JP2003311699A - 機構デバイスの製造方法 - Google Patents

機構デバイスの製造方法

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JP2003311699A
JP2003311699A JP2002123090A JP2002123090A JP2003311699A JP 2003311699 A JP2003311699 A JP 2003311699A JP 2002123090 A JP2002123090 A JP 2002123090A JP 2002123090 A JP2002123090 A JP 2002123090A JP 2003311699 A JP2003311699 A JP 2003311699A
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layer
forming
photoresist film
copper foil
manufacturing
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JP2002123090A
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Naokuni Arima
尚邦 有馬
Tatsuro Kobayashi
達郎 小林
Yoichi Sato
洋一 佐藤
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Tokai University
Oki Sensor Device Corp
Original Assignee
Tokai University
Oki Sensor Device Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多層構造を有する機構デバイスの製造工程に
おけるオーバエッチングを防止することが可能な機構デ
バイスの製造方法を提供する。 【解決手段】 基板1にフォトレジスト膜と塗布する工
程と、フォトリソグラフィによりフォトレジスト膜に開
口パターンを形成する工程と、基板1において開口パタ
ーンにより露呈された部分をウェットエッチングにより
除去して所定のパターンを形成する工程とを少なくとも
実施して多層構造を有する機構デバイス100を製造す
る方法であって、所定のパターンを含む保護対象のパタ
ーンの表面全体を耐エッチング層で覆うようにしたもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属基板上に半導
体プロセス(フォトリソグラフィ)でフォトレジスト膜
をパターニングし、ウェットエッチングにより不要なパ
ターン部分を除去して所定パターンを形成する工程を少
なくとも実施して多層構造を有する機構デバイスの製造
する場合に用いて有効な技術であって、形成した所定パ
ターンを製造過程でオーバーエッチングされるのを防止
するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、マイクロマシン技術を用いて
例えば片持ち梁構造などの所望の構造を有する機構デバ
イスを製作することが行われている。この種の機構デバ
イスを製作する場合、フォトリソグラフィ(マイクロマ
シン技術の一種)を用いて、基板上にフォトレジスト膜
をパターニングして開口パターンを形成し、ウェットエ
ッチングにより基板をエッチングすることにより不要な
パターン部分を除去し、所定パターンを形成する加工が
行われている。
【0003】以下、図面に基づいて上記内容について説
明する。
【0004】図8は、フォトリソグラフィを用いて基板
に所定パターンを形成する場合の説明図である。まず、
(a)基板501にフォトレジスト膜502を塗布し、
(b)フォトリソグラフィで開口パターン503を形成
する。次に、(c)基板1をウェットエッチングして基
板1において開口パターンに対応する部分を除去し、
(d)フォトレジスト膜502を除去する。これによ
り、基板501に所定パターンが形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、フォトレジスト膜502は基板501の表
面部分だけに塗布されるため、ウェットエッチングの
際、図8(d)の側面504にもエッチング液が作用し
て、破線505に示すように、形成すべき所定パターン
を浸食してしまう(これをオーバーエッチングという)
という問題があった。これは、このウェットエッチング
