JP2003311630A - 砥材含有モノフィラメント、それを用いたブラシ状砥石、および砥材含有モノフィラメントの製造方法 - Google Patents

砥材含有モノフィラメント、それを用いたブラシ状砥石、および砥材含有モノフィラメントの製造方法

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    • B24D3/28Resins or natural or synthetic macromolecular compounds

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新たな素材を用いて、研削性や研磨性、さら
には耐折損性も良好で、かつ、安価な砥材含有モノフィ
ラメント、それを用いたブラシ状砥石、および砥材含有
モノフィラメントの製造方法を提供すること。 【解決手段】 砥材含有モノフィラメント1Aでは、合
成繊維を芯部21に備え、その周りが第1の熱可塑性樹
脂22で被覆された芯鞘構造の合成繊維フィラメント2
が多数本、鞘部を構成していた第1の熱可塑性樹脂22
によって融着されてモノフィラメント20になっている
とともに、このモノフィラメント20の表面および内部
には、アルミナのミルドファイバーなどといった棒状の
砥材3Aが第1の熱可塑性樹脂22によって融着されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、砥材含有モノフィ
ラメント、この砥材含有モノフィラメントを複数、用い
たブラシ状砥石、および砥材含有モノフィラメントの製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、研削や研磨などに用いるブラシ状
砥石では、砥粒を分散させたナイロンモノフィラメント
を用いたもの、複数本の無機長繊維を熱硬化樹脂で固め
た線材を用いたものなどがある。
【0003】しかしながら、ナイロンフィラメントを用
いたブラシ状砥石では、モノフィラメント中に砥粒が入
ってしまっているため、硫研削性および研磨性が悪いと
いう問題点がある。また、無機長繊維を熱硬化樹脂で固
めたフィラメントは、ナイロンフィラメントに比較して
研削性および研磨性は良いが、折れやすいため、研磨を
手作業などで行う際に危険であるという問題点がある。
【0004】そこで、特開平6−39727号公報や特
開平6−55460号公報には、熱可塑性樹脂のペレッ
トや粉末と砥材とを混合したものを加熱溶融しながら、
混練し、それを紡糸口金から押し出した後、冷却固化し
て、モノフィラメントを製造する方法が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示された技術では、まず、製造設備に多大な費用
がかかり、かつ、生産性が低いため、製造コストが高い
という問題点がある。また、無機研磨材を配合している
ため、押し出し機において、スクリューや紡糸口金の磨
耗、損傷が激しいという問題点もある。その上、研削性
および研磨性に関しては、上述したように、砥粒がモノ
フィラメント中に埋め込まれてしまっているため、研削
能力や研磨能力が極端に悪いという問題点があった。
【0006】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
新たな素材を用いて、研削性や研磨性、さらには耐折損
性も良好で、かつ、安価な砥材含有モノフィラメント、
それを用いたブラシ状砥石、および砥材含有モノフィラ
メントの製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る砥材含有モノフィラメントでは、合成
繊維を芯部に備え、その周りが第1の熱可塑性樹脂で被
覆された芯鞘構造の合成繊維フィラメントが多数本、前
記第1の熱可塑性樹脂によって融着されてモノフィラメ
ントになっているとともに、該モノフィラメントに対し
て、多数の砥材が前記第1の熱可塑性樹脂によって融着
されていることを特徴とする。
【0008】すなわち、多数本の前記合成繊維フィラメ
ントに対して前記砥材を付着、あるいは混在させた後、
前記第1の熱可塑性樹脂の融点以上の温度で加熱して、
前記合成繊維フィラメント同士を前記第1の熱可塑性樹
脂によって融着してモノフィラメントにするとともに、
当該モノフィラメントに前記砥材を前記第1の熱可塑性
樹脂によって融着させて砥材含有モノフィラメントを製
造する。
【0009】このため、本発明に係る砥材含有モノフィ
ラメントでは、熱可塑性樹脂のペレットや粉末と砥材と
を混練したものを紡糸口金から押し出すなどといった工
程が不要である。また、樹脂性のフィラメントに対して
砥材を熱硬化性樹脂で付着させる必要もない。それ故、
安価な製造設備で済み、かつ、生産性が高いので、安価
に製造できる。さらに、多数本の芯部が第1の熱可塑性
樹脂によって融着され、かつ、それに砥材が強固に融着
