JP2003311425A - シーム溶接装置及びシーム溶接方法 - Google Patents
シーム溶接装置及びシーム溶接方法Info
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Abstract
者をシーム溶接するに際し、ワーク1個当たりに要する
工程時間を大幅に短縮化する。 【解決手段】 複数の収容空間がマトリックス状に配置
された下側の第1パレット41A及び第2パレット41
Bを、仮付け溶接に先立って重ね合わせる。両パレット
41A,41Bの収容空間に亘ってベースB及びキャッ
プCを収容し、仮付け用溶接電極11を第2パレット4
1Bの電極挿通空間E2,E2に挿入してキャップCに
接触させてキャップCをベースBに仮付け溶接する。そ
の後、第1パレット41Aから第2パレット41Bを離
脱させてキャップCの上縁を第1パレット41Aの上面
よりも上方に位置させた状態で、シーム溶接用電極をキ
ャップの上縁に接触させながらキャップCの全周囲をベ
ースBにシーム溶接する。
Description
ケーシングを構成するベースとキャップとを接合するた
めのシーム溶接装置及びシーム溶接方法に係る。特に、
本発明は、ベースにキャップを載置する作業からシーム
溶接が完了するまでに要する時間の短縮化を図るための
改良に関する。
器や、携帯電話、自動車電話、ページングシステム等の
移動体通信機器の需要の増大に伴い、これらに用いられ
る水晶振動子などの電子部品の需要も増大しつつある。
ば特開平6−90135号公報に開示されているよう
に、上部が開放された容器状のセラミックベースと、こ
のセラミックベース内に導電性接着剤等により保持され
た圧電素子(水晶振動片)と、この圧電素子を覆って振
動子内部空間を密閉するようにセラミックベース上縁部
に接合されたキャップとを備えている。
接合するための手法の一つとして、セラミックベース上
にキャップを搭載し、この両者をシーム溶接により一体
的に溶着することが行われている。つまり、製造装置の
キャリア上に載置されたセラミックベースにキャップを
搭載し、このキャップの全周囲に亘ってシーム溶接用電
極を順次接触させながら振動子内部空間を密閉するよう
にシーム溶接を行っていく。
ミックベースにキャップを仮付けする工程、矩形状のキ
ャップの長辺側に沿ってシーム溶接用電極を接触させる
ことにより行う長辺側シーム溶接工程、キャップの短辺
側に沿ってシーム溶接用電極を接触させることにより行
う短辺側シーム溶接工程を順に行うようになっている。
つまり、キャリア上に載置されたセラミックベースの上
面に対してキャップを搬送して搭載するための機構、キ
ャップをセラミックベースに仮付けするための仮付け溶
接機構、キャップの各辺を溶接するためのシーム溶接機
構、長辺側シーム溶接工程から短辺側シーム溶接工程に
移る際にワーク(一部が溶着されたセラミックベースと
キャップ)を90°回転させるための回転機構を備えた
構成となっていた。
ーム溶接装置にあっては、単位時間当たりに作製される
水晶振動子の個数をできる限り多くしたいといった要求
がある。つまり、水晶振動子の1個当たりの作製に要す
る時間(タクト時間)をできる限り短くしたいといった
要求がある。
に並べられたベースに対して順に各工程(仮付けから短
辺側シーム溶接に亘る各工程)を実行していくため、こ
のタクト時間を短縮化するには限界があった。
であり、その目的とするところは、ベース上にキャップ
を載置し、この状態で両者をシーム溶接するに際し、ワ
ーク1個当たりに要する工程時間を大幅に短縮化するこ
とにある。
めに、本発明が講じた解決手段の一つとしては、先ず、
ベース上にキャップを載置した状態でこの両者をシーム
溶接するシーム溶接装置を前提とする。このシーム溶接
装置に対し、ベース上にキャップを搭載した状態でこの
両者を収容する複数の収容空間がマトリックス状に配置
されたベース用パレットを備えさせる。また、ベース用
パレットに、互いに重ね合わされる第1及び第2の少な
くとも上下2枚のパレットを備えさせ、下側の第1パレ
ットには、ベースの平面視形状に略合致した複数の収容
空間をマトリックス状に配置する。一方、上側の第2パ
レットには、キャップの平面視形状に略合致した複数の
収容空間を第1パレットの収容空間に対応してマトリッ
クス状に配置すると共に、この収容空間に連続し且つキ
ャップに向かって溶接電極が移動する際にこの溶接電極
が入り込む電極挿通空間を備えさせている。
に形成されている収容空間としての矩形状空間の一部の
辺が部分的に切り欠かれて形成されている。
ーム溶接方法としては以下のものが掲げられる。つま
り、ベース上にキャップを載置した状態でこの両者を一
旦仮付け溶接した後、この両者をシーム溶接するシーム
溶接方法に対し、上記ベース用パレットを利用し、仮付
け溶接に先立って、第1パレット上に第2パレットを重
ね合わせ、両パレットの収容空間に亘ってベース及びキ
ャップを収容し、その後、仮付け用溶接電極を電極挿通
空間に挿入してキャップに接触させてキャップをベース
に仮付け溶接する。更に、その後、第1パレットから第
2パレットを離脱させてキャップの上縁を第1パレット
の上面よりも上方に位置させた状態で、シーム溶接用電
極をキャップの上縁に接触させながらキャップの全周囲
をベースにシーム溶接する。
ャップを仮付けした後に、第1パレットから第2パレッ
トを離脱させるのみで、シーム溶接を行うことができ
る。つまり、仮付け時にはベース及びキャップの位置決
めを第1及び第2のパレットによって正確に行いながら
この両者の仮付けを行い、その後、第1パレットから第
2パレットを離脱させるといった簡単な作業でそのまま
シーム溶接工程に移ることができる。言い換えると、仮
付け工程からシーム溶接工程に移る際にベース及びキャ
ップを別のパレットに載せ直す必要がない。また、この
ベース用パレットには複数の収容空間がマトリックス状
に配置されているために、上記第2パレットの離脱に伴
って複数のワーク(ベースとキャップ)のシーム溶接可
能な状態が略同時に得られることになる。このため、ワ
ーク1個当たりに要する工程時間の短縮化を図ることが
できる。