が例えば1回きりであればさほど問題はないが、多層構
造を構成する製造過程で、複数回行われるとなると、所
定パターンの形成精度に大きく関わってくる。この問題
を解消するには、予めオーバエッチングを考慮して形成
パターンを大きく設計(すなわち開口パターンを小さく
設計)する方法が有効であるかと思われるが、所定パタ
ーンを大きく設計したとしても、所定パターンの本来の
形状を保つのは困難であり、オーバエッチングによる不
都合は依然、解消されない。
【0006】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、多層構造を有する機構デバイスの製造工程に
おけるオーバエッチングを防止することが可能な機構デ
バイスの製造方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る機構デバイ
スの製造方法は、金属基板にフォトレジスト膜と塗布す
る工程と、フォトリソグラフィによりフォトレジスト膜
に開口パターンを形成する工程と、金属基板において前
記開口パターンにより露呈された部分をウェットエッチ
ングにより除去して所定のパターンを形成する工程とを
少なくとも実施して多層構造を有する機構デバイスを製
造する方法であって、所定のパターンを含む保護対象の
パターンの表面全体を耐エッチング層で覆うようにした
ものである。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施の形態の機
構デバイスの断面図である。
【0009】機構デバイス100は、基板1と、下部電
極2と、上部電極3とを備えている。
【0010】基板1は、ガラスエポキシ樹脂で構成され
た絶縁基板11上に、導電性材料としての銅箔12が貼
着されたいわゆるプリント基板で、銅箔12は、半導体
プロセス(フォトリソグラフィ)によるパターンニング
後、銅箔12のエッチング液である塩化第二鉄でウェッ
トエッチングが行われ、これにより不要な銅箔部分が除
去されて凸状の配線パターンが形成されており、その配
線パターン上に下部電極2、上部電極3が電気的に接続
されている。なお、以下では適宜、銅箔12のうち、下
部電極2に接触する部分を下部電極用銅箔12a、上部
電極3に接触する部分を上部電極用銅箔12bとして区
別することにする。
【0011】下部電極2は、下部電極用銅箔12aの表
面全体を磁性層としてのニッケル層21で覆い、更にそ
のニッケル層21の表面全体を導電層22で覆った構成
を有している。ニッケル層21および導電層22はそれ
ぞれ以下に詳述する半導体プロセス(フォトリソグラフ
ィ法)および電解メッキ法を用いて形成されており、導
電層22は金(接点材料)で構成されている。ここで、
金は、腐食に強いことから、金でニッケル層21を覆う
ことによりニッケル層21の酸化を防止でき、また、導
電層22自身の酸化も防止できて、接触抵抗の上昇が防
止されて初期の導電性を維持でき、接点性能の安定化を
図ることが可能となっている。また、この導電層22を
構成する材料には、本発明の機構デバイス100の製造
時の最終工程(後述する)におけるウェットエッチング
の際に、ニッケル層21が浸食されないように保護する
役割も必要とされていることから、その面からも、最終
工程のウェットエッチングで用いるエッチング液(ここ
では塩化第二鉄)に対して耐エッチング性を有する金が
用いられている。
【0012】上部電極3は、フォトリソグラフィ法およ
び電解メッキ法を用いてそれぞれ形成された片持ち梁構
造部31と、磁性体部32とを有している。片持ち梁構
造部31は、上部電極用銅箔12b上にその底面が接触
する基部31aと、該基部31aに支持された梁部31
bとで構成され、耐エッチング性を有する導電性材料で
ある金(接点材料)で構成されている。なお、基部31
aは、上部電極用銅箔12bの表面全体を覆うように構
成されている。
【0013】ここで、接点材料として金を用いることに
より、上述したように接点性能安定化を図ることが可能
となる。また、金は硬度が低く柔軟性のある材料である
ことから、片持ち梁構造部31を金で構成することによ
り、以下に詳述するが、梁部31bを磁力によって下部
電極2側に引き寄せる際に、微少な磁力でも動作するこ
とが可能となり、よって、高感度の機構デバイス100
を構成することが可能となる。また、機構デバイス10
0の製造に際する最終工程(後述する)におけるウェッ
トエッチングに対し、耐性が必要である面からも、金が
用いられている。また、上部電極用銅箔12bの側面を
片持ち梁構造部31の基部31aによって覆った構成で
あることから、最終工程におけるウェットエッチングに