されているので、折損性に強く、折れてその破片が周囲
に飛び散るということがない。さらに、砥材の種類や量
を任意に設定できるので、高い研削性や研磨性を得るこ
とができる。しかも、フィラメント中を多数本の芯部が
通っているため、適度な強度と屈曲性を備えているの
で、それを用いたブラシ状砥石を製造すると、ワークの
表面に凹凸があっても確実に研磨などの加工を行うこと
ができる。
【0010】本発明において、前記芯部は、例えば、前
記第1の熱可塑性樹脂よりも融点の高い第2の熱可塑性
樹脂によって構成されていることが好ましい。このよう
に構成すると、熱可塑性樹脂に砥粒を練りこんだ場合と
違って、芯部に砥材が入り込まないため、砥材含有モノ
フィラメントに適度な柔軟性、靭性を付与しやすいとい
う利点がある。
【0011】本発明において、前記砥材は、前記モノフ
ィラメントの内部に入り込んでいることが好ましい。
【0012】本発明において、前記モノフィラメントに
は撚り加工が施されていることが好ましい。このような
加工を行うと、砥材がモノフィラメントの内部に入り込
みやすいという利点がある。
【0013】本発明において、前記第1の熱可塑性樹脂
は、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アク
リル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂などである。
【0014】本発明において、前記砥材は、無機繊維の
ミルドファイバー、無機繊維のチョップドファイバー、
あるいは無機短繊維の場合があり、研磨またはバリ取り
を行う際に砥材含有モノフィラメントの先端を使う場合
には、当該砥材が、繊維軸方向に配向していることが好
ましい。これに対して、砥材含有モノフィラメントの側
面を利用して研磨やバリ取りを行う場合には、前記砥材
が繊維軸方向に対してランダムな方向を向いていて、砥
材含有モノフィラメントの側面部に前記砥材の先端部を
突き出させておくことが好ましい。このような砥材とし
ては、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ジルコニア繊
維、ガラス繊維などを用いることができる。また、この
ような繊維に代えて、アルミナウィスカー、炭化ケイ素
ウィスカー、ダイヤモンドウィスカーを前記砥材として
用いてもよい。
【0015】本発明においては、前記砥材として、アル
ミナ、炭化ケイ素、ジルコニア、窒化ケイ素、ガラス、
ダイヤモンド、窒化ボロン、炭化ボロンなどの砥粒を用
いることもできる。
【0016】本発明において、前記砥材として、無機繊
維のミルドファイバー、無機繊維のチョップドファイバ
ー、無機短繊維、ウィスカー類、あるいは砥粒を用いた
場合には、砥材含有モノフィラメントの製造工程におい
て、前記合成繊維フィラメントに対して前記砥材を付
着、あるいは混在させる際に、前記砥材を分散させた処
理液に多数本の前記合成繊維フィラメントを束ねて通す
方法を採用できる。
【0017】本発明において、前記砥材として無機長繊
維を用いることも可能であり、この場合、前記砥材は、
繊維軸方向に配向していることが好ましい。このような
無機長繊維としては、アルミナ長繊維、炭化ケイ素長繊
維、ジルコニア長繊維、ガラス長繊維などを用いること
ができる。このような場合には、砥材含有モノフィラメ
ントの製造工程において、前記合成繊維フィラメントに
対して前記砥材を付着、あるいは混在させる際に、多数
本の前記合成繊維フィラメントの中に前記砥材を混入さ
せておく方法、例えば、合成繊維フィラメントと無機長
繊維とを一緒に編んで組紐状とする方法、合成繊維フィ
ラメントの束に無機長繊維を混入させておく方法などを
採用することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態を説明する。
【0019】[実施の形態1]図1(A)、(B)はそ
れぞれ、本発明を適用した砥材含有モノフィラメントの
外観と端面を模式的に示す説明図、およびその内部構造
を模式的に示す縦断面図である。図2は、この砥材含有
モノフィラメントを製造するのに用いた芯鞘構造の合成
繊維フィラメントの説明図である。図3は、本形態の砥
材含有モノフィラメントを製造するときの工程図、およ
び説明図である。
【0020】図1(A)、(B)において、本形態の砥
材含有モノフィラメント1Aは、融点の高い合成繊維を
芯部21に備え、その周りが第1の熱可塑性樹脂22で
被覆された芯鞘構造の合成繊維フィラメント2が多数
本、鞘部を構成していた第1の熱可塑性樹脂22によっ
て融着されてモノフィラメント20になっているととも
に、このモノフィラメント20に棒状の砥材3Aが、鞘
部を構成していた第1の熱可塑性樹脂22によって融着
された状態にある。
【0021】砥材3Aは、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊
維、ジルコニア繊維、あるいはガラス繊維などの無機繊
維のミルドファイバー、チョップドファイバー、あるい
は短繊維であり、繊維軸方向に配向している。
【0022】本形態では、このような繊維に代えて、ア
ルミナウィスカー、炭化ケイ素ウィスカー、あるいはダ
イヤモンドウィスカーを砥材3Aとして用いてもよい。
【0023】砥材3Aは、モノフランメント20の表面
において各繊維の間に形成された隙間に繊維軸に沿って
配向した状態で融着しているものと、繊維軸に沿って配
向した状態でモノフィラメント20の内部に入り込んで
いるものとが存在するが、いずれの砥材3Aも、表面は
第1の熱可塑性樹脂22で覆われている。
【0024】このような砥材含有モノフィラメント1A
に用いられた合成繊維フィラメント2は、図2に示すよ
うに、第1の熱可塑性樹脂22よりも高融点の第2の熱
可塑性樹脂の繊維からなる芯部21の周りが第1の熱可
塑性樹脂22で被覆された芯鞘構造を有しており、それ
を束ねた状態で加熱すると、芯部21が第1の熱可塑性
樹脂22によって融着されてモノフィラメント20にな
る性質を有している。
【0025】合成繊維フィラメント2に使用される熱可
塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリア
ミド樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、
ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹
脂などがある。
【0026】このような砥材含有モノフィラメント1A
の製造方法においては、例えば、図3に示すように、浸
漬工程ST11、乾燥工程ST12、融着工程ST1
3、および巻き取り工程ST14を行う。
【0027】これらの工程のうち、浸漬工程ST11で
は、芯鞘構造の合成繊維フィラメント2を複数本、束に
したものを複数束、揃えてローラから引き出して処理液
の中に通す。この処理液では、砥材3Aを懸濁させ、攪
拌機で攪拌し懸濁状態を維持する。従って、引き上げら
れたら合成繊維フィラメントの束には、その表面および
内部に砥材3Aが付着する。
【0028】次に、乾燥工程ST12では、砥材3Aが
付着した合成繊維フィラメント2の束を乾燥炉やブロア
ーなどの乾燥機54を用いてアルコールなどの溶剤を蒸
発させ、除去する。
【0029】次に、融着工程ST13では、砥材3Aが
付着した合成繊維フィラメント2の束を加熱炉55に通
す。この際、炉内温度は、第1の熱可塑性樹脂22は溶
融するが、高融点の第2の熱可塑性樹脂からなる芯部2
1が溶融しない温度に設定されている。このため、第1
の熱可塑性樹脂22が溶融して合成繊維フィラメント2
同士が第1の熱可塑性樹脂22によって融着してモノフ
ィラメント20となるとともに、モノフィラメント20
に対して砥材3Aが第1の熱可塑性樹脂22によって融
着され、砥材含有モノフィラメント1Aとなる。
【0030】このようにして製造された砥材含有モノフ
ィラメント1Aは、巻き取り工程ST14でローラ56
に巻き取られ、ブラシ状砥石の製造工程に回送される。
【0031】以上説明したように、本形態の砥材含有モ
ノフィラメント1Aでは、それを製造する際、熱可塑性
樹脂のペレットや粉末と砥材とを混練したものを紡糸口
金から押し出すなどといった工程が不要である。また、
樹脂性のフィラメントに対して砥材を熱硬化性樹脂で付
着させる必要もない。それ故、安価な製造設備で済み、
かつ、生産性が高いので、安価に製造できる。
【0032】さらに、合成繊維フィラメント2を構成し
ていた芯部21が第1の熱可塑性樹脂22によって融着
され、かつ、それに砥材3Aが強固に融着されているの
で、折れてその破片が周囲に飛び散るということがな
い。さらに、砥材3Aの種類や量を任意に設定できるの
で、高い研削性や研磨性を得ることができる。
【0033】また、高融点の第2の熱可塑性樹脂からな
る芯部21が多数、繊維軸方向に通っているので、十分
な強度を備え、かつ、適度な柔軟性、靭性(屈曲性)も
有している。また、引き揃え本数を自由に設定できるの
で、モノフィラメントの太さも自由に設計することがで
きる。さらに、それを用いてブラシ状砥石を製造した場
合には、柔軟性を十分、有しているので、ワークの表面
形状に沿って研磨、バリ取り加工を行えるという利点が
ある。
【0034】なお、図3に示すように、本形態では、砥
材含有モノフィラメント1Aの製造を製造する際、浸漬
工程ST11、乾燥工程ST12、融着工程ST13、
および巻き取り工程ST14を行ったが、図3に示すよ
うに、乾燥工程ST12の後、融着工程ST13の前
に、撚り加工工程ST15において、合成繊維フィラメ
ント2に撚り加工を施してもよい。このような撚りを加
えると、モノフィラメント20中に砥材3Aが配向した