要する時間の短縮化を図るための構成として以下のもの
が掲げられる。つまり、ベースを収容する複数の収容空
間がマトリックス状に配置されたベース用パレットと、
キャップを収容するべくキャップの平面視形状に略合致
した複数の収容空間がベース用パレットの収容空間に対
応してマトリックス状に配置されたキャップ用パレット
とを備えさせる。そして、ベース上にキャップを載置す
る際であって、ベース用パレットにキャップ用パレット
を重ね合わせるときに、キャップ用パレットの収容空間
内にキャップを保持するための磁力を発生させる磁力保
持手段を備えさせる。
としてはパレット上面側に開放する有底の凹部で形成す
る。そして、キャップ用パレットの下面に対して着脱自
在とされた永久磁石で成る板材により磁力保持手段を構
成している。
キャップ用パレットを重ね合わせた状態で磁力保持手段
による磁力を解除する(例えばキャップ用パレットの下
面から磁力保持手段を取り除く)ことにより、マトリッ
クス状に配置された各収容空間に収容されていたキャッ
プの全てを略同時にベース上に載置することができる。
例えばキャップ用パレットに20個の収容空間を備えさ
せた場合には、これら20個のキャップの全てを略同時
にベース上に載置することができることになる。このた
め、ベースに対してキャップを載置する作業に要する時
間の大幅な短縮化を図ることが可能になる。
の平面視形状とが一致していない場合、例えばキャップ
の平面視形状がベースの平面視形状よりも小さい場合に
は、ベースとキャップとのセンタ位置を位置合わせする
必要があるが、上記ベース用パレットにキャップ用パレ
ットを重ね合わせる際に、これらセンタ位置を位置合わ
せした状態で各パレット同士を重ね合わせるようにすれ
ば、キャップをベース側に落とし込んだ際、このキャッ
プをベース上の適切な位置に載置することが可能にな
る。
際の前処理として以下のものが掲げられる。つまり、ベ
ース上にキャップを載置した状態でこの両者を収容する
複数の収容空間がマトリックス状に配置されたベース用
パレットを備えさせ、ベースに対してキャップをシーム
溶接する際、最終シーム溶接工程の直前においてベース
及びキャップを高温度雰囲気中で保持する加熱処理手段
を備えさせている。つまり、この加熱処理手段において
ベース及びキャップを高温度雰囲気に曝すことにより、
ベースの内部空間に存在していた水分を除去することが
できる。このため、ベース上にキャップを載置してから
最終シーム溶接工程までの間にワークが大気に曝されて
内部に水分が侵入したとしても、最終シーム溶接工程の
直前においてこの水分を除去できる。このため、各工程
における雰囲気に対する高い管理が必要なくなり、装置
全体としての構成を簡素化できる。この構成の簡素化に
伴って、ベース上にキャップを載置してから最終シーム
溶接工程に移行するまでの時間の短縮化を図ることも可
能になる。
最終シーム溶接工程の直前においてベース及びキャップ
を高温度雰囲気中で保持する加熱処理工程を実行するシ
ーム溶接方法も本願発明の技術的思想の範疇である。
を連続的に行うための構成として以下のものが掲げられ
る。つまり、ベース上にキャップを載置した状態でこの
両者を収容する複数の収容空間がマトリックス状に配置
されたベース用パレットを備えさせ、ベースに対してキ
ャップをシーム溶接する際、シーム溶接用電極をベース
用パレットに対して相対的に直線移動させ、その直線上
にある複数のキャップにシーム溶接用電極を順に接触さ
せてベースに対するキャップのシーム溶接を連続して行
う構成とする。
ム溶接用電極が接触する領域以外の領域をベース側に押
さえ込む位置規制手段を備えさせれば、シーム溶接中に
ワークが浮き上がってしまうことを防止でき、安定した
シーム溶接動作を行うことができる。
ム溶接装置において、ベース用パレットにベース及びキ
ャップを収容した状態で、ベースに対してキャップを仮
付けするための仮付けユニット、ベースに対して仮付け
されたキャップの一部分をベース上にシーム溶接するた
めの第1シーム溶接ユニット、キャップの他の部分をベ
ース上にシーム溶接することによりベースの内部空間を
封止するための第2シーム溶接ユニットを互いに独立し
て配設している。従来では、例えば平面視が矩形状のベ
ース及びキャップに対し、長辺側シーム溶接工程と短辺
側シーム溶接工程を連続して行うためにはワークを90
°回転させるための回転機構を備えさせる必要があり、
この90°回転に要する時間だけタクト時間が長くなっ
てしまうといった課題があった。本解決手段では、第1
シーム溶接ユニットと第2シーム溶接ユニットとを近く
に設置しておき、上述の如くパレットを90°回転させ
る時間よりも各ユニット間でのパレット移載時間を短く
すれば、短時間でシーム溶接を完了させることが可能に
なる。また、上記回転機構を必要としないため、装置の
構成の簡素化も図ることができる。
に基づいて説明する。本形態では、電子部品として水晶
振動子を採用し、その製造に本発明を適用した場合につ
いて説明する。つまり、図1に示すように、水晶振動片
(図示省略)を収容していると共に上部が開放された容
器形状のセラミックベースB(例えばアルミナ製)に対
して、その振動子内部空間を密閉するように磁性材料の
キャップC(例えば金属のプレス加工により形成されて
いる)を接合するための装置及び方法について説明す
る。
いて説明する。図2に示すように、本形態におけるシー
ム溶接装置は、ベースB上にキャップCをシーム溶接す
る場合の各工程を実行するためのユニット1,2,3が
それぞれ独立して設置されている。
けする工程を実行する仮付けユニット1、窒素雰囲気下
において矩形状のキャップCの長辺側に沿ってシーム溶
接用電極を接触させることにより行う長辺側シーム溶接
工程を実行する長辺側シーム溶接ユニット2、真空雰囲
気下においてキャップの短辺側に沿ってシーム溶接用電
極を接触させることにより行う短辺側シーム溶接工程を
実行する短辺側シーム溶接ユニット3が個別に配置され
ている。ベースB及びキャップCは、後述するパレット
4に収容され、このパレット4に収容された状態で、仮
付けユニット1での仮付け工程、長辺側シーム溶接ユニ