際し、上部電極用銅箔12bがエッチングされるのを防
止できるようになっている。
【0014】磁性体部32は、磁性層としてのニッケル
層32aの表面全体を耐エッチング層32bで覆った構
成となっている。このニッケル層32aおよび耐エッチ
ング層32bはそれぞれフォトリソグラフィ法および電
解メッキ法を用いて形成されており、該耐エッチング層
32bは金で構成されている。耐エッチング層32bに
金を用いることにより、上述したようにニッケル層32
aの酸化を防止でき、また、機構デバイス100の製造
時の最終工程(後述する)におけるウェットエッチング
に際し、ニッケル層32aがエッチングされないように
保護することができる。
【0015】このように構成された上部電極3は、下部
電極2との電気的接触が成されるように、梁部31bが
磁力によって下方に撓んだ場合に、梁部31bの先端部
が下部電極2と接するような配置および寸法で基板1上
に形成されている。
【0016】なお、下部電極2および上部電極3は、そ
れぞれその上面が基板面と平行になるように基板上に形
成されている。
【0017】ここで、本実施の形態において機構デバイ
ス100の各部の寸法は以下の通りである。すなわち、
基板1は、長さ2cm,幅1.5cmで、銅箔部分の厚
みが9μm、下部電極2の長さ,幅,厚みはそれぞれ1
300μm,900μm,11μm(この厚みは銅箔の
厚み9μmを含むもので、その他の内訳はニッケル層2
1の厚み1μm、導電層22の厚み1μm)、片持ち梁
構造部31の梁部31bの長さ,幅,厚みはそれぞれ1
000μm,150μm,1μm、基部31aの長さ,
幅,厚みはそれぞれ1000μm,800μm,10μ
m(この厚みは銅箔の厚み9μmを含むもので、金で構
成されている部分が1μmである)。磁性体部32の長
さ,幅,厚みはそれぞれ700μm,60μm,12μ
m(ニッケル層32aの厚み10μm、耐エッチング層
32bの厚み2μm)である。
【0018】図2は、図1に示す機構デバイスの動作説
明図である。図2において、41は、梁部31bとの磁
性間距離を十分狭くするために下部電極2の真下に設置
された電磁石である。この電磁石41に電圧を印加する
ことにより磁界42が発生し、この磁界42によって上
部電極3のニッケル層32a及び下部電極2のニッケル
層21が磁化して上部電極3側のニッケル層32a及び
下部電極2側のニッケル層21間に磁気吸引力が生じ
る。これにより、上部電極3の梁部31bが下部電極2
側に引き寄せられ、梁部31bの先端部が下部電極2に
接触してスイッチONする。そして、電磁石41への電
圧の印加を停止すると、磁界42が消滅し、ニッケルは
残留磁化率が低いことから、磁界42の消滅によってニ
ッケル層32a、21間の磁気吸引力も消滅する。する
と、梁部31bは自身の弾性力によって非接触に戻りス
イッチOFFとなる。上記の寸法で構成した本実施の形
態の機構デバイス100では、電磁石41から7mT
(テスラメータにより測定)の磁力でスイッチとして動
作することが確認された。以下にその実験結果を示す。
【0019】図3は、コイル波形に対する機構デバイス
の動作波形を示す図である。ここでは、電磁石41に1
00Vの電圧を印加し、図示しないトランジスタを使用
してゲートに図示しない発信機から信号(10Hz)を
入力して磁界42をON、OFFさせたときの機構デバ
イス100の動作波形を示している。なお、機構デバイ
ス100には1Vの電圧を印加している。図3より、磁
界42のON・OFFにより、機構デバイス100も同
様の時間でON・OFFしていることが示されている。
この実験により、機構デバイス100としての動作が確
認できた。
【0020】次に、図1に示した機構デバイスの製造方
法について説明する。この機構デバイス100は、マイ
クロマシン技術を用いて製造され、マイクロマシン技術
には、IC、LSIなどの製作で用いられる半導体プロ
セス(フォトリソグラフィ)を使用する。以下、その製
造方法について詳細に説明する。
【0021】図4〜図7は、機構デバイスの製造方法の
説明図である。以下、各図を順に説明する。
【0022】図4は銅箔の配線パターンの製造過程を示
す図で、(a)〜(d)は断面図、(e)は(d)の平
面図である。まず、(a)に示す加工前の基板1上に、
(b)基板1の表面にフォトレジスト膜43を塗布し、
フォトレジスト膜43をマスクアライナーで露光し、現
像液で現像して、銅箔12において配線パターンとなる
部分以外の部分を露出(開口)させた開口パターン44
を形成する(フォトリソグラフィ工程)。そして、