状態で入り込みやすくなるため、モノフィラメント20
の先端部の研削性が向上する。
【0035】また、本形態では、研磨またはバリ取りを
行う際に砥材含有モノフィラメント1Aの先端を使うと
して、砥材3Aを繊維軸方向に配向させたが、砥材含有
モノフィラメント1Aの側面を利用して研磨やバリ取り
を行う場合には、砥材3Aを繊維軸方向に対してランダ
ムな方向を向かせて線材の側面部に砥材3Aの先端部を
突き出させておけばよい。
【0036】[実施の形態2]図4(A)、(B)はそ
れぞれ、本発明を適用した砥材(砥粒)含有モノフィラ
メントの外観と端面を模式的に示す説明図、およびその
内部構造を模式的に示す縦断面図である。
【0037】図4(A)、(B)において、本形態の砥
材含有モノフィラメント1Bは、合成繊維を芯部21に
備え、その周りが第1の熱可塑性樹脂22で被覆された
芯鞘構造の合成繊維フィラメント2が多数本、鞘部を構
成していた第1の熱可塑性樹脂22によって融着されて
モノフィラメント20になっているとともに、このモノ
フィラメント20に粒状の砥材3Bが第1の熱可塑性樹
脂22によって融着された状態にある。
【0038】砥材3Bは、アルミナ、炭化ケイ素、ジル
コニア、窒化ケイ素、ガラス、ダイヤモンド、窒化ボロ
ン、あるいは炭化ボロンからなる砥粒である。
【0039】砥材3Bは、モノフィラメント20の表面
において各繊維の間に形成された隙間に付着しているも
のと、モノフィラメントの内部に入り込んでいるものと
が存在するが、いずれの砥材3Bも表面は、第1の熱可
塑性樹脂22で覆われている。
【0040】このような砥材含有モノフィラメント1B
に用いられた合成繊維フィラメント2も、図2を参照し
て説明した芯鞘構造を備え、高融点の第2の熱可塑性樹
脂の繊維からなる芯部21の周りが第1の熱可塑性樹脂
22で被覆されている。
【0041】本形態でも、合成繊維フィラメント2に使
用される熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル
樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアル
コール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
塩化ビニル樹脂などがある。
【0042】このような砥材含有モノフィラメント1B
の製造方法は、基本的には、図3を参照して説明した各
工程のうち、浸漬工程ST11において、処理液に添加
した砥材3Bが砥粒であることが相違する以外は、実施
の形態1と同様である。従って、各工程の説明は省略す
るが、本形態の砥材含有モノフィラメント1Bでも、そ
れを製造する際、熱可塑性樹脂のペレットや粉末と砥材
とを混練したものを紡糸口金から押し出すなどといった
工程が不要である。また、樹脂性のフィラメントに対し
て砥材を熱硬化性樹脂で付着させる必要もない。それ
故、安価な製造設備で済み、かつ、生産性が高い。
【0043】さらに、合成繊維フィラメント2を構成し
ていた芯部21が第1の熱可塑性樹脂22によって強固
に融着され、かつ、それに砥材3Bが強固に融着されて
いるので、折れてその破片が周囲に飛び散るということ
がない。さらに、砥材3Bの種類や量を任意に設定でき
るので、高い研削性や研磨性を得ることができる。しか
も、高融点の第2の熱可塑性樹脂からなる芯部21が多
数、繊維軸方向に通っているので、十分な強度を備え、
かつ、適度な柔軟性、靭性(屈曲性)も有している。従
って、それを用いてブラシ状砥石を製造した場合には、
ワークの表面形状に沿って研磨、バリ取り加工を行える
という利点がある。
【0044】なお、本形態でも、実施の形態1と同様、
乾燥工程ST12の後、融着工程ST13の前に、撚り
加工工程ST15において、合成繊維フィラメント2に
撚り加工を施してもよい。このような撚りを加えると、
モノフィラメント20中に砥材3Bが均一に入り込みや
すくなるので、研削性などが向上する。
【0045】[実施の形態3]図5(A)、(B)はそ
れぞれ、本発明を適用した砥材(無機長繊維)含有モノ
フィラメントの外観と端面を模式的に示す説明図、およ
びその内部構造を模式的に示す縦断面図である。図6
は、本形態の砥材含有モノフィラメントを製造するとき
の工程図である。
【0046】図5(A)、(B)において、本形態の砥
材含有モノフィラメント1Cは、合成繊維を芯部21に
備え、その周りが第1の熱可塑性樹脂22で被覆された
芯鞘構造の合成繊維フィラメント2が多数本、鞘部を構
成していた第1の熱可塑性樹脂22によって融着されて
モノフィラメント20になっているとともに、このモノ
フィラメント20に対して、繊維状の長い砥材3Cが第
1の熱可塑性樹脂22によって融着された状態にある。
【0047】砥材3Cは、アルミナ、炭化ケイ素、ジル
コニア、あるいはガラスからなる無機長繊維である。
