JP2005199967A - 足踏み走行車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】前輪2、後輪3及び乗車部5が設けられた車体フレーム4と、車体フレーム4の足下位置に設けられた漕ぎ装置11と、漕ぎ装置11からの駆動を後輪3へ伝える伝動手段50とを有する。漕ぎ装置11は左右両方へ突出する左右の駆動軸15,17と、これらから前方へ延出して設けられた左右のペダル杆16,18と、それらの上下動を交互に行う関係に左右の駆動軸15,17を正逆回動させる連動機構40とを有している。
【選択図】図1
Description
そのため足踏み自転車の停車時において、左右のペダル杆が上死点と下死点との中間位置で止まっているような場合であると、これらを踏み下げて漕ぎ出そうとしても、下死点に向かう方のペダル杆を下死点まで到達させてからでないと、他方のペダル杆を上死点から下死点へと踏み下げることができないことになる。すなわち、この足踏み自転車を漕ぎ出す最初の段階で、非常に漕ぎにくい場合があるという欠点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、最初の漕ぎ出しが容易であり、また乗り手の身長差に関係なく容易に漕ぐことができるようにした足踏み走行車を提供することを目的とする。
即ち、本発明に係る足踏み走行車1は、前輪2及び後輪3が回転自在に設けられていると共に乗車部5が設けられた車体フレーム4と、この車体フレーム4に対し乗車部5に乗る者の足下に合わせて設けられた漕ぎ装置11と、漕ぎ装置11からの駆動を後輪3へ伝える伝動手段50とを有している。
また上記漕ぎ装置11は、左右両方へ突出する状態で左右別に回動自在に保持された左駆動軸15及び右駆動軸17と、これら左右の各駆動軸15,17から前方へ延出してその延出端部にペダル20,21が設けられた左ペダル杆16及び右ペダル杆18と、これら左右のペダル杆16,18が所定範囲の上下動を交互に行う関係に左右の駆動軸15,17を正逆回動させる連動機構40とを有している。
漕ぎ装置11の連動機構40は、左右の駆動軸15,17に対してそれぞれ一体回動可能に設けられた左傘歯車41及び右傘歯車42と、これら左傘歯車41及び右傘歯車42の相互間で左右両方の傘歯車41,42に噛合した状態で車体フレーム4から支持軸46を介して回転自在に設けられた中間傘歯車43とを有したものとすることができる。
伝動手段50は、漕ぎ装置11における左右の駆動軸15,17に各別に設けられた左前部スプロケット27及び右前部スプロケット32と、後輪3の車軸位置で左右の各前部スプロケット27,32に対応して設けられた左後部スプロケット55及び右後部スプロケット80と、左前部スプロケット27と左後部スプロケット55との間及び右前部スプロケット32と右後部スプロケット80との間に掛け渡された左右のチェン56,81と、左後部スプロケット55の前進回転のみを後輪3に伝える左部一方向クラッチ61及び右後部スプロケット80の前進回転のみを後輪3に伝える右部一方向クラッチ82とを有したものとすることができる。
図1乃至図5は、本発明に係る足踏み自転車(足踏み走行車)1の一実施形態を示している。本実施形態で示す足踏み自転車1は前輪2及び後輪3を1輪ずつ有する二輪車としてあり、これら前、後輪2,3を回転自在に保持する車体フレーム4を有し、この車体フレーム4には前、後輪2,3の中間で高い位置に乗車部(サドル)5が設けられている。この車体フレーム4は前輪2を保持する前フレーム6と、後輪3を保持し座席装置5を具備する後フレーム7とが連結されて互いに首振り自在とされたものであって、このうち前フレーム6にはハンドル8が設けられ、このハンドル8にはブレーキレバー9が設けられていてその操作で前輪2や後輪3に制動をかけることができるようになっている。
左右のペダル杆16,18には、それぞれ前方への延出端部に左右のペダル20,21が設けられており、これら両ペダル20,21が乗車部5に乗る者の丁度、足下に合うように位置付けられている。
ギヤボックス10において左駆動軸15が貫通する部分には軸受け具25が設けられており、左駆動軸15はこの軸受け具25によって軸心まわりで回動自在になっている。またこの左駆動軸15に対して左ペダル杆16は軸止めネジ等の回り止め手段26によって一体回動可能になっており、従って左ペダル杆16に設けられた左のペダル20は左駆動軸15の軸心を中心として上下揺動するようになっている。