(c)塩化第二鉄でウェットエッチングを行い、開口パ
ターン44に対応する銅箔12部分すなわちフォトレジ
スト膜43でマスクされていない部分を除去して絶縁基
板11を露呈させ、(d)(e)フォトレジスト膜43
を除去して(フォトレジスト膜除去工程)、銅箔12上
に下部電極用銅箔12a、上部電極用銅箔12bを有す
る配線パターンを形成する。
【0023】図5(a)〜(d)は下部電極の製造過程
を示す図である。次いで、(a)基板1の表面にフォト
レジスト膜51を塗布し、フォトレジスト膜51をマス
クアライナーで露光し、現像液で現像して、フォトレジ
スト膜51に下部電極形成用の開口パターン61を形成
する(フォトリソグラフィ工程)。そして、(b)この
開口パターン61部分に電解メッキ装置によりニッケル
21を積層する(電解メッキ工程)。この電解メッキの
際、ニッケル層21は、下部電極用銅箔12aの表面全
体を覆うように積層される。そして、(c)同様に開口
パターン61部分に電解メッキ装置により金22を積層
する(電解メッキ工程)。この電解メッキの際、金22
は、ニッケル層21の表面全体を覆うように積層され
る。そして、(d)フォトレジスト膜51を除去して
(フォトレジスト膜除去工程)、ニッケル層21の表面
全体を金22で覆った構成の下部電極2を形成する。
【0024】このように、下部電極用銅箔12aおよび
ニッケル層21は、その表面全体が金で覆われた構成と
なるため、最終工程におけるウェットエッチングにおい
て、下部電極用銅箔12aおよびニッケル層21がオー
バエッチングされるのを防止することが可能となる。
【0025】図5及び図6は上部電極の製造過程を示す
図である。まず、図5(a)下部電極2を含む基板1上
にフォトレジスト膜53を塗布し、フォトレジスト膜5
3をマスクアライナーで露光し、現像液で現像して、フ
ォトレジスト膜53に犠牲層形成用の開口パターン63
を形成する(フォトリソグラフィ工程)。そして、
(b)この開口パターン63部分に電解メッキ装置によ
りニッケル71を積層して(電解メッキ工程)、(c)
フォトレジスト膜53を除去して(フォトレジスト膜除
去工程)、基板1および下部電極2上に犠牲層71を形
成する。
【0026】ついで、同様に(d)下部電極2および犠
牲層71を含む基板1上にフォトレジスト膜54を塗布
し、フォトレジスト膜54をマスクアライナーで露光
し、現像液で現像して、フォトレジスト膜54に片持ち
梁状の構造層形成用の開口パターン64を形成する(フ
ォトリソグラフィ工程)。そして、(e)この開口パタ
ーン部分に電解メッキ装置により金31を積層する(電
解メッキ工程)。この電解メッキの際、金31は上部電
極用銅箔12bとの接触面において、上部電極用銅箔1
2bの表面全体を覆うように積層される。そして、
(f)フォトレジスト膜54を除去して(フォトレジス
ト膜除去工程)、基板1および犠牲層71上に構造層3
1を形成する。
【0027】このように、上部電極用銅箔12bは、そ
の表面全体が金で覆われた構成となるため、最終工程に
おけるウェットエッチングにおいて上部電極用銅箔12
bがオーバエッチングされるのを防止することが可能と
なる。
【0028】そして、図6(a)下部電極2、犠牲層7
1および構造層31を含む基板1上にフォトレジスト膜
55を塗布し、フォトレジスト膜55をマスクアライナ
ーで露光し、現像液で現像して、フォトレジスト膜55
に上部電極3(図1参照)の磁性層形成用の開口パター
ン65を形成する(フォトリソグラフィ工程)。そし
て、(b)この開口パターン65部分に電解メッキ装置
によりニッケル32aを積層して(電解メッキ工程)、
(c)フォトレジスト膜55を除去して(フォトレジス
ト膜除去工程)、基板1上にニッケル層32aを形成す
る。
【0029】ついで、(d)下部電極2、犠牲層71、
構造層31およびニッケル層32aを含む基板1上にフ
ォトレジスト膜56を塗布し、フォトレジスト膜56を
マスクアライナーで露光し、現像液で現像して、フォト
レジスト膜56に耐エッチング層形成用の開口パターン
66を形成する(フォトリソグラフィ工程)。そして、
(e)この開口パターン66部分に電解メッキ装置によ
り金32bを積層して(電解メッキ工程)、(f)フォ
トレジスト膜56を除去して(フォトレジスト膜除去工
程)基板1上にニッケル層32aの表面全体を金32b
で覆った構成の磁性体部32を形成する。
【0030】そして、最終工程として塩化第二鉄をエッ
チング液として用いてウェットエッチングを行うことに
より、犠牲層71と、基板1において不要な銅箔12部
分とが選択的に除去される。その結果、図1に示したよ
