する一対のアイドラスプロケットをそれぞれ回転
自在に保持するとともに前記チェーンの張り側と緩み側
との間で揺動自在に軸支され、かつ前記チェーンの張り
側によって付勢されると前記チェーンの緩み側に揺動し
て前記チェーンの緩みを取る緩み除去手段と、を有する
ことを特徴としている。
【0017】すなわち、請求項4に記載したエレベータ
巻上機の人力駆動装置によれば、駆動側回転部材と巻上
機側回転部材との間に巻回すチェーンの長さを少し長め
に設定し、このチェーンを着脱する作業を容易に行うこ
とができる。そして、エレベータ巻上機を人力で駆動す
る際には、緩み除去手段がチェーンの緩みを除去するか
ら、駆動側回転部材および巻上機側回転部材からチェー
ンが外れることを確実に防止することができる。また、
緩み除去手段は、ばね等の付勢手段を用いない簡単な構
造であり、かつエレベータ巻上機を正逆いずれの方向に
回転させる場合においてもチェーンの緩みを除去するこ
とができる。
【0018】また、請求項5に記載した手段は、請求項
1乃至4のいずれかに記載したエレベータ巻上機の人力
駆動装置において、前記駆動力伝達手段が、前記駆動側
回転部材と共に回転する駆動側傘歯車と、前記駆動側傘
歯車と噛み合いつつ前記巻上機側回転部材と共に回転す
る巻上機側傘歯車と、を有することを特徴とする。
【0019】すなわち、請求項5に記載したエレベータ
巻上機の人力駆動装置によれば、互いに噛み合う傘歯車
の部分において駆動力の伝達方向を変えることができ
る。これにより、巻上機の周囲に配置された機器類と干
渉しないように動力伝達手段を配設することができると
ともに、駆動手段を駆動する作業員のために安全かつ充
分な広さのスペースを取ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図6を参照し、本
発明に係るエレベータ巻上機の人力駆動装置の各実施形
態を詳細に説明する。なお、以下の説明においては、作
業員が巻上機を人力で駆動する際の身体の向きに合わせ
て前後方向および左右方向を定めるとともに、同一の部
分には同一の符号を用いてその説明を省略する。
【0021】第1実施形態 まず最初に図1乃至図4を参照し、第1実施形態のエレ
ベータ巻上機の人力駆動装置100について詳細に説明
する。
【0022】エレベータの巻上機10が設置された機械
室のフロアFには、巻上機10の回転軸12を人力で駆
動するための駆動装置100が設けられている。この人
力駆動装置100の駆動手段20は、フロアFのうちガ
バナGと干渉しない部分に脚21を介して固定されて前
後方向(図1において図示左右方向)に延びる本体部分
22を有している。本体部分22には、巻上機10を人
力で駆動する作業員がその上に座るサドル23と、作業
員の姿勢を保持するための手摺り24とが設けられてい
る。
【0023】本体部分22のうちサドル23の下方に
は、第1スプロケット(駆動側回転部材)が、左右方向
(図1においては紙面に垂直な方向)に延びる回転軸の
回りに回転自在に支持されている。また、第1スプロケ
ット25と一体に回転するように取り付けられた左右一
対のクランク26の先端には、それぞれ足踏みペダル2
7が取り付けられている。さらに、本体部分22の先端
には、第2スプロケット28が左右方向に延びる回転軸
の回りに回転自在に支持されている。そして、第1スプ
ロケット25と第2スプロケット28とには第1チェー
ン29が巻回されている。これにより、サドル23に座
った作業員があたかも自転車のペダルをこぐように左右
一対の足踏みクランクペダル26,27を交互に踏み下
げ続けると、第1スプロケット25および第2スプロケ
ット28が共に回転する。なお、巻上機10の回転軸1
2を回転させる方向に合わせて、作業員はサドル23上
に座る向きを変えればよい。
【0024】図2に示されているように、本体部分22
には、第2スプロケット28と一体に回転する第3スプ
ロケット31が支持されている。また、巻上機10の回
転軸12には、第4スプロケット(巻上機側回転部材)
34が一体に回転するように取り付けられている。そし
て、第3スプロケット31と第4スプロケット32とに
は第2チェーン33が巻回されている。第4スプロケッ
ト32の直径は第1スプロケット25のそれよりも遙か
に大きく設定されているため、第1スプロケット25か
ら第4スプロケット32に至る駆動力伝達手段は減速作
用を行う。