同様に、ギヤボックス10において右駆動軸17が貫通する部分には軸受け具30が設けられており、右駆動軸17はこの軸受け具30によって軸心まわりで回動自在になっている。またこの右駆動軸17に対して右ペダル杆18は軸止めネジ等の回り止め手段31によって一体回動可能になっており、従って右ペダル杆18に設けられた右のペダル21は右駆動軸17の軸心を中心として上下揺動するようになっている。
漕ぎ手段11はこの他、連動機構40を有している。この連動機構40はギヤボックス10内に組み込まれており、左駆動軸15と右駆動軸17が互いに向き合う軸端部間に対して、左駆動軸15に設けられた左傘歯車41と、右駆動軸17に設けられた右傘歯車42とを有し、更にこれら左右の傘歯車41,42の相互間に設けられた中間傘歯車43とを有している。
左側伝動部51は、漕ぎ装置11の左駆動軸15に設けられた左前部スプロケット27と、後輪3の車軸位置で左前部スプロケット27に対応して設けられた左後部スプロケット55と、これら左前部スプロケット27と左後部スプロケット55との間に掛け渡された左チェン56とを有している。左後部スプロケット55は、後輪3に対して直接且つ固定的に設けられたものではない。
内輪70にはその外周面で遊動ローラ72が配された位置に、周方向に沿って深さが徐々に深くなる凹面カム75が設けられており、内外輪70,71の間で相対回動が起こったとき、遊動ローラ72は内輪70の周方向に沿ってこの凹面カム75内を深い方又は浅い方へ転動するようになっている。
伝動手段50の右側伝動部52については、上記した左側伝動部51と略同じ構成で、各部材の左右配置が逆向きにしてある。すなわち、この右側伝動部52は、漕ぎ装置11の右駆動軸17に設けられた右前部スプロケット32と、後輪3の車軸位置で右前部スプロケット32に対応して設けられた右後部スプロケット80と、これら右前部スプロケット32と右後部スプロケット80との間に掛け渡された右チェン81とを有している。
また、右部一方向クラッチ82についても上記した左部一方向クラッチ61と略同じもので、内輪90、外輪91、遊動ローラ92を有し、内輪90の外周面に凹面カム95が設けられている。この凹面カム90が内輪90の周方向で深くなる方向は、左部一方向クラッチ61と逆向きとされている。しかし、それによってこの右部一方向クラッチ82では、右後部スプロケット80に対して後進回転が付与されたときに内外輪90,91の間で起こる相対回動でその周間において遊動ローラ86がフリー状態となり、これら内外輪90,91間、即ち、後輪3のハブ60と右車軸83との間で回動力は伝わらないものとなっている。
なお、本実施形態では、左部一方向クラッチ61と右部一方向クラッチ82との間に軸受け具95を介設して、両者の軸心が振れないようにしている。
次に、このような構成の本発明に係る足踏み自転車1において、その乗車(運転)方法を説明する。この足踏み自転車1に乗ろうとする者が乗車部5に腰掛けてハンドル8を掴んだ姿勢になると、必然的に両足の足下に左右のペダル杆16,18の各ペダル20,21が対応するようになっており、このとき、左右のペダル杆16,18は、それらのペダル20,21のうち一方が低位へ下げられれば他方は必ず上げられるという動き関係に拘束されていることから、いずれか一方のペダル杆16,18(ペダル20,21)に対して、必ず、踏み下げ代が確保されていることになる。
いま、例えば左ペダル杆16を踏み下げたとする。これにより漕ぎ装置11では連動機構40による連動作用によって右ペダル杆18が上がるようになる。このとき、左ペダル杆16の下方揺動で左前部スプロケット27は前進向きに回動(例えば90°程度)し、その回動が伝動手段50の左側伝動部51として左後部スプロケット55及び左車軸62に伝えられると、左部一方向クラッチ61の作動によって左車軸62から後輪3のハブ60へと回動駆動が伝わり、もって後輪3が前進方向へ回転される。
左ペダル杆16の踏み下げ量は、足踏み自転車1に乗る者の身長、或いは好み、路面の状態(坂など)に応じて、一回の踏み下げごとに任意に決定できる。その決定に基づき、左ペダル杆16の踏み下げを止めて右ペダル杆18を踏み下げるようにすると、これにより漕ぎ装置11では連動機構40による連動作用によって左ペダル杆16が上がるようになる。