ット2での長辺側シーム溶接工程、短辺側シーム溶接ユ
ニット3での短辺側シーム溶接工程が順に行われる。以
下、パレット4及び各ユニット1,2,3の構成、各ユ
ニット1,2,3で実行される動作について説明する。
1及びキャップ用パレット42を備えている。
パレット41は、ベースBに対してキャップCを載置す
る動作よりも前の段階にあっては複数のベースB,B,
…を、またベースBに対してキャップCが載置された後
にはこの重ね合わされたベースB及びキャップCをそれ
ぞれ保持するものであって、上下2枚のパレット41
A,41Bが離脱可能に重ね合わされて構成されてい
る。尚、このベース用パレット41の具体的な寸法とし
て、幅(図3における左右方向長さ)が150mm、奥行
き(図3における上下方向長さ)が120mmである。パ
レットの大きさはこれに限るものではない。
(a)は第1パレット41Aの平面図、図3(b)は図
3(a)におけるIII-III線に沿った拡大断面図)に示
すように、ベースBの平面視形状に略合致した有底のベ
ース収容空間D,D,…がマトリックス状に配置されて
いる。図3に示すものでは20個のベース収容空間D,
D,…がマトリックス状に配置されている。また、これ
らベース収容空間Dの深さ寸法はベースBの高さ寸法よ
りも僅かに小さく設定されている(図6参照)。更に、
この第1パレット41Aの上面の2箇所の隅角部近傍位
置には位置決めピン43,43が突設されている。
(図4(a)は第2パレット41Bの平面図、図4
(b)は図4(a)におけるIV-IV線に沿った拡大断面
図)に示すように、上記第1パレット41Aに形成され
ているベース収容空間Dとは異なる形状の貫通孔で成る
収容空間Eがマトリックス状に配置されている。具体的
には、キャップCの平面視形状に略合致した矩形状空間
E1と、この矩形状空間E1に連続し、且つキャップC
に向かって後述の仮付け用溶接電極を移動させる際にこ
の電極が入り込む電極挿通空間E2とが一体化された空
間として形成されている。この電極挿通空間E2は、矩
形状空間E1の長辺側の中央部が部分的に切り欠かれて
形成されている。図4に示すものでは、上記第1パレッ
ト41Aのベース収容空間D,D,…にそれぞれ対応し
た20個の収容空間E,E,…がマトリックス状に配置
されている。また、第2パレット41Bの厚さ寸法(収
容空間Eの深さ寸法となる)は上記第1パレット41A
のベース収容空間Dの深さ寸法よりも小さく設定されて
おり、且つこの第2パレット41Bが第1パレット41
Aに載置された状態では、この両者で形成される収容空
間の深さ寸法(ベース収容空間Dの深さ寸法と収容空間
Eの深さ寸法との和)が水晶振動子の高さ寸法(ベース
Bの高さ寸法とキャップCの厚さ寸法との和)よりも僅
かに大きくなるように設定されている(図8参照)。ま
た、この第2パレット41Bにおいて上記位置決めピン
43,43の突設位置に対応した位置には、位置決めピ
ン43の外径寸法に略一致した内径寸法を有する位置決
め孔44,44が形成されている。
キャップ用パレット42について説明する。このキャッ
プ用パレット42は、図5(図5(a)はキャップ用パ
レット42の平面図、図5(b)及び図5(c)は図5
(a)におけるV−V線に沿った拡大断面図であって、
図5(b)は後述する磁力保持手段としての磁石板46
を取り外した状態、図5(c)はその磁石板46を取り
付けた状態である)に示すように、キャップCの平面視
形状に略合致した有底のキャップ収容空間F,F,…が
マトリックス状に配置されている。図5に示すもので
は、第1パレット41Aのベース収容空間D,D,…に
それぞれ対応した20個のキャップ収容空間F,F,…
がマトリックス状に配置されている。また、これらキャ
ップ収容空間Fの深さ寸法はキャップCの高さ寸法より
も僅かに大きく設定されている(図5(c)参照)。ま
た、このキャップ用パレット42において上記位置決め
ピン43,43の突設位置に対応した位置には、位置決
めピン43の外径寸法に略一致した内径寸法を有する位
置決め孔45,45が形成されている。
側には、キャップ保持用の磁石板46が着脱自在に取り
付けられている。つまり、キャップ用パレット42の下
面に磁石板46を重ね合わせた状態で各キャップ収容空
間F,F,…にキャップC,C,…を入れることによ
り、これらキャップC,C,…がキャップ収容空間F,
F,…内で保持される構成となっている。
付け工程では、先ず、図6(一つの収容空間部分におけ
る断面図)に示すように、第1パレット41Aの上面に
第2パレット41Bを載置する。この際、第2パレット
41Bの位置決め孔44に第1パレット41Aの位置決
めピン43を挿通させることによりこの両者の位置決め
を行う。
よって連続形成された収容空間D,Eの内部にベースB
をそれぞれ収容する。この収容作業は、供給ロボットに
よる作業または作業者による手作業によって行われる。
この状態では、ベースBの上面は第2パレット41Bの
上面よりも下側に位置している。
に、キャップ用パレット42の下面に磁石板46を重ね
合わせた状態で各キャップ収容空間F,F,…にキャッ
プC,C,…をそれぞれ収容する。この収容作業も、供
給ロボットによる作業または作業者による手作業によっ
て行われる。この状態では、磁石板46の磁力によって
各キャップC,C,…はキャップ収容空間F,F,…内
で保持される。
ーク(ベースB及びキャップC)を個別に保持させた
後、図7に示すように、キャップ用パレット42を磁石
板46と共に上下反転させて、このキャップ用パレット
42を第2パレット41Bの上面に載置する。この際、
キャップ用パレット42の位置決め孔45に第1パレッ
ト41Aの位置決めピン43を挿通させることによりこ
の両者の位置決めを行う。このキャップ用パレット42
の載置作業は、パレット搬送ロボットによる作業または
作業者による手作業によって行われる。このようにして
キャップ用パレット42を第2パレット41Bの上面に
載置した状態では、未だ磁石板46の磁力によって各キ
ャップC,C,…はキャップ収容空間F,F,…内で保
持されている。
面(図7に示す状態では上側を向いている面)から磁石
