JP2003311672A - ロボットの線条体案内装置 - Google Patents

ロボットの線条体案内装置

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JP2003311672A JP2002115141A JP2002115141A JP2003311672A JP 2003311672 A JP2003311672 A JP 2003311672A JP 2002115141 A JP2002115141 A JP 2002115141A JP 2002115141 A JP2002115141 A JP 2002115141A JP 2003311672 A JP2003311672 A JP 2003311672A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ロボット手首装置に張設される配線、配管等
の線条体に余分な弛み、無理な引っ張り、ねじれの作用
を少なくし、コンパクトに線条体を配置する。 【解決手段】 作業装置が取り付けられるフランジ11
又は該フランジに取りつけられたアダプタに線条体10
を通過させる案内孔14を設ける。線条体10を保持す
る保持部16を有する案内手段15をフランジ11およ
びアダプタ6の回転中心軸線Lを中心に回転可能に設け
る。線条体10を案内孔14に通した後に作業装置に結
線する。線条体10には、回転中心軸線Lに直交する軸
線の回りの曲げは拘束され、回転中心軸線Lを横切って
配設されることから、手首装置の側面から大きく隔離し
て弛むことはなく、周辺機器との接触が防止され、耐久
性を向上できる。コンパクトになり、弛みの挙動範囲が
確定でき、ロボットのオフラインシミュレーションによ
る周辺機器と線条体の干渉を確認できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業用ロボットの
手首装置の先端に取り付けられる作業装置へ作業用気
体、液体、電力、さらには電気信号等を供給するための
ケーブル及び/又は配管で構成される線条体の案内装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】産業用ロボットは、ロボットアームの先
端に設けられる手首装置にハンドや溶接ガン、塗装ノズ
ル等の種々の作業装置を装着して、ロボットに所望の作
業を遂行させるように構成されている。作業装置には、
作業用気体、液体、電力、さらには電気信号等のための
ケーブル、配管等を接続する必要があり、これらケーブ
ル、配管等からなる線条体は、ロボットアームに沿って
手首装置位置まで導かれ、ロボットアームの所定位置で
一旦、固定され、該固定点から更に手首装置先端側へ適
量の弛みを与えて作業装置に接続する構成がとられてい
る。
【0003】すなわち、作業装置は手首装置の先端に取
り付けられ、手首装置は2つ又は3つの軸回りに相対回
転する要素を有し、2若しくは3自由度を有する。通常
3自由度を有する手首装置が使用される。そのため、こ
の手首装置の先端に取り付けられた作業装置は、ロボッ
トアームに対して相対的に移動、回転することになる。
この移動、回転を許容できるようにするために、ケーブ
ルや配管で構成された線条体は、ロボットアームの所定
位置で固定された後、適量な弛みを持たせて作業装置に
接続され、この線条体の弛みによって、手首装置が作動
しても該線条体に無理な引っ張りや捩れが生じないよう
にしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ロボット手首装置の相
対回転運動を許容させるために、ケーブルや配管からな
る線条体は、ロボット手首装置の側面位置を弛みを持っ
て沿わせ、手首装置の先端取り付けられた作業装置に接
続されているが、この線条体の弛み部分は、手首装置の
各要素の相対回転運動に伴って、回転、移動、曲げ、伸
縮等が発生する。この動作中に手首装置の側面に線条体
が接触し擦れ、線条体であるケーブルや配管を破損させ
る原因となる。さらには、この線条体の弛みは、ロボッ
ト動作中にロボット機体の周囲に設けられた周辺機器に
接触する恐れがあり、線条体の損傷や周辺機器の損傷を
招くという危惧もある。
【0005】また、ロボットのオフラインシミュレーシ
ョンを行う際、線条体の弛みの挙動を確定できないため
に、ロボット機体の周辺に設けられた周辺機器との干渉
を確認できず、オフラインシミュレーションの実効性が
損なわれるという問題もあった。
【0006】このような問題を回避するために、ロボッ
ト機体の動作範囲を縮小したり、周辺機器を充分にロボ