【0025】また、第2スプロケット28および第3ス
プロケット31を回転自在に支持している支軸34に
は、三角形状の保持部材35の一つの角部が図示されな
い軸受を介して支軸34の軸線の回りに揺動自在に支持
されている。また、保持部材35の残りの二つの角部に
は、第2チェーン33の一側33aと他側33bとにそ
れぞれ係合する一対のアイドラスプロケット36,37
がそれぞれ回転自在に支持され、第2チェーン33の緩
みを取る緩み除去機構38を構成している。
【0026】図3に示したように、第2チェーン33
は、第3スプロケット31と第4スプロケット32との
間に巻回すために最小限必要な長さより長めに設定され
ており、第3スプロケット31および第4スプロケット
32に対して容易に着脱することができる。これによ
り、巻上機10を人力で駆動しない通常時には第2チェ
ーン33を取り外しておくとともに、巻上機10を人力
駆動するときに第2チェーン33を取り付ける。
【0027】図4に示したように、巻上機10を人力駆
動する際に第2チェーン33に張力が作用し、第2チェ
ーンの一側(張り側)33aがピンと張った状態になる
と、第2チェーンの一側33aと係合するアイドラスプ
ロケット36が図示時計方向に付勢され、保持部材35
は支軸34の軸線回りで図示時計方向に揺動する。する
と、第2チェーンの他側(緩み側)33bと係合するア
イドラスプロケット37が第2チェーンの他側(緩み
側)33bをピンと張る。したがって、第2チェーン3
3は、張力が作用すると第3スプロケット31および第
4スプロケット32から外れることがない。すなわち、
この緩み除去機構38は、ばね等の付勢手段を用いない
簡単な構造でありながら、エレベータ巻上機10の回転
軸12を正逆いずれの方向に回転させる場合においても
第2チェーン33の緩みを除去してその脱落を確実に防
止することができる。
【0028】一方、前述した手摺り24には、巻上機1
0の回転を制動するブレーキ装置41を手動で操作する
ためのブレーキ手動操作レバー42が設けられ、ブレー
キ操作機構40が構成されている。このブレーキ手動操
作レバー42は、自転車のハンドルに設けられているブ
レーキレバーとほぼ同様の機構であり、作業員が手で操
作するとブレーキケーブル43を介してブレーキ装置4
1が解除され、巻上機10の回転軸12は自在に回転で
きるようになる。
【0029】上述のように構成された本第1実施形態の
エレベータ巻上機の人力駆動装置100を用いて巻上機
10を人力駆動する際には、まず最初に、作業員は第2
チェーン33を第3スプロケット31および第4スプロ
ケット32に巻回す。次いで、作業員がサドル23上に
座って左右いずれかの足で足踏みクランクペダル26,
27を踏み下げつつブレーキ手動操作レバー42を手で
操作すると、第1スプロケット25に負荷された駆動力
は第1チェーン29、第2スプロケット28、支軸3
4、第3スプロケット31、第2チェーン33、第4ス
プロケット32の順に伝達されて巻上機10の回転軸1
2を回転させる。
【0030】このとき、緩み除去機構38が第2チェー
ン33の緩みを除去してピンと張るので、第2チェーン
33が第3スプロケット31および第4スプロケット3
2から外れることがない。さらに、第3スプロケット3
1および第4スプロケット32に第2チェーン33を巻
回す作業の際には、工具等を何等必要としないから、巻
上機10を人力で駆動するための準備作業を迅速に行う
ことができる。また、各スプロケット25,28,3
1,32の外径差に起因する減速作用により、第1スプ
ロケット25に負荷された駆動力が増大されて巻上機1
0の回転軸12に伝達されるから、巻上機10の駆動抵
抗が大きくとも回転軸12をスムーズに回転させ始める
ことができる。
【0031】また、本第1実施形態のエレベータ巻上機
の人力駆動装置100は、足踏みクランクペダル26,
27を用いて第1スプロケット25を駆動するものであ
るから作業員の体重を利用することができる。これによ
り、作業員が手を用いて第1スプロケット25を駆動す
る場合に比較し、より大きな駆動力をより長く作用させ
ることができるから、駆動抵抗の大きいエレベータ巻上
機10をも迅速に運転してエレベータの乗りかごをスム
ーズに昇降させ、救出運転を速やかに行うことができ
る。
【0032】また、本第1実施形態のエレベータ巻上機
の人力駆動装置100は、手摺り24を設けたことによ