【0048】ここで、合成繊維フィラメント2は組紐状
に編まれており、その内側に多数本の砥材3Cが繊維軸
に沿って配向した状態で充填され、かつ、砥材3Cの表
面は第1の熱可塑性樹脂22で覆われている状態にあ
る。
【0049】このような砥材含有モノフィラメント1C
に用いられた合成繊維フィラメント2も、図2を参照し
て説明した芯鞘構造を備え、高融点の第2の熱可塑性樹
脂の繊維からなる芯部21の周りが第1の熱可塑性樹脂
22で被覆されている。
【0050】本形態でも、合成繊維フィラメント2に使
用される熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル
樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアル
コール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
塩化ビニル樹脂などがある。
【0051】このような砥材含有モノフィラメント1C
の製造方法は、基本的には、図6に示すように、芯鞘構
造の合成繊維フィラメント2で内側の多数本の砥材3C
の周りを覆うように合成繊維フィラメント2を織る組紐
織り工程ST21、第1の熱可塑性樹脂22の融点より
もやや高い温度での融着工程ST22、およびローラへ
の巻き取り工程ST23を行う。
【0052】従って、本形態によれば、砥材含有モノフ
ィラメント1Cを製造する際、熱可塑性樹脂のペレット
や粉末と砥材とを混練したものを紡糸口金から押し出す
などといった工程が不要である。また、樹脂性のフィラ
メントに対して砥材を熱硬化性樹脂で付着させる必要も
ない。それ故、安価な製造設備で済み、かつ、生産性が
高い。
【0053】さらに、合成繊維フィラメント2を構成し
ていた芯部21が第1の熱可塑性樹脂22によって強固
に融着され、かつ、それに砥材3Cが強固に融着されて
いるので、砥材3Cが芯部21や第1の熱可塑性樹脂2
2によって補強された状態にあるため、折れにくい。ま
た、砥材3Cの周囲が熱可塑性樹脂で覆われているた
め、砥材3Cとして用いた無機長繊維が、たとえ折れて
も周囲に飛散しないので、安全である。
【0054】[他の実施の形態]上記実施の形態では、
高融点の第2の熱可塑性樹脂の繊維からなる芯部21の
周りが第1の熱可塑性樹脂22で被覆された芯鞘構造の
合成繊維フィラメント2を用いたが、芯部21について
は、熱硬化性樹脂繊維で構成されていてもよい。
【0055】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明するが、以下に
説明する実施例1〜4のうち、実施例1、4は本発明の
実施の形態1に対応し、実施例2は本発明の実施の形態
2に対応し、実施例3は本発明の実施の形態3に対応す
る。
【0056】[実施例1]芯鞘二重構造を有するポリエ
ステルフィラメントを小分け巻き取り機により300m
巻き取りボビンに各10本分取し、これをクリールにセ
ットした。次に、この10本のフィラメントを、アルミ
ナ長繊維(大明化学工業製アルフレックス「HT−25
−1K」)を粉砕した平均直径25μm、長さ150〜
250μm、アスペクト比6〜10のミルドファイバー
40g、エタノール、水を攪拌機で攪拌することにより
懸濁状態を維持させた処理液中に通過させ、12m/m
inの速度で別のボビンに巻き取りながら、電熱器で乾
燥を行った。
【0057】この巻き取ったアルミナミルドファイバー
含浸ポリエステルフィラメントを、回転撚り機で撚り数
をインチ当たり6回加え、フィラメント束を集束させ
た。この撚り加工したアルミナミルドファイバー含浸ポ
リエステルフィラメントに500gの荷重を印加したテ
ンションクリールに取り付け、185℃の加熱炉(全長
1.5m)の中を通過させ、芯鞘二重構造ポリエステル
フィラメントの鞘部である低融点ポリエステル(融点1
60℃)樹脂部を溶融軟化させると同時に付着している
アルミナミルドファイバー、およびフィラメント束自体
を融着・固定させ、一本のアルミナミルドファイバー含
有ポリエステルフィラメント(以下、モノフィラメント
と呼ぶ)を形成し、これを巻き取り機により4m/mi
nの速度で巻き取り処理を行った。
【0058】巻き取ったフィラメントの一部を光学顕微
鏡にて、外観や内部を観察したところ、ポリエステルフ
ィラメント繊維軸方向と同一方向にアルミナミルドファ
イバーが綺麗に配向し、全体が融着して固定化している
ことを確認した。この時のミルドファイバー含有量を燃
焼法にて算出した結果、約25wt%であった。
【0059】このようにして形成したアルミナミルドフ
ァイバー含有ポリエステルフィラメントを所望長さに切
り取り、フィラメント埋め込み式のカップ型ブラシ(フ
ィラメント数800本、直径40mm、毛丈90mm)
を作製した。これを二軸移動式回転機に取り付け、回転
数2000rpm、ブラシ突出し量20mm、切り込み