ット機体から離して置くだけの空間的余裕を設ける等の
対策が必要となるが、このような対策は、ロボットの有
効利用、省スペース化に反し、現実的ではない。
【0007】そこで、本発明の目的は、ロボット手首装
置の相対回転部に張設される線条体に余分な弛みを与え
ることなく、且つ無理な引っ張りや捩れの作用が生じな
いように、線条体を案内するロボットの線条体案内装置
を提供することにある。さらに、ロボット手首装置の相
対回転部に張設される線条体をコンパクトに配置できる
ロボットの線条体案内装置を提供することにある。ま
た、ロボットのオフラインシミュレーションを行う際
に、線条体の弛みの挙動の範囲を確定可能とし、ロボッ
ト機体周辺に設けられた周辺機器と線条体をも含めたロ
ボットとの干渉を確認できるようにしたロボットの線条
体案内装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】ロボットのアームを経由
し、複数の軸線回りの回転自由度を有する手首装置の先
端の手首要素に付加される作業装置に繋がる、配線及び
/又は配管から成る線条体を、前記手首装置の動作に従
動して案内するロボットの線条体案内装置において、請
求項1又は2に係わる発明は、前記作業装置は前記手首
装置の先端の手首要素に取りつけるアダプタか、若しく
はこの手首要素自体に、前記手首装置の先端の手首要素
の回転軸線に概ね垂直な方向に前記線条体を貫通させて
案内する案内孔を設け、該案内孔により、前記線条体の
前記案内孔を貫通する部分の、その長手方向への移動が
許容され、かつ該長手方向と直交した方向への移動が所
定範囲内に規制されるようにした。
【0009】さらに、請求項3に係わる発明は、前記線
条体を保持するための保持部を有し、かつ前記手首装置
の先端の手首要素の回転軸線回りに回転自在に支持され
る案内手段を設ける。該案内手段の回転中心部は前記案
内孔内に配置されるように設けられ、前記案内孔に導か
れる線条体が前記保持部により、該保持部と該線条体と
の間の滑りが許容されるように緩く保持されるようにす
る。又、請求項4に係わる発明は、手首装置の側面に、
前記線条体を該線条体の長手方向への移動が許容され、
かつ該長手方向と直交した方向への移動が所定範囲内に
規制されるように案内する第2の案内手段を設けた。さ
らに、この前記第2の案内手段を請求項1から4に係わ
る発明にも備えるようにした。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のロボットの線条
体案内装置の一実施形態を適用した産業用ロボットの概
略図である。この図1に示す例では、旋回胴1に対して
水平軸回りに揺動するアーム2を有し、該アーム2の先
端に設けられたアーム取付基台3に第2のアーム4が該
アーム4の中手軸線回りに回転可能に取り付けられてい
る。この第2のアーム4の先端には、ロボットの手首装
置5が取り付けられ、該手首先端のフランジにはアダプ
タ6が取り付けられている。さらに、このアダプタ6に
は、ハンド、溶接ガン、塗装ノズル等の種々の作業装置
7が取りつけられる。
【0011】この実施形態で示した例では、手首装置5
は3自由度を有し、手首要素のベースとなる第1の手首
要素が第2のアーム4の先端に固定され、該アーム4の
長手軸線方向の第1の軸回りにアーム4と共に回転す
る。また、この第1の手首要素に対して第1の軸線と直
交する第2の軸線回りに回転する第2の手首要素を備
え、該手首要素に対して第2の軸線と直交する第3の軸
線回りに回転する第3の手首要素を備える。
【0012】また、手首装置5の側面には、ロボット手
首装置5の先端に取り付けられる作業装置7に供給され
る作業用気体、液体、電力、さらには電気信号等のため
のケーブル及び/又は配管等からなる線条体10を係止
する複数の案内手段を備える。図1に示す例では、手首
装置5の第1の手首要素に案内手段9(以下、後述する
アダプタ内に設ける案内手段と区別するために第2の案
内手段という)が設けられ、さらに、第2の手首要素に
第2の案内手段9’が設けられている。これらの第2の
案内手段9,9’によって、線条体10を手首装置5の
側面に沿って這わせるように案内する。
【0013】図2は、手首装置5の先端の手首要素であ
る第3の手首要素に設けられたフランジ11に取りつけ
られたアダプタ6の側面図である。アダプタ6は、手首
装置5の第3の手首要素のフランジ11に、第3の手首
要素の(フランジ11)の回転中心の軸である第3の軸
線Lとその中心が一致するように取りつけられている。
すなわち、第3の軸線Lはフランジ11の面に垂直でそ