板46を離脱することにより、磁石板46から各キャッ
プC,C,…に作用していた磁力が解除され、図8に示
すように、各キャップC,C,…はベース用パレット4
1側の収容空間D,Eに向けて落下し、ベースB上に載
置される。
レット42が第2パレット41Bの上面から取り外され
る。これにより、キャップCが載置されたベースBがベ
ース用パレット41のみによって保持された状態とな
る。この状態では、ベースBは第1パレット41Aのベ
ース収容空間Dの内壁によって、キャップCは第2パレ
ット41Bの収容空間Eの内壁によってそれぞれ位置決
めされることになり、相対的な位置ずれは生じない。こ
のため、ベースBやキャップCの位置を認識するための
カメラなどを備えた画像処理ユニットは必要ない。尚、
第1パレット41Aの内部または下面に磁石を設けてお
き、その磁力をキャップCに作用させることによりキャ
ップCとベースBとの位置ずれが生じないようにしても
よい。
仮付け動作が行われる。この動作に使用される仮付け用
溶接電極11は、図10(aは側面図、bは平面図)に
示すように絶縁体12を挟んで一体化された一対の電極
11A,11Bを備えている。各電極11A,11B間
の間隔寸法はキャップCの幅寸法に略一致している。こ
のような構成の仮付け用溶接電極11が複数個併設され
て仮付け電極ユニット13(図11参照)が構成されて
いる。具体的には、この仮付け電極ユニット13は一対
の電極11A,11Bで成る仮付け用溶接電極11が5
組併設され、これらが同時に上下移動するように図示し
ない昇降機構によって支持されている。つまり、この仮
付け電極ユニット13が、仮付け溶接時に下降し、仮付
け溶接の終了後に上昇するといった動作を繰り返す。こ
の仮付け電極ユニット13の下降時には、各電極11
A,11Bの一部はキャップCの幅方向の両外側に位置
することになるが、上述した如く、第2パレット41B
には電極挿通空間E2,E2が形成されており、この空
間E2,E2に各電極11A,11Bが入り込むことに
よって電極11A,11Bと第2パレット41Bとが干
渉することなしに確実な仮付け動作が行われる。
ユニット13を使用した仮付け動作を示している。先
ず、マトリックス配置された複数のワークW(キャップ
CとベースB)のうち第1行目(図11(a)において
最上部の行)に対して仮付け動作を行う。つまり、この
第1行目のワークWが仮付け電極ユニット13の直下に
位置するようにベース用パレット41を移動させ、この
状態から仮付け電極ユニット13を下降させて、各電極
11A,11Bに通電を行う。これにより、この第1行
目に位置している5個のキャップCの長辺側の略中央位
置がベースB上に形成されている図示しないメッキ層に
それぞれスポット溶接される。この仮付け動作の終了
後、仮付け電極ユニット13を上昇させる。尚、本形態
における仮付けユニット1では、仮付け動作時、各電極
11A,11Bの先端部周辺に向けて窒素ガスを吹き付
けることによりワークの焼けを防止するブロー機構が設
けられている。
上部から2番目の行)に対して仮付け動作を行う。この
際、この第2行目のワークWが仮付け電極ユニット13
の直下に位置するようにベース用パレット41を移動さ
せ(図中矢印参照)、この状態から仮付け電極ユニット
13を下降させて、各電極11A,11Bに通電を行
う。このベース用パレット41の移動は、本仮付けユニ
ット1に備えられた図示しないパレット載置台が水平移
動することにより行われる。これにより、この第2行目
に位置している5個のキャップCの長辺側の略中央位置
がベースB上にそれぞれスポット溶接される。この仮付
け動作の終了後、仮付け電極ユニット13を上昇させ
る。このような動作を第4行目(図11(d)において
最下部の行)まで順に繰り返す。これにより、ベース用
パレット41に保持されている全てのワークWに対して
仮付け動作が終了する。以上の仮付け工程が終了した
後、このベース用パレット41は長辺側シーム溶接ユニ
ット2に移動される。この長辺側シーム溶接ユニット2
への移動は、搬送ロボットまたは作業者による手作業に
よって行われる。
ーム溶接ユニット2において実行される長辺側シーム溶
接工程について説明する。この工程では、図12に示す
ように第1パレット41Aから第2パレット41Bを取
り外した後、この第1パレット41Aを長辺側シーム溶
接ユニット2のパレット載置台(図示省略)上に載置し
た状態で行われる。この長辺側シーム溶接ユニット2に
はシーム溶接機が備えられており、図13に示すよう
に、このシーム溶接機の電極5,5がキャップCの長辺
側に接触され、この長辺に沿って相対的に移動(転動)
しながらシーム溶接を行う。これら電極5,5はキャッ
プCの上面に対して所定の傾斜角度を有する接触面を備
えており、この接触面がキャップCのエッジ部分に当接
された状態でこの電極5,5がパレット41Aに対して
相対的に移動(図13において紙面に直交する方向に移
動)されることによりシーム溶接が行われる。
機を使用した長辺側シーム溶接動作を示している。先
ず、マトリックス配置された複数のワークW(キャップ
CとベースB)のうち第1列目(図14(a)において
最も左側の列)に対して長辺側シーム溶接動作を行う。
つまり、この第1列目のワークWに対向するようにシー
ム溶接機の電極5,5を対向させた状態で、電極5,5
の高さ位置とキャップCの上面位置とが略同一位置にな
るように電極5,5を下降させる。この状態で、第1パ
レット41Aを図14(a)における上側へ移動させ
(矢印参照)、各電極5,5に通電を行う。これによ
り、この第1列目に位置している4個のキャップCに対
して順に電極5,5が接触していき、各キャップCの長
辺がベースBの長辺にそれぞれシーム溶接される。尚、
本形態における長辺側シーム溶接ユニット2において
も、シーム溶接動作時、各電極5,5の先端部周辺に向
けて窒素ガスを吹き付けることによりワークの焼けを防
止するブロー機構が設けられている。
クWに対するシーム溶接動作が終了した後、電極5,5
が上昇し、図14(b)に示すように第1パレット41
Aが一列分だけ図中左方向に移動する。これにより、第