量1.5mmにて、被研削材NAK80板(縦95×横
95×厚10mm)を5分間に90回往復移動させ、被
研削材の重量減量による研削性をブラシフィラメントの
外観による耐折損性や屈曲性及びフィラメントの耐磨耗
性などのレベルの比較結果を表1に示した。
【0060】[実施例2]実施例1で使用したアルミナ
ミルドファイバーのかわりにアルミナ砥粒(フジミイン
コーポレーテッド製、WA#400)を40g全く同じ
く調整した分散液に分散し、同様の方法にてフィラメン
トから、ブラシを作製し、試験を行った結果を表1に示
した。
【0061】実施例1と同様にアルミナ砥粒を燃焼法で
コンテントを測定した結果22wt%であった。
【0062】[実施例3]実施例1で使用したアルミナ
ミルドファイバーのかわりに、アルミナ長繊維束(大明
化学工業製、アルフレックス「HT−10−1K」)を
芯材としてその周りに芯鞘二重構造ポリエステルフィラ
メントを8本組紐織機を用いて組紐状に織り上げ、アル
ミナ長繊維束を中心にその周りにポリエステルフィラメ
ント8本が綾状に配された構造の組紐を200m得た。
このアルミナ長繊維−芯鞘ポリエステルメントの組紐
を、500gの荷重を印加したテンションクリールにセ
ットし、185℃に加熱した加熱炉(全長1.5m)の
中を4m/minの速度で通過させ、巻き取り駆動によ
り巻き取った。巻き取って形成したフィラメントの一部
を光学顕微鏡にて外観及び内部を観察したところ芯鞘ポ
リエステルフィラメント同士及びアルミナ長繊維とポリ
エステルフィラメントが融着・固定され、アルミナ長繊
維束が中心に、周囲外側にポリエステルが配された一本
のフィラメントを形成していることを確認した。この時
のアルミナ長繊維含有率は52wt%であった。
【0063】これを実施例1と同じ様にカップ型ブラシ
を作製し、試験した結果を表1に示した。
【0064】[実施例4]実施例1で使用したアルミナ
ミルドファイバーのかわりに炭化ケイ素ウイスカー(日
本カーボン製、TWS−200)40gを同様に分散液
によく分散しながら、芯鞘ポリエステルフィラメントに
含浸付着させ、撚り加工後に加熱融着してブラシを成形
し試験評価を行い、その結果を表1に示した。
【0065】炭化ケイ素のコンテントは23wt%であ
った。
【0066】[比較例1]アルミナ長繊維(大明化学工
業製、アルフレックス「HT−10−1K」)にエポキ
シ樹脂(油化シェルエポキシ製、エピコート828に硬
化剤として三フッ化ホウ素モノエチルアミン3%を加え
たものをスポンジローラーにて含浸し、それを260℃
の加熱硬化炉(全長1.5m)を4m/minの通過速
度で巻き取り、ブラシ用のFRP線材とした。このアル
ミナ長繊維の含有率は75.6wt%であった。
【0067】このFRP線材を実施例1と同様にカップ
型ブラシ(フィラメント数900本、直径40mm、毛
丈90mm)を作製し同一の試験を実施した。その結果
を合わせて表1に示した。
【0068】[比較例2]市販のアルミナ砥粒入りナイ
ロンフィラメント(デュポン製、TYNEX.320
A)を実施例1と同じ様にカップ型ブラシ(フィラメン
ト数900本、直径40mm。毛丈90mm)に成形
し、全く同様の方法で試験を行い、比較した結果を表1
に示した。
【0069】ナイロンモノフィラメント中における砥粒
量は31wt%であった。
【0070】[評価結果]上記の実施例1、2、3、
4、および比較例1、2に係る各カップ型ブラシを評価
した結果を表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】表1に実施例1、4の評価結果を示すよう
に、本発明の実施の形態1に係る砥材含有モノフィラメ
ント1Aを用いたブラシ型砥石は、研削性、耐折損性、
屈曲性、耐磨耗性、耐水性、および成形性に優れてい
る。なお、砥材3Aの材質、径、およびアスペクト比を
変えて、さらに第1の熱可塑性樹脂の種類を変えて評価
したが、本発明を適用した砥材含有モノフィラメント1
Aを用いたブラシ状砥石はいずれも、従来のブラシ状砥
石と比較して良好な結果が得られた。
【0073】これに対して、表1に示すように、無機長
繊維の集合体に熱硬化性樹脂を含浸したモノフィラメン
トを用いた比較例1に係るブラシ状砥石では、耐折損性
が低いという結果が得られた。また、砥粒をナイロン中
に分散させたモノフィラメントを用いた比較例2に係る
ブラシ状砥石では、研削性が低いという結果が得られ
た。
【0074】また、表1に実施例2の評価結果を示すよ
うに、本発明の実施の形態2に係る砥材含有モノフィラ
メント1Bを用いたブラシ型砥石は、実施例1と比較し
て研削性は多少、劣るものの、耐折損性、屈曲性、耐磨
耗性、耐水性、および成形性も同様に優れている。
【0075】また、表1に実施例3の評価結果を示すよ
うに、本発明の実施の形態3に係る砥材含有モノフィラ
メント1Cを用いたブラシ型砥石は、研削性、耐折損