の中心にあり、アダプタ6は、その中心位置をこの第3
の軸線Lが通るように取りつけられ、フランジ11(第
3の手首要素)と共にこの第3の軸線Lの回りに回転す
る。
【0014】アダプタ6は、2つの平板12,12’と
該2つの平板を接続する複数の柱13で構成されてい
る。この実施形態では柱13は2つ設けられている。こ
の複数(2個)の柱13の間隔によって、線条体10を
通す案内孔14を形成している。すなわち、アダプタ6
の回転軸線(第3の軸線)Lと直交する方向に案内孔1
4が設けられている。この案内孔14は、複数のケーブ
ルや配管等の束で構成された線条体10の直径よりも比
較的大きな孔に構成されており、この案内孔14に導入
される線条体10を、該線条体10の長手方向には移動
自在に案内可能に、且つ、この長手方向と直交する方向
には、この案内孔14の大きさ以上の移動を拘束するよ
うになっている。また、案内孔14は、第3の手首要
素、すなわちフランジ11の回転中心軸(第3の軸線
L)を横切って線条体10を通過ることができるもので
あればよく、その形状は円形でも、またこの実施形態に
示すように、矩形状のものでもよい。好ましくは、フラ
ンジ11の回転中心軸(第3の軸線L)方向を短辺とす
る長方形の形状が望ましい。
【0015】図3は、図2において案内孔14を通る中
央断面図である。また、図4は、アダプタ6の一方の平
板12’(フランジ11側ではない方)を取り除いて、
線条体10の移動を説明する説明図である。
【0016】この図4に示されるように、アダプタ6の
柱13は少なくとも線条体10が接する側の角は面取り
され丸く形成されている。この実施形態では図4に示す
ように断面長円形の柱13で構成されている。これによ
って、線条体10が柱13に接触し摺動したとしても、
その摩耗を最小限にすることができる。
【0017】また、この実施形態では、図3に示すよう
に、アダプタ6は、線条体10を保持する保持部16を
備えた回動する案内手段15(以下、回動する案内手段
を第1の案内手段という)を備える。この第1の案内手
段15は必ずしも必要とせず、設ける場合と設けない場
合があるが、設けたときの方が、後述するように設けな
いときよりも優れた作用効果を有する。
【0018】この第1の案内手段15はフランジの回転
軸(第3の軸線L)回りに回転可能に軸支されている。
図3に示したこの実施形態では、フランジ11に固定さ
れる平板12のフランジ11の回転中心軸(第3の軸線
L)の位置に、ベアリング等で回動可能に軸支されてい
る。また、この第1の案内手段15の先端部に設けられ
た線条体保持部16は、アダプタ6及びそのアダプタ6
を構成する平板12,12’の外周付近に配置され、そ
の外周に沿って回動可能としている。なお、第1の案内
手段15は、2つの平板12,12’のどちら側に設け
てもよく、その設ける位置は、平板12,12’の内側
面(案内孔14側の面)、平板12,12’の周面、さ
らには外側面でもよい。すなわち、線条体10を保持す
る保持部16が、フランジの回転軸(第3の軸線L)を
中心に、しかも、アダプタ6の外周付近で、保持する線
条体10がアダプタ6と接触しないような位置で回転す
るように構成すればよい。
【0019】さらに、第1の案内手段15の線条体10
を保持する保持部16は、該保持部16で保持する線条
体10をその長手方向及び、該長手方向回りの線条体の
回転(捻れ)には移動自在に案内可能で、且つ線条体1
0の長手方向と直交する方向にはその移動を拘束する形
状とされている。この実施形態では、線条体10の直径
よりもやや大きい直径の孔部を備えることによりこの保
持部16を形成している。
【0020】また、アダプタ6の作業装置7を取りつけ
る側の平板12’には、線条体10を保持する固定具1
8が設けられている。この固定具18で固定されたあ
と、線条体10は作業装置7に接続されるものであり、
平板12’に固定される作業装置7と固定具18の位置
関係が変化することはないから、線条体10はこの固定
具で平板12’の該位置で固定されることになる。
【0021】以上のように、線条体10は、フランジ1
1の相対回転軸線Lを横切って、配設されていることか
ら、フランジ11が相対回転し、作業装置7が回転した
とき生じる線条体10の移動、曲げは、このフランジ1
1の中心部、すなわち手首装置5の中心部を通る部分で
も発生し、それを吸収することから、線条体10がロボ
ット手首装置5の側方に多く弛むことを防止できる。
【0022】図5は、手首装置5の側面に設けられる第
2の案内手段9,9’の説明図である。この案内手段
9,9’は、線条体10を通し、ある範囲内で拘束し、