2列目のワークWに対向するようにシーム溶接機の電極
5,5が対向され、この状態から、電極5,5の高さ位
置とキャップCの上面位置とが略同一位置になるように
電極5,5を下降させる。その後、第1パレット41A
を図14(b)における下側へ移動させ(矢印参照)、
各電極5,5に通電を行う。これにより、この第2列目
に位置している4個のキャップCに対して順に電極5,
5が接触していき、各キャップCの長辺がベースBの長
辺にそれぞれシーム溶接される。この第2列目に位置し
ているワークWに対するシーム溶接動作が終了した後、
電極5,5が上昇し、図14(c)に示すように第1パ
レット41Aが一列分だけ図中左方向に移動する。これ
により、第3列目のワークWに対向するようにシーム溶
接機の電極5,5が対向される。以上の動作が第5列ま
で繰り返されることにより、全てのワークWに対して長
辺側シーム溶接動作が終了する。以上の長辺側シーム溶
接工程が終了した後、この第1パレット41Aは短辺側
シーム溶接ユニット3に移動される。この短辺側シーム
溶接ユニット3への移動は、搬送ロボットまたは作業者
による手作業によって行われる。
ーム溶接ユニット3において実行される短辺側シーム溶
接工程について説明する。この工程では、図15に示す
ように第1パレット41Aを短辺側シーム溶接ユニット
3のパレット載置台(図示省略)上に載置した状態で行
われる。この短辺側シーム溶接ユニット3にもシーム溶
接機が備えられており、図15に示すように、このシー
ム溶接機の電極6,6がキャップCの短辺側に接触さ
れ、この短辺に沿って相対的に移動(転動)しながらシ
ーム溶接を行う。これら電極6,6はキャップCの上面
に対して所定の傾斜角度を有する接触面を備えており、
この接触面がキャップCのエッジ部分に当接された状態
でこの電極6,6がパレット41Aに対して相対的に移
動(図15において紙面に直交する方向に移動)される
ことによりシーム溶接が行われる。
特徴として、図17に示すように、シーム溶接が行われ
るシーム室32の前工程側にゲートバルブ34Aを介し
て加熱処理手段としての加熱室31が備えられている。
つまり、この加熱室31に電熱ヒータを備えさせ、第1
パレット41Aを設置した状態でこの加熱室31内を高
温度雰囲気(例えば280℃程度)とすることにより、
ベースBの内部空間に存在していた水分を除去できるよ
うにしている(本発明でいう加熱処理工程)。このよう
にして加熱室31において水分が除去された後にシーム
室32における短辺側シーム溶接動作が行われる。
2における短辺側シーム溶接動作を示している。先ず、
マトリックス配置された複数のワークW(キャップCと
ベースB)のうち第1行目(図16(a)において最も
上側の行)に対して短辺側シーム溶接動作を行う。先
ず、ゲートバルブ34Aを開放し、加熱室31からシー
ム室32へ第2パレット41Bを搬送した後、シーム室
32内を高真空状態(例えば真空度1×10-3Pa)と
する。そして、この第1行目のワークWに対向するよう
にシーム溶接機の電極6,6を対向させた状態で、電極
6,6の高さ位置とキャップCの上面位置とが略同一位
置になるように電極6,6を下降させる。この状態で、
第1パレット41Aを図16(a)における左方向へ移
動させ(矢印参照)、各電極6,6に通電を行う。これ
により、この第1行目に位置している5個のキャップC
に対して順に電極6,6が接触していき、各キャップC
の短辺がベースBの短辺にそれぞれシーム溶接される。
この第1行目に位置しているワークWに対するシーム溶
接動作が終了した後、電極6,6が上昇し、図16
(b)に示すように第1パレット41Aが一行分だけ図
中上側に移動する。これにより、第2行目のワークWに
対向するようにシーム溶接機の電極6,6が対向され、
この状態から、電極6,6の高さ位置とキャップCの上
面位置とが略同一位置になるように電極6,6を下降さ
せる。その後、第1パレット41Aを図16(b)にお
ける右方向へ移動させ(矢印参照)、各電極6,6に通
電を行う。これにより、この第2行目に位置している5
個のキャップCに対して順に電極6,6が接触してい
き、各キャップCの短辺がベースBの短辺にそれぞれシ
ーム溶接される。この第2行目に位置しているワークW
に対するシーム溶接動作が終了した後、電極6,6が上
昇し、図16(c)に示すように第1パレット41Aが
一行分だけ図中上側に移動する。これにより、第3行目
のワークWに対向するようにシーム溶接機の電極6,6
が対向される。以上の動作が第4行目まで繰り返される
ことにより、全てのワークWに対して短辺側シーム溶接
動作が終了する。以上の短辺側シーム溶接工程が終了し
た後、後段側のゲートバルブ34Bが開放され、第1パ
レット41Aは、内部が窒素雰囲気とされた取り出し室
33に移動される。
ップCを載置する際、キャップ用パレット42から磁石
板46を取り除くことにより、マトリックス状に配置さ
れた各キャップ収容空間F,F,…に収容されていたキ
ャップC,C,…の全てを略同時にベースB,B,…上
に載置することができる。また、仮付け工程において、
ベースBに対してキャップCを仮付けした後に、第1パ
レット41Aから第2パレット41Bを離脱させるのみ
で、そのまま長辺側シーム溶接工程に移行することがで
きる。更には、シーム溶接用電極5,5、6,6に対し
て第1パレット41Aを相対的に直線移動させ、その直
線上にある複数のキャップC,C,…にシーム溶接用電
極5,5、6,6を順に接触させてベースBに対するキ
ャップCのシーム溶接が連続して行われるようにしてい
る。このため、水晶振動子の1個当たりの作製に要する
タクト時間を大幅に短縮化(例えば1sec以下に)する
ことが可能になる。また、各工程を実行するためのユニ
ット1,2,3をそれぞれ独立して設置させたため、装
置内部でパレットを90°回転させる機構等の複雑な機
構を排除することができ、装置の構成の簡素化及び設備
コストの削減を図ることができる。また、機構の簡素化
に伴いメンテナンス性の向上を図ることもできる。
の収容空間内に位置決めされるため、これらベースBと
キャップCとの位置を撮像素子等によって撮像して位置