って作業員の姿勢を良好に保持することができる。そし
て、足踏みクランクペダル26,27を用いて第1スプ
ロケット25を作業員の脚力により駆動するから、手作
業による駆動に比べより大きな駆動力をより長時間にわ
たって維持することができる。さらに、手摺り24に設
けたブレーキ手動操作レバー42を手で操作しつつ足踏
みクランクペダル26,27を足で操作するから、ブレ
ーキ41を操作する作業と第1スプロケット25を駆動
する作業とが手と足とに分離する。したがって、エレベ
ータ救出運転等の緊急時に作業を急ぐあまりブレーキ操
作機構40の操作を誤ることを確実に防止することがで
きる。
【0033】第2実施形態 次に図5を参照し、第2実施形態のエレベータ巻上機の
人力駆動装置200について詳細に説明する。
【0034】第2実施形態のエレベータ巻上機の人力駆
動装置200においては、図5に示したように、第1ス
プロケット25から巻上機10の回転軸12に駆動力を
伝達する経路が2つの部分に分割されるとともに、両部
分の間に介装されて互いに噛み合う傘歯車の部分におい
て駆動力の伝達方向が90度変化している。
【0035】すなわち、クランクペダル26,27によ
り第1スプロケット25に負荷された駆動力は、図示上
下方向に延びる第1チェーン29を介して第2スプロケ
ット28に伝達される。第2スプロケット28に伝達さ
れた駆動力は、互いに噛み合う駆動側傘歯車51および
巻上機側傘歯車52を介して第3スプロケット53に伝
達される。そして、第3スプロケット53に伝達された
駆動力は、図示左右方向に延びる第2チェーン55を介
して、巻上機10の回転軸12と一体に回転する第4ス
プロケット54に伝達される。
【0036】これにより、第1チェーン29および第2
チェーン55をそれぞれ巻上機10の周囲に配置された
機器類と干渉しないように配設することができるととも
に、足踏みクランクペダル26,27を脚力によって駆
動する作業員のために安全かつ充分な広さのスペースを
確保することができる。
【0037】第3実施形態 次に図6を参照し、第3実施形態のエレベータ巻上機の
人力駆動装置300について詳細に説明する。
【0038】第3実施形態のエレベータ巻上機の人力駆
動装置300は、上述した第1実施形態および第2実施
形態の駆動装置とは異なり、駆動力を伝達するために傘
歯車および動力伝達軸を用いている。
【0039】すなわち、足踏みクランクペダル26,2
7により第1大傘歯車61に負荷された駆動力は、第2
傘歯車62および第1動力伝達軸63に伝達される。第
1動力伝達軸63に伝達された駆動力は、互いに噛み合
う駆動側傘歯車64および巻上機側傘歯車65を介して
第2動力伝達軸66に伝達される。そして、第2動力伝
達軸66に伝達された駆動力は、第3傘歯車67を介し
て、巻上機10の回転軸12と一体に回転する第4傘歯
車68に伝達される。
【0040】これにより、第1動力伝達軸63および第
2動力伝達軸66をそれぞれ巻上機10の周囲に配置さ
れた機器類と干渉しないように配設することができると
ともに、足踏みクランクペダル26,27を脚力によっ
て駆動する作業員のために安全かつ充分な広さのスペー
スを確保することができる。また、より大きな駆動力を
巻上機10の回転軸12に対してより確実に伝達するこ
とができる。
【0041】以上、本発明に係るエレベータ巻上機の人
力駆動装置の各実施形態について詳しく説明したが、本
発明は上述した実施形態によって限定されるものではな
く、種々の変更が可能であることは言うまでもない。例
えば、上述した実施形態においては、2本のチェーン若
しくは動力伝達軸を用いているが、1本のチェーン若し
くは動力伝達軸を介して第1スプロケット25から第4
スプロケット32に駆動力を直接伝達することもでき
る。
【0042】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に係るエレベータ巻上機の人力駆動装置は、駆動側回転
部材を作業員の脚力によって駆動するものであるから、
作業員の体重を利用することができる。これにより、駆
動側回転部材を腕力により駆動する場合に比較し、より
大きな駆動力をより長く作用させることができるから、
駆動抵抗の大きいエレベータ巻上機をも迅速に運転して
エレベータの乗りかごをスムーズに昇降させ、救出運転