性、屈曲性、耐磨耗性、耐水性、および成形性に優れて
いる。ここで、実施例3に係る砥材含有モノフィラメン
ト1Cでは、無機長繊維を用いているため、研削性は比
較例1並みに優れているが、実施例1、2、4と比較し
て、耐折損性は減少する。それでも、無機長繊維の集合
体に熱硬化性樹脂を含浸したモノフィラメントを用いた
比較例1に係るブラシ状砥石と比較すると、耐折損性は
十分あるという結果が得られた。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、芯鞘
構造の樹脂モノフィラメントで鞘部を構成していた第1
の熱可塑性樹脂による融着を利用しているので、熱可塑
性樹脂のペレットや粉末と砥材とを混練したものを紡糸
口金から押し出すなどといった工程が不要である。ま
た、樹脂製のフィラメントに対して砥材を熱硬化性樹脂
で付着させる必要もない。それ故、安価な製造設備で済
み、かつ、生産性が高いので、安価に製造できる。さら
に、合成繊維からなる多数本の芯部が第1の熱可塑性樹
脂によって融着され、かつ、それに砥材が融着されてい
るので、折れてその破片が周囲に飛び散るということが
ない。さらにまた、砥材の種類や量を任意に設定できる
ので、高い研削性や研磨性を得ることができる。しか
も、フィラメント中を多数本の芯部が通っているため、
適度な強度と屈曲性を備えているので、それを用いたブ
ラシ状砥石を製造すると、ワークの表面に凹凸があって
も確実に研磨などの加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)、(B)はそれぞれ、本発明の実施の形
態1に係る砥材含有モノフィラメントの外観と端面を模
式的に示す説明図、およびその内部構造を模式的に示す
縦断面図である。
【図2】図1に示す砥材含有モノフィラメントを製造す
るのに用いた芯鞘構造の合成繊維フィラメントの説明図
である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る砥材含有モノフィ
ラメントを製造するときの工程図である。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ、本発明の実施の形
態2に係る砥材含有モノフィラメントの外観と端面を模
式的に示す説明図、およびその内部構造を模式的に示す
縦断面図である。
【図5】(A)、(B)はそれぞれ、本発明の実施の形
態3に係る砥材含有モノフィラメントの外観と端面を模
式的に示す説明図、およびその内部構造を模式的に示す
縦断面図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る砥材含有モノフィ
ラメントを製造するときの工程図である。
【符号の説明】
1A、1B、1C 砥材含有モノフィラメント 21 芯部(第2の熱可塑性樹脂) 22 第1の熱可塑性樹脂 2 合成繊維フィラメント 3A 棒状の砥材 3B 粒状の砥材 3C 長い繊維状の砥材 ST11 浸漬工程 ST12 乾燥工程 ST13、ST22 融着工程 ST14、ST23 巻き取り工程 ST15 撚り加工工程 ST21 組紐織り工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B24D 3/00 340 B24D 3/00 340 3/28 3/28 13/14 13/14 A (72)発明者 菊澤 賢二 長野県上伊那郡南箕輪村5564−2 Fターム(参考) 3B202 AA34 EA01 HA03 3C063 AA07 AB05 AB09 BA16 BA17 BB02 BB03 BB04 BC03 BG01 BG14 BH04 CC16 FF30

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維を芯部に備え、その周りが第1
    の熱可塑性樹脂で被覆された芯鞘構造の合成繊維フィラ
    メントが前記第1の熱可塑性樹脂によって融着されて1
    本のモノフィラメントになっているとともに、該モノフ
    ィラメントに多数の砥材が前記第1の熱可塑性樹脂によ
    って融着されていることを特徴とする砥材含有モノフィ
    ラメント。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記芯部は、前記第
    1の熱可塑性樹脂よりも融点の高い第2の熱可塑性樹脂
    によって構成されていることを特徴とする砥材含有モノ
    フィラメント。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記砥材
    は、少なくとも一部が前記モノフィラメントの内部に入
    り込んでいることを特徴とする砥材含有モノフィラメン
    ト。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