ずれが生じていないかを確認する必要がない。これによ
っても、装置の構成の簡素化及び設備コストの削減を図
ることができる。
いて説明する。本形態は、仮付けユニット1の変形例で
ある。その他の構成及び動作は上述した第1実施形態の
ものと同様である。従って、ここでは仮付けユニット1
の構成及び仮付け工程についてのみ説明する。
の平面図である。これらの図に示すように、仮付けユニ
ット1は、複数のキャップC,C,…が蓄えられたパー
ツフィーダ14、このパーツフィーダ14から取り出さ
れたキャップC,C,…をベース用パレット41(図1
8ではパレット41上の収容空間及び各ワークを省略し
ている)に順次供給していくキャップ供給装置15、上
記実施形態のものと同様に絶縁体を挟んで一体化された
一対の電極を備えた仮付け用溶接電極11、ベース用パ
レット41を搬送する図示しないパレット搬送台、仮付
け作業終了後のベース用パレット41をパレット搬送台
から受け取る排出台16を備えている。
ーダ14から取り出された所定数(本形態では5個)の
キャップC,C,…をベース用パレット41に順次供給
し、このベース用パレット41の収容空間に収容されて
いるベースBに対してキャップC,C,…を載置してい
く。具体的には、マトリックス上に配置された収容空間
に予め収容されているベースBに対して、その1行分毎
にキャップC,C,…を順に載置していく。
対備えられているのみであって、この仮付け用溶接電極
11の昇降動作が1回行われる度に一つのワークに対し
て仮付け用溶接動作が実行される。また、この仮付け用
溶接電極11は水平方向へ移動するための機構は備えて
おらず、同一位置で昇降するのみである。つまり、後述
するようにパレット搬送台が水平方向に移動することに
より所定のワークを仮付け用溶接電極11の直下まで移
動させ、この状態で仮付け用溶接電極11が下降するこ
とによって仮付け溶接が行われる。
ト41を載置した状態でX軸方向(図18の左右方向)
及びY軸方向(図18の上下方向)に移動し、これによ
って仮付け用溶接電極11に対して任意のワークを対向
させることができるようになっている。例えば、行方向
に並ぶ5個のワークに対して連続して仮付け用溶接を行
う場合には、パレット搬送台は、仮付け溶接動作が行わ
れる度に図中左右方向の一方向に移動していく。尚、図
18に実線で示すパレット位置は、ベース用パレット4
1上の左上に位置しているワークに対して仮付け溶接を
行う際のパレット位置である。図18に一点鎖線で示す
パレット位置は、ベース用パレット41上の右上に位置
しているワークに対して仮付け溶接を行う際のパレット
位置である。図18に二点鎖線で示すパレット位置は、
ベース用パレット41上の左下に位置しているワークに
対して仮付け溶接を行う際のパレット位置である。図1
8に破線で示すパレット位置は、ベース用パレット41
上の右下に位置しているワークに対して仮付け溶接を行
う際のパレット位置である。
レット41上の全てのワークに対して仮付け溶接が完了
した後に、このベース用パレット41を排出台17に送
り出すようになっている。
供給装置15によるベース用パレット41へのキャップ
C,C,…の供給動作と、仮付け用溶接電極11による
他のベース用パレット41上のワークに対する仮付け動
作とが併行されるようになっている。
キャップCの載置動作から、キャップCのベースBへの
仮付け動作、更には、仮付け後のベース用パレット41
の排出動作までを自動的に行うことができる。このた
め、作業性の向上を図ることができる。
いて説明する。本形態は、各シーム溶接ユニット2,3
の変形例である。その他の構成及び動作は上述した第1
実施形態のものと同様である。従って、ここでは各シー
ム溶接ユニット2,3の構成及びシーム溶接工程につい
てのみ説明する。
は、長辺側シーム溶接ユニット2内での第1パレット4
1Aを示す平面図である。これらの図に示すように、長
辺側シーム溶接ユニット2では、第1パレット41Aに
対して着脱自在とされた位置規制手段としてのワーク抑
え部材7が備えられている。このワーク抑え部材7は、
第1パレット41Aの縁部に係止する一対の係止板7
1,72と、これら係止板71,72に亘って架け渡さ
れた複数本のピアノ線73,73,…とを備えている。
Aに対して装着された状態では、各ピアノ線73が、シ
ーム溶接用電極が通過しない領域で且つワークWの中心
部を通過し、このワークWの上面(キャップの表面)を
押さえ込んで第1パレット41Aからの浮き上がりを防
止するようになっている。
上がって電極に張り付いてしまうといった状況を回避す
ることができ、安定したシーム溶接動作を行うことがで
きる。
も同様のワーク抑え部材が備えられており、この短辺側
シーム溶接動作時においても、ワークWの浮き上がりを
回避して安定したシーム溶接動作を行うことができる。
クWの上面を押さえ込む部材としてはピアノ線に代えて
ワイヤ等を使用してもよい。
いて説明する。本形態は、各シーム溶接ユニット2,3
における電極への電圧印加タイミングの変形例である。
その他の構成及び動作は上述した第1実施形態のものと
同様である。従って、ここでは電極への電圧印加タイミ
ングについてのみ説明する。
(6,6)間の抵抗値または電流値の変化を検知するよ
うにし、この変化によって両電極5,5、(6,6)が
キャップCに接触したか否かを判断するようにしてい
る。そして、この両電極5,5、(6,6)がキャップ
Cに接触したことが検知された際に、両電極5,5、
(6,6)にシーム溶接用電流を流す。また、このシー
ム溶接動作中にもシーム溶接電極5,5、(6,6)間
の抵抗値または電流値の変化を検知しておき、この変化
によって少なくとも一方の電極5、(6)がキャップC
から離れたか否かを判断するようにしている。そして、
少なくとも一方の電極5、(6)がキャップCから離れ
たことが検知された際に、両電極5,5、(6,6)へ
のシーム溶接用電流を解除する。
5、(6)との間でのスパークの発生を抑制することが
でき、安定したシーム溶接動作を行うことができる。
ーム溶接用電極5,5、(6,6)に対する第1パレッ