その範囲内では移動自在に案内可能とするものであれば
よく、図5(a)に示すように、手首装置5の側面に線
条体10の直径よりも比較的大きい孔を持つ案内手段で
あればよい。また、この第2の案内手段9,9’での拘
束範囲内で線条体10は移動するが、その移動によっ
て、線条体10が該第2の案内手段9,9’に接触して
摩耗する恐れが想定されるような場合には、図5(b)
に示すように、回転ローラ19を設けてもよい。図5
(b)で示した例では、一方の側のみに回転ローラ19
を設けた例を示しているが、図5(b)における上下の
位置、さらには、ロボット手首装置5への取りつけ側に
も回転ローラを設けてもよい。
【0023】ロボット手首装置5の先端に取り付けられ
る作業装置7に供給される作業用気体、液体、電力、さ
らには電気信号等のためのケーブル及び/又は配管等か
らなる線条体10は、ロボットの旋回胴1、第1のアー
ム2に沿って、又は旋回胴1,第1のアーム内を通り、
アーム取付基台3に固定具等で係止された後、アーム取
付基台3から第2のアーム4の中空部を通って該アーム
4の先端部から外部に導き出され、該位置でクランプ装
置8によって、このアーム4に固定されている。さら
に、線条体10は、第1の手首要素に設けられた第2の
案内手段9で係止され、次に、第2の手首要素に設けら
れた第2の案内手段9’で係止される。
【0024】さらに、アダプタ6に第1の案内手段15
を設けない場合には、線条体10を案内孔14を通し、
固定具18でアダプタ6の平板9’に固定し、その後、
該平板9’に取りつけられた作業装置7に接続する。ま
た、アダプタ6に第1の案内手段15を設けた場合に
は、該第1の案内手段15の保持部16の孔に線条体1
0を導通させ、アダプタ6の案内孔14を通し、固定具
18でアダプタ6の平板9’に固定し、その後、該平板
9’に取りつけられた作業装置7に接続する。
【0025】第2のアーム4が第1の軸線回りに回転し
たとき、すなわち手首装置5の第1の手首要素が回転し
たとき、アーム取付基台3に設けられた固定具とクラン
プ装置8間の区間で線条体10は移動、回転、捻れるだ
けで、他の区間にはその変化は生じない。また、第2の
手首要素が第1の手首要素に対して回転したときは、第
1の手首要素に設けられた第2の案内手段9と第2の手
首要素に設けられた第2の案内手段9’で案内保持され
て、線条体10は移動、曲げ、捻れを起こす。しかし、
第2の案内手段9,9’で案内保持されているから、線
条体10が手首装置5の側面から大きく離れて弛むこと
はなく、所定範囲内に保持される。
【0026】次に、第3の手首要素が第2の手首要素に
対して相対回転したときの線条体10の挙動について説
明する。この場合、アダプタ6に第1の案内手段15を
設けたときと設けないときに分けてその挙動を説明す
る。
【0027】まず、アダプタ6に第1の案内手段15が
設けられていない場合について説明する。第3の手首要
素が第2の手首要素に対して相対回転し、フランジ11
が第3の軸線L回りに回転すると、該フランジ11に連
結されたアダプタ6及び該アダプタ6に固定された作業
装置7もフランジ11と共に回転する。このアダプタの
回転に伴って該アダプタ6の案内孔14内を貫通するに
線条体10には曲げが発生する。しかし、この案内孔1
4は線条体10の直径よりも比較的大きな孔であること
から、線条体10は、その長手方向には自由に案内さ
れ、その長手方向と直交する方向には、アダプタ6の平
板12,12’、柱9,9’によってその移動はある範
囲内に拘束される。
【0028】従って、線条体10に対する無理な曲げが
回避される。その結果、線条体10の耐久性を高めるこ
とができる。さらに、線条体10は、フランジ11及び
第3の手首要素の相対回転中心軸の第3の軸線Lを横切
り、アダプタ6の中心部を通る敷設経路となっているか
ら、線条体10が第3の手首要素(フランジ11,作業
装置7)の回転により、その曲がりが変化しても、アダ
プタ6及び手首装置5の中心部で発生し、アダプタ6や
手首装置5の側方に大きく飛び出すことはない。
【0029】そのため、線条体10がロボット機体の周
辺に配設されている周辺機器に接触する可能性は低くな
る。また、ロボット手首装置5の相対回転部に張設され
る線条体10をコンパクトに配置することができる。さ
らに、線条体10がアダプタ6や手首装置5の側方に大
きく飛び出すことはなく、且つ、その飛び出し量も想定
可能であるから、ロボットのオフラインシミュレーショ
ンを行う際、線条体10の弛みの挙動を確定でき、ロボ
ット機体の周辺に設けられた周辺機器との干渉を確認す
ることが可能となり、オフラインシミュレーションの実