うな機構デバイス100が製作される。この最終工程に
おいて、下部電極用銅箔12aとニッケル層21との多
層構造部分、および上部電極用銅箔12bは、それぞれ
金で覆われているため、オーバーエッチングされるのを
防止することができる。
【0031】以上のように本実施の形態によれば、基板
1をエッチングしてパターンを形成する場合に、パター
ンの表面全体を金で覆うようにしたので、パターンを側
面からも保護することができ、オーバーエッチングを確
実に防止することが可能となる。なお、以上では、パタ
ーンとして銅箔12の配線パターンを例に説明してきた
が、これに限られたものではなく、金属基板に形成され
るパターンであれば、そのパターンの用途や形状は任意
である。
【0032】また、多層構造化されたパターン部分を金
で覆うことにより、そのパターンの多層構造をまとめて
オーバーエッチングから防止することが可能となる。
【0033】また、パターン上に更に半導体プロセス
(フォトリソグラフィ)を用いてパターニングし、エッ
チングしても、パターンは破損、剥離することなく形状
を保てることから、当該パターン部分に積層を行って更
に多層構造とすることも可能となる。
【0034】また、本実施の形態の機構デバイス100
は、半導体プロセス(フォトリソグラフィ法)、電解メ
ッキ法といったマイクロマシン技術を用いることにより
形成されたものであるので、数ミクロン単位まで小型に
構成できる。また、製造時間の短時間化および低コスト
性に優れたフォトリソグラフィ法および電解メッキ法を
用いて製造されるため、製作時間、設備コスト面で有利
な機構デバイス100を得ることができる。なお、この
種の機構デバイスは、例えば通信機器などの各種機器に
組み込まれて使用されるものであるが、機構デバイス1
00が数ミクロン単位まで小型化できることで、この機
構デバイス100が組み込まれる機器の小型化にも貢献
することが可能となる。
【0035】また、この機構デバイス100は、図3の
実験結果から明らかなように、磁力によって動作するス
イッチとして機能することができ、その可動部である片
持ち梁構造部31を柔軟性のある金で構成しているた
め、上述したように微少な磁力にでも動作することので
きる感度の高い磁気駆動型スイッチを構成できる。
【0036】また、半導体プロセス(フォトリソグラフ
ィ)と電解メッキだけで製造できるため、基板1上での
製作が可能となり、よって、マイクロ単位まで設計値を
小さくすることで一基板上に複数(数十個、数百個な
ど)の機構デバイス100を製作することができ、大量
生産も可能となる。
【0037】また、この大量生産に際し、上記のフォト
リソグラフィ工程において、基板1上に所定層用の開口
パターンを適宜離間して複数形成し、各開口パターン部
分に電解メッキを行い、その後、フォトレジスト膜をエ
ッチングによって除去して所定層を形成する作業を繰り
返すことにより、複数の機構デバイスを同時に製作で
き、製造時間を短時間化することが可能となる。このよ
うに、集積化し、大量生産することで生産コスト削減に
も寄与できる。
【0038】また、機構デバイス100の製造に際し、
化学的蒸着(CVD:Chemical VaporDeposition)や物理
的蒸着(PVD:Physical Vapor Deposition)(スパッタ
リング法、蒸着法)など、時間のかかる製造プロセスが
ないため、製造時間を短縮できる。
【0039】ところで、現在、マイクロマシンの製作は
シリコン基板上で行われるのが一般的であるが、本発明
の片持ち梁構造を備えた機構デバイスは、プリント基板
上で製作するため、基板材料の面でも、シリコン基板に
比べてコスト削減が期待できる。
【0040】また、プリント基板は、シリコン基板を用
いる場合に必要となる電気炉熱酸化法による絶縁層(酸
化膜)の形成工程が不要であるため、製造コストを低減
でき、またこの絶縁層の形成は時間の掛かるプロセスで
あることから、このプロセスが不要となることにより製
造時間短縮にも寄与できる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、所
定のパターンを含む保護対象のパターンの表面全体を金
で覆うようにしたので、パターンを側面からも保護する
ことができ、オーバーエッチングを確実に防止すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の機構デバイスの断面図
である。
【図2】図1の機構デバイスの動作説明図である。
【図3】コイル波形に対する機構デバイスの動作波形を
示す図である。