ト41Aの移動量を認識しておき、その第1パレット4
1Aに対するシーム溶接電極5,5、(6,6)の位
置、つまり各ワークWに対するシーム溶接電極5,5、
(6,6)の位置を認識する。これにより、両電極5,
5、(6,6)がキャップCに接触したことが認識され
た際に、両電極5,5、(6,6)にシーム溶接用電流
を流す。また、少なくとも一方の電極5、(6)がキャ
ップCから離れたことが認識された際に、両電極5,
5、(6,6)へのシーム溶接用電流を解除する。
電極5、(6)との間でのスパークの発生を抑制するこ
とができ、安定したシーム溶接動作を行うことができ
る。
をシーム溶接する場合、ワークWの短辺のうち両端部分
にあっては、既に行われた長辺側シーム溶接動作におい
て溶接がなされている。このため、短辺側シーム溶接動
作にあってはその短辺の一端から他端に亘る全体を溶接
する必要はない。つまり、シーム溶接用電流を流すタイ
ミングとして高い精度は必要なくなる。これは、逆に短
辺側をシーム溶接した後に長辺側をシーム溶接する場合
において、この長辺側シーム溶接動作においても同様で
ある。
ャップCから離れたことが認識された際に、両電極5,
5、(6,6)へのシーム溶接用電流を解除することに
より、仮にワークWの浮き上がりが発生したとしても電
極5、(6)とワークWとの間でスパークが発生するこ
とがないため、ワークWが電極5、(6)に張り付いて
しまうといった状況を回避することができ、安定したシ
ーム溶接動作を行うことができる。
を保持させる場合について説明した。本発明にあって
は、1枚のパレット上に保持可能なワークの数はこれに
限るものではなく、例えば500〜600個のワークを
保持可能な構成としてもよい。
バールリング等の磁性体リングを備えていないセラミッ
クベース1に対してキャップ2を接合する場合について
説明した。本発明はこれに限らず、上縁にコバールリン
グ等の磁性体リングを備えたセラミックベース1に対し
てキャップ2を接合する場合に適用することも可能であ
る。
の平面視形状とキャップ2の平面視形状とが一致してい
るものに本発明を適用した場合について説明した。仮
に、キャップの平面視形状がベースの平面視形状よりも
小さい場合には、キャップ用パレット42に形成されて
いるキャップ収容空間F,F,…の平面視形状は、ベー
ス用パレット41に形成されているベース収容空間D,
D,…の平面視形状よりも小さく形成される。
の平面視形状よりも小さい場合、第2パレット41Bの
矩形状空間E1の平面視形状をキャップCの平面視形状
に合致させたのでは、この矩形状空間E1をベースBが
通過できず、第1パレット41Aのベース収容空間D,
D,…にベースBを入れることができなくなってしま
う。従って、この場合には、第2パレット41Bの矩形
状空間E1の平面視形状はベースBの平面視形状に合致
させて形成しておく。また、第1パレット41Aの上面
に第2パレット41Bを載置する前に、第1パレット4
1Aのベース収容空間D,D,…にベースBを入れてお
くようにすれば、第2パレット41Bの矩形状空間E1
の平面視形状をキャップCの平面視形状(第1パレット
41Aのベース収容空間Dよりも小さい形状)に合致さ
せることが可能である。
プ用パレット42に形成されているキャップ収容空間
F,F,…の平面視形状をキャップCの平面視形状に略
合致させ、また、ベース用パレット41に形成されてい
るベース収容空間D,D,…の平面視形状をベースBの
平面視形状に略合致させていた。これに限らず、収容空
間においてキャップCやベースBの位置決めを行うこと
ができる手段(収容空間の内壁から突出した突起によっ
てキャップCやベースBを位置決めする等)を採用する
ようにすれば、必ずしも各収容空間の平面視形状は上記
各実施形態のものに限ることはない。
オブ酸リチウムやタンタル酸リチウムなどを使用した圧
電振動子や、その他種々の電子部品の製造に適用可能で
ある。
において、ベースに対してキャップを仮付けした後に、
第1パレットから第2パレットを離脱させるのみで、そ
のままシーム溶接工程に移行することができるようにし
ている。このため、ワーク1個当たりの作製に要するタ
クト時間を大幅に短縮化することが可能になり、生産効
率の向上を図ることができる。
際、キャップ用パレットから磁力保持手段を取り除くこ
とにより、マトリックス状に配置された各キャップ収容
空間に収容されていたキャップの全てを略同時にベース
上に載置することができるようにしている。これによっ
てもワーク1個当たりの作製に要するタクト時間を大幅
に短縮化することができる。
を相対的に直線移動させ、その直線上にある複数のキャ
ップにシーム溶接用電極を順に接触させてベースに対す
るキャップのシーム溶接が連続して行われるようにして
いる。これによってもワーク1個当たりの作製に要する
タクト時間を大幅に短縮化することができる。
それぞれ独立して設置させたことにより、装置の構成の
簡素化及び設備コストの削減を図ることができる。ま
た、機構の簡素化に伴いメンテナンス性の向上を図るこ
ともできる。
てベース及びキャップを高温度雰囲気中で保持する加熱
処理工程を実行することにより、各工程における雰囲気
に対する高い管理が必要なくなり、装置全体としての構
成を簡素化できる。この構成の簡素化に伴って、ベース
上にキャップを載置してから最終シーム溶接工程に移行
するまでの時間の短縮化を図ることも可能になる。
(a)におけるIII-III線に沿った拡大断面図である。
(a)におけるIV-IV線に沿った拡大断面図である。
(b),(c)は(a)におけるV−V線に沿った拡大
断面図である。
示す断面図である。
下反転させて載置した状態を示す断面図である。
た状態を示す断面図である。
取り外した状態を示す断面図である。
(a)は側面図、(b)は平面図である。
ある。
状態を示す断面図である。
図である。
の平面図である。
図である。
の平面図である。
図である。
である。
た第1パレットを示す平面図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 ベース上にキャップを載置した状態でこ