効性を上げることができる。
【0030】次に、アダプタ6に第1の案内手段15を
設けたときの線条体10の挙動について説明する。上述
した第1の案内手段15を設けない場合では、第3の手
首要素(フランジ11)が第2の手首要素に対して相対
回転したとき、この回転に伴って線条体10は、この回
転軸線Lをほぼ中心に曲げが生じると共に同時に、回転
軸線Lと直交する軸線を中心とする曲げも変化する。こ
のため、線条体10が手首装置5やアダプタ6に接触す
る場合が生じる。しかし、第1の案内手段15を設けた
場合、線条体10は、この第1の案内手段15に設けら
れている保持部16によって保持されることにより、線
条体10は、回転軸線Lと直交する軸線を中心とする曲
げが拘束されることになる。
【0031】すなわち、第1の案内手段15はフランジ
11の相対回転の軸線Lの回りに回転可能であり、線条
体10は、この第1の案内手段15の保持部16で保持
されているから、第1の案内手段15を回転させて回転
軸線Lの回りに拘束されずに回転可能であるが、この回
転軸線Lに直交する軸線を中心とする曲げに対しては拘
束されることになる。これにより、線条体10には、フ
ランジ11の相対回転を吸収する曲げのみが発生するこ
とになり、相対回転軸線Lに直交する軸線の回りの曲げ
が発生しないことから、線条体10がアダプタ6に接触
することを防止でき、線条体10の耐久性を向上させる
ことができる。
【0032】さらに、保持部16は、線条体10をその
長手方向に移動自在に案内保持するものであり、長手方
向と直交する方向にはその移動が拘束されるものである
から、線条体10には自然な曲げが発生することにな
り、線条体10の耐久性を向上させるものである。
【0033】さらに、この実施形態では、ロボットの手
首装置の側面に線条体を保持し案内する第2の案内手段
9,9’を備えている。そのため、手首装置5の各手首
要素が相対回転しても、線条体10はその長手方向には
拘束されず移動可能であるが、長手方向に直行する方向
にはこの第2の案内手段9,9’で拘束されることによ
り、手首側面から大きく離隔することはない。これによ
り、線条体10がロボット機体の周辺に配置されている
周辺機器と接触したり、手首装置5自体と大きく摺動移
動することはなく、耐久性を向上させることができる。
また、図5(b)に示すように、この第2の案内手段
9,9’に線条体10と接する部分に回転ローラ19を
設けることによって、線条体10の第2の案内手段9,
9’との接触による摩耗を防止することによって、さら
に耐久性を向上させることができる。
【0034】以上のように、本実施形態では、線条体1
0が手首装置5の側面から大きく弛むことを防止するこ
とができるので、ロボット手首装置の相対回転部に張設
される線条体10をコンパクトに配置することができ
る。そのため、ロボットのオフラインシミュレーション
を行う際に、線条体の弛みの挙動の範囲を確定すること
が可能となり、ロボット機体周辺に設けられた周辺機器
と線条体10をも含めたロボットとの干渉を確認するこ
とができる。
【0035】上述した実施形態では、手首装置5の作業
装置7を取り付けるフランジ11にアダプタ6を取りつ
け固定し、このアダプタ6に作業装置7を取りつけるよ
うにした例を説明した。フランジ11とアダプタ6は、
結局は固定され一体的なものとなるものであるから、フ
ランジ11をアダプタ6のような構成としてもよい。
【0036】すなわち、手首装置5の作業装置7を取り
つけるフランジを上述したアダプタ6のように、2つの
平板12,12’と該2つの平板12,12’を結合す
る柱13で形成し、複数(例えば2つ)の柱間に案内孔
14を形成して、線条体10をこの案内孔14に通すよ
うにすればよい。この場合にも、上述した実施形態と同
様に第1の案内手段15を設けてもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明は、ロボットの手首装置の相対回
転部に張設される配線及び/又は配管等の線条体に余分
な弛み等を与えることなく、且つ、該線条体に無理な引
っ張りや捩れの作用が及ぶことがないように調整し、案
内し、且つ、ロボットの手首装置の相対回転部にコンパ
クトに線条体を配置できる。さらに、線条体の弛みが少
なくその挙動範囲を確定することができるので、ロボッ
トのオフラインシミュレーションを行う際に、ロボット
機体の周辺に配置された周辺機器との干渉確認を行うこ
とができ、オフラインシミュレーションの実効性を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロボットの線条体案内装置の一実施形