を速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エレベータ巻上機の人力駆動装置の一実施形態
を巻上機と共に示す側面図。
【図2】エレベータ巻上機の人力駆動装置の一実施形態
を巻上機と共に示す正面図。
【図3】図1に示した駆動装置のチェーンを取り付る手
順を模式的に示す図。
【図4】図1に示した駆動装置のチェーンの作動状態を
模式的に示す側面図。
【図5】エレベータ巻上機の人力駆動装置の変形例の要
部を示す平面図。
【図6】エレベータ巻上機の人力駆動装置の他の変形例
の要部を示す平面図。
【図7】釣瓶式エレベータを模式的に示す図。
【図8】巻上機を人力運転するための手動ハンドルを示
す斜視図。
【符号の説明】
1 メインシーブ 2 メインロープ 3 乗りかご 4 釣合錘 5 巻上機 6 回転軸 7 ターニングハンドル 10 巻上機 12 回転軸 20 駆動手段 21 脚 22 本体部分 23 サドル 24 手摺り 25 第1スプロケット 26 クランク 27 ペダル 28 第2スプロケット 29 第1チェーン 31 第3スプロケット 32 第4スプロケット 33 第2チェーン 34 支軸 35 保持部材 36,37 アイドラスプロケット 38 緩み除去機構 40 ブレーキ手動操作機構 41 ブレーキ装置 42 ブレーキ手動操作レバー 43 ブレーキケーブル 51 駆動側傘歯車 52 巻上機側傘歯車 53 第3スプロケット 54 第4スプロケット 55 第2チェーン 61 第1傘歯車 62 第2傘歯車 63 第1動力伝達軸 64 駆動側傘歯車 65 巻上機側傘歯車 66 第2動力伝達軸 67 第3傘歯車 68 第4傘歯車 100 第1実施形態のエレベータ巻上機の人力駆動装
置 200 第2実施形態のエレベータ巻上機の人力駆動装
置 300 第3実施形態のエレベータ巻上機の人力駆動装

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エレベータ巻上機を人力で駆動する作業員
    によって駆動し回転される駆動側回転部材と、 前記駆動側回転部材を前記作業員の脚力により駆動する
    ための駆動手段と、 前記巻上機の回転軸と一体に回転する巻上機側回転部材
    と、 前記駆動側回転部材から前記巻上機側回転部材に駆動力
    を伝達する駆動力伝達手段と、を備えることを特徴とす
    るエレベータ巻上機の人力駆動装置。
  2. 【請求項2】前記作業員が前記駆動手段を用いて前記駆
    動側回転部材を回転させる際にその作業姿勢を保持する
    ための手摺りと、 前記巻上機のブレーキを前記作業員が手動で操作するた
    めに前記手摺りに設けられたブレーキ操作手段と、をさ
    らに備えることを特徴とする請求項1に記載したエレベ
    ータ巻上機の人力駆動装置。
  3. 【請求項3】前記駆動手段は、 前記駆動側回転部材と一体に回転するクランクと、この
    クランクの先端に取り付けられて前記作業員により踏み
    下げられる足踏みペダルと、を有することを特徴とする
    請求項1または2に記載したエレベータ巻上機の人力駆
    動装置。
  4. 【請求項4】前記駆動力伝達手段は、 前記駆動側回転部材と前記巻上機側回転部材との間に巻
    回されるチェーンと、 前記チェーンの張り側および緩み側にそれぞれ係合する
    一対のアイドラスプロケットをそれぞれ回転自在に保持
    するとともに前記チェーンの張り側と緩み側との間で揺
    動自在に軸支され、かつ前記チェーンの張り側によって
    付勢されると前記チェーンの緩み側に揺動して前記チェ
    ーンの緩みを取る緩み除去手段と、を有することを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれかに記載したエレベータ
    巻上機の人力駆動装置。
  5. 【請求項5】前記駆動力伝達手段は、 前記駆動側回転部材と共に回転する駆動側傘歯車と、 前記駆動側傘歯車と噛み合いつつ前記巻上機側回転部材
    と共に回転する巻上機側傘歯車と、を有することを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載したエレベータ
    巻上機の人力駆動装置。
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