の両者をシーム溶接するシーム溶接装置において、 上記ベース上にキャップを搭載した状態でこの両者を収
容する複数の収容空間がマトリックス状に配置されたベ
ース用パレットを備え、 このベース用パレットは、互いに重ね合わされる第1及
び第2の少なくとも上下2枚のパレットを備えており、 下側の第1パレットには、ベースの平面視形状に略合致
した複数の収容空間がマトリックス状に配置されている
一方、 上側の第2パレットには、キャップの平面視形状に略合
致した複数の収容空間が上記第1パレットの収容空間に
対応してマトリックス状に配置されていると共に、この
収容空間に連続し且つキャップに向かって溶接電極が移
動する際にこの溶接電極が入り込む電極挿通空間が備え
られていることを特徴とするシーム溶接装置。 - 【請求項2】 請求項1記載のシーム溶接装置におい
て、 電極挿通空間は、第2パレットに形成されている収容空
間としての矩形状空間の一部の辺が部分的に切り欠かれ
て形成されていることを特徴とするシーム溶接装置。 - 【請求項3】 ベース上にキャップを載置した状態でこ
の両者を一旦仮付け溶接した後、この両者をシーム溶接
するシーム溶接方法において、 上記ベースの平面視形状に略合致した複数の収容空間が
マトリックス状に配置された下側の第1パレットと、キ
ャップの平面視形状に略合致した複数の収容空間が上記
第1パレットの収容空間に対応してマトリックス状に配
置されていると共にこの収容空間に連続し且つキャップ
に向かって仮付け用溶接電極が移動する際にこの仮付け
用溶接電極が入り込む電極挿通空間を備えた上側の第2
パレットとを備えたベース用パレットを利用し、 仮付け溶接に先立って、第1パレット上に第2パレット
を重ね合わせ、両パレットの収容空間に亘ってベース及
びキャップを収容し、 その後、仮付け用溶接電極を電極挿通空間に挿入してキ
ャップに接触させてキャップをベースに仮付け溶接し、 更に、その後、第1パレットから第2パレットを離脱さ
せてキャップの上縁を第1パレットの上面よりも上方に
位置させた状態で、シーム溶接用電極をキャップの上縁
に接触させながらキャップの全周囲をベースにシーム溶
接することを特徴とするシーム溶接方法。 - 【請求項4】 ベース上にキャップを載置した状態でこ
の両者をシーム溶接するシーム溶接装置において、 上記ベースを収容する複数の収容空間がマトリックス状
に配置されたベース用パレットと、 上記キャップを収容するべくキャップの平面視形状に略
合致した複数の収容空間が上記ベース用パレットの収容
空間に対応してマトリックス状に配置されたキャップ用
パレットと、 ベース上にキャップを載置する際であって、ベース用パ
レットにキャップ用パレットを重ね合わせるときに、キ
ャップ用パレットの収容空間内にキャップを保持するた
めの磁力を発生させる磁力保持手段とを備えていること
を特徴とするシーム溶接装置。 - 【請求項5】 請求項4記載のシーム溶接装置におい
て、 キャップ用パレットの収容空間はパレット上面側に開放
する有底の凹部で形成されており、 磁力保持手段は、キャップ用パレットの下面に対して着
脱自在とされた永久磁石で成る板材により構成されてい
ることを特徴とするシーム溶接装置。 - 【請求項6】 ベース上にキャップを載置した状態でこ
の両者をシーム溶接するシーム溶接装置において、 上記ベース上にキャップを載置した状態でこの両者を収
容する複数の収容空間がマトリックス状に配置されたベ
ース用パレットを備え、 上記ベースに対してキャップをシーム溶接する際、最終
シーム溶接工程の直前においてベース及びキャップを高
温度雰囲気中で保持する加熱処理手段を備えていること
を特徴とするシーム溶接装置。 - 【請求項7】 ベース上にキャップを載置した状態でこ
の両者をシーム溶接するシーム溶接方法において、 複数の収容空間がマトリックス状に配置されたベース用
パレットの各収容空間にベース及びキャップを収容した
状態で、ベースに対してキャップをシーム溶接する際、
最終シーム溶接工程の直前においてベース及びキャップ
を高温度雰囲気中で保持する加熱処理工程を実行するこ
とを特徴とするシーム溶接方法。 - 【請求項8】 ベース上にキャップを載置した状態でこ
の両者をシーム溶接するシーム溶接装置において、 上記ベース上にキャップを載置した状態でこの両者を収
容する複数の収容空間がマトリックス状に配置されたベ
ース用パレットを備え、 上記ベースに対してキャップをシーム溶接する際、シー
ム溶接用電極をベース用パレットに対して相対的に直線
移動させ、その直線上にある複数のキャップにシーム溶
接用電極を順に接触させてベースに対するキャップのシ
ーム溶接を連続して行うよう構成されていることを特徴
とするシーム溶接装置。 - 【請求項9】 請求項8記載のシーム溶接装置におい
て、 シーム溶接用電極をベース用パレットに対して相対的に
直線移動させてシーム溶接を連続して行う際、各キャッ
プに対し、シーム溶接用電極が接触する領域以外の領域
をベース側に押さえ込む位置規制手段を備えていること
を特徴とするシーム溶接装置。 - 【請求項10】 ベース上にキャップを載置した状態で
この両者をシーム溶接するシーム溶接装置において、 上記ベース上にキャップを載置した状態でこの両者を収
容する複数の収容空間がマトリックス状に配置されたベ
ース用パレットを備え、 このベース用パレットにベース及びキャップを収容した
状態で、ベースに対してキャップを仮付けするための仮
付けユニット、ベースに対して仮付けされたキャップの
一部分をベース上にシーム溶接するための第1シーム溶
接ユニット、キャップの他の部分をベース上にシーム溶
接することによりベースの内部空間を封止するための第
2シーム溶接ユニットが互いに独立して配設されている
ことを特徴とするシーム溶接装置。
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JP2002114752A JP3757896B2 (ja) | 2002-04-17 | 2002-04-17 | シーム溶接装置及びシーム溶接方法 |
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