態を適用した産業用ロボットの概略図である。
【図2】同実施形態における、ロボット手首装置に取り
つけられたアダプタの側面図である。
【図3】図2において案内孔を通る中央断面図である。
【図4】アダプタの一方の平板を取り除いて、線条体1
0の移動を説明する説明図である。
【図5】同実施形態におけるロボット手首装置の側面に
設けられる第2の案内手段の説明図である。
【符号の説明】
1 旋回胴 2 第1のアーム 3 アーム取付基台 4 第2のアーム 5 手首装置 6 アダプタ 7 作業装置 8 クランプ装置 9,9’ 案内手段(第2の案内手段) 10 線条体 11 フランジ 12,12’ 平板 13 柱 14 案内孔 15 案内手段(第1の案内手段) 16 線条体保持部 17 ベアリング 18 固定具 19 回転ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中川 浩 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 ファナック株式会社内 (72)発明者 森岡 昌宏 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 ファナック株式会社内 Fターム(参考) 3C007 BS10 BT08 CY02 CY03 CY04 CY07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロボットのアームを経由し、複数の軸線
    回りの回転自由度を有する手首装置の先端の手首要素に
    付加される作業装置に繋がる、配線及び/又は配管から
    成る線条体を、前記手首装置の動作に従動して案内する
    ロボットの線条体案内装置であって、前記作業装置は前
    記手首装置の先端の手首要素にアダプタを介して取付け
    られ、前記アダプタは、前記手首装置の先端の手首要素
    の回転軸線に概ね垂直な方向に前記線条体を貫通させて
    案内する案内孔を備え、該案内孔により、前記線条体の
    前記案内孔を貫通する部分の、その長手方向への移動が
    許容され、かつ該長手方向と直交した方向への移動が所
    定範囲内に規制されるようにしたことを特徴とするロボ
    ットの線条体案内装置。
  2. 【請求項2】 ロボットのアームを経由し、複数の軸線
    回りの回転自由度を有する手首装置の先端の手首要素に
    付加される作業装置に繋がる、配線及び/又は配管から
    成る線条体を、前記手首装置の動作に従動して案内する
    ロボットの線条体案内装置であって、前記作業装置が付
    加される前記手首装置先端の手首要素は、該手首装置の
    先端の手首要素の回転軸線に概ね垂直な方向に前記線条
    体を貫通させて案内する案内孔を備え、該案内孔によ
    り、前記線条体の前記案内孔を貫通する部分の、その長
    手方向への移動が許容され、かつ該長手方向と直交した
    方向への移動が所定範囲内に規制されるようにしたこと
    を特徴とするロボットの線条体案内装置。
  3. 【請求項3】 前記線条体を保持するための保持部を有
    し、かつ前記手首装置の先端の手首要素の回転軸線回り
    に回転自在に支持される案内手段が、該案内手段の回転
    中心部が前記案内孔内に配置されるように設けられ、前
    記案内孔に導かれる線条体が前記保持部により、該保持
    部と該線条体との間の滑りが許容されるように緩く保持
    されることを特徴とする請求項1又請求項2に記載のロ
    ボットの線条体案内装置。
  4. 【請求項4】 ロボットのアームを経由し、複数の軸線
    回りの回転自由度を有する手首装置の先端の手首要素に
    付加される作業装置に繋がる配線及び/又は配管から成
    る線条体を、前記手首装置の動作に従動して案内するロ
    ボットの線条体案内装置において、前記手首装置の側面
    に、前記線条体を該線条体の長手方向への移動が許容さ
    れ、かつ該長手方向と直交した方向への移動が所定範囲
    内に規制されるように案内する第2の案内手段を設ける
    ことを特徴とするロボットの線条体案内装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の案内手段を設けることを特徴
    とする請求項1、請求項2又は請求項3記載のロボット
    の線条体案内装置。
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