上記と同様に、今度は左ペダル杆16の上方揺動で左前部スプロケット27は後進向きに回動することになり、その回動が伝動手段50の左側伝動部51として左後部スプロケット55及び左車軸62に伝えられるが、左部一方向クラッチ61の作動によって左車軸61から後輪3のハブ60へは回動駆動が伝わらず、もって後輪3が前進方向へ回転することが邪魔されることはない。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば、足踏み走行車は、前輪2及び後輪3が複数あってもよく、2輪車の足踏み自転車の他に3輪又は4輪の車椅子であってもよい。漕ぎ装置11の細部構造、左右の一方向クラッチ61,82の細部構造、伝動手段51の細部構造は限定されず、公知の適宜構造や部材に置換可能である。
2 前輪
3 後輪
4 車体フレーム
5 乗車部
11 漕ぎ装置
15 左駆動軸
16 左ペダル杆
17 右駆動軸
18 右ペダル杆
20 ペダル
21 ペダル
27 左前部スプロケット
32 右前部スプロケット
40 連動機構
41 左傘歯車
42 右傘歯車
43 中間傘歯車
46 支持軸
50 伝動手段
55 左後部スプロケット
56 左チェン
61 左部一方向クラッチ
80 右後部スプロケット
81 右チェン
82 右部一方向クラッチ
Claims (3)
- 前輪(2)及び後輪(3)が回転自在に設けられていると共に乗車部(5)が設けられた車体フレーム(4)と、この車体フレーム(4)に対し乗車部(5)に乗る者の足下に合わせて設けられた漕ぎ装置(11)と、漕ぎ装置(11)からの駆動を後輪(3)へ伝える伝動手段(50)とを有しており、上記漕ぎ装置(11)は左右両方へ突出する状態で左右別に回動自在に保持された左駆動軸(15)及び右駆動軸(17)と、これら左右の各駆動軸(15,17)から前方へ延出してその延出端部にペダル(20,21)が設けられた左ペダル杆(16)及び右ペダル杆(18)と、これら左右のペダル杆(16,18)が所定範囲の上下動を交互に行う関係に左右の駆動軸(15,17)を正逆回動させる連動機構(40)とを有していることを特徴とする足踏み走行車。
- 前記漕ぎ装置(11)の連動機構(40)は、左右の駆動軸(15,17)に対してそれぞれ一体回動可能に設けられた左傘歯車(41)及び右傘歯車(42)と、これら左傘歯車(41)及び右傘歯車(42)の相互間で左右両方の傘歯車(41,42)に噛合した状態で車体フレーム(4)から支持軸(46)を介して回転自在に設けられた中間傘歯車(43)とを有していることを特徴とする請求項1記載の足踏み走行車。
- 前記伝動手段(50)は、漕ぎ装置(11)における左右の駆動軸(15,17)に各別に設けられた左前部スプロケット(27)及び右前部スプロケット(32)と、後輪(3)の車軸位置で左右の各前部スプロケット(27,32)に対応して設けられた左後部スプロケット(55)及び右後部スプロケット(80)と、左前部スプロケット(27)と左後部スプロケット(55)との間及び右前部スプロケット(32)と右後部スプロケット(80)との間に掛け渡された左右のチェン(56,81)と、左後部スプロケット(55)の前進回転のみを後輪(3)に伝える左部一方向クラッチ(61)及び右後部スプロケット(80)の前進回転のみを後輪(3)に伝える右部一方向クラッチ(82)とを有していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の足踏み走行車。
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Cited By (4)
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CN106853858A (zh) * | 2016-12-14 | 2017-06-16 | 华南理工大学 | 一种自行车的曲柄上下往复摆动驱动装置与方法 |
JP2018523611A (ja) * | 2015-08-21 | 2018-08-23 | アーク287ビーシー・コーポレイション | 乗手駆動車及びその機構 |
CN111071380A (zh) * | 2018-10-18 | 2020-04-28 | J·陈 | 人力驱动船只或陆地交通工具 |
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