    前記モノフィラメントには撚り加工が施されていること
    を特徴とする砥材含有モノフィラメント。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記第1の熱可塑性樹脂は、ポリエステル、ポリアミ
    ド、アクリル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、
    ポリプロピレン、塩化ビニルのうちのいずれかによって
    構成されていることを特徴とする砥材含有モノフィラメ
    ント。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記砥材は、無機繊維のミルドファイバー、無機繊維の
    チョップドファイバー、および無機短繊維のうちのいず
    れかであり、 当該砥材は、繊維軸方向に配向していることを特徴とす
    る砥材含有モノフィラメント。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記砥材は、無機繊維のミルドファイバー、無機繊維の
    チョップドファイバー、および無機短繊維のうちのいず
    れかであり、 当該砥材は、繊維軸方向に対してランダムな方向を向い
    ていることを特徴とする砥材含有モノフィラメント。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記砥材は、砥粒であることを特徴とする砥材含有モノ
    フィラメント。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし5のいずれかにおいて、
    前記砥材は、ウィスカーであることを特徴とする砥材含
    有モノフィラメント。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし5のいずれかにおい
    て、前記砥材は、無機長繊維であり、 前記砥材は、繊維軸方向に配向していることを特徴とす
    る砥材含有モノフィラメント。
  11. 【請求項11】 請求項6、7、8または10におい
    て、前記砥材は、アルミナ、炭化ケイ素、ジルコニア、
    およびガラスのうちのいずれかによって構成されている
    ことを特徴とする砥材含有モノフィラメント。
  12. 【請求項12】 請求項8において、前記砥材は、ダイ
    ヤモンド、窒化ケイ素、窒化ボロン、および炭化ボロン
    のうちのいずれかによって構成されていることを特徴と
    する砥材含有モノフィラメント。
  13. 【請求項13】 請求項9において、前記砥材は、アル
    ミナ、炭化ケイ素、およびダイヤモンドのうちのいずれ
    かによって構成されていることを特徴とする砥材含有モ
    ノフィラメント。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれかに規定
    する砥材含有モノフィラメントを多数本、用いたことを
    特徴とするブラシ状砥石。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし13のいずれかに規定
    する砥材含有モノフィラメントの製造方法であって、 多数本の前記合成繊維フィラメントに対して前記砥材を
    付着、あるいは混在させた後、 前記第1の熱可塑性樹脂の融点以上の温度で加熱して、
    前記合成繊維フィラメント同士を前記第1の熱可塑性樹
    脂によって融着してモノフィラメントにするとともに、
    当該モノフィラメントに前記砥材を前記第1の熱可塑性
    樹脂によって融着させることを特徴とする研磨研削ブラ
    シ用フィラメントの製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項15において、前記砥材は、無
    機繊維のミルドファイバー、無機繊維のチョップドファ
    イバー、無機短繊維、および砥粒のいずれかであり、 前記合成繊維フィラメントに対して前記砥材を付着、あ
    るいは混在させる際には、前記砥材を分散させた処理液
    に多数本の前記合成繊維フィラメントを束にして通すこ
    とを特徴とする砥材含有モノフィラメントの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項15において、前記砥材は無機
    長繊維であり、 前記合成繊維フィラメントに対して前記砥材を付着、あ
    るいは混在させる際には、多数本の前記合成繊維フィラ
    メントの束あるいは組紐体中に前記砥材を混入させてお
    くことを特徴とする砥材含有モノフィラメントの製造方
    法。
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