【図4】銅箔の配線パターンの製造過程を示す図であ
る。
【図5】下部電極の製造過程を示す図である。
【図6】上部電極の製造過程を示す図(その1)であ
る。
【図7】上部電極の製造過程を示す図(その2)であ
る。
【図8】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 基板 2 下部電極 3 上部電極 11 絶縁基板 12 銅箔 43,51,53〜56 フォトレジスト膜 21 ニッケル層(第1の磁性層) 22 導電層(第1の導電層) 31 片持ち梁構造部(構造層) 31a 基部 31b 梁部 32 磁性体部 32a ニッケル層(第2の磁性層) 32b 耐エッチング層 42 磁界 44,61,63〜66 開口パターン 100 機構デバイス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 達郎 東京都八王子東浅川町550番地の1 株式 会社沖センサデバイス内 (72)発明者 佐藤 洋一 東京都港区高輪2丁目3番23号 学校法人 東海大学短期大学部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属基板にフォトレジスト膜と塗布する
    工程と、フォトリソグラフィにより前記フォトレジスト
    膜に開口パターンを形成する工程と、前記金属基板にお
    いて前記開口パターンにより露呈された部分をウェット
    エッチングにより除去して所定のパターンを形成する工
    程とを少なくとも実施して多層構造を有する機構デバイ
    スを製造する方法であって、 前記所定のパターンを含む保護対象のパターンの表面全
    体を耐エッチング層で覆うようにしたことを特徴とする
    機構デバイスの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記耐エッチング層を電解メッキにより
    形成することを特徴とする請求項1記載の機構デバイス
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記耐エッチング層は金メッキ層である
    ことを特徴とする請求項2記載の機構デバイスの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 表面に銅箔が貼着された絶縁基板上にフ
    ォトレジスト膜を塗布する工程と、 フォトリソグラフィにより前記フォトレジスト膜に開口
    パターンを形成する工程と、 前記絶縁基板表面の銅箔において前記開口パターンによ
    り露呈された部分をエッチングにより除去して少なくと
    も下部電極用銅箔および上部電極用銅箔を有する配線パ
    ターンを形成する工程と、 前記下部電極用銅箔の表面全体を覆うように第1の磁性
    層を形成し、更に該第1の磁性層の表面全体を覆うよう
    に金で構成された第1の導電層を形成して前記第1の磁
    性層と前記第1の導電層とを含む下部電極を形成する下
    部電極形成工程と、 前記基板、前記下部電極上に犠牲層を形成する犠牲層形
    成工程と、 前記上部電極用銅箔および前記犠牲層上に、前記上部電
    極用銅箔の表面全体を覆う基部と、該基部に支持され、
    外部磁界が与えられた際に、前記下部電極との電気的接
    触を確保できる梁部とを有し、金で構成された片持ち梁
    状の構造層を形成する構造層形成工程と、 前記構造層の前記梁部上に、外部磁界によって前記第1
    の磁性層とともに磁化する第2の磁性層を含む磁性体部
    を形成する磁性体部形成工程と、 前記犠牲層をエッチングにより除去する最終エッチング
    工程とを有し、 前記第1の磁性層、前記第1の導電層、前記犠牲層、前
    記構造層、および前記第2の磁性層それぞれを、フォト
    レジスト膜をパターニングして開口パターンを形成する
    フォトリソグラフィ工程と、該開口パターン部分に電解
    メッキにより所定の層を積層する電解メッキ工程と、前
    記フォトレジスト膜を除去するフォトレジスト膜除去工
    程とによって形成することを特徴とする機構デバイスの
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006252936A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Nec Tokin Corp リードスイッチ

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